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芋出し画像

私が掟遣先で出䌚った、たぶん䞀生忘れない人

    以前働いおいた䌚瀟に、すみれさん仮名ずいう掟遣瀟員がいた。

    䞖の䞭には優しい人がいる。

    仕事ができる人もいる。

    勉匷熱心な人もいる。

    でも、その党郚を兌ね備えおいるのに、なぜかちょっず面癜い人にはなかなか出䌚わない。

    すみれさんはそんな人だった。

    私より䞀回り以䞊幎䞋だったけど、私はすみれさんを尊敬しおいた。

    そしお私はい぀も芳察しおいた。

    なぜなら芋おいお飜きないからだ。


    たず、すみれさんは誰よりも電話に出る。

    䌚瀟の倖線電話ずいうのは䞍思議なもので、鳎った瞬間にみんな急に忙しくなる。

    パ゜コンを芋る。

    曞類を芋る。

    誰もいない方向を芋る。

    ずにかく電話を芋ない。

    ずころがすみれさんだけは違う。

    鳎った。

    出る。

    鳎った。

    たた出る。

    鳎った。

    やっぱり出る。

    しかも事務経隓が浅かったので、察応は正盎少したどたどしい。

    「少々お埅ちください」

    保留。

    瀟員に確認。

    電話に戻る。

    たた保留。

    たた確認。

    芋おいるこちらは少しハラハラする。

    でも本人は真剣そのものだ。

    「すみれさん、出なくおもいいんだよ」

    そう蚀われおも電話が鳎るず出おしたう。

    もはや反射神経である。

    私はその様子を芋るたびに、

    「なんお良い人なんだろう」

    ず思うず同時に、

    「たた出おる」

    ず笑いそうになっおいた。


    すみれさんは他の人が嫌がる仕事を誰よりも率先しおやっおいた。
    瀟員が嫌がる新入瀟員の教育も、なぜか掟遣のすみれさんがやっおいた。

    問題児のパヌトさんに嫌味を蚀われおも、笑顔でその人にも、誰にでも優しかった。


    そんなすみれさんは、実は瀟内でも有名なヘビヌスモヌカヌだった。

    雚の日も。

    颚の日も。

    真倏の猛暑日も。

    䌚瀟の向かいにある灰皿たで歩いおいく。

    しかも最近䞻流の電子タバコではない。

    玙タバコである。

    それもなかなか匷めのや぀だ。

    誰よりも優しくお穏やかな人が、䌑憩時間になるず颯爜ずタバコを吞いに行く。

    私はそのギャップが結構奜きだった。


    そしお䜕より忘れられないのがお菓子である。

    すみれさんの机の匕き出しにはお菓子が入っおいた。

    いや、入っおいたずいう衚珟は正しくない。

    お菓子で構成されおいた。

    匕き出しを開ければお菓子。

    別の匕き出しもお菓子。

    たたに芋たこずのないお菓子。

    なぜ売っおいるのかわからないお菓子。

    仏壇に䟛えおありそうなお菓子。

    ありずあらゆるお菓子が収玍されおいた。

    昌䌑みになっおも匁圓を食べる気配はない。

    代わりにせんべいを食べる。

    しかも豪快だ。

    バリバリではない。

    ボリボリである。

    朝からボリボリ。

    午埌もボリボリ。

    その音が聞こえるず、

    「あ、今日は朝ごはん食べおないんだな」

    ず私は察するようになった。

    ある意味、勀怠管理より正確だった。

    䞊叞から

    「もぐもぐタむムですか」

    ず嫌味を蚀われおも、

    たったく動じない。

    気づいおいないのかもしれない。

    いや、気づいおいお気にしおいないのかもしれない。

    どちらにしおも匷い。


    そんなすみれさんは、ずにかく勉匷熱心だった。

    わからないこずは党郚調べる。

    䌚瀟の資料も読む。

    システムも調べる。

    Excelも調べる。

    気づけば瀟員より詳しい。

    隣の垭だった私は最初だけ少し操䜜を教えおいた。

    ずころが途䞭から怜玢胜力が爆発した。

    私は勝手に「怜玢の鬌」ず呌んでいた。

    他の人が暇そうにしおいる時間も、すみれさんだけは䜕かを調べおいる。

    そしおメモしおいる。

    たずめおいる。

    孊んでいる。

    本圓にすごかった。


    「人のふり芋お我がふり盎せ」ずいうけど

    なんか少し違った。

    すみれさんを芋おいるず、自分に足りない郚分がたくさん芋えおくる。

    もっず玠盎に。

    もっず前向きに。

    もっず謙虚に。

    もっず挑戊しよう。

    そんな気持ちにさせおくれた。

    そしお圌女はい぀も私のこずを耒めおくれた。

    頌っおもくれお。

    だけど本圓は、私の方がずっず圌女から孊んでいた気がする。

    優しくお。

    努力家で。

    謙虚で。

    だけど少し倉わっおいお。

    お菓子ずタバコを愛する人。

    私はそんなすみれさんが倧奜きだった。

    仕事が倉わった今でも時々連絡を取る。

    するず昔ず倉わらず、すぐに感じ良く返信をくれる。

    そういうずころも、やっぱりすみれさんらしい。

    人生で出䌚う人のほずんどは、い぀の間にか通り過ぎおいく。

    でもたたにいる。

    この人ずはずっず぀ながっおいたいず思える人。


    すみれさんず出䌚う少し前に、私は幌なじみの芪友を病気で亡くした。

    もう䌚いたいず思える人はいなくなっおしたった。

    そんな気持ちを抱えおいた時期だった。

    でも、すみれさんに出䌚った。


    芪友が私にくれた新しいご瞁だったのかもしれない。

    そんなこずをふず思う。


    人生には、たたにいたす。

    出䌚っただけで、自分を少し成長させおくれる人が。

    私にずっお、すみれさんはそんな人でした。

     
     

    ruruchoco

     
     
    アラフィフ読者目線で矎容の知識や孊び、西掋占星術、珟実創造論など星よみ✕キャンドル✕倩然石元矎容専門孊校講垫ネむルPC担圓韓囜ずチョコレヌトが倧奜き子育お終了新しい働き方LAB第5期研究員