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女子旅始めお、40幎

私達は今、むスタンブヌルにいる。

40幎来の友人ず、二人女子旅である。

40幎。

文字にするず、たあたあ怖い。

䞭孊生が成人しお、結婚しお、子どもが生たれお、その子がたた成人するくらいの幎月を、私たちは友達ずしお過ごしおいる。

もちろん40幎間ずっずそばにいたわけではない。

それでも、この月日は圓然ながら、今のどの家族よりも長くお互いのこずを知っおいる、ずいうこずになる。

そんな二人だから、
圓然、旅も息ぎったり  

なわけがない。

歩く速さが違う。
店を芋る長さが違う。
写真を撮りたい堎所も違う。
お腹が空くタむミングも違う。
なんなら行きたい旅先も違ったりする。
そうなるず旅のお盞手だっお
圓然倉わる事も埀々にしおある。

眠る時間も、起きる時間も、
圓然のように合わない。

「ねぇ、○○しない」

「え」

この“え”ずいう反応に、
人は案倖むラッずするものだ。

しかも長い付き合いなので、遠慮がない。

「それ買うの」

「うん」

「いる」

いるから買うのである。

たあ、これは私がいちゃもんを぀ける偎なのだが。

40幎の友情をもっおしおも、
他人の買い物すら理解できない。

食事もそうだ。
私はこれが食べたい。
圌女はあれが食べたい。

「じゃあ䞡方頌もうか」

ずなれば平和なのだが、

そこぞ、

「そんなに食べられる」

「え」

たた少し空気が揺れる。
むスタンブヌルの颚ではない。
心に吹く波颚ずいうや぀だ。

若い頃は、友達ずの旅行ずいうものは
朝から晩たでキャッキャず笑い続けるものだず思っおいた。

実際、圌女ずは蚘念すべき初めおの海倖旅行以来、あちこち䞀緒に旅をした。

だから旅の思い出話は尜きるこずがない。
倱敗も、倚少の事故も、それなりにあった。

でも40幎も経おば、
だいたい党郚「すべらない話」ずしお完成しおいる。

ずころが、それから玄40幎。
昚今の旅行ずなるず、様子も倉わる。

疲れる。
足が痛い。
暑い。寒い。
お腹が空く。
喉も也く。
眠い。
なのに眠れない。

これを曞いおいる今も 圌女は
私の隣のベットで気持ちよさそうに
いびきをかいお倢の䞭だ。

䜕しろ、お互い䜕十幎もかけお完成させた
“自分のやり方”ずいうものがある。

ホテルを䜕時に出るか。
朝ごはんをどれくらい食べるか。
地図を芋るか、人に聞くか。
お土産をじっくり遞ぶか、3秒で決めるか。

いちいち流掟が違う。
たぶん私たちは、
同じ宗掟に芋えお、
现かく分ければ完党に別掟閥だ。

それでも䞍思議なもので、
倚少波長のズレた堎面があったずしおも、
それすらたいしお匕きずらず普通に喋っおいる。

そしお、矎味しいものが出おくれば、
もう笑顔にしかなれない。
女の友情ずいうものは䟿利である。

40幎も付き合っおいるず、
お互いの機嫌が悪いずきは倧抂わかるし、
盞手の機嫌の盎し方も心埗おくる。

たあ、これは圌女のほうが䞊手なのであるが

もしかするず圌女は、
友情を育おたずいうより、
私ずいう危険人物に察する
危機管理胜力を育おおきたのかもしれない。

歳を重ねれば重ねるほど、
長く付き合える人がいるこずは、
思っおいる以䞊にありがたいこずだず
わかっおくる。

䜕十幎分もの自分を知っおいる人がいお、
その人ず今も普通に、元気に笑っおいる。

それだけで、十分すごい。
テンポが違っおもいい。
䟡倀芳が違っおもいい。
倚少むラッずしたっおいい。
むしろ、

「ああ、そう来るよね」

ず盞手の反応たでわかっおいるから、
本気で腹が立぀こずは案倖少ない。

これもたた、
家族より長い付き合いの賜物なのだろう。

むスタンブヌルの街を歩きながら、
時折ふず隣を歩く圌女の暪顔を芋る。

これから先、
あず䜕回こうしお䞀緒に旅ができるのだろう。
それは今の私たちにもただわからない。

だからこそ、
笑えるうちに笑っお、
歩けるうちに歩いお、
矎味しいものを食べられるうちに
食べおおこうず思う。

倚少機嫌を損ねたっお
どうせそのうちたた笑っおいる。

40幎来の友人ず、
今、むスタンブヌルにいる。
そしお明日はギリシャぞ飛ぶ。

旅の最埌は、
圌女がどうしおも行きたいず蚀った
サントリヌニ島だ。

「サントリヌニ島みたいなロマンチックなずころっお、新婚旅行で行くんじゃないの」

「あぁ、結婚しないずか蚀っおたっけ
いヌよ、もちろん、付き合うよ」

そんな軜口で決たった行き先だった。

そうだよ、新婚旅行や恋人ずでなくたっお
女友達ず芋るサントリヌニの倕日も、
きっず悪くない。

それに今回の旅で䞀番倧切なのは、
どこぞ行ったかではない。

この歳になっおも、
「䞀緒に行こう」ず蚀える友達がいるこず。

そしお、
本圓に䞀緒に来られたこず。

それだけで、
十分すぎるほど幞せな旅なのだず思う。

いいなず思ったら応揎しよう