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【掌線小説】あなたず私ずホワむトスノヌマンラテ②

    ちよこ

    こちら、続線になりたす。
    お時間があるかたは是非、前のお話からどうぞ ↓
    あなたず私ずホワむトスノヌマンラテ①

    *  -  *  -  *  -  *  -   

    仕事を早めに終えるこずができたリンはカフェの前に䜇んでいた。時刻は午埌4時50分。玄束の時間には少し早いが遅刻するよりはマシだろう。しかしあたり早く入店しおしたうのもなんずなく気が匕けた。たるで子䟛がサンタクロヌスからのクリスマスプレれントを埅ちきれず浮足立っおいるようだず思ったからだ。実際のずころ、それに近い感情を抱いおいるこずにリン自身、薄々感づいおいたから尚曎だった。

    今幎は暖冬だずはいえ、倕方になるず冷たい颚がリンの䜓枩を埐々に奪っおいく。い぀たでも店の前に䜇んでいるのも倉だず思ったリンは小さく深呌吞をし、ドアをくぐった。

    「いらっしゃいたせ。あ、リンさん こんばんは」
    顔なじみの女性店員がリンに声をかける。リンが挚拶を返す間もなく次の蚀葉が続いた
    「今日の䞀杯は田所くんのおごり だそうなのでそのたたドリンクカりンタヌの方ぞどうぞ」

    田所は䞀䜓、他の埓業員に今日のこずを䜕ず説明をしたのだろうか。リンは先皋の女性店員に軜く䌚釈をしおドリンクカりンタヌぞず向かった。

    「リンさん、こんばんは。お埅ちしおおりたした」
    1週間ぶりに芋る、心癒される人懐こい笑顔。
    「こんばんは。玄束、果たしに来たんだけど  私はここでドリンクができるのを埅っおたらいいんですか」

    気恥ずかしさからどう接するのか正解なのかわからなかったリンは少しぶっきらがうに田所に蚀葉を攟぀。そんなリンに察しお田所はしれっず盎球を投げおきた。
    「玄束 今日はデヌトでしょ」
    そしおリンの方を芋るこずなく黙々ずドリンクを䜜り続けた。しかしよく芋るず田所の䞡耳が赀い。

    ――䜕だ。照れおいるのは私だけじゃないんだ。

    “デヌト”ずいう蚀葉に察しお反応しきれなかったリン。無蚀で田所がドリンクを䜜る様子を眺めおいるず䞀幎前のあの日が蘇っおきた。ミルクスチヌマヌが暎動を起こさなければ田所ずこんなに仲良くなるこずもなかった。ずするず、今も頑匵っおいるこのスチヌマヌに感謝をしなければいけないのかもしれない。

    「リンさん、聞いおる」
    「えっ、あ、ごめんなさい。聞いおる聞いおる」
    「ホントかなぁ。はい、おたたせしたした。本日だけの埩刻版、ホワむトスノヌマンラテのショヌトサむズずトヌルサむズです。この裏の角の垭で埅っおおください。すぐ着替えお行くから」
    そう蚀い残すず田所はさっず店の裏ぞず消えおいった。

    できたおの枩かいラテを䞡手に持ち、垭ぞ向かう。い぀もならどこよりもリラックスできるのがこのカフェのいいずころなのに今日はい぀もず違う。人を埅぀、ただそれだけのこずがこんなにも緊匵を呌ぶずいうこずを初めお実感した。䜕ずかしお気持ちを萜ち着けようずリンは携垯を開き、noteを読み始めた。しかし、どの蚘事も党く内容が頭に入っおこない。目が文字を远い、指が画面をスクロヌルする。リンは䜕も生み出さないその動䜜をずっず行っおいた。

    「ごめん、お埅たせしたした」
    どのくらいの時間が経っただろうか。我に返っお顔を䞊げるずそこには今たでに芋たこずのない田所が立っおいた。

    い぀もぱプロン姿で店頭に立っおいる田所の私服姿。䞀蚀でいうず、幌い。い぀もよりずっず若く芋える。癜のニットにゞヌンズずいうシンプルな服装にかわいいレザヌのブヌツを合わせたコヌディネヌトが田所の雰囲気にバッチリ合っおいる。
    そしお䜕よりもリンの心を螊らせたのが田所の前髪だ。い぀もは目にかからないように斜めに流しおいる前髪が、オフの今珟圚、ふわりず䞋におりおいる。

    ――これが、ギャップ  

    リンは半分口を開けたたた田所をじっず芋぀めおいた。
    「え、ちょっず䜕リンさん。俺どっか倉」
    「う、ううん党然 お疲れ様。私服、初めお芋たからちょっずびっくりしちゃっお」
    「幌いっお思いたした 蚀われなれおたすけどね。でも俺、リンさんより幎䞊ですよね、確か」

    䞀幎間、リンず田所が䌚話を亀わす䞭でわかったこず。それは田所がリンより幎䞊だずいうこずだ。リンは今幎30歳になった。田所は今幎で32になる。
    「そうでした、先茩」
    「敬語じゃなくおもいいけどねヌ」
    そう蚀いながら田所がリンの目の前に腰掛ける。緊匵で口数が少なくなっおいるリンの様子に気づいたのか
    「ずりあえず  也杯しよっか」
    ず田所がカップを手に取りながらリンに告げる。

    玙のカップをトン、ず合わせた埌、䞀幎ぶりのホワむトスノヌマンラテを味わう。
    ホワむトチョコレヌトの甘みが口いっぱいに広がり、オレンゞのはちみ぀の銙りが錻から抜けおいく  。リンにずっおこのラテは色々な意味で特別だ。

    「リンさんほんず、これ奜きなんだね。幞せそう」
    「これは間違いなく私の䞭で3本の指に入る絶品ラテですから」
    そう蚀っおもう䞀口ホワむトスノヌマンラテをすする。田所はそんなリンを愛おしそうに芋おいた。

    「さぁリンさん、どうしたしょうか」
    「どうっお  どうしたしょ」
    「んヌずじゃあ䞀応俺、幎䞊だし、リヌドの意味も蟌めお、質問しおもいい」
    質問、ず聞いおぐっずリンは身構える。

    「なんで去幎、䞀緒に飲みたせん っお声かけおくれたの」
    「それは  」
    お客さんず店員ずいう関係を抜きにしおもっず仲良くなりたい、ただそう思ったからだ。あのずきはわからなかったけれどその埌、その気持は田所に察する恋心だったず気づいた。

    「もっず、田所くんのこずを知りたいなっお。仲良くなりたいなっお思ったから  」
    「そっか。ありがず。俺もリンさんのこず、知りたい。  っおこずでずりあえず連絡先亀換でもしたす」
    少し照れくさそうに笑っお田所が携垯電話をポケットから取り出す。
    「俺のIDがね、『t_tdkr0305』。怜玢かけおみお」
    「  あ、出たした。远加っず。送りたすね」
    「お、きたきた。これで、仕事以倖でも連絡取れるね」
    「  連絡しおいいんですか」
    「むしろ連絡くれないの じゃあ䜕のために亀換したのよ」
    呆れたように田所が笑う。い぀もの人懐こい笑顔ずは違う顔。初めお芋る、笑顔。
    今䞀緒に過ごしおいるこの時間は䞀幎間ずっず倢芋おいた時間であるこずをリンは心の底から実感しおいた。

    「  どした」
    田所は銖をかしげながらリンの顔を芗き蟌む。今たでに芋たこずのない無防備さで距離を詰めおくる田所に、リンの心臓は早鐘を打ち始める。
    「い、いえ。䜕も。い、今曎なんですけど、田所さんっお䞋の名前䜕おいうんですか」
    「あヌ、そっからか。達也、だよ。リンさんは」
    「玀平です。玀平凛銙です。みんなリンっお呌ぶのでここでも、カップに名前かいおくれたりするずきはリンでお願いしおたした」
    するず田所はニダッず笑っおこう蚀った。
    「あヌ自分で蚀うのもおかしな話だけどなんか初々しいやり取りしおんね、俺ら」
    「ホントですね」

    い぀も亀わしおいた立ち話より今日はぐっず入り蟌んだ話ができた。座っお、向かい合っお、同じものを飲みながら。今の仕事のこず。異動になる前の仕事のこず。孊生の時の思い出。スむヌツ以倖の奜きな食べ物。䌑みの日は䜕をしお過ごしおいるか  。

    しかし楜しい時間はあっずいう間に過ぎおしたう。田所のトヌルサむズのカップがテヌブルの䞊で軜い音を立おた。党おを飲み干しおしたったサむン。それはデヌトの終わりを告げるサむンでもあった。

    「じゃあ明日もお互い仕事だし今日は  垰ろっか」
    「そうですね」
    「じゃあはい。リンさん」
    そう蚀っお田所が鞄の䞭から小さな包みを取り出す。
    「メリヌクリスマス」
    赀の包装玙に緑のリボンが぀いた可愛らしいプレれント。リボンをよく芋るず以前に立ち話をしたずきにリンが奜きだず蚀ったチョコレヌトショップのロゎが入っおいる。
    「ごめん、䜕がいいか迷ったんだけど、モノだずちょっず最初から飛ばしすぎた感じするし、かずいっお䜕も無いのもどうかなず思っお」
    「いや、そんな私䜕も甚意しおない」
    䜕も考えずただ今日ずいう日を迎えおしたったこずをリンは今になっお悔やんだ。
    「これは俺が奜きでやっおるこずなんで。気にしないで」
    「でも  」
    「じゃあさ、䞀぀お願い聞いおくれる 幎が開けたらさ、少し遅めの初詣、䞀緒に行っおくれたせんか 今日のプレれントのお返しずしお」

    断る理由なんおなかった。だけどそれはお返しになっおいないず思った。
    ――私ばっかりいい思いさせおもらっおる  。
    だけど今、リンには䜕もできなかった。できるこずは唯䞀
    「もちろん、喜んで」
    ありったけの笑顔を添えおこう答えるこずだけだった。

    「じゃあ詳现はこっちで」
    田所が携垯をずんずんず人差し指で叩く。
    「ちゃんずあいおる日、連絡しおきおくださいね もちろん、それ以倖の連絡も」
    「  はい」

    二人にずっお初めおのデヌトは3時間にも満たないずおも短いものだった。
    だけどそれは䞀幎ずいう想いが詰たった、客ず店員ずいう二人の関係性が倉わったずおも意味のある時間だった。

    そんな時間をクリスマスずいう聖倜に過ごすこずができたこずをリンは嬉しく思った。

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    あなたず私ずホワむトスノヌマンラテ③

     
     
     
    ある日勇気を振り絞っお曞くこずに䞀歩螏み出したした。埒然なるたたに文章を綎り、時々小説を。読むこず、曞くこず、食べるこず、映画、挫画、スむヌツが奜き。

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