[コラム] ゼロから始める作詞のヒント
これから歌詞を書いてみよう! と言う人はいるだろうか?
今日は、そんな人に向けて、ちょっとしたヒント的な事を書いてみようと思います。
▼こちら姉妹記事の詩的表現編
◎どんな歌詞を書くか
まずは、そこですよね~。
歌詞を書くとなっても、書きたいことがなければ書けません。
自分の中に渦巻く感情を書くのでもいいし…
そうじゃない場合、私はよく物語を題材にして歌を作ったりしています。
そうすることで、自分の範囲から離れた世界観を作ることが可能なのです。
本当の自分を書きたくない場合は、架空の人物の感情を代弁してみたりもよいですね。
あとは、美しい情景を歌にしたり、好きな絵や写真をテーマにしたり、そんなふうに歌詞の材料はいたるところで見つけることができます。
まずはぐるっと見回してみよう!
◎曲の構成について
さて、歌詞作りのヒントを述べる前に、曲の構成についてちょっと説明しておきたいと思います。
音楽の基礎知識がなくても歌詞は書けますが、曲の構成の基礎知識はあった方が書きやすいこともあるかもしれません。
歌もののポップスの多くは、一曲の中でいくつかにブロックが分かれていたりします。
大まかに言うと、1番、2番みたいなやつです。
さらに、1番の中では、サビとそれ以外に分かれていたりします。
サビとそれ以外の、“それ以外” の部分も細かくみると、Aメロ、Bメロと区別されることがあります。
例えば
Aメロ
迷子の迷子の子猫ちゃん
あなたのお家はどこですか
Bメロ
お家を聞いてもわからない
名前を聞いてもわからない
サビ
ニャンニャン ニャニャーン ニャンニャン ニャニャーン
泣いてばかりいる小猫ちゃん
犬のお巡りさん困ってしまって
ワンワン ワワーン ワンワン ワワーン
てな感じです。
(サビが微妙だが例ということで)
これで、曲の構成を書くと
1番:A→B→サビ
2番:A→B→サビ
というふうになります。
日本のポップスにありがちなパターンとしては、
A→B→サビ→A→B→サビ→C→サビ→サビ
とかかな。
まあ、決まりはないので、お好きなように…なのだけどwww
1番、2番という概念がなく、次々と新しいメロディが出て来てそして終わる…という曲もありです。
こんな感じで、曲の中にでも区切りや繰り返しがあって、それを意識して歌詞を書くと面白い構造を思いついたりするかもしれません。
◎曲が先か歌詞が先か
曲を作る時の順番の話。
曲が先にあり、そこに歌詞をつける、という方法が割と多いのではないかと思います。
私は作詞作曲の両方をしますが、自分ひとりでどちらもする場合は、ほぼ曲を先に作っています。
世でも割と、曲が先にできることが多いのではないでしょうか。
歌詞を先に作る場合は、“詞先” と呼んでちょっと区別するくらいです。
noteの企画で詩に曲をつけたりもしていますが、詞が先にあって曲をつくるのと、曲から先に作るのとでは、同じ作曲でも全く別の創作…というくらいに作り方が変わってきます。(私の場合)
というのも、言葉にはイントネーションとリズムがあるからです。
メロデイにあわて言葉を選ぶのと、言葉にあわせてメロディを作るのとではやりかたが全く異なってきます。
詞先の場合は、あまり細かいことは気にせずに詩を書いたらいいのでは、と私は思っています。
作曲者の意向にもよりますが、より歌詞っぽくない方が、詞先の醍醐味があるように思います。
◎詞先で歌詞を書きたい!けどどうすれば!
歌詞とはメロディあってこそなところもありますので、それナシで歌詞を書くのは難しいかもしれません。
上記で自由に書いたらいい、と言いましたが、AメロBメロ、1番2番をしっかり意識して書きたい!と言う場合は、既存の楽曲に歌詞を書いてみるのがいいかなと思います。
元の歌詞がじゃまして書けない!! という場合は、歌詞のない曲に歌詞を書いてみるのもいいかもしれません。
ちなみに、詞先代表曲はこちらです。
で、問題はメロディが先にあって作詞する場合ですよね。
これは慣れないとなかなか難しい作業になります。
◎メロディに言葉を乗せる
歌詞というものはメロディによってかなりの制約をうけます。
ここからは、メロディによってうける制限を細かく紹介していきたいと思います。
・文字数
メロディが決まっていると当然ながら文字数に制限が出てきます。
ちょっとややこしいのだけど、歌詞の場合の「文字数」というのは、音符に当てはめていくので、正確に言うと、「音節(音声上の一単位)」という概念になります。
例えば、「ならんだ」という言葉の音節について見ていきましょう。
「ならんだ」はひらがなで4文字。
これを音符1音1音にひともじあてて、「な・ら・ん・だ」と歌ったら、文字数と同じ4音節となります。
だけど、チューリップの歌を思い出してください。
「な・らん・だー」と歌いますね。
これは、「ならんだ」の「らん」をくっつけて一つの音符に当てはめていて、この場合は、3音節になります。
…なかなか言葉で説明するのむずい。
「ならんだ」は「ドレミファ」の4つの音符に当てはめることもできるし、「ドレミ」の「レ」のところで「らん」を同時に言い、3つの音符に当てはめることもできるのだ。
つまり…
さいた さいた
ならんだ ならんだ
の両方を同じ3つの音符 ド・レ・ミ の3音節のメロディに当てはめることも可能、ということです。
日本語の場合は、割と1音符に1文字で作っても問題ないのだけど、英語だと音節が日本語とは異なっているので、歌詞の中に英語を交えたい時はそこを意識する必要があります。
「アイラブユー」と書くと5文字(ー入れず)で5つの音符に当てはめそうになりますが、実はこれを英語的発音にすると、「アイ」「ラブ」「ユー」で3音節、3つの音符で表現される言葉になります。
ここを誤ると、なんかダサい英語の歌詞になっちゃうので要注意です。
日本語だけど英語っぽく聞こえるとか、日本語と英語を自然にまぜるとか、この音節を意識するとそれっぽい歌詞を書くことができます。
それのすごいやつがこれです。
・言葉のアクセント・イントネーション
言葉には元々が持っている、音の上下があります。イントネーションです。
標準語で「あめ」の「あ」にアクセントが来ると「雨」、「め」にアクセントが来ると「飴」になります。
日本語は特に同音語が多い言語なので、アクセントが違っていると意味が違ってしまう言葉が大量にあります。
メロディに言葉を当てはめるときにこれを意識すると、より自然な言葉の流れを作ることができます。
例えば、チューリップの歌の、「チューリップの花が」の「チューリップ」ところを「桜」にしてみるとどうでしょう。
「桜の花が~」
ナシではないが、ちょと違和感ないだろうか。
それは、この部分が降りてくる音階に対して「桜」という言葉が上がっていく音だからだ。
ちなみに、童謡「さくら さくら」では「ら」が高い音で上がっていく音階になっています。
言葉のイントネーションとメロディのの一致は、絶対ではないけど、あわせるのも一つの技かと思います。
ただ、あえて外すというテクニックもあったりするので、そこまで気にせずに。
・言葉の切れ目について
メロディには切れ目があります。
このメロディの切れ目と言葉の切れ目がずれていると、なんか変な感じになることもあります。
「チューリップ」の「どのはな みても きれいだな」はメロディ的には「どのはな」「みても」「きれいだな」と区切ることができます。
この歌ではメロディの切れ目と言葉の切れ目が一致しています。
これがずれるというのは例えば、同じメロディで次のような歌詞になっていたりする、ということです。
「どんなは なみて もきれいだ」
これを「どのはな みても きれいだな」のメロディ「ソソミソ ララソ ミミレレド」にあわせて歌ってみてください。
「どんなは」「なみて」「もきれいだ」となって、何だかがモヤっとしますね。
なので、たとえ文字数が同じでも、言葉の切れ目が違っているとズルっとなることがあるので、切れ目も意識して書けるといいかもです。
ただ、わざとズラすという高度テクニックもあります。
その使い手がこの人。
「どんなは」「なみて」「もきれいだ」をやってしまうすごさ。
・韻
詩には「韻」というのものが付きものです。
「韻」って何? と言う人はここを読んでね。
これがしかし、日本語の詩の世界にはあまり「韻」という概念がなかったりします。
むしろ繰り返しを嫌う傾向にもありますね。
というわけで、日本語歌詞の場合はあまり「韻」を気にしないでもいいのだけど、うまく作れるとカッコよかったりもします。
この記事の上の方でリンクを貼った歌「inside you」もめちゃ韻を踏んでいる歌です。
他にも参考に、韻を踏んでいる歌を貼っておくのでぜひ参考にしてみてね。
しかし、韻は下手に踏むとダサくなるので要注意!
◎私の歌詞の作り方
と、こんな風にいろいろ書いてみたけど、これらを普段意識して歌詞を書いているかと言えば、そうでもないですw
私が歌詞を書く時は、だいたいメロディが先にできているので、その各パーツごとに、降りてきた言葉を当てはめていく作業をしています。
メロディから言葉が出てくるというか。
言葉にはイントネーションがあって、メロディとあわせるとよいって上の方で書いたけど、メロディの音階から言葉が出てくるイメージです。
そこにはハマる言葉が予め決まっていて、それを私は探して、言葉のジグソーパズルをしている感じなのです。
って書くとなんかちょっとヤバめな人に思われるかもしれないけど、実際ヤバめなのかもしれない…。
と言うわけで、私のヤバめの創作ノートを晒してみたいと思う。


このメモでは、一部、既存の英語歌詞の日本語歌詞を考えたりもしてます。
それから、「、、、 、、、、」などが所々にあるけれど、これは音節の数と区切り位置を表していて、よくこうして点を打ってから言葉を入れたりもしています。
以上、こんなに偉そうにいろいろ言って、私の書いた歌詞がしょぼくてもどうかご了承ください。
それではステキな作詞ライフを!!!
