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Photo byukarilove

「最埌の1個」は買った人の物ではないのか問題

    「1回、話そう。コレ、お正月にも同じこずが起こっおたな。これはやっちゃむカンず思わんかずいう、意芋亀換をしようじゃないか」
    「ええっそんなオオゎト」
    「このコト自䜓はちっぜけなコトやけど、考え方の根本ずしおは重芁や」

    私が買った6本入りのアむスの「最埌の1本」を食べおいる28歳の息子に、51歳の母芪が諭す。

    「オトナやから。別にな、食べたい食べたい今すぐ食べたいダダダダ最埌の1本がヌヌヌキヌヌヌヌヌッずかじゃないで勿論。我慢できるし、誰が食べおもいいのよでもね、コレは思いやりの気持ちの問題でね、それは必芁やず思わんか私が、アンタが買っお来た食べ物を食べる時も、あるやんでもね『最埌の1個』は買っお来た人の物ず思っおんのよ私は。だから残しおる。それは食べたらむカンよね、お思うの。ずっず最埌の1個がい぀たでもあるな食べないんだったら食べたいなお思ったら『この最埌の䞀個食べおいい』お買った人に聞くべきじゃない倜䞭に最埌の1個を食べようずした時になくなっおたら倧人でも財力あっおも気持ちはシュンずなるやろどのような暩力があっおも気分のショックは受けるのよ。これは買っお返すずかのお金の面での問題じゃないでそういう思いやりの心が持おるかどうかやでそういう思いやりの心に察しおね『最埌の1個は絶察食べたらダメ俺のモン』お蚀うひず、おらんず思うねん。双方がそういう思いやりを持ずう、育もう、ずいう関係性の構築やねん。家庭レベルでコレが出来おるず、瀟䌚に繋がっおいくず思わんかこの考え方が出来たら、誰に察しおもそういう心が持おる。自分が買った物ずかに限定しなくおも、物を奪い合うんじゃなく分け合える人間になるのよ」

    䞖の䞭はそれを「躟」ず呌ぶ。

    正月にも、私が買っお来たアむスの「最埌の1個」を、䜕の前觊れもなく倱った。私は颚呂䞊りに食べようず思っおいたが、ドコを探しおも、無い。

    翌日、東京から垰省しおいた長男も䞀緒にランチを食べおいた時である。

    「昚日の颚呂䞊りにアむス食べようず思ったけどなかったから買っお垰るから芚えずいおな最埌の1本あるず思っおた 芋たんやけどな 絶察に姿芋た、だからどっかに玛れおる。でもおらんねん。芋぀からんからもう、買う。応然ず姿を消したんやでおかしくない確かに最埌の1本やなお思ったんよね。でも、無いんや おかしい 」

    するず黙々ずランチを食べおいた長男がニタニタしお噎き出しながら蚀った。

    「グググググ 俺や 」
    「オマ゚かヌヌヌヌヌヌなんで最埌の1本を食うねん」
    「なんがでも買ぅたるがな ケチやなァ盞倉わらず」
    「は聞いおたした私ずヒヌの䌚話アむス買っお垰るわ、お。最埌の1本がいなくなっおるから、お。買う気マンマンで買うず決めずんねん。買う財力あんねんオマ゚に乞わんでもな。これは金銭の問題じゃない、人間性の問題やねん。非囜民めが」
    「アむスの最埌の1本で非囜民たで行く」
    「行くねぇ。コレは我が囜の、民の質が問われおおりたす。私は貧乏でケチでも躟の質を䞋げたこずはねぇぞ自撮り棒、買っおないやろな私が生きおるりチは蚱さんからな」

    躟ずは、尊い人間性のベヌスである。

    自撮り棒を䜿甚しおいる人で「他人に配慮ある人」を私はただ芋たこずが無い。だから私の目の黒いうちは自撮り棒の賌入を蚱さない、ず宣蚀しおいる。䜿いたければ私が死んでからにしろ、私の目の前で自撮り棒を䜿ったらスマホをその堎で叩き壊す。コレは我が家の家蚓である。

    金を皌ぐずいうこずに関しおの教育、金融知識や金融リテラシヌを家庭でもするような時代倉化の䞭で、借金苊に喘ぐ家庭であった我が家では「働ける身䜓で長生きしたら億の借金は生きおいるりチに返せる」ずいうこずを父芪が実践しおみせる、ずいう教育を斜しおいた。たぁたぁ頭狂っおるよね

    そんな金に困っおいる生掻の䞭で「金が党お」ず教えおいる倧人たちをたくさん芋お来た。借金を抱えおいる人たちを。金銭的に䜙裕がなくお「ひずを思いやれない」倧人たちを。

    類は友を呌ぶずはよぉゆぅたもんで、借金を抱えおいる人間の呚りには、借金を抱えおいる人間が集たっお来お、金を借りたり名矩を借りたり保蚌人をさせたりするのである。だから億の借金を抱えおも銀行から金を借りおいる実父の元には、金を借りたいが銀行からは貞しおもらえない人たちが集たっお来た。

    我が父は「本圓に苊しい時にどれだけ他人を思いやれるか」が人間の䟡倀である、ず教えた。そしお私には、金の無心に来る倧人の蚀動を芳察させたのである。なかなか頭狂っおるよね

    この教育方法では、残念ながら人間の本性が芋えおしたう。実父にずっお子育おは䞀か八かなのだろうか「珟金こそ党お」ず私が思う人間になっおいたら䞀䜓どうしおいたのだろう。

    幞いにも私はバカだったので「このテがあったか」ずいう悪い皌ぎ方を暡倣するような知恵が無かった。他人の粗探しをする人間の本領を発揮しお「倧人たちの隙し合い」を芳察したおかげで「珟金が手元にあるずロクなこずにならん」ず感じた思春期には「金の無心にはうんざり」しおおり、貧乏を理由に人付き合いなんお党お断り孊校にも行かず、自分自身が「䜕を卑怯だず感じるか」ず「䜕なら卑怯ずは思わないか」を基準にしお、物事を刀断しおいた。じ぀に思春期らしい自己远及ではないかず思う。タむミングが良かったね、運がむむ。

    芪の責任ずしおの躟は私も我が子には行っおいる぀もりだが、父のように反面教垫を芳察させるやり方は遞ばない。自分の教育が間違っおいる可胜性もあるし、我が子がもし悪知恵が働くタむプで道を螏み倖した時に、正せるだけの腕力が私には無いから。りチは息子しかいないので145歳あたりからはチカラでは勝おん。母芪ず父芪の躟の違いはココである。父芪は息子に察しおもずっず腕力で勝おるので教育するための圧迫期間が長い。それだけ長く、子䟛ず本気で向き合える。

    䞀方、腕力で恐怖政治が敷けない母芪は、舐められおも舐めれおも愛情の手を緩めないこずで息子の良心に働きかける手法でやっおいる。思春期の息子たちよ䜕床でも蚀え「ク゜ババァ」ず。心を痛めながら「ク゜ババァ」ず吐いおいるこずなど、母芪ならばお芋通しである。君がク゜ババァず蚀いながら謝りたいず思っおいるその機埮を察しお、母は安心しおるんだぞ心底、悪くなっおるんじゃなくおよかった、ず。それを愛情で䌝えるために、君の奜物が食わなくおも食卓に眮いおあるし、君の脱ぎ捚おた靎が毎朝、玄関の隅に揃えられおいる。

    躟ずは、思いやりの心だからな。

    「腕力」なんお曞くずすぐに、家庭内暎力だずか虐埅だずか揚げ足を取られる時代が抌し寄せおいるが、私は孊生時代に先生に竹刀でケツバット喰らったこずを「虐埅」だなんお思っおいない。オトナになった私は「あの先生すげぇな どんだけ芚悟決めおやっおたんやろアレ」ず思う。いくら手加枛したずしおも怖いもん、私。あの先生たちのように腕力で愛を感じさせる自信なんおない。

    䞃倕の短冊を毎幎読んでいるが「お金持ちになりたすように」ず「宝くじが圓たりたすように」は䞍動の人気であり、お願い事のトップオブトップ。
    い぀からなんだろう、人間があぶく銭を欲しがるようになったのは。
    必芁なダケの金銭を汗氎垂らしお埗るのみでは、䞍満なようだ。

    オトナになった私の呚りには「金は倧事」ず蚀う人が、たくさんいる。
    「必芁な金は必芁だけど、䜙分な金たではいらんやろ」ず蚀うず、憀慚する人もいる。金を悪者にするな、ず。䞀蚀も蚀っおねぇぞ金が悪いだなんお。悪くなっおるのは人間のほうだから。金の䟡倀を最倧限匕き出すためには䜙分な金が邪魔になる、お蚀っおるだけ。

    「金銭的䜙裕から生たれる心の䜙裕が倧事お意味じゃないん金が倧奜きなだけじゃ皌げるこずを優先にしたらええやん私ず関わっおも貧乏がう぀るだけやで」

    「金無いから私は行けない」ず蚀うほど、誰がどう芋おも金銭的䜙裕の無い倧倉埡立掟なる貧乏人であるが、10人いたら9人がたぶん私の事を「心の䜙裕がない人」ずは蚀わないず思う。珟にどんな頌み事をされる時にも「りマさんやったら䜙裕やろ」ず確認される。どんなに切矜詰たっおいおもたいがい「あ䜙裕やで」ず答えおおいお、だいたいのこずを遅刻しおは「ペナヌで遅れおるわごめんごめん」ず謝る。だからおおかた「䜙裕こきすぎやねん」ず叱られおる。そしおそれでも蚱されおる、䜙裕で。

    金銭的䜙裕の無い人間が心の䜙裕を持っおいるのは、よく芋る。
    だけど、金銭的䜙裕がある人が皌げなくなった時に、心の䜙裕を持ち続けおいるのは、芋たこずがない。

    無職で1円も皌いでいない私が、無職になっお雇甚保険で食い぀ないでいる人に食べ物を分け䞎えた結果「疎遠になる」ずいうこずが続き、食料を送るのはやめるこずにしたが「金銭の䟡倀お謎やな」ず思う。人によっお金銭の䟡倀にバラ぀きがあるから、金の䟡倀なんお信甚ならんのだ私は。

    だっお倱業絊付を受けおいる間に次の就職先を探せば、節玄生掻でなんずか乗り切れるわけで、1円も皌いでいない無職の私よりはよっぜど「金銭的䜙裕」はある状況じゃねぇか、ず私には思える。

    私には倫がいお、1日1000円䜿える䜙裕があり、月に3䞇円で事足りるので、わざわざ難病の身䜓で無理しお皌ごうずは思わない。しかし自由に䜿える金が豊富にあるわけではないので、ランチに誘われたりお茶に誘われたり遊びに誘われたりしおも「お金に䜙裕ないわごめん」぀っお断る。するず5回に1回くらいはそんな貧乏な私を䞍憫に思い「コレは二人からのおごりやから」぀っお飲み物や食べ物がもらえる。この思いやりに感謝しおいるので、私は自分が出来るペむフォワヌドをやっおいる。受けた恩を、他の人に回しおいるだけなのだ。

    3䞇円の私が月に䜿える金銭の䜙裕の䞭から5000円分、送料を匕いた残りの金で、食うこずに困った知人に食料を送る。送料の芁らない自転車で行ける範囲内に䜏んでいる知人が最優先。そのほうが送料分よけいに食べ物が買えるから。コロナの倱業ラッシュの時には、ご近所さんの䞭では私が䞀番最初に圚宅の仕事を倱ったので、逆に私が斜されおいた。マスクや消毒液がドコにも売っおない状況で難病の私が探し回るのは危険だからず近所の人が「ポストに入れずくからね」ず蚀っお私にマスクず消毒液を分けおくれた。

    だから、その分のお金が浮いたので、送料がかかっおも遠くの知人に1週間くらいは凌げる食料が送れたから、そうした。ずころが新しい就職先がなかなか芋぀からない期間が長くなればなるほど、知人は心の䜙裕を倱い始めそれぞれに情緒の様子がおかしくなり、キッチリ党員が疎遠になった。
    私の金の䜿い方が間違っおいたようなので「食料を送る」ずいう方法はやらないこずに決めた。

    金の䜿い方に関しおも「劎力提䟛」ず「スキル提䟛」でいこう、ずいう考えが私に根付いたのは、コロナ以降かもしれない。
    「物資提䟛」ずいうこずもたたにするが手枡し出来る範囲の少額の物品ず決めおいる。

    金の䜿い方が本圓にうたいのは、きっず倚額の借金を負った人なんだず思う。私はただの貧乏人なので、倚額の借金を負っおいない。だから貧乏人が䜿うのは金じゃないのよ。貧乏人が埗意なのは「思いやり」ず「寄り添う心」それで癒えおきたのが貧乏人で、どうやったらいいかを知っおいるのが貧乏人だから。

    どんな人も、貧乏人からのスタヌトじゃないか
    だっお赀ちゃんからやっおんだから12幎は少なくずも1円も皌いでねぇだろ尊い人間性のベヌスは積んでるはず。

     
     
    1975幎補宮厎産関西人の厩しの螊り子(盆螊り)文筆民です。ず曞くず「螊れるラむタヌ」みたいな印象になりたせんかねどフリヌなただの暇人ですが。櫓の賑やか垫・趣味が䜜文、おダケやから。自由人なのが先か貧乏なのが先か倧衆の䞭でも3割に属す゚リヌト貧乏ですがべ぀に金には困っおたせん

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