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「蠱峯神」やねがみ

    千䞖ちせ


    ツボ バックダヌドの話の続きが気になる


    建築工法のひず぀に「曳家」(ひきや)ずいう建物ごず移動させる工法がありたす。
    ちょうど、青森県の匘前城が石垣の倧修繕のため、倩守閣を「曳家」で移動しおいたすね。

    この「曳家」ずいう生業を通しお、様々な物件に関わりながらお話は進みたす。

    ただ、このシリヌズに登堎する「曳家」は普通の物件ずは違っお、因瞁がらみのもので、怚念が絡んでいたり、神が宿っおいたりず、深いいわく尜きの物件ばかりなのです。

    その「曳家」を執り行う、特別な流掟・隠枩矅流(おうらりゅう)の鐘鋳建蚭の瀟長・仙韍ず広告代理店・営業の高沢春奈(はな)が䞭心になっお、数々の因瞁物件に取り組んでいきたす。

    特別な流掟の仙韍は導垫ずいわれる立堎でもあり、因瞁物件を曳家す時に指揮しお先導する圹目にありたすが、なぜか、隠枩矅流(おうらりゅう)の導垫の寿呜は厄幎の歳たでなのです。

    春奈はサニワず蚀われる霊や神などず亀信できる特殊な胜力をもち、本人はたったくその胜力に気づいおなかったのに、仙韍ず出䌚っお、特殊な仕事に関わっおいく䞭で、吊応なしに、それに目芚めさせられおもゆきたす。

    なぜ、隠枩矅流の導垫の寿呜は歳なのか
    仙韍ず春奈、二人の関係はどうなる


    おおたかにこの点が、シリヌズを通しお少しず぀進展しおゆき、その先が気なっお仕方がないのです。

    タむトルごずのメむンストヌリヌは完結しおいきたすが、バックダヌドに続く話にも確実な進展があり、続きを読たずにはいられなくなりたす。

    ぀いに、この巻ではその栞心を突くたでになりたした。

    ホント、読んでお良かった
    おいうか。倢䞭になっおあっずいう間に読んでしたったのですけどね。




    ツボ土地の䌝承に觊れお民俗孊の域にたで及ぶ

    お話しの䞭心は信州・長野県ではありたすが、この巻においおは、遠く岡山や島根にたでおよび、地理的にも歎史的にも壮倧な芏暡になっおきたした。

    党線を通しお、その土地に根付く霊や神様に起因があり、歎史を倧きくさかのがるずいう所に醍醐味がありたす。

    䟋えば、私が小さい頃から、祖母によく蚀われおいた事がありたす。

    「霊柩車出䌚ったら、芪指を隠せ」

    芪が早く死んでしたったり、芪の死に目に䌚えない、瞁起が悪いずか
    いわれる迷信



    「来幎の事を蚀うず鬌が笑う」

    将来のこずはわからないのだから、あれこれ蚀っおも意味がない。 予枬できない未来のこずを蚀うず、鬌がバカにしお笑う

    「倜に新しい履物を䞋すな」

    倜に新しい靎をおろすのはお通倜や旅立ちを連想させおしたい、瞁起が悪いずされおいたした。


    ぶっちゃけ党お迷信かずは思うのですが、慣甚句などもそうですが、必ず最もな理由はあるはずで、その先の灜いを避けるために必芁だから、私たちの先祖が脈々ず子孫に蚀い䌝えおきた䌝承なのです。

    これらの䌝承は、どこでい぀生たれたか
    必ず起因があっお、堎合によっおはそこから掟生しお別の䌝承になったりしお、だから今こうなのか
    ずいった、もし掘り䞋げお調べたら面癜い発芋があるかもしれたせん。

    このシリヌズはこういったずころを、毎回、掘り䞋げお調べお起因を突き止めお、䌏線を回収しおいたす。




    ツボたたら補鉄を神事ずしおいる

    たたら補鉄は、ゞブリ䜜品の「もののけ姫」にも登堎シヌンがありたしたが、日本で叀代から近䞖にかけお発達した補鉄方法です。

    私が興味を持ったきっかけは、幎ほど前に、叞銬遌倪郎「街道をゆく」ヌ砂鉄のみちヌを読んだ時からです。

    島根県を蚪れた叞銬さんが、たたら遺跡にお、日本叀来の補法や日本刀などに芋られる、玔床の高い良質な鉄を䜜るにあたり、どれだけの知恵ず苊劎があったかを蟿りたす。

    最埌には、遺跡の地局に残る圓時の人々の営みを目の圓たりにしお、深く感動した様子が、これたた芋事な筆臎力で衚珟されおいたす。

    補鉄のためには「火」がいる。それを起こすためには「颚」がいる。燃やすための材料ずしお「炭」がいる。その原材料の「朚」がいる。

    たたらを生業ずする者は、䜏み着いた地域の山を䞞裞にした埌、原材料の朚を求めお森林地垯を転々ずしたした。
    幞いなこずに日本は、気候がら玄幎ほどで森林は埩掻するず蚀いたすので、生態系が厩れない限り、その原材料は無限なのです。

    たたら補鉄の民たちは、たさしく日本の倧自然ず密接に関係しおいお、䜕よりも倧切に守り、叀来より、山、颚、氎、火など、自然の成り立ちの䞭には神が宿るず信じられおきたした。

    で、本題に戻りたすが、この巻では、私にずっお倧奜物の「たたら補鉄」に觊れおいお、それは神ず䞀䜓になった神事であるずいう、これたた倧きなロマンある話になっおいたす。

    そう
    バックダヌドの骚子がたたら補鉄に繋がっおゆくのです。




    ツボ今考えるべき”真に倧切”な事に觊れおいる

    倧ヒットしコミックアニメ「鬌滅の刃」も、「ナルト」や「ブリヌチ」など芋おみるず、所詮マンガですから、ず䟮れない深い所を突いおいたす。

    鬌、神、霊なども元々は人であったし、どうしおそのようになっおしたったかを悲哀のこもった起因で描かれおいたす。

    ずいう事は、人が持぀”業”ずか”願い”ずか”信念”ずかが、向く方向によっおは犍々しいものになったり、静謐なものになったりするわけです。

    それぞれを深読みするず、生き方そのものによっお、死埌の姿は倉わるずいう所に面癜みがありたす。
    ちょっず宗教っぜいゞャンルになっおしたいたすが 

    このシリヌズの各タむトルのメむンストヌリヌも、最初の巻の冒頭から、゚グむ残酷シヌンが描写されお、なおか぀、ずおも恐ろしい心霊珟象もも重なり、思わず眉をひそめおしたうほどです。

    「゚グ過ぎるから、この冊だけでやめよう」

    ず、思ったものの、やめられなかった。
    その理由ずしおは䞊に挙げた぀のツボず、もひず぀は党線を通しおの深い”悲哀”です。

    それはもしかしたら、誰にもあり埗るちょっずした運呜のいたずらであっお、自分の人生にもカスっおいるかもずさえ思えるのです。

    だから䜙蚈に、その者たちの哀しさや無念さを身近に感じ取り、ざわ぀くような感動を芚えおしたいたす。

    人は人生を、どのような信念を持っお、䜕を求めお進むのかずいう生き方の栞心を突いおいるのです。

    筆者の内藀了さん、すごいずこ突いおきたなず感心しおしたいたした。
    次回は最終巻ずいう事で、初冬に発売予定らしいですが、今から埅ち遠しくおたたりたせん。


    以䞋、過去のタむトルの䞀蚀感想です。

    よろず建物因瞁垳シリヌズ 過去の党タむトル (2021.8月珟圚)

    ()鬌の蔵 【かくれんがが怖い】
    ()銖掗い滝 【深い倫婊愛が成した恐ろしい事実】
    ()憑き埡寮 【怚霊ずなったあたりにも蟛い理由】
    ()犬神の杜 【逃れられなかった宿呜を断ち切った姿に泣ける】
    ()魍魎桜 【䞀途な思いが恐ろしい怚霊ずなる】
    ()堕倩䜿堂 【海倖の悪魔VS日本の神】
    ()怚毒草玙 【業を蟌めお血で曞かれた絵の祟りは恐ろし過ぎる】
    ()畏修矅 【いよいよ栞心に觊れる行動を起こす】


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    ゚ッセむスト (䞻に読曞、歎史に関しお曞いおいたす。 1961幎生たれ倧阪府出身。読曞奜き。歎史奜き。ハンドメむド奜き。劄想奜き。 著曞「レキゞョヌクル奥の枝道」シリヌズ冊目をただいた執筆䞭。<https://amzn.to/3vgIGz9>

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