
モラハラきたる♯3
瑞希はハローワークに来ていた。結局ハラスメントだ何だと騒いだ所で夫に頼り続けるか自立するのニ択なのだ。
空いている時間が長いがレセプトの勉強にあてるか仕事探しをするかだった。
「前回のお仕事難しかった?難しいようなら簡単なお仕事探そうか?」
「私娘が養護施設にいるので夜勤の仕事を希望します。裁判とかやらなくてはならないので。」
「……それ凄いストレスだよ。体あってのことだよ。生活保護や障害年金を使ったら?あなた精神疾患あるって言ってたわよね。」
「年金ってどうやって貰うのですか。私割と普通に近いと思うのですが。」
「…薬飲んで働いている人はゴマンと居るけれどあなたは娘さんの事もあってストレスが多過ぎるのよ。年金なら社会労務士か障害者基幹相談センターに主治医に相談してから行けば良い。区役所に行って診断書みせて生活保護をもらえるか聞いてみな。生活保護は年金もらうとそこから減らされるからよーく話し合って。働くなら就労A型がお勧め。B型だとあなたのご主人の収入だとマイナスになるから利用料が発生する。」
ぱちくりする瑞希
「まずは病院に行きたいけれど…それじゃあ娘引き取る時養育能力に疑いが出るのでは。やっぱり
働きます。」
「…自分の器を把握するのも大事だよ。前の職場も集中力散漫でだめになったでしょそんな状態で働く方が不利。一度弁護士さんに相談してみては?本当に不利なのか。」
てくてく歩いて働き口の資料を抱えてハローワークを出て来た。
スマホで精神科の病院に電話をかけた。電話の向こうはざわざわしていたが次回の診察の時話すと言っている。
「あの、働きながら障害年金って受け取れるのですか?」医者の判断や日本年金機構次第だと言う。
美咲を取り戻す為に長い道のりを歩かなくてはならない。
その足で区役所に行った。「生活保護?ちょっと待ってね。…面談室に。」録音機が仕掛けられていた。「…これ、やめてくれませんか。」
「…ああ、後で行き違いがあるといけないから。」
一通り話して。生活保護には診断書がいる事と選択肢として婦人保護施設に入る事を勧められた。
瑞希はそんな怖い所行きたくないと立ち上がった。母子寮という選択肢をだめ押ししてきた。
独特の匂いがする部屋から出て来た。住み慣れたマンションを出て婦人保護施設に行くとか母子寮に行くとかまだ離婚もしていないのに…モラハラは耐えるしかないのか。婦人保護施設も母子寮も監視される施設だ。
どうして夫のモラハラが原因でそこまでしなくてはならないのか。
家にかえり滑り込む様に眠った。
障害年金もらいながら働かなきゃ。まだ離婚には手を伸ばせない。
「よっし、働くぞー。」懲りない瑞希。
ハローワークでプリントアウトした求人を眺めた。「南区か少し遠いし中空きがある。昭和区の総合病院が良さげだ。」
後で病院の予約取らなきゃ。
夫はなぜ離婚を切り出さないのだろう。時間は稼げるが…彼だけ飄々と日々働いているのが瑞希にはいまいましかった。