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学パロで『新撰髄脳』②〜歌の基本編〜

    皐月あやめ

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    今日の『新撰髄脳』本文

     歌のさま三十一字惣して五句あり。上の三句をば本と云、下の二句をば末といふ。
    (古典文庫『公任歌論集』より引用)


     今日は歌の基本についての部分。
     公任さん、最初は「歌っていうのは三十一字で五句から出来ているんだよ」という、ほんとに初心者向けのことから解説してくれます。

     現代ではあまり聞かないけれども、当時は上の句のことを「本(もと)」、下の句のことを「末(すえ)」と言っていたそうです。

     漫画で例にした和歌「難波津」の歌は、平安時代の貴族なら知らない人はいないレベルの常識和歌だそうです。『新撰髄脳』本文には書いていませんが、今回は視覚的にわかりやすくするために使いました。板書風。
     現代だと、競技かるたで最初に読み上げる和歌として知っている方もいるかも。


     おまけですが、『大鏡』ネタというのは大鏡にある行成のエピソードで、貴族たちが和歌について議論している時に行成が黙っていると、一人の貴族が、

    「『難波津に咲くやこの花冬ごもり』、この歌についてどう思いますか?」

    と質問します。
     これは、子供でも知っている和歌を引き合いに出して、行成を馬鹿にしたようなちょっと失礼な質問だそう。特に「難波津」の歌は書道を習い始める時に書き写す和歌だったそうで、書道の名人である行成が知らないはずがないとのこと。
     なんだろうな、例えば現代なら、最近流行の歌について話している時に、黙っている人にたいして、「咲いた咲いたチューリップの花が〜って歌どう思う?」って聞いている感覚というか……ちょっと違うけど、ニュアンスはそんな感じというか……。
     それに対して、行成は、

    「知らん」(え知らず)

     と答えます。それを聞いて、その場にいた人は笑うのですが、そのまましらけてしまって話は終わったそう。

     行成の和歌への興味のなさを象徴するエピソードだそうで、私はこの話がめちゃくちゃ好きです。この開き直りがいっそ清々しい。話を終わらせるためにわざとその場をしらけさせたなら策士。


     今回分はここまで。
     次回は「上手い和歌とは?」です。明日更新します。


    追記:
    続きはこちら。


     
     
     
    小説や古典紹介を書いています。 また、中高の国語の教員免許を持っています! ご連絡はこちらのリンク集内のフォームへお願いします→ https://lit.link/satsukiayame55

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