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「10歳で母を亡くし、33歳で夫も失った私が、それでも生きている理由」⑨あの日警察が来た


    平和な日が続いていた。

    あの騒がしかった日々が嘘みたいに、
    静かな時間が流れていた。

    ——その日までは。

    突然、警察が来た。

    インターホンの音が、やけに大きく響いたのを覚えている。

    ドアの向こうに立っていたのは、警察官だった。

    何が起きているのか、わからなかった。
    ただ、嫌な予感だけがあった。

    「お父さんはいますか?」

    父が、2階からゆっくり降りてきた。

    「ご近所から通報がありまして——
    おばあさんの姿が見えないと」

    その言葉を聞いた瞬間、
    空気が凍りついた。

    「誰がそんな事言ってんだよ!!
    勝手に出て行ったんだろうが!!」

    父の怒鳴り声が、近所中に響いた。

    目は充血して、顔は真っ赤で、
    まるで——鬼みたいだった。

    あの時の父の顔は、今でも忘れられない。

    この日から父が壊れていった。

    次の話はこちら↓
    ⑩ 父の暴言が暴力に変わった日

    #エッセイ #実話 #毒親 #家族 #トラウマ #生きる #悲しみ #シングルマザー #創作大賞#オールカテゴリー部門

     
     

    sachi

     
     
    娘が生まれて半年、主人が癌になりました。 主人との闘病の日々を赤裸々に綴っています。 幼少期、10歳で母を亡くし、4ヶ月で家族が2人いなくなった。 これは、私の人生の記録です。 同じように苦しんだ人、誰にも言えない過去がある人へ。 少しでも、何かが届きますように。

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