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『ラーメン食べたい』 〜アマノ文筆クラブ〜

    つきほ

    甘野さんの企画に、参加させていただきます。
             ***

    これは、淡い思い出。

    珍しく、両親がいなかった日曜日の昼。
    「ラーメン食べたい」
    3つ年下の妹にそう言われた。

    当時、私は小学6年生。
    料理なんて、お手伝いくらいしかしたことなかった。

    ラーメンと言われても、実家は母の一存で、即席麺もカップラーメンというものもなく。
    冷蔵庫を開けると……かろうじて、冷やし中華の麺がひとつ。

    ……でも、妹の願いを叶えるのがお姉ちゃんだ。
    「いいよ!」
    やれる雰囲気たっぷりに、そう返事をした。


    袋に書いてあった通り……麺を茹でて、水でしめた。

    器にその麺を入れ、冷蔵庫にあったワカメとネギと……なるとの代わりに、かまぼこを飾ってみた。

    「わぁ……これ、ラーメン?早く食べたい!」

    妹もニコニコ顔だ。
    誇らしげに、丁寧にだしをとった、液体を注ぐ。

    「よし!できたよ!食べて食べて!」

    妹は喜んで食べ始め……なんとも言えない表情になった。

    「え?おいしくなかった?」

    聞くと、妹は首を振った。

    「なんか……うどんの味がする」

    ーーえ?

    食べてみたら……確かにうどんだ。

    心を込めて作ったスープは……昆布と鰹節からとった一番だし。

    「これは……こういうラーメン。和風だしのラーメンなの!」

    必死で誤魔化したけれど……。
    よく見たら、見た目もうどんと大差なかった。

     
     
     
    長い間…自分のために書いていた物語たちを、形に残そうと思い立ちnoteをはじめました。 自己紹介をご覧ください。 今は、創作エッセイや企画のお話しに参加させていただき、書くことを楽しんでいます。 不思議な余白が好き。 (長編は、児童文学寄りかも?) よろしくお願いします🌳。

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