
🟠【短編】 空を泳いだ、夢クジラ #3つのお題に空想のひらめきを
みかんさんの企画に参加させていただきます☺️。
●3つのお題(ファンタジー)
🐾お題②:「空を泳ぐくじら」
※イラストは企画のものをお借りしています。
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その昔……南の方に、科学の力で栄えた国がぽつりとあった。
石を完璧な形で切り取る技術を持ち、計算して作られただろう、美しい街並み。
整然と並ぶ住居を見たら……その素晴らしさは一目でわかると思う。
科学は唯一無二のもの。
そこではどんな不思議も解き明かせるし、悲しみも不安も一つもない。
常に絶品の料理が食べられ、飢えも苦しみもない。
故に……幸せもない。
何もかもが解き明かせてしまうだけに、老いも病もそこにはなく。
国人たちは、永遠の時の中をさまようように生きていた。
それはもう……別の人種だ。
嘆くことも忘れた人々のために、神は、はるか海底から一頭のクジラを呼びよせた。
クジラといっても、大きな大きな夢クジラ。
その国を丸ごと背中に乗せた夢クジラは、大きな声で吠えた後……海から高い空へと飛び立った。

クジラが空を泳ぐ中、地形は少しだけ変化した。
飛び立つ際に起きた地底変動に巻き込まれ……辺り一帯が、あっという間に深い海へと沈んでいったのだ。
……ほら。
海底で見つかった、あの遺跡。
階段やテラス、そして神殿の柱……。
あれらは、夢クジラが背からこぼした、国の一部。
あの場所にこそ、科学の国はあったのだ。
では……夢クジラは、今どこにいるかって?
それはもう、高い高い空の上。
ひとしきり空を泳いだ夢クジラは……さらにその上の、暗黒の宇宙へと渡ったのだ。
今ごろは、星々の海を悠々と泳いでいるのだろう。
何せ彼らには科学の力があるからね。
しばらくこの星に帰ることもない。
未知なる宇宙は広大だ。
実験や研究、検証はどれだけ重ねても謎がある。
きっと……今も興奮冷めやまぬまま、彼らはさらなる発展を遂げている。
COBIToさん、ありがとうございます😊。
みかんさん、ありがとうございます😊。
ユーチさん、ありがとうございます😊。