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足尾線を思う旅路を楽しもう

群馬県を走る人気の観光列車、わたらせ渓谷鐵道。
この路線の目玉と言えばトロッコ列車だ。
線路に寄り添うように続く渓谷や、かつて賑わった足尾銅山で働いていた炭坑夫や、その家族たちが暮らしていた家々を眺めながら揺られる列車旅は、他の列車とは違う、ここだけの魅力がある。
わたらせ渓谷鐵道のトロッコ列車は2種類あり、新型気動車が2両編成で走る「トロッコわっしー」と、
昔ながらの汽車旅を楽しみたい方におすすめする、「わたらせ渓谷号」だ。
わたらせ渓谷号は先頭にディーゼル機関車が立ち、後ろの客車4両をけん引する客車列車だ。窓ガラスのないトロッコ車両は真ん中の2両のみで、両端の2両は窓ガラスが入った国鉄時代の客車だ。
車体の色はデビュー当時の青色とは違うが、車内は昔の鉄道雑誌とほぼ同じなのが嬉しい。
この日訪れると、ディーゼル機関車の色は国鉄時代と同じ綺麗な朱色だった。途中の大間々駅でいったん途中下車して、窓口でトロッコ整理券を買う。
ガラス窓の車両は指定無しで大丈夫とのことだった。改札口で切符を見せて、駅構内の隅で発車待ちのトロッコわたらせ3号に乗り込むと、その車内に心が躍る自分がいた。往年の足尾線を彷彿とさせるような、レトロな魅力が満載の汽車旅が始まる。

「ヒィー!…」時おり響く汽笛が心地いい。
デッキ扉はブルートレインと同じだ。
昔乗った「あけぼの」を思い出す。
こちらをチラ見するように、機関車が見える。
連結器の動きが面白くて、クセになる…。
機関車と客車の間から、渓谷が見えた。
トロッコ車両はほぼ満席だが、こちらの車両は…。
駅前のドラッグストアで買った、カフェラテを楽しもう。
窓側の席にもひじ掛けが、急行型客車だから快適だ。

「まもなく、神戸、神戸です…」
これから降りる駅が近づいてきた。手荷物をリュックにしまって降りるしたくをする。駅構内の転てつ器を通り過ぎ、車輪をきしませながらホームにゆっくりと滑り込む。その光景を深い青色の座席から眺める贅沢に酔いしれた。
デッキに向かう途中の通路から見た神戸の駅舎が、僕をさらに興奮させてくれた。

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