
映画と美術#23『世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶』ホンモノの質感を求めて
▷キーワード:先史時代、壁画、ショーベ洞窟

われわれが観ることのできる最古の美術はなんだろうか?
フランス、ショーベ洞窟がその答えを教えてくれる。馬や鹿などといった動物がプリミティブに描かれた壁画は、紀元前3万1000年もの時を超えて、当時の生活を我々に伝えてくれているようだ。
しかし、やはり人間たるもの、ホンモノを観てみたくなるものである。『フィツカラルド』『アギーレ 神の怒り』で知られる鬼才ヴェルナー・ヘルツォークは、3D映画が盛り上がりを魅せた2010年代にホンモノのラスコー洞窟を擬似体験させる作品『世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶』を製作した。「北海道・北東北の縄文遺跡群」の伊勢堂岱遺跡が、XRを使って現存しない文化への理解を深めようとするアプローチに近いことを3D映画で試みたのである。