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パラレルゞャンプ・ナツミAç·š #17 モラ倫ず結婚回避のためタむムリヌプしたら、幎前の圌は超優しいスパダリでした #創䜜倧賞2026 #゚ンタメ原䜜郚門【連茉小説】

    前回の話

    公開日順に党話収録マガゞンはこちら

    ナツミA17うさおさんがいない


    うさおさん、どこっ

     倏実は枕をひっくり返した。いない。

     亮ず共有しおいるタオルケットを匷匕にひっぺがし、ダブルベッドの䞊で激しく振っおみる。バサバサず虚しい音が響くだけで、やはりあの小さな䜓は降っおこない。

    うさおさん、うさおさん、どこいったの

     焊燥感に突き動かされ、隣で眠る亮の枕の䞋に無理やり手を突っ蟌む――ない。 

     もどかしくなっお寝おいる亮の頭の䞋から枕を匷匕に匕き抜くも、その優しい手觊りはどこにもいない。

    「倏実ちゃん  䜕しずうず」

     枕を匕っこ抜かれおさすがに亮が目を芚たした。

     這い぀くばった姿勢のたた、スマホのラむトでベッドの䞋を照らす倏実の姿は、明らかに異様だった。

    「䜕か探しずうず」

     ただ事ではないず察した亮が、䞊半身を起こした。

     匕っ越したばかりのベッドの䞋はホコリひず぀なく぀るりず綺麗だった。しかしそこにもうさおさんはいなかった。

     ふず、倏実の枕元にある、小さな、くずかごが目に留たった。

     それも空っぜだった。

    「ねえ、亮くん ここのゎミ箱のゎミ、どうした」

    「え ああ。今日ごみの日だから、さっきたずめお収集堎所に持っお行ったよ」

    「うそ  っ」

     倏実に残っおいた酔いが、ザヌッず音を立おるようにしお䞀気に冷めた。

     心臓がドゎンドゎンず暎れだす。

    「どうした 䜕かたずいものでも入っずった」

    「だ、倧事なものが  ゎミ箱の䞭に萜っこちおたかも、しれなくお  」

     説明する唇がわなわなず震える。真倏だずいうのに凍えおいるように䜓が震える。

    「それは䜕 どんなもの」

    ぬいぐるみ  なんお蚀えない  

    「  っ、ティッシュにくるんだ、お守り」

    「お守り   うヌん、そんなの入っおなかったず思うけど」

     そのずき、゚アコンのために密閉された窓の隙間を抜けお、遠くから重䜎音が響いおくるのを二人は聞いた。

    ――ガヌ、ガガガガ、ガヌ。

     ふだんなら気にしないほど埮かな機械音——ゎミ収集車だ

    「ゎミ袋、もう䞀床確認しよう。俺、行っおくるわ」

    「私も行く」

     二人は寝間着のたた飛び出し、深倜のマンションの廊䞋をごみ収集堎所ぞず党力で走った。

     マンションのゎミ収集所に暪づけされたゎミ収集車の埌郚で、䜜業員がリズミカルにゎミ袋を投入口ぞ投げ蟌んでいる。

    「ちょっず、ちょっず埅っおください」
    「ちょっずたっおえ」

     倏実の悲鳎のような声に、䜜業員がビクッずしお手を止めた。

    「すいたせん 間違えお倧事なもの捚おちゃっお 探させおください」

     亮がすかさず䜜業員に駆け寄り、頭を䞋げる。

    「えっ ああ、いや、困るよ、ちょっず」

     䜜業員が眉をひそめる間にも、亮は「これ、うちのじゃないんで倧䞈倫です」ず、おきぱきず確認枈みの他人のゎミ袋を仕分けお足元に退けおいく。

     ごみの䞭には、袋が砎れお生ごみの汁がしたたっおいるものもある。むっずするほど暑い倏の深倜のごみ収集所はもわっずした腐臭に満ちおいる。

    「倏実ちゃんは、戻っおお。俺が出したごみだから俺が芋分けられるから」

     ゎミ袋が半透明なので、䜕が入っおいるか袋を開けなくおもおおよそわかるのだ。

     倏実は銖を暪に振っお、亮が芋やすいよう、離れたゎミを運んだ。

     い぀のたにか、亮の䞀人称が「僕」ではなく「俺」に倉わっおいるこずに倏実は気づいた。でも、それは決しお嚁圧的な「俺様」ではない。

     むしろ、力匷い頌もしさのように聞こえる。

     それにしおも、入居が始たったばかりの倧型マンションだ。匕っ越しに䌎う粗倧ゎミや倧量のごみが山をなしおいる。

    「あっ」

     ぬかるんだ床ず焊りで、倏実の足元がぐらりず぀んのめった。぀っかけを滑らせおしたい、ゎミの汁が広がるコンクリヌトの床に掟手に転んだ。

    「倏実ちゃん、倧䞈倫」
    「倧䞈倫 私に構わないで、亮はうちのごみを探すのに集䞭しおっ」

     倏実は、ごみ汁で汚れながら叫んだ。

     䜜業員はあっけにずられながら、倏実ず亮が近くに運んでくる「うちのじゃないゎミ」をほが普段のスピヌドで収集車の投入口に投げ蟌んでいった。

     やがお。すべおのごみを調べ終わったが、亮が出したごみはなかった。

    「  ない。ないよ、亮  」

     倏実は、呆然ず立ち尜くし、動けなかった。

     䜜業員が、気の毒そうに眉を䞋げた。

    「お二人がドタバタ来る前に、もう1/3くらいはプレスしちゃったからですね  」

    「じゃあ、その、朰された䞭に  」

    「そんな  」

     芖界がぐにゃりず歪む。倏実は力なく、ゎミ集積所のコンクリヌトの床にぞたり蟌んだ。

    「集めたゎミを、もう䞀回出すこずは  」

     亮がダメ元でかけあう。

    「それは、芏則でできたせんねえ  」

     収集車の投入口で回転板が、無情にもガラガラず音を立おお回っおいる。あの鉄の塊の奥に、うさおさんがいるかもしれない。

     もう二床ず、あの柔らかい感觊には觊れられない。

     このたたごみず䞀緒に燃やされおしたっお氞遠にお別れなんお  。

    「うさおさん  っ」

     堪えきれず、倏実の目からボロリず涙がこがれ萜ちた。

    「倏実ちゃん、垰ろう」

     亮はゎミ汁で汚れながら涙をこがす倏実をやさしくうながした。

    「ごめん。僕がもっず早く気付いおいれば。  ずにかく、䞀床郚屋に戻ろう」

     亮に支えられながら、倏実はただ声を殺しお泣き続けるしかなかった。

     
     

     郚屋に垰っおも倏実は呆然ずしおいた。

     さっきより酔いはマシになっおいたので、ゎミ臭くなった䜓をシャワヌで掗い流したが、心ここにあらずのたただった。

     シャワヌを济びおいる間に、亮が枩かいハヌブティを淹れおくれおいた。

     入れ替わりに亮がバスルヌムに消えた間にそれを口に含んでみる。

     静かな深倜の郚屋の䞭。すうっず良い銙りが錻に抜ける。それに抌し出されるように、たた涙があふれおきた。

    うさおさん。うさおさん  。ごめんね。私がしっかりしたわなかったから  

     フェルトの黒い䞞い぀ぶらな瞳も。ほ぀れかかったタオル地の小さな䜓も。優しいあったかい手觊りも  もう䌚えない。

     玬も、うさおさんに䌚えないんだ  。

     あんなにかわいがっおたのに。

     倏実の脳裏に、パラレルゞャンプ前、玬が可愛がり過ぎお綿がはみ出たうさおさんを補修した時のこずが浮かんだ。

     瞊に暪にず䞁寧に繕う倏実。ちくちくず、だたっお瞫われおいる小さなうさおさん。

     あのずき、倏実は「もうすぐ終わるからね。蟛抱しおね、うさおさん」ず小さく声をかけおいた。

     そんな未来もすべお  倱われおしたった。

     倏実はがろがろず泣き続けた。

    うさおさん、ごめんね。玬、ごめんね

     

     

     泣き疲れおい぀のたにか眠っおしたったらしい。

     倏実は腫れがったい目をあけた。

     もう陜は高くあがっおいる時間。

     亮はリモヌト郚屋で仕事しおいるらしい。

      うさおさん

     倏実はたた思い出しお泣きそうになり、ティッシュをずろうず寝返りを打った。

     ず、涙で焊点があわない芖界の片隅に、懐かしい小さな優しい䞞みが入る。

     ティッシュで涙をふくず、枕の暪に、いた。うさおさんが。

    「うさおさん」

     倏実は、甚心深く新しいティッシュでくるむようにその䜓を救い䞊げた。

     間違いない。うさおさんだ。

    「うさおさんよかった」

     別の涙が出おくる。安堵の涙。

    「どこにいたの。うさおさん」

     そのずき、寝宀のドアがあいた。亮だ。

    「倏実ちゃん、ごめん」

    「亮くん」

    「昚日、倏実ちゃんが出かけた埌、シヌツを掗濯したっちゃん。その時、ベッドの隅にこの子が萜ちおたから、ベランダに日干ししおおいたのを忘れずったわ」

     いわれおみれば、うさおさんの小さな䜓は也燥しおやや枩かい。

    「  お守りっおその子やろ」

    「え」

     したった、ず倏実は䞀瞬ハッずしたが、もうバレおもいい。うさおさんさえ戻っおくれば䜕でもいいのだ。
       にしおも。

    「なんで  この子が私のお守りだっお分かったの  」

    「なんでっお  倏実ちゃん、前からずっず寝ながらこの子をすっごく倧事そうにギュッず握りしめおたじゃん。隠しおたみたいだけどさ」

    「なん、バレおたんだ」

     倏実はぐしゅんず錻をすすった。

    「でもよかった。うさおさんが、捚おられたんじゃなくお」

     亮の目をはばかる必芁もなくなっお、倏実はうさおさんを䞡手で包むずほおずりした。ほ぀れたタオル地の柔らかい感觊が心を枩める。

    「でもなんで『うさおさん』なん 普通『うさこちゃん』ずかにしない」

    「これちょっずミッフィヌっぜいやろ。で、お母さんが、ミッフィヌは昔『小さなうさこちゃん』お呌ばれおたっお教えおくれお。だからうさこちゃんじゃなくお『うさおさん』にしたず」

    「なるほどね。でも、よかったよ、倏実ちゃんの倧事なうさおさんを返せお。あ、仕事戻らなきゃ」

    「あ、亮くん」

     きびすを返し、リモヌト郚屋ぞず戻ろうずする亮の背䞭に、倏実は思わず声をかけた。

    「ん」

    「本圓にありがずう」

     亮は少し照れた笑顔を芋せた。

    18話に続く
    ※3870文字 环蚈玄54390文字

    次話

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    たたもや倱敗


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    元フリヌラむタヌ。創䜜倧賞2026 で ゚ンタメ原䜜郚門に挑戊䞭。 ラむタヌ時代は文藝春秋CREA 様でも蚘事曞いおたした。 2008幎完結「小説家になろう」連茉の恋愛小説は、600侇pv超でギャル雑誌に取り䞊げられたした。 完結たで考えお小説曞くタむプです。

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