
「奇跡の推し活」制作日記 Day27|今度は僕のアイデアを聞いている
どうもサラリーマンAI絵本作家の本郷ジェイピーです。
今日は27ページ目。
十年以上推し続けてきた彼らとのコラボレーション。
ついに打ち合わせの日を迎えます。
■ ファンではなく

打ち合わせの日。
じゅんやは緊張していた。
昔なら「ファンとして会う」相手だった。
でも今日は違う。
会議室のドアを開けた。
「じゅんやさん! 初めまして……じゃないんですよね?」
メンバーの一人が笑いながら言った。
じゅんやも笑った。
「実はかなり昔からイベント行ってました」
「ああ!」
■ 覚えている人、覚えていない人
そこから昔の話になった。
小さな会場で行われたイベント。
まだ登録者数が少なかったころ。
じゅんやのことを覚えているメンバーもいた。
覚えていないメンバーもいた。
でも――
不思議ともう気にならなかった。
以前なら「覚えていてほしい」と思っていた。
けれど今はそれを確かめる必要がなかった。
■ 「じゅんやさんならどうします?」
やがて打ち合わせが始まった。
「今回、じゅんやさんのあの動画みたいな空気を入れたいんです」
彼らが真剣な表情で作品について話している。
そしてじゅんやに意見を求める。
「じゅんやさんならどうします?」
その言葉を聞いた瞬間。
じゅんやの胸の奥が震えた。
■ 変わったもの
昔。
じゅんやは彼らに名前を覚えてほしかった。
「あ、じゅんやさん!」
そう呼ばれるだけで
自分が特別な存在になれたような気がした。
でも今。
目の前にいる彼らは
じゅんやの名前だけではなく――
じゅんやの考えを知りたがっている。
じゅんやが作るものを認め
「あなたならどうする?」
と聞いている。
かつて名前を覚えてほしかった相手が。
今は――
自分のアイデアを聞いている。
27ページ目では、じゅんやと推しとの関係が大きく変わります。
でも、本当に変わったのは彼らとの距離ではなく、じゅんや自身なのかもしれません。誰かに特別だと思ってもらうことで自分の価値を感じていたじゅんやが、自分の力で「じゅんやさんならどうする?」と聞かれる場所まで歩いてきました。
次回もどうぞお楽しみに。