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YOROSUI 第9章 ホースバック

    No.28 馬の背の点景

    それだけ言うと男は、牧童に深々と一礼しフラリと立ち上がった。
    杖を自分の進む方 向の空に突き出し突き出し、よろけながら、ころびそうになりながらも、心そのものは 何かを見据えるような格好でホースバックの峠道を下って行った。

    開かれぬままに謎の生をいきる男...。
    不思議なエメラルド色を発する石に、一瞬反射した光景が男の生そのものだったのか...?
    男はみじめさと裏切りの生そのものの中に、捉え得ない眩い輝きを見たのだろうか?

    すべては“馬の背”に展開したパノラマの点景だった。

    “YOROSUI"おわり

     
     
    アフリカ木琴奏者、アーティスト、作家 1950年 11月25日 東京中野区生まれ。ジャケットイラスト「世界の民族音楽全集」「NHKみんなのうた」「UFO辞典」「スタートレック」など。アフリカ木琴による自然精霊や霊性に目覚め、以後、作家としても創作を続けている。

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