
ケアマネが小説を書くということ⑤:GAUZE以降の私が、再び三次選考に至ること。
私は、職場こそ変わっていますが、仕事はずっとケアマネのままです。
大好きだった地域包括の仕事でしたが、たぶん色々やらかしてしまって同法人の居宅介護支援事業所に異動となりました。
残念でしたが、私のキャリアアップのためにも決して無駄ではない異動。素直に受け入れる私。
その時に運命の声掛けがありました。
「あ、夕璃さん、居宅に異動になるんなら、一緒に働きませんか?」
それは、包括時代に知り合っていた別法人の居宅のケアマネさん(以下、星崎さん)。年も近く、私にとっては気楽にお話しできる方でした。
その方は転職されていて、その当時はとっても小さな会社の居宅介護支援事業所を一人で担われていました。
いわゆる一人ケアマネ。
私が当時勤めていた法人は、規模で言えば中くらい、それなりに多くの従業員と事業所、組織としての体裁が整っているところでした。
いわば大家族。そこそこに息苦しさを感じていた私、そもそも、人間嫌いな私……。
そう、私は人間嫌いです。基本、誰にも会わず日々過ごしていたいタイプの人間です。
ネットでもボッチ、オンラインゲームを楽しむことすらできない、そしてそれを苦にしない、選ばれし人間嫌い。
そんな人間が毎日人に会うケアマネをしているんだから、世の中の仕組みというのはなんとも不可思議。
でもまぁ、人間嫌いだからこそ、人というものを多少客観視できている気がします。なんにせよ、入り込みすぎないというか……。
ともあれ、大きな、人に満ちた法人から、小さなこじんまりした会社、という流れに心躍った私。ただ、
「異動になったばかりだし、一年はここで働いてみる」
と答えました。こう振り返ってみると、私、時々、健気。
宣言通り、人にまみれて一年勤めあげ、小さな会社の二人目のケアマネ、にジョブチェンジしました。
職場による働き方の違い、ということについてはまた別の機会に譲るとして、星崎さんと二人で働く、ということが私にとっては目が覚めるほどに新鮮でした。
いわば友達と二人で働いているような感じ。
今まで大家族の中でお兄さん、お姉さんに囲まれていた私にとってそれは別世界。
言ってしまえば、毎日友達の家に来ているような感じ。
そういう労働環境と……
・当時はまっていた まほろ駅前番外地 というバディ物のドラマ。
・とある寂れた港町へのソロツーリング。
という要素を組み合わせて書き上げたのが、私にとって二度目の三次選考進出に至る柚木泊居宅介護支援事業所、というお話。
これは文字通り星崎さんを主人公にし、そこに転がり込んでくる謎のケアマネは私をモデルにし、ケアマネ×バディ物、というテイストで書いたものです。
物語の中で描いていることの大半が実話だったりと、ケアマネという仕事についてはだいぶ距離感が近い内容だと思います。
今も星崎さんとは一緒に働いていますが、色々状況・環境が変わった私達。今となってはこの作品は二人で働いていた頃のいい思い出。
……結局、仕事を小説に活かしている私。
でもまぁ、人間嫌いな私に強制的に人を見させてくれる、ある意味天職なのかもしれません。
別に、さほど苦も無く続けられてますし。
次は、柚木泊居宅介護支援事業所を公開してみようかな。
★文中にも出てきた、まほろ駅前番外地についてレビューしています。緩いおじさんのつながりをケアマネ視点で考察してみました!