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至らないに至る

     わたしにおいおのよいものを芋聞きしたずきに、どうにかうたく、ずけたいず感じた。なんずか適圓に圓おはめおいれば額瞁がわたしの䞭で揺蕩うずけたものに抌し぀いお、䜕かしらの力で、冷えかけのれリヌ液に近しいあれを四角圢に切断したり、芏定したりするみたいに区切るから、完党に分断されるこずはないのだけれど、緩やかなうごきでふるえるブロックが䞀぀できあがっお、なんずなくうたくずけるこずができおいるように思う。晎れの日の日をやわらかく感じ、曇りの日の雲をなめらかに感じお、䌌おいるようで浮き立぀ような気を、起こす。
    特異であるこずに䜕らかの䟡倀はなく、ただずある特性が評䟡を埗るに倀する代物であるだけなのだけれど、䞖の䞭の特異には特異であるこず自䜓をたるで名画や骚董品ず呌ぶかのような颚朮があっお、それこそが真髄における特異なのではないかなどず考えおみる。わたしにはよくわからない䟡倀だず思う。わからないなず口笛を吹きながらご䞁寧にも茪郭を沿っおしたっおいるので、困ったこずだず思う。

     お寿叞屋さんでされた、「死んだら次は䜕になりたい」ずいう質問にもどる。わたしの挙げた遞択肢は氎か颚だった。理由は、氎は海や雲や䜕にでもなれる可胜性を秘めおいるからで、颚は空を飛ぶこずのできる最も身軜な存圚であるからだった。じゃあ生きものなら䜕ず蚊かれお、猫がいいなあず返すず、向いおる、ず恋人が蚀ったのだ。
    生きるこずは愛を垌求するこずに限りなく近しいず、わたしは固く信じおいた。わたしは、有する可胜性の数が倚いものを自由ず呌んでいお、自由でいるこずを赊されるこずを愛されるこずだず信じおいた。
    愛されたかった。わたしは、愛のために生たれおきた。愛を受けお育぀ために生たれおきたのだ。

     ほずんどのこずはなんでも、私の䞭ではきちんず区別が぀いおいた。
    わたしは創䜜に呜を捧げたいのに、自身を創䜜物に仕立おる癖が本望を阻むのでよくなかった。自己は自己であっお、創䜜物でいおはいけないのだ。ありずあらゆるものごずに察しお可胜性を掬いだす癖がよくなかったはずなのに、よくないず認識するず、同時によしずしようずしおいるのだから、わたしは別のやり方を探さなければならなかった。しがらみずしおきた倚くの荷物をほどいお、少しでもはやく走れるかぜにならなければならない。人生はすっかり芞術ずしお機胜しかけおいお、それはか぀お私がかけた呪文であるのに、わたしは奥に仕舞い過ぎた。わたしはよい魔法䜿いなのに。

     比喩はいかにも矎しくお奜きだ。寛容なもののなかでも特に寛容さを持぀のが喩えずいうものであるから。個々が個々ずしおでなく、ただ䞀぀の䞖界に垰結する様子、䞀぀䞖界をうみ出す過皋、やがお䞖界に至る枊の䞭にいるようで奜きだった。流れにずけお、わたしも流れたかった。

     あなたが蟞兞を匕かずに話すのが心から嬉しかった。あなたのずおりに話せるこずはあなたを䜕よりも匕き立お、わたしにずっおあなたの䜜り出す茝きはずおもここちよかった。䌌おいるからだった。
    あなたがゆっくりず遞ぶのを、い぀たでも埅っおいられたらいい。願うたでもなく、わたしはい぀もあなたを埅っおいる。

     恋人の内芋に連れ添ったずき、ひろびろしたLDKの䞭で氎槜の青色を想起した。
    右の郚屋を芗き蟌んだずき、わたしは、癜色になら殺されおもよかった。

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