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【出匵×経枈孊】替玉の経枈孊――犏岡のラヌメンから考える

    仕事の関係で犏岡に出匵するこずがありたす。このずころは䞭囜からの芳光客が枛り、私にずっおはラッキヌなこずに、人気のラヌメン店に入りやすくなっおいたす。せっかくなのでラヌメンを食べ歩くのですが、そこで改めお感じたのが「替玉」ずいう仕組みの面癜さです。

    䞀杯目を食べ終わるずお客さんが店員さんに
    「替玉぀」
    ず远加の泚文をしたす。東京ではそこたで䞀般的ではないこの制床。しかし、よく考えおみるず、これは非垞によくできた仕組みなのです。

    1. なぜ「最初から倧盛り」ではないのか

    なぜ最初から「倧盛り」にしないのでしょうか。なぜ麺だけを远加するのでしょうか。そしおなぜ、替え玉の䟡栌は比范的手ごろなのでしょうか。ここには、経枈孊の重芁な考え方が隠れおいたす。

    私たちは同じものを続けお消費するず、だんだん満足床が䞋がっおいきたす。最初の䞀口は感動的においしい。けれど、食べ進めるうちにその感動は少しず぀薄れおいく。これを経枈孊では「限界効甚逓枛の法則」ず呌びたす。

    䞀杯目の満足は倧きい。
    二杯目の満足はそれより小さい。
    䞉杯目ずなれば、さらに小さくなる。

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    食べ続けるずラヌメンの満足床はだんだん䞋がっおくる

    この性質を前提にするず、「最初から倧盛り」ずいう方法はあたり合理的ではありたせん。人によっお食欲は違いたすし、自分がどこたで食べたいかは、実際に食べおみないず分からないからです。倧盛りを頌んで食べきれなければ無駄が出たすし、足りなければ結局远加泚文になりたす。替え玉は、
    その䞍確実さをうたく凊理しおいたす。

    たずは通垞サむズを提䟛し、足りなければ替え玉を远加する。そしお、さらに食べたければ、さらに替玉を泚文するこずができたす。消費者が自分の満足床に応じお分量を遞択できる仕組みです。

    2. 替玉の䟡栌はどう決たっおいるのか

    さらに興味深いのは䟡栌蚭定です。ラヌメンのスヌプづくりには手間も材料費もかかりたす。䞀方、麺をもう䞀玉ゆでる远加コスト「限界費甚」は比范的䜎いはずです。

    替玉の䟡栌は、材料費や店員さんの時間ずいう『別の仕事に䜿えたはずの資源機䌚費甚』たでを賄い぀぀、なおか぀玍埗感のある絶劙なラむンに蚭定されおいたす。決しお利益がないわけではありたせん。いわゆる利益もしっかり含たれた儲けの出る䟡栌です。しかも、最初の䞀杯でスヌプや蚭備にかかる倧きな費甚はすでに回収されおいたす。替玉は、その䞊に積み重なる売䞊でもありたす。

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    犏岡ではどうしおも替え玉がやめられたせん

    3. 利益ず満足が䞡立する仕組み

    䟡栌がこうした限界費甚に近いずき、消費者の満足ず生産者の利益の合蚈は最も倧きくなりたす。最初の䞀杯でしっかり利益を確保し、远加分も無理のない䟡栌で積み重ねる。その結果、お店も利益を増やせ、食べたい人はより満足する。

    䟋えば800円のラヌメンを1杯食べたずき、矎味しいず思っおも、曎に800円払っおお代わりをする人はそれほど倚くはないでしょう。しかし替玉は150円皋です。お店は150円分の売り䞊げを増やし、お客さんも満足です。

    犏岡のラヌメン店は、経枈理論を意識しおいるわけではないでしょう。それでも長幎の経隓のなかで、人間の心理ず費甚構造に合った制床が磚き䞊げられおきた。その結果が「替玉」なのだず思いたす。

    犏岡に来るず、぀い぀い替玉を泚文しお満腹になっおしたいたす。私もたた、合理的に蚭蚈された仕組みに、きれいに誘導されおいる䞀人なのでしょう。

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    経枈孊の研究者・教員です。孊生に経枈孊を身近に感じおもらうためにnoteをはじめたした。専門は経枈政策論、公共遞択論。暪浜商科倧孊商孊郚教授、孊校法人玔真孊園理事、日本経枈政策孊䌚理事

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