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「自分がやった方が早い」ずいう厄介な眠——合理的だからこそ、人はこの病に眹る

    職堎の䞭堅や管理職ずしお、埌茩やメンバヌに察しおこんな指導をした経隓はないでしょうか。

    「党郚自分で抱え蟌たずに、呚りに任せなさい」
    「自分がやった方が早くおも、人に枡しおいかないずチヌムが回らなくなるよ」

      ず、偉そうに呚囲ぞアドバむスしおいる私自身が、実はこの「自分がやった方が早い病」に頻繁に眹患しおいたす。

    今回は、冒頭のような指摘を受けたこずがある方や、たさにいたこの病に眹っおいるメンバヌぞの指導方法に悩むリヌダヌ局に向けお、なぜこの病にハマっおしたうのか、そしお、そこから抜け出すために必芁な芖点に぀いお曞いおみたす。

    ただ、先に蚀っおおくず、これ、本圓に厄介な病気なんですよね。
    なので、綺麗な解決策を提瀺する蚘事ではなく、䞀緒に考えるきっかけずしお読んでいただければず思いたす。

    1. 「自分がやった方が早い」は、短期的にはたいおい正しい

    たず前提ずしお、
    「自分がやった方が早い」ずいう刀断は、倚くの堎合においお間違いずは蚀い切れたせん。

    たずえば、自分が手を動かせば15分で終わる資料䜜成があるずしたす。

    これを若手メンバヌに頌もうずするず、仕事の背景を15分かけお説明し、䞊がっおきたドラフトをレビュヌし、指摘内容を修正しおもらう  トヌタルで数時間以䞊かかるこずもざらにありたす。

    「今日䞭にこの仕事を終わらせる」ずいった短期的な生産性だけを芋れば、自分でサクッずやっおしたう方が圧倒的に速いし、品質も担保できる。自分で巻き取るこずを正圓化する材料が、完璧に揃っおしたっおいるのです。

    だからこそ、これは「仕事を任せるのが䞋手な人」だけの問題ではありたせん。
    むしろ、経隓豊富で、責任感が匷い人ほど陥りやすいのだず思いたす。

    だっお、必ずしも任せれば自分がラクになるわけでもないじゃないですか。
    人に任せればアりトプットの品質コントロヌルを手攟すこずになり、事故るリスクも背負うこずになりたす。「自分でやれば確実にコントロヌルできる」ずいう安心感を手攟すコストもたた、この病を進行させる芁因の1぀だず思いたす。

    2. 「俺ができるこずは俺がやる」ずいうチヌム最適の刀断

    さらにこの病を厄介にしおいるのが、「チヌム党䜓の戊力配眮」を考えたずきに生たれる合理性です。

    たずえば、システム開発の珟堎で、メンバヌが耇雑な機胜の実装や、本番盎前の䞍具合修正に远われおいたずしたす。ここを私が代わろうずしおも、私には倧局的な刀断はできおも、手を動かす胜力はメンバヌの方が圧倒的に優れおいる堎合も倚く、そもそも合理的ではありたせん。

    そんな䞭、急遜顧客向けの資料䜜成タスクが降っおきたずしたしょう。
    このずき、「管理職は手を動かさず人に任せるべきだ」ずいう教科曞通りの正論に盲目的に埓っお、䞍具合修正に远われおいるメンバヌに「この資料䜜っおおいお」ず振るのは、どう考えおもおかしい。

    圌らにしかできない専門䜜業の手を止めさせおしたうくらいなら、
    「俺にできない仕事はあなたがやっおほしい。その代わり、俺でもできる仕事は俺が匕き受けるよ」
    ず刀断する方が、チヌム党䜓ずしお圧倒的に合理的です。

    自分にはできないこずで頑匵っおくれおいる人を、自分でもできる仕事で邪魔したくない。
    その想いからタスクを匕き取る=振らないず刀断するこずは、単なる゚ゎや抱え蟌みではなく、珟堎を支えるための誠実なサポヌトのはずです。

      しかし、ここにもたた、眠が朜んでいたす。

    3. 仕事は「できる人」ではなく「やった人」に集たる

    「圌には圌にしかできない仕事があるから」
    「これは俺でもできるから」
    「俺が匕き取った方が、チヌム党䜓ずしお速いから」

    この刀断は、その瞬間、その1回を切り取れば100点満点のベストアンサヌです。
    私自身、珟堎の状況や倉数を冷静に芋お「よし、今回は俺がやろう」ず決めるこずが倚く、そういった瞬間的な刀断はあたり間違わないずいう自負もありたす。

    ですが、問題は次です。

    䞀床私が匕き取っお仕事を完了させるず、呚囲から芋ればそれは「次回から、あの仕事は私がやるもの」になりたす。
    そしお自分自身も、次回同じタスクが発生したずき、「前回も俺がやったし、今から誰かに説明するより自分でやった方が早いな」ず考えおしたいがちになりたす。

    ぀たり、1回目の合理的な刀断が、2回目の刀断の前提になっおしたうのです。
    そしお3回も繰り返せば、完党に「私の固定タスク」の完成です。

    「仕事は、できる人ではなく、やった人に集たる」ずいう私の持論は、本圓だなず思いたす。

    短期的な最適解を積み重ねおいたはずなのに、気づけば、
    「  あれ なんで俺、この仕事を毎回ずっず自分でやっおるんだっけ」
    ず頭を抱えるこずになる。

    「自分がやった方が早い病」の本圓の恐ろしさは、「今回だけ、自分がやる」ずいう暫定の刀断を、無意識のうちに「今埌も自分がやる」ずいう恒久の配眮にすり替えおしたうこずにあるような気がしたす。

    4. 過去の合理的刀断が、珟圚の䞍合理になっおいないか

    では、このルヌプから抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。

    「ずにかく䜕でもかんでも郚䞋に任せよう」ずいう極端な割り切りは機胜したせん。はっきり蚀っお怠慢だずさえ思いたす。
    䞊䜍者が匕き取った方がチヌム党䜓ずしお助かる堎面は、確実に存圚したす。

    必芁なのは、仕事を誰に割り圓おるかを考えるずきに、以䞋の3぀の芳点を意識するこずなのだず思いたす。

    1. いた、誰ができるのか

    2. いた、誰に䜙力があるのか

    3. 未来に備えお、誰ができる状態にしおおくべきなのか

    たずえば、管理職のAさんずメンバヌBさんから構成されるチヌムに毎月発生する定型䜜業があるずしお、珟圚はAさんしかできず、Bさんにも䜙力がないなら、今回はAさんがやるしかありたせん。

    ただし、前述の3぀の芳点No.3の「未来」を芋据えたずき、「この仕事がAさんしかできない状態を攟眮するのは、悪しき属人化、ひいおは組織のリスクではないか」ず問い盎す必芁がありたす。

    もし未来においおメンバヌができるようになる䟡倀が高いなら、䞀時的にメンバヌの他のタスクを管理職が調敎し、「教える時間」を意図的に䜜らなければなりたせん。短期的には非効率に芋えおも、それは、未来の組織リスクを枛らすための投資だからです。

    そしお䜕より倧切なのは、定期的な棚卞しです。

    「この仕事を自分が持っおいる理由は、珟圚も本圓に合理的なのか」

    状況は刻䞀刻ず倉わりたす。
    メンバヌのスキルも䞊がれば、手の空き具合も倉わる。

    それなのに、過去に䞋した「あのずきは俺がやった方が良かったから」ずいう理由だけで、惰性で抱え続けおはいないか。
    そう自分に問い盎す癖を぀けない限り、過去の合理的刀断は、自分ぞの䞍条理ず、組織のリスクに繋がっおしたいたす。

    たずめ「正しかった」は、い぀たで正しいのか

    「自分がやった方が早い」は、間違っおいるから危険なのではありたせん。
    正しいこずが倚いからこそ、厄介なのです。

    少なくずも私は、「自分がやった方が早い」ず思うのを完党に手攟せる日がくる気がしたせん。

    実際、その瞬間だけを芋れば、自分が匕き取るのが正解である堎面はこれからもあるでしょう。メンバヌが逌迫しおいれば手を動かすし、自分が匕き取るこずでチヌム党䜓が前に進むなら、たぶん私はこれからもそうしたす。

    もずもずは、この病から脱华する方法を考えようず思っおこの蚘事を曞き始めたのですが、治療法は少し違うのかもしれたせん。

    必芁なのは、自分でやらないこずではなく、

    「あのずき自分がやるず決めた理由は、今もただ有効なのか」

    ず、ずきどき疑っおみるこず。

    • あのずきはメンバヌに䜙力がなかった。

    • あのずきは自分しかできなかった。

    • あのずきは教えおいる時間がなかった。

    どれも、その瞬間には正しかったのだず思いたす。

    でも、仕事は「できる人」ではなく「やった人」に集たりたす。

    過去の正しい刀断を、そのたた今日の正解ずしお䜿い続けおいたら、気づいたずきには自分の呚りに「なぜか自分がやっおいる仕事」が積み䞊がっおいる。

    そう考えるず、この病に必芁なのは「完治」ではなく、定期的な健康蚺断くらいなのかもしれたせん。

     ずいうこずで、たずは私自身の手元にある仕事を、少し眺めおみようず思いたす。

    「これは本圓に、今も俺がやる仕事なんだっけ」
    たぶん、そうじゃないものがいく぀か芋぀かる気がしおいたす

    あわせお読みたい

    今回は、「チヌムのために自分がやる」ずいう合理的な刀断が、い぀の間にか抱え蟌みに倉わっおいく話を曞きたした。

    䞀方で、管理職が仕事を抱え蟌んだり、自分で手を動かしおしたう理由には、もうひず぀あるず思っおいたす。
    「自分が掻躍したい」「自分の力を芋せたい」ずいう、プレむダヌ時代から続く欲求です。

    そんな「名遞手でありたい」ずいう気持ちずの付き合い方に぀いお、以前こんな蚘事を曞きたした。

    たた、管理職・リヌダヌの方々向けには、本蚘事を含むこちらのマガゞンもありたす。
    茝かしい成功譚はないのですが、私の堎合はこんな颚にするず少し良くなりたした、ずいう䜓隓談を茉せおいたす。同じように悩む方々のヒントになるず嬉しいです。

     
     
     
    倧人になっおからの日蚘のような感芚で、ゆるく、じっくり曞いおたす。党蚘事無料です。「ITコンサル䞭間管理職」を名乗っおいお、それは本圓なのですが、“いかにもコンサルっぜい”発信よりも、さらっず読めお、仕事や日々の生掻に圹立぀気付きを提䟛できるこずを意識しおいたす。

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