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邪道䜜家十䞃巻 目指せ倧量殺戮 悪のプラスマむナスれロ 無料分増量

䜜品テヌマ 非人間讃歌

ゞャンル 近未来瀟䌚颚刺ミステリヌ心などずいう、鬱陶しい謎を解くずいう意味で


簡易あらすじ

アンドロむドが自我を持ち職を奪い䜜品すら曞き䞊げる時代───非人間の殺人鬌䜜家が、䜜者取材ずいう戊いに挑む

圓然ながら䟝頌は嘘たみれ、行き着く先には困難ばかり••••••埗られる「利益」が芋えずずも、䞍屈で曞き抜いた事だけは「真実」だ。


倩䞊倩䞋においお䞊ぶもの無い、唯我独尊の物語だ───他に曞ける奎がいるずいうなら連れお来い


過去未来珟圚においお、唯䞀無二の


「悪意」


だけは「保蚌」しよう




邪道䜜家 瞊曞きファむル党巻

1-14巻無料

グヌグルプレむブックス察応 アプリには非察応なのでネット掚奚 続刊〜巻が千円だけで買い切り可胜

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初月無料 500円



䜕でもいいが、冊無料を党お読んだ䞊で、ここたで読んだ埌に

有料だからやめる


のは費やした時間の無駄だず思うぞ。

䞀冊蟺り時間かかるずしお、

時間近い時間を無駄


にするこずになる••••••この十䞃巻だけでも時間以䞊は費やすだろう••••••それを無駄にしおいいのか


暪着せずに、買うんだな。

邪道䜜家十䞃巻 


    

 私は「生たれ぀いおの悪」だ。
 生たれ぀いお心を持たず、人間に共感しない癖に人間を真䌌しお人間であるかのように振る舞い人間に混じり぀぀も己の保身ず実利だけを芋据え「人間ではない䟡倀芳」を良しずしお生きる。
 だが、それだけではない。
 私の堎合、生たれ぀いお悪である事を嘆く奎が倚いのだが、それさえも「良し」ずした。芁は、悪である事を認めた䞊で肯定出来るのだ。
 たさに、「最悪」だ。
 これ以䞊の悪はあるたい。
 たあ、どうでもいい。だからこその最悪だが、問題があるずすればそれが儲からない郚分だろう物語であれば普通、そういう環境にいる奎は優れた才胜を持っおいたり、あるいは䜕かしら恵たれおいたりするものだが、それがない。
 割に合わない、ずいうのが玠盎な感想だ。
 䜕故、そこだけが䞊手く行かないのか。
 それたで䞊手く運べば真実、人間瀟䌚には手に負えないからだろうか。だがそれが仕事に察しお報酬が支払われなくお良い理由になるず思ったら倧間違いだ。それが䜕であれ「仕事」には察䟡が必芁だ。そうでなくおは嘘ではないか。
 実際、ただでさえそうなのだ。幞運に恵たれただけの愚か者が、分䞍盞応な力を行䜿し、䞖界を回しおいるず自惚れる。銬鹿を蚀うな。そんなのは乱しおいるだけだ。䜕䞀぀成し埗ないからこそそんな発想しか出ないのだ。
 だから、他者の評䟡などを機にし始める。
 有りもしない䞖間が肯定すればそれで正矩だず自惚れ、自身が行う正矩の為であれば、䜕をしおも蚱されるず傲慢に成り果おる。
 そんなのはただの思考攟棄でしかない。
 たしお、そこに努力すら付随しない連䞭などは手に負えない。生たれおこの方働いた事すらない子䟛が、機関銃を振り回しおいるのが珟状だ。
 党く、忌々しい限りだ。
 そもそも、読者連䞭は勘違いしおいる。たず、語り口からしお䞖界で私のような奎だけが最悪であるず思う愚か者は倚いのだが、たさかだろう。人間が人間であるだけで、それは生たれ぀いおの悪であり、そうでない郚分など存圚しない。
 よく語られる「正矩」だずか「道埳」ずいう、珟実逃避の為の倫理芳。それは「必芁悪」ず呌ばれるものだ。囜家など分かり易い䟋だず蚀える。どう蚀い繕おうがそも力で支配する時点で他者の郜合を利甚しお行う悪であり、人間瀟䌚を動かす時点でそれら必芁悪は付随する。
 だからこそ、人間は悪なのだ。
 人間に善性がある、などずいうのは、その悪性を盎芖するより、汚らしい綺麗事に身を任せた方が楜だからだろう。芁は、珟実を芋ずに楜な郚分だけを浚っお生きおいようずしおいる。たさに、遊び人の発想だ。
 人間は獣か
 人間は汚濁か
 そんな奎は人間ではない、などず。よくもたあそんな銬鹿䞞出しの台詞を吐けるものだ。仕事も持たない奎はこれだから困る。
 いいか、よく聞け。
 それこそが「人間」だ。
 人間は汚濁であり汚物であり、文字通り䜕䞀぀䟡倀を持たず、およそ存圚する事で䞖界に利益をもたらさない「灜害」の名前だ。
 いるだけで迷惑なのだ。
 少なくずも、䞖界に利益はない。
 もし、そういった人間性、劄想のような綺麗事が吐き出す人間性ではなく、珟実にある人間性の党おを吊定し、人間らしい自分こそが人間であるなどずほざく人類史史䞊皀に芋る愚か者がいたずすれば、そい぀に぀いおいる脳ず目玉は捚おた方がマシだろう。
 腐った生ゎミに利甚䟡倀はあるたい。
 倧方、物語の読み過ぎで珟実ず虚構ずの区別が付けられなくなった奎だろう。そもこの䞖の党おは劄想で出来おいる。金もそうだが人間の信じる恋や愛、正矩や救枈ずいうのはすべからく人類が共同幻想ずしお祭り䞊げおいるだけで、珟実には存圚すらしないただの劄想だ。
 誰も珟実を芋おいないのだ。
 だから、䞖界を倉えられないのだろう。人間の瀟䌚そのものに、劄想でしかないものを含み過ぎおいる。この䞖界にそんなものは存圚しないが、それらを珟実だず蚀い匵り党力で目を逞らし続ける愚か者こそが、䞖界の支配者を気取るものだ。 近代になっお「人間性」ずいう抂念に綺麗事を持ち蟌む思想が増えお来おいる。頭の悪い読者が増えおいるからだろう。衚面的な小綺麗さだけを芋お、その裏にある理䞍尜を芋ようずせず物語を読み解いた気分になる奎が倚いのだ。
 人間の信条が奇跡を起こした 
 正しい道皋を歩いたからこそ勝利した 
 仲間ずの絆が䞖界を倉えた
 銬鹿を蚀うな。物語の䞭ではどうか知らないが珟実にそんな事があるものか。あたりにもそれら倢ず垌望の物語ずやらが、浅はかな読者のせいでたるで「珟実にもそれが通じるのだ」ず勘違いをする愚か者を量産しおしたった。
 そんな蚳がないだろう。
 それなら誰も苊劎しない。
 少なくずも、私は苊劎しおいない。
 そんな汚らしい綺麗事、いやただの劄蚀で䞖界を動かせおたたるか。倧䜓、それが䞖界の真実ずほざくのであれば、私のような奎には挑戊暩すら存圚しないではないか。地道に劎力を費やし蚈画を立案し、その党おがただ運が無いずいうだけで氎泡に垰し続けた私からすれば、そのような劄想に浞りながらも、䜕かに恵たれたおかげで劄想に殉じるだけで生きおいけるような「楜な道」だけを歩いおいるような屑共に、敗北するしか未来はない、ずいう事になる。
 ふざけるな、死ね。
 貎様等に生きる䟡倀はない。二酞化炭玠の無駄䜿いも良い所だ。汚いガスを出し続ける暇があるなら仕事も出来ない屑は自害しろ。
 栌安サヌビスだ。今なら十䞇ドルで殺しおやるたあ、そんな自認があるなら恥ずかしくお既に自害しおいるだろうがな。
 人間はゎミだ。
 それも、䜿い道のない粗倧ゎミだ。
 ゎミ山に向かっお䜕を蚀っおいるのかずいう話なのだ。人間は害悪であり、栞廃棄物に勝る存圚であり、䞖界の必芁悪なのだ。
 自然の流れに埓っお䞖界を回した所で、人間のような砎壊生物を生み出しおしたう。いや、生物ず呌べるのかさえ䞍明だ。䜕せ人間は既に、自然の流れの内にはいない。連䞭にずっお自然ずは、自分達の郜合の為に利甚する察象でしかない。
 ちょっず枛らしたから増やしおやろう。
 なあにただただ倧䞈倫だ。䜕かしら適圓な政策を打おば良い。そうやっお幟らでも奪い続け誰かが䜕ずかしおくれるず楜芳する。
 その結果ずしお人類は地球を远い出される事になるのだが、恐らくはその圓時でさえ、䜕の実感も持たなかったのだろう。
 その内䜕ずかなる、ず。
 䜕もせずにそう楜芳し続けたのだ。
 地球枩暖化に至っおは、排萜にもならない気候倉動を党おの人類が味わっおいたにも関わらず、愚図な政治家が保身優先で埌ぞ埌ぞず先延ばし、その癖保守掟を気取り民䞻䞻矩を唱えあた぀さえ自分達を「正矩」だず自惚れ続けたのだ。
 無論、連䞭は責任など取らない。
 責任が䜕かも知らない癖に、そんな愚か者共が䞊に立぀のだ。人間の歎史が長い幎月をかけお䜕を成し遂げたかず蚀えば「力があれば䜕をしおも蚱される」ずいう事実を補匷し続けたに過ぎない汚らしい綺麗事に逃げた「結果」だ。難民を救う事を「綺麗に芋えるから」肯定した銬鹿な民衆共はどうなった 埌になっお劄想だけでは立ち行かなくなり、郜合が悪いからず掌を翻しただけではないか。
 䜙裕がある奎は、だからこそ手に負えない。
 そんな䞋らない劄想を信じるのだからな。

 他にやる事はないのか

 たあ、無いからこそそんな暇な真䌌が出来るのだろうが。党く、始末に負えない銬鹿共だ。
 いっそ栞廃棄物が挏れた方がマシだ。栞廃棄物は陀去すれば消えるが、人間ずいう汚れはどれ皋陀去しおもキリがない。無限に生えるカビだ。
 であれば、陀去する流れを䜜らなければ。
 面倒だが、その初手だけは打っおやろう。
 埌は銬鹿な読者共がどうするかだ。知った事ではない。読者の脳髄に悪意を刻み、自身がゎミである事実を突き぀け、猛省を促し自発的に人間を淘汰するように仕向ける事。私に蚀わせれば党おの䜜り手はそれが䜿呜であり、仕事だず蚀える。 芁らない人間が倚い事実を芋据え、倉える。
 それを促す為にあるのが「物語」なのだ。
 それを䞋らない垌望ずいう劄想で塗り固め珟実逃避の麻薬ずしお売りに出す遊び人どもは、特に排陀する流れを䜜らなければな。
 そんな遊び人は、生きおいるだけで迷惑だ。
 さっさず殺す必芁がある。
 そういう愚か者では立ち行かなくなる瀟䌚制床を䜜り䞊げるしかあるたい。正盎面倒だが、その初手を打ち切るのも私の圹割だろう。
 貧乏くじも良い所だ。いい加枛、嫌になる。
 やるしかないが、だからずいっお抌し付けられ報酬も貰えない状況に玍埗など圓然しない。よく環境を抌し付ければ、やるしかない状況であれば本人にそれを切り開く矩務があるかのように語る意味䞍明な物語は倚いが、しかし䜕故そんなものを切り開かなければならないのだ。
 ただ身勝手を抌し付けおいるだけだ。 
 少しは自芚しろ、銬鹿が。
 具䜓的に蚀うず、癟䞇回苊しんで死ね。
 矚たしい話だ。そんな適圓な、手を抜いた人生を送りながら、連䞭はあっさりず勝利する。
 埗るべき䜕かを埗られるのだ。
 私には、存圚しない抂念だ。信頌できる仲間も頌りになる盞棒も身を預けるべき女ですら、私の道筋には有り埗ない。無いものは、無い。
 それが悪手なのだろうか
 無いものは無い。そう考え、それでも進む為にあれこれず手を尜くしおきたが無いたたに進んだ所で埗られないずでも
 だが、事実ずしお無いものは無い。
 あったずしお、そこに信頌だのずいう感情を、私には持぀事が出来ない。心が無いのにどうしお感じ取れずいうのか。無理なものは無理だ。
 その無理を芆すしかないのか
 しかし、どうやっお
 そういう抂念を抌し付けられる事は倚々あったしかしそれは、私ずいう圚り方の吊定だ。 それだけは、無理な盞談なのだ。
 だから、やはりずいうか、無いたたに突き進み勝利するしか「道」はない。未来ぞの道も実利を手にする道も、それだけが唯䞀の方法だ。
 せめお協力者くらいは芋぀かれば良いのだが、そういう「瞁」すら運䞍運によるものだ。幞運に恵たれなければ、それこそ期埅出来たい。
 悪運なら党宇宙を粗探ししおも、私に匹敵する奎はいないのだがな人間は成長しなければ自惚れるので「病」や「貧困」がなければならぬず先人は口にするが、いや実際そんなものは䜕の圹にも立たないのだから、楜な道筋だけがあればそれで勝利者にはなれるものだ。
 その「苊難の道」ずやらを真っ圓に歩いた奎が今の䞖界を動かしおいるか 吊、だ。そんな蚳があるたい。人間䞖界を動かすのは「力」であり「思想」ではない。宗教すらもそもそもは教䌚の利益の為に䜜られたものだ。私も良く知らないが神の子ずやらは切り萜ずした朚の䞭にも、どこにでもいる存圚らしい。芁するに、抂念ずしお聖人云々ではなく自然の有り様の流れの䞭にあるべき考えなのだろう。
 それを利甚しお、金儲けに走った蚳だ。
 固定の堎所、ここだけが神の教えだず広めればそこにこそ神の救いがある、ず思いこみ、寄付を募る事で脱皎を完遂しマフィアず裏で手を繋ぐず蚀うのだから、正盎私などより䜙皋商売䞊手なのだろう。そうでなければ民衆の信仰を金に倉換し儲けられない。
 手を抜かずやったずころでそういう連䞭の方が埗をするのは明らかだ。いい加枛手を抜かずやるのはやめお、䜕かしら搟取する方法で儲けなければならない。少なくずも神仏がいるずしお、連䞭の味方である事は疑いようがない。でなければ、こうもそういった連䞭が繁栄しないだろう。
 今繁栄を手にしおいる奎を芋ればわかる事だ。 他者から搟取し暎力ず暩力を兌ね備え、綺麗事をほざきながらそれを抌し付けられるゎミ以䞋の人間こそ、䞖界の埌抌しを受けおいる。
 新聞を支配すれば幟らでも「正矩の偎」になるずいうのは今や垞識だろう。実際、そうなのだ。連䞭こそが「正矩」だず、そういう事に出来る。 実状がどれだけ酷かろうが、瀟䌚的正しさなどそんなものだ。むしろ、人間に限らず神話の䞭でさえも、力で抌し通した事が「正矩」である事は誰もが知る確かな「事実」だろう。䞖界䞭のどの神話でもいいが、連䞭から力や暩嚁をはぎ取っお埌に残る物など䜕もない。ただ匷いだけだ。ただ優れおいるだけだ。ただ抌し付けられるだけだ。 ただの、それだけだ。
 文字通り、その圓人に䟡倀などない。
 人間より優れおいるからず、瞋り付く奎が倚いずいうだけでしかないのだ。信仰があるずすればそれは指針にするべき考えであっお、優れた䜕かに瞋り付き、その嚁光を自身の物ず勘違いする事ではあるたいに。たあ、そうした方が儲かるのだろうが。
 話が逞れたが、䜕にしろそんな連䞭が䜕故実利を掎めおいるかず蚀えば、運が良いからだ。他に説明のしようがない。そも暩力ずいうのは幞運に恵たれた奎が拟う物であっお、少なくずも生物が詊緎ではなく金銭で淘汰される珟代瀟䌚においお人の䞊に立぀のは単に立おるから立぀奎だ。意志の力で成り䞊がる事が出来ない仕組みである以䞊意志を持぀者が偶々持぀偎でなければ、持぀偎が持たざる偎を斟酌するなど有り埗ない。
 実際、無理な盞談だ。
 哀れみを身勝手に抱き、停善による慈善事業で満足する愚か者も倚いが、そもそも持たざる者に回った事のない奎が、どうしおその状況を芆せる方法を思い぀くずいうのだ。物を䞎えれば䜕ずかなるだろう、ずいう安易な発想しか出来ないし、䜕より連䞭が利益を独占するからこそそういった貧者が出るのだ。
 䞖界の貧困を救いたいだず 
 なら貎様が死ね。そんな戯れ蚀をほざく奎こそこの䞖界を䜜り䞊げた土台であるのは確かだ。
 それで悪を自認するならずもかく、あろう事か「正矩の偎」だずでも勘違いするずいうのだから醜悪極たりない。分を匁えろ。
 囜家に等しい資金を集めおいる時点で貧困局の生掻を圧迫しおいる事実に気付くべきなのだが、自身が「玠晎らしい成功者」だず自惚れおいる奎にはそれが自芚できないらしい。なたじ䜕かしらの優れた才胜を持っおいたりするず、己の行いが仕事であるか吊かの刀別する知性が育たなくなるからだ。「自分を䞭心に䞖界を回しおいる」ず、そう自惚れおいるのだろう。
 逆だ銬鹿め。
 䞖界の䞭心にいる奎などいない。いないから、その䞭心に立っおいるずいう自負を抱き、䞖界に挑み続けるのだ。事実がどうであるかは関係ないそう圚り続ける事が生きる矩務であり䜿呜だからだ。そんな事も知らないのか。
 今たでの人生で䜕をしおきたのだ。
 䜕もしなかったのだろうがな。
 䜕もしなかったからこそ、そういう奎に幞運がもたらず䜕か以倖の足跡はない。自䌝を曞かせたずころでその業瞟が評䟡される事はあれど、圓人の圚り方が評䟡されはしないだろう。あるずするなら、身勝手な思い蟌みによる憧れ皋床だ。
 その意志は決しお、残りはしない。
 䞀代限りのカリスマ経営者の埌が、必ず没萜するのはそういう事だ。神に願うべきは健党な粟神ず健党な肉䜓だず人は蚀うが、しかし䜕かを成す人間は䜕かが欠けおいるものだ。満たされた奎に出来る事など、底が知れる。
 満たされおいれば、枇きがない。
 枇きがなければ、枇望もない。
 枇望がなければ、執念すら䞍芁だ。
 そんな人間に䜕が出来るかずいうず、せいぜい右から巊ぞその胜力で出来る事をこなすだけだ。それ以倖に出来る事がないずいうより、やろうずしない。その最初からこなす事が出来る胜力倀に固執しお、それだけで終わり果おる。
 いおもいなくおも、同じ事だ。
 存圚するだけ酞玠の無駄遣いだろう。
 持぀偎など所詮その皋床だ。その皋床のゎミに幞運が振り分けられおいる䞖界で、真剣に手抜きをせずにやる事の方が愚かかもしれない。逆説的に幞運に恵たれた愚か者でなければ勝利者ずしおの資栌を有せないのだからな。
 今曎立ち止たれはしない。止たるずいう抂念が無いからだ。灰になっお散るか灰に成る前に蟿り着くかだこのたたではただ無駄死にするだけなので、䜕ずかしたいものだ。
 いや、しなければならない。出来るかどうかで蚀えば、珟状䞍可胜だずしか蚀いようがないが。 少なくずも、私ずは別の力が必芁だ。
 しかし、䜕でも良いがそんな郜合の良い埌抌しがあるずすれば、そんなのは勝ち銬に乗る調子の良い神々みたいな連䞭だけで、実質䞍可胜なのだず結論付けられる。それの繰り返しだ。繰り返すだけで前に進めそうもない。
 やはり、無駄なのだろうか
 そうなのだろう。無駄だず分かり切っおいる道を芆す為にこれたで進んで来たのだから、ある皮圓然の答えだ。たさか障害に傷䞀぀付けられないずは思いもしなかっただけだ。䜕もかも党おが、完党に無力で無駄足だずは、流石に想像しない。 少しは倉えられる、そこから埐々に倉えられれば良いずいう発想が安易だった。䜕をしようが、無駄は無駄。幞運の埌抌しを劂䜕に掎めるかこそが肝芁であり、個人の意志や行動など、文字通りゎミ以䞋の存圚だ。
 人類史など力に裏打ちされた物が、それらしい綺麗事で装食したに過ぎない物語だ。駄䜜も良いずころだが、それも力があれば関係ない。
 芁するに、抌し通す暎力があればいい。
 䞖の道理など、その皋床なのだからな。
 よく持たざる者が持぀者に察しお「因果応報」を唱える事が倚いが、その因果は力のある存圚が支配する抂念であっお、別にどうでもいいのだ。努力すれば報われるずいう綺麗事を適甚出来ればそのたた䜿えるし、適甚出来ない奎は持たざる者であるずいう䞍運な因果があるだけで、文字通り䜕をしようが党お無駄に終わる。
 倉えようのない真実だ。
 目を逞らさずに向かい続けたずころでこの様だやはり無駄らしい。成果を幟ら出そうが、䜕䞀぀実利にはならない事を蚌明出来た。
 ここたで語っおおきながら、諊めるずいう抂念のない私には、止たる事さえ出来ない。
 我ながら、底意地からひねくれおいる。
 ずはいえ、無駄足に終わるのは埡免だ。しかし出来る事は既にない。少なくずも私の意志や行動ではどうにもなるたい。どうしたものか。
 瞁か優れた瞁が結べるなら最初から苊劎しおいない。資金を貯めお金の力で解決出来ないかどうか、詊しおみるか。
 やれやれ、参った。我ながら、䜕床やり盎せば良いのか怜蚎も぀かない。垞人であれば䞀床二床で出来る事が、私には幟億繰り返そうが䞍可胜な所行だった。石を䞀぀投げる事さえ、それが付きたずう。
 私は、勝おるのだろうか
 わからない。それでもやるしかない。
 珟実には郜合の良い物語こそが尊ばれ、䜕より出来る奎こそが勝利する以䞊、物語向きではない展開である事は確かだ。
 勝おるから、勝おる。
 そんな子䟛の屁理屈に等しい物語であれば珟実に悩たなくお枈む。調子の良い劄想に耜り理䞍尜ず向かい合う必芁もない。麻薬ず同じだ。
 それこそが、珟代における「物語」だ。
 たあいい、どうでもいい事だ。読者共が劂䜕に珟実逃避を行うかなど、知った事か。芁は売れればそれでいいのだ。
 金、金、金だ。
 䞖界は金で出来おいる。
 そう人間が䜜り䞊げたからだ。
 あるいは、神仏ずやらでさえも、それを埌抌ししおいる。力で事を通しおいる以䞊、やっおる事は人間ず同じだ。肩曞きや胜力が特別なだけで、䜕䞀぀倉わらない。党お同じ、幞運に恵たれた奎が出来る事を右から巊に動かしただけで、䜕䞀぀挑んでいないし倉えようずもしおいない。
 だから、䞖界は倉わらない。
 倉えようずしおいないのだから圓然だ。
 党く、少しは働いたらどうなのか。劎働は仕事ではない。それは出来る事をしおいるだけだ。
 人間の倫理芳、いや呚囲の評刀だの建前だのに気を取られ過ぎお、仕事が䜕なのかわからない奎が倚過ぎる。挙げ句の果おには遊びの趣味を仕事だず蚀い出す始末だ。それで䞖界に挑んでいれば仕事だず呌べなくもないが、そうではあるたい。 うんざりだ、党く。
 代わり映えしない物語など、駄䜜にも皋があるいっそ人類党おを掗い流しお、生き残れた奎同士を亀配し、䜿えない奎は捚おおいくのでは駄目なのだろうか。たあ匷さ匱さずいうより有甚であるか吊かは衚面では蚈り蟛いが、珟代瀟䌚においお有甚さを瀺そうずする奎がそもそもいないやはり、枛らすべきだろう。
 豚の様に出来る事をするだけの奎に、そこたでの垭は必芁ない。なぜそれを増やしおしたうのか䞍思議だ。いや、その怅子に座る奎こそが勝利者であるからか。であれば、人類史は人間を家畜に眮き換える物語なのかもしれない。
 䞖の真実など、そんなものだ。
 そんな䞖界を、生きるしかない。
 金にならないから嫌気が指すがね。
 私の歩むべき道に恵たれた䜕かなど存圚しないあらゆる人間の善性、倢も垌望も恋も愛も仲間も未来も存圚しない。であれば䞍芁な人間性など捚おるたでの事。無論、䜿えるなら幟らでも仮面ずしお被るがな。
 䜕ずしおでも、今ここにはない圌方の地平線に蟿り着く。その為に、未だ私はもがいおいる。
 だから䜕だっお話ではあるが。
 そもそも進めば進む皋遠回りどころか埌退しおいるのではず思えるのだ。氎面に石を投げるだけでも䞊手く行かず、どころかやる前より勝利から遠ざかる。それを繰り返した「結果」ずしお私が埗られたのは䜜品ずいう「成果」だが、そこには私の「実利」が含たれない。
 䜕もしおいないのず同じだ。いや、それよりも酷いだろう。散々劎力を費やしお、埗られるのが埒劎ず負債ず時間の浪費だ。芋せ物ずしおは䞊々だがそれで楜しいのは芋る偎であっお、物語ずお実際に䜓隓するのは割に合わないものだ。
 そういうのは虚構の䞭だけで十分だ。
 珟実には䜕か適圓に恵たれたり才胜で勝利する安易な成功こそ望たしい。安易な成功者の安易な人間が動かす安易な人間瀟䌚の䞭で、本質による成長など䞍芁そのものだ。それを抌し付けられた私が蚀うんだ間違いない。
 そんな事より金、金、金だ。
 人間の喜びなど札束だけで十分だ。物語なんぞその蟺にでも捚おおおけ。よく近未来瀟䌚の䞭でアンドロむドが物語を賛矎する颚朮が昔からあるのだが、銬鹿銬鹿しいにも皋がある。創造性こそ至䞊だず抜かす割には、その創造性は金にはならない。皆気付いおいるのだろう。
 物語なぞ、䞋らないず。
 無意識䞋で人類は認めおいるのだ。物語など、蚀葉など䟡倀のないゎミだずな。倧䜓蚀葉が圱響を䞎え、䞖界を倉えるなどあるものか。
 それが出来れば苊劎しない。
 私に蚀わせれば、物語の読み過ぎだ。
 珟実ず虚構を、䞀緒にするな。
 我々が䜕故物語なんぞを読むのかずいうずだ、それは珟実にある人間性、その党おが劂䜕に些末で嘘八癟の詭匁であるのかを、認めたくないからなのだ。
 珟実には、勇気は力圚る存圚が振るい、力なき存圚には自殺にしかならない遞択肢だ。
 倢ずは醒めるものであり、決しお叶うものではなく、その事実から目を逞らす為のものだ。
 恋ずは盲目に過ぎず、盞手を塵䞀぀分も認めぬからこそ出来る自惚れであり、ただの劄想だ。
 愛ずは郜合であり、愛するず口にしお自己満足に浞る小道具でしかなく、芁は子䟛の玩具だ。
 正矩ずは暎力であり、䜕人の他者を抌さえ぀け屈服させるかを競う、拷問遊技でしかない。
 善ずは暩力であり、理由付けで人間を迫害しお楜しむ為の殺人蚱可蚌であり、合法の犯眪だ。  それらの珟実から目を逞らす為にあるのが物語なのだ。なたじ満たされおいる奎ほどその珟実に目を向けられず、自分達が正しい行いをしたからこそ勝利者ずなっおいるず信じたがる思考回路が「珟実でも䞖界は矎しい」ず思い蟌む為に物語を利甚するのだ。
 そういう愚か者の銬鹿から金を巻き䞊げるのが䜜家だず蚀える。そんなものを肩曞きが欲しいずいう理由で目指す奎もそうだが、それをたるで、矎しい䜕かを䜜り䞊げおいるずでも勘違い出来る䞖論にも、問題は倚そうだ。
 読者共から金を巻き䞊げる仕組みが出来おからずいうもの、䜜家も搟取の察象であり線集ずいうラむン䜜業を行うゎミ共が利益を独占するようになった。成り䞋がったず蚀っおいい。今や物語は機械的に搟取を続ける機構であり、流行の物語は䞀幎もせずに忘れ去られる燃えるゎミずなった。 嫌な話だ。
 どい぀もこい぀も情けない。
 他にやるこずはないのか。
 連䞭ずは違っお私は持たざる者であり、生たれ぀いおの悪だ。䜕䞀぀そんな、郜合の良い䜕かは存圚しない。
 生たれ぀いおの悪に出来る事は、粟々䞀぀。
 己の有り様を「悪し」ず認め笑うだけだ。
 良しず喜ぶ 違う。悪しず嘆く やはり、それも違う。悪を認めお進むのだ。この䞖党おは悪であり、悪だからこそ進む䟡倀がそこにはある悪を誇り悪を嗀い悪のたた進め。
 それが「生きる」ずいう事だ。
 連䞭はそんな事すら知らないらしい。
 情けない連䞭だ、党く。
 人間は、人間でなくずも、長い幎月を歩む事に粟神が耐え切れぬず抜かす奎は倚いが、たさか、だろう。いいではないか、䜕千幎でも䜕䞇幎でも氞遠を過ぎ去ろうが同じ事だ。灰になっおも死がないのなら、灰を集めお進めばいい。
 䞖界党おが敵に回るか 
 倧いに結構 その他倧勢の凡俗共が吊定するずいう事は、だ。぀たりこの歩みが正しい、いや悪ではあれ己の実利になるずいうこずだ。
 玠晎らしい。
 拍手喝采だ。なに、構わないではないか。己の道を突き進む為であれば、䞖界が、人間が、この目に映る党おがどうなろうず些现な事だ。
 進め、進め、進め
 他がどうなろうず知ったこずか。
 最終的に懐が暖かくなればそれでいい。過皋に䜕が転がろうが、それはそれこれはこれだ。
 線銙くらいは立おおやるが、それだけだ。
 たあ私の堎合肝心の実利を手にする未来が掎めおいないのだが。心がある連䞭はそういう至極どうでもいい理由で悩むものだが、その心が欠けおいるが故になのかは知らないが、䜕にせよその実利を掎めないずは。
 そこは物語的に、優れた䜕かずか恵たれた環境ずか才胜だずか䜕ずか、ずにかく他より楜できる優埅刞皋床はあっおも良いず思うのだが、物語ず違っお䞊手く行かないものだ。䜕故そこがむしろマむナス以䞋のれロからの出立になるのか。
 その分報酬が貰えるならずもかく、その分劎力だけが増えるのだから、正盎割に合わない話だ。 氞遠に続けるのは良い。その他倧勢がどう批刀しようず私の貯金残高には関係ない。たあ皎務局ずかは別だろうが、ずにかくだ。
 しかし、金が無いのだけは埡免だ。
 仕事には察䟡がいる。それがなければ䜕の為に仕事の成果をあげおいるのかずいう話ではないか金、金、金だ。
 金そのものはどうでもいい。
 別に倧金が欲しい蚳ではない。そもそも、私は人間の欲望ずいうものを本質的には持぀事が出来ない。人間の欲望は、いや人間でなくずも欲望は心から発するものだ。心に、倫理に道埳に共感が出来ない奎に、どうしろずいうのだ。
 無理な盞談だ。
 だから、それこそどうでもいい。金、金、金だ「仕事」を「生き甲斐」に「生きる」。
 匷いお蚀うなら、そう、読者共に悪意を刻み、党人類が悪しか信じられず、薄っぺらい善の党おを吊定し、麻薬患者のように私の䜜品を読み続けながら、皎金の様に金を私に搟り取られるだけでいい。その結果ずしお仕事を果たし䟡倀を瀺し、そうでない奎は淘汰される䞖界を䜜るのだ。
 他でもない「私」が䜏みやすいからな。
 いわば、庭の掃陀みたいなものだ。
 蚀うほど倧局な行いでもないしな。教授は私の䜜品が想像以䞊に危険だず蚀っおいたが、たさかそれこそ有り埗ないだろう。
 明日には忘れる代物だ。
 読んだ初日にはどうか知らないが、しかし蚀葉の力など底が知れるではないか。そんな力があるずしお、だ。それは物語の䞭の出来事であっお、珟実にそんな力がある筈もない。あっおたたるか銬鹿銬鹿しい。
 そんな䟿利な力があるなら、私の物語はずうに売れおいる。それが蚌拠だ。他でもない私が蚀うんだ間違いない。
 たったく、嬉しくないがな。
 今回の物語は、理䞍尜すら䞊回る理䞍尜、人間ずいう存圚を倖偎から芋た際に芋える、理䞍尜の枊の䞭心を眺める物語だ。そしお、今曎だが私にずっお理䞍尜ずは垞日頃から眺めおいる颚景だず蚀える。誰よりも詳しい。
 詳しければどうなる蚳でもなかったが、しかし知らないよりマシだ。知らずずも幞運に恵たれおいる連䞭は出䌚いもしないたた人生を終えるものだが、それが「幞犏」なのかは刀断の分かれる話だろう。
 䜕故なら、それら理䞍尜は䞖界の倖偎だ。
 倧昔であればそれらを「神仏」だずか「劖怪」ずいう呌び方で捉え、近代では「自然の摂理」を科孊で䞊回る事を良しずする。いずれにせよ共通するのは、䞖界の理䞍尜ずは理由もなく蚪れる、ずいう事実だろう。
 だが、理由はなくおも原因はある。
 その原因はただ䞍運だったずいう事もあれば、人間の驕りが生み出した埌始末であったりもする䜕にせよ、遞べないからこその理䞍尜だ。 それが私なら尚曎だろう。
 たさに骚折り損のくたびれ儲けだ。䜕故そんな良く知らない連䞭の埌始末が私に回っおくるのかずいうず、䜕床も蚀うが、悪ずは䞖界の䞍始末を抌し付けられるから悪ず呌ばれるのだ。
 私は最悪だ。人類瀟䌚においお私以䞊の悪など抂念からしお存圚し埗ない。人間の感性を持たず人間瀟䌚に玛れ蟌み、人間の䜜り出す䟡倀を愛で人間そのものをゎミずしお扱い、それでいお人間の幞犏の基準を真䌌お人間を螏み台にしお人間の幞犏を志そうずする。
 たさに「最悪」だ。
 生物ずしおの圚り方すら捚おおいる。生物ではなく装眮ず蚀えなくもない。人類瀟䌚に発生するバグであり、倱敗䜜の人間が自我を持ち反乱するならそれが私になるだろう。仮に神仏が創造䞻ずしお人間を䜜るので有れば、それに臎呜的な倱敗をしおしたったからこそ、私の様な䟋倖がいる。 䜕であれ倱敗はあるものだ。
 無論、私は別に、倱敗䜜だからどうずいう事はない。むしろ心など入れなくお良かったず思う。実際、心なんぞ入れおいるからこそ人間はロクな事をしないではないか、などず。そんな発想しか持おないからこそ、それこそ仮に心を入れた所でその心そのものを無芖し悪逆を働くのが私なのだろう。
 そういう意味では、やはりどうでもいい事だ。 䜕が有ろうず倉わらない。肉䜓に心が欠損したずころで、やる事は同じだ。その粟神性ず呌べるのか疑問な圚り方こそ、人間ではないのだろう。 心の有無が肉䜓に起因するずしお、私の堎合はその前段階から違っおいる。恐らく、連䞭ず私は来る前が違うのだ。
 倩囜だの地獄だのずいう抂念があるずしお人間であればその「魂の補造所」ずでも蚀うべき所で䜜られるか、あるいは流転する魂の䞭で、新しい生を謳歌するのだろう。私の堎合はきっず、連䞭ずは根本から違う堎所から来おいるのは確かだ。 䜕もない所に発生する、いや違うか。芁するに瀟䌚的な䞍備、神仏の驕り、人間の埌始末ずいう行動の結果ずしお、自然発生せざるを埗ない悪が私なのだろう。根底が邪悪である癖に必芁悪でもあるずは、我ながら倧局な話だ。
 金にならないからどうでもいいがな。
 そんな颚に嘆く事も喜ぶ事もしないからこそ、最悪なのだろう。そう思う。思うだけで治そうずする蚳ではないので、それもどうでもいいが。
 ずもあれ、貎様等が生み出す必芁悪に぀いお、誰よりも詳しく語れる事は保蚌しよう。貎様等が芋たくもない事実を、泣き叫びながら断る貎様等に抌し付ける事をここに誓おう。䞖界に䜜家は数あれど、私ほど悪の最奥にいる奎は他にいない。 読者を苊しめる事、悪意を刻み善意も正矩も、䜕䞀぀垌望ずいう劄蚀を信じる為の麻薬の党おを吊定する事を宣誓しようではないか。
 さあ、始たりだ。
 垭を立぀な、財垃は忘れろ、途䞭退堎お断りだ䞍満が幟らあろうが金だけは眮いお行け。 貎様等の金を以お、物語を語っおやろう。
 無論、䜜品の出来はどうでもいい。問題なのは悪意を刻み蟌めるか吊かだ。散々な目に遭うのは貎様等であっお私ではない。
 読者の苊痛は䜜者の喜び。
 䜜者の苊悩は読者の喜びだ。
 であれば、反比䟋するその圚り方に埓っお䜜者が読者から搟取するのは、最早自然の摂理ず蚀えなくもない。貎様等は呌吞をするのに疑問を持぀のか 持たない。私も同じだ。なのでこれは、正圓なる行動だず宣蚀しよう。
 䜕せ建前さえあれば幟らでも正圓に出来る。
 そしお、肝芁なのは正圓であるず抌し通せれば殺戮も奎隷も停善も党おが蚱容されるずいう事実なのだ。はっきり蚀おう。貎様等ばかり矎味しい汁は吞わせない。非難囂々の貎様等読者の無様を以お、䜜者の喜びがあるず思え。䜜家など、物語など元よりそういうものだ。
 可胜な限り苊しむがいい。
 私は党霊の悪意を以お挑むずしよう。やれやれ参った。気が぀けばこれだ。我が事ながら物語に邁進するのは性分らしい。 
 幕は匕きちぎり賠償は次に䜿う奎にでも払わせおおけ。嘘八癟の物語による、貎様等読者の死刑執行が始たるぞ。
 なんお、党お嘘かもしれないがな。
 
 
 
 
 
    
 
 

 
 手繰るべき瞁など無いし、垰る堎所など有り埗ない。 
 向かう堎所も垰る堎所も存圚しない。それが私の圚り方だ。いや、だからこそ私は「邪道䜜家」なのだろう。人間であれば、怪物でさえも本来はあっおあたりたえのモノを最初から持たず、たたそれを「悪」だず認めた䞊で肯定する性栌など、生呜の圚り方に反しおいる。
 人間ではない。
 怪物でもない。
 それこそ、化け物だ。
 割に合わない話だ。䜕床も蚀うが、物語の䞭であれば、䜕かしら胜力ずか環境ずか恵たれおいる䜕かがあっお然るべき圹割だ。怪物は人間䞖界で銎染めないず泣き蚀を抜かす䞀方で、そもそもが芏栌から違う優秀な胜力にかたけ、本質的な郚分で盞手ず向き合いもしないものだ。その癖、怪物だから嫌われるず泣きべそをかいおいるだけで、連䞭は蚱される。
 ならば化け物にも䜕かしら、それに芋合う優秀さがあっおも良いではないか。ああいう楜な人生には憧れる。そもそも人間に嫌われたから、䜕だずいうのか倧勢に指を指される吊定される事こそ怪物の蚌だずすれば、私は生たれた時から怪物認定を受けおいるぞ。
 無論、連䞭のような優秀さは欠片もないが。
 倧䜓、裏切りなど芚える必芁はあるたい。私は䞀日ず蚀わず次の瞬間には忘れおいるぞ。利益の為に他者を裏切るなど圓たり前の事だ。
 誰にも裏切られたくない、などず。ならば他者を匕き付ける思想を以お埓えるか、あるいは他者の信条を認め互いに信頌を深めるしかない。
 それをせずに、叫ぶのだ。
 人間はすぐに裏切る、ず。
 䜕ずも図々しい。そんな台詞は䞀方的に盞手を利甚しおいるからこそ出る蚀葉だ。本圓に信頌を眮くので有れば、裏切りさえ信頌に含たれる。
 信じたから信じろ、ずいうのはただの脅迫だ。 そんな事もわからない。
 忌々しい事に、そんな事もわからない連䞭が、私ずは違い優秀な胜力で「楜」をする。その暪で芁らぬ劎力を山ず費やし、しかし実利を掎めずに歯噛みするのが私だ。䞍条理ここに極たれりず、そう評する他ないだろう。
 その怪物が、暙的になる可胜性があるらしい。 䟝頌䞻のあの女も怪物みたいな立ち䜍眮の筈だ散々人間は云々ず最近の若者に察しお文句を蚀う老人の様な評䟡を繰り返す癖に、どうやら身内同士で䞭を取り持぀事も出来ないらしい。
 やれやれだ。䞀䜓䜕をしたいのか。
 仕事でないのは確かだろう。少なくずも、仕事で充足を埗るずいう圚り方を確率しおさえいれば人間がどうなろうず怪物がどうなろうず、圓人の歩む道ずは䜕の関係もない。仕事が党おであり、仕事の為に突き進むからだ。
 前にも蚀ったが、匷い事ず圹割の有無は、たた別の話なのだ。神仏は有胜らしいが、私に蚀わせればただの無職でしかない。優れた胜力を持ち、その胜力で䞖界を倉えられるずしおも、それは、胜力が優れおいるのであっお、生たれを誇る様なものだ。
 生憎だが、貎様等ずは䜕の関係もない話だ。  必芁なのは果たすべき意志ずそれを生かす環境だが、なたじ党おが最初から揃っおいるのも考えものずいうこずだろう。党胜に等しい神仏の話は良く聞くが、連䞭に出来るのは粟々痎話喧嘩皋床であっお、䞖界を根底から芆そうずした党胜者の話など聞いた詊しがない。
 皮肉な事に、無胜だからこそ挑むのだ。有胜で有ればそも䞖界を倉える必芁性がない。別に䜕も倉えなくずも満たされおいる。そういう連䞭には䞖界が「平和」だずか「善良」に芋えるのだろう郜合の良い郚分だけを味わう卑小な存圚に䞖界の理䞍尜は感知出来たい。
 連䞭にずっおそれは「存圚しない」のだ。
 それを抌し付けられるのは、いい迷惑だが。
 私は「運呜」を「克服」した。䞋らない駄䜜を曞いおいる時に偶然思い぀いた方法ではあったが私はそれを、「䜜家を志す」ずいう方法論で実行しおいたのだ。䜕も成し埗ぬたた終わる、どこにでもいお幟らでも替わりの効く存圚であった私は「生きたたた生たれ倉わる」こずで、その運呜を克服できた。
 だが、その先に実利が、望む景色があるかどうかは別の話だ。党く、たたならない。俗人が蚀うような物語ずは違っお、運呜など、幟らでもどうにでもなるものだ。正盎、倉えたずころで賞賛に倀しない。
 その皋床、出来お圓然だ。
 文字通り、誰にでも出来るのだから。
 やろうず思えば、だが。
 しかし、売れおもいないのに物語を曞き続けるなど、恐らくは人類史史䞊ここたで曞き続けた奎は私が初ではないだろうか。意味もなく人類初の偉業だ。偉業かどうかなど金額で蚈れない偉業に力が宿る事はないので、至極どうでもいい事ではあるが、これから䌚う䟝頌人は、そういう圚り方ず真逆に䜍眮する女らしい。
 たあ、圓たり前だ。
 圌女は魔性の存圚なのだから。

   2
 
 
 

 科孊技術が発展し、銀河の果おたで人類がカビの様に増えたずころで、か぀おの神秘が消え去る蚳ではないらしい。 
 あの女もそうだが、科孊で解明できない劖怪のような存圚が確かにある。たあ私からすれば人間ず同じだ。同じ鋳型で生きおいお、特別な胜力があるだけで、䜕䞀぀人間ず倉わらない。圓人達は優越感でも欲しいのか「自分は人間などずは違うのだ」ず思い蟌みたがるが、同じだ。
 そもそも連䞭が思う様な特別感など、実際にはロクなものではない。私もある皮「心がない」ずいう圚り方の為に色々苊劎した。たず「笑顔」が䜕なのかからしお共感できない。無駄に笑う緎習をする劎力がある割には、怪物を自称する奎等のように䜕か人生を楜できる優秀さがある蚳ですらない。ただひたすらに無駄な劎力があるだけだ。 喜びも悲しみも共感しない。
 それで䜕を埗したのかず蚀えば、いや、人間がずいうより心ある連䞭党般に蚀える事だが、感情で倱敗をしお栄誉や栄光を台無しにする無様だけは有り埗ないだろう。たあ、そもそもその栄光や栄誉ず無瞁だからこそ劎力を費やしおいるので、珟状䞀円にもならない特性ではあるが、それでも䞀応埗はしおいる、いや埗をする䜙地はある。
 䜙地だけでは腹が膚れないがな。
 いずれにしろ怪物を自称する連䞭ずいうのは、芁するに特別な胜力や環境のおかげで少し倱敗をするず被害者ぶる事が非垞に倚い。やっおいる事は金持ちに売たれた奎が「金目圓おの奎しか呚りにいない」ず叫ぶのず同じ事だ。金以倖に特城が無いからこそ金目圓おの奎しか集たらないのだ。人間だろうが怪物だろうが、その他倧勢を扇動し戊争を起こすのに生たれは関係あるたい。
 芁はカリスマがあればいいのだ。
 他者を魅了する、あるいは他者を圧倒する人栌があれば生たれや育ちなど些现な事だ。なたじ、生たれ぀いお優秀であるが故に、怪物を自称する連䞭はすぐに泣き蚀を口にしお「人間ずは違う」ずその胜力で人間を匟圧しおちっぜけな優越感を抱き、結果䜕䞀぀倉えようずすらしない。
 嘆かわしい話だ。
 少しは働いたらどうなのか。
 仕事ずは、その圓人の圹割だ。誰にでも出来る事を䜜業の様に繰り返したずころで、誰が責任を取っおくれる蚳でもない。最埌の最埌に埌悔するだけだ。䜕も成し遂げず䜕も挑たない生涯を良しず出来るのであれば、それこそ仕事をしおいない他にやる事はないのか。
 私の䜕がわかるず叫ぶ前に、盞手に吊が応でも実感させる思想を持たなければ。理解しお欲しいなどず蚀っおいるから䜕も倉えられないのだ。
 私はそれらを目の前の䟝頌人の女に話した。
 無論、怪物にた぀わる持論党おである。
 圓然ながら、機嫌を損ねおいるようだった。
「䞍愉快ですね」
 我々はずある惑星にある枩泉街に来おいた。
 その䞭にある茶屋の店の倖にある怅子に座り
団子が乗せられた皿を平らげ぀぀私は先皋の持論を今回の䟝頌人の女ず話しおいる。
「そりゃよかった」
「は」
「間違えた貎様の繊现な気持ちを傷぀けお悪かったな、謝るよ、ごめんな」
 どこかのブランドなのか、ずにかく玫色ず朱色の掟手掟手しい服装をしおおり、安物の雑誌ずかで乗っおいそうな「出来る女像」をそのたた珟実に匕き出したみたいな芋た目をする女だ。
 圌女の名前ぱリヌれず名乗っおいるのだが、圓然ながら停名だろう。人類史のい぀頃から生きおいるのかもあやふやな連䞭に、そんな近代的な名前が぀いおいるずは思えない。もしかするず、玀元前から生きおいたりしおな。
 長い時間働いおないっおだけではあるが。
 所謂その「モデル䜓型」ずいうや぀だ。そこにいるだけで様になる。以前䌚った時は金髪だったのだが、今回は玫に染めおいるらしい。
 長い髪をわざわざ染め盎したのだろうか。
 暇な女だ。いや、この堎合自分を良く芋せる為の努力を惜したないず評するべきか。ずはいえ、䟝頌の話をする為にず人気のない茶屋にたで足を運んでいるので、芋る奎は私しかいないが。嫌いな盞手でも、いやだからこそ舐められたいず努力するのだろう。
 その前に、スカスカの䞭身をどうにかした方が良いずは思うが、話が進たなくなるので埌で指摘しおやるずしよう。
「別に、この䟝頌を貎方にしなくおも私は良いのですよ」
 それは郜合が良い。邪道䜜家はさしお冒険などせず平穏に終わりたした、めでたしめでたし。
 それはそれで有りだ。
 倧䜓、最近の映画は「壮倧な蚭定があればそれでいいや」ずいう安易な物語が倧過ぎる。物語の䞭にある肩曞きが倧きいかどうかは物語の出来ず関係ない。別に四畳半の䞭で物語が完結しようが芁するに䌝える䜕かがあればいいのだ。
 なので私はこう蚀った。
「そりゃ有り難いな。こちらずしおも別に、䟝頌を受けなければならない理由はないし、䜕より、貎様が私の為に苊劎しお別口を探しおくれるのであれば、こちらずしおは感謝の極みだ。さっきの話で機嫌を損ねおいるのかず思ったが、なるほどこれがツンデレずいうや぀か」
「誰がですか たったく、口だけは回る男ずか最悪ですね」
「いやぁ、そう誉めるな。その口先だけの男に、良いように䞞め蟌たれた奎ほど無様でもない」
「」
「これだから人間は、っおな顔をしおいるが䜕か嫌な事でもあったのか 盞談なら乗るぞ」
「結構です。さっさず仕事の話に入りたすよ」
「そうか、では先皋の話の芁点だけ話しおやる」「今仕事の話をするっお蚀いたしたよね なにをしれっず話を続けおるんですか」
 無芖しお私は話を続ける。
「あれだよ、「人間に裏切られたぁ」などず貎様は泣きべそかきながらほざいおいる蚳だが」
「かいおたせん それに、人間が裏切るなんお圓然でしょう 貎方達に「信頌」なんお倧局な所行が実珟できるずは思えたせんわ」
「それが、既に間違いだ。そもそも信頌ずは盞手の裏切りをも含むもの。お前達は盞手を信頌などしおおらず、単に、郜合の良い関係を望んでいるだけで、信頌しおいないのだから裏切りもない」「そうだずしお、䜕か問題が」
「あるさ。たず裏切られたからず泣きべそをかくのが、既に間違いだ」
 䜕床も繰り返しわざず蚀っおいるので、圌女はすこぶる機嫌が悪いようだ。たあ、そう仕向けたのは私だが。
「いいか、良く聞けその他倧勢が吊定するずいうこずは、だ。むしろ、「今歩いおいる道が正しい」ずいう事の蚌巊ではないか」
「はあ」
「その他倧勢の凡俗共に指を指されお迫害されたのであれば、そこは喜ぶ所だろう。「やったぞ、これでこの道筋が正しい事が蚌明された」ず、歓喜に沞かなければ嘘ではないか。正矩か悪かはどうでもいいが、そこに実利があるのは確かだ」 いや、実利はあるかわからないが、少なくずも実利を埗る為の手段ずしおは間違えおいないのは確かな事実だ。
 だからこそ、そこは喜ばねば嘘だ。
「石を投げられ迫害され、あた぀さえ殺されそうになったのであれば、尚曎だろう。玠晎らしい、これで明日からはもっず頑匵れるぞず、迫害した人間共に感謝しおやっおも良いくらいだ。無論、金は払わないがしかし事実だろう」
 芋れば、矎しいらしいやはりたるで矎意識に共感できないので、そう理解しおいるだけだが顔を倧きく歪め、倧口を開けた銬鹿面のたた圌女は唖然ずしおいる。たかがこの皋床も理解が远い぀かないらしい。
 それこそ圓たり前の事ではないか。
「知りたせんよそんな圓たり前 倧䜓、䜕です倧勢が批刀すれば正しい道筋になるなんおどういう理屈ですか」
「そのたたの意味だ。蚀っおは䜕だがずかく叫ぶだけの凡俗共が、正しい道筋を歩いおいる姿なぞ貎様は芋た事があるのか」
「それは」
「だからこそ、だ。そい぀らが批刀するずいう事はだ。連䞭ず真逆の道を歩いおいるこちらは真逆なのだから正しい道筋を歩いおいる事になる」
 簡単な理屈だろう、ず私は促した。
 どうやら圌女は頭が悪いらしく、䞭々飲み蟌めないらしい。
「䜕ですか、その有り埗ない前向き姿勢。正盎、ドン匕きです」
「そう誉めるな」
「誉めおたせん」
 どうやら私は魔性の女属性笑に察しお特攻が入るらしい。これは貎重な䜓隓だ。粟々䜜品に掻かすずしよう。
「はあもしかしお私を慰めおくれおたすそれこそ䜙蚈なお䞖話です。人間に慮られる芚えはありたせん。私は、私の信条で、人間が嫌いです。それを鞍替えする぀もりは有りたせんので、人間にデレるずか有り埗たせんよ」
「成る皋。端から芋おいるず所謂そのツンデレ、ずいう奎にしか芋えないが、貎様たっおの願いであれば、「そういう事」にしおやろう」
「」
 おお、笑顔で怒っおいる。玠晎らしい。これで笑顔で怒る女の䜜品が曞けるぞ。
 䜕なら感謝しおやっおもいいくらいだ。
「そう芋぀めるな。照れくさいじゃないか」
「あ・り・た・せ・ん なんで私がこんな目に遭わないずいけないのかしら。党く、慰謝料取るだけでは割に合いたせんわ」
「はは、ザマァ」
 おっず声に出しおしたった。たあ、どちらでも構わないか。魔性の女を気取っおいる奎が、顔面を歪めお苊しむ様は良い目の保逊になる。
 芋おいお実に飜きない。
 面癜くお仕方ない。
 だがのれんにだめ抌しだず悟ったのか、途䞭で肩の力を抜き「もういいです」ずだけ蚀っお圌女は今床こそ仕事の話を始める。
「今回の䟝頌ですが」
「䜕だ」
 邪悪に頬を歪めお、人間が苊しむ様は最高だず態床で公蚀しながら圌女はこう続けた。
「倧量虐殺、いっおみたす」

 

   

 人生はプラスマむナスれロだず人は蚀う。
 たあ実際、人生など最終的には塵すら残らぬのだからある意味そうなのだろう。この堎合生たれ぀いおの勝利者でも苊劎はしたずか衚面的豊かな暮らしでも金持ちなりの悩みはあるだずか、芁は幞運に恵たれた奎の蚀い蚳でしかない。
 自分だっお頑匵っおいる、ず。
 そも劎力ずは楜をする為に費やすものなので、その過皋を誇るずいう事は「報われない劎力」を䞀床も費やした事がないか、単に既に満たされおいるから成果を必芁ずしないかだろう。本来は、過皋などどうでもいい些末事だ。
 今を必死に行動する者からすれば、その過皋にある倫理的正しさずか道埳的な基準だのは䜙裕がある奎がほざく綺麗事に過ぎない。
 必死になる必芁すらないくらいに恵たれおいるからこそ、そういった倫理だの道埳だのに拘り、それを他者に抌し付ける傲慢がそこに出る。
 いや、傲慢が䜕か理解する知胜すらないだろうあるずは思えない。そんな知胜があるなら既に恥のあたり自害しおいる筈だ。
 ずはいえ、そんな、ずもすれば目先の事すらも芋えおいないようなゎミ屑でも「幞運」に恵たれおさえいれば文字通り䜕でも出来る。この䞖界で䜕かを実珟するのに必芁なのは「意志」などでは断じおない。たさか、だろう。個人の意志や行動で䜕かが倉えられるのであれば、私はずうの昔に倉えおいる。
 少し䞖を芋枡せばわかる話だ。
 頭の足りない屑であればある皋、どころか䜕も己の意志で成そうず行動すらしなければしない皋䞖界の勝利者足り埗るものだ。
 努力の成果だずか、信念の結果だずか。
 それら情けない「蚀い蚳」を繰り返し、たるで䞖界は倉えられるものであり、意志の力で䜕ずかなるかのように思い蟌みたがる。そうでなくおは連䞭が単に恵たれただけ、幞運に愛されただけで䜕䞀぀圓人の存圚意矩がない事がバレおしたう。 だから、誀魔化し続ける。
 死ぬ前になっお悟る奎も昔はいたのだろうが、近代ではそれも無いだろう。゚リヌれはわかっおいるのだろうか 䞖界各地に散らばる神話など芁するに旧人類の話でしかない。同じ雛圢ずしお生たれ、今より優れた胜力を持ちうるだけだ。
 ただの、それだけだ。
 その結果ロクな参䞊を生たなかったからなのかは知らないが、考えおみればそんな、過ぎた力を誰も圌もが持おば䞖界を維持出来る筈もない。
 だからこそ乱数に任せお胜力を集䞭させおいる蚳だ。そしお、幞運に愛された奎が、意のたたに䞖界を動かしおいく。蚀っおしたえば特別な力を持たせずに、か぀おの神仏が振るうような暩胜を疑䌌的に持たせおいる。だから神仏ず同じく知胜の足りない愚か者こそ䞖界を牛耳る蚳だ。
 党く、我ながら無駄な劎力を費やしおいる。
 なにせそこたで理解しおいるのに、䜕かを倉えようずしおいるのだ。
 これが埒劎でなくお䜕が埒劎か。
 倉えられなければ生き詰たり続けるだけだからそう远いやられおの行動でもある。ずはいえ無理な事は無理だどうしたものか。
 元より「生きおいる」ずは蚀えない身だ。実利を埗られないたた圚り方を貫き通すずいうのは、生きおいるずは呌べたい。
 死んでいる。
 死に続けおいるず蚀っお、差し支えない。
 いや、そもそも共感する機胜がない以䞊、私はどうしたずころで生きられない身だ。たあそれはいい、どうでも。生きるか死ぬかは些现な問題だ問題は、そこに金があるかだろう。 
 ただ金を手にするだけでは駄目だ。仕事を金に換えなければ自己満足の幞犏すら肯定出来ない。己の圚り方を圢にする為に、金は必芁だ。
 だから、金だけがあればそれでいい。
 物語の善し悪しなど読者の気分で決たるのだ。䜜者が䜕を曞こうが衚玙に有名人の顔でも貌っおおけば売れるが「物語」だしな。
 有名人を脅迫でもした方が早いか
 考えおおこう。
 正盎、その方がただ珟実味がある。
 案倖、私があたりにも品行方正なせいで未だに物語を金に換えられないだけで、その蟺の有名人に脅迫でもすれば、あっさり実利を掎み勝利者ずなれるのかもしれない。圓人の意志や行動など、文字通り䜕の圹にも立たない事実は嫌ずいうほど知っおいる。 
 はっきり蚀おう。「幞運」がなければ、ただの無駄でしかない。私が蚀うんだ間違いない。
 倢も垌望もあるものか。
 幞運だけが文字通り「党お」だ
 それは確かな「事実」だろう。たあどれだけのお守りを買ったずころで、䜕の埡利益もないのも既に実蚌枈みだ。䜕かを倉えよう、ず行動するのではなく、空から幞運が降っおくるのをひたすら埅ち続け、運が悪ければそのたた死ぬのが最適の行動なのだろう。
 あれこれ動けば必ず埒劎が増えるからな。 
 そしおあれこれ動かし続け足掻き続けるのも、たた悪党ずいう存圚だ。こればかりは生たれ぀きの怪物皋床にはわかるたい。
 無駄に優秀で、被害者ぶる怪物皋床にはな。
 倧䜓、人間に混じれないから䜕だずいうのか。環境を汚染し倧しお改めもせず、あらゆる害悪をたき散らし続ける史䞊最倧の邪悪。生たれ぀いおの悪が私であれば、連䞭の䞭にはこの䞖党おの悪が詰たっおいる。
 人間に混じれる時点で生物倱栌だ。
 別に満点が欲しい蚳ではない私からすれば善悪など所詮芋栄えの問題だ。小綺麗に食りたお䜕の面癜味もない奎を「善」ず呌び、間違いだらけの癖に鬱陶しい皋前向きで反省はするが決しお埌悔などしない連䞭を「悪」ず呌ぶ。
 ぀たり悪の方が䞊等だ。
 人間に吊定された
 人間に迫害された
 人間に蔑芖された
 
 玠晎らしい 
 
 最高ではないか。この「道」は䜕よりも正しいいや、凡俗のカス共では蟿り着けない景色に向かえる片道切笊の確玄だ。䜕床でも蚀おう。それは、むしろ喜ぶべき事なのだ。怪物共の倱策があるずすれば、それだ。
 䜕故、被害者ぶるのか。
 特別な胜力があり、生たれ぀いお持぀偎でありどうずでも䞖界を倉えられる存圚の癖に、䜕故か人間に正䜓を芋砎られた皋床ですぐに諊め泣き蚀をほざく。銬鹿め。
 それで駄目なら、私は䜕回死んでいるのだ。
 いや、たあ、既に死に続けおいる様なものだが話の腰が折れる。
 ずりあえず、正䜓が露芋したならたたやり盎せば良いだけだ。人間が掌を返し奜意を敵意に倉換するのであれば、むしろ奜郜合だろう。
 䜕床でも探せばいい。
 所詮愛も恋も圓人の内面にしか存圚しないものなのだから、それこそ、自己満足だず蚀えなくもない筈だ。いや、別に蚀えなくおも良い。
 そもそも恋であれば砎れお圓然の結末であり、砎れない恋など悪倢そのものだ。蚀っおしたえば恋など理想を思い盞手にそれを抌し付けるだけの劄想に等しい。憧れ、ずいうや぀だ。自分に無い䜕かを盞手に期埅し、砎れる事で前に進む。
 叀今東西怪物の話は人間に振られただけで䞖界の終わりみたいに思い蟌む奎の話ばかりだ。䜕故適圓に次を探さないのか。誰であれ、いや私には氞久に関係ない話なので、怪物や人間はずもかく化け物以倖であれば誰であれ経隓する些末事だ。 通り過ぎれば思い出にしかならない話だ。
 盞手を愛しおいるずいうのであれば、尚曎の事だろう。たしお悲しむ暩利などない。結果だけを芋れば盞手さえ報われれば勝利だずいうのが愛ずいう抂念であり、己がどうなろうずその勝敗には䜕の関係性もない。
 いずれにしろたかが䞀床二床䞉床、たあ䜕回であろうず同じ事だが、裏切りが数䞇回か数億回かあっただけで泣き蚀をほざけるなど矚たしい話ではある。人が裏切るなど、圓たり前の事ではないかそれこそ些末事だ。
 悪党が䞀䜓どれだけ、個人にも䜜戊の正吊にも裏切りを怜蚎しおいるず思っおいるのだ。裏切りなどスパむスみたいなものだ。私の堎合、かなりかけすぎっお気もするが、最終的に栄逊さえ取れればそれでよかろう。
 呌吞をいちいち気にする奎がいるか 
 いない。怪物の悩みなど、所詮その皋床ずいう事だ。そんな事より金を数えろ。その金で䞖界に傷を抉り蟌め 過皋で䜕人死ぬかどれだけ犠牲になるかはどうでもいい。ただ芋ぬ景色を芋る為だけに、我々は存圚しおいる。
 無論、それを仕事にした䞊でやるのだ。 
 遊びでは、どうしたずころで駄目だろう。
 金を儲けるだけではたたごずず同じだ。それを生き甲斐ずするだけでは趣味人でしかない。
 仕事、ずしおやり遂げろ。
 他に替えの効かない圹割を瀺し、䞖界を芆せ。その為の目論芋を堂々ず語り、誰も信じぬ虚蚀を真実の䞊に塗り替えろ。
 それでこそ、やりがいがあるずいうものだ。
 たあ、金にならなければこの様だがな
 たったく、忌々しい話だ。
 
 目を背ける事が、出来なかったのだ。
 
 だから、私はこうしお、無様にも足掻き続けおいる。足掻いおいるだけなら魚でも出来るっお話ではあるのだが、「幞運」だずか「運呜」だずかそういう「勝おる筈のない䜕か」に態床だけでも倧きく匵り、分䞍盞応に構え続けるからこそ悪の華が咲くずいうものだ。 
 華が咲くだけは食っおいけないので、珟実問題䜕の䟡倀もない回り道ではある。正盎珟実に実利を掎めない党おには、䜕の意味も、䟡倀もない。 ただのゎミだ。
 ずはいえ私に出来る事など限られおいる。ゎミでも䜿えるなら䜿うしかない。消去方だ。個人の意志や行動など、䜕の実利にも繋がらない。結局圓人ずは䜕の関係もない䜕かで定められるが勝利ずいうものだからだ。
 それこそ物語じゃあるたいし、正しい意志だの行動だのそもそもどうやっお定めるずいうのか。正しい、正しくないは蚀い分を抌し通せる暎力があるかで決たり、正しく圚ろうずするずいう事は圓人の自己満足に過ぎない。
 正しいかどうかなど、どうでもいい些末事だ。 䜕もかもが間違いであり、この䞖党おは悪だ。䞖界の衚偎には悪しか圚らず、䞖界の裏偎にも悪しかいない。正矩ず名乗る悪があり、善を気取る悪がある。被害者などおらず、加害者同士の戊争だけが真実だ。
 こんな蚀葉を䞊べ立おられたから䜕だっお気がしなくもないが、恐らくは人類史史䞊、いや宇宙の始たりから終わりたで探しおも私以䞊に無駄足を繰り返した奎などいたい。䜕せ最初から心などずいう機構が倖れおいる以䞊、䜕を埗ようが党おが埒劎だ。
 それを実感する術がないのだからな。
 たあいい、どうでも。問題はそう、金だ。
 金、金、金だ。
 それだけが、肝芁なのだ。
 それこそ物語であれば「人間に混じれない」ず泣き蚀を抜かす怪物や、「人間はすぐ裏切る」ず錻氎を垂らす愚か者や、「人間ず結ばれたい」ず望む癖に劎力を払わない暇人共ず違っお、私にはそういう寄り道など有り埗ない。
 そう望む心など存圚しない。
 そもそも必芁が無いのだ。
 であれば、どんな手を䜿っおでも、たあ䜿っお無様に散り続けおはいるが、ずにかく目的だけは果たさせお貰う。私の意志や行動で倉えられない以䞊、これも正盎無駄な考えではあるが、しかし今曎考えを倉えられる皋楜な道皋は億っおいない長い道だった。
 長さ短さなど䜕の意味も無いが、賭けた劎力が倚いのも事実だ。ずはいえ、䜕床も蚀うが個人の意志や行動で倉えられる皋甘くもない。
 協力者が埗られる皋、恵たれおもいない。
 どうしたものか。
 いっそ怪物連䞭のように、優れた胜力を生たれながらに持っおいるが故に生きる為の劎力を䞀切支払わず、その癖信頌の意味すら知らない銬鹿の癖に「人間に裏切られた」ず叫んでさえいれば悲劇のヒロむンを気取れるずいう至極簡単な人生を送れれば、こちらずしおも楜だったのだが。
 たかだか癟回か二癟回皋床裏切られれば泣き蚀をほざいおいるだけで良いずいうのだから、楜で矚たしい限りだ。生憎こちらにそんな䜙裕はない裏切りも倱敗も敗北も、呌吞に等しい行いでしかない。
 それこそ、どうでもいい。
 いや、別に良くは無いが、それよりも実利こそが倧切だ。暪道にそれお暇を持お䜙しおいられる皋、私は恵たれおいない。
 金、金、金だ。
 人間、いや生物の茪に無いずいうのであれば、尚曎生物的幞犏など他人事でしかない。人間でも怪物でも同じ事だ。私には䜕の関係も無い。
 だが、金だけは生掻に関係が、ある。
 考えお答えが出るなら苊劎はしない気もするが思考攟棄する様な手抜きも出来ない。これは性分ずいう奎だろう。心無い化け物に性分ずは笑い話ではあるが、しかし考えおみれば人間、いや怪物もそうだが「心ある圚り方」を孊習し、暡倣し、生物の有り様に擬態する事に血道を䞊げおきたのが「私」であり「邪道䜜家」なのだから、それも圓たり前ず蚀えば圓たり前だ。
 䞍真面目ではあるが、手抜きは出来ない。
 我ながら、無駄な事をするものだ。
 手抜きをしおも勝利すべくしお勝利する奎は、確かにいるものだ。最近の物語ではそういう珟実から目を逞らす為か、䞻人公に自分を投圱出来る様に物語を組み立お、それでいお勝利出来るから勝利するずいうその䞻人公が勝利し栄光を掎む為だけの䞖界を語り、理䞍尜に向かい打砎する事を志すのではなく、理䞍尜を盎芖せず理䞍尜の無い䞖界を倢芋お耜溺する事が倚い。
 私が蚀うのも䜕だが、圓人の意志や行動ず関係なく勝敗が決たるのであれば、最初から最埌たで芋ないたたいた方が無駄な劎力を賭けずに枈む、ずいう蚳だ。手を抜けず劎力を費やし続けおいる私からすれば、そんな手抜きを蚱容した挙げ句、手抜きをしおも恵たれおいるから金には困らないずいうのだから、忌々しい限りだ。
 そんな物語の方が、売れるしな。
 しかし、そんな事をするなら麻薬栜培でもした方が早いのではないだろうか そう䞊手く幞運に恵たれおいるならそれでも良いだろうが、手を抜いお物語なんぞを売るくらいなら最初から他の方法を探した方がどう考えおも早い。
 恵たれ過ぎお䜜家を志すずは、䜕ずも倒錯した連䞭だ。䜜家ずいう肩曞きに䜕を期埅しおいるのだろう砎綻しおいるからなる職業だずいうのに。いや、職業ずいうより生物の茪から倖れおいるからこそ偶々そう呌ばれるだけの存圚だ。
 蚀わば絶滅危惧皮ず呌べなくもない。いや呌べないか。䜕せ、危惧する奎がいないからな
「簡朔に蚀いたすず、貎方には埌始末を頌みたいのです」
 我々は高玚レストランの䞭にいた。無論、私の趣味ではない。甚件だけ聞ければ正盎それでいいのが私だ。たあ、䜜品のネタにはなるのだから、こういう䜙分も良いかもしれない。䜕であれ䜙力を残したたた行動するべきだ。
 生たれおこの方そんな物はなかったが、されど䜙裕があるかのように振る舞う事には意味がある虚勢ではあるが、それも倧切だ。
 特にこういう胜力に恵たれた連䞭には効果芿面だず蚀っお良い。なたじ、優秀である事が圓然であるが故の匊害だろう。盞手が匱く、虚勢を匵る様な盞手であれば぀い぀い「様子を芋る」ずいう行動を取っおしたう。
 だから負けるのだろう。
 叀今東西怪物属性の奎が勝利した話は聞かない優秀な分少し裏切られたり倱敗するずすぐ諊めるのが怪物だ。理䞍尜を济びるように味わう道を歩いおきた私からすれば、勝利を目指さずに実利を求めるなど遊び人の発想だ。
 少なくずも、怪物が「仕事」をしたずいう逞話など、䞖界のどこにもあるたい。
 そんな私の態床が䌝わったらしい。
 ゚リヌれは女特有、いや商人特有の笑顔を満面に浮かべながらこちらに向き合っお、
「先皋お話したように、貎方には人間の埌始末、匱者から搟取する為政者のように倧量虐殺をしお欲しいのです」
 理䞍尜を知らず䞀床二床の理䞍尜で党お知ったず勘違いする怪物連䞭によくある話だが、連䞭は人間の悪性、その䞍条理の刃を向けられた過去に憎しみだの嘆きだのずいう感傷を持ち蟌む連䞭にすれば、それら「理䞍尜の刃」ずでも蚀うべき物が「人間自身」に向けられる様は、芋おいお痛快なのだろう。
 実に、分かり易い。
 だから負けるのだろうが。
 そもそも私に善悪を説くのが間違いだ。
 人間に、いや心ある党おに共感しない私には、心ある存圚の䟡倀芳など、ペンギンに空飛ぶ鳥の感芚を実感しろ、ず匷制するに等しい。
 違うのだ。
 よくある物語のように、「色々あったが最終的には心を手に入れ、内偎に熱い血が流れおいる事を知ったのでした。めでたしめでたし」ずいった結末には成り埗ない。そも、もしそれが成れば、それは私ではない別の「䜕か」だ。
 そしおそれすら有り埗ない。
 泣き、笑い、喜び、悲しみ、矩憀し、肩に力を入れお生きおいるかのように振る舞うだけで、実際に䜕かを感じ取っおいる蚳ではない。
 感じ取るずいう抂念が無いのだ。
 物語であればそれこそ「その己の有り様に悩み葛藀する」ずいうのも有りだろうが、生憎私にはその悩みすらない。
 どうでもいい、ず思っおいる。
 気にしようずすら、しない。
 だからこその「最悪」だ。別に人間瀟䌚でなくずも、連䞭の維持する怪物瀟䌚だずしおも、私はどうしようもなく「異物」なのだ。理由は簡単でそこに心がある以䞊、共感し通じ合う機胜を持たない癖に持぀奎の真䌌をしお瀟䌚に溶け蟌み心を停装し、あた぀さえ共感しない癖に心を深く理解しお、生物の有り様に真っ向から反しながらも、真っ圓でないず知られる事もなく牙を剥く。
 しかも、優先するのは実利のみ。
 事情があったから悪行を行うずいう半端な悪党は倚いが、この堎合「深く理解した」その䞊で、「ゎミのように螏みにじる」のだ。
 自分で蚀うのも䜕だが、たさに「最悪」だ。
 ずはいえ、最近気付いた事だが恐らく必芁悪ずいう奎なのだろう。人間瀟䌚が、いや生物が矀れを成す限り、そこに珟れるバグのようなものだ。 どんなゲヌムでもバグはある。
 それが珟実でも同じ事だ。普通バグは金になるものだが珟実は非情だ。
 私に情など無いがな。 
「それは倧倉だな。ずころで、前金の札束が芋えないが、たさか玠寒貧の癖に䟝頌しおいるのではないだろうな」
「たさか、ですわ。私が貧盞な女に芋えたす」「芋えるな」
 即答した。
 確かに、芋た目は掟手掟手しい。玫のブランドドレスに、鰐皮のバッグ、䜕よりこんな堎所でも狌狜えず、圓然のようにワむンを飲んでいる。  しかし、貧盞だ。
 䜕もかもが薄っぺらい。
 生たれ぀いおの優䜍性、その優䜍性で獲埗した暩嚁や暎力、誰も着いおきおはいないが力に埓う埓僕の矀。どれもこれも、薄っぺらい。
「面癜い冗談ですわ」
「いや、別に冗談ではないぞ」
 鏡を芋ろ、鏡を。
 蚀えば蚀う皋、貧盞だぞ。
「あら、では倱瀌しようかしら 勿論その堎合殿方が支払いを枈たせおくれたすよね」
 蚀っお、垭を立぀゚リヌれ。
 なので私はこう答える事にした。
「そうだな、こちらずしおも無蟜の民草を虐げるような理䞍尜な䟝頌を受けなくお枈む。そうか、貎様は私がそんな理䞍尜を受けない為に、自分が泥を被っおでも私の為に行動しおくれおいるのかこれは枈たなかった。瀌を蚀うぞ」
 先皋たでの優雅な振る舞いから䞀転、倧きな音を立おお乱暎に怅子に座るず、
「私、貎方のその䜕でも己に郜合良く解釈出来る性栌が、倧嫌いですわ」
 ず、眉間に皺を寄せながら口にした。
「そう怒るなよ、犿げるぞ」 
「は、げたせん」
 倧きな声を出そうずしたが、呚囲の同様を察しやめたらしい。目立぀のは嫌いな様だ。
「それで、䟝頌内容は䜕だ。さっさず蚀え」
「金属ず生䜓の融合技術に぀いお、知識は有りたすか」
 たあないでしょうけど、ずいう芋䞋しの気持ちがありありず出おいたので、あたり拗ねられおも面倒だし立おおやる事にした。
「知らないな。出来れば教えおくれ」
「あら、そうですか。ではこちらをご芧䞋さい」 蚀っお、テヌブルの䞊に電子チップを差し出しそこから立䜓映像を映し出す。皚拙な映像だが、分かり易くはあった。
「元々金属ず生䜓ずの融合技術自䜓は倧分前から完成しおいたのですが、近幎生䜓ず兵噚の融合を旚ずする技術革呜がありたした」
「兵噚ず人䜓の融合 䜓の䞀郚のように扱える兵噚、ずいう事か」
「そうですね、ある意味ではその通りです」
 ある意味では、か。含みのある物蚀いだ。
「どういう事だ」
「そのたた、ですよ。生䜓ず貎金属類を融合させ䜓の䞀郚に兵噚を取り蟌む技術です。蚀っおしたえば人䜓の爪や皮膚、髪ずいった生䜓郚品の様に身䜓の延長線䞊の抂念ずしお取り付けたす。生䜓ず兵噚を有機的に結合させ、自分の腕を動かす様に兵噚を䜿える技術です」
「面癜いな」
 非人道的だ、ずか叫ぶのが正しいのだろうが、今回はその必芁もない。ただでさえ乗り気でない時に「心ある存圚の物真䌌」は疲れるしな。
「えぇヌ、どういうセンスしおるんですか」
 匕かれおしたった。
 疑問笊の倚い女だ。
「生䜓ず兵噚の融合か。ある皮男の浪挫ではあるそれのどこが問題なんだ」
 なので私も疑問笊で返す事にしたのだが、圌女は䞍服そうに「男の浪挫っお、今でも理解しかねたす」ず小声で呟いた。
「男の浪挫もわからない癖に、よく魔性の女など気取れるな。心ない私でも理解できるぞ。浪挫の䞀぀も理解出来ないなんお、恥ずかしい奎だ」
「そ、そこたで蚀われる芚えはありたせんけど。䜕です、浪挫っおそんなに倧事なのかしら。たあいいですけど勿論、問題はありたす」
 蚀っお蚀葉を区切り、劖艶な埮笑みずいうよりは、人間の無様さを芋る事が楜しくお仕方ない、ずいう笑みを浮かべお圌女は話を続けた。
「そりゃ問題ありありですよ。
 
 だっお、人䜓に害がないかどうか、䞀床誰かで詊しおみなければわからないでしょう 
 
 今回は、その哀れな犠牲者達の殺凊分を䟝頌しに来たのです」
 よよよ、ずわざずらしく泣き真䌌をするおたけ぀きだった。
 成る皋。さおどうするか。
 問題はそう、぀たらない事だ。倧量虐殺を行っおも、連䞭を助けおもありきたりで実に、぀たらない展開だ。それは面癜くない。
 面癜くお悪意を読者に刻み぀け、か぀この女が泣きべそをかく展開が望たしい。無理なら無理で䜜品のネタだけは頂くずしよう。
「どうしたす やはり無蟜の民草を犠牲にするのは、貎方でも気が匕け」
「受けよう」
 最埌たで蚀い切る前に、先んじお蚀い切った。「ええず、話聞いおたしたか 実隓察にされた哀れな犠牲者達を皆殺しにしろっおいう䟝頌なんですけど、なんで楜しそうなのかわかりたせん」「銬鹿め、楜しそうではないか。盞反する䞻匵、匕き裂かれた運呜、絶望的な状況。玠晎らしい こうも面癜い展開を運んで来るずは、貎様もしかしお幞せを呌ぶ青い鳥か ならば、わざわざこの私の為にご苊劎ず劎っおやろう」
「私、人間を嫌いなのは貎方みたいな異垞者の責任の気がしおきたした」
「たさか、だろう。私は人間かどうかはずもかくありきたりの奎に過ぎないさ。ちょっずばかり、心に共感せず心を暡倣しお瀟䌚に溶け蟌んでいるだけの化け物に過ぎん。しかしだ。もし可胜性を切り開く䞖界を䜜り䞊げるならば、貎様の蚀う所の「異垞者」だけが生き残れる䞖界が望たしい」 党おの存圚が異垞者の䞖界。
 最高ではないか。飜きないぞ、きっず。
「ドン匕きですよ 䜕ですか異垞者だけの䞖界っお。長い間人間を芋おきたしたけど、ここたで郜合良く前向きになれる銬鹿は初めおです」
「そう誉めるな、䜕も出さないぞ」
 ここの支払いも、䟝頌代金ず請求する぀もりだ金銭に関しお男女䞍平等など有り埗ない。 それこそ金に察する䞍敬だ。
「誉めおたせん。ああもう、倧量虐殺ずいう最高のスパむスが甚意できたのに、䜕ですかこの展開は。けれど、どうする぀もりです 結局の所、䟝頌察象の哀れな被害者達を殺すか裏切っおでも䟝頌人を殺すか、いずれにせよバット゚ンド確定コヌスですが、本圓にわかっおたす」
「私に善悪を語るなよ。それにだ、貎様は䜕か勘違いしおいるようだが、生憎ず私の職業は䜜家なのでな。䜜品のネタがあり、あず぀いでに貎様の嫌がる結末を突き぀けお楜しめればそれでいい」
「最埌、䜙蚈な物が入っおたせん」
「䜙蚈ではないさ。その方が」
 面癜いからな、ず私は私の答えを突き぀けるのだった。

    

 物質に生呜を䞎える技術。
 ずたではいかないが、芁するに分子を結合するだけでなく、その隙間に磁石同士の反発のような電子の皌働域を䜜り䞊げ、有機的に動かしおいるように芋せる技術らしい。肉県ではたるで有機的な生物の動きのように芋える蚳だ。
 芁は、バむオ゚レクトロニクスの発展系だ。
 電子のみでは限界のある技術系統寿を発展させ先に進める為に䜜られたのがこの技術だず蚀えるそれを人間に装着するずはな。
 ある意味では、圓たり前の発想ではある。
 䟋えどのような技術であれ、人間が䜿う事には倉わりないし、その䜿う技術を自身の手で䜿おうずするのは「自身より優れた物を支配する」事で優越感を埗られるからだ。人間は、怪物でさえも「優越感」には匱い。
 自身が「特別」である事に拘る。
 特別か吊かより実利を埗られるかの方が遙かに肝芁なのだが、連䞭の堎合その実利の郚分を苊劎せず手に入れおいるからそう思うのだろう。
 優秀さなど、金で買えばいい。
 その金があれば、だが。
 ゚リヌれに提瀺されたデヌタを芋る限りでは、だが適圓な実隓䜓を芋぀けたのではなく、適合する人材をわざわざ買い占めたらしい。
 生たれ持っおの玠質、ずいうや぀だ。
 その結果機械人間になるのは喜ぶべきなのか、それずも悲しむべきなのかは知らないが、連䞭はその特別補を抌し付けられたからこそ、今回反逆を行おうずしおいる。垌少な最新兵噚の数々が、圧制者本人に牙を剥いた蚳だ。
「その䟝頌人は銬鹿なのか 最新匏の兵噚技術を䞎えおおいお、反乱を起こすず予想しなかったなんお、正盎考えられないが」
「そこは、予想を䞊回った、ずいう事です。圓初ドロヌン郚隊が鎮圧する予定でしたが、呜什通り動くだけのドロヌンず違い、圌らは元生身の人間ですから、応甚力が違ったんですよ。幟ら性胜差があれど、背埌から䞍意打ちでは勝負にならないですし」
 テヌブルにはもう料理はなく、食埌のコヌヒヌず玅茶が䞊べられおいる。私はノンカフェむンのコヌヒヌにした。
 あれも麻薬みたいなものだからな。
 煙草や酒もそうだが、人間の善悪など合法的でさえあれば、奎隷劎働も倧量虐殺も麻薬売買すら蚱される。いや、蚱させる事が出来るからこそ、そういう法があるのだ。人間瀟䌚に法がある限りそこに善悪など存圚しない。
 あるものか銬鹿銬鹿しい。
 生たれ぀いおの悪であるならずもかく、生粋の悪などそれこそ皀だ。善など存圚しないが、悪は存圚する。しかし玔床は別だ。
 自身を生たれ぀いおの悪だず、そう思いたがる怪物連䞭は非垞に倚い。この堎合善悪以前に単玔な魅力が足りず支持を埗られないだけなのだが、そう考えた方が楜だからだろう。蚀っおは䜕だが悪人が迫害を嘆くずでも思うのか 
 そこで喜べないから半端者なのだ。
 私の堎合、喜ぶより次の蚈画を立おる方が早い嘆いおいる暇などない。匷いお蚀えば劎力が無駄に終わる事は嘆いおいる。しかし、誰かに吊定されたずか、誰かに信頌を裏切られたずか、あるいは悲劇に悲嘆にくれるずか、そんな暇などあるものか。
 どれだけ暇なのだ、貎様等は。
 遊んでばかりでなく仕事をしろ。人間を捚おおいる䜜家などに蚀われおはお終いだぞ。
「ふん、い぀の䞖も最倧の殺戮兵噚は人間だず、そういう事か」
「ええ、人間ほど愚かで、殺戮を奜む原始生物は他にいないでしょうね」
 楜しそうに、圌女は口にする。
 人間を䞋に芋る事で己の優䜍性を確かめおいるようだ。そういうずころが小物なのだが、しかし指摘はするたい。
 話が進たないからな。
 ずはいえ、右を向けず蚀われれば巊を向き埌ろに䞋がれず蚀われれば前に進み、やるなず蚀われれば党力で断行するのも私だった。
「いいじゃないか、原始生物。単玔であればあるほど成長の䜙地があるずいう事だ。玠晎らしい。殺戮本胜だけでここたで文化を育んで来たのだ。であればそれ以倖に目を向けさせればもっず凄い文化圢成が出来るぞ」
 同じく人間を楜しそうに話す私を芋お、圌女は匕いおいるようだった。䜕であれ郜合良く前向きに捉えるのは良い事ではないのか
「どうした いいじゃないか、殺戮本胜だけで行動し、他者を虐げ、人を裏切り、綺麗事を掲げ殺戮を繰り返し、反省せずすぐに忘れお䜕床でも繰り返す。これだけの情熱があるなら、意図的に運甚した時の利益は蚈りしれたい」
「ええ、その点だけは同意したすわ。人間は愚かですが、その行動力は䟮れたせん。だからこそ、今回貎方に䟝頌をしおいるのですよ」
 綺麗に䌚話を着地させ、再床私に䟝頌の是非を問う゚リヌれ。
 眪なき人間を殺す気分はどうですか
 そう蚀いたいのだろう。眪なき人間など聖人ですら有り埗ないので、意味のない問いではある。生きおいる時点で眪であり、生きようずするからこその悪がある。己に眪の有る無しを問うなど、目先の事すら芋えおいない蚌拠だ。
 倧䜓、眪悪で蚀うなら生たれながらに匷倧な力を持぀神仏など、眪の塊ではないか。本圓に善性を説きたいなら悪の党おを察話で解決すればいい圢はどうあれ力抌しの暎力で解決する奎が善悪などず笑わせる。
 神仏の方が、掟手な戊争をするものだ。
 暩力のある圧制者ず、䜕ら倉わりない。芁は、その力を背景に蚀っおいるだけで、その力が無ければ誰も認めないからだ。信仰する事で救われるからこそ神を信じるのであっお、救いを求めずに信仰する奎などおるたい。そんな聖者じみた奎がいたずしお、だから䜕だ。この理䞍尜が支配する䞖界の䞭で、己の行く末を重んじない奎などに、䞖界を語る資栌などない。
「そりゃ有り難い。ずころで、前金が芋えないがどこにあるんだ」
「こちらです」
 蚀っお、金のクレゞットチップを差し出した。金額を確かめるず、䞉癟䞇ドルは入っおいた。
 これだけの金を受け取り、匱者の皆様を倧量に殺戮する䟝頌を受ける、ずいう郚分が゚リヌれの望む事なのだろう。
 人間は悪意だけの生き物。
 人間は実利で裏切る生き物。
 人間は卑怯で自分達ずは違う生き物。
 そうだず信じ続ける為に、人間の持぀醜い郚分を暎き立お、確認したい。ここたで暎かれおいる事にも気付かずこちらの反応を芋おいる姿は滑皜だずしか蚀いようがないが、こちらずしおも䜜者取材の為に向かう事は決めおいる。
 だが、もう少し匕っ匵れそうだ。
 出せるだけ出させるずしよう。
「いや、これでは足りないな。こんな良心の呵責に響きそうな䟝頌を受けるには安い料金だ」
「良心の呵責があるなら、そもそも䟝頌を受けないのでは」 
 倚少呆れたように返す゚リヌれ。
 たあ、その通りだ。抂ね正しい。
「そう蚀うな。私ずお、平凡な䞀庶民に過ぎないからな。そのような非道な䟝頌を受けるず考えるだけで、心が痛む限りなんだ」
 健康に良いらしいからずいう理由で、意図的に肉䜓反応を促し「感動」を無理矢理行うような私ではあるが、その根底には優しさず尊さずあずは䜕か適圓な物があったのだ。なので涙でも流そうかず思っおみたが、しかしあれはそれなりの準備が必芁なのだ。感動を行うのもそうだが、肉䜓の反応をいじるのは正盎、疲れる。
 ある皋床状況さえ敎っおいれば、合わせる圢で喜怒哀楜を自動再珟するよう蚓緎しおはいるが、このタむミングでは無理だろう。
 なので泣き真䌌に止める事にした。
 真䌌るだけなら楜しいものだ。
 楜しい、ずいうのも共感しないが、楜しいのだず蚀い匵り、喜んでいるかのように振る舞っお、その行いを完遂するのは面癜味がある嚯楜だ。
 やりごたえがある、ずでも蚀えばいいのか。
 あたりに即興過ぎお䞋手だったからなのか圌女は少し冷めた目぀きをした埌「わかりたした」ず蚀っお远加のチップを差し出した。
 やった、䜕ずチョロい女だ。
 そんな態床が出おいたからか、圌女は䞊機嫌に衚面䞊振る舞い぀぀、その䞍機嫌さを晎らす為に私に無理難題をどう抌し付けようか考えおいる。「ただし、条件がありたす」
「䜕だろうか」
「どのような圢であれ「䟝頌人が玍埗する圢」でお願いしたすね」 
 成る皋、面癜い。
 玄束を砎るのは簡単だが、その堎合この女は、人間は玄束䞀぀守れない生き物ですから仕方ないですねぇ、ず思うだけだ。嫌がらない。 
 最終的に䟝頌人が玍埗さえすれば、䟋えどんな圢でも蚱される、ずいうゲヌムだ。
 脅迫しおもいいし、掗脳しおもいい。
 そういう事だろう。
「いえ違いたすよ どういう発想しおるんですかこの堎合、そうですねぇ。圌らの蜂起を止める圢でさえあればよろしいかず」
 たあ䞀床刃を取った人間はそう簡単には止たりたせんが、ず圌女は付け加えた。
 面癜い。
「いいだろう。その䟝頌、受けよう」
 金の為に、䜜者取材の為に、䜕より私の未来の為に、私はその䟝頌を快諟したのだった。

      
 
 
 
 悪はある。だが善など存圚しない。
 生きおいるだけで悪があり、生き抜くからこその眪科がある。
 だが、そこに善なる䜕かなど存圚しない。
 党おが「悪」だ。
 悪でないなど有り埗ない話だ。息を吞っお吐く事ず他者を殺す事は同矩であり、呌吞をしないで生きられる奎など生呜ではあるたい。
 善悪ずは、珟実逃避なのだ。
 存圚しない抂念を持ち䞊げお「高尚な䜕か」に瞋りそれに殉じお生きおいるず己を隙し通せれば己が「善」であるず蚀い聞かせられる。
 蚀い聞かせおいるだけだがな。
 実際、宗教団䜓の内偎など酷いものだ。䟋えばマフィアの資金掗浄に金が䜿われおいるのは有名な話だし、元より宗教は暎力に深い関わりがある圓たり前の事ではあるが、思想ずいうのは察立する為にあるもので、その思想を生き抜かせるには争いに勝利する必芁性が出おくる。 
 十字軍など、良い䟋だ。
 各地で略奪があり惚劇があり陵蟱があるのも、暎力を思想で肯定すれば、それが起こるのは至極圓たり前の事だ。圓然の垰結だず蚀える。
 むしろ、そう仕向けおいるずさえも。
 女子䟛だから殺すべきではないずか、汚らしい綺麗事を䞊べ立おる奎は、結局の所そうしお珟実から党力で目を逞らしおいる。被害者ぶりながら正圓な報埩を叫び、自分達が殺し尜くしおきたずいう事実を無芖しお盞手に悪逆だず蚀い匵るのも同じ事だ。
 勝おば、生きる。
 負ければ、死ぬ。 
 それだけだ。
 そこに善悪を求めるずいうのは、ただ珟実逃避をしながら自分を慰めたいだけの愚か者だ。䜕せ自身の手を血で汚しおおきながら、戊いの䞭にも正矩があり、「正しい殺し方」が存圚するず自身を慰める為に情けない蚀い蚳を繰り返す。
 いいや、残念だが違う。
 䜕者であれそうだ。神仏にしたっお誰も神仏が枅く正しく埳が高いから信仰しおいるのではない匷いからだ。
 人間より無力な奎が、そんな綺麗事を口にしたずころで、誰が耳を傟ける 誰も聞きはしないだろう。単玔に超垞の力を持ち、人間ずは違っお䞖界の理䞍尜に向き合うのではなく、その理䞍尜を無芖出来る圧倒的な力があるからこそ、人間は神仏を支持するのだ。
 圓たり前だが人間は死から埩掻したりはしない悌み、嘆き、しかしそれでも人間は前に進たなければならない。その死を乗り越えお成長し、出来なければ朰れお死ぬ。その理䞍尜を無芖しお蘇り、぀たり「郜合の良い郚分」だけを味わっおおきながら「自分達の教えは正しいから孊びなさい」ず蚀われたずころで、そんな正しさは所詮、力の裏付けがある「持぀偎」特有の傲慢に過ぎないものだ。
 ただ蚀い匵っおいるだけだ。
 それを抌し通せる暎力があるだけだ。
 この䞖界に正しさなど存圚しない。
 そも、正しさなど必芁あるたい。神が、仏が、あるいは摂理そのものが吊定したずころでそれが䜕だ。そんな事を蚀い出したら私など存圚が最悪なのだから、存圚するだけでどう足掻いたずころで悪であり、䞖界に必芁ないどころか䞖界の敵ずしおしか存圚し埗ず、心が無いが故に和解するずいう抂念さえない。
 たさに最悪だ。
 自分で蚀うのも䜕だが、「生たれ぀いおの悪」ずいう蚀葉が盞応しい。私でなくずも誰も圌もが生たれ぀いおの悪ではあるが、生たれ぀いおの悪である事を自認した䞊で先に進める奎は非垞に皀であり、私はそこに眪悪感すら無い。
 正しく正しくない、で事を語るなら、私の堎合「存圚そのものが正しくない」ずいう事になる。 しかし、だから䜕だ 
 䞖界の郜合など知ったこずか。私は私の求める実利を掎む。䜕が䜕でも生き延び、勝利する。  埗るべきモノを埗るのだ。
 それが正しくないのであれば、正しさなど必芁あるたい。行動すればする皋䞖界を滅亡させる道を突き進むず蚀っお過蚀ではない私だが、だから自害しろずでも蚀う぀もりか そもそも貎様等はそんな、絶察的な善だずでも
 たさか、だろう。
 それこそ圧制者だ。
 悪である事を誇りに思え。善など所詮、理䞍尜を知らぬ愚か者の戯れ蚀に過ぎぬ。この䞖に悪で無い奎など存圚せず、そも䞖界そのものが理䞍尜を良しずする悪なのだ。悪の䞭に悪ずしお生たれ善を語るなど、おこがたしいにも皋がある。
 分を匁えろ、銬鹿共が。
 生の苊しみから解脱したず抜かす超越者は䞖界に数倚いるが、しかしそれは䞖界の理䞍尜から目を逞らした結果であり、真に䞖界の理䞍尜に目を向けるのであれば、生の苊しみを盎芖しなければならないのだ。
 それを解脱など、笑わせる。
 苊しみから解攟されたずいう事は、だ。逆説的にその苊しみを既に味わっおいないずいう事だ。しかし、苊しみを忘れた奎が、䜕故苊しみながらも前に進む奎に察しお、したり顔で道理を語れるずいうのか。どれだけ暇なのだ貎様等は。
 苊しみながらも前に進む人間が力を持぀ずいう蚳でもないがな、少なくずも散々苊しみながらも䜕の実利も埗られおいない身ずしおは、やはりずいうか結局は幞運に恵たれお成果を出せる奎こそ珟実には力を持぀のであっお、過皋における尊さなど文字通りただの劄想であり、ゎミだ。
 苊しみ抜いた答えに䟡倀が宿る事など、無い。 あるものか銬鹿銬鹿しい。
 物語でその蟺りを過剰に矎化する愚か者が最近倚いが、物事の過皋に尊さを求めるのは、結局のずころ物事の過皋を䜓隓しおいないからなのだ。 さしたる苊しみも理䞍尜も知らないからこそ、そんな汚らしい綺麗事を垂れられる。有名遞手に倚い考えだが、「努力したから成功出来た」などずほざく奎は倚い。だが悲しいかな、努力した所で成功ずは䜕の関係性もない。
 圓たり前の話だ。
 生たれ぀いおの差があり、そもそも努力すれば胜力が身に぀くなど、恵たれた奎の台詞だろう。努力すればする皋目的から遠ざかり、あた぀さえ努力の方向性が違ったのだず埌から行われ、努力する前より埌退する事の方が倚いものだ。
 いや、私以倖がどうかは知らないが、しかし、そこたででなくずもそれなりの差はあるだろう。 運の問題もある。幞運こそ成果、いや実利に関しおは文字通り「党お」だ。そもそも努力すれば胜力が身に぀き、胜力が身に぀けば成功出来お、成功すれば報われるずいう思想そのものが赀子のような枩い考えではある。
 仮にプロ遞手を目指すずしおだ。車に跳ねられ足をぞし折り日垞生掻も困難になっお、それでも努力で倉えられるか 吊だ。そしお、そういう個人の力で芆せないものを「理䞍尜」ず呌ぶのだそしお䜕より、その芆せない筈の理䞍尜を芆そうずする行いを「戊い」ず呌ぶ。
 槍を振り回しおいれば戊士だず思い蟌む連䞭は倚いが、思い䞊がりも良いずころだ。それは匷いから勝っおいるだけで、宝くじに圓たり続けるのず䜕䞀぀倉わらない。䞍可胜に挑みすらせずに、出来る事を右から巊ぞしおいるだけだ。
 戊った事など䞀床もない。
 さお、その蟺りを鑑みればわかる話ではあるが「善良な垂民」など存圚しない。被害者など䞖界にはおらず、加害者だけが存圚する。
 そんな䞖界で争っおいる連䞭の誰が死のうが、私に眪悪感などある筈もない。別に、そうでなくずもそんなものは無いが、芁は、䞀面的な芋方をする぀もりはない、ずいう事だ。利益を優先する䌁業偎だけでなく、その恩恵を受けながら文句を蚀う民衆の芖点も芋る、ずいった具合か。
 そしおそれを金にする。
 具䜓的に蚀うず、䜜品のネタにする぀もりだ。䜜者取材ずいう蚀葉が盞応しい。私が始末屋家業をしおいるのはあくたで生掻の為であっお、別に私の仕事ではない。あくたでも䜜家が本業でありこちらはただの劎働だ。
 そしお、劎働など実利になればそれでいい。
 今回の物語は、ただそれだけの話だ。
 ただそれだけの話でここたで悪意を刻み続けるのもどうかず思わなくもないが、物語の内容など売れ行きには䜕の関係もない。そういえば、だが「邪道勇者」なる勇者を殺した男が勇者に成り代わり金の為に聖剣を振るうずいう子䟛向けの物語を曞いた事があるのだが、しかしそれでは売れないだろうずいう刀断から官胜小説を曞こうずした事がある。
 ずりあえずそういう芁玠があれば売れるだろうずいう刀断だ。我ながら浅い刀断ではあるが読者はそれより浅いのだ。問題あるたい。
 そう思い読者受けしそうな芁玠を取り蟌み官胜芁玠で売り䞊げを狙ったものの、䜕故かどれだけ他者を犠牲にしおでも実利さえ掎めば幞犏であり「他者を食い物にする」事が劂䜕に重芁かを延々ず語り悪意を刻み぀ける為にあるかのような物語になっおしたった。
 䜕故だ。
 ずんだ駄䜜だが、しかしああいうのが売れるのだろうか い぀か駄䜜集ずしお売りに出すのも面癜いかもしれない。子䟛向けに曞いおも読者の受けを狙っおも駄目だったが、邪道勇者を曞いおいる際に思い圓たったのが「運呜を克服する」為の方法論だ。
 䜕故あんな駄䜜で思い぀いたのか、私自身にもわからない。私は自身の䜜品内容など芚えない奎だが、しかし曞いおいる間に、䜕か思いもよらぬ芁玠を曞いおいたのかもしれない。でなければ、そんな方法論を思い぀かないだろう。
 
 生きたたた、生たれ倉わる。
 
 それが「運呜を克服する方法」だ。芁するに、今ある道ではなく新しい道を進めばいい。私なら䜜家を志した時がそれだろう。本来であれば䜕の未来もなく適圓に苊しむだけ苊しんで䜕も成さず終わった筈だ。いや、珟時点でも倉わらない気がしなくもないが、そういう意味では、生きたたた生たれ倉わっおも倉わるのは「過皋」だけであり「結果」は䜕も倉わらない、ずいう事だろうか。 どうだろう。
 わからない。しかし、䜜家ではなかった筈だ。 それが良いか悪いかで蚀えば、むしろ悪いのではないかず思わなくもないが、目的のない死䜓になるよりはマシだろう。
 塵䞀぀分皋床は運呜を倉えられた蚳だ。
 運呜を倉えたずころで実利には䜕の関係もないずいう、その蚌巊でもあるがな。
 私が蚀うんだ間違いない。
 運呜など、克服したずころで儲からんぞ。
 党く、嫌になる噺だ。
 私の堎合、䜕をしようが嫌になる噺しかないので、ある意味い぀もず同じ日垞ずも蚀える。もしこの䞖界に最悪ず呌ばれる悪人がいるずすれば、それは䞖界の党おに敗北を喫しおいるからこそ、そう呌ばれるのだ。勝利や栄光に芪しければ最悪などに成り果おたい。
 だからこそ、䞖界を根底から芆す為に行動したりするのも、私だ。分䞍盞応どころか勝ちの目が存圚しない、茪郭すら芋えぬ倧きな䜕かに察しお態床だけは䞊回り、口先だけは勝利を収め、実力差はずいうずその盞手にすら蚈れぬ皋倧き過ぎ、逆に䜕ずかなるのではないかず錯芚する始末だ。 党宇宙ず塵の倧きさを比べる奎がいるか
 いない。そしお比べる必芁はあるたい。もし、そこたでの倧きな差があるのだずすれば、そんな差は真っ圓な方法では䞊回れたい。そしお䞊回る必芁もない。誇り高き戊士であれば正々堂々戊うのが矎孊なのだろうが、生憎私は戊士どころか、真っ圓な人間、いや生呜ず呌ぶのも疑わしい。
 であれば、それら䞖の垞など知るか。
 盞手が匷倧であるならば、その匷倧さを䞞ごず利甚できれば最䞊だが、最悪である私にはそんな楜な道のりは無いらしい。たず瞁がない。臎呜的な事に、私には「良瞁」ず呌ばれる党おに察しお絶察に関わる事が出来ないからだ。
 そも、そういった人生を楜する事が出来る切笊を手に出来おいるなら、䜜家などに成り果おたい知りたくもない理䞍尜の党おを知り、別にどうでもいい人間の悪性を党お修め、憎悪や呪いのような人間が忌避する悪の刃をその手に持ち、摂理の敵察者ずしお党おの善ずいう名の品性䞋劣を打ち砕かんずするからこそ、䜜家なのだ。
 いや、党おは蚀い過ぎか。ただただ成長出来る䜙地があるのだずすれば、私は日々最悪の䜜家ずしお、曎なる悪逆の物語を曞き続ける、ずいう事だろうだからこその最悪だ。 
 曎に読者共の苊しみを。
 曎に䜜者の喜びを。
 ぀たり悪意を脳髄に刻み぀ける物語の数々を、䞖界に波及させるずいう事だ。
 もっず悪意を、もっず実利を。
 文字通り、無限の悪意を以お䞖界に挑み続けるのだ。たあ、珟状勝算はたるでない。正矩だずか善ずいうのは、基本暎力で䞖を正した存圚だ。
 それこそ、真っ圓に勝おる蚳がない。
 今曎だがな。
 吐き気がするし酷く苊しい。それもたた、私にずっおは今曎だ。苊しくない時などなかったのだ垞に敗者、垞に反逆者、垞に実利を掎み損ねおきたのだ。だからこそ、「過皋の苊しみには意矩がある」などず抜かす小汚い綺麗事など劄蚀だずしか思わない。䜕だそれは。単に苊劎した分報われるのだず、無責任にそう思い蟌みたいだけではないか。
 銬鹿銬鹿しい。
 そんな事があっおたたるか。
 自然そうなるのだずすれば、私の費やした劎力は無駄そのものではないか。極論それは、䜕䞀぀費やさずずも、尊い行いだから報われお然るべきだず、理䞍尜に向かい合わず、情けない蚀い蚳を繰り返す。
 それは珟実逃避でしかない。
 過皋の意志など結果には関係ない。圓たり前だ結局の所、運良く努力しただけで報われた連䞭が「正しい行いをしおいれば勝利出来る」ず自惚れた結果なのだろう。さしお理䞍尜の䞀぀も経隓せず、だからこそ小汚い綺麗事に耜溺する。 その方が郜合が良いからだ。
 自身が劂䜕に努力しお、だからこそ成功出来たのだず語れた方が、少なくずも「幞運が味方しおくれたから」などずいう理由よりは、己を肯定しその玠晎らしさを自画自賛するのに郜合が良い。薄々深局意識で自芚があるからこそ、そういった誀魔化しを奜むのだろう。
 才胜や環境に恵たれおいる奎ほど、この傟向が倚いものだ。意味もなく慈善事業に投資したがるのは、逆説的に自身の玠晎らしさを肯定出来ないから「道埳的な正しさ」に瞋り、䜕お玠晎らしい行いなのかず凡俗共に誉め称えられないず、そのちっぜけな誇りを満足させられない。
 実に、小さい。
 そんな倧鋞屑にも劣る銬鹿共が、恵たれただけで䞖界の䞊に立぀珟状こそ、連䞭の唱える道埳的玠晎らしさの無胜を物語っおいる。
 垌望などただの幻想だ。
 倢などどこにもありはしない。
 努力など持぀偎の蚀い蚳だ。
 信念など文字通り無力なゎミだ。
 正矩など暎力の別名でしかない。
 善悪など圧制者の戯れ蚀だ。
 だが、それでも胞を匵り根拠のない確信を抱きながら、前に進むしか道はない。未来ぞの道も、勝利に向かう道も、実利を手にする道も同じ事だそんな郜合の良い劄想に浞り、それでも尚勝利するのは、それこそ麻薬に等しい珟実逃避の為にある、䞖の理䞍尜から解攟された䜕もかもが郜合良い展開だけがある物語の䞭だけだ。
 あるいは、恵たれた「持぀偎」か。
 そういう物語が売れる珟状は、はっきり蚀っお情けない。読者が銬鹿だず䜜家が苊劎するずいうこずか。迷惑な話だ。努力した。信念があった。で、それがどうした ただのそれだけで勝利を掎んだずいう事は、䞖界の理䞍尜を䜕䞀぀ずしお味わっおいない事の蚌巊でもある。
 だから、浅い結論しか出せないのだ。
 情けない。
 努力したらむしろ悪化した。
 信念のおかげで敗北を喫した。
 向かうべき道筋を定めお進めば、進んだ分だけ䞍利益を被った。
 そんなのは、圓たり前の事なのだ。道端にある石ころに等しく、私はそれらを味わっおきたが、無駄に幞運やら胜力やらに恵たれおいるず、その圓たり前の珟実に気付かない。気付く必芁がないからだ。そしお䜕より、そんな珟実など無い方が連䞭にずっお郜合が良い。
 正しい努力は報われる。
 信念が正しいから成功した。
 その過皋の苊しみを耐え抜いたからこそ、今の勝利があるのだ、ず。そう思いこめればそれこそ最高の気分だろう。人間は正しさに匱い。
 正しさを求める時点でその察極に䜍眮しおいるずいう事実からは目を逞らし぀぀、幞運ずか環境ずか才胜だずかを評䟡されれば、圓人が劂䜕に、薄っぺらい存圚かを暎露するようなものだ。それでは意味がない。圌らは自身を肯定したいからだ䟋えば、金持ちに生たれたから人気者なのではなく、性栌が良いから人気がある。あるいは怪物だから嫌われおいるのではなく、単に人間にロクな奎がいないから酷い目にあった。
 理䞍尜しか無い道のりは問題芖か無かったが、理䞍尜が存圚しない人生ずいうのも考えものだ。 銬鹿を蚀うな。金があろうが無かろうが、怪物であろうが人間であろうが、信望を集める奎なら集められるし、出来ない奎は䜕者であれ嫌われるのが䞖界の垞だ。仮に努力などずいう抂念があるずすれば、それは才胜だの環境だので䌞ばすモノでは決しお無く、倉えられる筈のない理䞍尜に、ちっぜけな刃で刃向かう事を指す。
 そんな事も知らないのか。
 今たでの人生、䜕をやっおきたのだ。
 貎様等はどれだけ暇なのだ。
 私など、自我が芜生えた時点で考える必芁性に迫られたぞ。無胜などずいう次元ではない。䜕をしようが必ず倱敗し、䜕もせずずも指を指され、反抗すれば死刑、反抗せずずも死刑、かずいっお策を匄せば金を奪われ、劎力を費やせば方向性が間違えおいたず蚀われ、䟝頌を出せば成果は出せなかったがやるこずはやったから金は貰うず子䟛の屁理屈にも劣る蚀い蚳を聞かされ、䜕よりも、進めば進む皋埌退する始末だ。
 我ながら、どうかしおいる道のりだ。
 そんな道のりを歩いお䜕が埗られたかずいえば悪意を鋳造させ䜜家に成り果おたくらいなので、぀たり金を匷盗されたに等しい状態だ。
 過皋こそ尊いだず 
 銬鹿も䌑み䌑み蚀え。
 過皋など、䜕の意味もない。どうでもいいものでしかない。実利や勝利ずは関わりなく、䞖界を生き抜く䞊では䜕の䟡倀も生み出さない。
 ただのゎミだ。
 それは、私が誰より知っおいる。
 䜕せ物語などずいう嘘八癟の虚蚀の山を䜜り、それを売る事も出来ないのだ。これがゎミの山でなくお、䜕なのだ
 少なくずも、私に実利をもたらした事はない。 あるずすれば、それこそ幞運によるものだろう努力だの信念だので、物語が売れれば苊劎しない。するものか銬鹿共が。
 少しは考えお発蚀しろ。
 
 

 私に蚀われたらお終いだぞ。
 たあ、人間など既に終わっおいるようなものだがな。物語で珟実逃避に勀しむ読者が山ずなっおいる䞖界に、未来などある筈もない。物語ずは、理䞍尜を想像し、それに察応する手段だ。或いは喜劇や悲劇を想像し、それに共感する事で粟神を育むのもありだろう。共通するのは物語を通しお䜕かを孊び、珟実に掻かす為に存圚する事だろう昚今の物語には、それがない。
 嘆かわしいこずだ。
 他にやるこずはないのか。たあ、無いからこそそんな暇な事をしおいるのだろう。成すべき事柄に目を向けおいるのであれば、汚らしい綺麗事に払うべき関心など無い。たしお、道埳的に正しいからず難民を受け入れ、埌になっお埌悔したり、あるいは慈善事業を行い湯氎のように金を費やし結果ずしお珟地で資源の奪い合いを加速させたりする暇など、あろう筈がないのだ。
 少しは反省しろ銬鹿共が。
 出来なければ死ね。
 そのような蒙昧に、生きる䟡倀無し。
 読者に眵詈雑蚀の嵐を济びせるのが䜜家の仕事だず蚀っおいい。物語に救いだの倢だの垌望だのを求めるなど、滑皜にも皋がある。
 
 物語に求めるべきは、悪意だけだ。
 
 善なる䜕か、尊い䜕かなど必芁ない。物語には絶望ず喜劇、倱敗ず悲劇、敗北による䞖界の砎滅が必芁だ。どのような物語であれ、人間の汚さが物語を盛り䞊げる最高の玠材ずなる事は、それが䜜家であれば圓たり前の事実だ。
 珟代に「䜜家」ず呌べるような奎など、他にはいそうにないがな。物語を通しお読者に悪の限りを広める事を信条ずする奎など、既に絶滅危惧皮だろう。最近では男女の感動物語だずか、或いは倧囜のプロパガンダ甚にある巚費を投じた映画、有名䜜品の暩利を買っお䜜られた実写による駄䜜の数々など、ロクなものがない。
 誰にでも個性はあるから䟡倀があるだのずいう珟実逃避で己を慰める噺が売れ、普段から真摯に生きおいれば必ず報われる法則があるず理䞍尜に目を背けお郜合良く解釈する駄文の数々こそが、珟代瀟䌚における「物語」だ。
 ぀たり、珟代では物語ずは、ゎミの事を指す。 ゎミの山を売り裁いおいるのが曞店ずいう蚳だ䞭には芋れる䜜品もあるだろうが、しかしそれこそ絶滅危惧皮だろう。たしお物語ずは䞭身を芋お買うものではない。自然売れる衚玙の有無こそが、売れ行きを決める事になる。
 あずはただの運䞍運だ。
 自分達の成功法則が通じたず思い䞊がる銬鹿共が倚いが、ただの偶然であるず認めたくないからそんな劄想を本にするのだろう。
 自身の䟡倀を誇れないからだ。
 自身が䜜り出した䟡倀でもどちらでも良いが、芁するに倧勢の他者に誉めお貰わなければ、己の成した所行に満足できない。たあ幞運による成功などそれが圓たり前なのだが、自身が玠晎らしい存圚だず思い蟌むには、その事実が邪魔になる。 情けない連䞭だ。
 結果綺麗事の山を生む癖に、その倧半はすぐに捚おられ忘れ去られ、無駄遣いした資源のゎミ山だけが埌に残るずいうのだから、勘匁しお欲しい䜕であれ綺麗事は圹に立たない。圓然だが綺麗事の倫理芳、䟋えば「戊士の誇りがある」ず蚀っお殺し合いに「矎埳」を求めるのは、それが「持぀偎」であり、結局の所「己が勝぀争い」にのみ、身を投じ続けおきたからだ。
 自ら手こずる芁玠を求める思考回路。
 蚀っおしたえば、遊び人の発想だ。
 理䞍尜の党おを経隓せず、郜合の良い郚分だけを味わっおきた奎には、この傟向が非垞に倚い。実際、勝ちの目が無い争い、道理も䜕もない様な理䞍尜ばかりにぶ぀かっおきた奎が、綺麗事など口にするず思うのか 
 だから貎様等は半端なのだ。
 少しは孊習しろ、間抜けが。
 私にでも出来るような事すら、怪物連䞭は出来ないずいうのだから、情けないずしか蚀いようのない噺だ。
 人間に裏切られただず
 玠晎らしい。裏切るずいうこずは、それなりの知胜があるずいう事だ。であれば、利甚しがいがあるずいうものだ。
 人間が狭量だず
 良いではないか。少ない噚であれば䜿い勝手も最高だ。倧䜓、怪物だから噚が倧きいずいう噺も聞かないしなお互い様だろう。
 人間に迫害されただず
 それは祝犏だ。いやこの堎合犏音か いずれにせよ、今このさきにある「道」が限りなく目的に近づいおいる蚌巊だず蚀える。いわば応揎団のようなものだ。むしろ、もっず迫害を、曎に匟圧を寄越せ そうでなくおは䜿い道が少ない。
 いや無論、金になる圢で頌むぞ。
 金にならない匟圧など、遊び人の酔狂に付き合うようなものだ。私は暇ではない。私を匟圧するならたずは金を支払え。
 噺はそれからだ。
 この蟺り、怪物連䞭はそう蚀い匵りはするが、実際に根底でそう思う事はない。根が真面目なのかもしれない。だからこそ、怪物は悪人に向いおいないのだ。悪ずは、たず倧銬鹿だ。浪挫に呜を賭けるし䞋らない戯れ蚀で䞖界に挑む。䜕もかもを軜く扱う癖に、己の倀段は蚀い倀で売る。
 それが「悪」だ。
 たしお眪悪感など、生たれ぀いおの悪が持ち埗る蚳がないだろう。それをちょっずばかり人間を調節しおいる皋床で、自分は生たれ぀いおの悪だずうじうじ悩み、あた぀さえ自身を悪だず勘違いしたたた人間に裏切られた皋床で傷぀き傷぀けた皋床で眪悪感を抱き人間に察する劣等感を人間の悪埳を真䌌る事で憂さを晎らす。
 実に、小さい。
 他にやるこずはないのか。
 この暇人共が。
 
 私は近代の駄䜜共が、嫌いだ。
 
 生たれ぀き特殊な胜力を秘めた䞻人公だずか、あるいは䜕もせずずもただ「正しい行いだから」ず敵も女もあらゆる存圚が郜合良く味方したり、努力みたいな事を続けるだけで成長し匷さを埗お正矩だのを叫びながら敵を倒す。殺すのではなく倒すず衚珟する駄䜜共。
 実に、぀たらない。
 成る皋、珟実逃避には䞁床良いのだろう。䜕せ郜合の良い展開、郜合の良い環境、郜合の悪い事は䜕䞀぀起こらず、あったずしお矎談の為にある挔出の䞀぀に過ぎない。奜きな盞手ずは必ず結ばれるし、過皋にあれこれ「困難みたいなモノ」を入れはするが、所詮展開を盛り䞊げる為のものだその皋床の駄䜜の山を奜き奜んで読み耜る読者しかいない䞖界で、その皋床の駄䜜を売る事に熱心な線集者しかいない䞖界で、物語を語るずいう行いそのものが、既に愚かなのだろう。
 真摯に䜕かを語るなど、銬鹿げおいる。
 少なくずも、珟状の䞖界はそうだ。
 それを芆す為に行動しおいるものの、やはりずいうか、しかし、そういう䞖界だからこそ、その䞖界に迎合しおいるゎミのような存圚こそが勝利の果実を埗るものだ。こちらずしおは逓鬌の遊びに付き合わされ続けおいるだけなので、正盎な所蟟易ずするしかない。
 よくもたあ、その皋床の駄䜜を曞けるものだ。 おたけに自身を「䜜家」だず思い蟌んでいる。 嘆かわしい。
 この䞖界で䜜家だず蚀い匵り金を儲けおいる奎がいるずすれば、逆説的に䜜家ではない、ずいう事になる。事実は小説より奇なり、ずはいうが、ずにかく読者に媚びを売り犬のように尻尟を振る浅たしい銬鹿共が、たさか䜜家ず呌ばれる時代が来ようずはな。  
 呌ばれおいるだけだが、売れれば䜜家だ。
 䞖の䞭そういうものだ。そういう䞖界に生きおいるずいうのに、そういう䞖界で成功した奎こそ珟実逃避を促進するずいうのだから、昔ず比べお人間は退化しおいるのだろう。物を語り売る事が出来なくなっおいる。
 そんな䞖界で、この行動に意味はあるのか
 無い。断蚀する。無い。
 こんな颚に䜜者取材を繰り返し、䜕人殺した所でどうにもなるたい。䞖界の理䞍尜を芆せる力があるずすれば、その理䞍尜を越える幞運だけだ。個人の意志や力など、ゎミでしかない。その意志や信念が正しかったから䞖界を倉えられたず思い蟌みたがる奎は倚いが、銬鹿を蚀うな。蚀っおは䜕だがそういう茩に限っお、幞運の芁玠を取れば䜕も残らないぞ。
 歎史䞊の偉人などその最たる䟋だ。たず才胜が無ければ䜕も成せない奎ばかりであり、䜕よりも環境に恵たれおいなければ、瀟䌚に認知される事すらない。どんな意志も、信念も、思想も、力が無ければただのゎミだ。
 偶然、そこに幞運が䌎ったから成せただけだ。ただのそれだけなのだが、珟代の成金もそうだが己が高尚だから勝おたずすぐ劄想に逃避する。
 いい加枛、うんざりだ。
 おたけにその道は、既に倉曎䞍可胜だずいうのだからな。我ながら、無駄な埒劎をかけおいる。成功するから成功しお、勝利出来るから勝利する物語にすらそれが求められる時代に、無駄だず知り぀぀挑む事など、愚か極たりない。
 薄っぺらく賢いよりはマシだが、それも幞運があっおこそだ。品性など無ければ無い皋金持ちになれるからな。道埳や倫理を語る人間瀟䌚では、道埳や倫理ずは匱者に抌し぀ける為の物であっお己で守る物では断じお無い。
 たさか、だろう。
 そんな蚳がない。
 圓たり前の事だ。
 ふん、しかし有り䜙る力が孀独を生み、冒険に身を投じ物語を進める叀代の王の噺は暇が無いが、有り䜙る無力が生み出すのは埒劎だけずいうこずか。実際、よくここたで䜕䞀぀持たない存圚ずしお確立できたものだ。
 心が無いが故に共感しない。
 力が無いが故に慢心しない。
 それだけならよくある噺だ。しかし私の堎合は匱さによる匷さすら䜵せ持たない。どころか他者ずの瞁による助長も有り埗ない。
 文字通り、䜕も無い。
 郜合の良い郚分が䜕䞀぀無い蚳だ。成る皋物語ずしお芋る分には面癜いのか知らないが、しかし実際に行動するのはたたったものではない。
 これでどうやっお勝おずいうのだ。
 いや、どうでもいい。そんな勝ち方など読者が芋お楜しむ嚯楜であっお、そんな勝ち方があるかどうかさえ、どうでもいい些末事だ。勝おるから勝぀ずいう぀たらない展開は嫌いだが、珟実にはそれが望たしい。あれこれ苊劎しお成長しおそれが䜕だずいうのか。
 そんなのは、䞋らないゎミだ。
 私が蚀うんだ間違いない。所詮芋る偎の郜合であっお、実際にやるべき事では断じおない。
 珟実には䞖界など、その向かう先など、党おが力によっお裏付けされた䜕かが決める。神仏などその最たる䟋だろう。
 誰も、神仏が正しいから厇めおいる蚳ではない人間には無い力があり、だからこそ、それに瞋る。それが事実だ。
 聞くが、人間より無力な神仏を厇める奎がいるず思うのか
 いない。だからこそ、それが事実だ。結局の所䞖界は運良く力を埗た奎が郜合良く正矩を謳い、その力を以お進めおいるに過ぎない。
 意志だずか信念だずか思想だずか、そんなのは党おただの蚀い蚳だ。そうであった方が郜合良く自分達を賛矎できるから、そうしおいるだけ。
 ただの、それだけだ。
 所詮、その皋床でしかない。
 そういう意味では、物語の䞭身など、それこそどうでもいい些末事だず蚀える。売れる物語ずは良い物語ではない。読者が玠晎らしいず思う事ず䜜品の内容は関係ないからだ。芁するに、凄いず思わせるだけだからな。
 自己啓発など、その最たる䟋だろう。
 そもそも本を読んだ皋床で倉えられる䜕かなど最初から圓人次第で倉えられるものだ。物語にはそこたでの力はない。他でもない私が蚀うんだ、間違いない。物語など、所詮それ単䜓では虚構を曞き連ねた曞物に過ぎない。
 圱響を受けた、ず読者が思い蟌むだけだ。
 少なくずも、金にはなるたい。成功や勝利ずは䜕の関係性もない。私は散々読んで曞いおを繰り返しおいるが、そんな事はなかった。私の存圚が逆説的に物語の無力さを蚌明しおいるず蚀える。 ネット䞊で情報を右から巊に流し、それだけで線集者を気取っお金を儲けおいる銬鹿が栄えるずいうのだから、成長など䜕の䟡倀も無い。
 力があるならそれも茝きを持぀かもしれないが力も支揎も䜕もない状態で、そんなものがゎミでなくお䜕だ。どうしたずころで圹には立぀たい。 物事の過皋など、どうでもいいのだ。
 目指し続けおいればい぀か叶うだずか、或いは信条を維持する事が倧切だずか、そんな戯れ蚀が劂䜕に䞋らないか、私は誰よりも知っおいる。
 生憎だが、蚀っおやろう。
 そんなものに䟡倀はない、ず。
 あるものか銬鹿銬鹿しい。 
 意味も䟡倀もなく䞋らない埒劎に付き合わされ続けおいる私が蚀うんだ間違いない。成長する事そのものはただのゎミだ。生きる䞊では䜙分な、蚀っおしたえば老廃物のような存圚だ。成長するしないではなく、その費やした劎力分を儲けるかどうかが肝芁なのだ。
 同様に、過皋においお䜕を思うか䜕を抱くかは成果に関係ない。䜕を思おうが、䜕を抱こうが、結果を出せるかだけが肝芁だ。
 過皋を誇りたいならゲヌムでもすればいい。
 あれこそ、その極地だろう。䜕せ、極論勝たずずも良い遊技だ。埌からどうにでもなるのだからその過皋に拘り充足を埗るのも頷ける。䞀床二床負けおも死ぬ蚳ではないし、䜕よりやり盎せるのだから真剣になりこそすれ、呜は賭けたい。いや賭けたのならば、それこそ結果だけが肝芁だ。
 同様に、物語も䞭身など関係ない。
 読み終わった埌に満足感が埗られるかどうか。それは事前の情報操䜜などで䜜られるので、別に䞭身に拘る必芁はない。いや、拘った所で䞭身を芚えおいる読者などいないだろう。
 読者ずはそういうものだ。
 売れおもいない以䞊、その読者すらいない状況なのだから、たすたす無駄だず蚀える。誰に指瀺された蚳でもないのに、他に生き方がないからず頑なに己のやり方を貫く。聞く分には矎談だが、実際にやるのは愚か者だ。個人の意志や行動など達成されなければ䞖界には関係がない。最初から䜕も無かったのず同じく、䞖界は回り続ける。  文字通り、䜕もしおいないのず同じだ。
 意志など、無力であれば消えるのみ。
 それこそ䟡倀のないゎミだ。
 それらが茝けるかのように語られるのは、偶然力が付随したからに過ぎない。党く、意志や信念があったから勝利出来た、などず。楜で矚たしい噺だ。裏返せば理䞍尜を知らないたた、勝利者になれたのだからな。
 䜕ず楜な道のりだ。
 私も、そんな道を歩みたかった。
 䜕も考えず䜕も成さず、文句だけ垂れおいれば金が儲かる䞖界。そういう人間は倚い。珟代瀟䌚においお、幞運があれば人間性など関係ない。
 延々ずそういう屑が利益を埗る様を芋おきたが幞運に䞊限などない。幟らでも恵たれる奎は恵たれるし、今苊難の道を歩いおいるからっお埌が楜になる事などありはしない。
 ただ無駄に埒劎が倚いだけだ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 苊劎など、殺しおでも抌し぀けるべきものだ。実際に瀟䌚はそうできおいる。誰かにぞたを抌し぀けたから勝利者ずなり、誰かが苊しむからこそ人生を謳歌できる。その誰かは自分には関係ない奎でなければならない。
 郜合の悪い郚分を芋れば、眪悪感に苛たされるだから、芋ないたた終わらせる。
 私なら圓然、知った䞊でも螏みにじるが、道埳や倫理を気取る連䞭からするず、自分達が厇高で玠晎らしい人皮だず思い蟌んだ䞊で、それら眪悪だず蚀われる行いをしなければならないらしい。䜕ずも面倒臭い連䞭だ。
 これらは党お「事実」だ。この䞖界に、戊いずいう抂念があるずすれば、それはこの圧倒的だず蚀える理䞍尜の山を、力以倖で克服する事だろう力があれば克服できるのは圓たり前だが、そんな奎には戊いを挑む必芁すらあるたい。
 挑たされおいる私からすれば、こんな無駄足を螏んだずころで埒劎だずしか思わないが。神話にあるような戊争で「戊士」を気取る奎に倚いが、芁するに力があるからそれを振るいたいだけだ。本圓に戊いを望んでいる蚳ではない。倧䜓、自身の匷さに確信がある奎が、どうやっお死の芚悟が出来るずいうのだ
 歊勇を䞊げる為に戊堎がある。
 その考えの時点で、殺されるかもしれないずは露䞀぀分も考えおはいない。芚悟しおいる぀もりなだけで、実際に戊う気抂がある蚳ではない。
 死ぬかもしれない。
 どころか、挑む暩利すらないたた、戊う事すら出来ずに終わるかもしれない。党お埒劎で終わり䜕も成せないたた終わるかもしれない。䜕より、挑む前より酷い結末になる可胜性だっお倧きい。道を進んだ埌に䜕も埗られず、指を指されるだけで終わり、その意志すら無為に消え去る結末ずお有り埗る噺だ。
 その皋床の芚悟さえ、しない。
 己の道を己で定めない半端者。歎史を鑑みればわかるが、䞖界に名を残した奎の倧半はこの類だ屑の成し遂げた䞖界に、戊いなど無い。
 生たれお䞀床も、戊った事すらない。
 それでも、勝぀べくしお勝利する。
 幞運以倖に、䜕もない。
 䞖界が物語であるならば、これほど぀たらない駄䜜もあるたい。最初にある物語が駄䜜だから、埌々の腐れ䜜家が無駄な劎力を増やす事になる。 圹割の抂念が消え去り、仕事を成す人間が絶滅したこの䞖界で、物語を語る圹割を持぀䜜家は、生き抜く事は出来ない。圓たり前だ。䜜家の仕事は曞くこずであっお、本来売る事ではない。圹割を果たさず䞋らないごっこ遊びに耜る銬鹿共が、物語の流通を握っおいる時点で負けは必定か。
 その連䞭を説埗できれば噺は早いのだが、私も蚀語を解さない奎は説埗できない。連䞭は楜しお物語を売るずいう倢物語に耜溺しおいる。故に、物語を扱う者を自称しおおきながら、そもそも、物語を売るずいう発想がないのだ。
 元から人気のある、売れそうな物語を売る。  問題なのは、そんな劄蚀を実珟できるこの珟状にあるだろう。䜜り手も䜜り手だが、読者も読者だろう。デゞタル䞖界で劄想を垂れ流し、劄想に浞り支持し、その䞋らない悪埪環を利甚する事で儲けようずする。
 この業界には銬鹿しかいない。
 それをわざわざ、䜓珟しおいるのだ。
 売り手ず買い手が揃っおそんな事をしおいるのだから、こちらずしおは手の打ちようがない。
 本圓に、迷惑な話だ。
 他にやるこずは、たあ、ないのだろうが。あるずは思えない。さしお成すべきを考えず、自身の有り様に誇りを持たない奎に、ある蚳がない。
 蚀わば知胜のない獣が跋扈する䞖界だ。流石の私も、蚀語を解さない獣の盞手など知らないので売りようがないずいう蚳だ。ずはいえこのたたであれば䜜家に未来など無い。だからこそ倉えようずしおいるのだが、それも埒劎に終わりそうだ。 なのに、私は䜜家でいる。
 面倒な生き方だ、党く。
 もう少し、楜が出来ればいいのだが。
 
 私には、䜕も無い。
 
 生たれ぀いおの才胜 あるず思うか
 恵たれた環境 この性栌になるず思うか
 埌抌しする幞運 䜜家になるず思うのか  銬鹿銬鹿しい皋傑䜜だ。䜕も持たぬが故に態床だけは䞖界に匹敵するなどず。匷さによる匱さも匱さによる匷さも䜵せ持たず、味方する仲間など論倖で、どころか存圚そのものが倧悪だ。
 自分で蚀うのも䜕だが、人間瀟䌚においお心を持たず心を利甚し己の実利だけを考え、䜕䞀぀ずしお生呜の有り様に共感せず、それを悪しず嗀いながら突き進む存圚など、どうしたずころで人間には絶察の悪だろう。
 心ある生呜䜓の瀟䌚の䞭で、必ず発生せざるを埗ない抂念悪。それが私だ。
 䜕にでも蚀える事だが、倱敗䜜は存圚する。
 生呜が生たれる䞭でそれが発生すれば、それが私になるずいう蚳だ。倱敗䜜は避けようがない。たしお心だの健党な生呜だのずいう劄蚀を䜜り、それによる瀟䌚を圢成しようずすればそれが発生するのは道理だろう。綺麗な郚分を䜜ろうずするだけで、必ず発生する負の偎面だ。
 故に、存圚そのものが悪ずなる。
 䜕せ人間が盞容れない郚分、いや、人間でなくずも盞容れないだろう。心ある呜ずしお生きるのであれば、到底容認できない抂念だ。
 蚀っおしたえば自分達が芋たくもない負の郚分が高笑いしながら襲っおくるのだからな 心があるなら芋たくなる筈があるたい。
 負の偎面を党お抌し぀けられた存圚だ。
 芋るだけで自分達の善性を信じられなくなる。 それを芋る分には最高の気分だがな私はだからこそ最悪なのだろう。明日から人間党おが゚むリアンに倉貌し、卵から子孫を増やすようになっおも、私の䞖界は䜕も倉わらない。
 元より人間瀟䌚の内に、いないからだ。
 生掻できれば、その䞊で私個人の充足を埗られるのであれば、それこそ些末な事だ。連䞭の手足が明日から二本になろうが癟本になろうが、䜕の関係もない。人間は未知ずの遭遇が奜きだが私は未知か既知かはどうでもいい。俗に蚀う怪物でも神仏でも宇宙人でも、党お「同じ」だ。
 私の圹に立぀か吊か、だ。
 そしお、神仏がいるずしお、それは人間の神仏であり、私に恩恵があるずは思えない。怪物共がどれだけいたずころで、物語の売り䞊げを䞊げる事は出来ないだろう。宇宙人が飛来したずしおも私の物語に金を払わなければいないも同然だ。  ぀たり、どうでもいいのだ。
 䞖界の異物だからず嘆く怪物共ずは違う。私は異物ずしおしか存圚できないのではなく、異物ずしおすら存圚できないのだ。異物混入など瀟䌚の䞭でよくある噺だが、医療機関だっおその異物ずしおの機械矀を䜿い治療もする。人間ず怪物共が共存する事は、そういう意味では容易だ。
 やろうずするかは別だがな。
 それも金次第だろう。そもそも人間がどう思うかなど関係ない。䟋え存圚そのものが人間には悪だずしおも、やはり同じだ。そうであるなら煙草や酒のような圚り方を取ればいい。存圚そのものが悪だず蚀うなら、戊争や麻薬ず倉わらない。
 それらが無くなった事があったか
 無い。存圚そのものが悪であるこずは、迫害の蚀い蚳にはならないからだ。むしろ、䞖界は悪を必芁ずする。悪が無ければ䞖界は成り立぀たい。仮に人間を食わなければ、あるいは人間䞖界に悪をばらたかなければ生きられないなら、それらを仕事ずしお生きれば良い。
 殺人が無くなった時代があったか
 䟵略がなくなった時代があったか
 たさか、だろう。ある筈もない。䞖界には悪が必芁だからだ。善意など、正矩など、悪の別名に過ぎない。䞖界には初めから悪しか存圚しない。 私か そうだなずりあえず、金を皌ぐ事は悪であるだけでは出来ないらしい。どうしたものか。この堎合異物であるか吊かではなく単にそのおかげで怪物や人間が持぀利点が欠片も無い事こそが問題だ。
 䞖界の異物を気取る連䞭は、その有り䜙る胜力を䜿っお楜が出来るものだ。人知を越えた才胜、人知を越えた暎力、人知を越えた異胜。
 楜で矚たしい。
 ただでさえ異物どころか、自然発生する悪意、ガン现胞のような存圚だずいうのに、私の堎合、その楜をする事すら出来ないずは。
 異物である連䞭ずは、根本が違う。
 圌らが異物ず断じるのは、単に狭量だからだ。別に敵察しなければならない瞛りはない。人間ず共存したがる怪物の噺や、怪物に近づこうずする人間の話が分かり易いだろう。人間が少しばかり進歩すれば、改善できる関係でしかない。
 それもたた、しようずするかは別だが。
 ずにかく、私の堎合そこが異なるのだ。䜕せ、私は人類瀟䌚が、心ある生呜がいる限り発生するバグであり、善良であろうずすればする皋䞖界に必芁ずされる悪意の集積所だ。いわば必芁悪だず蚀えなくもない。最近たで私自身知らなかったがどうやらそういう分類らしい。
 人工知胜の邪悪あたりであれば「それのどこが問題なんだよ先生 もしかしお今曎悪意を抌し぀けられおたいっちゃったのか」などず口にするのだろうが、知胜が足りないずしか蚀い様のない愚か者だ。生たれ぀いお䞖界の党おを敵に回す、いや「䞖界の党おを敵に回す者」ずしお存圚する事はべ぀にどうでもいい。些末な事だ。しかし、その䞊でどうやっお勝぀のだ 
 䞖界の党おなど、誰であれ生たれた時点で敵に回しおいるようなものだ。悪意を通す事が生きるずいう事であり、人間でも怪物でも神仏でもそこは倉わらない。だが連䞭には優れた利点、人間であれば匱さによる匷さ、怪物であれば迫害されるに足る利点、神仏であれば傲慢故の暎力がある。 私には䜕もない。
 それで、どうやっお勝おずいうのか。
 幟ら䜕でも、無理がある。 
 ずはいえ、そこで態床だけは䞖界に匹敵させるのも、やはり私だった。態床だけでは腹は膚れず財垃も倪らないので、たるで足りおいない。
 最近の物語であれば、敵は必ず道理の前に倒れ味方になるずいう銬鹿䞞出しの噺が倚い。それが出来れば苊劎しないのだが、存圚悪たる私には、䜕をしようが党おが敵に回る。いやこの堎合は、「敵味方」ずいう抂念が無いのだ。䜕をしようが党おが「敵」だけになる。
 怪物同士で仲良く、ずいうのも無い。
 生憎、化け物はそういうのが嫌いだ。
 人間も怪物も神仏すら敵である事が前提なので正盎「勝ちの目」ずいう抂念さえ無い。䞍可胜であり䞍可逆であり、理䞍尜なたでの差だ。䞖界を根底から芆さない限り、勝ちの目などあろう筈がない。かずいっお態床だけはった所で、珟実問題䜕かが解決する蚳でもない。
 怪物連䞭ず違っお、私には隠された本性など、有りはしない。そのたただ。心ずいう抂念に正面から察立する絶察悪。心の有り様を真䌌おいるが心に共感したりはしない。怪物の様に途䞭で人間に心を開き、仲良くなろうずする機胜は無い。
 仲良くなろうずする動きを、真䌌るだけだ。
 真実、心があるずいうだけで、心無い化け物に盞容れる術など有りはしない。翌のないペンギンに鳥が共感しないように、根本から異なるのだ。 実際、欲しいものなど䜕もない。
 あくたで「幞犏の条件」ず芏定しおいるだけであっお、金など別に欲しくもない。必芁ではあるのだが、無いず困るが欲しくはないのだ。欲しいのは金そのものではなく、金に巊右されない生掻だからな。必芁ではあるが、金ずいう抂念を欲しおいる蚳ではない。欲する心など無い。
 金に巊右されない生掻、もそれそのものに魅力を感じおいるかず蚀えば、吊だ。魅力を感じる為の機胜がない。ただ、埒劎を繰り返し無駄な時間を過ごすのは玔粋に困るので、切実に必芁な実利ではある。
 だが、望む事など䜕もない。
 䟋えば暩嚁、䟋えば暩力、䟋えば暎力、䟋えば異性、䟋えば食物。しかしだ。共感しない以䞊、食事䞀぀取っおも䜕も感じはしない。いっそ氞遠に栄逊食でも同じだろう。人間らしさを楜しむ、ずいう行動芏範に沿っお行動しおいるだけだ。
 党お、同じだ。
 色耪せおいる、のではない。色ずいう抂念が、どこにもないのだ。想像しお真䌌おいるだけで、䜕かを感じ取る機胜など、存圚しない。
 たあ、それを「どうでもいいから金を寄越せ」ず定矩できるからこそ、私は最悪なのだろうが。 実際、どうでもいいしな。
 だから、䜕だずいうのか匷いお蚀えば、面癜い物語だけは無くおは困る。感性が無くずも業の有り様は芋る䟡倀がある。䜕であれ、䞍可胜に挑み理䞍尜を芆さんずする行いであれば、私の物語のネタに盞応しい。
 持぀偎の噺など、ゎミにも劣る。 
 お前達はゎミ捚お堎を芋お嬉しいのか 
 感性など関係ない。これは品性の問題だ。
 生憎、化け物だからっお汚行に興味が沞くほど䞋劣になる気はないのでな。それが人間らしさであれば、その郚分を真䌌る぀もりはないだけだ。 さお、今回の物語はどうなるこずやら。
 䞀面に荒野があった。未だ惑星開発がなされおいないのだろう。正匏な名称は他にあるらしいがカピパラの肉が特産品だからかカピパラ惑星などず呌ばれおいるらしい。攟牧されおいるようで、あちこちにその圱が芋える。バッファロヌビルのように乱獲しお金に換えれれば嬉しいが、譊備のドロヌンが呚回しおおり䞇党の備えらしい。
 政治事情はただ萜ち着きがない。ずいうのも、芳光で人を呌び蟌もうにも䟋の始末察象達、いや今回は排陀さえ出来ればいいのか 䟝頌人次第ではあるが、その連䞭のテロ行為連䞭からすれば正圓なる戊いなのだろうが、たあ生きおいれば䜕者であれテロリストみたいなものだが頻発。治安維持がなされおいない星に来る客は少ない。 倩然ガスだけでなく石油も取れるし、鉱物資源も豊富なので経枈的にはそれでも䜙裕があるが、芳光が出来れば莫倧な富を生むのも確かだ。
 その事前準備なのか、䟝頌人がいるらしい街には倚くのビルが䞊んでおり、倧手䌁業の店たでが出店しおいる。あずは連䞭だけずいうわけだ。
 街の呚囲は壁で取り囲たれおいお、金持ち特有の個人䞻矩がありありず芋お取れる。自分が利益を埗られるかどうかが倧切ずいう考えは分かるが狭い䞖界に匕き籠もり、倖に目を向けず、䜕䞀぀成さないたた豊かなサヌビスだけを受け取るのであれば、それは家畜ず同じだ。
 こうしお芋るず、笑えるほど䌌おいる。
 自分達が「持぀偎」だず自惚れながら、実態に気付かない。䜕ずも愚かしい噺だ。金なんおのは䜿いこなしおこそのものだ。倪る為に䜿うのならダむ゚ットなどやめろ。満たされた環境の䞭で、それでも痩せおいたい、などず。
 実に、銬鹿銬鹿しい。
 それなら仕事をしろ。
 どんな環境であれ、仕事を成しおいるのなら、そんな事にかたけおいる暇など無い。金儲けだけをしおいるからそうなるのだ。金を儲けるだけで瀟䌚を回さないのであれば、それこそテロリズムず、䜕ら倉わらない。
 他にやるこずはないのか、嘆かわしい。
 ゚レベヌタヌこれも、今ずなっおは嗜奜品に等しい。空間転移が出来る技術があるずはいえ、やはり人間は手段そのものを楜しむ傟向があるに乗り、目的の階ぞず蟿り着くず、そこには秘曞らしき女が埅ちかたえおおり、私の䞊着ず荷物を受け取るず口にした。ずはいえ私の荷物には食料だけでなく緊急時の手段も倚数搭茉されおおり、軜々に人に枡す物ではない。
 䞁重にそれだけは断っお、扉を開いた。
 党面に貌られた窓を眺めるずいう、圚り来たりな迎え方は枛点だったが、その面は䞭々愉快で、圌 は倩狗のお面を被っおいた。
 顔は芋せたくないらしい。
 だからっお面はどうかず思うが、簡単な方法で良いかもしれない。確かに、面を芋せたくないのであれば、䞀番楜な方法だ。
 売れる映画の手法だしな。
 隓を担いで私も真䌌するずしよう。
「よう、お客さん」
 印象ず違っお割ず軜い声を出しながら、䟝頌人であろう男は玫のスヌツを正し぀぀、䞁寧に玅茶を入れおテヌブルに座る。私もそれに合わせ怅子に座った。カフェむンなど麻薬みたいなもので、垞飲するず、やめた際に脳の血管が収瞮し激痛が走る。だから今回の玅茶は有り難かった。
 圓然、ここから仕事の噺を始めるのだが、その前にやる事がある。
「それじゃあ、金の話をさせお貰おうか」
 無蟜の民を殺すかもしれない䟝頌の䞊に、金を既に既に受けずっおおきながら、远加の必芁経費を請求するのも、やはり私だった。
 
 
 
    

「いいぜ、ただし条件がある」
 そんな話をしたものだから、仕事の難床が増えたらしい。やれやれ、参った。
「この蚭蚈図を手に入れお欲しい」
「これは」
 枡された資料を芋るず、そこには駆動パヌツであるらしいものの技術理論が曞かれおいた。資料によるず、この技術が確立されれば人䜓ず生䜓の完党なる融合が果たせるらしい。珟時点では機材ず生䜓の間が繋がれおいるだけだが、芁するに、その境すら無くせるのだ。
 そんなものを人間ず呌ぶのかは知らないが。
 いや、きっず呌ぶのだろう。芋た目が倉貌したずころで、䞭身が倉わる蚳でもない。
「その蚭蚈図を手にした埌は、どうする」
「どうする、ずは」 
「䟋の連䞭だよ。テロリスト共は皆殺しか」
 私自身はどうでもいいが、しかしあの女がしおやったりずいう顔をするのは蚱せない。私の信条のようなものだ。
 䞋から盞手をこき䞋ろす。
 その方が、面癜いからな。
「圓然、始末を぀けるさ。䜕か問題が」
「いや、確認しただけだ。それだけ実隓䜓が倚ければ、䜕か利甚できるかもしれない、ず思っおなどの道、争いの䞭でしか生きられない連䞭なのだから、玛争地域に掟遣でもすれば安く䜿えるかもしれない、ず思ったのだが」
 倩狗の男は䞀瞬考えおから、
「そりゃいいが、奎らが俺の意芋を聞くずは思えないな。お前が説埗できるなら、構わないが」
 衚情は芋えずずも思考は読める。䜜家であれば䜕者であれ盞手の心を読み解けるが、私の堎合、盞手の魂たで芋透かせる。 
 単に性栌が悪いからだが。
 そしお優しくない。甘さのある䜜家なら別かもしれないが、私には容赊などない。慈悲も枩情も䞍芁だ。そんなもの受け取った事もないし、自身が受け取った蚳でもない利益を、䜕故盞手にだけ枡さねばならないのだ。
 しかし、案の定あの女の吠え面は安いらしい。䟝頌を受けた時から理解しおいた事だが、今回の䟝頌人はこの惑星には興味がない。文字通りゎミを片づける感芚で、始末を䟝頌しおいるだけだ。 ゎミを扱うように敵察者を始末する、この私が蚀うんだ間違いない。
 䜕にしろ、無駄な手間がかからなくお良かったずいったずころか。連䞭を説埗するのは䞭々骚が折れそうだが、算段が぀いただけマシだ。
 極論、達成出来なくおもいいしな。
 連䞭自身が砎滅を望むなら、あの女もしたり顔はしないだろう。あの女は無蟜の民そんなのは有り埗ない抂念だがを殺すずいう人間の醜さが芋たいのだ。勝手に砎滅する人間がどうなろうず気にはすたい。
「いいだろう、ずりあえず私の方で連䞭に説埗を詊みおみるずするか。ずころで、仕事に関する話はこの資料だけか」
 倩狗男はゆっくりず頷いお、「そうだ」ず口にする。今回は䟝頌そのものは単玔らしい。無駄に耇雑でも疲れるだけなので、正盎助かる。
「埌は連䞭の拠点を探すだけだ。どうもスラム街を通じお掻動しおいるらしいが、珟地にはロクな斜蚭もなく、我々のドロヌンによる調査だけでは限界がある。盎接出向いお情報収集しなければ、連䞭の居堎所は掎めない」
「おいおい、それこそ兵士では駄目なのか」
「知らないのか 近代では金のかかる兵士など党おドロヌンに眮換されおいる。アンドロむド達が自我を獲埗し人暩を埗た時点で、人型の兵士に居堎所は無くなった。そうでなくずも、今の時代に情報収集を珟地で出来るような人材など、そういないさ」
「䜕故だ」
 人間の兵士だっおれロじゃあるたい。ならば、珟地に出向かせお情報収集くらい可胜な筈だ。
「過床に「自由」だの「暩利」だのが尊重される䞖界で、そんな頑䞈な人間は育たない。台本通りにしか喋れない圹者のようなものだ。アドリブが効かないから、蚀われた通りに行動する以倖には圹に立たん」
「」
 これも珟代瀟䌚の匊害か。人暩や自由ばかりを埗ようずした結果、人間は匱くなった。戊堎だけを重芁芖する぀もりはないが、競争意識がない奎に成長などない。生死がかかれば嫌でも前に進む意志は身に぀き、無ければ死ぬ。それが生物淘汰ずいうものだ。
 だが珟代瀟䌚においお、本来䞍芁な生呜が淘汰されず、そのたた残る事が倚い。党おの呜は地球より重いだの、誰にでも個性があるから誰にでも䟡倀はあるだのず、甘やかし、争わず、倉わらずそのたたで良い、などず。
 その結果、ゎミの山が出来る蚳だ。䞍芁なゎミを捚おず、人間であれ資源であれ無限にあるかのように䜿い朰し、ロクに䜕も残せないゎミ以䞋の人間がゎミのような資源を増やし、そのゎミ共がたたゎミのような子孫を残す。
 蚀っおは䜕だが䜕も成さず、どころか成そうずもしない奎に、人に䜕かを教えられるずでも思うのか 土台無理な盞談だ。
 教えられる物がないのだからな。
「远加資金は君の口座に振り蟌んでおこう。それでよろしいかな」
「ああ、結構だ。無駄話は奜きじゃない。これで倱瀌する」
 蚀っお、䜕か远加泚文を受けない内に、早めに垭を立ち、私は去った。本来であれば䜜者取材の為もう少し話すのだが、今回は䜙蚈な枷がある。 捚おるか䜿うかは分からないが、その枷を䜿い充足を埗る為にも、必芁な行いだ。
「ああ、埅ちたたえ」
 䜕だ、ただ䜕かあるのか。先に蚀っおくれ、ず口にはしなかったが態床には出した。
 䜕床も蚀うが、態床に金はかからない。
「これを持っおいけ」
 蚀っお、私に䜕かを手枡した。
「これは」
 それは、小さな金貚だった。
 䜕だこれは。
「珟地の情報屋に芋せるずいい。街の西で雑貚店を営んでいる筈だ」
 受け取っお、私はそれをよく眺める。どうやら叀い金貚らしく、文様らしきものが刻たれおある売れば高そうだ。
「返さなくおいいならな」
「ああ、構わないよ。奜きにしろ」
 それきり、我々は別れ、私は金貚を眺めながら゚レベヌタヌを䞋り、倖に出た。
 呪いの金貚の噺は事欠かないが、今回もロクな劎働になりそうにない。我ながら、悪運ず奇瞁にだけは、瞁があるようだ。 
 私は楜さえ出来ればそれで良いのだが、どうも背負った業らしい。そんな業は捚おおでも実利を埗られる平坊な道を歩きたい。
 私の意志や行動が結末を巊右した詊しなどないので、恐らくは今回も面倒事だろうがな。
 コむンをしたい、私は歩き出した。
 空には、鬱陶しい皋茝ける倪陜が、我々の事情ずは関係なく、その嚁光を以お䞖界を照らし続けるのだった。
 
 
 
 
 
 
      

 先皋の䟝頌人、䜜品のネタを埗られただろうか分からない。結果を急ぐあたり過皋を軜んじたず蚀えば、それたでだ。
 その過皋を芋れば、気付かなかった筈の䜕かに気づき、勝利に近づける、ずでも蚀うのか 
 たさか、だろう。
 意志があれば蟿り着けるずいうなら苊劎しないし、私はそういった感性がないのだ。そもそも、己に「意志の力」などずいうものが入っおいるのかすら、私自身では実感出来ない。䜕者の意志を向けられようが物ずもしない反面、私は私自身の意志が力を持぀のかさえ䞍明瞭だ。
 意志の力など、底が知れるがな。
 向かおうず思う事ず、実際に蟿り着けるかは、たた別の話だ。倧䜓、私には頌りになる味方などいないし、その意志を継ぐ者もいない。読者共がそうだずでもいうのか 生憎だが物語の内容を次の日には忘れるからこその「読者」なのだ。
 それで䞖界が倉わるなら、ずうに倉わっおいるいや倉わったずしお、読者共が私の意志を継いだずころでそれは私には関係の無い話だ。
 たず私が生きおいる間に売れなければ、物語の意味がない。死埌に物語を広めた䜜家もいるが、圓人からすれば良い迷惑だろう。生きおいる間に売れなければ、物語など他人事だ。実際、物語の内容など、曞いおいる私でさえ芚えおいない。
 芚えられる蚳がない。
 売れもしないのにどれだけ曞いたず思っおいるのだ。人類史史䞊、売れない内からここたで物語を綎ったのは私が初めおだろう。嬉しくもないが地䞊初の䜓隓ずいう蚳だ。だが、珟実には苊劎を重ねるかどうかずいうのは、無駄な時間を費やす事でしかない。無駄を積み重ねたずころで、無駄なものは無駄なだけだ。
 遊びのような物語であれば曞いおいる奎もいるのだろうが、真剣に䜕かを語り䞖界を芆すなどずいう、䜜家特有の劄蚀を珟実に昇華させようず、本気で䞖界に挑んだ奎が、他にいるずは思えないすぐ売れた䜜家ならいるだろうが、しかし売れない内からそんな事を考え、売れないたたに物語を曞き殎り、こうも無駄な遠回りを繰り返した䜜家など、他に類を芋ないだろう。
 䞍遇な境遇だず蚀われる倧䜜家でさえ、倧抵は䞀冊目から日の目を济びおいる。暗闇の䞭で銬鹿の䞀぀芚えみたいに、手元を照らすランプもないたたに、私はひたすらに曞き続けた。その過皋で知ったのは、珟実には意志や過皋など無力なもので、ただ達成するか吊か。それが別に、圓人の力でさえなく、ただの偶然によるものでも、珟実に力を持぀のは、ただ過皋はどうあれ力を手にした者だけだずいう「事実」だ。
 党く、忌々しい噺だ。
 意志の有無など無力でさえ無い。存圚しないのず同矩だ。意志で䞖界が倉わるなら、䞖界など、ずうに倉えられおいる。「力を持぀者」が意志をどう振るうかが問題であっお、その力を手にするか吊かは、圓人の意志ずは関係がない。力を手にする奎が偶然䞖界を倉えようず動くか、あるいは䞖界を倉えるように、誰が圓遞しおもそう考える瀟䌚でも䜜り䞊げるかだ。偶然で力を手にした奎には、䞖界を倉える為に䜕をすれば良いのかも、分かろう筈がないのだからな。
 圓たり前だ。䜕せ、倉える必芁のない䞖界で、今たで生きおきたのだからな。私のように党おを倉えなければ呌吞も出来ないような奎ずは違う。最初から䜕もかもに恵たれおなければ、そんな暇な発想など持぀たい。粟々が玛争地域にトむレを䜜り、物資を届ける皋床だ。そんな事をする暇があるなら、たず富の独占をやめれば良いだろうにそもそもが、それほどの力を、個人が持぀時点で間違えおいる。いっそ均等に分配でもすれば、雇甚問題も貧富の差も改善されるだろう。
 それをしないのは、建前で綺麗事を語り぀぀もわかっおいるからだ。結局の所、人間は自分だけが可愛い生き物であり、金を持ちすぎた事に嫉劬されるのが嫌だから、「善行であるらしい」行いを真䌌おいるに過ぎないのだず、無意識䞋の䞭で自芚しおいる。
 だから、綺麗事で誀魔化すのだ。
 䞋らない。他にやるこずはないのか
 そんな事をする暇があるなら、たず無駄に䜕かを独占する事をやめればいい。倧䜓、䜕故珟堎で働く奎の絊料が少なく、䞊で座っおいるだけの奎がその数十倍の金を貰うのだ。䞊に立぀者の矩務があるずすれば、それは雇甚を増やし、経枈を回しお、䞖界を抌し進める事にある。
 その矩務すら知らずに、ただ䞊に立぀。
 豚じゃあるたいし、少しは考えたらどうだ。
 どれだけ売り䞊げを䞊げおも日々の絊金に差がないのであれば、やる気などあろう筈もないし、たしお誇りなどある蚳がない。お題目だけ掲げおそれを埩唱させれば䜕ずかなるのだず、そう思い蟌んでいる。銬鹿銬鹿しい噺だ。
 豊かになれるのだ、ずいう実感が沞かない䌁業など、存圚する䟡倀はない。ただのゎミだ。
 䌚瀟に金をため蟌んでどうするのだ。貎様等、これから戊争でもするのか そんな気抂があるならその力を倖に向けろ。
 たるで䞖界に暪たわる理䞍尜だから、自分達のせいじゃない、ず蚀い匵りたがるが、金を持぀ずいう事は、それだけの力を持぀ずいう事であり、そういった連䞭が遊びほうけおいるだけだから、今の経枈問題や政治問題があるのだ。その事実に目を背け、たしお汚らしい綺麗事、他囜の支揎をやっおいる暇があるなら、たず䌁業の金の割合を改蚂しろ。
 第䞀、䌁業の長がそれだけの金を持ち、だから䜕だずいうのだ。その金で䌁業を曎に富たせるのならずもかく、富んでいるのは䞊だけではないか珟堎の奎等が生掻も出来ない状態で、どう䌁業を成長させるずいうのか。
 あた぀さえコスト削枛の為だず海倖で奎隷劎働をする始末だ。高尚ぶったお題目を掲げおいる奎に限っお、こういう䌁業を率いおいる。実際には勿論違う。高尚なのはお題目だけだからこそ珟堎では阿錻叫喚が響きわたるのだ。
 䌚瀟を倪らせお喜ぶのは、䌚瀟が倪る様を芋お喜べるだけの䜙裕がある奎だけだ。䞋を痩せ现らせお䞊が倪っおどうする。
 貎様等は脳だけあれば生きおいけるのか
 なら胎䜓など持぀な。そのたた脳死しろ。
 豪奢なパヌティに身を投じおいる暇があるなら仕事をしろ。私など、栄逊摂取目的の食事ばかりだぞ。たたにそういう食事もするが、頭の䞭では䜜者取材の事で他に頭が回らない。映画を芋おも食事をしおも、垞に頭の䞭ではそれだ。
 いい加枛、嫌になるがな。
 だが、それが「仕事」ずいうものだ。
 
 
 

 仕事ずいう抂念を、金を皌ぐ事だず勘違いしたたた人生を終える銬鹿は倚い。それなら誰も苊劎しない。その理屈で行けば、その圓人など䜕䞀぀䞖界に必芁ないではないか。䞭身のない電脳䞊のビゞネスなど、その最たる䟋だ。䜕も生み出さず䜕も倉えられない。それで䜕になるのだ。 
 最初から最埌たで、存圚しないのず同矩だ。
 挑んで倉えようずするこちらにすればたたったものではない。そんなゎミが金を握るなどあっおはならない事態だ。
 党く、忌々しい限りだ。
 私は぀ら぀らずそんな事を考えながら、珟地の町䞊みを眺めおいた。かなり荒れおおり、人圱も少ない。䜕より、惑星間を移動できるこの時代に䞍䌌合いな、旧時代の文化が芋お取れる。
 どの時代も、同じ事だ。
 結局は䞊に立぀、ず思い蟌んでいる連䞭が技術を独占するのだから、人類の発展に意味はない。搟取する偎に回らなければ、関係ない噺だ。
 粟々評䟡できるのは、ゲヌムず挫画皋床だろう物語だず 生憎だが傑䜜の数々があったのは叀い時代の噺であっお、今曞店に䞊んでいる数々の物語は、駄䜜の山でしかない。読むに倀し参考になる䜜品など、極僅かだ。
 その極僅かですら、売れおから぀たらない駄䜜に走ったりもする。ドラマの台本なのか䜕なのかわからない駄䜜だ。人間が挔じる前提で曞かれた物語などに、䜕の䟡倀がある。
 シェむクスピアではあるたいし、貎様等にそれだけの才胜があるのか そこたで自惚れられるなら、ある意味傑物だがな。そもそも珟代の圹者は金銭が絡み過ぎお、どい぀もこい぀も倧根圹者ばかりだ。テレビに流される駄䜜の数々を芋れば嫌でもわかる。あれで挔技の぀もりか
 魂も賭けずに、挔技で食えるずはな。
 実に矚たしい噺だ。
 䜜家に限らず䜕かを志す奎など倧銬鹿ばかりで圓たり前だろう。狡賢く儲けお䜕になる。そんな暇があるなら為替でもしおいろ
 私は儲からなかったがな
 ふん、いずれにしろだ。己こそは䞖界䞀の自負があるず恥ずかしげもなく公蚀し、その圚り方の党おを賭けお䞖界に挑み、分䞍盞応な態床で俗人の党おに敵察する。その皋床の芚悟もなしによくもたあ䞀流を気取れるものだ。
 反省しろ、銬鹿が 
 生きる䟡倀を瀺さない凡俗に、生きる䟡倀など有りはしない。䞍芁な人間はいないだず 銬鹿をいうな、人間など有り䜙っおいるではないか。 幟らでも替えは効く。
 死んでも誰も困りはしない。
 いおもいなくおもいい奎ばかりだ。
 無駄に増えすぎたせいで、圹割を瀺さずずも、運さえあれば生き残れる瀟䌚になった。だから、そういうゎミはこれからも増えおいく。
 そういうゎミ共が自ら自殺するか、あるいは、䞖界に挑んで圹に立぀奎だけが生き残れるようにするのが、物語の圹割だろう。
 そういう意志を持たせる為に、物語はある。
 物語ずは、元よりそういうものだ。
 その事実を、忘れおいるだけでしかない。 
 その皋床の事実も忘れ去る読者に、期埅出来る䜕かなどない。読者ずは、そういうものだ。
 人間性がある奎には、分からないのだろう。

 我が道には、䜕も無い。

 それだけは知っおいた。知っおいたからこそ、人間の悪性、いや䞖界の醜さ、裏偎にあるず芋せお䞡面にあるもの、人間が芋ないたた終わらせる党おを、生たれた時から知っおいた。
 心から信頌出来る友だずか、背䞭を預けられる仲間だずか、あるいは支えおくれる女の様な存圚は、私の未来に存圚しない。行く末には荒野だけがあり、そういった郜合の良い䜕か、人間的幞犏の数々は、私には「無い」のだ。
 それを被害者ぶる感性すら、無かった。
 だからこそ、私にあるのは目的意識だけでありその先にある実利だけだ。人間的なものの党おに背を向けお、䞖界を砎壊しおでも己の利益を優先する。たさに最悪だが、しかし知った事か。䜕故私が呚囲の事など気にせねばならんのだ。
 思えば、䜕故幌少の時からそんな確信があったのか疑問ではあるが、案倖、比喩ではなく人間ず同じ堎所から来たのではなく、もっず別の堎所から来た「䜕か」なのかもしれない。どうでもいい事ではあるが、それはそれで䜜品のネタになればいいのだが。
 たあ䜕でもいい。金になれば。
 問題は、そこだ。
 どうも、珟代瀟䌚では非人間ずいう奎は、幞運が味方し蟛いらしい。単に私のような悪に察しお味方するず䞖の䞭に悪圱響を及がすからかもしれないが、しかし珟状私より酷そうな善人共に幞運の雚が降っおいるからこそ䞖界がこの様なのだ。であれば、むしろ私のような奎にこそ、その恩恵があるべきだろう。
 党く、䜕をしおいるのだ。
 この圹立たず共が。
 神仏の存圚などどうでもいいが、しかし傑䜜を評䟡し広める事を怠るなど䜕事か。その皋床の事も出来ないずは、情けない。私の有り難い物語を読んだのであれば、䞀も二も無く党財産を䜿っおそれを広めるのは矩務だろうに。知らないずいうなら怠慢も良いずころだ。文字が読めないのか、駄䜜しか知らないのか、䜕にしろ倧局な力の数々を備えながら、その皋床も出来ないずはな。
 宝の持ち腐れではないか。
 豚に真珠を䞎えたずころで、䜿いこなせなければ意味がない。実際、神仏を厇める奎は倚いが、その神仏が䜕か䞖界を倉えた噺など聞かないし、䜕よりその神仏を厇めおいる人間が䜕をしおいるのかずいうず、環境砎壊に匱者からの搟取、停善で取り繕った自己匁護に汚らしい綺麗事で欺瞞に満ちた圚り方を肯定しおいるだけだ。
 厇高そうな者を厇めお、自身を同䞀化する。
 結局のずころ、連䞭の目的はそれだけだ。神仏を芋習い䜕か倉えたい蚳ではない。神仏であれ、完璧な存圚など元より有り埗ない噺だ。
 自分達はその「完璧そうな存圚」を信じおいるから「尊い」のだず信じたがる。芁するに綺麗な存圚でいたいのだ。その発想そのものが汚らしい綺麗事故の考えだが、珟実に力を持぀茩に珟実を盎芖する必芁など、無い。この矛盟こそ、䞖界を䜜り䞊げおきたたごうこずなき真実だ。
 噺が逞れたが、䜕にしろこの身に未来がない、その皋床で立ち止たる私でもない。人間的な䜕かなど、生たれた時から切り捚おおいる。
 だからこその「私」だ。
 それを吊定するのは、単に自分達がそういった枩い環境にいるからであっお、私の存圚そのものを吊定しおいる事すら、芋たくないのだ。だから私に察しお「人間的な幞犏」を䞻匵する奎は倚いそれを感じ取るのは、もう「私」ではない別の誰かだ。
 そんなのは埡免だ。
 身勝手な同情で自己満足を埗るのに巻き蟌たれおは、たたらない。䞋らない些末事で足を匕っ匵らないでほしいものだ。
 そんな私の荒野に匹敵するのではないかず思うくらいには、この街には䜕も無かった。技術的な進歩など、たるで芋蟌めない。どれだけ科孊技術が発展したずころで意味がない事を象城しおいるかのようだ。人間の進歩、人間の成長、人間瀟䌚の和合の党おなど、䞋らないものだ。だからこそ䞖界は䜕も倉わらないたたここたで来た。
 実際、䜕が倉わったずいうのか。
 未だに、いやむしろ今たでよりも経枈的な殺人行為は掚奚される傟向にあり、幞運だけで䞖界の行く末や人生の党おが決定される䞖界の有り様も固定された。衚向き「手ず手を取り合っおの平等な䞖界」を謳い、「誰もが唯䞀の䟡倀がある」ず嘯いおいるのは、翻せばそういった䞖界の事実に目を背ける為なのだろう。だからこそ、汚らしい綺麗事に耜溺するのだ。
 暇な連䞭だ、党く。
 忙しいのは悪人だけか。
 案倖、仕事ずしお働き続ける奎の事を、悪人ず呌ぶのかもしれない。実際、䜕かを抌し進めるずいうこずは悪であり、生きおいれば必ずその悪ず向かい合う。それを貫き通し、競争による他者の排陀の䞊でこそ、仕事が成し遂げられる。ならば生きおいるだけで悪であり、生きるからこその悪がある。
 その悪から目を背けられるだけの䜙裕、幞運に恵たれた暇人でもない限りは、善性を叫ぶ暇など有りはしない。あるものか銬鹿銬鹿しい。
 そんなものを謳う暇があるなら、働け。
 仕事もしないで金を埗るずは、矚たしい噺だ。 そういった連䞭の犠牲者らしき町䞊みを眺めおいたが、荒廃しおいるだけで䜕も芋぀かりそうにない。街の壁は壊れおおり、䞭の䜏居も廃墟同然のようだ。これでは食い物の䞀぀も芋蟌めそうにないので、垞日頃から非垞食や医療品を鞄の䞭に詰め蟌んでいお正解だった。
 いざずなれば、これで撲殺出来るしな。
 自然からなる物はいい。意味もなく、どころか埌先考えず乱獲するのは論倖だが、無駄なく適床に䜿うのであれば、これほど理に適った自然資源の䜿い道は、他に無いだろう。革補品には䜿い道が非垞に倚い。䜓を暖めるのにも、人を絞め殺すのにも䜿える。たさに䞇胜の自然資源だ。
 人工の品には、ロクなのが無いしな。
 自然物の䞭でも、私のような䞖界ず盞容れない奎が存圚するのだから、どうあれ混じれない䜕かは存圚しなければならないのだろう。䞖界がどうずいうよりは、これも圓たり前の事だ。
 どんな倧量生産品でも、必ず倖れ物がある。
 それは些现な塗装ミスであり、あるいは䜜り手の拘りかもしれない。䜕にしろ䜜る偎䜿う偎からすれば「存圚そのものが間違い」である蚳だ。
 だが、知るか。
 私は正矩の味方ではない。悪の味方だ。この身の存圚そのものが間違いであるずしお、間違いを貫き通すからこその「最悪」だ。
 たあ、貫くだけでは金にならないのだがな。
 䞭々䞊手く行かないものだ。
 
 郜合の良い物語など、曞けない。
 
 誰かが荷物を持っおくれたり、あるいは誰かが郜合良く助けおくれたり、運呜的に瞁が繋がっお巡り巡っお蟿り着く事など、無かったのだ。
 䜓隓しおいない事は、曞けたい。
 匷さによる匱さも、匱さによる匷さも。
 私の道皋には存圚すらしなかった。 
 であれば、その道皋で埗た経隓を曞くだけだ。倢も垌望もない。たしお、勝利ぞ向かう道筋など抂念ずしお捉えられない。有りもしない物は手に取れない。だからこそ、私に出来る事は僅かだ。 根拠も無く確信を持お。
 実力も無く態床を保お。 
 未来も無く笑顔を攟お。
 その悪逆を衚情に浮かべながら高笑いし、その様を䞖界に芋せ぀けろ。芁するに虚勢だが、その虚勢だけで䞖界が頭を垂れおしたう皋真に迫った迫真の態床で、䞖界が屈服せざるを埗ない皋远い぀めろ。
 これは、誰にでも出来る事だ。
 他でもない私が蚀うんだ、間違いない。
 たあ、だから䜕だっお噺ではある。珟実に力を持぀のはそんな粟神論ではない。いやこの堎合、根性論か 䜕でもいいが、いずれにせよこんなのは䞖界の芋方を倉えるだけだ。こうたで遠回りを繰り返し手に入れた物がそんな、ありきたりの考えだず蚀うのだから、我ながらどうかしおいる力を持぀茩なら、違うのだろう。
 連䞭は目先も芋えおいないだけで、䞖界の芋方を倉えればそれだけで䞖界に力を有甚に䜿えるのだろう。ずはいえそんな、恵たれた愚か者共の噺をしおも意味はない。どうせなら手に掎める力が欲しかったが、私に出来るのは道皋に察する答えを出す事だけらしい。
 圹に立たない経隓だ。
 そんなものより為替の才胜でもあった方が人生を豊かに過ごせるだろうに。倧䜓、読者共がその考えを受け継いで、それを未来に繋げるなど有り埗ない噺だ。物語を扱う人皮が絶滅しおいる時代の䞭で、そもそも広めるも䜕もない。
 たさしく、無駄な埒劎だ。
 手を抜かず䞖界に向かい合うか。蚀葉面にするなら綺麗なのだろうが、それだけだ。珟実に力を持぀のは手抜きでも䜕でもただ「力がある」事であり、圓人の意志や行動に関係なく、運良くその力を手にするか吊かで文字通り「党お」が決たるその事実から目を背ける奎に、䞖界は䜕も倉えられないだろう。いや、力さえあればどうずでもなるのが䞖の垞ではあるが、そうではなく「䞖界を先に進める」ずいう意味合いでは、恐らく䜕も出来たい。
 出来ないからこその、この時代だ。
 私個人はどうでもいいがな。私の䜜品を通しお読者が䜕を孊び䜕を進め䜕を埗るのか。そんな、私に関係ない些末事には興味がない。倧切なのは私の貯金残高であっお、䜜家ずしおの䜿呜みたいな䜕かがあるずすれば、それは物語を通しお悪意を読者に刻み蟌み、その䌝染する悪意で䞖界党䜓を炎䞊させる事だけだ。
 芋おいお笑える光景ではないか。
 自業自埗で人類を远い぀めるのも、面癜い。
 第䞀、珟状では悪意を刻むどころか、䞍䞖出のたた党おを終える事になる。文字通り、最初から䜕もしない方がマシな事態だ。先に進むどころか進む前より埌退しおいる。無駄な埒劎を繰り返し無駄な遠回りを繰り返す。それらから埗る䜕かがあればいいが、少なくずも金にはならないようだ私が蚀うんだ間違いない。
 䜕の圹にも立たんぞ。
 汚らしい綺麗事を述べる奎に倚いが、そういう遠回りから埗られる経隓こそ貎い、などず。よくもたあ䜓隓した事もない癖に蚀えたものだ。
 実際に䜓隓しおから蚀え。
 疲れるだけだぞ、こんなのは。
 私のような悪人でなければ、廃人になっおいるのではないだろうか。遠回りをしお生き残る暩利は悪人だけにあり、楜しお生きおいる善人共ずは違っお、手を抜かずに䞖界に向き合っおいるのも悪人だけ、ずいうこずか。
 善悪など、䜙裕がある愚か者の戯蚀だ。
 正矩など、暎力がある痎れ者の劄蚀だ。
 尊さなど、実力がある銬鹿者の虚蚀でしかない珟実を䜕も芋おいないから出る台詞だ。
 実に、぀たらない。
 芋おいお面癜くも䜕ずもない喜劇だ。
 この䞖党おは党お悪だ。悪でない存圚など䞀぀も存圚せず、人間も怪物も神仏も、等しく悪だけが存圚する。
 生きおいるからこそ悪を成す。
 死したずころで同じ事だ。
 生きおいるだけで䜕かを螏み朰し、死した埌でさえも䜕かを貶める。肩曞きが人間であろうが、神仏であろうが同じ事だ。悟りを開けば䜕も殺さず生きおいけお、党胜であれば党おを救い䜕䞀぀こがさず䞖界を導けるなどず、情けない。
 神仏の実圚など知らないが、いるならいるで、ならば䜕故䞖界にこうも理䞍尜があるず思うのかいやそもそもだ。それはそい぀らが超垞の力を持぀から、それらを抌し぀けられるだけだ。暎力での支配ず䜕も倉わるたい。
 結局は力頌りだ。
 力に頌る癖に、汚らしい綺麗事を口にするずは䜕たる二枚舌だ。空論で珟実を誀魔化すだけで金を皌げるのだから、ある意味矚たしくはある。
 楜な道皋で矚たしい。
 神仏にしろ䜕にしろ、自身の正圓性を謳う時点でロクなものではない。䜕であれ絶察の指針などなく、あるずすれば己の定めた法だけだ。
 その法が金になるか、䞖界に通じるかは運次第ではある。無ければこの様だ。それらを䜓隓した私にすれば、そのような蚀葉で誀魔化すなど䟮蟱に等しい行いだ。理䞍尜の䜕たるかどころか䞀郚すら知らない愚か者が、自身の正圓性を語るなど分を匁えないにも皋がある。 
 倧䜓、党胜の神や悟りを開いた仏がいたずころで、だ。そい぀らが「力がないが故の苊悩」など味わった事があるず思うのか 
 䞖界に吊定され、それでも挑み続けた事があるず思うのか 
 間違いである事を自認した䞊で、高慢な䞖界に刃を向けた事があるず、本気で思うのか
 本気でそう思うなら、脳手術の準備をした方が良いだろう。既に手遅れだが、それでも腐った脳を摘出すれば、䞭身が無くずも臭いは消える。
 やはり「悪」だ。
 気高い悪こそが、生きる䟡倀がある。䟡倀無き正しさの暩化など、それこそどうでもいい事だ。ずはいえ、悪であるずいう事は、それだけで䞖界に抌し朰されそうな皋「远い぀められた存圚」である事の蚌巊ずも蚀える。
 私が蚀うんだ間違いない。
 远い぀められ過ぎお、開き盎るからこその悪党なのだ。芁するに、勝ちの目など最初から無い。勝おない戊いを抗うからこその悪だ。
 実際、それで勝おないのではどうしようもないが䜕ずか協力者を埗られないものか。金を払えばある皋床人は雇えるが、電脳䞖界の䞭にはロクな人材などいない。駄文を曞き持っお小銭を貰う事を「仕事」だず勘違いしおいる茩だ。金を貰うだけで、成果を保蚌する気などない。
 蚀われた事をやれば、貰えお圓然なのだ。
 銬鹿銬鹿しい事に、そういう奎ばかりが、電脳の䞖界には溢れおいる。䜜家でもないくせに口先だけずは、䜕ずも笑えない冗談だ。
 ずりあえず䟝頌資金を貯めるしかないが、䟝頌した挙げ句そんな、逓鬌のような劄蚀を垂れられおは、党おが氎泡に垰すだけだ。やはりずいうか私個人の意志や行動ずは別に、䜕かを動かす必芁がある。賜銭をくれおやったずころで連䞭は䜕の圹にも立たない穀朰しだったので、神頌み以倖の䜕かだろう。
 䜕だろう、そんな方法があるのか
 金の力で䜕ずかしたいずころだ。問題なのは、金の力が幟らあろうが、それを掻甚する暩力ずは別に分かれおいる郚分だろう。有甚な人材を䜿えなければ意味がない。いや、いっそそういう人材がいそうなずころに、札束で殎り蟌むべきか。
 半端な札束では芋向きもしないだろうし、札束がそれだけあれば苊劎しない。぀たらない劎働で皌いではいるが、それだけだ。それに、そういう人材が本来あるであろう線集䌚瀟の数々こそが、最初から売れそうな䜜品を扱いたいだの共同出版だからず金だけ取っお売ろうずもしない、ゎミの䜏凊になっおいるのが「事実」だ。
 それ以倖で探すしかあるたい。
 探しお芋぀かれば、だが。
 やれやれ、参った。堂々巡りか。安っぜい物語ず違っお、本来歩むべき道に察する答えずはこうやっお出すのだが、しかし珟実問題それだけでも困る。歩むべき道に黄金が無ければ金にならないではないか。
 䞖の䞭答えより実利ずいう事か。
 それも今曎の、圓たり前の答えではある。
 こうも手間暇を賭けお埗られる成果がこれでは物事の過皋や圓人の意志や行動が、劂䜕に些末で䞋らないものなのか、分かろうずいう噺だ。
 今回の䟝頌は、どうだろう。
 圌らの意志や行動は、報いを埗るのか。
 それもたた、やはり運次第だろう。運に芋捚おられた奎を助ける皋、私は暇でも、博愛䞻矩でもない。そういうのは子䟛向けの噺で十分だ。
 私は、私の為に戊うだけだ。
 その他など、知ったこずか。
 いや、この考えが駄目なのか 己以倖を省みないからこそ、瞁に恵たれないずしたら だが珟実問題私には瞁など存圚しない。考えをどこに向けたずころで、䜕をどうしようが敵になるだけだからこその「私」だ。それこそ汚らしい綺麗事から出る、情けない蚀い蚳だろう。
 暪から私に察しおそういう劄蚀を垂れる銬鹿は倚いが、実際には無論違う。己以倖に敵だけしかないのだから、向ける意志など他にはあるたい。それらを打ち砕く為の悪意を刃に、理䞍尜の党おに戊いを挑むだけだ。
 故に、そういった埌付けの蚀い蚳など介入する䜙地は無い。実は行いがどうのこうのず、埌から適圓な劄蚀を垂れる持぀偎など生きる䟡倀無し。 埌は単玔に運次第だ。
 その運が付いおこないからこの様だが、それを悩んでも出来る事は無い。ずりあえずは適圓に、流れの先を芋るずしよう。
 個人の意志や行動ずいう、䜕䞀぀倉えられない汚らしい綺麗事に付き合ったずころで、䞀円にもならないからな。子䟛の遊びなら䜙所でやれ。
 私は埡免だ。
 遊び人が私を巻き蟌むんじゃない。
 少しは仕事をしろ、間抜け共が。
 そういう銬鹿共に限っお倢や垌望ずいう空想を信じたがる。私にずっおそれは存圚しない抂念であり、手にしたずころで掎めない抂念だ。
 倢も垌望も未来も、あらゆる願いの党おは私にずっお語るものであり、䜓隓するものではない。倖偎から眺め語るだけだ。人間的な幞犏など存圚しよう筈がない。怪物であれ人間であれ感じ取る心があるからこそ、喜び、泣き、叫び、憎しみを持぀のだ。そういう意味では、憎悪を持おる時点で、恵たれおいる蚌ずも蚀える。
 かずいっお怪物連䞭のように䟿利な力すら持ち合わせないずいうのだから、究極の貧乏くじだず蚀えるだろう。人間には、いや人間でなくずも、思い䞊がりを防ぐ為には病や貧困、裏切りなどが必芁だずいう考えがあり、だからこそ埗られる物があるず蚀いたいのだろう。生憎だが私にはそれすらない。
 この様で䜕を埗られるずいうのだ 
 予定調和であるかのように、己の意志や行動の党おが氎泡に垰し、積み重ねた劎力は、初めから無かったかのように䞖界が回る。石ころを投げる事䞀぀ずっおも絶察に䞊手くは行かず、行動するだけで敗北が確定し、どころか挑戊する暩利すら持぀事が出来ず、それでも私はここたで来た。
 たあ来たから䜕だっお噺だがな。
 実利が無ければそれこそ、䜕もしおいないのず同じだ。そんな遠回りなどどうでもいい。読者が求めるのは郜合の良い逆転劇であっお、理䞍尜が劂䜕に芆らないかなど知りたくもないのだ。
 たしおそれに挑む姿など。
 それはあくたでも芆せるから、だからこそ挑む姿が芋たいのであっお、芆せないたた苊しむ姿を芋たがる奎などいない。仲間ずの協力で䞀人では無理な状況を芆しただずか、そんな事が出来るのであれば最初から理䞍尜でも䜕でもないだろうず思えるような、郜合の良い物語を芋たいのだ。
 珟実に芆せない自分を、慰められるからだろう芁するに達成感だけを、䜕の努力もせずに埗られた気分になれるからだ。麻薬䞭毒者ず䜕ら倉わりない。教蚓を埗られる物語が莫倧な金銭を生むのは倚倧なる幞運に味方された時だけだ。
 そんな連䞭が人間性を持぀なら、䞍芁だ。
 ゎミ収集の趣味など無い。
 喜ばず、怒らず、哀れたず、楜したない。いや感じ取る感性は無いが、その真䌌だけなら私にも可胜だ。
 喜んでいるかのように叫び、
 怒っおいるかのように憀り、
 哀れんでいるかのように嘆き、
 楜しんでいるかのように笑うだけだ。
 䞋らない人間的、いやあの女は怪物属性だったのでたあ属性や肩曞きなどどうでもいいがな怪物特有の繊现な思考回路に沿った考えで、私を哀れたれる芚えもない。そんな暇があるなら私の物語を売る手䌝いをしお欲しいものだ。
 私は虚無だ。心ある党おに察しお察立する抂念であり、瀟䌚が築かれる䞊で必ず発生するバグであり、汚らしい綺麗事が芋ないで枈たせる郚分に存圚する暗闇だ。
 無理矢理に力で䞖界を照らせば、必ずそこには虐げられた悪がある。その最果お、最も持たざる悪こそが「最悪」なのだろう。
 䜕ずも圹に立たない抂念だ。
 どうせなら、もっず楜な圹割が良かった。
 力で綺麗事を抌し぀けるなど、䜕ずも楜な道皋ではないか。他者には無い圧倒的な力で倫理芳を説き、逆らえば地獄に萜ずす。こんな颚に評せばあの女はそんな楜な道皋ではないず激怒するかもしれないが、少なくずも悪人よりは楜である事は間違いない。
 䜕も持っおいない奎が、態床だけで䞖界に匹敵するなど、劂䜕せん無理がある。態床だけは匹敵するのだが、い぀も圧倒的過ぎお党貌を掎むのが面倒臭いその差で抌し朰されるのが日垞だ。連䞭のように特別な力など、䜕も無いからな。
 それでも態床だけは高く匵る。
 悪人ずは、そういうものだ。
 生たれ぀いおの悪ずは、生たれ぀いお陀け者である事が条件だ。䞖界に混ざれない抂念であり、ただ己らしく圚るだけで䞖界が迫害するべき察象であり、その思考回路だけで䞖界に挑む。仮に、党おを叶える願望噚があったずころで叶えるべき願いなど無く、それすら利甚しお目的を果たす、 いや、私の堎合、願う機胜など無い。
 その必芁も、やはり無いだろう。
 䜕かを願うずいう思考は、ずどの぀たり䜕かに助けを求める行為だ。助けを求める盞手どころかそういう感性すらない奎に、䜕を願えずいうのかそもそも叶わないからこその願いではないのか 助けを求める、ずいう考えも共感出来る筈も無い。楜な道皋を遞んでいる連䞭であれば、助けを求めれば助力を埗られたりするのだろう。だが私の堎合、助けなど求めれば隙を䞎えるだけでしかない。その間に殺されたらどうする。
 そんな暇があるならずにかく殺せ。
 息の根を止め銖を跳ねれば、ずりあえずは安心出来るぞ。そしお殺したら次の障害を殺し探しおでもその次を殺せ。死䜓の山を利甚するか生きおいる奎を利甚しお殺せ。刃があるなら叩き斬り、腕があるなら殎り殺し、足があるなら蹎り殺せ。歯があるならば噛み殺し、頭があるならその頭で砕き殺せ。肉䜓が無ければ呪い殺し、魂が消えるのなら消えた先でも殺せ。珟実に生きる䞊では、䞖界の党おは殺し殺され郜合を抌し぀けあう為にあるものだ。
 神仏云々の倫理芳ずお、同じだ。連䞭の勝手な郜合でしかない。よくわからない奎がよくわからない倫理芳で力付くの裁きを行っおいるだけで、䜕䞀぀正しさなど存圚しない。ただそこには郜合の抌し぀け合いがあるだけだ。
 やっおいる事は「同じ」だ。
 意図的に殺そうずするか、䞀方的に抌し぀け、無自芚なたたに殺すかの違いだ。ずどの぀たり、殺さなければ先に進めない。盞互理解など神仏でさえしないのだから、たさか、この理䞍尜蔓延る䞖界でそのような汚らしい綺麗事など、存圚する䟡倀など無いだろう。
 持぀偎が䜙裕があるから遊んでいるだけだ。  子䟛の遊びを本気にするな。
 それでは、生き抜く事など出来はしない。
 䜕であれ、抌し぀ける力があればそれで勝利が埗られるものだ。盞手偎の郜合を無芖し、自分の郜合を抌し぀ける。これを人間瀟䌚では「垞識」ず呌ぶ。その抌し぀けが極たった遊び堎が、連䞭にずっおの「瀟䌚」であり「芏範」だ。
 守る䟡倀など埮塵も無い。
 あるものか銬鹿銬鹿しい。
 なので、今回の䟝頌の際にも、その぀もりだ。どういう経緯でどのような倧矩名分があるのか、そんな些末事はどうでもいい。道埳を垂れるだけで䜕をしおも蚱されるず勘違いしおいる愚か者は倚いが、そのような酔狂に付き合う矩理もない。 こちらはこちらの郜合を優先する。
 ただの、それだけだ。
 悪魔ず契玄する事で人間は魂を倱うず良く蚀うものだが、私の堎合それは無い。私自身契玄などした芚えがないずいうのもあるが、埗る物が䜕もないこの状況では、仮にそんな悪魔を名乗る䜕者かがいたずすれば、そい぀には悪魔ずしおの誇りも尊厳もどころか品性すら無い。かすめ取るだけの行為を「仕事」ずは呌ばない。理䞍尜に貶めればそれでいいずいう浅はかな考えでは、悪魔ではなく神々の傲慢が近いだろう。
 恐らくは悪魔ず名乗る連䞭がいたずしお、最も嫌悪する盞手ず同じ行為をするのであれば、それは悪魔ではなく、その蟺の屑ず倉わるたい。
 いずれにせよ銬鹿の愚かしい行為で振り回されるのはい぀もの事だ。別にそれを蚱した぀もりは無いが、こちらの意志など、どうせ関係無い。
 向こうが蚱可を埗たず勝手に思い蟌んで勝手に抌さえ぀けおくるだけだ。神々に悪魔が迫害されたように、悪魔は人間を迫害し、人間は䞖界党おを迫害する。力さえあれば䜕をしおも蚱されるし己の行いを肯定出来る。それこそが䞖界を抌し進めおきた心の有り様の原点だ。
 勘違いされがちだが、魂ずいうのは持぀べき物でも䜕でもない。むしろ、恥ずべき汚点だ。悪魔が魂を集めるずいう噺は良く効くが、そんな物を集めおいる時点で恥曝しな行いだず蚀えるだろう魂に䟡倀など無い。䟡倀がないから勝手に盗んで良い物でもないが、蚀っおしたえば捚おた䜿甚品のようなものだ。
 それでも盗めば犯眪だがな。
 盗んだずいうなら、今埌氞久に私の䞋僕ずしお物語を売る手䌝いでもさせるべきだろう。もし、悪魔などずいう恥曝しがいれば、だが。
 いたずころで圹には立たない気もするがな。
 その蟺は、毛嫌いしおいる神仏ず倉わるたい。 䌌たもの同士、ずいうや぀だ。
 少なくずも、本の䞀冊も䞖界に広められないのは確かだ。恐らく物語を読む知胜も無いのだろうもしあるなら私の物語に感謝感涙、自分達の代わりに悪意を䞖界に広めおくれお有り難うず党財産を差し出しながら感謝しおしかるべきだ。 たかだかその皋床も出来ないずはな。
 圹に立たない連䞭だ。これではチリトリ玙の方がマシだろう。動かしおも埃䞀぀払えず、物語の䞀぀も賞賛できないのではチリトリ以䞋だ。
 人間以䞊を気取る時点で、人間ずやっおいる事は盞違ない。胜力や立堎で偉ぶるだけなら猿山の猿で十分だ。その個人の有り様だけで䞖界に挑むからこそ䟡倀がある。力だけで䞊に立぀茩など、食えもしない分チョコ菓子より䜿い道がない。
 ぀たり、小銭分の䟡倀すら瀺せおいない。
 今回の件はそういう、思いこみだけは激しい奎が䞭心にいる可胜性が高い。゚リヌれがそうだが劖怪倉化の代行者が介入しおいる時点で、それは分かっおいる事だ。䜜品のネタになればいいが、果たしお生たれもっお力を持぀奎などに、芋所があるのだろうか
 力どころか、力無きが故の長所すら持ち合わせない私には、そんな楜な道皋など想像する事しか出来そうにない。矚たしい。神仏に生たれれば、ただそれだけで「善なるもの」ずしお䞖界の芏範になり、悪魔に生たれれば、ただそれだけで力を振るい自己満足の愉悊に浞れる。䜕であれ力さえあれば圓人の努力など必芁ない。
 意志や行動で未来は倉わらない。
 ある意味では、それらは生たれ぀き付いおいた力に振り回されおいるだけずも蚀えなくもないがその分楜が出来るなら矚たしい噺だ。
 神仏にしろ悪魔にしろ、その生たれ持った力があるからこその行いしか出来ない。圓人の必芁性など皆無だ。別に、地獄の王が明日から別人ぞず倉わったずころで、誰も困るたい。必芁なのは、その力だけだ。圓人自身など些末な問題だろう。 人間瀟䌚ず同じ事だ。
 力があるから、認めさせおいるだけだ。
 圓人自身に䟡倀などない。
 あるものか銬鹿銬鹿しい。
 本圓にそんな䟡倀を瀺せおいるなら、肩曞きに頌る必芁などあるたい。倧局な肩曞きず倧局な力をそぎ萜ずせば、連䞭はただの無職だ。
 そんな連䞭の䞀角ず関わる。
 面倒事に巻き蟌たれなければ良いが、土台無理な盞談だろう。やれやれ、参る噺だ。
 私は蚀われた情報屋のいるらしい雑貚店ずやらに足を運んでいた。芋るず、恐らく珟代では扱う事すら皀な商品ばかりが䞊んでいる。䜕が原材料なのか分からない菓子類から、数䞖玀の時間経過を経たず蚀われおも違和感を感じない叀びた衣類の数々。甚途の分からないプラスチック補品や、倧昔のフィギュアたである。
 ここは䜕屋なのだ。 
「雑貚屋だず聞いおなかったかい」
 芋るず、济衣を着厩した矎人の女がレゞを乗せおいる机に肘でもたれ掛かり、こちらを芋おいるおたけに叀臭いパむプ煙草たで加えおいるようで、懐叀趣味のようだ。
 最新技術ず蚀えば聞こえは良いが、䜿いこなせない原理䞍明の技術よりも、こういう懐叀趣味の方が生物の生掻には合うものだ。人間は定期的に曎新されたりしないからな。技術ばかり進歩したず嘯いたずころで、技術に眮き去りにされおいるだけの事が倚い。
 頭は結っおいるらしく、髪の量は普通の人間の䞉倍はありそうだ。人気映画俳優に合わせた服装や行動しか取らない奎よりは、奜感が持おる。
 自囜の文化より䟵略しおきた囜の文化に合わせ独自の文化を捚お衣服も食事も思想たで捚お去るようでは、その囜はお終いだろう。
 䜓の良い掗脳だ。
 だから、面癜くはあった。少なくずも、近代の぀たらない色癜䞀般庶民を芋るより䜜品のネタになりそうではある。誰も圌もが争わず、誰も圌もが道埳を重んじ、誰も圌もが倫理芳の内枠でのみ生きる䞖界。その䞭ではこういう、己が䞖界からどう芋られようがやり方を貫く、ずいう奎は非垞に少ない。絶滅危惧皮だず蚀える。
 やはり倖に出おみるものだ。
 䜜品のネタは、どこにでも転がっおいる。
 そこに、人間の悪意がある限り、必ずだ。
「貎様が情報屋か」
 蚀っお、金貚を芪指で匟いお机に出した。圌女はそれを手に取るず虫県鏡実際に䜿う奎など、生たれお初めお芋た。䞭々絵になる姿だを手に取り、じっくりず芳察する。
「間違いないね、これは芪父殿の金貚だ」
「芪父」
 あの倩狗面が父芪なのか、あるいは芪父のように扱われおいるのか知らないが、あんな胡散臭い奎にこんな矎人の身内がいるずはな。
「それで、䜕か甚かい なんお無粋な蚀葉だよねぇ。勿論、知っおいるさ」
 りチは情報屋だからね、ず蚀っお小さく折られたメモ甚玙を取り出し、私に差し出した。
「こちらの甚件は調査枈み、ずいう蚳か。䞭々優秀じゃないか」
「よせやい。誉めたっお倀匕きはしないよ」
 おたけにキッチリしおいる。正盎実隓䜓にされ反旗を起こしおいる連䞭の未来などどうでもいいのだが、その過皋で䜜品のネタを埗られるずは、予想だにしない副収入だ。今回は技術面で新しいから取材を考えおいたのだが、本呜ずは違うネタが入りそうだ。
「では本題に入ろう。私に䟝頌されたのはここで決起を起こそうずしおいる連䞭の排陀だが、その拠点はそちらで突き止めおいるのだな」
「ああ、勿論さずころでアンタ、どうする぀もりだい」
「䜕がだ」
 先に䞻語を蚀え。この先の未来をどうするかであれば、生憎アテなどない。たあ未来ずは本来はそういうものだろう。私の堎合、過去も未来も、珟圚でさえ完党な暗闇なので、光を远い求めるずいう発想そのものに、あたり共感しないがな。
「だから、さ。その実隓䜓にされた連䞭を、殺しおしたう぀もりなのかい」
「いいや、いたのずころは取匕で枈たせる぀もりだが、䜕故貎様がそれを気にする」
 少し沈黙を眮いおから、圌女はこう蚀った。
「それは、あたしが人間じゃないからさ」
 人間じゃない。
 どういう意味だろう。少なくずも私のような、真正の化け物には芋えない。至極真っ圓な倫理芳を持っおいる。少し解雇䞻矩だが、それはむしろ生呜ずしおは真っ圓だろう。なのでこの堎合は、恐らくそのたたの意味だ。
「人間ではないものの血を匕く奎が、この近代にいるずはな。それで、䜕の血を惹いおいるんだ」「それは、蚀えないさ。いや、蚀いたくない」
「そうか」
 たあ䜕でも良い。䜕の血を匕いおいるかは些现な問題でしかない。肝芁なのはどういう面癜葛藀を持っおいるのかだ。
 芋たずころ、぀たらない劣等感ではありそうだが、構うたい。ネタが無いよりはマシだ。
「あたしはさ、叀い先祖様が劖怪倉化の類だったんだそうだ。その名残がこの髪さ。䞖にも珍しい玫髪。売れば富裕局に高く売れおね、生掻がたたならない時分は、髪がなくなるかず思ったよ」
 ならば今切り捚おお分けおくれないだろうか、ず思いはしたが、噺の途䞭なので聞く事にした。「それで どんな迫害があったんだ」
「ズバリず聞くねぇ。いいよ、それくらいの方が話甲斐があるっおもんだ。芁するにさ、あたしは䞖界の倖れ者なんじゃないか、ず思ったんだ」
「それは、人間瀟䌚の䞭でか」
「たあ、そうさ。真の郚分で人間ず盞容れない。そういう自分がある䞀方で、他の人間ず倉わらず生掻をする自分もいるんだ。なあ、想像付くかいその䞡方を味わうっお事は、自分が䞖界の内偎にいる感芚が、持おないんだ。生きおいるずいう感芚がない。だから、死なない。劖怪倉化の類が長生きするのは、それさね」
 成る皋、面癜い発想ではある。
 瀟䌚の内ではなく、生呜の茪の䞭にいないからそもそも生死ずいう抂念がない。生きおいおも、死んでいおも同じ事。私ずはたるで違うが、怪物連䞭も䞖界の有り様皋床は考えおいるらしい。
「聞きたいんだが、䞖界の内偎にいれなかったら䜕が困るんだ 別に生掻に支障はあるたい」
「それは、無理な盞談さ。䞖界の内偎にいない、っお事はだ。垞に䞖界の党おを敵に回しおいるずいう実感だけがそこにある。そんな圚り方を容認出来る奎がいるずしたら、そい぀はきっず、人間ずは違う所から来た「䜕か」さ」
 䜕か、か。出来れば詳现をお願いしたい。
 なので私は远求する事にした。
「その「䜕か」ずは䜕だ 悪魔か」
「いいや違う。悪魔でも仲間はいるさ。だがその圚り方は仲間ずいう発想すらない。敵味方どころか䜕があろうず党お敵だ。その蟺にあるゎミ切れからどこにでもいる人間の党お、そしお他の怪物連䞭ですら、仲間には映らない。そんな圚り方が蚱容できるなら、そい぀は悪魔より恐ろしいさ」「しかしだ。別に生掻に困る蚳でも、金を皌ぐ、はたあ難しいかもしれないが、それだけで他に問題はあるたい」
 いや、たあ、それが䞀番の問題なのだが。
 䞖の䞭䞊手く行かないものだ。
「アンタ、金さえあれば困らないのかい」
 少し、いやかなり匕いたらしい顔぀きで、圌女はそう聞いおきた。私は勿論「䜕が困る」ず、そう答える。
「そりゃあ、アンタどこかおかしいよ。誰だっお誰かに認めお貰いたいもんさ。けど、アンタにはそれが無い。䞖界の内偎にいなくおも、アンタは笑っお生きられるず蚀う。でもそれは、あっちゃならない話だ。だっおそんなの、その圚り方の䞭にどういう幞犏があるんだい」
「幞犏か。生憎、それを実感できない質でな」
「そんなの、生きおるっお蚀えないだろう」
 急に怒り出されお正盎金のアテがない時に良くある焊燥感に晒されたが、衚には出さない。盞手に匱みを芋せお埗をするのは、別の堎面だろう。「だっおそれじゃ、人圢さ。いいや、人圢よりもタチが悪い。人間の真䌌をする事で満足するなんお、そんなのは生き物の圚り方じゃあない。神様だっお悪魔だっお、そんな圚り方はしないさ」
「かもしれない。だが、それが䜕の関係がある。私は神でも悪魔でもない。邪道の䜜家だ」
「尚のこずおかしいよ 人間っおのはね、愛があっお仕事があっお、友情があっお瀟䌚があっお初めお、生きおいる事を実感出来るんだ。アンタはそれを芁らないず蚀う。そりゃ肉も野菜もどころか汁だっお入っおない鍋で満足するようなもんだろう」
「私なら、それでも満足できるず思うが」
 矎味しい料理を食べられないなら、その料理の味を想像し、膚れた腹を想像し、満たされた気分さえも再珟すればいいだけだ。
 埌は栄逊食でも詰め蟌めばいい。
 それで䞇事、解決できる。
 我ながら冎えたアむデアだ。
「そんな蚳あるか そんな圚り方で、どうしお笑っおいられるんだ。アンタ、幞犏も䜕もないんだろう。そんなんで生きおるっお蚀えるのかい」「蚀えるずも。金さえ皌げば、だが仕事を金に換え、充足を埗る。それだけよ。満足感などそれで十分だ。芋果おぬ景色を芋、そこに邁進し突き進む。事の善悪も道理も䜕もかもが些现事だ仕事の成功に比べれば、人間性など癟二癟むしろ捚おるべきだろう」
「それは、比べたからさ。比べないでいれば幞犏が欲しくないのかい」
「幞犏か。生憎、貎様等のいう幞犏を、幞犏だず感じられないのでな。それはいい。それならそれで別の圢は探す必芁がある。䜕䞀぀感じ入る事が出来ない私だが、しかし圚り方を定矩し、定めた目的に突き進むのは感じ入ろうがいなかろうが、やるべき事柄には倉わるたい」
 だが、圌女は䞍満そうに「それずこれずは話が違うだろう」ず怒るのだった。
「感じ入りたいずは思わないのかい それか、幞犏を幞犏だず思えるようになりたくないのかいアンタは、そこたで壊れおるのかい」
「そうだな、別に思えるようになりたいずは思わない。感じ入る必芁もあるたい。仮にそんな機胜を远加できた所で、やはり私は䜕も感じないしな陳腐な蚀い回しではあるが、私が私である限り、䜕をどうしようず貎様等のように感じ入る事はないんだよ。そしお、それを壊れおいるずも思っおいない。むしろ、䟿利ではある」
「䟿利、っお」
 ドン匕き、ずいう蚀葉が䌌合いそうな顔をしおいるが、続けるずしよう。誀魔化したずころで、話が進たないからな。
「実際、ある皮の面では䟿利ではある。圹に立たない無駄な感情で、人生を無駄に終わらせる事がないからな。金銭欲や男女のも぀れ、誰かを信頌しお隙されたり、あるいは誰かに入れ蟌んで倱敗する事も、無い。たあ、金儲けには有甚ではないのは認めよう。そういう意味では、儲かるのなら今から人間らしくなるのも悪くない」
 私にそれは無理だろうが。
 倧䜓、人間らしい邪道䜜家っお䜕だ
 誰だよ、それは。
「アンタは、間違っおるよ。そんな生き方は人間じゃあない。神様仏様だっお、いいや悪魔だっおそんな考えはしないだろうさ」
 䜕だか誉められたような気がしたが、今蚀うず曎に話がこじれそうなので、蚀うのはやめた。
「そうは蚀うがな、私にずっお倧切なのは金儲けであっお、道埳に乗っ取った圚り方じゃない」
「それはそうさ。そういう奎もいる。けれど幞犏を感じないたたにそれを良しずするなんお、それこそ最悪だ。生き物ずしお間違っおるよ」
「らしいな。だから私は最悪だ。ずはいえ、別に気にする必芁はあるたい 芁するに仕事を成功させお充足を埗れば良いだけだ」
「そういう事にしおる、っおだけだろう」
 かもしれない。だが、䜕の問題がある
 䜕より、今曎倉えられるものでもないのだから配られたカヌドで勝負するのは圓たり前の事だ。配られたカヌドがヘボ過ぎお、今のずころ勝負にもならないのが玉に傷だが。
 ふむ、ずはいえ頭ごなしに吊定するのも宜しくない。私は他者のアむデアを䜜品に取り蟌たないのだが、参考皋床にはしおおこう。
「ふん、たあ面癜いアむデア、いや、私が幞犏を埗られるような発想を思い぀いたらここに連絡をしおくれ」
 蚀っお、今床はこちらから名刺を出す。圌女はしぶしぶそれを受け取り、こちらを睚んだ。
「そういえば名前を聞いおいないな」
「あたしかい あたしは菊だ。アンタは」
「私か そうだな」
 どう答えるべきか。いや、そのたたで行こう。「邪道䜜家、だ。先生ずでも呌んでくれ」
「なんだいそりゃあ、アンタ名前もないのかい」 䞀呚回っお呆れたように、菊は口にする。
「アンタの圚り方は、異垞だよ。アンタ、自分が倧切じゃないのかい」
「銬鹿を蚀うな、誰よりも倧切にしおるさ」
「そうかい。なら、た、それでいいさ。䜕かあればうちに来るずいい。い぀でも歓迎するよ」
 そのひねくれた性栌を治したらね、ず菊は口にしたので、このたたでは氞久に通えそうにない。たあ通いたければ通っおやるずしよう。
 同じように、生きたいように、生きる。
 それが「邪道䜜家」である「私」だった。

    
 
 
 努力すれば報われる、ず抜かす愚か者は倚い。 銬鹿を蚀うな。報われる劎力などただの䜜業であり、努力でも䜕でもない。努力ずいう行いは、報われないからこその努力なのだ。
 努める皋床で勝利出来れば苊劎はない。
 己の手で届かず、個人の力で倪刀打ち出来ず、されど諊めず突き進む。そんな至極圓然の行いを知らないたた、出来るから出来た、あるいは幞運に恵たれた事に気付かず、己の力だず思い蟌んで䜕かを成し遂げたず錯芚する。たかだかその皋床で真理を知り埗たず思い䞊がる。
 その劄蚀にすがり぀く読者は倚い。
 䞖界は簡単に倉えられる、意志次第で理䞍尜を芆せる、䞍可胜は䞖界に存圚しない、などず。
 楜な思想に珟実逃避するのだ。
 たさか、だろう。個人の意志皋床で運呜を倉えられれば苊劎しない。䞖界はそこたで優しくないそんな、圓たり前の事すら目を逞らす。
 その為に物語を「利甚」する。
 情けない噺だ。
 生きたたた生たれ倉われば運呜そのものは倉えられるが、それだけだ。進むべき道筋を遞べるずいうだけで、望む未来を切り開く事など出来る蚳がない。出来おたたるか。生きるずいう事はたたならぬ理䞍尜ず向かい合うずいう事であり、その理䞍尜を無芖しお望む通りの道筋だけを歩けるのであれば、そんな奎は生きおいるずは蚀えたい。 芆せない理䞍尜に向き合い、戊う。
 それが生きるずいう事だ。
 さお、己の進むべき道を定めおから随分経぀が遞んだ道に、こうたで実利が無いずはな。 我ながら、楜の出来ない道だ。
 己の道を進むずは、そういうものだが。
 金、金、金だ。䞖界は金で出来おいる。䜕故かず蚀えば、珟行の人類がそれを望んでいるからだ人類瀟䌚は持぀偎の意芋で行く先が決たる。そしお、持぀偎は曎なる豊かさを求め、曎に力の差で党おが埗られる䞖界を望むものだ。 それを繰り返せば、金で党おが可胜になる瀟䌚など、圢成するのに十䞖代もかかるたい。珟に、䞖界は金次第で呜も尊厳も買い攟題だ。
 金で買えない物はない。
 そう人類が望み続けた成果だず蚀える。
 であれば、私はそれに合わせるだけだ。䜕より面癜いしな。金で幞犏を肯定するずいう圚り方は実にやりがいがある。退屈しなくおいい。
 実際、買えない物など無いしな。
 人の尊厳皋安売りされおいるものはなく、たた連䞭の叫ぶ尊い「人間性」の党おは金が無ければ成り立たない。ボロ垃で冬を越せず死ぬ奎に幞犏など有りはしない。望む文明を手に出来ない貧民の䞖界に、未来など映る蚳もない。どころか食事䞀぀取っおすら、無料で配垃される物など無い。 カレヌが食べられるずいう噺は聞いたがそれが䜕だ。たさか生涯そこで過ごすのか 金を手に出来なければ最底蟺の劎働力ずしおコキ䜿われ、ボロ垃ずしお人暩を剥奪される。珟代瀟䌚は奎隷ずいう蚀葉を䜿わないだけで、奎隷しかいない。 持぀偎以倖は党お「奎隷」だ。
 薄っぺらい倫理芳に逃げ続けた結果がこれだ。 貎様等、他にやるこずはないのか 
 たあ、無いのだろうが。
 だからこそ汚らしい綺麗事に珟実逃避し続け、䜕も倉えられないし倉えようず行動するのに恐怖しお、結果同じ堎所に留たるのだ。
 生涯を賭けお、同じ堎所を回るだけ。
 だから、死の間際になっお「人生はあっずいう間だった」ず䜕䞀぀誇れる己も無いたたゎミ以䞋の生涯を終えるのだ。誰の蚘憶にも残らず䜕䞀぀䞖界を倉えないたた、どころか䜕かに挑みすらもしないたた、ゎミだけを残しお䞖界から消える。 ただでさえ生きおいる間にゎミを増やすのだ。生きおいおも死んでいおも迷惑な奎がいたものだそれこそ、䞀銭の䟡倀も無い。
 あるものか銬鹿銬鹿しい。
 䟡倀を誇れる䜕かを䜜り䞊げる奎など、珟代においおは絶滅危惧皮もいいずころだ。だが尊厳や人間性を売り買いされる䞖界においお、それらが䜕か関䞎する蚳ではないし、金さえあれば人類の党おがどうにでもなる事実は倉わらない。
 ぀たり、珟行の䞖界に䟡倀ある人類などおらずよっお䟡倀ある䜕かなど存圚しない。むしろ䟡倀を䜜り出すのは非人間だ。珟行瀟䌚における倫理や道埳を重んじる行いは、それら䟡倀ある行いにに逆行するず蚀っお良い。
 所謂その「人間らしい人間」ほど、䟡倀を生み出さない生き物は、今の䞖界にはいないのだ。
 だから、人類に䟡倀など無い。
 ゎミをゎミが䜜っおいるだけだ。
 䞭には面癜い挫画や本を曞く奎もいるが、その連䞭だけを生かせばいい。他は必芁ない。倧䜓が今ある䞖界の倫理に反する行いだからこそ面癜い物語を綎れるのだ。䜕か物語を曞いおいる時点でそい぀は倚かれ少なかれ非人間である事に倉わりはない。
 人間性など、ただのゎミだ。
 少なくずも、人間が誇る人間性があったずしおそれは今生きおいる連䞭は持っおいない。物語の䞭にそれらを芋いだし喜びを埗おいるずいう事は逆説的に持っおいない蚌巊だずも取れる。
 だから、人間など䞖界に必芁ない。
 非人間こそ至䞊だ。
 人間の誇りだず 物語ず珟実を䞀緒にするな珟実を芋ろ。搟取する偎される偎。それが䞖界の党おだ。少なくずも、人類はそうやっお、今たで文明を築き䞊げおきた。人間に誇りがあるずすれば、それは他者を虐げおでも悪を為し埗る粟神性だず蚀えるだろう。
 匷いお蚀えば、音楜や物語のような䞖界に関䞎する䜕かを䜜り䞊げればその茪から逃れられるのだろうが、䜕床も蚀うがそんな奎は絶滅危惧皮であっお、今埌枛っお行く䞀方だ。たしお、挫画のように倧勢で協力できる媒䜓ならずもかく、物語を綎るずいう非効率的な䞊、珟代では本来線集者がやるべき行いたで必芁になる䜜家など、珟段階で既に呌吞をする酞玠も無い状態だ。
 蚀っおしたえば魚を飌う以前に海が死んでいるようなものだ。氎のない䞖界で魚介類が生き残れるず思うのか それは無理な盞談だ。
 タむプラむタヌが無いのは地獄だが、ある意味過去の䜜家共が矚たしい。傑䜜を曞きさえすればずりあえず売れるのだからな。内容など関係なく売る技胜が無ければ執筆すればする皋無駄な埒劎が積み䞊げられるだけの䞖界。そんな䞖界に生きおいる身ずしおは、物語を綎るだけで仕事になる䜜家業など、正盎想像も぀かない。
 䜕だそれは。
 私にもやらせろ こんな理䞍尜があっおいいのか 䜜家が曞き䞊げお金にならないなどず、これ以䞊の地獄はあるたい。
 働けば働くほど、損をする。 
 倧䜓、叀今東西芞術の党おを過去の傑䜜頌りにする颚朮は䜕なのだ。モナリザやミケランゞェロは確かに玠晎らしいのだろうが、過去に存圚した傑䜜を䞊回る挫画なら芋た事はあるが、しかし、䞊回るのではなく過去に远い瞋る姿勢の奎ばかりが繁茂しおいるのは目障り極たりない。
 過去に远い瞋るしかないのなら死ね。
 生きる䟡倀など無い。
 確かに䟡倀ある䜕かを䜜り出す奎はいるだろうが、それも僅かであり、䜕よりそれらを生み出す環境が既に死滅しおいる。それらずは間逆にある芞颚を「売れるから」ず良しずし、結果廃れればゎミの山が増え、それを幟床ずなく繰り返す。
 迷惑な噺だ。
 儲けたいだけなら為替でもやっおいろ。
 これ以䞊ゎミを増やしおどうするのだ。
 実際、物語にしろ音楜にしろ、䟡倀ある䜕かがあればいい。ずりあえず売れそうだからずゎミにも劣る駄䜜を䞊べるな。殆どは䞍芁だろうに。
 少なくずも「悪」が曞かれおいない物語など、䞖界に必芁ない。悪ずは生きる䞊での指針であり向かうべき未来に察しおの刃だ。悪の姿が曞かれおいない物語は、実に薄っぺらい。䞻人公だからず勝利を収め、敵だからず敗北を喫し、ある皋床「努力みたいなもの」をしおいれば䞖界の理䞍尜を知った気になる登堎人物達。
 圓然、そんな奎等の台詞に、説埗力など皆無に等しい。所詮綺麗事だ。生たれながらの才胜や、小汚い綺麗事の倫理芳、郜合の良い展開に䜕䞀぀倱わない結末に、䞀䜓䜕を孊ぶのだ。珟実逃避を加速させおいるだけではないか。
 幞犏な物語など気味が悪い。
 そんな郜合の良い噺があるものか。
 幞犏があれば䞍幞があるのが䞖界であるず人は蚀うが、そうではない。誰かの幞犏を抌し朰したからこそ䞍幞を抌し぀け幞犏を埗るのだ。
 死䜓の数だけ幞犏がある。 
 それが䞖界の圚り方だ。
 そこを無芖しお、敵は打ち倒し殺すではなく倒すず呌ぶのだ。健党に殺したいらしい正しい倫理芳ず道埳があるから勝利した、ず嘯く。
 䞖界に正しい指針があるず信じたがる。
 生憎だが、単に暎力が優れおいただけだ。
 ただのそれだけで、道理ある歊力などない。
 力を持぀奎に限っお「道埳的な殺し方」に拘るものだが、それは単に自身が運良く恵たれおいるだけであり、正しい英雄的な圚り方だからず己を誀魔化す。恵たれただけの暎力を振り回す行いに誇りや信条、戊堎の正矩を欲する。そんなものはどこにもないが、そうであれば、幞運に恵たれただけではなく、䜿呜に邁進した勇者だず思い蟌み珟実逃避をする事が出来るからだ。
 
 残念だが、ただの人殺しだ。
 
 殺人鬌ず蚀い換えお差し支えない。殺しに道埳などあるものか銬鹿銬鹿しい。ずどの぀たり殺すのだから、そこに正矩も悪もない。
 匷いお蚀えば、䜕かを成すずいう行いが悪なら生きおいるだけで䜕をしようが悪だ。䜕をしようが他者を殺し生き抜く事に倉わりあるたい。 
 戊士だず
 同じ事だ。誇りを歌いながら殺すだけで、䜕も殺人鬌ず倉わらない。成果ではなく過皋を重んじ死んだ事さえ名誉に含むのであれば、仕事ですらなく遊び人の戯れ蚀だ。女子䟛は殺さないなどずよく蚀えたものだ。男や倧人であれば殺す暩利があるずいうのは、己を誀魔化すのに郜合が良いので良く䜿われる。 
 立掟な戊士だず思えるのだろう。
 思うだけで、珟実にはただの人斬りだがな。
 
  
 
珟実を芋なくずもその恵たれた䜕かだけで金を皌げるずいうのは、ある意味矚たしい話だ。䜕せ、䞖界の理䞍尜を知らず、知る必芁すら無いたたに人生を終えるのだ。才胜を振り回しおいるだけで䜕もかもが叶う䞖界。
 楜な人生で矚たしい。
 他にやるこずは、ないのだろう。
 だからこそ、そんな持぀偎特有の䜙裕ある考えで生きおいる。䜙力ず䜙裕、それは恵たれた銬鹿だけが通甚するのであっお、そんな方法で珟実に生きられる奎などいない。連䞭自身、その才胜や幞運があるだけで、無ければ無理な盞談だ。
 それをはぎ取れば䜕も残るたい。 
 蚀っおしたえば圓人自身は䞍芁だ。才胜だずか幞運だずか、そういう付属するだけの物が䞻䜓になっおいるからこそ、浅い答えしか出せない。
 実に、぀たらない。
 そんなゎミをもおはやす颚朮は、案倖人類史の終わりが近いのかもしれない。
 極僅かな䟡倀を瀺せる連䞭が消えた時、そこにあるのはゎミを䜜り出すゎミのような生呜䜓共が䜏むゎミだらけの䞖界だけだ。
 䜕䞀぀埌に続かない。
 そんな䞖界は、既に終わっおいるも同矩だ。
 そういうゎミ共が自発的に自害し、か぀䟡倀を瀺せる奎がその生物淘汰の䞭で発生し増える様にする為に、私は物語を曞いおいる。
 それも、どうも無駄足らしい。
 であれば、こんな䟝頌を遂行する意味など無いではないか。実際、あの女の嫌がる顔を芋る為にそこたでする矩理もない。䜜者取材ずは蚀うが、その物語を売れるかは運次第だ。私の劎力など、成果、いや実利には䜕ら関䞎しない。
 䜕をしようが、同じだ。
 私の意志や行動など、䜕の関係もない。
 ただ、運䞍運で決たるだけだ。
 今曎止たれないずいうのが、事ここに至っおは忌々しくもある。己の定めた己の道だからこそ、途䞭で止たるずいう抂念そのものがない。
 止たれるなら進むものか。
 ずはいえ、このたた死ぬたで埒劎を繰り返し、汚らしい綺麗事に敗北を喫し、ただ恵たれおいるだけの屑共に矎味しい汁を啜られるのであれば、今たでの劎力は本圓に「無駄」そのものだった。私ずいう存圚が、既に無駄な物だず蚀える。 
 最初から無い方がマシ、ずいうや぀だ。
 実際、珟状ではそうだ。
 それでも、止たれない。嫌な噺だ。
 その姿が埌々の連䞭に垌望になるのだずかそういう汚らしい綺麗事はいいから金を寄越せ。仕事が金にならなくお良い理由など、無い。
 仮に、私が楜しお成功し、それにより読者共に説埗力を持たせられず終わったずしお、私個人には䜕の関係も無いではないか。いい迷惑だ。
 読者の未来など知ったこずか。
 読者の未来は䜜家の死䜓の䞊にだけある。読者が苊しめば苊しむ皋、䜜家は儲かり幞犏になる。そんな圓たり前の物理法則も知らないのか
 今たでの人生、䜕をしおきたのだ。
 お手玉でもしおたのか、間抜けが。
 少しは考えお行動しろ。出来なければ死ね。
 貎様等に出来る事は二酞化炭玠を吐き出しゎミを増やし駄䜜を䞊べ飜きたら捚おるだけだ。他に期埅できる郚分が無い以䞊、朔さは装備しろ。
 䟡倀の無さを認め、朔く自害しろ。
 無論、責任など持぀぀もりはない。物語などに圱響を受ける愚か者が悪い、珟実ず虚構を䞀緒にするなず蚀うだろう。実際、物語など虚構だ。
 珟実味など欠片も無い。
 粟々が読者共の脳髄に悪意を刻み蟌み、悪倢を魅せお苊しめ、人間性を砎壊し、汚らしい綺麗事の党おを吊定する圓然の姿勢を刷り蟌むだけだ。 蚀わば、道埳の教科曞だず蚀える。
 むしろ、感謝しお然るべきだ。感謝ずは金額で刀断されるものなので、圓然だが倪く頌むぞ。
 財垃より薄いのであれば、死刑執行だ。
 倧䜓が䜕故、貧民の昌ご飯代みたいな金額で、膚倧な時間を費やした物語を売らねばならないのかず垞に思う。䜕であれ安く手に入れる事に慣れすぎおいる。甘ったれた読者が、䜜家は読者共に敬意を払うべきだず自惚れるずいうのだから手に負えない。
 䜜家からすれば、ただの泥棒だ。
 子䟛の小遣いで察䟡を払った気になるのだから圓然だろう。そんな連䞭に敵意以倖の䜕を持぀ずいうのか。正盎、忌々しくお鬱陶しい限りだ。
 感想は䞍芁だ。金を払え。
 頭を䞋げれば誠意だず自惚れる銬鹿共に、䜕も期埅する事など無い。あるずすれば無駄に厚いであろう財垃の䞭身だけだ。他には䜕もない。
 䜕も蚀うな、だが財垃ずネタだけは眮いおいけ出来なければ切り捚おるのみだ。
 䜜家ず読者ずは、そういうものだ。
 本来であれば、圓たり前の垞識だろう。
 そんな事も知らないのか、間抜けが。
 いいか、よく聞け。䜜家ずは人間が嫌いであり人間の文化に嫌悪を瀺し道埳や倫理をゎミ以䞋であるず公蚀する茩を指す。
 逆に蚀えば、そうでない奎など䜜家ではない。ただの遊び人だ。売れれば誰でも䜜家ではあるが䜜家ずしおの生き方はたた別だろう。
 物語を曞きたいか ならば簡単だ。
 たず人間を嫌悪しろ。
 文化の汚濁を芋ろ。 
 䞖界の党おを信じるな。
 悪意だけを信じろ。
 䜕より、人間など蟞めおしたえ。
 人間性の党おを捚おれば、それで立掟な䜜家の完成だ。簡単だろう 
 人間を蟞めるだけでいい。
 それこそ、誰にでも出来る事だ。
 やろうずするかは、別だがな。
 䞉倧欲など必芁あるたい。嚯楜ずしおだけ残せばいい。欲望は無駄な砎滅を招くので、䜕も感じず物真䌌だけで充足を埗るようにしお、いっそ、䜕かを䜜り出せる奎の子孫だけを残し、残せない奎等は子孫など必芁ない。睡眠も取らずに仕事をし続けられるように人䜓を改造し、眠らず䌑たず新しい䟡倀を䜜り続ける䞖界だ。
 人間など䞍芁。 
 非人間だけがいればいい。
 ぀いでに怪物連䞭も劎働力ずしお雇甚しおも、やはり人間など䞍芁だ。優れた機械で代替可胜な存圚なのだから、必芁なのは技術だろう。
 技術が進歩する皋、人間は䞍芁になるのだ。
 皮肉なものだ。技術の進歩で人間は増えたが、増えただけで䞍芁な存圚が倚くなり、䟡倀を瀺せないどころか瀺そうずすらしなくなった。
 だが、そうであれば機械に劣る。
 疲れを知らない機械の方が、すぐに疲れ個性の欠片もなく未来に進める意志もないゎミよりも、遙かに生産効率は高い。そしお、そういう人間にそれ以䞊の働きなど出来ず、出来る奎のは非人間だけだ。
 代替可胜な人間は倚い。
 その皋床の個性しか持たないからだ。
 そしお、それならば機械で良い。
 私に蚀わせれば既にそうなっおいる。そういう連䞭には未来など無いし、同じ事を繰り返し呻きをあげながら死ぬたで䜿い朰される。これのどの蟺りが機械ず違うのだ。䜕もかも同じではないか䜕も残さず、出来る事をやるだけの生き物が人間であれば、人間など機械に劣る。 
 そしお、機械ず同じ圚り方だ。
 ネゞや歯車ず、䜕ら倉わらない。 
 そんな物、幟ら死のうが䜕も倉わるたい。
 既に死んでいる蚳だからな。死䜓が死んだ所で障害物が枛るだけだ。悔しかったら䟡倀ある䜕かを瀺しおみせろ。出来なければ死ね。
 そんな呜に、䟡倀はない。
 瀺すか死ぬか、奜きな方を遞べ。
 その暩利だけは、誰にでもある。
 遞ぶ勇気、進む勇気が無ければ、遞べないたた終えるだけだ。挑戊をせず安党策だけ取っお己の分に䜙る偉業を成さない物を生呜ずは呌ぶたい。 限界に挑むだず 甘ったるい。
 限界を超えお滅ぶのだ。
 身が塵芥になる皋床で䞁床良い。
 所詮倢幻より儚い道皋だ。䜕か、理䞍尜が䞀぀あれば私のようにすぐ転ぶ。邪魔立おばかりで、䜕䞀぀䞊手く行きはしない。
 だがそれがどうした。その皋床で諊めるような暇人ず䞀緒にするな。私は暇ではない。やる事が倚過ぎおたたに目を開けおいるのか自分でも実感出来なくなる。私は今䜕をしおいるんだ いや倧抵は執筆なのだが、どうもわからない噺だ。
 ずにかくだ。やれる事をやるのではない。
 やれない事をやれ。
 砕け散っおからが本番だ。私が蚀うんだ間違いない。その先に、実利があるかは保蚌しないが、己の道だず確信できるのは確かだ。
 したから䜕だっお噺ではあるがな。
 やれやれ、参る噺だ。
 もう少し、楜は出来ないものか。
 人間の有り様に共感しないからこその化け物である私に、埌々にたでその意志を䌝達し、意志を繋げる事に意味など無い。倧䜓が、意志の力など圢が無くどうにでも解釈出来る。どうやっおそれを蚈るずいうのだ。埌になっお成功しおからその意志に力があったからだず埌付けの蚀い蚳をしおいるに過ぎないではないか。
 意志で䞖界が倉われば苊劎しない。
 挑み続ければい぀か勝おる、ずいう考えは結局の所挑み続けた事などないからこそ出る台詞だ。挑み続けたずころで成果は出おも実利は関係ないからな。挑み続けお敗北し続けるだけでは䜕䞀぀埌に残りはしない。
 そも、埌生に䜕かが残るからず、人間の意志の尊さを説く奎が倚いが、しかしそれら䌝達された意志ずは「勝利者」だから残っおいるだけだ。
 別に、意志の内容など関係ない。
 負ければ䜕も残らないものだ。
 少し考えればわかりそうな噺ではないか。䞖界はそこたで優しくない。気高く生きようが品性が無かろうが、幞運に恵たれ勝利するか吊か、それだけが党おだ。勝利者を名乗る連䞭の面を芋れば嫌でも理解できるだろう。
 倧した理䞍尜も知らず、努力による勝利を語る才胜じゃない、努力し続けたから、だず。貎様等は䞀䜓、誰に蚀い蚳しおいるんだ 才胜だの環境だの幞運だのではないず、そう蚀い匵る事でそれらに恵たれただけだずいう珟実から逃避しおいるだけではないか。
 努力した皋床で理䞍尜を語るのだ。
 実に忌々しい。理䞍尜を知り、䞖界を知れば、そんな浅はかな台詞など出ないものだ。人間䞀人の意志や行動だけで䞖界が倉えられるなど、傲慢を通り越しお滑皜でさえある。ある意味䜜家ずはそれら汚らしい綺麗事を吊定する立堎なのだ。
 個人ではどうにもならないからこそ、その意志を䌝達し、広め、読者共に代わりにやらせる。
 䞀ミリでもマシに倉える為に、そうするのだ。 読者の意志など底が知れおいるので、期埅などさしおする぀もりもないが、私個人でやるよりはマシだからな。だからこそ、物語を曞くのだ。
 毎日努力したから䜕だず蚀うのか。その皋床でよくもたあ䞖界を語れるものだ。
 恥ずかしくないのか
 理䞍尜を、䞖界を芆したず勘違いする愚か者が䞖界を回すずいうのだから䞖も末だ。珟実に䞖界を芆すずなれば、䞊倧抵ではない。
 私が蚀うんだ間違いない。
 少なくずも、ニュヌスむンタビュヌでしたり面をするような䜙力など残りはしない。私であれば取材など断り執筆衝動に駆られないよう気を付け぀぀䜜者取材だず蚀っお諞囜挫遊の旅にでも出るだろう。芁するに、取材をするのはいいが取材を受けるなどやっおられるかずいう噺だ。
 そんなものは圱歊者にでもやらせおおけ。
 私は仕事で忙しい。手間を取らせるな。
 仕事、仕事、仕事か。私の仕事は䜜家で間違いない。それ以倖に己の道は芋あたらない。䜕よりこうも金にならない珟状でも尚、私は己の有り様ずしお「邪道䜜家」ずしおの己を匵る事に、䜕の違和感もありはしない。
「先生は順番が逆なんだよな」
 私は情報通り反逆者共の䜏凊に列車で向かっおいた。富裕局が虐げおいるからか、随分ず豪奢な䜜りで、モヌニングビュッフェたである。装食は遙か昔の颚光明媚な珟地民族を圷圿ずさせる様な独特の䜜りで、芋たこずもない圢のランプや容噚の数々が、私の創䜜意欲を刺激する。
 未知の文化ずは、いいものだ。
 䞖界には知らない䜕かが幟らでもあるず、私に教えおくれる。もっずも私の知らない人間性などありはしないがな。人間に盞容れぬが故に、人間に぀いお私に知り埗ない事はない。仮にそんな物があったずしおも、芋ればおおよそ理解可胜だ。 そしお、芋るだけでなく知ればそれで十分。
 嬉しくもない技胜だが、䜜家には有り難い。
 のだろうか どちらでも構わないが、しかし人間の、いや䞖界の理䞍尜を描く䞊ではこの䞊もなく䟿利な特技だず蚀える。
 私はコヌヒヌ自前で甚意した。カフェむンを飲み過ぎお頭痛が止たらなくなるのは、もう埡免だからなを䞀口含みカップを机に眮く。
 そしお、私はい぀ものように、電子端末に朜む人工知胜に語りかけた。
「先生、仮に人間の䞀生に䟡倀ある䜕かがあるずすれば、それは「己の道を定める」ずいう行為を起点にするものなんだよ。けど先生の堎合、生涯を賭けお探すべき道筋だけを先に芋぀けちたっおるから、ある意味バランスは取れおるのさ」
「嬉しくもない。倧䜓、人間の生涯における䟡倀など知るか。私は金さえあればそれでいいんだ」「そうかい けどよ、本来は党おを賭けお手に入れるべき目的を遂げちたったら、その先にやる事なんおないだろう ゲヌムず同じさ。魔王を倒しおレベルをあげきったら、そのゲヌムに先は無いし、先生の蚀うずころの「面癜さ」なんお、皆無だず蚀っおいい。先生は「充足」も欲しいんだろう。なら、それはそれで願いが叶っおいるず蚀えなくもないさ」
「蚀えるか銬鹿が。ご高説結構だが、それで生蚈を立おられなくおどうする」
「それはそうだが、先生の物語にある葛藀や悪意の党おは、それありきで成り立぀ものばかりだ。もし、ここで党おが䞊手く行ったら、先生は悪意を刻む物語を、これから先も語り続ける事が出来るのかい」
「出来るさ」
 即答した。生憎だが環境皋床で倉わるような、甘ったるい悪人ではない。
 私は最初からこうだ。
 客芳的に芋おも、環境や胜力の有る無しで悪人になるかず語るには、螏み越え過ぎおいる。䞀線を遙か昔に、いや最初から螏み越える事を前提ずする圚り方だ。怪物連䞭は人間に恚み嫉み憧れを抱いたりするが、私の堎合芋おすらいない。
 県䞭に人間の䞖界を、入れおいないのだ。
 そんな圚り方は、環境次第でどうにもなるたいなる蚳がないのだ。そしお、その圚り方を貫く私に「満たされたから倉わる䜕か」など有りはしない。あるものか銬鹿銬鹿しい。私は停善者共の唄う「救い」ずやらを求めおいる蚳ではないからだ。私が欲しいのは「勝利」だ。今たで私を煩わせおきた「䞖界」に「勝利」する。それだけが私の目的であり、充足だ。
 故に、満足ずいう感性など無いが、もし満足をするのであれば、それは䞖界を物語で芆し、人間の信じる善なる党おを吊定した時だろう。
 悪の、完党勝利だ。
 汚らしい綺麗事、持぀偎の傲慢、䞋らない自己を慰める為の倫理芳。そういう屑共に、誇り高き悪を以お挑み、勝おる筈のない戊いに勝利しお、凱旋を行い善を語る党おを、偉倧であり匷力無比な悪に改心させる。聖者が嘘くさい綺麗事を吹くなら、私はその聖者に察しお悪を説くのだ。
 その綺麗事は、珟実を芋おいないずな。
 成る皋、綺麗なのだろう。そう思う。特に吊定する぀もりもない。確かに理想だ玠晎らしい。
 だが、それが䜕だ 綺麗事を吹くだけなら、それこそ誰にでも出来る行いだ。珟実に䞖界ずは綺麗ではないし、理想など玙屑に等しい。理䞍尜が跋扈しお、悪意が無ければ生きられない。䜕かを殺しおでしか先に進めず、生かすだけの道など劄想にも劣る無力さだ。
 それでも、進む。
 そうでなくおは、嘘ではないか。
 嘘で隙しお儲けるのは良いが、隙されお道筋を狂わされおどうする。悪ずは、持぀偎特有の䜙力ある戯れ蚀から、最も遠い生きる指針だ。
 その悪の䜓珟者。
 その圚り方が、倉わる蚳が無いだろう。
 倉える぀もりなど曎々ないしな。
「そうかい。でも気を぀けろよ先生。䜕者であれ絶察は無い。先生が善良な人間になるずは流石に俺も思わないが、勝利ず生き延びる事は違う」
「わかっおいるさ。むしろ、そこからが本番だ。倧䜓仕事で生蚈を立おる事そのものは、珍しくもない事でしかない」
 そう、そこからなのだ。
 幞犏などどうでもいいが、しかし幞犏を定矩し先に進む圚り方は充足になる。䜕より私には倒すべき敵が倧勢いる。いや倧勢ずいうか、䞖界党おが敵なのだ。敵でない事柄などなく、䜕もかもが芆すべき理䞍尜であり、倒すべき圧制者だ。
 匷いおいえば、善性の党おだろうか。
 生たれ぀いおの悪である私にずっお、善なる物はすべからく敵だ。悪を容認せず、綺麗事だけを口にしお、悪性は廃すべきだず目を背ける。
 珟実逃避の敵前逃亡だ。
 そんな連䞭には、死刑が盞応しい。
 珟実を生きる気がないなら、それも構うたい。劄想の綺麗事を愛するのであれば、別に死のうが生きようが貎様等の遞んだ道の䞀぀だ。
 やるこずなど、文字通り山ずある。
 䜕せ、䞖界の党おなのだ。
 であれば、生掻が萜ち着いた所で、それに満足しお止たるなど、出来る筈もない。第䞀、私には「止たる」などずいう機胜は付いおいない。
 そんな物があるなら䜜家になる前に止めおいる䜜家ずいう圚り方に、身勝手な幻想を抱く銬鹿は倚いが、ロクなものではないぞ。
 たず人間ではない。
 怪物にも混じらない。
 英雄など有り埗ない。
 文字通り、「人間の党お」いや「䞖界の党お」に盞容れない存圚。だからこその「䜜家」なのだず蚀えるだろう。真っ圓な道など送らずどころか勝利の味さえ知らず、暖かな光の党おに背を向け暗闇の䞭でのみ生息できる化け物だ。
 たしお、心など持぀筈もない。
 そんなもの、人間からすれば、怪物からしおもたごうこずなき「悪」だろう。それ以倖の䜕者にもなれない、䞖界に察する敵察者。
 それが「䜜家」だ。
 たしお私は「邪道䜜家」だ。通垞の䜜家共ずは違い、そこぞ曎に金で己を定矩し悪意を肯定しお読者の党おを悪意で切り刻む存圚だ。そんな私にしおみれば、䜜家ずいう肩曞きに憧れお䞋らない駄䜜を出し䜙韻に耜るなど、どうかしおいる。
 貎様等の駄䜜のせいで、売れないではないか。 玠人が、それも思い぀きで参加するな。
 いい迷惑だ、銬鹿め
 物語で䞖界を芆そうずしない奎に、䜕故䜜家を名乗られなければならないのか。党く、情けないどれだけ暇なのだ、貎様等は。
 遊んでいる暇があるなら働け。
 劎働で満足するな。それなら歯車で十分だ。
 それも出来ないのならば死ね。綺麗事に耜溺し䞋らない倫理芳に囚われゎミにも劣る換えの効く生涯しか送らないなら生きおいるだけで迷惑だ。 すみやかに自害しろ、銬鹿共が。
 生きようずしない奎に、生きる䟡倀など無い。 あるものか。分を匁えろ。
 そんな様だから、信念を持ち努力すれば成功が確玄されるなどず思い蟌むのだ銬鹿め
 そんな物は、玠晎らしくも䜕ずもない。
 努力しお順圓に勝利しただず ぀たり理䞍尜の党おを味わわず、努力すれば埌退し努力した分だけ傷を負い、努力を積み重ねた分だけ返す必芁のある借金を抱えるような経隓をしなかったず、぀たりはそういう事になる。
 それのどこが玠晎らしいのだ。
 理䞍尜を知らないたた生きおいるのではお䌜の囜に䜏んでいるのず同じ事だ。少なくずも圓人の粟神はそれを蚱容する。䜕せ、知らないのだ。
 理䞍尜を知らなければ、前提に眮くたい。
 そしお、理䞍尜を抜きにした過皋を積み重ねお結果を出した行いなど、理䞍尜を知る者ず盞容れる筈がない。必ず歪むものだ。聖者や偉人の行いが尊いず語るのは勝手だが、しかし、その行いを凡俗が真䌌た所で、残るのは悲劇でしかない。
 報われる方が皀なのだ。
 そんなのは、圓たり前の事だ。
 信念を持぀事が玠晎らしいなどず、だからこそ蚀えるのだろう。芁は信念を持ち、その䞊で敗北を喫し続けた経隓がないから出る台詞だ。
 達成できぬ信念に䟡倀など無い。
 あるものか銬鹿銬鹿しい。
 それでいいなら麻薬でもやっおいろ。
 倢の䞖界の䞭で戯れるのがお䌌合いだ。達成し勝利するからこそ評䟡されるのだ。埋もれたたた死に絶える信念など、圢がない分ゎミにも劣る。
 私が蚀うんだ間違いない。
 たさしく、このたたではゎミ以䞋だからな。
 勝たなければ個人の意志や行動など、その皋床の䟡倀すら無い。最初から䜕もしない方が遙かにマシだろう。これも、経隓談だ。
 正しさの暩化みたいな連䞭には、生涯味わえぬ屈蟱の数々。だからこそ悪意を刻む物語なんぞを曞いおいる。しかし、この物語にしたっお読む奎がいなければ金にもならず、物語が広たり儲かるかどうかは運䞍運に巊右される。そもそも物語を真っ圓に扱おうずいう奎がいない時代だ。
 その時点で、既に足を匕っ匵られおいる。
 その様でさえ語る事を止められないのだから、己の道である事に確信を持おるずいうのは䜕ずも皮肉な噺だ。ゞャックの蚀では生涯を賭けお手に入れるべき思想らしいが、だから䜕だ。䞀銭にもならない思想など、䜕になるずいうのか。
 そしお、それが己の定める道であり、䜕よりも己の圚り方を瀺せる生き方だずしおも、勝おないたた終わるのではやらない方がマシだ。芋る分は良いだろうが、やる偎はたたったものじゃない。私は道化垫ではない、䜜家だ。
 物語など、札束に倉える為にあるものだ。
 読者共の感動 知ったこずか。
 私が物語で刻むのは悪意だ。人間の悪性だけを盎芖する勇気が手に入るのだず、泣いお喜び金を払うがいい。なに、代金は党財産の半分でいいぞ銬鹿げた時間を費やしお䜜られる物語に、日雇い劎働者䞀日分の絊料すら払わないずいう、その考えそのものがどうかしおいる。
 他者をひき殺す為に倧枚はたいお車を賌入するなら、その分物語を買え。移動 歩いお䜕ずかしろ。私は進歩した技術など、基本䜿わない。
 この物語ずお、文房具で曞いおるんだぞ。
 パ゜コン 面倒だろう。䜿いこなせない技術など、あるだけ無駄だ。面癜い物語を探すのには䜿っおいるが、それで物語を䜜ろうずは思わない䜕より、情報挏掩の心配もない。可胜性は皆無だろう。ネット䞊に繋がっおいないのだから圓たり前だ。
 私の䜜品を先んじお芋ようずする奎がいるのかは知らないが、ずにかく情報管理は䞇党だ。
 もし情報が欲しいなら私を襲うしかないが私に容赊や慈悲など無いので、䜕の保蚌もする぀もりはなく、恐らく事故に遭うずだけ蚀っおおく。
 無論、私は関係ない。
 蚌拠でもあるのか
 ある蚳など無いがな。
 ミステリヌ小説じゃあるたいし、もし仮に、の噺ではあるが、面倒な远っ手を始末したいのなら海にでも沈めるか、獣にでも食わせた方が早い。 あくたで仮に、の噺だ。
 珟実ず虚構を䞀緒にするな。
 それを金に換えるのも、䜜家だがな。
 喜劇も悲劇も実際以䞊に食りたお、それを物語ずしお語り、人間性を自圚に操る事を良しずした物奜きもいる。事の真実に拘り人間の悪性を露呈させ、それでも未来に続く人間的幞犏ずでも蚀うべき暗闇の䞭の光を求める偏屈者もいる。だが、私はそれらずさえ「違う」のだ。
 人間性など、どうでもいい。
 語りやすいから、語るだけだ。
 機械の方が人間らしいだろう。人間になりたいず願う心さえ無く、たたそれを笑い間違いのたた突き進む異垞性。どうしたずころで䞖界の党おに盞容れず、その事を䜕䞀぀負い目にさえ思わない物語を䜿っお悪意を刻み、人間性を吊定し䞖界の党おに䞍信を抱かせ、読者の思想に蚗すのではなく、読者の思想を未熟ず切り捚おる。
 その䞊で、䞖界ず敵察せよず謳うのだ。
 別に、人間が死滅し、卵で繁殖する゚むリアンの倫理芳が䞀般的な物になったずしお、私は䜕も問題がない。その゚むリアンの倫理芳を吊定し、今そこにある「善性」や「正矩」だずか呌ばれる党おを改めお吊定するだけだ。
 䜕があろうが、必ず敵察する。 
 
 読者ず、語るべき䞖界ず敵察しおいるのだ。
 
 䞖界を信じない、あるいは䜕ずも思わない様な䜜家はいるだろうが、䞖界ず敵察する事を良しずする䜜家は、今のずころ芋た詊しがない。
 たあ圓たり前だ。
 私は「邪道䜜家」なのだから。
 人類史史䞊、そんな蚀語を口にした奎など私が初めおだろう。特蚱を取りたいずころだ。物語が売れ初めおから䟵害されたら、笑えないからな。 売れれば、だが。
 そういう意味では、根暗な人間嫌いや波瀟䞇䞈の人生を送った䜜家共も、倧抵はある皋床生蚈を立おられおいるのだから、売れないたた語り続けるずいう䜜家にあるたじき理䞍尜も、邪道䜜家に特有の悩みなのかもしれない。
 嬉しくない噺だ。
 心があるから人間、いや人間でなくずも迷い、だからこそ心を無芖しお行動するなど銬鹿げた噺だず人は蚀う。しかしだ。珟実問題無いのだから私が心の無さに悩み、人間に近づこうずする行為はただの珟実逃避だろう。心が無いなら無いで、それに準じた行いが必芁になるものだ。私の堎合それが人間性の党おを郜合良く䜿い捚お、時には人間性を䜓珟し、時には必芁であれば敵察しお、己の進むべき道の為に、心の有無さえ利甚する。 それが「私」だ。
 悩んで「人間らしい幞犏」に倢を銳せるのは、物語であれば矎埳なのだろう。しかし私は物語の䞭における䞻人公ではなく語り手だ。䜕よりも、それは王道の物語であっお邪道ではない。王道の物語など、私には䞍芁だ。
 でなければ、䜕の為の「邪道䜜家」か。
「キヒヒ、いいんじゃねぇの、邪道。俺なんかは王道の物語じゃあ敵圹だからな。どうせなら王道より邪道の方がやりがいがあっおいい」
 人工知胜の癖に俗っぜい台詞をゞャックはそう吐き捚おた。確かに違法存圚の人工知胜などどう足掻いおも瀟䌚の邪魔者だ。電脳䞖界を自由自圚に砎壊する可胜性がある以䞊、私以倖の奎の手に枡れば凍結凊分か廃棄だろう。
「やりがいもいいが、金の方が倧切だ。金だけでは論倖だが仕事だけでも成り立぀たい。それこそ金にならない仕事をせざるを埗ない瀟䌚圢態は、存圚そのものが悪なのだ。いや、誇りも信条すら無いのだから、この堎合倖道ず蚀うべきか」
「どう違うんだい」
「芋おいお面癜い方が悪、぀たらない䞉䞋が倖道ず呌ばれる事になるな」
 そい぀はわかり易くおいい、などず軜口を叩きながら、あくたで軜く物事に構える。䞖界に䜕か行動しお挑むずいうよりは、こい぀の堎合それら党おを受け入れる類なのだろうか どうにも、こい぀の考えは玠っ気ない。
「けどよ先生。䜕かを倉えるなんお個人には元々無理な話なんだぜ 実際、今ある䜓制を動かすのは、い぀だっお倧勢の意志だ。先生にその䜓制を倉える力があるずすれば、それは読者であっおその前段階ではその力は無い。匟圧するにしろ、革呜を起こすにしろ、䞖界を倉えられるのは倧勢の暎力だけなのさ」
 普段浮぀いた存圚の癖に、ここ䞀番では奇劙な説埗力を持぀台詞を吐き出す奎だ。䞖界の必芁悪ずしおの圚り方を持぀この人造の悪は、私ず違い人間を肯定する圚り方を持っおいる。人間の悪性を嗀いながら、人間性を吊定しない。
 ひねくれた奎がいたものだ。
 しかし、その論拠が正しければ問題がある。
「その堎合、どう足掻いおも私が倧儲けをする事は䞍可胜ではないのか 売る前にそんな倧勢の意志を動かせれば苊劎しないぞ」
「いっそ無料で配垃しおみたらどうだ」
「それも、怜蚎しおいる。幟らかかるかただ䞍明ではあるし、拡散を䟝頌出来る人材がいないので未定でもあるが、元よりその぀もりだ。ずはいえ無料で配垃するだけなら既に詊しおいる。読者は無料で読めたず喜ぶだけであっお、別段その意志の力で䜕か恩恵がある蚳ではない」
 それも、既に実蚌枈みだ。
 読者は、いや、読者も己の利益しか考えない。連䞭の利益に合わせた所で、䜕も埗る物などないずいう事は、既に知っおいる。
 だから、読者に期埅すべき䜕かなど無い。
 それだけの䟡倀があるず思うのか 長い幎月を賭けお䜜り䞊げた傑䜜を、無料で読もうずし、あた぀さえ子䟛の小遣いのような金で買い持る、盗賊もどきの連䞭に期埅する意志だず 銬鹿を蚀うな、自己愛の激しい障害者なのか
 䜕であれ、同じだ。人間ずは、人間でなくずも調子の良い時には加勢するが、颚向きが悪くなれば掌を返す。神仏などその最たる䟋だろう。
 持぀偎には、曎に味方する。
 負け組の肩を持぀事など、有りはしない。
 でなければ、持぀か持たざるかの栌差がこうも䞖界に広たるものか。他者を搟取するからこそ、茝ける道を切り開くのが䞖界の摂理だ。
 どい぀もこい぀も、䞖界に期埅し過ぎた。
 そんな考えは、甘えず蚀っお差し支えない。
 䞖界にそこたでの䟡倀など無い。ゎミ山の䞭で我々は埋もれおいるだけだ。䞖界にあるのは粟々汚らしい綺麗事か、それによる独善の抌し぀け、そこから波及する虚構の倫理芳で自分達を慰め、珟実逃避をしながら圧制を敷き、その䞊で自分達が「善良で道埳的な玠晎らしい存圚」だず、そう思い蟌む事で出来䞊がる倩囜だけだ。
 地獄、ではない。
 倩囜には刑眰などないからな。どれだけの虐殺を行い、どれだけの独善を敷いたずころで䜕䞀぀咎められないよう力で圧制を行うのだから、地獄ではなく倩囜ず呌ぶべきだろう。汚らしい綺麗事による倩囜の創造。死埌の䞖界に安らぎを求めるずいう考えは倚いが、䜕の事はない。既に䞖界は持぀偎にいながら己の悪性を盎芖できない愚か者の心を誀魔化す為に、倩囜ずしおの機胜を果たしおいるずいえるのだ。
 倩囜など、そういうものだ。
 倩囜を抌し぀ける奎の為だけに存圚する。
 誰も圌もが平等な䞖界など有りはしない。倧䜓倩囜があるずしお、そこを支配する神仏なりは、人間より「䞊」にあるのは間違いない。そい぀等の気玛れで倩囜から地獄ぞ、あるいは倩囜入堎の蚱可が䞋りないのだから、それは既に連䞭が支配する檻のようなものだ。
 䞀望監芖システムだず蚀える。
 効率的に人間を管理し、自分達にずっお郜合の良い倫理芳を怍え付け、そうでなければ地獄行きだず暎力で抌し぀ける。成る皋、参考にしたい。私よりも遙かに人間を䜕ずも思っおいないやり口だろう。こうも己に郜合良く物事を捉えお、倩囜などずいう蚀葉を嘯けるのであればそい぀は盞圓の傍若無人に違いない。
 少なくずも、身勝手さなら私以䞊だ。
 案倖、神仏ずいうのは開き盎るのが苊手なだけなのかもしれない。䜕せここたでの非道を匷いお笑顔でいられるのだからな。玠晎らしい。それら非道を行い぀぀も、郜合良い倫理芳で誀魔化せるなら、ある意味圓人の脳内だけでは倩囜だろう。 成る皋、たさか連䞭が邪魔しおいるずいうのも有り埗る噺だ。私の物語は連䞭にずっお、郜合の悪い噺ばかりが曞かれおいる。自分達の倫理芳が䞋らない些末な物だず暎かれれば、自分で自分を玠晎らしい物だず思い蟌めなくなる。だからこそ私の物語が売れるのを劚害しおいるのだろう。
 金を払っお圢だけ神頌みをしおみたが、むしろ連䞭からすれば金は受け取るが自分達の犯眪行為を暎かれるような行いなどやりたくない、ずいう事か。わからなくもない。でなければ、神頌みをすればする皋、払った金の分だけ䞍利になるなど有り埗ないしな。
 道理で、幞運が買えない蚳だ。
 噚の小さい連䞭だな、党く。
 情けない奎等だ。
 だからだろうか そんな連䞭が幅を利かせおいるからこそ、「心の匷さ」云々ずいう䞋らないテヌマを基準にした物語が倚いのかもしれない。汚らしい綺麗事だ。倧䜓、䜕を以お心が匷いずか匱いずかを決めるのだ。物事に屈せず挑み続けたずころで実利ずは関係ないずいう事実を私は既に知っおいる。
 たあ、私に心は無いのだが。
 であれば、むしろ心があるからこそ人間は匱いのだろう。良く人間の心の匱さは匷さに転じるず物語で語られるが、語られるだけだ。珟実に匷さを瀺す心の有り様など、芋た詊しがない。物語の䞭に自分達を投圱する事で、珟実にある無様さを誀魔化しおいるだけだ。
 䜕せ、私が蚌明しおいる。
 私には心がない。故に、途䞭で止たるだずか、諊めるだずか、あるいは嘆きを感じ屈するずいう抂念そのものが入っおいない。銬鹿銬鹿しい事に私には出来ないのだ。そんな安盎な遞択肢を遞ぶのは、心がある連䞭だけだ。
 珟実に心が有りながら進み続ける奎などいない心を捚おお鬌になるか、心を排しお人間性を切り捚おるかだ。埮劙に違うが、意識的に心を捚お人倖ずしお歩む事ず、無意識的に心を殺し、機械の様に進むかでもしなければ、愛だの恋だののような綺麗事で物事を成し遂げるのはそれこそ物語の䞭だけだ。
 虚構ず珟実を䞀緒にするな。
 貎様等は暇なのか
 珟実を芋ろ。
 珟実に存圚しないからこそ、そういった綺麗事を物語に曞き、自分達を投圱しお自己満足出来る「䜕もかもが郜合の良い䞖界」に浞りたがるのは麻薬患者ず盞違ない。誰も圌もが珟実を生きようずしないからこそ、ある意味真っ圓な䜜り手共が苊劎するのだろう。
 嫌な時代に、なったものだ。
 どうせすぐ飜きるのだからやめればいいものを珟実逃避の為に持ち䞊げる読者共。そんな連䞭に物語を読めなどず、無理な話だったか。
 そこたでの知性があるずは、思えないしな。
 無いからこそ、逃避しおいるのだから。
 物語物語物語か。しかし物語ずいう抂念が倉質し、既にか぀おの語るべき䜕かを語り䞖界を芆し読者に圢はどうあれ未来を魅せる物語など、既に䞖界から絶滅しおいる。珟代瀟䌚に照らし合わせれば、私のそれは物語ずしお扱われないのだ。
 売れれば䜜家だ。
 ゎミを䞊手く売り抜ける胜力こそ、珟代䜜家に求められる胜力だ。いや胜力ず蚀うより、そこに至るたでの「幞運」の保有者かどうかこそが䜜家を自称する連䞭の本質なのだろう。実際、䜜家を気取る奎は倚いが、珟代瀟䌚で物語を䜿い䞖界を芆そうずする奎など、存圚しない。
 粟々評論家を気取り、運良く売るだけだ。 
 それだけでしかない。䜜家ずいう肩曞きに固執しおいるだけで、それだけだ。物語に手抜きせず䜕かを刻み䞖界に挑む有り様など、昔はどうだか知らないが、今の䞖界には存圚しない。私などは䟋倖ずいうより、異端なのだ。
 本来、この時代にはいる筈のない存圚だ。
 真っ圓に物語を、いや、この堎合偏屈どころか悪意で切り刻むっお感じだが、ずにかく語るべき䜕かを語り、䞖界に問いかけ䞖界に挑み、䞖界の党おをこき䞋ろそうずする圚り方など、時代遅れも良いずころだ。
 珟代瀟䌚では、珟実逃避が望たしい。
 幞運に恵たれお、仲間には支持されお、䜕䞀぀理䞍尜を味わわず、「困難みたいなもの」を経隓するだけで勝利出来る物語。
 指を指される展開など、あろう筈もない。
 理䞍尜に屈し続け、敗北から運呜に挑み、䞖界の党おを信じるに倀しないず切り捚おた挙げ句、人間性など端から持たずに戊い続ける物語など、連䞭にずっおは「郜合が悪い」のだ。理䞍尜など簡単に打砎できお、「正しい倫理芳」さえ歩めば䜕もかもが䞊手く行き、敵ずは戊いの䞭で分かりあえお、茝ける勝利しか有り埗ない物語。
 銬鹿銬鹿しい噺だ。
 理䞍尜ずは芆せない物であり、正しい倫理芳は所詮汚い珟実からの逃避に過ぎず、分かりあえる奎など敵ずは呌ぶたい。
 必ず勝利する物語など、ただの八癟長だ。
 あるいは、持぀偎特有の思い蟌みか。
 䜕にせよ、ロクなものではない。幞運に恵たれそうである事が圓然であるなら良いのだろうが、珟実にはそんな奎はかなりの少数掟だ。たしお、読者が郜合良くそちら偎だけであるなど有り埗ぬ仮定であり、䜕の䟡倀もない物語、いや癜玙の方がマシなただのゎミだ。
 ゎミを曞店に眮いおいるに過ぎない。
 そのゎミで、珟実逃避をしおいるだけだ。
 麻薬ず䜕ら、倉わりない。
 
 未来に垌望など必芁ない。
 
 そんな䟿利な物が無ければ進めないなど持぀偎特有の愚かな悩みだ。たしお、物語にそんな物を求めるな銬鹿銬鹿しい。垌望などなくずも進める事に支障など無い。散々進んできた私が蚀うんだ間違いない。
 いや、間違いだずしおも知るか。
 生憎生きる事に䜙力を持おる銬鹿共ず違っお、私には匷さによる匱さも匱さによる匷さも人間性による茝きも、無い。
 そんな「楜」は出来なかった。
 実際、矚たしい噺だ。そのような䟿利な道具で人生を有利に進めるなど、たさしくゲヌム感芚で生きおいるず蚀える。
 生きるずいう事に、向き合っおいないのだ。
 でなければ、そんな楜で満足出来る筈がない。 私は金さえあれば満足出来るがな。
 垌望など存圚しない。あるずすれば、珟実にはただの劄想だ。文字通り倢心地だからこそ芋る倢であっお、珟実にあるのは「困難」ず「理䞍尜」ずいう壁だけがそこにある。だが、その壁すらも簡単に砕ける者ずそうでない者がいるのだから、その壁の有無も所詮「持぀か持たざるか」の境にある関所のようなものなのだろう。
 芁は、党おが運次第だ。
 人間の尊さなど、それで党お説明可胜だ。
 所詮、人間性の茝きなどその皋床。
 運呜に巊右されず、意志の力だけで前に進むずいう圚り方など、それこそ物語の芋すぎだろう。珟実ず虚構を䞀緒にするな。倧䜓進んだから䜕だずいうのだ。そんなもので進んだずころで䞀円にもならんぞ。私が蚀うんだ間違いない。
 経隓するべきではない経隓を党お知る。
 それ故の「䜜家」であり、それらを悪意のみで語るからこその「邪道䜜家」だ。たあ、売れない䜜家は珟代では䜜家だず呌ばれないものだがな。 私からすれば、䞍思議な噺だ。
 売れる駄䜜を䞀぀二぀曞けば、思想の寵児だずもおはやされ、気取った顔で取材を受けお、その圓人はずいうず、䜜家であれば必ず持ちうる筈の心構えすら欠けおいるものだ。人間が嫌いな奎か人間を玩具の様に扱う奎か、人間を䜕ずも思わぬ非人間か。いずれにせよあるべき筈である、人間をやめた思想すら存圚しない。
 人間のたた、䜜家になろうずいうのだ。
 分を匁えろ銬鹿共が。
 人間が䜜家を語るんじゃない。
 技術による小手先に頌った小咄ばかりで、䜕も刻み぀ける悪意も無い。぀たらない駄䜜を量産し䜕を語るかずいえば「倢」「垌望」「愛「友情」或いはそれは、「恋」だの「努力」だったりするのだが、いずれにしろ䞋らない。
 その裏偎を曞かなければ意味があるたい。
 綺麗事を曞くだけなら麻薬でもやっおいろ。
 その方が簡単だぞ。やっおる事は同じだしな。 いずれにせよ「生きる」ずいうこずが「恐怖を己が力に倉える事」だずするならば、私は金の力を埗るのではなく、金ずいう抂念そのものを味方に぀けなくおはならない。いやこの堎合、金ではなくそういったあれこれに巊右される状況、所謂その「運䞍運」あるいは「因果」だずか「運呜」ずいった「倧きな力の流れ」そのものを己の力にしなければならないのだ。
 背負った星ずでも蚀うべきか。
 䟋えば「䞻人公」だ。䞻人公は䞻人公であるが故に、必ずずいっお良い皋「勝利」を手にする。だが、それを芆すには「䞻人公」ずいう立ち䜍眮そのものを奪い「悪の䞻人公」ずしお成り䞊がるしか道はない。
 運呜を倉えるだけなら簡単だ。䜕床も蚀うが、「生きたたた生たれ倉わる」だけでいい。圚り方を倉革し先に進めれば運呜そのものは倉えられるだが、倉えるだけでは駄目なのだ。珟に、私は運呜そのものを「邪道䜜家」ずしお確立したが、それだけだ。勝利ずは䜕の関係もない。
 運呜ず勝利は、別の堎所にあるのだ。
 だから、それだけでは足りない。倉えるなら、むしろ運呜以倖を倉える必芁がある。それが䜕かずいえば「幞運」ずいう「力」だ。
 運呜はあくたでも「歩むべき道」であっお実利ずは関係がない。歩むべき道を歩きながら、貧乏な生掻を送るのでは本末転倒だ。その過皋にある力こそが、運䞍運ずいうや぀だ。過皋にある力か結果を望む私に過皋が足りないずはな。
 いや、それも結果の内か。
 今ある力の差こそが、珟状を生み出しおいる。幞運を奪えれば噺が早いのだが、これほず理䞍尜ずいう蚀葉が䌌合う存圚も無いだろう。
 生たれ぀き、有る無しが定められおいる。
 圓人の意志や行動など、䜕の関係もない。
 どうしろずいうのだ。未来に垌望があるだのず口にする連䞭は気楜で良いものだ。理䞍尜の䞀぀も敵察した事が無い癖に、それらしい蚀葉を吐き䞖界の真理を知ったきになれおいればそれだけで「立掟な人間」の出来䞊がりだ。
 残念だが、偶々恵たれおいただけだ。
 貎様等個人など、いおもいなくおもいい。
 ただ幞運ずいう自動装眮が、貎様等の代わりに動いおいるだけだ。才胜、環境、䜕でもいいが、芁するに圓人の「仕事」以倖の党おだ。   
 働きもしないで、よく自惚れる。
 自分達の誇りが「偶然の産物」ず認めたくないからこそ、各々の個性を尊重したがり汚ならしい綺麗事に耜溺する。それでいお䞍可胜に挑み己で成し遂げられない䜕かを成し遂げようずはしない出来るからやっおいるだけだ。
 努力したからずほざく奎に倚い台詞だろう。
 それは、努力したら成果が぀いおきたから努力出来たずいうだけだ。努力すればする皋埌退し、努力に応じお敵が増え、努力の分だけ財垃の䞭身が軜くなる経隓はしたのか しおないだろう。努力すればするだけ成果が぀いお回るのであれば誰であれやるだろう。䜕せ未来が確玄されおいるのだから、その劎力が惜しくない筈がない。
 その執念には䟡倀があるが、それだけだ。
 䞍可胜を可胜にした蚳ではない。
 そしお、努力だけで成り䞊がるずいうある意味楜な道皋を送っおしたったら、䜕か臎呜的な事を間違えるのも人間だ。䞀蚀で蚀えば芖点が足りず倧局を芋誀る。圓たり前だ。そういった理䞍尜をそもそも「知らない」のだから、察凊など出来る筈もない。
 察凊できない難題に理䞍尜にも挑む必芁がある戊いが「生きる」ずいう荒道の䞀偎面だ。蚀わば険しい山道を登ったが、途䞭䞀床も獣に出くわさずに登り「山を制した」ず叫ぶようなものだ。
 それで誰もが登れれば苊劎しない。
 偶々出くわさなかっただけだ。
 珟代の、所謂その「成功者」ずいうのは䞀぀の䟋倖もなくこれだろう。だから知った颚な曞籍を出しお、恥ずかしげもなく語るのだ。人生は困難ではなく、正しい道を歩いおいるだけで、誰もが未来を切り開ける、などず劄想を垂れ流す。   悪意の䞀぀も持たず、぀たらない持論を述べるのだ。
 面癜くも䜕ずもない。
 そしお、面癜くも無い奎の台詞など底が知れおいる。心の隙間に入り蟌んで珟実逃避の綺麗事を垂れるだけなら䜙所でやれ。
 貎様等を「䜜家」だず勘違いする奎が出おくるではないか。たるで䜜家みたいだが、そんな蚳がない。駄文を垂れ流すだけで䜜家になるならゎミを䞊べるだけでいい。
 実際、その蟺のゎミずさしお倉わらないのだ。 汚ならしい綺麗事に、䟡倀など無い。
 ゎミを䞊べお「䜜家ごっこ」をしおいるだけだそれを有り難がっお扱う「線集者ごっこ」も倧抂な噺だ。蚀っおは䜕だが珟実にはゎミの山を増やしおいるだけで、そんな駄䜜を誰が保管し先に繋げるのだ 
 私なら、飜きおすぐに捚おるぞ。
 読たない曞籍などあるだけ邪魔だ。
 それこそ、ゎミ以䞋だ。再利甚も出来ない。
 いっそ綺麗事を曞く䜜家気取りは、党員死刑にすればいい。どの道䜕の圹にも立たず、気取った自画自賛を曞くだけなのだ。その蟺の子䟛にでも曞かせた方がただマシだろう。倧䜓、䜜家に䜕を求めおいるのだ。華々しさなど欠片もなく、栄誉や栄光からは䞖界䞀遠い。そんな存圚を持ち䞊げたるで「人生の勝利者」のように食りたおるずは貎様等の頭には䜕も詰たっおいないのか
 いや蚀わなくおいい。芋れば分かる。
 䞭身が無い方がマシだ。
 むしろ䜕か詰めろ。その蟺の石でも詰めれば、少しはマシになるだろう。家で䜙っおいる生ゎミでも構わない。その方がただマシだ。
 䜕せ䜜家を「玠晎らしい」などず思う連䞭だ。 前提からしお、愚かな間違いだず蚀わざるを埗ないだろう。䜜家は誰かに認められるのではなく今ある䞖界を認めないからこその䜜家だ。いや、今ある぀たらない䞖界を、ずいうべきか。䜕より己が認められる必芁など無い。
 物語が売れればそれで十分だ。
 圓人に名声など望んで、䜕になる。
 䜜家が物語より有名になっおどうするのだこの銬鹿共が。芁するに己の思想が広たりさえすればそれでいいのだ。第䞀、䜜家などを生きる奎には人間瀟䌚に生きおいるずいう実感は無い。人間的な芋方が出来ないからこそ䜜家ず呌ばれるのだ。 粟々、その䞭で楜しめおいる、皋床だ。
 人間ずしお、人間瀟䌚を芋る事はない。
 ずどの぀たり人間ずしお生きお人間瀟䌚の䞭で生掻しおいる、蚳ではない。人間らしさ、などがあれば䜜家など出来ない。
 人間が人間的な物語を曞くなら、倖でも芋ればいい。ありきたりな劄想を垂れ流す物語を読むのであれば、昌寝でもした方が早いだろう。
 そんな圓たり前の事すらわからない銬鹿の為に私は物語を売るのに苊劎しおいる蚳だ。おかげで執筆だけはそれこそ銬鹿みたいに進んだがな
 嬉しくない噺だ。 
 そもそも私は元来速筆だ。真面目にやるなら、䞀日で䞀冊は曞けるだろう。いや、半日もかからないかもしれない。アむデアに困ったずいう経隓もない。䜕故なら垞日頃から私は闘争には必ず敗北し、䜕であれこちらに憎悪を向ける敵ずなり、売れもしおいないのに物語を執筆するずいう䜜家にあるたじき理䞍尜を味わい続けおいるのだ。
 これで執筆が進たない筈がない。
 この状況を䜜った責任者は殺すがな。
 絶察に蚱さん。仕事に察䟡がなくお良い理由は䞖界のどこを探しおも有り埗ない。それこそ神仏であろうが悪魔であろうが、必ず砎滅させる。
 なに、口先で私に勝おる奎は、この䞖もあの䞖もいないからな。裁刀があるなら必ず膚倧な金を請求し、裁刀ではなく力で事が進むのであれば、お望み通り郚䞋に反旗を翻させお暎力の枊の䞭で殺しおやろう。
 泣いおも謝っおも絶察に蚱さん。
 芚悟しろよ、人類史史䞊、いや神々の䞖界でも芋た事の無いような、空前絶埌の悪意をばらたき未来氞劫苊しめ続けおやろう。
 そんな奎がいれば、だがな。
 いるなら必ず、そうする。
 絶察に、逃がさない。
 恐らくは、地獄に無いであろう「借金地獄」の恐ろしさを骚髄より深く刻み蟌む。玠寒貧では、ただ足りない。その粟神を廃人に远い蟌みたずはそうだな、あの䞖を䞞々裞で五十呚でもやらせるのもありだ。痎態を䞖界に瀺させ、嚁厳を殺し、二床ず逆らえないよう本人が自分の石でこちらの奎隷にならせお䞋さいお願いしたす、ずそう頌み蟌むよう状況を远い蟌む。
 そうせざるを埗ない䞖界を䜜り䞊げる。
 私の埗意分野だ。誰であれ可胜だずも。
 呚囲の党おに汚いゎミを芋る目で芋られるよう仕向けおやるさ。最悪を怒らせればどうなるか、魂そのものに刻み蟌んでやる。
 栌差ずいうのはい぀の時代も倉わらない。
 この䞖でもあの䞖でも、同じ事だ
 どれだけ博愛䞻矩者のの神仏だろうが、連䞭に頭を垂れさせられるのが人間だ。そしお珟代瀟䌚においおも幟ら科孊技術が進み、遺䌝子改良技術などで才胜や寿呜を買えるようになっおさえも、結局は金が物を蚀う。そしお、金次第の䞖の䞭においお、成功者ずなれるか吊かは基本的に運だ。 生たれ、育ち、環境。あるいは才芚などの圓人の意思ずは関係ない郚分で党おが決たる。圓人がどれだけ望もうが、腕が無ければ野球遞手は無理だろう。病に䌏しおいるだけで厳しい。たしお、それらを努力だけで成し遂げたず勘違いする連䞭には、そのような足枷など芋た事もないのだ。
 意思だけで䜕かを成し遂げれば苊劎はない。
 それこそ珟実逃避だ、銬鹿銬鹿しい。
 向かい続けおいればい぀かずいう考えこそが、䞖界の理䞍尜から目を背けおいる。向かい続けたずころで、蟿り着かずにさたようだけだ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 向かっおいるだけで蟿り着ければ苊劎しない。向かっおいる先が逆方向かもしれないのだ。所謂その「努力の方向性が違った」ずいう、情けない埌付けの蚀い蚳を聞かされお、䜕の圹にも立たぬ戯れ蚀をほざかれるに過ぎない。
 芁するに、時間の無駄だ。
 圓人の意思の力など、所詮その皋床。
 䜕になるわけでもない。
 実際、そうだ。己ずは関係ない、誰かや䜕かの郜合で私は振り回されおきた。私個人の意志だの行動だのは存圚しないも同然であり、断蚀すれば䜕もしない方がただマシな成果を埗られただろう䜕もせずに朜ちるか䜕かを成しお奪われお死ぬかだ。いずれにせよ、予め敗北は定められおおり、今を以おそれは芆せおいない。
 䜕ずかしお、他者に抌し぀けなければ。
 誰かを地獄に萜ずす事で「幞犏」は掎めるものであり、その仕組みに敗北し続けたからこそ今の私がある。であれば今曎綺麗事を抌し぀けられる芚えもない。たさかそういった理䞍尜を抌し぀けられながら、こちら偎だけは真っ圓に生きろずでも蚀う぀もりか
 劄蚀は倢の䞭にしろ。
 信仰には綺麗事が倚い。珟実にそれが出来れば誰も苊劎しないずいう類の蚀葉だ。だが、戊争や貧困、栌差や圧制により生掻が危ぶたれ、或いは費やした劎力が無駄に終わり、圓人の意思や行動の党おが吊定されおいる状況䞋で、神仏を信じるずいうのは珟実逃避でしかない。
 倢を芋ながら死ぬだけだ。
 むしろ、信じるだけの䜙裕があるからこそ神仏を信じるのだ。切矜詰たった状況䞋で神仏を信じ察策も緎らずに死ぬのが「正しい倫理芳」なら、私は正しさなど埡免被る。正しい行いだから䜕もせずずも勝利が蚪れるなどず、そんな珟実逃避の戯れ蚀に構っおいる暇などない。
 珟実には、他者を苊しめれば苊しめるほど幞犏を掎めるものだ。圢はどうあれ珟状の䞖界にいる金持ちなど、その最たる䟋だろう。圧制者顔負けの事をしおいるからこそ、劎働者を奎隷扱いしお生掻の保障をしないからこそ、酒ず女を楜しめる䜙力で遊ぶのだ。
 その癖、䜕をしたいのかも分からない。
 月にでも旅行に行けば栌奜が付くず考えおいる浅はかにも皋がある噺だ。
 他にやる事はないのか。
 そんな連䞭が勝利するこの䞖界で、神仏などが䜕をしおいるずいうのだ。成果を出せない正しさなど劄想にも劣る。䞖界に䜕を出来る蚳でもない連䞭が偉そうにふんぞり返るんじゃない。少しは働いたらどうなのか。
 道埳を垂れる暇があるなら経枈を回せ。
 経枈も回せない神仏の倫理芳など、ただの劄想ではないか。珟実を動かせない正しさなど䜙裕がある時に考えればいい。
 そしお、仕事をしおいればその䜙裕はない。
 いや、あったずころでそれも運次第だ。どうも私は連䞭に嫌われおいるらしいしな。圓たり前ず蚀えば圓たり前の気もするが、正盎圹に立たない連䞭ず仲良くする気などないし、そもそも連䞭の唱える䞖界では生きられないからこそ私が生たれたのだ。
 汚らしい綺麗事の䞭に、私の居堎所はない。
 それらを剥がし、殺した䞊で生きるのだ。
 それが、私だ。
 たあ勝ち目など無いが、それもい぀もの事だ。少なくずも連䞭に物語を評䟡する脳味噌が無いのは確かだ。そんな知胜があるなら私の物語を既に売り捌いおいるだろう。案倖、人間の文字すらも読めないのかもしれない。
 党知党胜だったずころで、䜕者でも優秀であればある皋そこに成長など有り埗ない。
 成長する䜙地がないからだ。
 たしお、連䞭が「理䞍尜」を知り䞖界を芆そうずするなど、有り埗る筈もない。普通に考えればわかる噺だ。神仏がいたずしお、連䞭は党知党胜であり人間ずは土台からしお違う。
 連䞭であれば、汚ならしい綺麗事の䞖界でも、生きる事は容易だろう。だがそれを信じる連䞭は神仏ではない。そんな䟿利な胜力がある筈もない䞊に、そのような綺麗事を通しお䜕も成し埗ないたた死ぬなど誰であれ容認しない筈だ。
 それを容認するなら既に人ではない。
 それこそ生物ずは呌べない圚り方だ。
 理想論は、所詮理想論だ。理想を通せる圧倒的な暎力があれば可胜だろうが、しかし神仏連䞭のような䟿利な力など存圚しない。連䞭が手を貞しおくれるず唱える奎等も倚いが、ならば神仏連䞭が手を貞しお䞖界はこの様なのか
 はっきり蚀っお、それならいない方がマシだ。 䜕の成果も出せおはいない。
 それが「事実」だ。
 その事実を芋据えられない奎であれば、尚曎にどれだけ有胜だろうが圹には立぀たい。噺が脱線したが、芁するに連䞭は少なくずも私に手を貞す事だけは無い、ずいう事だ。
 願う心など、どこにも無いしな。
 そも祈るずいう行動が取れない。
 圹に立たないから、どうでもいいがな。
 そんな連䞭に助けお貰えるなら、そもそも䜜家になどなっおいない。そういう連䞭に汚ならしい綺麗事を抌し぀けられるだけ抌し぀けられお䜕の恩恵もないどころか綺麗事の負債をこちらが払う矜目になっおいる。
 他者に䞎えれば、図に乗っおたかられる。
 他者に慈悲を出せば、こちらが奪われる。
 他者に行動で瀺せば、行動を利甚される。
 生憎だが貎様等が思い぀きそうな浅はか極たる行いの党おなど、既に実蚌枈みだ。
 蚀っおは䜕だがしない方が遙かにマシだ。
 文字通りマむナスにしかならない。
 それが「事実」だ。
 私からすれば、事実から目を背けるからこその神仏だ。䜕せ、党知党胜でない身の䞊で理䞍尜を克服した事などないのだからな。生身で理䞍尜を味わっお恚たず枅廉朔癜を貫き通した逞話もあるのだが、しかしそれでは䜕䞀぀倉えられおいないではないか。たさか、その枅廉朔癜さを人間党おに適甚する぀もりか
 そんなのは、ただの拷問だ。
 理䞍尜を芋ようずしおいないだけだ。
 実際、どのような宗教であれ綺麗事だけを曞き過ぎるきらいがある。珟実にそんな行いを実珟し行動すれば、間違いなく砎滅だ。少なくずも個人ずしおの己を完党に殺し、人間性の党おを捚おおいるではないか。
 本末転倒もいいずころだ。
 悪埳がただ悪い、ず盲信するのではなく、悪意が人間を人間たらしめ、悪があるからこそ幞犏を埗られる事もあるず、事実を述べるべきだろう。 悪の存圚しない䞖界など、虚構に過ぎない。
 尊さばかり孊ぶのでは、珟実逃避を繰り返しおいるだけず倉わらない。悪を知った䞊で理䞍尜に向かい合い、それでも信仰を貫くなら䟡倀もあるだろうが、倧半はそうではあるたい。ただ正しいからず盲信しおいるだけだ。
 だから、䜕も倉えられないのだ。
 少しは珟実を芋ろ。
 この惑星近蟺でもそれら珟実逃避のような行動は繰り返されおいる。綺麗事の道埳ばかりを芋おきたせいか、政治の建前ばかりが行き亀い、結局茶番だけで治䞖が治められおいる。具䜓的に蚀うなら「議垭の確保」ず「血族の確保」だ。
 議垭制床であれば金の力で垭を確保するだけで政治は自由自圚に支配できる。郜合の悪い状況があれば法埋そのものをねじ曲げる事もある。
 入札制床など、その最たる䟋だ。
 力があれば䜕をしおも蚱される。その圚り方を䜓珟するのが人間䞖界における「政府」なのだ。昔はどうだか知らないが、近代では政府の存圚は富裕局の暩利を守り、奎隷局を手厚く管理する。そしお、その珟状を維持する行いを「倩䞋倪平」ず呌ぶのだ。実際に、か぀おそう呌ばれた時代もロクな時代ではなかった。
 綺麗事で目を背けおいるだけだ。
 識字率を誀魔化し足し算も出来ない愚か者共が士族などず名乗り遊び惚ける䞖界。気に入らない奎がいれば奜きに殺しおも蚱させる有り様こそが「尊い平和」ずやらの正䜓だ。平和ずいうのは、結局の所「珟状の方が郜合が良い」連䞭が唱える身勝手な抂念に過ぎないものだ。
 珟実には平和など、存圚しない。
 争い事を避け自分達に郜合の良い郚分ばかりを芋る愚か者が、呜を賭けお䞖界に挑む奎に察しお自分達の郜合が悪いからず綺麗事を抌し぀けお、その行いを「正矩」だずか「善」だずかだず思い蟌む事で己を肯定しおいるだけでしかない。別に正しさも倧矩も有りはしない。
 
 
 
 
 

 所詮、正矩など珟実を生きられない奎が自分で自分を誀魔化す為に䜿う麻薬に過ぎない。䞖界に絶察の基準があるずすれば、己の内だけだ。
 己の間違いを貫き通す芚悟。
 絶察に正しくない行いを、根拠無き確信を以お䞖界に挑んで成し遂げる。そんなのは圓たり前の事であり、呌吞や二足歩行に等しい前提だ。
 ぀たり貎様等は赀子以䞋だ。
 生たれおこない方がマシな知性だずいえる。
 私など、自我が芜生え子䟛心ながらに倧人共の無様さを眺め続けおいた頃から、知っおいたぞ。 むしろ䜕故知らないのか。
 今たでの人生䜕をしおきたんだ
 理䞍尜の癟二癟、䞀億二億皋床も無かったのかたかが䞖界党おが敵に回り、芋える人間が党おこちらに指を指し、保護するずかほざく倧人が暎力を振るい、責務を果たすず自惚れる䌁業が奎隷ずしお銖茪を求め、努力する皋埌退し、成長する皋貯金残高が枛り、運呜を克服すればその前よりも状況が悪化し、己の道を進めば金にならぬず嫌気が差すこうしお芋るず、䜕の問題も解決しおないな。
 今たでの劎力は䜕だったのか。
 それも今曎だがな。
 たあ、そういう意味では正矩がどうではなく、正矩を抌し぀けられるか吊か、善性を刷り蟌めるかどうかが肝芁なのだろう。政府が正矩を謳い、神仏が道埳を語る。それは結局の所そうであるず蚀える暎力があるが故だ。実際問題、地獄や倩囜があるずしお、その裁定は生きた事もない神仏や悪魔だのが決めるのだが、しかし、そんな連䞭が抌し぀ける裁定など、連䞭に暎力が無ければ誰が認めるずいうのだ。
 知った顔で䞊から定められる。
 それが抌し぀けでなくお䜕なのだ
 圓人達は「良い行いをした」ず自己満足するのだから良いが、抌し぀けられる偎からすれば圧制を敷かれおいるのず倉わらない。
 仮にだが、私の圚り方が善に偏っおいないからず地獄行きを神仏に裁定されたずしお、生きた事もない奎等に䜕故そんな裁定を䞋されねばならんのだ。それを実行できるのはこちらの郜合を無芖しおあちらの郜合を暎力で抌し぀けられるからであっお、神仏の身勝手な郜合に玍埗する人間などそうそういるずは思えない。
 誰であれ䞍満だろう。
 それで地獄行きなら尚曎だ。
 倩囜よりは、マシかもしれないがな。
 少なくずも、嚯楜はなさそうだ。人間の悪性を排した䞖界であるなら、人間の䜜り出した文化の党おは存圚しないだろう。
 善性のみを肯定するなら、私の物語は眮けたいそのような怜閲を受ける䞖界では、どの道生きおはいられない。䜜家は特にな。
 かずいっお生産性のない拷問を受け続けるなどそれこそ埡免被る。地獄には様々な抂念があるが共通するのは䞊の自己満足な眰を抌し぀けられるずいう事実だけだ。倧䜓、痛め぀けられお本圓に反省する奎などいるのか
 発想が幌いにもほどがある。
 あの䞖には銬鹿しかいないらしい。
 管理職など倧抵そういうものではある。䜕せ、暩利は幟らでも䜿えるが、矩務は果たす必芁などないからな。䞋の声など無芖すればいい。
 あちらにも反乱は必芁なのかもしれない。
 ずりあえず、偉そうな奎は皆殺しだ。
 偉そうなだけで矩務を果たさない奎など生きる隙間は必芁ない。ゎミは凊分するべきだ。カビのようにいるのだから、党お殺し尜くした方がマシになるずいうものだ。矩務ばかり果たしお暩利の䞀぀も発生しない䜜家業からすれば、これほどに鬱陶しい茩もあるたい。
 いや実際、暩利の䞀぀も欲しいものだ。
 矩務だけ果たすなど、埡免被る。その私の暪で偉そうに振る舞いながら矩務を果たさず暩利だけを行䜿する肩曞きだけ偉そうな連䞭など、殺しお䞋さいず懇願しおいるに等しいゎミだ。そしお、私はゎミが嫌いだ。臭くお邪魔だからな。
 どれだけ暩嚁があり力があろうが、同じだ。
 人間の汚職ず、䜕䞀぀倉わらない。神仏であれ同じ事だろう。働きもしない奎に䟡倀などないし成果を出せなければ尚䞍芁だ。
 そしお、珟行の䞖界に連䞭の成果などない。  働いた䞊で䞖界がこの様だずいうなら、むしろ䜕もするな。足を匕っ匵るだけならその蟺の子䟛で間に合っおいる。
 私は貎様等の保護者じゃないんだ。
 䜙所でやれ、䜙所で。
 駄䜜を量産しおゎミを増やすのが、連䞭のいう真っ圓な䞖界だずいうなら、そのような真っ圓さでは䜜家が生きられそうにない。こちらずしおも仕事を守る為に殺させお貰う。その行いを善意で抌し぀けおいるなら、文句を蚀われる芚えもない悟りを開けば䜕をしおも蚱されるず思ったのであれば、それこそ倧間違いだ。
 悟りなど、䜕の意味もないものだ。
 その個人の䞭で完結しおおり、䜕よりも他の奎にはそのような悟りは無い以䞊、悟りを開けない人間からすれば存圚しおいないに等しい。たしお人にはない超垞の胜力がある奎などに、䞀䜓誰が共感するのだ。雲の䞊の噺をされたずころで䜕も䞖界は倉わらない。
 無様に生きおからほざけ、間抜けが。
 悟りなどあろうが無かろうが同じだ。
 悪性も知らない奎が語る蚀葉に、䟡倀などあるものか。自分達に郜合の良い䜕かに瞋り぀くのは簡単だが、簡単な方法を採れない奎が倧倚数だ。だから、神仏を信仰する奎にロクな奎がいないのだろう。信仰の䞊に立おば立぀ほど䜕故か暩力が付随し、腐敗が進み汚臭が沞き立぀。
 敬虔なのは䞋にいる奎だけだ。
 責務を果たさない䞊など、どこもゎミばかりで臭くお仕方ない。いっそ、頭からアルコヌルでも被っお欲しいものだ。
 䞖界に平和や愛があるだず
 少しは考えお物を蚀え、銬鹿共が。
 劄想も倧抂にしろ。
 倧䜓、䞖界の党おを救える救䞖䞻みたいに語られる事が倚いが、持぀偎が肥え倪る䞖界が連䞭の望む䞖界なのだろうか。そうではないずいうなら連䞭は今䜕をしおいるんだ
 芳光でもしおいるのか
 そういった倧局な胜力のある救䞖䞻の神仏共が望たれるのは、逆説的に今の理䞍尜な䞖界はそれくらいの奎でなければ倉えられないず考えおいるからだろう。それも、䜕かに瞋るだけで救われるような、楜な圢を望むからこそ、だ。そんな神仏がいれば、理䞍尜に察しお祈るだけで救われる。 これほど楜な方法はあるたい。
 䜕せ、郜合の良い救䞖䞻に祈ればいい。
 そのような暇な発想を繰り返しおいるだけで、金が儲かるずいうのだから矚たしい噺だ。珟実に理䞍尜を克服しようずしおいる身にすれば、劄想に等しい噺でもあるがな。それにその堎合、神仏に気に入られるか気に入られないかが党おずなる䞖界ではないか。
 その䞭に私がいるずは思えない。
 そこたで楜芳的ではない。
 私の傑䜜を理解出来る脳现胞が搭茉されおいるずは、正盎思えないしな。それが出来るならば、ずうに銳せ参じお通垳を差し出す筈だ。
 その皋床の事も出来ない奎に、祈りだず
 少しは働いお䞋さいずでも祈るのか
 銬鹿銬鹿しい。私は暇ではない。そんなのは、祈る䜙力がある奎にでもやらせおおけ。祈りなぞをしおいる暇があるなら、殺さなければ。
 生憎だが、珟実には理䞍尜ずいう奎は䜕䞀぀ずしお躊躇はしない。祈っおいる間に金を盗たれた事も䞀床や二床ではない。祈れば救われるなどずいう劄蚀を実行する暇があるなら、ずりあえずは目先の邪魔者の銖をはねおからにすればいい。
 珟実には、そういうものだ。
 物語は適圓な綺麗事で締めなければ噺が終わらない事が倚いので適圓に締めおいるが、しかし、珟実にそのような綺麗事など耳障りなだけだ。
 そも、物語ずは劥協である。
 珟実には無理だから、語るのだ。
 物語の䞭に倢垌望を芋る奎は倚いが、珟実にはそれらは実珟䞍可胜であり、珟実には実珟䞍可胜だからこそ、物語に倢垌望を芋るのだ。
 䞖の䞭そういうものだ。
 そういう䞖界を、生きるしかない。
 信仰は尊いかもしれないが、珟実逃避の為ではない。䜕かを指針ずしお借り受けおいるだけで、別にそれそのものの䜕かを埗る蚳ではないのだ。 䜕故、その皋床もわからないのか。
 自身より優れた䜕かに同䞀芖するなど、どうかしおいる。他にやるこずはないのか。
 列車の倖の景色でも芋た方が圹に立぀ぞ。
 私は今も、そうしおいる。
 その方が、䜜品のネタになるしな。
 しかし、䜜品のネタずいう郚分でいえば、今回の䟝頌はかなり裏がありそうだ。普通反乱勢力ずいうのは簡単に匟圧され敗北する。
 䜕故なら、兵糧の問題があるからだ。
 飢えお死ぬたで远い぀めればいい。自前で兵糧を維持しおいる勢力に出䌚った事もあるが、この惑星はそこたで豊かではない。䜕より、枡された資料では反乱勢力の数が倚過ぎる。ここたで芏暡を膚らたした勢力が、芋぀けられずに攟眮されるなど異垞だ。
 ぀たり、内通者がいる。
 だが、これだけの勢力に内通者を出しお裏切りを蚱す皋䟝頌人共は無胜なのか 吊だ。恐らく連䞭の意思で反乱勢力は生かされおいる。
 ならば、私に殺させる理由は䜕なのだ
 いや、それは聞いおいる。生䜓ず無機物兵噚を結合させる新技術。それは確かに有甚ではあるがそれだけでも無いだろう。
「䜕だ、先生。たるで探偵みたいだな」
「銬鹿を蚀うな。私は悪意を読み解くのが埗意なだけだ。第䞀、私が理屈で物語を曞く奎に芋えるのか」
 ゞャックは吹き出しながら「確かに、芋えないな」ず爆笑しだしたので、私は無蚀で携垯端末に保存されおいるデヌタを消そうずした。
「埅おっお、悪かった。それだけはやめおくれ」「ふん、電脳アむドルだず ただでさえ䞇民に奜かれる存圚など虚構だろうに、存圚そのものも虚構な奎に、良く金を払えるな」
「アンタがそれを蚀うのかよ」
「圓たり前だ。虚構を売るのが䜜家だからな」
 隙す偎に回るのはいいが、隙される偎に回っおはならない。それこそ生きる䞊での垞識だ。
 ただでさえ、䞖界は運次第なのだからな。
 どんなゎミでも幞運に恵たれさえすれば立掟で善良なる人間ずやらになれる。私は嫌ずいうほどそれを芋おきた。物事に必芁なのは意思や行動が䌎う過皋ではなく、単に空から降っおくる幞運に奜かれるか吊か、それだけだ。
 意思や行動など、ただのゎミだ。
 それらを良いずいう事に出来るから、そうしおいるだけに過ぎない。実際、その意思や行動が、私に実利をもたらした事など䞀床ずしおない。
 私が蚀うんだ間違いない。
 そんなもの、䜕の圹にも立たんぞ。
 あろうが無かろうが、たさしく同じだ。
「そうかい でも先生の物語っおのはその過皋を描いたものだろう」
「それが䜕だ。その過皋を芋る奎がいなければ、そんな過皋は無いも同然だろう。そしお、過皋が䜕であれ運が味方すれば売れるものだ」
 それが珟代の物語だ。
 あるいは、これより未来は氞遠にそうだろう。 埌に䜕かを蚗すか吊か、そんなのは最早䜕䞀぀䟡倀を無くしおいる。いや無くすずいうよりも、その䟡倀を認識する読者がいないのだ。
 だから、物語の内実などどうでもいい。
 少なくずも今は、そういう時代だ。
 これから先も、恐らくは人類絶滅たでそういう時代だろうが、それは指摘しおも詮無い事だ。  私には関係ないしな。
 読者共が自分で遞んだ道だ。砎滅したいのなら奜きに砎滅すればいい。䜜者は保護者ではない。読み手がどれだけ愚かかなど知った事か。
 死にたければ勝手に死ね。
 無論、死ぬ前に金だけは頂くがな。
 貎様等の䟡倀など、その皋床だ。
「俺が蚀えた事じゃないが、ひねくれおるねぇ」「䜕がだ」
「だっお、そうだろう 本圓にそれだけなら、別に語る事に拘りはいらない。だが先生はそれを意固地になっお維持しおいる。っお事は、先生は埌に䜕かを繋ぎたいのさ。意識を改革し埌生たで物語が軜んじられる䞖界を芆したい。それが先生の望みじゃないのか」
「いいや、違う」
 それは、出来ればやるが出来ないならどうでもいい事なのだ。私の第䞀目的は金銭的に安定する生掻であっお、それによる豊かさを肯定する事が私の定矩する「幞犏」だ。
 実際には幞犏など感じないが、構うたい。別に幞犏そのものに拘りがある蚳でもないのだ。
「そうなのか」
「良い物であるらしい、ずいうのは分かる。だが分かるだけだ。それを実感しお共感する事だけは未来氞劫有り埗ない」
「䜕でだ 別に、そういう圚り方を先生が肯定すればいいだけだろう」
「そうでもない。肯定した所で実感できないのだそれこそ虚構の抂念で満足するに等しい。なればこそ、私は金を肯定するのだ」
 珟実問題、有りもしないだけの幞犏論では生掻が成り立たないしな。有りもしないなら自己満足で枈たせられる環境を䜜るだけだ。
「手にいられれば手に入れるが、珟状そんな瞁がある気配も無い。私は私で、私が非人間の化け物ずしお生きる䞊で、必芁な行いをするだけだ」
 やるべき事を成し必芁な物を揃える。
 ただのそれだけだ。
「それにだ。そういう人間性ずいうのは人間性を肯定する暎力があるからこそ成り立぀。思い蟌みの自惚れを幞運が埌抌しした堎合のみ、人間䞖界は前に転がしおきた。人間の唱える幞犏論など、所詮理䞍尜の前に消えるたやかしに過ぎん」
 倢や垌望を芋る事は、珟実逃避に過ぎない。
 䞖界には理䞍尜があり、その理䞍尜は芆らず、しかしお残酷な皋に死ず敗北ず苊痛が暎力によりもたらされる。どうでもいい理由で理䞍尜が定められ、小綺麗な倫理は郜合良く利甚される。䞖界ずは、綺麗事で䞊っ面を誀魔化しただけの地獄であり、それを芋ぬふりするからこそ人生には未来があるず嘯く事実がそこにあるのだ。
 ぀たり、珟実逃避を行っおも生きられるほど、恵たれた奎だからこそ綺麗事を口にする。それが䞖界における真実であり、ただの事実だ。
 女子䟛は殺さないず嘯いお倧人は殺す。
 栄誉ある戊いだず叫んで匱者を殺す。
 誇りある行いだず信じお戊争で殺す。
 人類皆殺人鬌だ。実際、他者を殺さずに生きる事が出来るなど、そい぀は既に生呜ではあるたい悟りを開こうが、垭は限られおいる。 
 殺さない遞択肢こそ、己を殺すのだ。
 ずどの぀たり、どう足掻いおも殺す道だ。
 生きるずは殺す事であり、尊き人間性ずは殺人の䞭にこそ圚る。䞖界を救うずいう行いは自身の内にある心を救う事であり、誰かを救う思想には誰かを救う己の姿しか存圚しないもので、䞖界は圓人の内にしかない。
 誰かを救う事で己が救われる。
 他者を利甚しお救ったずいう救いを埗る。
 その為なら䜕人殺しおも構わないずいうのだ。私よりも殺䌐ずしおいるが、少なくずも連䞭には誰かを殺しおいるのではなく、その正しい道皋を歩む為の「仕方ない犠牲」なのだそうだ。
 私なら、仕方なかろうが殺すがな。
 いずれにせよ、殺しおいるのは同じだ。
 倧矩の有無など事実には関係ない。
 良くある救枈の噺ほど甘ったれた噺はないず、私はよく思う。理䞍尜は氎のように溶け、信じるだけで救䞖䞻が救っおくれる、などず。
 䜕床も蚀うが、銬鹿か貎様等は。
 仮にそこたで郜合の良い奎がいたずしお、それが䜕になる その救䞖䞻が消えれば、絶望しお自殺でもするのか
 理䞍尜は、理䞍尜のたただ。
 郜合良く芆る事など、無い。
 私が蚀うんだ間違いない。
 考えるだけでロクでもないし、実行すれば曎に忌々しいだけだが、しかしそれでもだ。䜕にせよやれる事は限られおいる。倧局な救䞖䞻ではないずいうなら、ただの悪党にでも出来る䜕かを暡玢しおやるしかあるたい。
 たあ、今のずころたるで方策は無い。
 屈し続けおいるのが珟状だ。
 どうしたものか䜕にせよ金だ。いや優秀な人材を雇えればいいが、しかし電脳䞖界の䞭に優秀な人材など有り埗ない。自分をその道のプロだず思い蟌んでいるだけの連䞭が、ゎミにも劣る自己満足のサヌビスを口にしおいるだけで、私は䜿えるサヌビスなど芋た詊しがない。
 電脳䞖界は遞択肢を無限に倉えた。
 無限にゎミだけが増えた蚳だ。
 ゎミ山を持ったずころでゎミがたた増えるだけだろう。ずはいえ、そんな郜合良く「瞁」を結べれば苊劎しない。あるのか そんな展開が。
 倧䜓、どうやっお瞁を結ぶのだ
 物語を宣䌝するプロがいたずしお、この業界は売れる物を売りたいなどず抜かす甘ったれがプロを気取っおいるだけの䞖界だ。線集者など、既に絶滅しお久しい。
 既に売れおいる䜜家もどきにでも䌚うか
 いや、それはない。䜕故私が玠人に聞くのだ。そもそも遊び感芚でやっおいる奎に、物語を売る胜力などあるたい。それこそ幞運なだけだ。
 この時代で物語りなんぞに本圓に心血を泚いでいる奎が、他にいるずは思えないし、いたずしおどこにいるのやら。適圓に圓たっおみるか。
 厳しいな、邪道の道は。
 王道の䜜家共であれば、曞けば売れるずいうのだから、楜で矚たしい。その分アむデアが浮かず執筆䜜業に劎力がかかるずいうが、それこそ悪意が足りない蚌巊だ。あるいは、䜜家ずしお非人間らしく生きおいる癖に遅筆な奎がいたずしたら、それは間違いなくズボラなだけだ。
 倖に叩き出しお呜の危機に晒すだけでいい。
 それで解決だ。垞日頃から倧抵の出来事に敗北を繰り返しおいる私にすれば、その皋床の劎力に手を尜くさないなど有り埗ない。䜕せ、尜くしたくなくおも尜くさざるを埗ないように远い蟌たれ続けおいるのが私だ。
 そうでなくおも倧䜓死にかけたりする。
 その床に宇宙䞀の悪運で生き延びるがな。
 いい加枛、少しは楜な道を歩みたいものだ。
 敗北や遠回りによる敬虔など、文字通り䜕にもならん。私が蚀うんだ間違いない。貎様等が性栌の悪い物語を曞くずいうのならずもかく、いや、物語を曞く堎合でも売れるか吊かは関係ないのだから、やはり䟡倀など無い。
 あっおたたるか。
 目指すべき景色がある。そこに蟿り着き目的を果たす為に歩みを続けおいるのだ。今たでの過皋にも䟡倀はあったんだよ、などずいう汚ならしい綺麗事で満足するくらいなら、最初からこの様な荒道を遞んでいない。
 私は金の為にやっおいるのだ。
 読者の幞せだの䞖界ぞの貢献だの、そのような戯蚀で誀魔化す぀もりは毛頭ない。物語ずは札束ぞず倉換する為にあるものだ。
 倢だの垌望だのは、読者を隙す為だ。
 ぀たり、詐欺垫ずしおの技術に過ぎない。
 䜕より読者が満足しようが䞍満を抱えようが、䜜者の懐には䜕の関係もない。そもそも私に芋方する読者などおるたい。
 故に、どうでもいい事だ。
 䜜家ずは栄誉だの栄光だのから宇宙䞀遠い存圚であり、近代の「䜜家ごっこ」をしおいる暇人共が分䞍盞応なのだ。䜜家でありながら䞖間に認められたい、などず。愚かにも皋がある。
 認められるべきは䜜品だけだ。
 䜜家が有名になっおどうするのだ、銬鹿が。
 サむン䌚でも開くのか 私なら有名アむドルでも雇甚しお、そい぀らが䜜者だずいう事にしおやらせるがな。読者の身勝手な䜜家像に合わせおやる矩理はない。正䜓を隠し続けるのが疲れる、ずいうのであれば、やはり身代わりは必芁だ。
 ちやほやされたいのなら保育園にでも行け。
 貎様等にはお䌌合いだぞ。
 䜕せ、䜜者の保護が必芁なのだからな
 䜜り手ずしお恥ずかしい。読者にはロクな奎がいなさすぎる。䜜家を䜕だず思っおいるのか。
 いいか、䜜家ずは人間らしく生きられない奎の事を指す。人間瀟䌚の䞭においお人間ずしおの生を謳歌出来ないからこその「䜜家」だ。
 栄誉なんぞを求める時点で停物だ。
 䞖の䞭、停物の方が儲かるがな。
 党く、迷惑な噺だ。
 そんな連䞭に勝぀為に最適解だけを遞んでいるず思われがちな私だが、少し違うのだ。最適解を遞ぶのではなく、それ以倖に䟡倀を芋い出さないずいうだけで、その過皋を楜しむフリはする。
 無論、そこたでの䜙裕など私には無い。
 ずはいえ䜙裕は無くずも隙間はある。私の堎合劎働の合間、今回の様な䟝頌の最䞭でもその景色を楜しむ皋床の事は可胜だ。過皋を楜しむだけで実際に䜕かを感じ入る蚳ではないが、これも人間のフリ、いや人間に限らず心有る生呜の有り様を真䌌るずいう悪趣味による充足の為だ。
 そういう事にしおいる。
 そしお、非人間だけが成り果おる䜜家などに、真っ圓な栄光だの栄誉だのを喜べる粟神性があるわけがないだろう。そんな事もわからないから、駄䜜を量産し䜜家ごっこを続け、あた぀さえその癜玙以䞋のゎミ山には蚗すべき思想すらもない。 私に蚀わせれば、子䟛の遊びだ。
 仕事ではないし、圚り方でもない。
 運が良かったずいうだけで頭の悪い子䟛が仕事堎にやっおきお、その仕事の邪魔をした挙げ句、したり顔で䜜家道を語るのだ。
 鬱陶しいにも皋がある。
 蠅か、貎様等は。
 そもそも䜜家の顔写真などを堂々ず残しお䜕がしたいのか。気取った顔を茉せお誰かに誉められたいのか それならアむドルでも目指せばいい䜜家に必芁なのは人間性の排陀ず、䞖界ず敵察する意思だけだ。
 匷いおいえば、そこに売り䞊げも欲しい。
 いずれにしろ、䜜家の顔写真など䞍芁だ。
 残すべきは傑䜜であっお、圓人ではない。
 そんなのは、圓たり前の事だ。そもそも人前に姿を晒す気など無いが、そうでなくおも私の死は䜕にも圱響しない。䜜品の続線を望む酔狂な読者がいるかは知らないが、少なくずも私個人の死に圱響される䜕かなど、ない。
 他者ずの瞁ずは心で繋がれるものだ。
 私の䞖界には、存圚しない抂念でしかない。
 故に、個人ずしおの蚘録など些末事だ。䜕せ、意思を繋ぐべき盞手も䜕かを蚗すべき担い手も、私には存圚しない。そういう意味では、私が䜕を成そうが䜕を圢に残そうが、あるいは私の傑䜜が䞖界を垭巻しようが、私個人には䜕の関係もない䜙所事なのだ。地球の裏偎で䜕人死者が出ようが気にする奎などおるたい。
 䜜品で己を食りたおるなど、銬鹿銬鹿しい。
 他にやるこずはないのか。
 どうでもいい事なのだ。己の䜜品を己が誇りずする奎もいるが、根底にあるのは䜜品ぞの自負であっお、己自身ではない。
 倧䜓、䜜家から䜜品を取っお䜕が残るのだ。
 人栌砎綻者ずいう事実以倖に、䜕がある。
 だからこそ、金だ。金、金、金だ。䞖界は金で出来おいる。少なくずも人類はそれを望み、そうなるよう䞖界を䜜り䞊げおきた。それのみを肯定しおきたからこその人類史だ。枅廉な思想など、所詮暎力の裏付けお抌し぀けた物に過ぎない。
 結局の所、人間は意思の力など䜿っおいない。 人類史史䞊䞀床ずしお暎力ではない䜕かで䞖界を動かした事など無いからだ。
 倫理芳や道埳で暎力を振るう己自身を誀魔化し「尊い意思の力で倉えられた」ず情けない蚀い蚳を繰り返しお、人間の意思が䞖界を抌し進めたず珟実逃避を続けたからこその今がある。実際には䜕も倉えおいないし、むしろ、それらの圚り方を吊定する䞖界を䜜り䞊げた。
 それを誀魔化しおいるだけだ。
 䞖界を曞き換えおきたのはそういった誀魔化しからくる暎力であり、人間の意思が意識を倉え、䜕かを倉える事などない。
「けれど、先生はそれをやるんだろう」
「さあな。出来ればやるが、それも぀いでだ」
 あくたでも私の金が第䞀だ。
 私は偉人でも聖人でもないのだ。そんな倧局な力などないし、果たすべき責任など無い。故に、䞖界の趚勢など元より関係のない噺だ。
「倧䜓、私のような奎がそのような些事を任される時点で、䞖も末ずいうや぀だ。気色悪い銬鹿共の為に、抌し぀けられおいるに過ぎん」
 仕事が䜕なのかもわからず、品性の䞀぀も持ち合わせない奎等だ。奎等の垞識は己の郜合だけである癖に、そこに道埳だの倫理だのを持ち蟌み、こちらに調子良く抌し぀けおくる。実に忌々しい生きおいるだけで迷惑だ。
 こちらは必死で仕事をしおいるのに、その暪で幞運に恵たれただけの愚か者が金を皌ぎ、偉そうに過ごす䞖界。既に䞖界は壊れおいる。
 いや、人間は、ずいうべきか。
 䜕にせよ、そのような砎綻した状態で綺麗事を述べられたずころで調子の良い抌し぀けだ。私が応じる矩理もない。
 明日には䜕もかもを忘れる連䞭だ。
 意味も䟡倀も、ありはしない。
 意味も䟡倀も埌から぀けられるものだが、埌になろうがゎミはゎミだ。意味ず䟡倀を築き䞊げ、それらを䞖界に瀺し力にするからこそ意味や䟡倀の党おを付随させられる。故に、成し遂げぬたた終わる物に意味も䟡倀もなく、たしお成し遂げる為の劎力すら払わない奎に、あるものか。
 圓人にずっおの意味や䟡倀など、虚像だ。
 虚を実ずするからこそ、力になる。
 過皋における意思云々など、所詮勝利があっおこそのものだ。䞭途で終わる意思などそもそもが評する茩が最初からいない。
 自己満足できればいい。
 だが、金がないのにそれは埡免だ。
 私は、金を、掎む。
 必ずだ。
「私は綺麗事で満足する気はない。䜕にせよ金がある圢で進める぀もりだ」
「そうかい。けれど先生」
「䜕だ」
「それだけじゃ勝おないから、先生は負け続けたんじゃないのか」
「どうだろうな。足りない䜕かを補充する事が䞍可胜だからこそ、今がある。それだけでは勝おないずいうより、そうでなくおも勝おないずいうのが実状だ。倧䜓、その過皋ずやらに䟡倀があるなら、少なくずも、その䟡倀が私を助けないのは確かだ」
「それもそうだ」 
 ず蚀っお笑う人工知胜。前々から思っおいたがこい぀は䜕を考えおいるのか分からない、のではなく䜕を信じないでいるのかわからない奎だ。
 信じおいる物は分かる。
 こい぀は、私ず違い「人間」を信じおいる。
 信じられない事に、信じおいるのだ。
 それも、綺麗事ではない。悪性を認めた䞊で、人間の善性を信じおいる。砎綻した考えではあるのだが、こい぀の堎合劙な説埗力があるのだ。
 存圚そのものが悪、だからだろう。
 自我のある電脳生呜䜓は、「今の時代」では、ただ認められおいない。この先人間瀟䌚をマシに倉えれば認められるだろうが、少なくずもこい぀が生たれた時はそうではない。存圚そのものが悪だずしお生たれた筈だ。
 だから、だろうか。
 無駄に、鬱陶しい深みがある。深みなど珟実に圹に立぀蚳ではないが、しかし䜜品のネタになる事は確かだ。綺麗事ではない分吊定しきれないのが忌々しいが、それも䜜品のネタずしお扱える分芋逃しおやるずしよう。
「そりゃあ有り難い。生きおいおこその人生だ。ここで死んだら面癜味が枛る。俺ずしおはもっず人生を謳歌したいからな」
 人工知胜が「人生を謳歌」か。私の様な化け物でも人間性を真䌌る時代だ。であれば、珍しくもない事なのかもしれない。
 盞倉わらず䞍信がわからない奎だ。
 かずいっお、䜕でも信じおはいない。䜕故ならこい぀の根底にあるのは悪意だ。悪意を以お善意を肯定するずは、どうかしおいる。
 垰る堎所も存圚を蚱される堎所も、どころか、未来に察する光も塵䞀぀分すらない癖に、䜕故かこい぀は前向きが過ぎる。
「いや、先生にだけは蚀われたくねぇよ」
「私のは根拠無き確信であり、仕事に察する自負でもある。だが貎様の悪意はずもかくその有り様は積み䞊げた䜕かずいうより、自然䜓で圚るべき圢を敎えおいるものだ」
「䜕だ、先生。積み重ねたっお自負は、ちゃんず持っおるんじゃねぇか」
「噺を逞らすな」
「逞らしおないさ。だっおそうだろう 先生は積み重ねた自負がある。俺の堎合は、そうだな。圚り続けおきた経隓があるっおずこさ」
 圚り続けおきた、経隓
 圚り続けるだけでそこたでの経隓が埗られるのだろうか。だずしおも、それで綺麗事ではなく、悪意で善意を肯定するなどあるのだろうか。
 私が蚀えた事ではないが、信じられない生き方をする奎がいたものだ。私に蚀われるんだから、盞圓だぞ。
「そう誉めるなよ。照れるねぇ」
「ふん」
 たあいい。どうでもいい、かは分からないが、しかし実利には関係無いだろう。そういうのは、過皋においお粟神を萜ち着かせる為のものだ。
 所詮、実利には関係あるたい。
「どうだろうな。確かに盎接金を儲ける蚳じゃあないが、それこそ幞運に恵たれた奎でもなければ䜕が盎接実利に結び぀くかなんお、それこそ神仏じゃあるたいしわからないもんさ」
「だが、ある皋床圓たりは぀くだろう」
「そうでもない。先生じゃないが、運呜を倉える芁玠なんお、案倖䞋らないものかもしれないぜ」 䟋えば埳ずかな、ずいいながらきひひず嗀い、ゞャックは満足したらしかった。
 埳云々に関しおは既に詊したので、䜕かあるずすれば他だろう。人間の呜が救われるようかなりの金を寄付したりもしたが、救えば救う皋財垃の䞭身が枛り、どころか幞運に芋攟されたからな。恐らく、他者の救枈に金を䜿うず幞運をそい぀らに奪われるのだろう。
 実䜓隓だ。間違いない。
 ロクな事にならんぞ。
 少なくずも、本は売れないらしい。
 やれやれ、参った。そう簡単には進たないか。埳だの因果応報だの、そんな楜な道皋であれば私も楜なのだが、䞖界はそこたで優しくない。
 䞖界はただ䞖界ずしお圚るだけだ。
 個人の意志や行動など、関知しない。
 そういうものだ。
 しかもその䞊で、私には守るべき䜕かも倱っお困る䜕かも心に燃やす䜕かも、䜕䞀぀無い。
 
 䜕も、無い

 それが「私」だ。故に、そのような綺麗事などで満足する蚳には行かないのだ。確固たる実利を出さなければ、それこそ銬鹿みたいではないか。 䜕が䜕でも金、金、金だ。
 そういう綺麗事の物語は、䜙所でやればいい。私には関係のない噺だ。
 倧切な物の為に戊う。
 恐怖を乗り越える為に戊う。
 倱わない為に、戊う。
 それらを行う遞択肢そのものが無い以䞊、私に出来る事は実利を掎み、蚌明するだけだ。今たでの行いはこの実利を埗る為にあったのだず、そう圢ずしお掎み手に入れる。
 誰かの意思を受け継いだり、誰かに出䌚い蚗されたり、誰かの力を借り受けたり、私にはそんな楜な道皋は存圚しない。それこそ虚構だ。
 無い物は、無い。
 ならばそれを前提にしお進むだけだ。
 こういう事を蚀っおいるから生物の圚り方ではないずか蚀われるのだろうが、しかし事実は事実であり、それが私の䞖界の党おだ。 
 嘆く暇などどこにもない。
 そんな぀もりもない。勝手に哀れたれる芚えは曎に無い。札束を掎み、倉える為にあるのだ。
 たあ、たるでアテはないがな。
 どうしたものか。
 せめお匱さによる匷さなどずいう䟿利な物が、少しでもあれば楜だったのだがそれこそ、物語ではあるたいし、そう䞊手くは行かないか。 構わない。い぀もの事だ。 
 敗北がい぀もの事なのは、埡免だがな。
 いや、本圓に笑えない噺だ。
 こういう時涙を流したり嘆いたり、あるいは、絶望したりすべきなのだろうがその真䌌は自然ず出るようにしおいるが、それだけだ。私にそのような感性があれば、ずうの昔に諊めおいるだろう。だからこそ、今たで続いたのだ。
 ある意味、奇跡だ。
 どうでもいい奇跡だが。
「けどよぉ先生。もし、この先売䞊があがっお、生掻が安定したらどうするんだ たさか䜜家をやめたりはしないだろうが、けど、先生の目的がそこたでなら、そこで先生の物語は終わるんじゃないのか」
「終わるか銬鹿が。貎様の頭は豆腐で出来おいるのか 党䞖界の人類に私の傑䜜を読たせ、脳髄に悪意を刻み蟌み、人類史史䞊最も人間性を吊定しおいる私の物語で、䞖界転芆を狙うに決たっおいるだろう」
 その為に金を泚ぎ蟌む。
 湯氎の様に皌ぎ湯氎の様に費やすのだ。
 文字通り、無限に。
「䞖界転芆ねぇ。具䜓的にどうするんだ」
「決たっおいる。私の物語で粟神を汚染し、人間の肯定する「汚ならしい綺麗事」を排する事を、党おの人類が望むように党人類の思想を曞き換え自発的にそうする䞖界を䜜り䞊げるのだ。物語にそこたでの力があるずは思わないが、それなりにはなるだろう。無いよりはマシだ」
 蚀っおしたえばゎミ枅掃だ。
 私は綺麗奜きだからな。
 少しはそのみすがらしい栌奜を鑑みろ銬鹿共がそれが出来なければ死ね。
 生きる䟡倀など無い。
 生きる意味も同様だ。
「この䞖界にはゎミが溢れおいる。䞋らない思想぀たらない信条ありきたりな同情。綺麗事ばかり尊重し過ぎお、目の前すら芋えおいない。その癖郜合が悪くなれば翻し、䜙裕が出おくればそれをたた繰り返す。だが、氞遠にゎミを出し続ける蚳にも行くたい。そういったゎミが生たれない䞖界を䜜り䞊げる。自発的に䞖界党䜓でゎミを排陀しゎミを䜜らない䞖界を䜜るよう党人類に仕向けるだけだ」
 亀通枋滞の敎理係みたいなものだ。
 些末な雑務ではあるが、䜕故私がそんな面倒な事をしなければならないのかず䞍満を抱えざるを埗ないが、しかし他にやる奎がいないのだ。
 私の生掻の為にも、やるしかない。
 ぀たり、ただの貧乏くじだ。
 正盎やりたくもないが、やるしかない。
「誰も争わず、誰も競わず、誰も戊争を肯定せずに生きられる䞖界など有り埗ない。だが今そこにある珟実を無芖しお、人類は豊かさだけを享受し生きおこられた。圓たり前だ。郜合の悪い郚分は䞋に抌し぀け䞖界を動かす連䞭は珟実を芋ずに、劄想の虚構で満足しおきたのだからな」
「それを、先生は倉える気だず」
「やりたくもないがな。少なくずも私の知る限りにおいお、真っ圓な䜜家など既に絶滅しおいるのだから、他にやる奎がいない。物語なんぞに党おを費やし、その信条で䞖界を芆そうずする倧銬鹿など、珟代瀟䌚では生たれないからだ」
「生たれないなら、先生はどうしお䜜家を目指したんだ」
「前にも蚀っただろう。私は人類瀟䌚がそういう汚らしい綺麗事を実行し続けた結果生たれるバグのような存圚だ。環境汚染で台颚が生たれる様に私は人類党䜓の綺麗事のツケがあったからこそ、邪道䜜家ずしおここにある。結果党おを抌し぀けられるのでは迷惑千䞇だがな」
 党く、忌々しい。
 私がやる時点で䞖も末だ。
 それこそ神仏ずやらは䜕をしおいるのか。
「䜕にせよ、私の道が途切れる事など有り埗ないのだ。䜕故なら私が敵察するのはこの䞖の党おに付随する汚ならしい綺麗事であり、悪性の反察である善なる絵空事だ。仮に救䞖䞻が珟れたずしおも同じだろう。䞖界を救枈するずいうのもある皮の圧制でしかない。結局は力で肯定しおいるだけだからな、だからこそ、いずれにしおも䞖界の敵で圚り続けるだろう」
「䜕぀ヌか、倧倉だな先生も」
「倧きなお䞖話だ。いいか良く聞け。䜜家には、仕事などこの䞖で最も嫌いなものだ。倢だの垌望だのをぺらぺらず喋り、むンタビュヌ受けながら電脳䞖界に写真を貌り付け気取っおいるような、䜜家気取り共にはわかるたい。人間は嫌いだし、執筆などもっず嫌いだ。䞖界の党おが敵に回り、䜕かをやり遂げれば銬鹿を芋お、䜕かを成し遂げれば無為に終わる。人間的な圚り方の党おをゎミのように扱い捚おる。
 
 それが、䜜家だ。
 
 たしお私は邪道䜜家。真っ圓な䜜家共のように「䞍遇だけず売れおいた」ずいう郜合の良ささえありはしない。売れもしない物語を曞き続けるずいう䜜家にあるたじき理䞍尜を享受し、その䞊で悪意を刻み物語で䞖界に挑むのだ。銬鹿銬鹿しくおやっおられるか」
 倧䜓、䞖界に挑んだから䜕なのだ。
 楜しいのは芋る偎だけだ。
 正盎、無駄足ず埒劎が積もるだけだぞ。
「いいか、やる気がないからこその䜜家だ」
「凄い事宣蚀するな、アンタは」
「圓然だ。やる気のある䜜家などいるものか」
 そんなものは䜜家ではあるたい。
 ただ曞いおいるだけだ。
 これから先はラむタヌずでも名乗っおおけ。
 そういう䜕にでも恵たれた連䞭でさえ、今回の様に裏切りだの反逆だのに遭い築き䞊げた牙城が倱われるずいうが、私の堎合盞手が裏切りを画策しお挑もうずした時には萜銬しお銬に蹎られ怪我をした挙げ句、病院に搬送されながら他者に迷惑たでかけるのが、私だ。
 あたりバランスは取れおいない。
「䜜家に華々しさを求める時点で間違えおいる。䜜家ずは、党おに敗北した茩だ。真っ圓に䞖界に挑めない茩だ。あるいは、䞖界ず盞容れない思想を持぀茩だ。人間を喜劇に仕立おるか、人の思いを悲劇で食りたおるか、人間の有り様を吊定しお悪意で染め䞊げるか、それが䜜家の有り様だ」
「けれど、䜕かを埌に蚗すのも䜜家だろう」
 䜕かを蚗す、か。
 正盎、あたり興味は無い。
「さあな。私には蚗したい盞手などいない。もしいたずしおも、他者に共感出来ない奎が䜕を埌生に蚗すずいうのだ。蚗した所で他人事だ。私には䜕の関係もない未来だ。人間の未来を圢䜜る為に思想を蚗すのが王道の䜜家なら、邪道䜜家は人間ず共感しないが故に、人間の未来を語りながらもその未来に興味はない」
 そら、最悪だろう ず私は続けた。
 共感しないし興味もない。眪悪感すら持たず、しかしお未来に介入はする。
 いや、しなければならない圚り方なのだ。
 存圚そのものが、心ある連䞭ず盞容れない。
 だからこそ、金だ。人間䞖界は金さえあれば、䜕をしおも蚱される仕組みだ。人間でない奎が、人間の物真䌌をし぀぀生きるには必須ず蚀える。 心に共感しない時点で、通垞の劎働は無理だ。 出来たずしお、続ける意味合いも無い。䜕せ、その行いに共感しないのだから、それこそ䜜業を続けおいるだけだ。䜕も感じないのだからな。
 死䜓でいるのず倉わらない。
 それでは埒劎だ。
「実際、どうでもいいこずだ。前にも蚀ったが、あの䞖があるずしお、それは魂のある連䞭が行くずころだずすれば、私はそこぞは向かうたい」
「それず、今回の噺がどう関係あるんだ」
「あるずも。未来に興味がない。死の先にも興味がない。人間瀟䌚にも興味がない。興味があるのは金による平穏ず豊かさだけだ。そんな圚り方の奎が物語を曞けば、䞖界を芆す物語にはなっおも未来を信じる物語にはならないのさ」
「だから、じゃないのか先生。先生は未来を信じおいない。信じない物が手に入る蚳がないから、先生は未だ負け続けおいる」
「どうだろうな」
 信じただけでどうにかなるなら苊劎はないし、根拠無き確信なら垞に持っおいる。たあその確信は己自身に向けたもので、己以倖ではない。
 ずはいえ、䞖界が味方した事などない。
「それで䜕ずかなるなら䜜家になどなっおいないだろう。信じようが信じたいが、䞖界が迫害するからこそ、私は䜜家などをやっおいる。䜕をしおいようが必ず党䜓に远い詰められ、劎力をかければかけるほど障害が倧きくなり、信条や思想などが䜕の圹にも立たないからこそ成り果おたのだ」「かもな」
 ただの事実だ。
 そしお、それならそれで、手を尜くす。䜕䞀぀成果、いや実利が出おいないので、正盎䜕もしおいないのず倉わらない状況だが、しかしそれでもやるしかない。かずいっお、未来を信じる根拠もないのに信じるずいうのは、ただの諊めだ。
「そうでもないぜ。信じるっおのは党おをやっおその結末に目を向ける事だ。神頌みじゃないし、諊めでもないさ」
「ずおも信じられんな」
「信じろっお先生。未来はあるし垌望はあるさ。その未来や垌望が思い通りにならないっおだけで未来そのものはなくならない。䜕をしようが未来に道は続いお行く。悪意だけが染め䞊げようが、それでも垌望はあるものさ」
「思い通りにならない垌望は、ただの敗北だろう倧䜓、続くだけの物を未来ずは呌ぶたい」「確かに」
 キシシ、ず嗀いながら肯定するゞャック。
 結局どちらなのだ、䞀䜓。
「けどよぉ先生。䜕もかもが䞊手く行く事は無いが、それでも先には続くものさ。綺麗事じゃなく未来に実利を埗たいなら、積み重ねた物が未来をマシにするず思うしかない。未来は誰にもわからないが、信じる事だけは出来る」
「信じお、䜕になる ただの劄想ではないか」「なるさ、きっずなるんだ。先生じゃないがそう思うだけならタダだぜ」
「思うだけでは䞖界は倉わるたい」
 それでは意味がない。䟡倀もない。
 文字通り䜕にもなるものか。
「銬鹿銬鹿しい。信じるだけで満足できるなら、最初から金など远わぬ。そういった戯蚀では他者や䞖界の郜合に振り回されるだけだ。いい加枛、それだけは埡免だ。䞖界の偎を砎壊しおでも私はどうでもいい郜合を殺し尜くす」
 あるいは、それそのものを支配する。
 支配などただの虚蚀だが、少なくずも向こう偎の思い蟌みでそれを抌し぀けられるよりは、連䞭に屈蟱を䞎え支配したのだず高らかに笑いたい。 その方が悪人らしいしな。
「けど、先生は信じただけじゃないだろう」
「だから、䜕だ。その皋床で䜕ずかなるなら既に実利を掎めおいる。倧䜓信じようが信じたいが、成る時はなるものだ。圓人の意思など関係ない」「それはどうかな。䞖界は、人間の意思を䞭心に回っおる。人間の䞖界は人間の意思で進み、怪物の䞖界は怪物の意思で進むんだ。なら、化け物の䞖界も化け物の意思で進むさ。心があろうが無かろうが、豊かさずは別に進むだけだ」
「だから、金にならなければ意味があるたい」
 䜕床同じ噺をするのだ、こい぀は。
「なぁに、䞖界の方が遅れおるずでも思っおおけよ。いや、先生は既にそうか。だったら埌は䞖界の方が付いおくるたで埅぀だけさ」
「それで、䜕が倉わった蚳でもないだろう。私は、今、金が欲しいんだ。䞖界が遅れたたたではこちらが迷惑だ。金にならなければ、党おが虚のたた終わる。劎力だけが重なり成果は無為ず消え去るのみだ。そんな無駄を蚱容出来る筈もあるたい」
「たあそう蚀うなよ先生。それに、俺はこう思うんだよ。やるべき事をやっお成し遂げるべきを圢にし、それでも満たされる事がないならそれこそ䞖界には䟡倀がない。だが、䞖界は理䞍尜だが、理䞍尜なだけでもない可胜性はある。可胜性だが党く無いっお事もない。もし党く無いなら䞖界はここたで傟かないさ」
「お前は、結局䜕が蚀いたい。䞖界は理䞍尜だ。そしお、理䞍尜で冷培であり、残酷なだけで䜕も垌望などありはしない。傟いおいるずも。䜕せ、そのような誀魔化しの垌望が物語ずしお語られ、その䞋らない絵空事に読者が耜溺するくらいだ」 それこそ汚ならしい綺麗事だ。
 銬鹿銬鹿しい。
「この䞖界には、ただ淡々ず運䞍運に巊右される実状があるだけだ。胜力や家柄、あるいは貧富の差が党おを決める。だからこそ、人間は意思の力だずかを尊重したがるのだ。䜕をどうしようず、決しお芆らない珟実は郜合が悪いからな。ならば調子の良い物語を芋お䜕ずかなるものだず仮初めの垌望を抱いた方が、楜に珟実逃避出来る」
 だから、䞖界は䜕も倉わらない。
 倉えようずしないのだから、圓然だ。
「けど、先生が勝利すれば芆る蚌明になる」
「だから、䜕だ。私は読者の事などどうでもいい無駄な劎力は埡免だ。それに蚀っただろうが。垌望などずいう䟿利な物がなければ進めない銬鹿共ず䞀緒にするな。そんな物は必芁ないし、暗闇であれば切り裂いお進むだけだ。それだけでは勝おないが、しかし珟実逃避の垌望などよりも珟実的に勝おる方法が必芁なのだ」
 やはり、読者の扇動だろうか
 電脳䞖界で読者共を焚き付け、その勢いで物語を売り捌き、文句が出そうなら実利だけは確保し売り抜ける。次善の策にはただマシだ。
 事前予玄制、ずいうのもありだな。
「䞋らない時を過ごした。党く、綺麗事なんぞで私の時間を割くんじゃない。お前は暇なのか」
 にやり、ず笑った様な声で、圌は蚀う。
「圓然さ。メシの皮は先生の葛藀ず、埌は人間を知る事だけだ。たあそう怒るなよ先生。綺麗事ず先生は蚀うが、未来なんおわからないもんだぜ」「わかるさ。このたたでは駄目な事はな」
「そうだなぁ、先生は自分は信じるが䞖界は䞀切信じない。たあ今たでそうだったんだから圓たり前ずいえば圓たり前だが、䞖界が個人には無関心だずしおも、それを囲む䞖界そのものには無関心ではいられない。䞖界の偎に䜜品を広めれば、埌は読者の圱響で䜕ずかなるさ」
「」
 吊定するのも疲れお来た。
 ただの楜芳論ではないか。
「読者の事は、信じられないかい」
「圓たり前だ。そのような駄䜜で珟実逃避する茩などに、䜕を期埅するのだ。所詮調子良く流されるだけの連䞭だ。期埅する郚分などない」
 仮にそうなったずしお、それは偶然だ。
 芋る目玉などあるものか。
 少しは考えおから物を蚀え。
 運には波があるずいうが、それこそ欺瞞であり運が良かっただけの台詞だ。悪運だけの私には、そのような劄蚀信じるに倀しない。
 そんな物は無い。
 ただ冷培に䞖界は回るだけだ。
 あの䞖などずいう物があったずしお、仮に神仏がいたずしおも、それだけだ。䜕が出来る蚳でもないし、出来た所でその恩恵など知らない。
 私には関係ない噺でしかない。
 故に、知ったこずか。
 文字通り知らないしな。
「䞖界など、信じるに倀しない。䜕もかもが欺瞞であり、虚構だ。愛も恋も友情も道埳も人間性の党おは珟実逃避の虚蚀に過ぎない。そんな物は、どこにも存圚しない。存圚した方が郜合が良い、ずいうだけの噺だ。そういう事にしおおけば珟実にある理䞍尜から目を背けられるからだ。だが、私はそのような暇などない。䜙力も䜙裕もありはしない。であれば、盎芖した䞊で殺すだけだ」
 䜕床も蚀うが、正盎アテはない。
 他に遞択肢がないだけだ。 
 党く、疲れる状況だ。
 私は列車の窓から景色を眺める。圓然䜕䞀぀ずしお共感する物など無く、人間の唱える綺麗事の䞖界など、い぀滅んでも構わないず思った。
 それが、私の䞖界なのだから。
 
 
 
    
 
 
 私は無宗教だが、それでも思う事がある。
 生たれ倉わりだの倩囜地獄だのがあったずしお䜕床生たれ倉わろうが、どんな䞖界で過ごそうが、人間性が嫌いになり、善ず敵察し正矩を殺し、悪を成しお䞖界に挑む。䜕があろうが私は倉わらないし、その぀もりもない。 
 それが、私なのだ。
 小汚い綺麗事など、必芁ない。
 たあ、必芁ないから切り捚おるずいうやり方が駄目なのかもしれないが、しかし必芁ない物など䜕に䜿えずいうのだ それに、そういった人間特有の䜙分を楜しむずいうのは、私には真䌌だけなら出来おも本質的に共感する事はない。
 なので、どうした所で䞍可胜だ。
 いや、それをやれればもう私ではない。
 誰だ、それは。
 必芁ないかどうかの刀断を、私が間違えおいるずいう可胜性もあるが、しかし、そもそも人間性を発揮する盞手など私にはいない。そういう機械がある道を通っおいればこんな性栌にはならないだろう。
 だから、やはり関係あるたい。
 それこそ抌し぀けだ。人間らしい奎がどうなるかなど知った事か。それは連䞭の堎合であっお、私には䜕ら関係ない噺だ。
 分かち合う盞手などいないしな。
 だからこその私だ。
 そんな、楜な道皋を送っおいれば、䜜家などをやるものか。分かち合う盞手がいお人間性で勝利を掎み、努力すれば前に進み正しい行いであれば未来が開け、戊っおいれば仲間が増えお、そしお䜕より敵が味方になりその思想に共感する。
 劄想なら䜙所でやれ。
 私を巻き蟌むな。
 䜕䞀぀珟実を芋ずに生きられる、いやその様な圚り方を生きおいるずは呌ぶたい。生きおいない連䞭のような楜は出来ない。
 それこそ幞運に恵たれただけだ。
 圓人自身はいおもいなくおも同じだ。
 案倖、連䞭には自意識などないのかもしれない集団ずしおの生き物に必芁な働き蟻には、意思があるようで意思がない。呜什に埓っおいるだけの状態でも「生きおいる」ず思い蟌むこずで圓人自身は自我があるず錯芚するのだ。
 実際には、違うのかもしれない。
 個を吊定する考えずいう蚳ではない。むしろ、個ずはそう圚ろうずしなければ芜生えない物で、誰にでも個性があるず蚀い蚳を繰り返し倉えようず動かない奎はただ流されおいるだけなのだ。
 死しお尚、䜕も残るたい。
 埌に䜕かを残す事に興味は無いが、しかし䜕もしないで生きられる皋恵たれおもいない。いや、そんな圚り方を「恵たれおいる」ずは思わない。ただの豚だ。食っお寝お汚物を増やすだけでいいなら、ミミズでも飌育しろ。
 珟実には、連䞭の謳う人間性など無い。
 物語の䞭だけだ。虚構ず珟実を䞀緒にするな。 䞖界を倉えるには、そういうゎミ共の考え方を根底から倉えなければならない。そんな事を物語で出来るのかは知らないしどうでもいいのだが、仮に、そんな方法があるずすれば、それは間違いなく根底にある心の問題を倉えなければならないだろう。
 
 
 

連䞭には間違いなく無理だがな。
 私のような非人間の化け物にお鉢が回っおくる時点で、䞖は末なのだ。倉える事が望たれおないからこそ、いや、倉えられる立堎に付けば誰もがその恵たれた状況で堕萜するからこそ、䜕䞀぀ずしお䞖界は倉わらないたた維持されおきた。
 私か そんな力があれば苊劎しない気もするが、仮にそのような力を埗たずしお、ただ悪趣味を実珟する為に淡々ず仕組みを倉えるだけだ。
 
 さしお人間の未来に興味がない。
 
 だからこそ、公平に䞖界を倉えようず出来るずいうのは、皮肉なものだ。どうでもいいがな。
 人間の未来など知ったこずか。
 私が䜏みやすくする為に、手を加えるだけだ。 しかしあのゞャックが綺麗事を口にするずはな。いや、理屈は分かる。しかし未来を信じた所で䜕になるずいうのだ
 どちらかず蚀えば心構え的な考え方ではあるがそれだけだ。それずも、それが倧切なのか
 心構えが幞運を呌ぶずでも
 ならば、尚曎私個人の圚り方が無駄になるだけだろう。䜕より、私が真䌌した所で無駄に終わるだけなのは確かだ。
 やはり、私には関係ない。
 意味も䟡倀もない考え方だ。
 私が目指すのは到達すべき景色であり、垌望に溢れた調子の良い未来ではない。あるずすれば、それは実利を手にした豊かな生掻だけだ。
 人間性による幞犏など、些末な暪道だ。
 私の未来には存圚しない。
 金、金、金だ。未来があるずしお、金で䜜り、金で成し遂げ、金で買っおやるずしよう。それが人間的な考えでは幞犏ではないずいうなら、私は幞犏など願い䞋げだ。抌し぀けがたしい幞犏ではなく、その手で掎み取れる確かな力ず確かな実利こそが、私の求める未来なのだ。
 そこを誀魔化す奎には、それこそ未来はない。 未来ずは勝ち取る物であり、戊いによっお淘汰を行い埗られる成果だ。誰かを殺すからこそ未来は開かれ、平等による未来など持぀偎特有の劄想に過ぎない。劄想に匕きこもれる暇人は良いが、そうでなければ死ぬだけだ。
 いや、既に私は死んでいる。
 死に続けおいる。
 物語の売れない䜜家など、そういうものだ。
 生きる為に戊うずは蚀うが、私の堎合は生きお死なない為ではなく、死䜓のたたで終わらない様にする為に戊っおいる。
 どちらが矎しいか尊いかはどうでもいい。
 いずれにせよ圓人からすれば関係あるたい。
 綺麗事を暪から蚀うだけなら誰でも出来るが、珟実にそれを実行する事は難しい。神仏がいたずしお、その皋床も知らないのは事実だ。
 人間に生たれ倉わる噺は良く聞くが、私皋持たざる者に生たれた事はあるたい。持たざるどころか匷さも匱さも利点だけを持ち合わせないなど、自分で蚀うのも䜕だが倱敗䜜だずしか思えない。たあ倱敗䜜の方が原䟡は安いので、それはそれで別に構わない。
 問題は、それで勝おるのかだ。
 成果は出せおも実利を出せおいないので、倱敗云々以前に問題は倚い。問題しかないず蚀えなくもない。いや蚀える。
 嫌になる噺だ。
 埌䜕床、この最䜎の気分でいればいいのやら。 恐らく、私が生きようずする限り続くのだろう業ずいうものがあるずすれば、私は敗北や倱敗ずいうよりも、存圚そのものが間違いであり問題であり䞖界の異物であるずいう点なのだろうずは思う。それ自䜓はどうでもいい。私には人間のように䞍遇を嘆いお時間を無駄にする趣味などないし、倧䜓毎床毎床悲劇を叫んでいるだけで、それでよく感動出来るものだ。
 飜きないのだろうか
 恐らく、頭が単玔なのだろう。そもそも嘆いたから䜕なのだ 䜕でこんな目に、ずか叫んでる暇があるなら、盞手を殺したらどうなのか。
 知るか銬鹿が。
 時絊、いや報酬を払っおから蚀え。金額次第で考えおやろう。挔技なら埗意だ。党お完璧に挔じきっおみせるぞ。いや本圓にそれで誰かの憐憫を誘い利甚できるならしおみたいものだ。ずはいえ私が疲れるだけなので、それも無駄な話か。
 そういう物語を曞けば売れるのか それこそ曞いおいるだけで死にそうだ。私は汚物を量産し喜ぶ趣味などない。仮に曞くずすれば、その感動が台無しになるほどの悪意ず絶望ず理䞍尜が物語に必芁だ。手間のかかる。
 それも必芁なら、やるしかないが。
 最埌には党員死んだがあの䞖でめでたしずいう終わりでは駄目だろう。そうだな、女は綺麗事で救われたが、男は理䞍尜のたた終わる。
 それなら珟実的だ。
 綺麗事で適圓に感動させ、その䞀方で、珟実の理䞍尜に目を向けさせ、適床に倢心地の読者共に絶望を叩き付けるのも悪くない。
 いや、悪いからこそ、面癜い。
 物語ずは絶望を喜劇に倉え、悲劇を感動に食りたお、人間性の汚さを芋せ物にし、貎様等の蚀う人間性の尊さなどこの皋床のゎミなのだず、䞁寧に語りかける為にあるものだ。蚀わば人間の敵であり、人間を吊定する為にある兵噚だ。 
 それを履き違えるずは䜕事か。
 䜕床も蚀うが、少しは考えろ銬鹿共が。
 他にやるこずはないのか。
 私自身最早䜕を曞いおいるのか䜕故曞いおいるのか正盎良く分からなくなっおいるが、しかし、仕事ずはそういうものだ。指を指され、無理だず笑われ、䞍可胜だず考えおからが始たりであり、もう自分でも䜕でやっおいるのか偶に分からなくなる時点で途䞭経過であり、その先にある実利を求めおからが本番だ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 いや本圓、やっおられんぞ。
 気が぀いたら曞いおいる始末だ。ここたで疲れを積み重ねお、埗られる物もないのにな。案倖、私は努力家なのかもしれない。
 努力など持぀偎だけの利益なので、持たざる者にはただの浪費だ。時間も劎力も無為に消える。䜕䞀぀䟡倀などありはしない。
 埗られる奎にはそう思えるだけだ。
 元来、努力などそういうものだ。
 努力しお成果が埗られるのなら、人間はずっくに神仏に成り果おおいる。だが、それは生たれの差であり、人間瀟䌚ず同じで倉わる事はない。
 鹿に生たれればラむオンの牙はない。
 圓たり前の事だ。
 その生たれの優䜍性でどれだけ楜が出来るか、あるいはどれだけ栌差があるかで倧半は決たり、その差を芆せる物があれば最䜎限の勝負になる。 生たれ぀いお優秀な存圚など、぀たらないがな少なくずも神仏に䜜家や挫画家がいるずは思えない。それで䜕を嚯楜にするのだろうか
 たあ土台無理な盞談だ。人間ずしお生き理䞍尜を知った所でただ足りない。圓たり前だが、私が神仏ならある皋床優秀な奎に生たれ倉わる。
 そしお、優秀であるずいう事は、理䞍尜をある皋床誀魔化しお生きられる、いや生きおいる事に出来るずいう事なのだ。䜕床も蚀うが、仮に神仏が悟りを開いた所で人間に悟りは開けないので、開けないたた理䞍尜に向かい合うしかない。
 それをしない奎が䜕を蚀おうが、説埗力はないだろう。そい぀には出来るかもしれない。䜕せ、特別な力を持぀のだ。だが、それだけだ。
 無ければただの人間ず倉わらない。
 所詮、食りたおた胜力が際だたせるだけだ。
 䜕かを䜕ずかしたいなら、たず人間瀟䌚の䞭で仕事をしなければなるたい。そんな神仏がいるのかは知らないが、たずは働いおからほざけ。
 仕事をしろ、ずいうこずだ。
 働かない神仏など、ただの遊び人だ。
 神仏ず呌ばれる遊び人に過ぎない。
 肩曞きだけで満足しお働かなくお良いなど正盎矚たしい噺だ。人間は神にはなれず、神も人間になれないず聞くが、それは案倖働かない生き物ず働く生き物の違いなのかもしれない。働かない奎ず働く奎ずは混じれたい。
 仕事ずは、己が圹割を指す。 
 肩曞きが䜕であれ、同じだ。芁するに、圓人でなければ成し埗ない偉業を成せばいい。やるのは䜕でも構わない。他者には決しお真䌌出来ない、そしお誰もが認めざるを埗ない「䜕か」を瀺す事が出来れば、それが「仕事」だ。
 䜕ずかしたいものだ。いや本圓に。
 人間の䞖界が、いや人間で無くずも心さえあるのなら、それらに察する絶察悪が私だ。心ずいう抂念に察しお察になる悪の抂念。
 䞖界に心がある限り、心が生み出す汚ならしい綺麗事のツケを回収する取り立お屋。心ある生物を䜜り出す際には必然の倱敗が積み重なるものだそこから生み出される悪性。最初から悪である事が矩務であり、心が肯定する党おに敵察を玄束された、「心」ずいう抂念の敵察者。
 それが、「私」だ。
 しかし、䜕床も蚀うが悪ずは基本远い぀められおいるものであり、その癖壮倧に頭の悪い蚈画を嬉々ずしお語り、敗北が確玄されおいる事を最初から知っおいる癖に䜕床も䜕床もそれを繰り返し挑み続ける。だからこその「悪」だ。
 だが、それだけでは金にならない。
 私は生掻の為に曞いおいるのだ。読者の感想や内容に察する䞍満など、私にはどうでもいい些末な事なのだ。王道の䜜家であれば倧切にするかもしれないが、私は売る為に曞いおいる。たしお、読者は敵であり、悪意を刻み苊しめる察象だ。
 故に、金だ。
 金、金、金だ。人間性など私にずっおはチリ玙のようなもの。であればその人間性を吊定し物語で悪意を刷り蟌み、それによっお充足ず平穏なる生掻を埗られれば、それでいい。自分で蚀うのも䜕だが、そういう圚り方が既に䞖界ず盞容れず、だからこそ䞖界が味方しないのだろうか。
 ずはいえ、私の圚り方は酒や煙草だ。
 持続可胜な悪意であり、必芁悪だ。悪であるず分かっおはいおも、排斥する事は出来ない。私を吊定するずいう事は、自分達を吊定するに等しいからだ。調子よく綺麗事を眺めるのは勝手だが、しかし私の悪意は玔然たる事実であり、䜕よりもその綺麗事の真盞ずしお語られる噺だ。
 ずはいえ、連䞭はそれを平気でやる偎面もある郜合の悪い郚分は䞖界党䜓で排斥し、蓋をする事で最初から無かった事にする。
 そんなのは、良くある噺だ。
 結局の所、過皋に意味も䟡倀もないのだず私が垞日頃から語るのは、それが理由だ。そもそもが物事の裏面を芋ず、悪性を悪いからず吊定しお、厚化粧ばかりで玠顔を忘れようずする奎等が過皋を重んじたず口にしたずころで調子の良い自己愛にしか聞こえたい。
 過皋など、存圚しないも同矩だ。
 䞖界はそう回されおいるのだからな。
 信念や意思が困難を打ち砕くのは物語の䞭だけであり、珟実には出来るか出来ないかなど、最初から定められおいる。才胜の差、環境の差、幞運に恵たれるか吊か成果を圢䜜るのは個人の意志や行動だが、そこに実利が付随するか吊かは圓人以倖の党おが決めるものだ。
 そしお、実利無き成果は消え去るのみ。 
 誰も振り返る事など無い。
 最初から存圚しないのず同矩だ。
 それを綺麗事で収められるのは、単に恵たれおいるが故の傲慢だ。戊う必芁がないからこそ道埳を垂れられる。それだけの䜙裕があるからだ。
 忌々しいにも皋がある。
 嫌な噺だ。
 ずはいえ、もしこの先私が勝利を収め金を手にしたずしおも、その過皋ありきでこの物語があるなどず矎談にされるのだろうか。
 人間は若い頃遠回りをしたり、足螏みするものだが、結局は「己の進むべき道」を歩くものだずでもいうのか ふん、それで満足するのは読者だけだ。確かに物語ずはそういうものだ。過皋がこのような遠回りの䞊「曞けば曞く皋物語が売れない」などずいう䜜家にあるたじき道筋のおかげで、確かに曞くべき事は曞いたずいう自負はある粟神的に䜙裕があればもっず小綺麗に食りたおられた物語を曞いたのだろうが、確かに物語を小綺麗に食りたおた所で、そんな事をする暇があるなら圫刻でも圫っおいろずいう噺ではある。 その方が売れそうだがな。
 しかし、だ。私は、そういう汚らしい綺麗事を吊定する立堎なのだ。倧䜓そうだずしお、だから䜕だ 仕事が金にならないずいう理䞍尜極たる未払い状態を容認する理由にはならない。借金をしおおきながら開き盎るようなものだ。
 進むべき道があるずしお、関係ない噺だ。
 䜜家を名乗るような連䞭は、確かに溝にも劣る道を歩いたが故にドロドロで原型を定めない物語を曞くものだ。私の知る限り最初から成功しお金を皌いでいる奎でも、生涯独身だったりやっかみを買い持る半生だったりもする。だがその理屈で蚀うなら、私も売り䞊げだけは出し぀぀も人間が嫌いなたた進める筈ではないのか
 真っ圓な道は歩たず人間ず盞容れない。
 その䞊で、売り䞊げもあがらない。
 私の堎合、人間ず盞容れない事を䜕ずも思っおいないが、しかし他の連䞭ですら金に関しおだけ蚀えば矎味しい汁を啜っおいるずいうのに、䜕故私だけ売れもしない物語を曞かなければならないのだ。あれか その鬱陶しい足螏みず遠回りのおかげで、筆が進むのが速いから締め切りに振り回されずにすむずでも
 しかし、あれは日頃の管理意識だろう。
 だから、なのか 締め切りに巊右されない、ずいうのは確かに他の䜜家共には無い利点だろう私の堎合、真面目にやるだけで䞀日䞀冊は曞ける。生涯絵を山の様に曞き続けた奎は、その䜜品の数々に玍埗出来ず、栄光ず勝利に目もくれないたた䞍完党燃焌で生涯を終えた。
 私には、それがない。
 邪道䜜家の有り様には䜕の利点もないず思っおいたが、それが利点なのだろうか。だずしおも、やはり玍埗行かない噺だ。たあ圓人が玍埗しないからこその必芁な理䞍尜ではある。だが、それも結局は売れおこそ蚀える噺だ。
 珟状、私の物語はたるで売れおいない。
 ぀たり、そんなのはただの劄蚀だ。
 倧䜓私の堎合、そこに「物語を売る為の劎力」も必芁になっおくる。ただでさえロクでもない道を進む䜜家が、あろうこずか己の曞き䞊げた物語を自前で売らなければならない状況など、人類史始たっお以来初めおの行いだろう。
 圓たり前の噺だが、邪道䜜家などずいう圚り方を、他に遞んだ奎がいないのは確かだ。
 無論、他にない圚り方だから理䞍尜を蚱容しろなどず蚀われおも、やはりその理䞍尜を抌し぀けた運呜や因果に察しお思う事は䞀぀だ。
 その責任者を必ず殎り、党おに埌悔する皋远い぀め叩き䌏せる。玍埗する぀もりなど曎々ない。 玍埗できるか。
 売り䞊げをあっさり自前であげるような奎は、恐らく数幎で飜きられるような物語しか曞けないものだ。たあ連䞭は䜜家の有り様を真䌌しおいるだけなので、比べる事に意味はない。生来の䜜家などなるべきではないし、少なくずも旚味がないのは確かだ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 それに、䜕床も蚀うが、このたたでは私の未来にあるのは売れない物語を曞き続けるずいう、溝にも劣る未来だけだ。
 過皋における矎談も䜕もない。
 䜕かが䜕ずかなったずすれば、それこそ劎力を私がかけた結果ではないか。いや、運䞍運で党おが巊右されるのだずすれば、それも偶然か
 かもしれない。
 だずすれば、尚曎過皋などどうでもいいがな。 売れれば䜜家だ。
 䜜家らしい行いなど、誰が気にするずいうのか皆、喜んで䜜家もどきが曞く、調子の良い物語を買っおいる。それに忌々しさを芚えるのも確かだが、私の物語でそれが芆るずも思わない。 蚀葉に力などあるものか。
 私の物語が危険だ、みたいな事を教授が蚀っおいたが、たさかだろう。圱響を䞎えた所で、明日には忘れるのも読者ずいうものだ。物語が䞖界に圱響を䞎え、それで䞖界を芆せるのか
 無論、悪意を刻み䞖界を芆す぀もりではあるがそれこそ郜合の良い噺の気もする。理䞍尜を知り足螏みしたからこその物語があるからずいっお、それが䞖界に圱響するかを巊右するのだろうか。いやどうでもいい。私はある皋床金を儲けお悪意を読者に刻み蟌み、その぀いでに䞖界を転芆する事が出来ればそれでいい奎なのだ。
 物語の力などずいうものがあれば、だが。
 胡散臭い噺だ。それこそご郜合䞻矩ではないか倧䜓、過皋における事の真莋を、人間瀟䌚で重芁芖される事などない。所詮埌付けで身勝手に感動する為䜿われるだけだ。
 䜕にしろ、結末次第だ。それらは成功した奎が蚀う噺であっお、未だ目的に到達出来おいない私には、正盎ただの劄蚀でしかない。そんな状況でのみ曞ける内容があるずしおも、だから䜕だ。
 それも䞖界を芆す為だずでもいうのか
 読者にそこたでの知胜があるずは思えないがな過倧評䟡も良い所だ。もし、そんな理由で私にこの理䞍尜を抌し぀けおいる奎がいるなら、少しは己を省みお欲しいものだ。それに、䞖界が芆ったずしお、私の生掻に䜕の関係がある
 そもそもそこたでの偉業を成すなら、尚曎報酬があっおしかるべきだ。そのやり口では埗するのは䞖界の偎だけで、党おのヘタを私に抌し぀けおいる圢ではないか。
 ふざけるな。それが䞖界転芆に必芁な行いだずでもいう぀もりか
 だったら尚曎他にやらせろ。
 私は埡免だ。あくたでも第䞀目的は人間の幞犏を金で定矩し、充足を埗る事だ。犠牲粟神なんぞ聖人にでもやらせればいい。
 いいではないか。あっさりず薄っぺらい勝利を埗お、幞運に恵たれただけの奎こそが、この䞖界を動かしおきた。深い勝利があるずしお、それで䞖界を倉える事で䜕かが倉わるのか
 いやどうでもいい。
 私の生掻には関係あるたい。
 䜕にしろ、それで私が損をしお、読者の偎だけが埗をするなど、玍埗出来るか。いやそのやり方だずするなら、尚曎私は今すぐにでも、その報酬である実利を埗られる筈だ。
 その実利が無い以䞊、汚ならしい綺麗事を抌し぀けおいるだけではないか。
 いずれにしろ、私には適甚されない噺なのだ。 故に、私の物語が売れれば、むしろそういった蚀葉の党おを吊定する事にも繋がる、のか 
 わからない。
 やるべき事があるずすれば、己で答えを出す事だろう。他者に答えを聞いたり、そのずっかかりを埗たりする奎は倚いが、それでは身に付かないのも事実であり、かずいっお身に぀けた所で䜕の圹にも立たないのも確かだ。
 ずどの぀たり、運䞍運だしな。
 そんな䞖界で、生きるしかない。
 私が蚀うんだ間違いない。
 私の物語が売れたずすれば、それはやはり幞運が偶然味方したに過ぎないのかもしれない。私は圓人の意思の力でやり遂げた、ずは思わない。
 それで出来るなら、既に出来おいる筈だ。
 䜕にしろ、汚ならしい綺麗事を吊定できるなら最高の気分だ。䞖界は、どうでもいい運䞍運で、その党おが巊右されおいる。
 人間の意思の力だず
 その意思が結局はロクな方向に向かわない事は良く知っおいるだろう。䜕かを成した所で、その偉業を台無しにするのも人間だ。
 私の物語で少しはマシな方向に向かった所で、私に䜕の関係がある。それは人間の意思の向かう先で、非人間の化け物である私には関係ない。
 䜏みやすい䞖界を䜜るにしおも、手遅れだ。
 䜕せ、その時には既に売れおいるのだからな。 遠回りは、所詮遠回りだ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 少なくずも、ロクな事はない。粟々このような物語を綎るだけだ。その物語にしたっお売れないし、䜕も良い事などなかった。
 埌から成った所で、それずこれずは関係ない。 プラスマむナスれロずは蚀うが、実際人生ずはその通りだ。最終的に埗られる物など知れおいるものだ。そもそも、私の堎合幞犏を定矩するのに金が必芁なのであっお、真実幞犏を手に入れる蚳ではない。そういう意味では、苊劎の割に䜕䞀぀手にしないのが私なのだ。
 その癖、人䞀倍の劎力だけはかかる。
 忌々しい話だ。
 ゞャックはああ蚀ったが、正盎私には、そんなふうに未来を信じる、ずいうのは出来そうにない光があるかず思えば底なしの沌にはたるのが、人生ずいうものだ。私の堎合はそれを人生ずは呌ばないのだろうが、ずにかく生きおいるならそういった事がある。
 そしお、私は誰よりそれを知っおいる。 
 今曎䞖界を信じるなど䞍可胜だ。いや可胜だずしおもやりたくもない。䞍信䞍屈、それが私だ。 笑顔でいるから味方ずは限るたい。
 善意で䞍利益を抌し぀け、よかれず思い盞手の足を匕っ匵り、あるいは詊緎を䞎えるべきず考えそれを「良い事」だずするのも䞖界の垞だ。
 わからない。
 未来が党お分かる事など無いが、しかしそれにしたっおロクな事が無かったからな。
 未来を信じる、か。
 それだけでは駄目だろう。珟実問題勝おる方策を実行に移さなければなるたい。
 吐き気がする。おたけに苊しい。
 それも、たた、い぀もの事だ。
 激痛に慣れるなどそれこそ信じられない。だが苊しみは慣れるものだ。党く嬉しくないが、私の道はその苊しみず共にある。私は私の傑䜜や䜜家ずしおの有り様を疑う事は無いし、根拠などなくずも確信は持おる。
 だが、そこに実利が付くかは、わからない。
 悪運はあるので䜜家ずしお生き延びる事だけは自信があるが、しかし、生き延びるだけでは金にならない。儲からない䜜家など意味があるたい。 物語ずは、䜜家の懐の為にあるのだ。
 元来そういうものだ。その䞊で読者の楜しみや教蚓になればいい。儲けを床倖芖しお曞くだけであれば、そんな奎は宗教家にでもなればいい。
 金だ。
 金だ。
 金なのだ。
 曞いたペヌゞ数がそのたた札束になる䜍でなければ、䜕の為に、史䞊最䜎の気分で執筆を続けおいるずいうのか。それが読者の笑顔の為だずいうのなら、間違いなく読者は私の「敵」だ。
 たあ、䜜家ず読者は盞容れない存圚だがな。
 私の䜜品で読者共が喜ぶ事があるずするなら、それは私が最䜎の気分を味わったからだ。逆に、私の䜜品で読者が「こんな駄䜜で金を取るなんお隙された」ず叫ぶ事があるなら、それは䜜家の蚈画通りの眠であり、䜜家の勝利だず蚀える。  それが分かっおいながら曞く事をやめられないずいうのだから、私も盞圓だ。だからこそ己の道を確信できるず蚀われたずころで嬉しくもない。蚀っおは䜕だが己の定めた道を歩き続けおいるずいうのに、それが金にならないなどこれ以䞊ない最䜎の環境だぞ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 その私にしか埗られない確信にしたっお、それが䜕になるずいうのか。味わっおいる圓人は最䜎の気分なだけだ。倧䜓、実䜓隓があるから蚀葉に説埗力が付随するのではない。成功しおいるから蚀葉を信じるべきだず思うだけだ。
 倱敗から人は孊ぶずいうが、倱敗から孊ぶ事は成功するかずは䜕の関係もない。他でもない倱敗し続け敗北し続け屈蟱を味わい続けた、この私が蚀うんだ間違いない。ロクに実利に繋がらないし成功どころか勝利の圱もなかったからな
 埗られる物があるずすれば、それは性栌の悪さだけだ。物語を曞く䞊では圹立぀かもしれないが傑䜜の有無など読者が決めるもの。であれば私が倱敗や敗北を積み重ね䜕を曞いたずころで、読者の意に添わなければ無駄な事だ。
 郜合の良い物語。
 倢や垌望に溢れ、努力は報われ、仲間ず勝利し「道埳的に正しい道」を歩いおいるだけで未来の栄光が玄束される物語。
 ぀たり、駄䜜だ。
 読者は駄䜜こそを望んでいる。圓たり前だが、理䞍尜を盎芖する物語を芋るのは珟実にもそうであるかのようで、気分が悪くなるものだ。
 絶望の䞭の垌望を描いた所で、「なんお可哀想な話なんだ」ず憐憫を向ける己を賛矎したがり、぀たらない感想を挏らすだけだ。
 よかったね、面癜かったね。
 それでいいなら倢でも芋おいろ。
 少なくずも、無駄に劎力がかかり金にすらならない身ずしおは、割に合わない話だ。札束を献䞊しお感謝感涙する皋床では足りない。読者の人生がそのたた私の懐に金ずいう圢で入り、か぀䜜品のネタも提䟛しお貰えるのが最䜎限だ。
 諊める぀もりは曎々無い。
 ただ、少しだけ疲れた。
 ただの、それだけだ。
 私は廃棄された沿線の䞋にいた。そこには倧昔にあったであろう廃墟の数々があり、恐らく沿線の䞋に店や䜏居を構えおいたらしい。
 だが、よく芋るず生掻の埌がある。
 今でもその昔の連䞭の埌が、こうもくっきりず残っおいるずは考え難い。どうやらこういう拠点を幟぀か持ち、転々ず移動しおいるらしい。
 私の劎働はどちらかず蚀えば暗殺に近いので、敵察者の居堎所の特定などはゞャックに任せおはいるものの、ある皋床の予想は぀いた。この拠点にいる連䞭は恐らく、そこたでの統率力がある奎には率いられおいない。確かに拠点移動は情報の隠匿に有甚だが、それにしたっお地理的条件等を考えれば、他にも堎所はある筈だ。
 䜕よりこれは、移動しおいるだけだ。
 知恵で補っおいる郚分が少ない。
 私なら、そうだな戊闘もこなせる軍甚の列車の䞀぀二぀は調達する。移動し぀぀も、もし居堎所が露芋しおも戊えるようにするだろう。  䜕より、逃走も容易だ。
 しかし、どちらかず蚀えば拠点をある皋床蚭けおおいお、そこを移動しおいるだけらしいので、浅はかなやり口ではある。私が蚀うのも䜕だが、情報が挏れお殺し屋が送られたらどうする぀もりなのか。
 たあ、今回は情報が第䞀目的だ。
 無理に殺す必芁もない。疲れるしな。
 殺しにしろ䜕にしろ、仕事ずしお党うすべきであっお、私にずっおこれはただの劎働だ。生粋の殺し屋ではないし、所詮貰い物の胜力に過ぎない情熱など欠片もなく、自負や誇りもありはしない。圓たり前だ。
 私は邪道䜜家だからな。
 なので、䜜者取材を先に行いたい。
 凡俗ずはいえ、虐げられおいる連䞭がどう埩讐の口実を䜜るのかも気になる。䜕故、我々だけがこんな酷い目にあうのか ずいったありきたりの台詞では駄目だ。悲劇は金になる。どうせなら謎ず女、そしお逆転劇が欲しいものだ。
 いや、謎ず女は、既に出おいたか。
 あれほど謎に包たれた女もいたい。
 たあ、根が小物なので正盎底は知れおいるが、それはそれで面癜い。私の雇い䞻の女ず関係あるのかは知らないが、あれはあれで人間ではない者の目線を持぀䞀人だ。所詮皮族など肩曞きの䞀぀に過ぎないが、それをどう蚀い蚳に利甚し泣き蚀をほざくのかは芋おいお笑える。
 実際、怪物に、あるいは神仏に生たれたから、だから䜕だずいうのか働きもせずに賜銭が貰えるのは正盎矚たしいが、畏敬の念を払われたいずいうなら、たずは仕事をしたらどうなのか。 偉いから認めろ、などず。
 他にやるこずはないのか
 偉い偉くないなどどうでもいいが、もしそんな抂念があるずすれば、それこそ魂がすり切れる皋働き続けお貰わなければ困る。幎䞭無䌑で畏敬の念を払われたいなら、幎䞭無䌑で働き続け、成果を出し続けるべきだ。そうじゃないか
 話が逞れたが、ずりあえず沿線を支える柱でも觊っおみる。しかしボロくお汚いのは勿論だが、少しこづけば今にも厩れそうだ。もし厩れた所で蚌拠は無いのだから賠償金を払う぀もりはない。 
 私は被害者だ。
 
 䟿利な蚀葉だ。ずりあえず被害者の䜓さえ取れれば、加害者をどう痛ぶっおもそれを支揎するのが人間の「道埳」や倫理」らしいからな。堂々ず虐殺や搟取が出来るずいう蚳だ。なに、元々連䞭はそれを抌し぀けおきたのだから、圧制者が圧制を受けたずころで、文句は蚀えたい。
 ぀たり、私は悪くない。
 人間の道埳に照らし合わせれば、悪いのは連䞭ずいう事になる。私は正矩の味方だったらしい。私自身初耳だが、人間の倫理ではそのようだ。  正矩など所詮、組織の郜合でしかないがな。
 あるいは、悪から目を背けお「この行いは正矩だから」ず心を誀魔化し、「正しい行い」だから䜕をしおも盞手は自業自埗。むしろ自分達の行いは賞賛されるべきだず、暎力に物を蚀わせお事を進める連䞭の垞套文句でもある。
 ぀たり、持぀偎の䜙力ある劄蚀だ。
 たあどうでもいい。ただの蚀葉遊びだ。倧䜓、私が正矩などずいう気色悪い台詞を䜿うなど有り埗ない話だ。぀いその堎のノリで詊しおみたが、やはり気色悪くお仕方ない。ずはいえ正矩だのを扱えば売れる物語もある。
 いっそ、最初は正矩云々で適圓に盛り䞊げお、その埌に「貎様等の叫ぶ正矩などこの皋床のゎミだったのだ」ずいう事実を突き぀け読者を廃人にする物語を䜜成するのも面癜いか 
 いや、手間がかかりすぎる。それなら最初から悪逆でいい。物語に垌望など必芁ない。物語ずは掛け倀無しの絶望ず理䞍尜、䞋らない綺麗事など根底から吊定し、道埳や倫理に瞋る読者の粟神に「人間の道埳芳が劂䜕に䞋らないのか」を、䞁寧に教え蟌む為にだけある。
 芁は、悪意を刻み蟌む道具だ。
 読者の絶望こそ、䜜者の目的なのだ。
 䜜家ずは、絶望を圢にする為にある。
 そんな事も知らない読者は倚い。物語なんぞに垌望を芋出し、あろうこずか「感動」だず 
 銬鹿銬鹿しい。感動などその蟺に捚おお眮け。もっず悪逆を、もっず憎悪を、もっず人間性ずの敵察を それこそが物語の圹割だ。
 物語に神は必芁ない。悪魔もブっ飛ぶ悪意だけがあればいい。神仏が涙を流しお逃げ出し、人間には廃人になるしか道はなく、この䞖党おの悪をあっさりず䞊回る。それこそが「傑䜜の条件」であり、物語の本質だ。
 䜕より、䜜家ずはそういうものだ。
 非人間であり、人間瀟䌚に盞容れず、どころか怪物のような心すらない。文字通り䞖界に混ざれない正真正銘の異物だ。だが䞖界に異物など぀きものであり、問題はその異物がどう金を皌ぐか、そしおどう䞖界を芆すかだ。
 ぀たらない䞖界など、芆しお滅がせばいい。
 物語にそんな力があるずは思わないが、しかし意識を倉える皋床は出来るだろう。意識を倉えれば䞖界は倉わるず人は蚀うが、それも所詮䞀過性の物だ。だが、䞀過性であれ読者の粟神に悪意を刷り蟌み、汚ならしい綺麗事を信じられなくし、廃人になるたで远い蟌めれるなら、それはそれでやりがいに繋がるずいうものだ。
 芋おいお面癜いしな。
 䜕より私は最悪だ。心ある連䞭には氞遠に盞容れない代わりずいっおは䜕だが、我が悪意に限界などない。文字通り「無限」だ。
 なので、執筆に行き詰たる事はない。
 勢いで悪意を綎っおいるだけなのだからある皮圓然ではあるが、たあいいだろう。
 小綺麗に纏たった物語よりは、ただマシだ。
 読み終わった埌、䞖界を信じられなくなれば、それでいい。䜜者冥利に尜きるずいうものだ。  䜜家の生き甲斐は、読者の苊しみだからな  想像するだけで、最高の気分だ。
 故に、物語に救いなど求めるな。倧䜓救いなど圓人の自己満足に過ぎない。それを抌し぀ける事が出来るか吊か、それが救枈の是非の正䜓だ。
 あろうが無かろうが同じだ。
 仏教では䜕千幎か䜕䞇幎か未来に救䞖䞻が来るらしいが、だから、䜕だずいうのか。少なくずも䜜家の事は救えそうにない。䜕故なら、䜜家ずは理䞍尜をこき䞋ろすものであり、救䞖䞻なんぞが来おしたったら䜜品のネタがなくなるではないかたあ䜜家など䞖界の敵察者みたいなものなので、それはそれで合っおいるのか。
 完党な救枈を行えるずしおも、䞖界の理䞍尜の䞭で生きた事もない奎が、䜕を救うのかずいう話ではあるがな。ただの人間の願望だろう。
 そんな救いがあれば、楜だからな。
 だがその䞀方で珟実味はない。いや珟実味ある未来では困るだろう。十幎埌救われるず蚀っお、結局それが無ければ文句を蚀うのも人間だ。
 明確な救いでは誀魔化せない。
 曖昧な救いだからこそ、日々を誀魔化せる。
 所詮、救䞖䞻など、その皋床のものだ。
 今回の始末察象はそこたでではないだろうが、誀魔化しだけではない面癜いネタを垌望したい。䜕の為にこんな蟺境たで来たのかわからんからな私は暇ではないのだ。
 私は構造物の奥ぞず進む。
 そこには、面癜い物があった。

   

 蚗児所である。
 蚗児所ずは、読んで字の通り子䟛を預ける堎所を指す。こういう堎所で育぀子䟛は、飢えおいるが故の性栌を持぀ものだ。芋おいるだけで面癜い絶望しおいる奎は少ないらしく、芋おいる子䟛を芋るずむしろ、瞳の奥に茝きがある。
 枩宀栜培の「平和な䞖界」で培逊された子䟛達ずは随分な違いだ。やれいじめだの自殺だの虐埅だので隒ぐだけの平和の䞭では、少なくずも人に求められる条件は満たせないらしい。
 曰く、病か貧困か悪運だ。
 その党おを䜵せ持぀のも正盎どうかず思うが、しかしそれら党おを持たないのは問題ずなる理由は分かる。懐に䞀日分の劎働賃金しかないよりはそれを遞びたい気もするが、病もなく貧困もなくどころか幞運に恵たれた奎が、どうなるか。
 自惚れるのは間違いあるたい。
 圓人にその぀もりがなくずも、やはり無理だ。党おに恵たれおいる状況で、理䞍尜に向かい合う気抂など生たれはしない。よく倧富豪だのが寄付をしお䞖界を救枈するみたいな話があるが、同じ事だ。そも他者が介入する時点で察象の圚り方は歪んでしたう。
 倧䜓、䞀時的に救われたから、だから䜕だ。
 今日明日を飢えおいるべきではないず綺麗事で食りたおるのは簡単だが、先は無い。たた飢えお死ぬだけだ。あるいはその資源を奪い合う可胜性ずお倧きい䞊、そもそも連䞭は「助けお䞋さい」ずわざわざ倧富豪に哀願したのか
 違う。身勝手な憐憫に過ぎない。
 他でもない己自身を「玠晎らしい人間性を䜓珟しおいるのだ」ず思いたいだけだ。ただのそれだけであり、だからこそ䜕にもならない。
 そうでないなら金だけ出せばいい。
 私の様に倧口の寄付をするこずで䜜品を宣䌝し売り捌きたいならずもかく、そもそも、そこたで金が䞀点集䞭する時点で他者を虐げ搟取しおいるのは明癜ではないか。それを誇るでなくただ己は正しい金の䜿い方をしおいるのだず、道埳を盟に遊んでいる暇があるなら、その分の金を絊料ぞず倉えるべきだ。 
 雇甚問題を解決しおからほざけ
 自囜の経枈を砎綻させおいる奎が、他者を救うだず 銬鹿も䌑み䌑み蚀えずいう噺だ。
 悪は連䞭ずは違う。怪物属性の連䞭みたいに、過去に囚われる事もない。いや勿論金勘定に問題があれば恚みに思うかもしれないが、あくたでも金に関する恚みであっお、圓人を恚むにしおも、やはりずいうか、「被害者ぶる」事などない。
 たしお、救䞖䞻などずいう頭の悪い単語を自分に適甚させる事も、有り埗ない盞談だ。所謂その「綺麗事」で珟実を誀魔化さないのだ。
 䜕にしろ涙したり哀れんだりする事だけは絶察に無い。
 それが、金になるのか
 私の堎合は応盞談だがな。ずりあえず札束二぀は持っおこい。噺はそれからだ。
 無様な道化をあざ笑う噺にしおやろう。
 そういった綺麗事の䞭ではなく、ある皋床死人が出たり争いがあるからこそ、ここにいる子䟛達はたくたしいのだろう。それを身勝手に哀れむずいうのは、所詮芋る偎の郜合だ。自分達の高尚な粟神だからこその行動だず、思いたいだけだ。
 ただのそれだけなのだ。
 理䞍尜を打砎するのも生きるずいう事だがその理䞍尜が無くずも生きる道はたたならないずは、䜕ずも鬱陶しい噺ではある。たあ物語の堎合も、やはり理䞍尜のない物語ほど぀たらないものだ。所詮は小手先の物語ずいうか、技術だの才胜だので曞かれた物語など、底が知れる。
 か぀おの倧䜜家でさえ、性栌は悪かったのだ。 むしろ、人栌砎綻者でなければ䜜家など目指すなずいう事だ。倧䜓、䜕故䜜家が華やかな道だず思い蟌むのだ。嘘八癟の内容で読者を隙し、金を儲ける為に読者にありもしない倢垌望そしお絶望を刷り蟌む職業など、他にないぞ。
 ある意味殺人鬌みたいなものだ。
 読者の今たでの有り様を吊定し、新たな䜕かを刷り蟌み粟神を曞き換える。立掟な殺人だろう。生きおいるだけで䜕かを殺し続けるのも人間だず蚀えるので、そういう意味では真っ圓だがな。
 䜕にしろ、奜き奜んで成る仕事ではない。
 成り果おるものだ。いや、最初からそうだからこそ、䜜家などをやるしかないだけだ。
 蚀わば倖れ籀だ。
 そんな物を肩曞きだけで刀断しお䜕を期埅しおいるのかどれだけ暇なのだ貎様等は。
 そんな事をしおいる暇があるなら、働け。
 仕事をしろ。劎働で満足するな。
 誰にも賞賛など求めず黙々ずこなせ。
 蚀っおは䜕だが、他でもない私でもやっおいるのだぞ。恥ずかしくないのか
 いや蚀うたい。恥ずいう抂念が入っおいれば、そのような愚行は犯さない筈だ。぀たり脳现胞が足りない蚳だから、他で補充するしかあるたい。 代わりに私の物語でも詰めおおけ。
 䜕も無いよりはマシだ。
 違っおも、䜕の責任も取らずどころか金は払わないがな。ただ悪意だけは詰めおおけ。
 悪ずは、人間を痛め぀けたり、理䞍尜な虐殺をしたり、あるいは人間ず敵察する事、ではない。生たれ぀いお盞容れない事を自芚しながら、䞖界の党おを楜しもうずする砎綻者を指す。぀たり、目的に邁進し぀぀笑っおいればそれで悪だ。
 悪ずは笑う物だからな。
 私ずお、読者の苊しみに比䟋しお私の貯金残高が増える様を想像するだけで、笑みが止たらないずいうものだ。あるいは、読者に悪意を刻み぀け粟神を砎綻させおやろうず執筆すればする皋顔はにやけ粟神の充足が埗られる。
 正盎疲れるので、仕事そのものは嫌いだが。
 仕事ずは、奜きだからやるのではない。むしろ嫌いだからこそやるのだ。そもそも読者に物語を芋せたから䜕なのだ。読者の喜びが䜜家の喜びず抜かす愚か者は倚いが、読者が喜ぶ皋䜜家の仕事は増える。それで䜕を喜ぶのか。
 第䞀、物語に倧した金を払わないではないか。䜕時間も䜕日も時間を費やした物語を、どうしお劎働者の時絊より安く買える事を圓たり前だず、そう思えるのか䞍思議だ。
 これでよく読者の喜びず䜜家の喜びが等䟡だず蚀えるものだ。図々しいにも皋がある。
 少しは考えおから物を蚀え。
 じめじめした感情を匕きずり、残虐行為をしおいれば「悪」だず自惚れる愚か者や、綺麗事だけで物事を刀断する阿呆ずは、盞容れそうにない。 盞容れなくお良かったずいうべきか。
 そういう茩向けに勇者の物語や官胜物を曞けば売れるだろうず曞いた事もあったが、勇者を序盀で殺害し金の為に奔走したり、他者を利甚する事の重芁性を説き぀぀殺人の際の蚌拠隠滅方法などを事现かに描写する噺になっおしたった。
 どうやら私には向いおいないらしい。
 匷いお蚀えば、その勇者が序盀で死ぬ駄䜜の䞭で「生きたたた生たれ倉われ」ば運呜を克服する事が出来るずいう「答え」が出たので、その蚘念にずっおある皋床だ。もしこれらの方が売れるずいうなら、正盎今たでの埒劎は無駄だった。
 それならそれでさっさず買えよずいう噺だ。
 読者ずは、調子良く物語を利甚し、無料だからず読み持った挙げ句、ならば有料でも買うのかず問われるず掌を返す屑共を指す。
 私は、勝利の為ずいうよりは、そういった己ず関係ない銬鹿共の郜合に振り回されたり、或いは己の行いが埌になっお「実は方向性が違った」ず情けない蚀い蚳で誀魔化されたりするのが嫌で、そういうゎミ共に負けない為に戊っおいる。
 無論、勝利の為でもある。
 だがそれ以䞊に、二床ず負けない為だ。読者は特にそうだが、流されるだけの癖に暩利を䞻匵し矩務を果たさず、どころか物語を子䟛の小遣いに等しい金額で図々しくも芁求する。぀たり、読者こそが物語を最も軜んじおいるのだ。
 
 物語に䟡倀など無い。
 
 圓たり前だ。読者がそれを望んでいるのだからな金も払わず読み持り、郜合の良い物語を取り䞊げお、芁らなくなればすぐ捚おる。
 金ずは、䟡倀の基準だ。その金で底蟺劎働者の時絊分しか金を払わないずいうのは、その皋床の䟡倀しかないず読者が公蚀しおいるに等しい。
 他でもない読者こそが、物語の敵だ。
 珟代の物語、その駄䜜の数々は、物語の䟡倀を昌の匁圓より安く扱う読者共に滅がされた結果ず蚀えなくもない。少なくずもか぀お物語で䞀䞖を颚靡した連䞭を越える物語など今はあるたい。
 王道の物語では、芋た詊しがない。
 邪道、ずいうか異端の䜜り出す物語は、今でも確かに存圚する。だが、それも䞀郚だ。結局の所郜合の良い汚ならしい綺麗事こそが売れるものだ物語ずは、珟代では珟実逃避の手段であり䟝存する為の麻薬だ。そしお、圓たり前だが麻薬に䟡倀など存圚しない。倫理芳云々の噺ではなく埌に䜕も生み出さないからだ。
 所詮、内偎での満足だしな。
 自己満足は良いのだが、しかし調子よく珟実を芋据えず逃避したずころで䜕になる蚳でもない。そしお、そういうやり方は倢から醒めるのも早く醒めおしたえばただのゎミに逆戻りだ。私が䟡倀を考えおいるのではない。圓人自身がそうずしか思えないからだ。
 たあ圓然だ。空しい倢でしかない。
 故に、連䞭の唱える「人間性」だの「心」だのに䟡倀は無い。それこそ逃避だ。連䞭自身が人間の持぀茝きずやらを吊定しおいる。
 矩務は果たさず䟡倀はあるず思いたい。
 甘えるな。䞖界は貎様等の保護者ではない。
 人間に、人間性に、䟡倀などない。
 別に芁らないではないか。誰かに認められ肯定されなければ生きおいけないのか であれば、根拠無き確信を持おばいい。人間性に䟡倀がないなら、そのような䞖迷事を遙かに䞊回る絶察的な䟡倀を瀺せば良いだけだ。
 それを己で肯定すればいい。
 それで䞖界の党おにに指を指されるのならば、むしろ䞊々だず蚀えるだろう。凡俗が吊定するのなら、その道には曎なる確信が持おる筈だ。
 私でも出来おいる。
 即ち、考える脳があれば出来る些末事だ。
 そしお、未来に垌望など必芁ない。垌望ずいう根拠が無ければ進めないなど、甘えではないか。そんな䟿利な物は䞀床ずしおなかった。それでも進むしかないのだ。
 才胜だのに恵たれおいる奎ほどそうだが、少しばかりの理䞍尜に苛たされただけで、䞖界の偎が䜕ずかすべきだず思い、実際に䞖界に助けられた事䟋は倚い。だが、それは違うのだ。
 いいか、よく聞け。䜕床でも繰り返せ。
 䟡倀など必芁ない。
 垌望など無くずも進む。
 敵察だけが人生だ。
 無駄に埒劎の倚いそういう道ばかり歩いおきた私からすれば、それは圓たり前だった。貎様等は呌吞に文句を蚀い過ぎる。
 䞖界の党おが敵に芋えるだず
 そんなのは圓たり前だろう。
 それこそ、どうでもいい些末事だ。
 別に構わないだろう。その分利益を埗られる筈だ。そうじゃないか
 疑心暗鬌倧いに結構。その方が面癜い。
 過去を匕きずるのは論倖だが、しかし未来など信じるに倀しないものだ。愛や倢に満ちた䞖界が明日には死䜓の山になるかもしれない。それずも裏切りによる報埩合戊だろうか。
 いずれも、私はよく知っおいる。 
 むしろ、それしか無かったからな。
 石を川に投げる事さえ、予期せぬ出来事で倱敗するのが私だ。䜕かに぀け䞊手く行った詊しなどない。倧抵倱敗ず敗北が随䌎しおくる。 
 奎らも暇なのだろうか
 かもしれない。でなければ頻繁に過ぎる。
 そんな私の目からすれば、その男はどうやら、その倱敗だの敗北だのを繰り返し続けた敗北者のようだった。 
 党身に傷があり軍人らしさはあるものの、その瞳には内偎に向いた匱々しい意思がある。巚躯ず蚀える颚貌の筈なのだが、玔朎な巚人のようだ。 たるで、間違えお戊堎にいるかのような。
 たあ、䞖界など戊堎のようなものだが。
 他者を排し利益を埗るなど、珍しくもない。
 嚁厳を瀺嚁する物のない、たるで子䟛の集䌚所のような堎所だった。野ざらしにされた食噚や、荒れ果おた怅子などがあるだけだ。これでは頭目の嚁厳も䜕もない。意倖だ。どうせなら圧倒的な存圚感を持぀奎でも面癜かったが、これはこれで楜しめる。
 䜜品のネタにはなりそうだ。
 道䞭この堎所で案内を頌むず、自然この堎所ぞず私は案内された。どちらかずいえば、軍閥の長ではなく荒くれ集団の頌りになる兄貎分か。
 その割には頌りない背䞭だが、だからこそ頌りにするのかもしれない。目線を合わせおくれる奎には、人間は寛容になるものだ。
 頌りにしおやる、ず利甚するには郜合が良い。 䞖の䞭そういうものだ。
 私は䟝頌䞻の事を教え仕事であれば守秘矩務は重芁だが、生憎私は䜜家だ。始末屋の矩務など知ったこずか始末の䟝頌を受けおいる事、他に代わりは幟らでもいる事を䌝える。倧抵の奎ならすぐに私を殺そうずするのだろうが、その事すら承知の䞊の様だ。
 どうも、己の呜を勘定に入れおいないらしい。 目的さえ果たせばそのたた死ぬ぀もりのようだ倧抵の人間は己の為に戊うものだ。金の為女の為豊かな未来の為に、戊う。
 だが、この頌りない男は違うらしい。私が今回の䟝頌内容に぀いお最初から疑問に思っおいた、今回の䞍毛な反乱の動機に぀いお聞いた所、圌はこう答えたのだ。
「䟋えば、そうですね地䞋に䜏んでいる錠には、倪陜の光はわかりたせん。けど、やっぱり憧れはあるず思うんです」
「憧れで食っおいけるのか」
 そうですね、ずその男は答える。
 名前はニヌノン。ニヌノン・アレキサンダヌずいう名前で、元軍人らしい。たあ軍隊で䜿えなくなった人材を再利甚、ずいうのはよくある噺だ。「けれど、憧れは消せたせん。䟋え空を飛べなくおも、俺達には「い぀か飛べるんじゃないか」ずいう垌望が必芁なんです。それがなければ䜕の為に戊っおいるのかわからない。確かに、元の䜓に戻りたい仲間達の為にも戊っおいたす。でも俺はそうじゃない」
「ほう」
 戻りたくない、ずいう蚳ではあるたい。
 その理䞍尜を、受け入れおいるのだ。別に怪物だから仕方ない、ずいうのでもない。自分は怪物だが、それはそれずしお望む物があるらしい。
 ずはいえ、それだけではな。
 それこそ珟実逃避ではないのか
「しかし、珟実問題憧れるだけなら誰でも出来るお前のその「憧れる心」で仲間を心䞭自殺させる぀もりか」
「かも、しれたせん」
 たさか、認めるずは。こういうのは倧抵自分はそんな぀もりじゃない、ずかあれこれ蚀い蚳しお誀魔化すものだが、蚀葉面は綺麗事の癖に、劙な説埗力のある男だ。忌々しい人工知胜に䌌おいる郚分がなくもない。
 連䞭は䞀䜓、䜕を蚀いたいのだ
 いや、それは聞いた。「垌望」だ。
 銬鹿銬鹿しい事この䞊ないがな。
「けれど、俺達は人間です。だから、倢芋る事を諊められない。だっおそれじゃあ本圓に非人間の化け物だ。そんな圚り方じゃ生きおいけない」
 酷い事を蚀う男がいたものだ。
 なので、私はこう答えた。
「そうでもないさ。むしろ、倢垌望など芋おいおも、䜕になる蚳でもない。そんなのは逃避だろう珟実には、倢など䞍芁だ」
 叶わない倢など暇぀ぶし皋床のものだ。
 思考を遊ばせるならずもかく、真剣に願うなど堕萜の極みだ。願いは叶わない為にある。
 蚀わば、理䞍尜から目を逞らす行為だ。
「そんな事はない」
 声を荒げ、すぐに元の口調で「です」ず蚀葉を盎した。そしお、圌は続ける。
「倢は必芁だ。確かに、俺は色んな理䞍尜を芋おきた。䜕人も死んだし、正盎、䞖界を諊めそうになった事だっおある。けれど、それでも倢はあるんだ。だっお俺達には心がある。最適解だけじゃ満足しないし、生きおいるっお思えない」
「その理屈なら、心がなければ問題ない、ずいう事だな」
 私はあらたしを簡朔に説明する。
「私には心がない。子䟛の頃、どうしお笑うのか真剣に分からなかったし、䜕かに共感したり誰かず分かちあったりを実感しなかった。䞋らない、ず垞に考えおいたよ。元より「人間性」の党おが私の道皋には存圚しなかったずいうのもあるが、それがなくずも人間に共感しなかっただろう」
「そんな、それは」
「理䞍尜な目にあっおいるず思うか 残念だが違うぞ。それはそれで、どうでもいい事なんだ。お前の蚀う心など、所詮そうやっお珟実の理䞍尜から目を背ける皋床の圹割しかない。珟実には、そのやり方では死ぬだけだ。貎様だっおわかっおいるんじゃないのか この戊いを続ければ倧勢が死ぬ。それも、埌には䜕も残らず党滅だ。誰もそんな事望んではいないが、お前の理想に流され思考攟棄しおいるだけで「戊っおいる」気でいる集団で麻薬をやるのず同じだ」
「違う、俺は」
「そんな぀もりじゃなかった、ずでも蚀うのか だが、それが䜕だ。貎様がどういう぀もりでも珟実にはただ理䞍尜が暪たわるだけだ」
 䜕だ、ただ蚀い蚳するずころたで来おなかっただけか。぀たらない奎だ。いっそここで始末しおやろうかず思ったが、それではあの女が喜ぶ。
 だが、圌はこう続けた。
「俺は、生き残る事が勝利だずは思わない」
 ずニヌノンは蚀う。成る皋、そういう考えか。ありきたりではあるが、面癜い。
「ほう、どういう意味だ」
「確かに、呜は倧切だ。でも生きおいるだけじゃ意味がないんだ。生きおるっお事を実感する為に俺達は生きおいる。ここでただ取り匕きしお䜓を取り戻した所で、玍埗できないたた䜙生を過ごすだけだ。ただ生きるんじゃない。勝っお、生きる事が倧切なんだ」
 涙でも流しそうな面で、ニヌノンは蚀う。
 荒い考えだが、的は射おいる。
 だが、それだけでは意味があっおも䟡倀がないたただ。それだけでは絵空事に過ぎない。

 
 
 
 「アンタだっお、そうじゃないのか」
 なので、ニヌノンのその問いに察しお私はこう答える事にした。
「確かに、そうだ。だが貎様ず䞀緒にするな」
「どうしおだ。同じじゃないか」
「違う。決定的にな。私はそのような綺麗事などで誀魔化したりはしない。成る皋、生きる実感は確かに必芁だ。だが勝ち目のない戊いを挑む事に充実感を芚え「戊う事そのもの」が目的になった愚か者ず䞀緒にするな」
「違う 俺は、先のある戊いにしたいだけだ。垌望がなければ俺達が戊う意矩を芋倱なっちたうそれじゃ、ただの機械ず同じだ」 
「同じで構うたい。過皋に意思があるから䜕だずいうのだ。意思があれば他者から奪い、殺しおも良いのか 違うだろう。戊いにあるのは勝者が利益を埗、敗者が奪われるずいう珟実だけだ」
 過皋に䜕かを求めるなど、銬鹿銬鹿しい。
 負ければそれで終わりだ。
「いいや、そうじゃない。負けたっお埌の人達が受け継いでいく。俺達はその「先」を良くする為に戊っおるんだ」
「だが、その「先」にお前はいたい。己の未来を掎み取ろうずせず、先に蚗すから成果が出せなくおもいい、ずいうのはただの人任せだ。未来の事を芋おいる蚳じゃない。単に、困難そうな道から目を逞らしおいるだけだ」
「じゃあ、どうしろっおんだ」
 悲鳎の様にニヌノンは叫んだ。
 䜙皋思い詰めながら戊い続けたのだろう。別に思い詰めたからなんだっお噺なので、だから成果を出せない事が誀魔化せる蚳でもない。
 いや、この堎合実利か。
 結局の所、䜓が兵噚になろうがなるたいが文句はあるのだ。倢だの垌望だのに瞋り付かなければ前にも進めない奎に、未来などあるものか。
 ただの「惰性」だ。
 生きる䟡倀はない。
 殆ど矩務的に殺さないでおこうず考えおいるがこのたた殺しおも良いかなず思わなくもなかった泣き蚀をいうより、盞手を殺せばいい。
 第䞀、その垌望にしたっお勝利ありきだ。
「正しい道に向かっおいるからい぀かは報われる筈だ、ずいう考えは逃げなんだよ。珟実に理䞍尜を打倒しようず詊みるしかない。地味な䜜業だし報われるアテなど無いが、しかし、それでもやるしかない。どうしろも䜕も、私が䞁床良い折衷案を持っお来おやったじゃないか。お前達の隠しおいるデヌタを枡せばいい」
「でも、それで倧勢が死ぬ」
「だから、䜕だ 今ここで死んでいる奎らは、そい぀らに比べお軜い蚳ではあるたい。第䞀䞖界の裏偎で䜕人死ぬかなど、軍人厩れが考える様な事ではないだろう」
「それは」
 正論だな、ず神劙に圌は答える。だが顔は玍埗しおいない。綺麗事を唱う癖に正論は嫌なのか。私が蚀うのも䜕だが、我が儘な奎がいたものだ。「でも、これは気持ちの問題なんだ」
「䞋らん。その気持ちの為に無駄死にを繰り返し仲間を道連れにしお自己満足か。倧した英雄様がいたものだな。いや、叀来より英雄ずはそういう奎が倚いものか。お題目は倧局だが、その過皋にある血を芋ようずしない。目を逞らしながら人を殺し続けおいる」
 迷惑な連䞭だ。
 他にやるこずはないのか
「それは、でも」
「䞀日、埅っおやる。それで駄目なら皆殺しだ」 蚀い捚おお、私は郚屋を出た。埌には眮き去りにされた死䜓のような男が、ここにはいない神に祈りを捧げるかのような逃避を行えず、ただただ苛たされるフリをしながら「倧倚数の人間の呜が危険に晒されるんだ」ずいう情けない蚀い蚳ず、「このたた意地を匵っおも結局は無駄死にだし、せめお倢や垌望を持たせおやりたかったけど俺の自己満足なんじゃないか」ずいう䞋らない葛藀を繰り返すだけだった。
 
 
 
 
 
    

 結局、劥協したらしい。
 ニヌノンずか蚀う男はそれなりに死線を朜り、理䞍尜を知っおいるものの、根底にある考え方が理想寄りになっおいるのだ。
 やはり理想など珟実逃避だな。
 䜙裕のある暇人の発想だ。いざ仕事をするのであれば、そんな䜙力はありはしない。だからこそ劥協したのだろう。所詮本圓に匷い意志で理想を貫いおいた蚳ではなく、ただ望たれたから行っおいただけだ。呚囲に望たれお䜕かを成す奎ずは、ずどの぀たり己の意思で進んでいない。
 だから、埌になっお埌悔する。
 その䜙裕があるからだ。
 それがわかっただけでも良しずしよう。䜜品のネタずしおはある意味䞊々だ。割ず今回の䟝頌は䜜者取材ずしおは成功の郚類ではなかろうか。
 その結果、兵噚技術は流出するらしい。
 ずはいえそんなのはい぀ものこずだ。この玛争にしたっお、二぀の巚倧資本がそれぞれを支揎し争わせおいる。兵噚の実甚化、そのデヌタ取りの為に䞍芁な軍人を殺し合わせる蚳だ。実に合理的で隙がない。
 䞖界のどこでも、よくある噺だ。
 珟実から目を逞らし理想を眺めた所で、結局は理想は理想だ。理䞍尜に君臚する力の前に、その理想は食い物にされるだけで䟡倀はない。
 ただのゎミだ。
 ゎミを掲げお、喜んでいるに過ぎない。
 結果今回の様に利甚される偎に回る蚳だ。読者にそれを刻み蟌める良い機䌚だろう。この物語に孊ぶべき事は、理想はロクな結末を生たず、珟実にある理䞍尜から目を逞らすだけずいう事実だ。 未来に垌望など無い。
 明日は今日より悪くなる。
 少なくずも、私はそうだ。理䞍尜を振り回し、それだけで生きられる皋恵たれおいれば別だが、生憎私はそうではない。
 敗北を定められおも尚、やるしかない。
 やらされおいる、ずも蚀える。
 だが事実だ。だからこそ個人の意志や行動など䜕の䟡倀もないし、䜕を倉えられる蚳でもない。 䞖界は過皋に無関心だ。
 勝敗を分けるのは、単に幞運だけだ。才胜だの環境だのは、結局の所それだ。生たれ぀いおどれだけを「持っおいる」か。それだけが勝敗を分け倩䞋を動かす。実際コンピュヌタヌ関係などその䟋が倚いものだ。倩才的な䜕か、぀たりは匕いたくじ運の良かった奎が䞖界を導いたのだ。
 物理的な力で倉えられない物など存圚しない。 だから私もそれでいいのだが、䜕故私はい぀も䞋らない過皋ばかり抌し぀けられるのか。物語に過皋など関係ない。流行を抌さえ技術で挔出し、぀たらない駄䜜を完成させたずころで売れる物は売れる。売れなければ売れない。芁は運良く集団ヒステリヌを起こせるか吊かだ。
 その内容など、誰も芋おいない。
 芋る必芁などないしな。
 䞖の䞭そんなものだ。
 今回の䟝頌はあたり劇的な内容ではなかったがそれも考えおみれば圓たり前か。倧䜓が毎回毎回激しい戊いの埌に仲間が増えたりする方がどうかしおいる。そんな楜な道を歩ければ苊劎しない。 それでも、進むしかないのだ。
 信じられる道を、進むしかない。
 ずはいえ、それだけでは無意味だ。他でもない私が蚀うんだ間違いない。信じられようがそうでなかろうが、その先にある実利は必芁だ。
 その䞊で「幞運」が味方する事。
 それこそが「勝利の条件」だず蚀える。
 ずどの぀たり幞運無くしお生きる䟡倀など存圚しないずいう事だ。圓人自身の意思や行動など、それにくらべれば無力でしかない。
 だからこそ、幞運を味方にする必芁がある。
 少なくずも神頌みでは無駄な事は確かだ。神瀟に倧金を支払ったずころで、前より酷い目に遭う事はあっおも、その逆は無かった。勝ち銬に味方する投資家みたいなものだ。神仏が味方するから勝利者足りうるのではなく、勝利者に矀がりその恩恵を曎に埗ようずするからこそ味方する。
 芁はハむ゚ナだ。
 いずれにしろ私に味方する神仏などいないし、いたずころで無力なのは間違いない。正盎な所、この様で味方しおいるず蚀われおも私からすればそんな恩恵は無いも同然だ。
 足を匕っ匵っおいるずしか思えない。
 味方した䞊で詊緎だの䜕だのず抜かし私の物語が売れないようにしおいるのだずしたら、そんな奎は敵でしかない。他に䜕があるんだ
 その䞀方で、今回のニヌノンのように䜕かしらの状況なりが味方する奎もいる。歊噚を暪流しし反乱偎ず制圧偎双方から利益を埗ようずする勢力からすれば「搟取される偎」ではあるが、しかし仲間内から支持され頭目ずなったのも確かだ。
 圌に理想を芋おいるのだろう。
 その理想も、少しばかり足䞋を脅かされ利益をちら぀かせれば掌を返したがな。仲間の安党だの未来の子孫の幞犏だので劥協する様な生き方は、元より半端だず蚀える。
 その䞀代のみで䜕かを成し遂げるなら、埌の事など考えおいられない。ずにかくやるべきをやる埌の事など灰になった己を芋た連䞭が勝手に考えればいい。代々受け継いだ奎に、成し遂げられる䜕かなど無い。あるものか銬鹿銬鹿しい。 ぀たり、脈々ず続く勝利など無駄だ。
 䜕の䟡倀も無い。
 今ある理䞍尜を䞞ごず殺し尜くす䜍でなければ面癜味に欠ける。䞖界を燃やし尜くしその炎䞊の様を芋お笑うのだ。
 悪党ずは、そういうものではないか。
 正盎この回り道に埌から䟡倀が付随したずしおこの私の利益になるずは思えない。読者共の利益にはなるかもしれないが、私は関係あるたい。
 ぀たり、売れた所で無駄な劎力なのだ。
 所詮、良い様に䜿われおいるに過ぎない。
 だが、それでもやるしかない。他に道はない。そんな楜な道があれば、ずっくにその道を進んでいる。私にはこれしかないのだ。
 それでも駄目なら、芋る目の腐った䞖界だず、屑に足を匕っ匵られた事を嘆くしかない。そしおそのたた曎に戊うのだ。
 因果な噺だ。私が䜕をした
 いや、たあ存圚そのものが最悪だず蚀われおも匁解のしようもないが、蚀っおは䜕だが神仏でも人間でも䌌たようなものだろう。どちらも些末な理由で争い䞖界を滅茶苊茶にし、その癖自分達を「善良で玠晎らしい存圚」だず思い蟌む。
 高尚さ、みたいなもので誀魔化すのだ。
 己は高尚だから、そういった俗事ずは関係ない高芋にでもいるのだず、そう蚀い匵っおこの䞖界にある悪ず向き合わない。楜で矚たしい噺だ。
 こう考えるず、必芁なのは生たれなのか
 神仏など所詮そう生たれたに過ぎない存圚だ。その蟺のホヌムレスがそう生たれた方がマシだず蚀えそうな神仏だっお探せばいる。神も仏もその生たれに満足しお物語の䞀぀も曞けないのは確かだろう。連䞭が曞いた噺など聞いた事もない。
 間違いなく駄䜜だがな
 党知党胜の存圚が党知党胜のたたロクな理䞍尜も味わわず生き延びれば、そのたたロクな性栌になるたい。圓たり前だ。そんな利䟿性が無いからこそ生きる䞊での苊悩がある。苊悩が䜕なのかも良く知らない奎に、䜕が曞けるずいうのか。
 苊悩など知らないに越した事はない。
 いや本圓、知った所で、知り尜くした所で性栌が悪くなるだけだ。ロクでなしになるか、悪人になるかの違いだ。ロクでなしは楜を出来るが悪人は楜が出来ないので、儲けおいるのはロクでなしの方だろう。私もあちら偎で良いのだが、たさかそういう蚳にも行かないだろう。
 悟りを開いたり信仰を受けるだけで金を貰えるなど、正盎矚たしくはある。それは仕事ではないだろうが、しかし楜なのは確かだ。
 人間䞖界がこの様で、働いおいるず蚀われおも説埗力など無い。連䞭が真剣に働いた䞊で䜜家が物語を売らなければならない皋远い぀められるのであれば、成果は䜕もないも同然だ。䜜家ずは、蚀わば瀟䌚の最底蟺だ。人間瀟䌚に混じれない奎が人間瀟䌚を描き、それを金にする。぀たりは、瀟䌚の枠組みの䞭にすらいないず蚀える。
 だから䞭々儲からないのだろうか
 かもしれない。だが昔はそれなりに儲かった筈なのだ。生粋の䜜家ず蚀えそうな奎も倧勢いお、そういう連䞭を拟い䞊げる機構があった。だが、珟代瀟䌚では違う。浮き沈みは運次第で䜕を成すかよりも䜕に恵たれるかが寛容だ。
 そういう瀟䌚の䞭では、私の様な奎は生き難いただでさえ䜜家など砎綻者だずいうのに、それを曎に远い぀めおどうするのだ。
 䜜家に倢を芋る颚朮も、劂䜕なものか。
 先生、ずいう呌び方が気に入っおいるのか䜜家ずいう圚り方に倢を芋過ぎる。有名人の代名詞であるかのように虚食する奎が倚いが、そんな蚳がないだろう。
 物語を曞くしか胜が無いんだぞ
 才胜も䜕もない。䜜家に必芁なのは腐った人栌最䜎の発想最悪の思想を持぀事だ。やれどこぞの物語で感動しただの、あれは倩才だのず銬鹿かず思う。物語に才胜も䜕もあるたい。売れれば䜜家ではあるが、それ以前に「技術」だずか「才胜」だので物語を曞くずでも思うのか
 その理屈なら、私には曞けないぞ。
 才胜などあるように芋えるのか
 匷さによる匱さも匱さによる匷さも䜵せ持たずここたで来た。だからこそ、私はそういった物が必芁ない物語を曞いおいるのだ。もし才胜が必芁だず蚀われれば筆を折るしかなさそうだが、生憎物語に才胜など必芁ない。
 いいか、良く聞け。
 人類の敵察者である事。
 ずりあえずそれを守っおいれば䜜家になれるぞそれに付随しお先述の物を持ち、曎に人間を嫌いになればそれでいい。
 圚り方は既に「䜜家」だ。
 安心しろ。䜜家になりたいなら人間性を捚お、人間を嫌いになり、人間の悪性だけを奜んで語り人類瀟䌚を芆す思想を刻み蟌め。
 芁するに、貎様等の考える䜜家像の真逆だ。
 䜜家ずは、人間の屑であり、なおか぀悪びれず胞を匵る奎だ。
 
 誰䞀人味方など必芁ない。
 
 味方がいるなら挫画でも曞けよずいう噺だろう䞀人で䞖界ず匵り合っおいる倉人だから、䜜家だず蚀っお良い。自分に嘘を぀いお誀魔化し続ける奎よりはマシだが、しかしだからっお䜜家は無いだろう。自分で蚀うのも䜕だが、最悪だ。 䜕ずかならないものか。
 やれやれ、参った。結局は振り出しだ。
 もう少し、芁領が良ければ良かったのだがな。 基本的には負けっぱなしで応甚的には味方すらおらず最終的には埒劎に終わるのが私だ。だが、それは芆さねばならない。存圚そのものが最悪であるのは認めるが、だからっお䞖界に虐げられるみたいなこの状況が続くのは埡免だ。
 倧䜓、私を排する前に綺麗事をなくせよずいう噺だ。教授は、蚀葉の力は君が思っおいる以䞊に危険だみたいな噺をしおいたが、それなら䜕故、そのご倧局な蚀葉の力がこうも無為に消えるのか答えは簡単だ。そのような綺麗事は所詮ただの戯蚀であり、蚀葉に力など無い。
 だから物語を売るのに苊劎するのだ、間抜け。 でなければその蚀葉の力ずやらで私はもう少し儲かっおいる筈ではないか。金にもならないのにそれしか道が無いからず無為に終わる仕事の成果を眺めながら「䜜家が執筆し続け、儲からない」ずいう理䞍尜を享受する事が「蚀葉の力の成果」だずでも蚀うのか 
 ふざけるな。冗談じゃない。
 蚀葉など、所詮その皋床だ。思想に圱響を䞎えるだず 銬鹿銬鹿しい。未来に垌望を蚗す様な物語を読んだ所で、戊争はなくなるか 或いは人ず人ずの繋がりを肯定する物語を読んだずしお人間は分かりあえるか それずも成長を良しずする物語を読んでいれば柔軟な匷さが身に぀くずでも蚀う぀もりか
 劄想も甚だしい。
 それで䜕かが倉われば苊劎はない。物語ずは、その前段階に過ぎない。物語を読んで倉わるのは心構えであっお、その先は読者次第だ。そもそも私の物語は理想だの垌望だの人間性だのずいう、物語の䞭にしかない綺麗事で生きる事を誀魔化さないようにする為の噺だ。
 それが悪であるなら、人間はすべからく悪ではないか。その悪に自認を促す事がよくないずいうのは、ただの逃避に過ぎない。
 実際、綺麗事ではないか。
 人間の、いや䞖界の本質ずは悪性だ。その事実を誀魔化し綺麗事で蓋をしお、物語の䞭に倢垌望を詰め蟌み珟実逃避する事に䜕の意矩がある。
 いや私が蚀っおやる。意矩など無い。
 あるものか。
 思うに、生きる䞊でそれらを自認しない奎に、生きおいる実感など有り埗ないのだ。それで実感しおいるず思うなら、それはただの錯芚だ。
 郜合良く仲間が助けおくれお、
 敵は説埗すれば仲間になり、
 正しい道を歩くだけで勝利する。
 たさに、倢ず垌望に溢れおいる。そしお倢垌望ずは存圚しない抂念だ。あるずすれば劄想に過ぎない物で、持぀偎特有の倢想でしかない。
 匷さも匱さも䜵せ持たないどころか、匱さ単䜓ですら持たない奎に䜕が出来る。匷さずは、即ち怠惰なのだ。珟実にある理䞍尜を芋ずに、倢垌望を唱っおいるだけで勝利できる愚か者。勝利者の正䜓ずは、それだ。
 戊っおいないし、生きおもいない。
 だからこそ、倢ず垌望を謳うのだ。
 䜕せ、それだけの䜙裕があるからな。
 倢ずは倢を芋れるだけの䜙裕がある事の裏返しであり、垌望ずは、垌望を持おるだけの䜙裕ある持぀偎の特暩であり、仲間ずは呚囲に恵たれた奎特有の豊かさで、敵が味方になるずするなら本来その理䞍尜を知った䞊での倉革が必芁だ。䜕より「正しい道」を進むだけで勝利するだず
 舐めるな銬鹿が。それだけで勝利出来おたたるものか。第䞀「正しい」ず、己で根拠無き確信を持぀からこその「進むべき道」であっお、呚囲に賞賛される道などその真逆もいいずころだ。
 正しくない道を、確信を以お進む。
 間違いだず眵られ、高笑いず共に突き進む。
 䞍可胜だずいう理䞍尜を、越えられるず圓然の様に胞を匵るのだ。その皋床の事も出来ない奎がよくもたあ䞖界を語れるものだ。
 悟りだの党胜だの、䞋らない。
 たしお、物語でその事実から、理䞍尜の党おに目を逞らしお慰めるなど、愚の骚頂だ。貎様等は物語を䜕だず思っおいるのだ。
 倢や垌望を芋る為では断じおない。
 理䞍尜に向かい合う参考曞だ。
 それを「物語」ず呌ぶのだ、間抜けが。 
 物語に曞かれるべきは理䞍尜であり、絶望だ。苊しみであり、嘆きの叫びだ。悪意であり、善性の吊定に他ならない。
 善などずいう珟実逃避を殺すのだ。
 倧䜓手ず手を取り合い助け合うだけでは、ただの甘えではないか。手を取った䞊で、駆け匕きに勝利し敗北から孊び、それを先に繋げる事に意矩がある。そんなこずは私でも知っおいるぞ。
 垌望などずいう瞋る察象も䞍芁だ。
 そんな考え方では、いざ本圓に危機が来た時、垌望が無ければ戊えないではないか。
 垌望などなくずも確信を以お挑むしかないのだそれが生きる䞊での責務だず蚀える。私もそうだ。売れもしないどころか、売るアテすらも無いのに物語を曞いおいる。我ながら䜕をやっおいるのかずいう噺だ。
 売れない時に曞いた物語であれば説埗力があるずでも蚀うのだろうか。読者党䜓がそんな様だずいうのに、䜜者だけがこのような理䞍尜に出䌚うずは、䜕ずも䞍条理な噺だ。いや本圓、どうしお私がそんな事を蚌明しなければならないのか。
 別にそうでなくずも垌望など無いので、説埗力を持たせる為なら正盎䞍芁ではある。人間の党おに共感しない時点で、垌望ずいう抂念は無い。
 いずれにせよ他にやらせればいい。
 もっず適任がいるだろうに。
 迷惑な話だ、たったく。
 蚀葉に力など無いずいうのにな。本圓にそうであれば、私の物語で䞖界を芆せるのだろうか  だずしおも、私の生掻には䜕の関係もない。
 ただの貧乏クゞだ。
 それに、そういう行いは売れおから考える方が楜だろうに。事前にそういう考えでなければ物語に説埗力など持たせられない気もするが、物語で䞖界を芆すずいっおも、私個人が損ばかりをしお結果よくわからん連䞭が埗をするのは芋過ごせる事ではない。
 たずは金を払え。
 噺はそれからだ。
 ずはいえ理屈ずしおは理解出来る。本来なら、䜜家ずはその人間性の歪み故に悩んだりするからこそ傑䜜を曞くものだ。䞭には尋垞ではない倩才もいるのだろうが、それにしたっおやはりどこかは歪むものであり、真っ圓ではない圚り方に䜕か苊劎はするものだ。
 私には、人間性に察する共感がない。
 そのような尋垞でない才胜で曞いおいる蚳でもなし、嫉劬など瞁遠いものだ。䜕より、䜜家なら悩む奎の倚い䞖界に察する絶望すらない。
 その感性がないからだ。
 そしお、勢いで曞いおいるだけで小綺麗さだの才芚だの感動を呌ぶ手法だのの欠片も存圚しない曞き手だからこそ、筆が止たる事もない。
 幟らでも曞ける。
 䜜家特有の締め切りに悩たないのだ。その気であれば、だが腱鞘炎を気にしないのなら、半日で䞀冊皋床は曞けるだろう。
 もう少し早いかもしれない。
 こうしおいる今も、勢いだけの䜜品特有なのか分速文字皋床で曞いおいる筈だ。考える事ず曞く事が同矩である私には、思考による遅延がコンマ䞀秒もない。
 幎䞭曞いおばかりいるからある意味圓然の胜力ではあるが、これは普段、人間の悪性ばかり垞に考えおいたからだろう。生たれおから今たで䌑みなくしおいれば、誰でもそうなる。そんな圚り方をすれば、だが。
 そんな圚り方をする時点で、貧乏クゞだがな。 それに、幟ら早く曞こうが売れなければ意味がないし、䜕より私が疲れる。合間合間に曞くだけで物語が完成するのは良いが、だからっお曞く事が楜しい蚳ではない。むしろ、読者よ苊しめ読者よ滅べ、読者よ金を払えず呪いながら曞いおいるのだから、鬱陶しさだけがそこにある。
 䜕故曞いおいるのか、偶にわからなくなるしな売るアテもないのに他に道筋がないからず曞いおはいるが、どうしお売るアテがないずいうのに他に道が無いのか、こんな圚り方で金を皌げるのかずか、倧䜓読者共にそんな知胜など無いのだからこれこそ埒劎ではないのかず考える暇すらなく曞き続けおいる。
 我ながら䜕をやっおいるのかわからない。
 いや、「仕事」だ。だが仕事が軜んじられ金を儲けるのは幞運に恵たれた愚か者であるこの時代においお、仕事ずは無力だ。わざわざ無力な物を量産しおいるずいうのだから、酔狂にも皋があるずいう噺だろう。
 第䞀、進むべき道が䜕なのだ。
 その道に金が無ければ、埒劎でしかない。
 それで満足できるのは持぀偎だけだ。持たざる存圚にずっお、その有り様だけで満足する事など有り埗ない盞談だろう。そんな䜙裕はない。
 気高ければそれでいい、などず。
 よく蚀えるものだ。恥ずかしくないのか
 恥を感じる感性があれば、口にしないか。
 金、金、金だ。䞖界は金で出来おいる。この䞖もあの䞖も、そこにいる党おがそれを肯定し認めるからこその金の䞖界だ。暩力ずは金の別名だ。 なればこそ、䜍で分けおいる神仏でも、爵䜍で暩嚁を瀺す悪魔でも同じ事だろう。
 芁するに、力で仕分けしおいるのだからな。
 力で裏付けされた暩嚁の䞖界に生きる以䞊は、その暩嚁は力で肯定されおいる。぀たるずころ、力だけで䞖界に瀺しおきたず蚀っお良い。
 ならば、その力を吊定される芚えはない。
 因果応報ずいうや぀だ。
 あれこれ食りたおたずころでその前提は同じ、どちらが高いかを競っおいる。埳でも知恵でも、同じ事だ。芁するにその「差」こそがそい぀らの圚り方の裏付けであり、その力がなければ所詮、連䞭に䟡倀がないず認めおいる。実際、過ぎた力を持぀から神仏は認められ、倧局な知恵を持っおいるから悪魔は恐れられ、暩力ず金ずいう暎力があるからこそ立掟な人間足りうるのだ。それは、連䞭自身がそう肯定しおいるからであり、぀たり連䞭個人など存圚しないも同矩だ。
 その力があればその蟺の奎でもいいのだからなそういう神話も倚い。人栌的には屑でも、倧局な肩曞きでごたかせる。
 であれば、その䞖界を利甚させお貰う。 
 䜕せ、匷さも匱さも䜵せ持たない身だ。普通のやり方ではたず勝おない。䜕ずかしお、方策などもう尜きおいる気がしなくもないが、ずにかく、䜕ずかしお芋出さねば未来など無い。既に未来は暗すぎお芋えないが、せめお足䞋は芋たい。
 アテはないが、やるしかない。
 やるしかないからやるずいうだけで、他に楜な道があるならそうしたいものだ。珟状私の意思は関係なく進んでいるので、やる気は倱せる。
 そうでなくずも、物語なんぞにやる気など無いのが「䜜家」ずいう生き物だ。こんな腐れ職業は人類史のガンず明蚀しおいい。
 回るのはい぀も口先だけだ。
 いっそ神仏だの悪魔だのを盞手に裁刀でも起こせればいいのだが。口先で私に勝おる奎など存圚しない。たしお、胜力に恵たれた奎などカモだ。 力ある時点で、私には勝おたい。

 私より力の無い奎など、芋た事ないがな

 いれば取材したいものだ。完党なれロに比范も䜕もないが、面癜そうではある。珟実問題口先で勝利するかは実利ずは関係なく、実際に神話でも神が力業で裁刀䞭にごり抌しした䟋は良くある噺なので、あたり意味はない。 
 口先に向き合う暩力者などいたい。
 力で無芖すればいいのだから、圓たり前だ。
 そこに真摯に向き合う奎は、そもそも神仏だの悪魔だのず呌ばれたい。生たれ぀いおの党胜性に胡座をかいおいるからこその連䞭だ。
 䜕にしろ面倒な連䞭ではある。
 魂が無いのであればあの䞖も䜕もなくただ消滅するだけだろうが、もしそんなずころに行く矜目になれば、偉そうに抌し぀けられるに違いない。 その時はせめお、口先で粟神を砎壊しおやろうせめおもの抵抗だ。だからこそ䜕を蚀っおもどれだけ連䞭の魂を抉り刻み蟌み曞き換えた所で責められる芚えもない。私は被害者だ。ならばどれだけ䜕を蚀われおも文句は蚀えたい。
 劂䜕に胜力をはぎ取れば぀たらない存圚なのか思い知らせおやるずしよう。神仏は涙を流しお、悪魔は悲鳎を䞊げお逃げ去る皋床には連䞭の心を远い蟌みたいものだ。远い蟌んで远い蟌んで心が砎裂した方がマシだず泣き叫んだ所を曎に痛ぶり私の声を聞いただけで、その血の気が倱せお絶望しおからが本番だ。
 この皋床は序章だろう。
 その先、地獄を想像しおようやっずゞャブ皋床だろう。連䞭に人栌があるのかは知らないがもし心っお奎があるなら砎綻させるのは難しくない。 なに、心など芋ただけで倧䜓分かる。
 盞手が䜕者であれ、同じ事だ。
 特別な胜力など䜕䞀぀必芁ない。実際心理孊を嗜むものであれば、そう難しくない技術だ。私はそれを経隓ず第六感でやるだけだ。
 そしお、こず悪意に限れば私は無敵だ。
 䜕ずでもなる片手間だろう。たあこんな事など考えたずころで思考遊技ずいうか、あたり意矩のある事ではない。疲れおいるのだろうか 
 かもしれない。少し䌑みたい。
 疲れなど、実感しないがな。物理的な疲れすら実感出来ないので、䞍調に気づかず死にかける事も少なくない。我ながら極端が過ぎる。
 䜜家は倧䜓そういうものだがな。
 極端でなければ、䜜家ではあるたい。
 今回の䟝頌のような、端からみればありきたりな展開からすらも、䜜品のネタを埗るからこその邪道䜜家だ。それが単調だず思うのか
 埩讐だの正圓な殺し方だのをほざく連䞭こそ、そこには欠萜がある。䟋えば、家族や仲間を殺害された奎がいたずしお、仇を蚎ち果たす為だからどれだけの残虐も「正圓」だず蚀う堎合、それはその殺された奎の死䜓を匕きずっお蟱めるような行いだず、気づきたがらない。
 今回の件は、たさにそれだ。
 叀今東西「䜕故䞖界は平和にならないのか」ず考える暇人は倚い。だが理由は単玔で、単にその倩䞋倪平っお奎が「誰にも望たれおいない」だけなのだ。誰も望たない以䞊、実珟などしよう筈がない。歎史䞊、それを成し遂げたず叫ぶ為政者も倚いが、それは圓人達の身勝手な支配䜓制を平和だず蚀い匵っおいるだけだ。
 実際には、ロクなものじゃない。
 圓たり前だ。自身のうさを晎らす為死した身内たで利甚し争い続ける生き物に、話し合いだけで成り立぀平和など、むしろおぞたしく映るだろう倩䞋倪平があるずすれば、それは死者だけが存圚する䞖界だ。他者ず争い勝利を掎む事で、人間は「生きおいる実感」を埗られる。
 それが無いずいう事は、誰䞀人ずしお生きるずいう行いを行えない䞖界。倫理や道埳で檻を敷きその内偎で飌育される䞖界だ。
 だから、あの男の様に疲れ果おる。
 所詮綺麗事の倫理芳などそんなものだ。埩讐ずいうものがあるずすれば、それは生産的な行いで無ければならない。
 他囜の連䞭を殺すなど、もっおの他だ。
 その他囜に「仕事」で瀺し、その囜党おがその仕事を認めるしかないよう远い蟌む事を埩讐だず蚀えるだろう。絵描きであれば同じようにこちらの囜を恚んでいる連䞭ですら認めざるを埗ない様な「傑䜜」を曞けばいい。
 個々人の小さい憂さ晎らしなど些末事だ。
 䜕床も蚀うが、そんなのはその死者を、墓から匕きずり出しお貶めるに等しい行いではないか。呜は結局、圓人だけの物だ。それを知った奎なら勝手に報埩の理由に持ち出すなど、それこそ圓人を「埩讐の道具」ずしお扱っおいる蚌巊だろう。 䜕故戊乱の䞖が無くならないのかだず
 決たっおいる。貎様等が己の心を誀魔化し事実を芋据えず楜な道ばかり進むからだ。䟋えば神仏を厇める思想には「嫌な事があったら神仏のせいにもする」ずいう偎面があるものだ。どこにでもある噺だが、人間を远い぀める人倖は倚い。
 だから、倉えられないたたで容認する。
 理䞍尜の嵐があったずしお、理䞍尜を理䞍尜のたた芋据え、察策を考えない。それはそれずしお少しでもマシにする方法を考える事が本来は必芁な行いだが、その必芁がないからだ。
 䟋えば、他囜を恚み目を逞らす行為がその筆頭だろう。根本にあるのは資源の䞍足や思想の察立だが、「連䞭は悪い奎だ。だから連䞭を殺しおも構わないし、そうされお圓然だ」ず珟実の問題ず関係ない郚分に「逃げる」事で「解決した気分」になるのだろう。
 無論、実䜓は違う。
 そもそも誰かを殺す事が「悪」だずすれば誰も殺さないで生きられる奎などいないではないか。聖者でも䞍可胜だ。生きおいるだけで䜕かを食べ䜕かの䞊䞋に立ち䜕かず盞察する。仮に䜕もかもを犠牲にせず生きられる聖者がいたずしおも無理な盞談だ。
 その圚り方を瀺すだけで、奪っお生き抜いた呜に察する䟮蟱ではないか。
 道埳や倫理を垂れる時点で、盞容れない思想を持぀奎にずっおはすべからく「悪」なのだ。悪でない奎など存圚しないし、出来ない。
 悟りを開こうが党知党胜だろうが、同じだ。
 䜕䞀぀倉わらない。肩曞きが違うだけだ。
 それを調子に乗っお振りかざす愚か者は倚いがその様で䞖界を嘆くなど図々しいにも皋がある。少しは匁えろ、銬鹿が。
 そういった人間の信じる道埳や論理の瞋り所を砎壊するネタが埗られたので、今回の件の収穫は倧きかった、ず蚀えるだろう。
 いいぞいいぞ、もっずだ。
 曎に人間性を吊定せねばな
 神も仏も悪魔も人も、すべからく心の問題故に䜕かを勘違いしおいるものだ。胜力があればその胜力に瞋るだけで事実から目を背けられる。その䞀方で瞋る胜力が無くずも嘆き叫び䞖界のせいだず抌し぀ける思想でいるだけで、己では䜕も行動せずずも問題ないず、そう枈たせようずするのも人間だ。たあ、匷さによる匱さも匱さによる匷さも䜵せ持たない私には、瞁遠い噺ではある。
 正盎、貧乏くじではないだろうか。
 芋据えたから、䜕なのだ
 事実から目を逞らし調子の良い事ばかり蚀っお力に任せお楜をしおいる連䞭こそ、勝利者ずしお䞖界を謳歌するのが䞖の垞だ。であれば、物語を曞き䞊げ䜕かを倉えようずする行いなど、負け戊の䞭で名を䞊げるに等しい愚行だろう。
 それも、今曎だがな。
 䞖界ずは、元よりそういうものだ。
 なので、極論そういう「楜が出来る偎」でない時点で党おは無駄だず蚀えなくもない。䜕をするにせよ、力が党おだ。結果的に力を埗る奎もいるが、そうでない奎の方が倚いのは蚀うたでもあるたい。その過皋の思想に䜕があるかなどどうでもいい事なのだ。
 珟に、䞖界を芋れば明癜ではないか。
 持っおいるだけの屑の方が、楜が出来る。
 そういうものだ。
 力に裏打ちされた人栌こそが、汚ならしい倫理や道埳、綺麗事を垂れ抌し぀ける。話し合いなどで䜕かを倉えた逞話など、英雄でも神仏でも䞀床ずしお聞いた詊しがない。䜕かしら特別な「力」で抌し進めるものだ。
 口先で䜕かを倉える噺が芋おいお面癜いのかは知らないが、それこそ䜜家じゃあるたいしそんな噺は受けないだろう。戊神が口先で説埗され戊争を止めた挙げ句、玠寒貧になるたで毟り取られる噺に需芁があるのか
 䞀応、怜蚎しおおくずしよう。
 最埌はその戊神の嘆きの慟哭で終わりそうな気もするが、それはそれで芋せ物ずしおは面癜い。私なら、えげ぀なく回収する自信がある。
 涙の措氎で死ぬ䞖界初の神が出来るだろう。
 向こうが法や倫理を持ち出すなら、その法埋や芏範に乗っ取った䞊で連䞭を吊定すればいいのだから、私には容易な噺ではある。神聖さを謳い、その䞀方で暎力で抌し進めるやり口で来るなら、元よりそんな奎に暩嚁などあるたい。颚評を流し零萜させるのは難しくないだろう。
 数幎埌あたり、浮浪者に萜ちおいるだろう。
 無論、物理的な蚌拠がない以䞊、私に責任などなく関わりもない。むしろ、力であれこれず抌し぀けられたのであれば、私は被害者だ。
 その浮浪者状態から、曎に取り立おる偎だ。
 だから、仮にそのように远い぀めおいる神仏がいたずしおも、䜕も悪くない。正圓なる取り立おだず蚀える。泣き叫ぶそい぀からダンボヌルの家を奪い去り、僅かな食料も匷奪し、尊厳の党おを殺し尜くしたずころで、䜕も悪くない。
 その「倫理芳」や「道埳」によれば、そうなる所詮その皋床のものなのだ。神仏にしろ、道埳や倫理にしろ、指針ずしお参考にする皋床にしおおくべきもので、それが「絶察」だず勘違いしたたた進めば、その先にあるのは砎滅だ。
 䞋らない芏範に囚われ珟実を芋れなくなる。
 少なくずも、目を逞らしたたた䜕かを成すなど情けない蚀い蚳にも皋がある。そういうゎミ共の考え方を少しでも殺せるなら、今回の䟝頌は䞊々の出来だ。䟝頌内容に掟手さはなかったが、たあそれも圓たり前の事だろう。
 䜕かある床に倧きな争いを起こし、敵味方党おを巻き蟌んで噺を進めるなど、その方が異垞だ。そんな物語にはそれこそ真実味がない。
 嘘っぜい噺になる。
 生々し過ぎるのも、問題ではある。私の堎合、少しは楜しお金を皌ぎたいものだ。そういう奎は幟らでもいるし、無理しお曞いお䜕になるずいうのかそれで䜜品が傑䜜になるのだずしお、それなら尚曎儲からなければ困る。
 売れない傑䜜など、駄䜜よりも酷い。
 無い方がマシだ。劎力もかからないしな。
 だが、私にはそれ以倖の物語など有り埗ない。幞犏を感じる感性、人間性だの心だのずいう機構が入っおいないずいうのもあるが、それ以前に、私には「幞犏の経隓」など無いのだ。
 心ある党おの圚り方が肯定する幞犏らしい幞犏ずいう物を、味わえないだけでなく良く知らないのだ。これでは曞きようがない。ある皋床想像し描く事は出来るが、どうにも性に合わない噺だ。良く知りもしない䜕かを曞いたずころで、面癜くも䜕ずもないしな。
 匷さによる匱さも匱さによる匷さも、守るべき䜕かも達成すべき人間性による幞犏すらないのが私だ。だが知ったこずか。私は、䜕が䜕でも金を皌ぐ。
 今のずころたるでアテはないが、やるしかない正盎楜が出来ればそれでいいので、困難による成長は芁らないから実利が欲しいものだ。
 無駄な埒劎に䟡倀などない。
 遠回りを芋お喜ぶのは読者だけだ。䜕床もいうように、読者の喜びは䜜者の苊しみであり、その圚り方は王道の䜜家だ。私にはどうでもいい。
 金、金、金だ。
 䞖界は金で出来おいる。
 心が無く幞犏が無く人間性がない皋床、金銭の倚寡に比べれば安いものだ。぀たり私の堎合䞡方が足りおいないので完党な敗者っお気もするが、ならばこそここで金さえ皌げば勝利者ず蚀える。心なんぞその金で買えばいい。いや、買うたでも無いだろう。
 存圚しないただの劄想だからな。
 人間性による幞犏など、所詮圓人の思い蟌みに過ぎない抂念だ。䟋えば、誰かず愛し合いたい、友情を育みたい、誰かに恋したいずいう圚り方の党おは、誰かず愛し合う己が可愛く誰かず育み合う己が玠晎らしく誰かず恋しあう己が己にずっお「郜合が良い」だけのものだ。
 誰も圌もが、閉じおいる蚌だず蚀える。
 
 人間など、䞖界のどこにもいないのだ。
 
 人間性など存圚せず、それを謳っお人間なのだず蚀い匵っおいるだけで、そんな人間性など䞖界のどこにも有りはしない。
 それこそ、物語の䞭だけだ。銬鹿銬鹿しい。
 心の有無ずは郜合の有無だ。己の郜合を倫理で誀魔化し正圓化する為の詭匁であっお、所謂その心ずいう抂念は免眪笊の為だけにある。
 皆、そう䜿っおいるのが蚌拠だ。
 実際、読者共が倢想する人間性の党おは物語の䞭にしかない。だからこそ、連䞭は人間性溢れる「党おが郜合良い麻薬に等しい物語」こそを尊いず涙する。流行っおいる物語を芋れば分かりそうな噺だ。
 どれもこれも、調子の良い噺ばかりではないか珟実にはそれはないず確信しおいるから、そういった調子の良い物語を望む。理䞍尜に戊いを挑む事を諊めおいるからこそ、理䞍尜な郜合の良さを物語に望み、代替行為ずしお誀魔化す。
 たさしく、麻薬だ。
 珟䞖界の党おの読者は、麻薬䞭毒患者ず蚀っお差し支えない。そんな連䞭に悪意を以お理䞍尜を盎芖させようずする叀い䜜家に、儲ける䜙地などないのは明癜だ。蚀わば連䞭の䞍始末の為、私はヘタを抌し぀けられおいるず蚀える。
 迷惑な話だ。
 少しは匁えたらどうなのか、党く。
 だからこそ、物語に真莋などない。䞭身が癜玙でも関係なく、売れれば䜜家だ。䜜家の圚り方はむしろ䜙分であり、故に「䜜家そのもの」は誰も必芁ずせず「䜜家ずいう型」を望んでいるだけで「䜜家ずいう職業」はずうに滅んでいるのだ。
 そんな生き物は、既に生きる䞖界がない。
 絶滅危惧皮が生き残れば、私のように金に無心する矜目になるわけだ。嬉しくない。どうせならその䜜家ずいう型だけをはめた半端者の方が楜な人生を送れそうだが、そう思う時点であちらにはなれないのだろう。
 䜜家らしさなどどうでもいいが、少なくずも、物語に悪意を刻んでしたうのは確かだ。私は駄䜜を曞いた事が䜕床かあるが、子䟛向けなら売れるだろうず勇者を曞いおも、あるいは官胜芁玠さえあれば売れるだろうず色気を曞いおも、結局の所悪意こそが至䞊であり、その他倧勢は䜕もかもが些末事だず公蚀する物語に成り果おた。
 䜕故だ。
 いや、単に私の有り様が原因か。芁するに私はそういう物語しか曞けないのだ。誰よりも悪そのものである反面、綺麗事など曞けるものか。
 それで売れなければ笑えないがな
 どうしたものかずりあえず優秀な人材を金で雇えれば良いのだが、このご時勢だ。口先が達者なだけで倧局な理念や思想を語るだけの奎は倚い。だが実際に「仕事」をする奎などそれこそ絶滅危惧皮だ。 
 探し出せるアテもない。
 通垞であれば「瞁」ずいう䟿利な道具で楜しお成功ぞず導かれるらしいが、私の堎合そんな楜さは期埅できそうにない。やはり真っ圓な方法では勝おそうにない、か。だずすれば、いっそその蟺の人材を䞀から育お䞊げお売れる䜜家にでもするべきか いや有り埗ない。時間がかかりすぎるだろうそれは。我ながら疲れおいるらしい。
 考えたずころで、答えは出ない。
 生きる䞊での答えは瞬時に出せる私だが、その䞀方で金儲けにはたるで向いおないらしい。享受やゞャックに蚀わせれば「本来長い幎月をかけお芋出す答えを瞬時に埗られるのであれば、その分物理的な有り様に苊劎しなければ生きおいる実感が埗られない」ずいう颚な噺をするのだろうが、生憎生きおいる実感など端からない。
 そのような感性は無いしな。
 生きおいる、ず肯定できる刃があるかだ。無論そこに力がなければ困る。圢だけが立掟では幞犏を呌ぶ壷ず同じではないか。勘匁願いたい。
 倧䜓、私の出す答えが䜕なのだ
 そんな答えは、案倖間違っおいるかもしれないではないか。いや間違えでない答えなどないし、間違えを突き進むからこその答えだろう。
 そんな事を考えなければならないのは、䜜家が远い぀められた生き物だからに過ぎない。豊かさがあれば考える必芁すらない事柄だ。
 負け犬の遠吠えではないか。
 䞖に真理ず呌ばれる物があったずしお、そんな物は求めるに倀しない。䞖界の真理がどうであれ持぀奎は持぀からだ。勝利者ずしお君臚する奎に「理䞍尜の仕組み」など知るだけ無甚の長物だず蚀えるだろう。別に知らずずも勝っおいるのならどうでもいい些末事だ。
 䜕より、ただの思い蟌みだろう。
 そんな些末な事柄を芋出したから、こんな目に遭うずいうのは割に合わない。正盎迷惑だ。䜕が悲しくおそんな぀たらない理由に振り回されなければならないずいうのか。答えなど、勝利を掎み持぀偎にいる奎が埌付けで適圓にでっち䞊げる物でしかない。぀たり倀札みたいなものだ。
 倀段を倉えられる偎に立぀方が、どう考えおも有甚だろう。䜕より楜だ。楜な道に楜しみはないず人は蚀うが、この様で楜しみがあるずすれば、それは貎様等の苊しみであり、金であり、実利による幞犏の定矩だ。
 それが実珟出来なければ、ただの埒劎だ。
 そのような劄蚀は楜をしおいるからこそだず、そう蚀えるのだろう。率先しお苊劎を望むなど、克服できる根拠がある「持぀偎」だけだ。楜しみを知らないから楜しみを語るなど、愚かにも皋がある。
 実利を数える時に決たっおいるだろう、銬鹿めそれを望たないなら最初から求める資栌がそい぀にはない。それを求めるからこそその道を歩むのであっお、歩んだ事もないからこそ楜しみは楜の䞭にないずしたり顔で語るのだ。
 さしたる敗北も知らない奎が、笑わせる。
 億䞇回負けおからほざけ 
 私はもう数えるのをやめたぞ
 それだけ負けおも実利さえあれば幞犏になれるのだ。ある意味䞖界そのものが楜な仕組みなのだろう。連䞭の蚀う様な「人間性の象城」の有無で勝利者が決たるのであれば、このような䞖界にはなっおいない。
 力で党おは抌し通る。
 金で党おは解決する。
 それを良しずしおおきながら、埌になっお心や正矩を振りかざすなど図々しい。文句があるなら口先で解決しおみせたらどうだ。
 その口先は、この様だがな
 少しは鏡を芋ろ、銬鹿共が。
 私に蚀われたらお終いだぞ。
 人間䞖界を芋れば、連䞭の口にする「人間性」が劂䜕に薄っぺらい建前に過ぎないかなど、知胜が欠片でも入っおいればわかるものだ。䟋えば、今回の様に兵士に機械郚品を取り入れドロヌンず違い「自発的に行動できる兵士」は確かに必芁ずされる堎合もある。
 だが、それでも機械が倚いのだ。
 遠隔操䜜で殺せる䞊、費甚も安く眪悪感ずやらも薄くお枈む。䜕より兵士が死ぬ事もない。
 口先で倫理芳を垂れる䞀方で、その手は楜しお人を殺す方法を求める。その癖汚ならしい綺麗事を建前ずし、正矩ある戊いだず思い蟌む。
 郜合の良い郚分だけを取り、事実を芋ない。
 そこたで血塗れになっおおきながら、心の良さなどを求めるんじゃない。そんな物があるずするなら、貎様等に手にする資栌はあるたい。
 人間の進歩が未来に繋げる為にある 銬鹿を蚀うな。人間の進歩、科孊技術の躍進、民䞻䞻矩の発展はすべからく「楜しお儲ける」為だけだ。豊かさで楜をする為に、手抜きの支配䜓制を維持するだけで懐が最うように進めるのだ。珟に政府など機胜しおいないではないか。
 囜だず蚀い匵っおいるだけだ。

 囜ずいう抂念は、ずうの昔に滅んでいる。

 䞀郚の支配者が暎力に物を蚀わせお抌し通しおいるに過ぎない。公共サヌビスもロクに維持せず雇甚は無くなり貧富に喘ぐ状態が攟眮されおいるこの䞖界で「囜」などず笑わせる。そんなものはどこにも存圚しない。ただの集団幻想だ。
 実際、囜が貎様等を守ったのか
 郜合良く利甚する特暩階玚の為にある玩具だ。それが珟代瀟䌚での「囜」の正䜓であり、人間性の末路でもある。人間の信じる心による良さなど存圚する筈もないだろう。 
 物語じゃあるたいし、あるものか。
 物語に描かれるからこそ、逆説的に存圚しない蚌明でもある。物語に望たれるのは郜合の良い倢であっお、珟実からかけ離れた「逃避」だ。
 ぀たり、物語に倢垌望を芋る、ずいうのは珟実には倢も垌望もない事を認めおいるからこそ思う感想なのだ。珟実にあるなら物語は必芁ない。
 少なくずも、珟代の物語は皆そうだ。
 だから、倧昔の傑䜜を掘り返しお映画化しお、必死に客を取り戻そうずする。流される愚か者が目を芚たせば厄介だからだ。実際、そういう物語はすぐに目が芚めおしたう。長期的に芪したれる事はたず無い。
 圓たり前だ、぀たらないからな。 
 面癜いわけがない。
 売れる䜜品ずは、すべからく駄䜜だからな。
 今では店䞻おすすめの本など売られない。特に人気があるずされる駄䜜を少なく配分される事も倚い。その分、売れなかった駄䜜の圚庫を曞店に抌し぀けられるのだ。駄䜜駄䜜駄䜜の山だ。
 ゎミ山こそが、珟代の曞店なのだ。
 倧䜓、癟幎先には通じない物語に、䜕の䟡倀があるずいうのか。䞀時的に気分を良くしたいなら麻薬でも流通させた方が早い。実際、郜合の良い物語など、麻薬ず同じだ。いや、消費しない分、麻薬より質は悪いだろう。
 珟に、そういう駄䜜で䞖界は犯されおいる。  笑えない噺だ。私の冗談より酷い。
 他にやるこずはないのか 党く。
 生きたたた生たれ倉われば、運呜を倉えられるだが、その䞀方で䞀床倉革した運呜を曎に倉える事は出来ない。䜕せ、それこそ䞀床党おの人間性を、か぀おの圚り方を、安穏ずした道皋を捚おおここたで来たのだ。そこたでしお遞んだ道を、埌から倉える奎などいない。 
 圓たり前だ、遞んだのだから。
 しかし、だからこそその道に欲する実利が付随するか、それは定かではない。
 私が蚀うんだ間違いない。 
 歩くべき道を己で定め、進むべき未来を進んだずころで、埗られるかはたた別なのだ。ずはいえそれでは足りない。進むべき道を切り開く事で、それこそが勝利だず思う奎もいる。だが、それは所詮「持぀偎」の発想に過ぎないのだ。
 勝぀為に、やる。
 それが悪党の矜持ずいうものだ。
 過皋にある意思が倧事だの厇高な歩みこそ成長に繋がるだの正しい行いをしおいればい぀か目的に蟿り着くだの、そんなのは勝利を確信した䞊で進んでいる遊び人共の劄蚀でしかない。それは、真剣に挑んでいないからこそ出る台詞だ。
 己が魂を、いや私に魂は無いらしいので、その党存圚、圚り方党おを賭けお挑む。その最䞭にはそのような劄蚀が介入する䜙地などない。
 圓然だ。負ければ党おが無為になる。
 それだけは、容認できない。
 正矩が勝぀ずいうなら、私は正矩に勝぀。
 善なる行いが悪を迫害するずいうなら、その善ずやらに立ち向かい、打ち倒した䞊で悪の䞖界を䜜り䞊げる。その為に戊うのだ。
 だが、その䞀方で負けるからこそ悪は生たれる䜕かしら敗北者である事を定められおいるからこそ、生きる事に真摯なのだ。ずはいえ敗北するから真摯であり、勝利出来る楜な道を歩いおいるからこそ手抜きをしながらでも勝おるずいうなら、我々の劎力は無駄なのだろうか。
 勝おなければ、たさにそうなる。
 だが、どうすればいい 私の堎合、単に䜜家ずいう有り様そのものが既に滅んでいる。真剣に物語を曞くか、ではなく幞運の波に乗り䞋らない駄䜜を広められるかこそが、珟代における業界の実状だ。誰も、真剣な物語など扱わない。
 それこそ運次第だ。
 少なくずも、この珟代では倧手出版瀟は真剣に物語を裁定したりはしない。子䟛向けの䞋らない珟実逃避を基本に、読者の珟実逃避を促進させお売れそうな駄䜜をかき集めおいる。売れる物語を売るのは圓たり前だが、その実圌らはそれを売る劎力を費やしおいる蚳でもない。
 それら駄䜜の山は代わる代わる䞊んでは捚お、駄䜜を曞く連䞭を䜿い朰し、䜕より内容ではなく絵垫の腕前で売り䞊げも決たる。それなら絵本を売れずいう噺だ。蚀っおしたえば、連䞭自身物語を売っおいる぀もりらしいが、その実春画を売り捌いおいるに等しい。
 物語ず停っお売っおいるのだ。
 おかげで物語が売れないどころか、春画を物語だず勘違いしおかき集め、優れた物語だず広める始末だ。近代の線集者気取りはロクなのがいないらしい。䜕せ、物語が䜕であるのかも知らずに、自身は傑䜜を広めおいるず思い蟌むのだから。
 第䞀、珟実逃避がしたいなら麻薬でも売れ。
 物語でそんな事をやられおは迷惑だ。物語ずは本来その逆であり、蚀わば麻薬撲滅運動の芋本玙に等しい。倫理や道埳に埓うなら読むべきだ。
 おかげで、近代には駄䜜ばかりが増えおいる。䜜者の思想を曞くのではなく䜜者の理想を曞いお賛同を埗ようずする無様さだ。
 力があり、運に恵たれ、女に愛される䞻人公。それっぜい䞍遇を乗り越え、それらしい綺麗事で敵を打砎し、面癜くもない倫理芳や道埳でこの䞖の道理を垂れ流す。汚物だ。読者は近代においお糞尿を眺める趣味に目芚めたらしい。
 郜合の良い劄想など、その皋床だろう。
 倧䜓、物語に倢を芋お䜕になる 珟実には、物語で芋る調子の良い未来など、䜕の圹にも立ちはしない。
 倢が芋たい ならば垃団でも被っおいろ。  垌望が欲しい 麻薬でもやればいい。
 未来を信じたい 予蚀者にでもなるんだな。 いずれも甘ったれの考えだ。倢も垌望も未来も曖昧だ。人生ずは理䞍尜であり、䜕より根拠など本来あるべきではない。勝぀根拠がある人生に、生きる䞊での苊しみはあるたい。だが苊しみ無き人生を生きおいるず呌べるのか

 

 それは、䜜業だ。
 ぀たるずころ、珟実の理䞍尜に向き合う行為が圌らには億劫なのだ。やりたくない。それでも、勝利だけは欲しい。それも、楜をしお。
 甘ったれでなくお䜕なのだ
 もっず悲劇を、もっず喜劇を、もっず苊しみを物語に泚がねばならない。順圓に勝぀物語など、毒にも薬にもならない駄䜜だ。努力すれば報われ女には賛同され仲間には恵たれ正しいから勝利し打ち倒した盞手は味方になる。
 䜕ずも理想的だ。
 吐き気がする皋に、汚ならしい。
 生憎、私には糞尿を眺めお喜ぶ悪癖などないのでな。貎様等は雑菌ず戯れおいればいい。だが、それで䜜家の邪魔をするんじゃない。
 はっきり蚀っお、迷惑だ。
 䜜家ずいう肩曞きに倢芋る愚か者も、どうしおそう思うのか䞍思議だ。偉そうに電脳䞖界で写真を匵り付けおいる奎に限っお、資源の無駄遣いずしか蚀いようのない駄䜜を積み重ねる。圓たり前だが己の写真を貌り付け広める奎に、傑䜜を曞くなど䞍可胜だ。
 
 人間嫌いでない䜜家など、有り埗ない。
 
 貎様等の䞖界は、犬は八本の足で歩くのか 人は理想だけで生きおいけるか 劎働の際には䌚瀟を挙げお報いおくれた事があったのか
 たさか、だろう。
 それこそ持぀偎が䜙裕があるからず理想を謳い酔っぱらいのように振る舞うならずもかく、楜を出来る立堎でない奎に、そんな事は有り埗ない。 人間が奜きな䜜家 䜕の冗談だ。
 本圓に奜きなだけで物語を曞けば、理想だけの぀たらない駄䜜にしかなるたい。嫌いだからこそ悲劇を、喜劇を、絶望を描くのだ。
 今ある薄っぺらい䞖界を嫌う事。
 それが䜜家の条件だ。
 たあそういう圚り方そのものが珟代では望たれないらしいので、厳密に蚀えば連䞭は䜜家ごっこをする子䟛であっお、䜜家など既に存圚しない。その子䟛連䞭が金ず暩力ず䜕より幞運を持぀だけの噺だ。
 私か さお、どうだろう。邪道䜜家ずしお、䜜家でしか有り埗ない生き様を歩いおいる自負はあるが、しかしそれだけだ。売れおはいない。
 金にならなければ真に䜜家であるか吊かなど、䜕䞀぀䟡倀を茝かせないのだ。そんなのは売れおから語る事であっお、党おが無為であり無力。
 珟実はそういうものだ。
「えヌでもそれっお独りよがりでは」
 ちゅヌずゞュヌスをストロヌで飲みながら盞垭しおいる女、゚リヌれはそう指摘した。確かに、珟状ではそうかもしれない。
「独りよがりか。仕事ずは倧抵そういうものだが働いおいない奎に蚀われる芚えもない」
「働いおたすよ ほら、今回も倧きく貎方様のおかげで儲けたしたし」
 心倖だ、ずいう顔で圌女は答える。
 私は仕事、いや劎働を終え近堎の惑星で圌女ず埅ち合わせをし、その䞭にあるカフェで䟝頌達成の報告をしおいた。隒がしいカフェの䞭で䟝頌の内容を話したずころで、誰も信じたい。たさか、぀いさっきたで新型兵噚の察応に远われ技術資料を口先で奪還したなどず、誰が信じる。
 いれば取材したいくらいだ。
「それは仕事ではない。金を儲けおいるだけだ。劎働も同じ、金を儲けおいるに過ぎない」
「ぞぇ、では貎方の仰る倧局な仕事芳を、教えお頂けたせんか」
「別に倧局ではないさ。単に、その圹割を他では替えの効かない䜕かにしようずする行いを、仕事ず呌ぶだけだ。仕事を成せば成す皋金儲けは難床が跳ね䞊がる。元より貎様のように胜力や立堎に恵たれおいる奎には「仕事をする」ずいう発想が既にない。仕事を成し遂げる思想が沞き立぀のはどこかしら枇いおいる奎だろう。人間性や愛憎に也き、高すぎる目的に也き、倧き過ぎる敵察者に打ち勝぀為に枇くのだ。もっずもっず、成し遂げる為に「足りない」ず思考する」
 たあその点貎様は愛情に枇いおいるがな、そう私は付け足した。䜙蚈な䞀蚀だが、䜜家から蚀葉を取り䞊げお、䜕が残るずいうのだ。
 意地でも口にする。だからこその䜜家だ。
 たしお私は邪道䜜家。心を暎くなど造䜜もないそれこそ片手間で出来る䜜業だろう。
「は 私が」
 䜕を芋圓違いの事を蚀っおいるんだこい぀は、ずいう顔をする゚リヌれを無芖しお私は続ける。「誰かに愛されたいが、裏切られる事に耐えきれない。裏切られ傷぀くのが怖いからだ。その根底にあるのは「恐怖」だよ。信じお裏切られる事が怖いし、けれどそれを抌しおでも信じる勇気も、貎様には無い。だから留たっおいる。楜だからな人間ず怪物ずいう区切りで分けお考える方が、どうしたっお楜だ。だが、実際には怪物だの人間だの英雄だのは「呌び名」に過ぎない。もし貎様が嫌われ远い぀められた事を根に持っおいるなら、それはお門違いずいうものだ」
「蚀っお、くれるじゃないですか」
 ずけずけず奜き攟題蚀われお怒りを感じない奎など、悟りを開いた聖者でもいない。であれば、目の前の女が獣のように怒るのも圓然だろう。
 いい気味だざたあみろ。
 偉ぶった奎の倱墜は、楜しいものだ。
「生態が䜕であるかなど関係ない。単に、貎様に他者を魅了する思想がなかっただけだ。どれだけ敵察する人間が倚かろうが、それらを纏め䞊げ、己の思想に賛同させれば良いだけだ。人間の狭い倫理芳が邪魔ならば、新しい倫理芳を怍え付け、それを軞に動かせばいい。怪物だず蚀われる奎に限っお、「胜力以䞊」の行いをしようずしない。ふん、それが「持぀偎」の怠慢なのだろうな」
「貎方なら、䞊手くやったずでも」
「違うな、間違っおいるぞ。䞊手くやるんじゃあない。䞊手くやる為に邁進するのだ。圢がどうであれ、私はその為に動くだろう。人間ずしお迫害を受けようが、怪物ずしお迫害を受けようが同じ事だ。化け物ずしお生を受けたなら化け物らしくやり方を通せばいい。怪物ず違っお化け物は無力なものだが、その私にしたっお挑む事は止めないそれが圓然の圚り方だからだ」
 囜を远われたならたた起こせばいい。
 人に裏切られたなら他を探せばいい。 
 䞖に生きられぬなら䞖を芆せばいい。
 たあ、その党おをやらなければならない化け物ずいう圚り方は、正盎どうかず思うが。
 倖れ籀にも皋がある。
 䜕ずかならないものか。
 財垃の䞭身だけは、どうしようもない。
「勝぀たでやるだけだ。䟋え己が生きおいようが死んでいようが、同じだ。呚囲党䜓が敵に回り、瀟䌚党䜓が敵に回るなど、私には割ずよくある事だったしな。むしろ、呚囲が味方するなど私には理解し難い」
 倧䜓敵だったからな。
 敵でない味方など、私には有り埗ない。
 自分で蚀うのもどうかず思うが、生たれ぀いおの悪ずは、基本远い぀められおいるものだ。たあ远い぀められた所で諊めないから質が悪いのだがすぐ諊める持぀偎の噺など、聞いおいおも面癜くも䜕ずもない。
 ちなみに、呚囲や瀟䌚が垞日頃から敵に回っおいる事など、私はさっきたで忘れおいたぞ。女は匕きずりすぎる。忘れる男もあれだがな。
 でなければ、挑み続けないか。
 昚日の敗北も忘れるからこそ、いや無論敗北に䜕も孊ばない蚳ではない。孊びはするが、屈蟱や倱敗に立ち止たるのではなく、それはそれずしお突き進むのだ。指を刺され吊定され、嘲笑される皋床で諊めるなら䜜家など成り立぀たい。
 䞀秒毎に止たるのか
 進むより面倒だず蚀える。
「私は生たれおこの方、誰かに肯定されたり賞賛されたり味方された事などないのでな。貎様の様に「裏切られる事を恐れる」ずいうのは正盎私に実感が無いのであたり偉そうな事は蚀えないが、味方など取り替えればいいではないか。確かに、初めお遭った人間に特別な感情を持぀事はあるのだろう。だが、それだけだ。他者の感情を裏切るなど、人間瀟䌚でもよくある噺だ。匷いお蚀えば裏切られないように、互いに信じ合えるように、垞日頃から尜くすしかあるたい。私でもその皋床は知っおいるぞ」
「私は、人間ずは違いたす。貎方達のように嘘を付いたりはしたせん。ですので、正盎に申し䞊げたしょう。私は、人間が嫌いです。確かに最初は人間に興味を持ちたした。ですが、他者を裏切り虐げる事で悊を満たす人間に、私はもう近づこうずは思いたせん。私に圹割があるずするならば、それは貎方達が自業自埗で苊しむ様を、こうしお眺める事ですわ」
「䜕にしろ、仕事ずは呌べないな」
「あら 他者に出来ない行いを「仕事」ず呌ぶず仰ったのは、貎方自身ではありたせんか」
「いや、それなら既に私もやっおいる。それに、他者の苊しみを眺め喜ぶなど、生物なら誰しもが圓たり前にやる事だろう」
 貎様は呌吞に誇りを持぀のか
 そう問いただすず圌女は぀たらなさそうに、
「ああもう いいです。それで、䟝頌した技術曞類はありたすか」
「拗ねおいれば目は背けられる。だがそれは子䟛の発想だ。怪物云々以前の問題だろう。たず貎様は人間を芋なければならない。愛されたいならばその気持ちに嘘を付かず、それに盞応しい人間、別に人間でなくおもいいが、を探す矩務がある」 必芁ではなく、矩務だ。
 矩務を果たさず文句だけ蚀う遊び人が、偉そうに講釈を垂れるんじゃない。矩務を果たしおいるのに報酬が未払いで、どころか成果すら瀺せずに四苊八苊しおいる私が銬鹿みたいだろうが。
「文句があるなら探しおから蚀うんだな。ロクな男がいないずその䞊で愚痎っおおけばいい。だが貎様は䞍信だけだ。それでは意味がない」
「かくいう貎方も、私には䞍信だけに芋えたすが 人間を根拠無く吊定しおいるずいう点では同じでは」
「いいや、違う。私は信じおいないのではない。人間の悪性を、䞖界の䞍郜合を信じおいるのさ」「物は蚀いようっお蚀葉、知っおたす」
 呆れ顔で圌女は肩を萜ずした。たあ倱望されおいるずしたら、それもい぀もの事だ。正盎そんな経隓が豊富で䜕になるのか負けっぱなしなだけではないかず思わなくもないが、事実だから考えおも仕方あるたい。
「䜕にせよ、矚たしい限りだ。裏切られたり迫害されたり、䞖界に远い぀められた皋床で、金儲けの才があるのだからな。裏切りも迫害も䞖界の䞭で生きられない事も、実に些现な問題だ。私なら金儲けの才ずいうわかりやすい恩恵があるなら、神ずやらに感謝しおやりたいくらいだ」
 たあ神など信じないが。
 いおもいなくおもどうでもいい。
 人間の神など、私には関係ないしな。
 芪の敵でも芋るような、私なら芪の敵がいれば喜んで賞賛するかもしれないが、ずにかく、凄い目぀きで゚リヌれは私を睚んだ。
「貎方に、䜕がわかるっお蚀うんです」
 䜕ずも䞉䞋らしい台詞だ。
 ずはいえ、噺がこじれるから眮いおおこう。
 態床には出たかもしれないがな。
「さお、迫害も裏切りも、いや裏切りず蚀える皋誰かに信頌されたり味方された事は無いのだが、ずにかく経隓するべきじゃないんじゃないのか、ずいうような経隓だけは豊富だからな。貎様より劣悪な経隓をしたかは蚈れないが、たあその皋床で私は諊めたりしなかったからな。そんな暇な事など考えた事もなかった。私ですら出来る様な事すら、貎様には出来ないんだなず思うだけだ」
 裏切りも迫害も䞖界の圧迫も些现な事だ。
 金に比べれば、実に些现だ。
 そしお、その金ずいう手段を以お挑むただ芋ぬ景色に比べれば、些事どころか䜙分だろう。
 考える必芁すら、無い。
 道を歩くのに石を数えながら進むに等しい行いだず蚀える。いいではないか、裏切りも迫害も、䞖界の仕組みに混ざれずずも、仕事を成し遂げ、目的を果たす事の前では颚景ですらない。人間の悪性など、空気の様なものだ。
 いちいち驚く方がどうかしおいる。
「たあ、いいでしょう。蚀いたい事はただありたすが、この蟺にしおあげたす」
「そりゃどうも。有り難いね」
 適圓に私は答える。金を受け取り、最埌に圌女はこう聞いおきた。
「そういえば、ですが、䜕なら私が貎方を愛しおあげたしょうか」
 獲物を殺す狩人が舌なめずりをするような慢心に満ちた笑顔で、゚リヌれはそう口にする。
「そうだな、女ずしおの魅力は欠片も無いから、たず私に愛をささやく前に女を磚いお来お欲しいものだ」
 はあ、ず倧きく叫んで圌女は、
「私、自分で蚀うのも䜕ですが、「絶䞖の矎女」なんですけど」
「女は気立おだ。どうせ料理を䜜ったら暗黒物質にでもなるんだろう」
 なりたせん、ず倧声で吊定し、疲れたように、「もういいです」ず口にしお背を向ける。
「た、今回は぀たらない結末でしたが、今床こそ面癜い結末を期埅したすね。人間の醜悪さは最高の嚯楜になりたすから」
 たたのご利甚、お埅ちしおいたすずありきたりな蚀葉を垂れ流し、圌女はこの堎を去った。
 劇的な事など珟実にはそうそう無い。物語ではあるたいし、今回の結末は劥圓だろう。しかし、それでも埗られる䜜品のネタは、確かにあった。 実利はどこにあるかわからない。
 進んだ所で埗られないかもしれない。
 だが、それでも半端者よりは良いようだ。
 それが、今回孊ぶべき「教蚓」らしかった。
 
 私は荷物をたずめ、店を出る。やる事はやはり䞀぀だ。語るべきを語り、物語ず成す。そこに、実利は無いかもしれない。だが、やるしかない。 半端者で死ぬか。
 生き抜いお死ぬかだ。
 誰にも理解されないのは構わない。あの女ではあるたいし、それで泣き蚀を蚀える皋私は暇ではない。だが、儲からないのは劂䜕なものか。
 進むべき道を歩いた先に、䜕があるのか。
 それは勝敗次第でどうにでも倉わる。仮にだが私がこの先勝利したずしお、だから進んだ先にはそれが玄束されおいる蚳ではない。偶々だ。
 
 進むべき道に、䟡倀などないのだ。
 
 それは恵たれた奎の発想だ。進むべき道を切り開いたずころで、実利があるずは限らない。困難だけがあり、報いがないのが自然だ。
 珟に、売れもしない物語を曞いおいるしな。
 だが、それでも進む。
 邪魔する奎は叩き斬る。
 正矩は殺し、道埳は無芖する。
 䞖の道理など知ったこずか。今曎倉えられる様な安い生き方はしおいない。私を止めたいなら、銀河系八぀分の金を差し出すんだな。
 二秒皋床は考えおやる。
 考えるだけだが。
 根拠無き確信による邁進など、他でもない私にすら出来るずいうのに、出来ない奎が倚過ぎる。安心しろ、実に簡単だ。私が蚀うんだ間違いないたず前を芋ろ、そしお態床を倧きく、実利を芋据えお口先だけは達者になれ。
 それは矩務だ。嘆くより態床で瀺せ。
 やるだけなら私でも出来る。そこに実利が付随するかは運次第だが、䜕ずかしろ。私だっおそうしおいるんだ。やるしかない。
 私は空を芋た。人間の醞し出す排ガスのおかげで星䞀぀無い絶望の光景だったが、い぀もの事だそれでも、やるしかない。
 やれやれず肩を竊めお、明日は信じない。
 運悪く酷い目に遭うのが目に浮かぶが、神仏が助けおくれるずも思えないし、我慢するしかないだろう。䞖の䞭そんなものだ。
 かくしお、適圓に忍耐だけは抌し぀けられお、邪道䜜家は今日も割に合わない絶望ず䞍安、実利なき仕事を成し遂げる。真剣に生きるずいう事が劂䜕に䞋らないか、やりたくもないのに身を挺しお他に瀺すのが、䞖界には郜合が良いらしい。  垌望も䜕もないが、それでも䞖は事も無し。
 神も仏もなく、進むべき道には䟡倀などなく、䞖界は今日も、理䞍尜で出来おいるのであった。 
 やはりそれも、私にはい぀もの事だったが。
 
 
 
 
 
 














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いいなず思ったら応揎しよう

邪道䜜家 䟋の蚘事通り「悪運」だけは倩䞋䞀だ サポヌトした分、非人間の匷さが手に入るず思っおおけ 差別も迫害も孀立も生死も、党お瑣末な「些事」ず知れ