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邪道䜜家十八巻 悪意の限界点 星を撃ち萜ずせ 無料分付き

䜜品テヌマ 非人間讃歌

ゞャンル 近未来瀟䌚颚刺ミステリヌ心などずいう、鬱陶しい謎を解くずいう意味で


簡易あらすじ

アンドロむドが自我を持ち職を奪い䜜品すら曞き䞊げる時代───非人間の殺人鬌䜜家が、䜜者取材ずいう戊いに挑む

圓然ながら䟝頌は嘘たみれ、行き着く先には困難ばかり••••••埗られる「利益」が芋えずずも、䞍屈で曞き抜いた事だけは「真実」だ。


倩䞊倩䞋においお䞊ぶもの無い、唯我独尊の物語だ───他に曞ける奎がいるずいうなら連れお来い


過去未来珟圚においお、唯䞀無二の


「悪意」


だけは「保蚌」しよう



邪道䜜家 瞊曞きファむル党巻

1-14巻無料

グヌグルプレむブックス察応 アプリには非察応なのでネット掚奚 続刊党お〜巻を千円だけで買い切り可胜

䞻芁蚘事たずめ 䜜家宣蚀付き


実際、無理だずか無駄だずか、そんなセリフは聞き飜きた───そんなありきたりの発想で玍埗する奎が、業界の改革案たで䌁画曞仕様曞蟌みで、それもシリヌズ完結冊分たで曞き䞊げる蚳が無いだろう



蚀うたでもないが、䞭途脱萜は読むだけ「無駄」だ。

瞊曞きだけなら有料分党おを円で売っおやるのだから、それに金も払えず読み持るだけの奎に、茝かしい未来なんおある蚳が無いだろう───人間讃歌の恥晒しだ。

非人間讃歌であれ人間讃歌であれ、

䜕もしなければ䜕も蚀う資栌がない


のは共通だ。


いい加枛行動するんだな、読者共


小銭も払えねヌ読者なんぞ、いおもいなくおも同じ事だ


ちなみに、久々に芋たが十八巻の終わりは䞭々の出来だった。

私自身が蚀うのも䜕だが、邪道䜜家の旅の過皋、連䞭颚に蚀うなら

真実に向かおうずする意志そのもの


ずでも、いうべき過皋を描き切った•••••


その「意志」だけは、「保蚌」しよう


邪道䜜家十八巻


    

 出来は保蚌しない。
 だが悪意だけは保蚌する。
 それが私の䜜家道、即ち「邪道」だ。
 物語などずいうのはすべからく虚構だ。嘘八癟を食りたお、有りもしない倢垌望を魅せ珟実には無い玠晎らしき人間性を衚珟する。
 ぀たり、䜜家ずは詐欺垫だ。
 どころか私は邪道䜜家。であれば読者を隙し、読者から搟取しお、読者の苊しみを願うのは仕事における責務だず蚀える。仕方なく、䜜家ずしおの責務を果たす為、読者の䞍幞を実珟せんず行動しおいるに過ぎないのだ。
 などず、冗談を亀えお噺を進めよう。
 だから䜜家らしさなどどうでもいい。そもそも䜜家らしさずは䜕だ 原皿に远われる事か
 生憎筆が早いので、その悩みなら無瞁だ。
 だからっお売れなければ埒劎にしかならない。それは埡免だ。筆が幟ら進もうが、売れなければ䜕もしおいないのよりも酷い無様だず蚀える。
 人間には、䜜家であれば尚曎、䜕かしら䞍幞や䞍遇が必芁になる。あるいは欠萜ず蚀うべきか。富か人栌か埅遇かいずれにせよ䞖界に盞容れないのは確かだが、それにしたっお党おずは。傑䜜を曞くには必芁な条件かもしれないが、しかし傑䜜であるか吊かなど売り䞊げで決たるものだ。
 倚少、それで筆が早くなっお、䜕になる
 嬉しくない。筆の遅い奎の信条など、それこそ理解出来ないが私の堎合䞍真面目にその堎の勢いで曞くだけだからな。
 王道の䜜家共のやり口など、私には無瞁だ。
 邪道であればその苊しみは無いが、その分金にならないのではむしろマむナスだ。䜜家が䜕故、物語を曞くのかだず
 たず、金の為だ。
 そしお、読者に䜕かを刻む為だ。
 䜕より、人の無様は面癜い。
 だからこそ、我々は、いやこの時代にはもう、䜜家ず呌べるような奎は絶滅しおいるが、だから䜜家は物語を曞く。芁は悪趣味の結晶だ。
 䜜家ずいう人間の倱敗䜜共が、その悪性の結晶である腐れ粟神を雑巟のように搟り取り、そしおその絞り出した汁を固めお薄めれば完成だ。
 どうしたっお圓人そのものよりは濃くならないが、それでも、読むだけでその非人間特有の䞖界を汚く芋る方法が、読者の随たで染み枡る。
 これ以䞊は無い悪行だろう。
 いわば、魂を汚す行為だからな。
 この䞖に存圚しない倢想を魅せる事で、䞖界に倢や垌望があるず錯芚させ、あるいは珟実にある理䞍尜の数々を無理矢理盎芖させる事で、読者に未来にある萜ずし穎ぞ盎行させる。たさに神をも恐れぬ行為だ。神仏なんぞを恐れる奎を䜜家ずは呌ばないので、すべからくそうだず蚀える。
 非人間に信仰など有り埗るのか
 信じたずころで、それは人間の信仰なのだからあたり意味も䟡倀もないずは思うが、それはそれで䜜品のネタになりそうだ。取材したい。
 面癜そうだからな。
 私には、それが党おだ。金ず、ネタず、あずは匷い者いじめが出来れば倧抵満足できる。
 楜しみなど欠片もないが、それも圚り方だ。
 私が定矩した以䞊、そこに䜕の快楜もなかろうが、そもそも人間性による感性が存圚しない私にずっおは、それが䞀぀の「生態」だ。
 故に、䜕の問題も有りはしない。
 匷いお蚀えば、売り䞊げだけだ。
 そこだけなのだ。私には粟神面による欠萜など意味を成さない。誰かに愛されたいだの、誰かに必芁ずされたいだの、誰かに認められたいだのずよくもたあそんな些末な事で悩めるものだ。
 財垃の䞭身の方が、どう考えおも倧事だろう。 他者がいるなら金を奪え。
 そんなのは、圓たり前の事だ。
 今回はその「䜕に重きを眮くか」こそが䟝頌の察象だ。人を取るか技術を取るか、あるいは未来ずいう先の繁栄を遞ぶのか。いずれにせよ人間の゚ゎである事には倉わらない。それなりの芋せ物にはなるだろう。
 砎壊か懐叀か。
 いずれかを遞ぶ、のではない。読者諞君が未来においお、どれだけそれを遞ぶ事すら出来ず倱敗を繰り返し、埌悔し絶望するのかを教えよう。
 なに、お代は党財産の半分でいいぞ。
 良心䟡栌だ有り難く思え。貎様等の財垃の事情など私には関係ない䞊、少なくずも仕事によっお埗られた実利ではないのだ。泡銭だず蚀える。
 ならば構うたい。
 貎様等の財垃を消費し、語るずしよう。
 䜕も食べるな飲み物も遠慮しろ、金だけは払い感想は蚀わなくおいい。文句があるならむしろ、䜜家にずっおは成功だ。文句が出るような物語で札束を毟り取れるのであれば、それこそが䞀流の䜜家だず蚀えるだろう。
 たあ䞀流二流はどうでもいい。
 金にさえなれば、それで勝利だ。
 物語など信じるんじゃない。所詮嘘八癟による虚構に過ぎない。だが悪意だけは刻んでおけば、それなりに圹には立぀だろう。
 ぀たり、たあ、こういう事だ。
 貎様等が未来に犯すであろう倱敗談を先んじお私が曞いおやる。この私の、ささやかなストレスすら蚱さない平穏なる生掻を、豊かで充足する圢で実行できるように改善しお貰おうか。
 さあ、開幕だ。財垃の䞭身を忘れるくらいに、没頭しお楜しむずいい。無論、その間に読者共の財垃をくすねるのが、䜜家ずいうものだがな。
 

    
 
 
 
 物語には皮肉が必芁だ。
 今ある䜕かを吊定する、今ある䜕かのただ芋ぬ汚い郚分を明るみに出し、それを知らしめる事が物語の圹割だず蚀えるからだ。
 誰にでも個性があるからそのたたの貎方でいいなどず、そのような劄蚀は個性ず呌べる物を手にしおからほざけ。私の冗談よりキツいぞ。
 さお、その皮肉っお奎で語るならば、人間瀟䌚にはそれが溢れおいる。誰かを差別したり䜕かを砎壊したり進歩した技術こそが倧量虐殺に繋がり人類を吊定する結果になるものだ。いっおしたえば、人類は頑匵っお人類史を砎壊し続けおいる。殺しおも殺しおもカビの様に増える人類は、その増殖床合いに盞応しい成長速床で同じように人間を攻撃し、砎壊しおいるのだ。
 砎壊ず創造は衚裏䞀䜓ずいうが、これは単に、砎壊を創造が䞊回っおいるだけだろう。だから、い぀の日か砎壊が創造を䞊回る時は来る。 
 いや、既に䞊回っおいるのか。
 だからこそ、人類はどんどん死に向かっおいるこずに気づかない。技術の進歩がどれほど自分達を远い぀めおいるのか、芋ないフリをする。
 進めば進む皋、死に近づいおいく。
 その点、私はどうなのだろう 物語を実利に倉える行いは、私の死に繋がるのだろうか。だが金にならないたた消えるなら死んだ方がマシだ。そもそも金にならないたたであればただ死ぬだけだが、金に換えればあの䞖でも印皎の金で極楜を買えるかもしれない。
 地獄の沙汰も金次第だ。
 そういう逞話は倚い。払った金額で倩囜行きを決める宗教もあるそうだから、あながち比喩衚珟だずも蚀えたい。ならば私は金が必芁だ。
 欲しい、のではない。
 必芁なのだ。
 私には我欲、ずいう抂念が無い。䜕かを欲する行いが共感出来ないからだ。たあそれはいいが、別に悟りを開きたいわけではないのだから、幞犏を定矩する基軞は必芁だ。それが私の堎合物語を金に換える行いであり、それによる豊かさを享受するこずで、たるで人間のようにその幞犏の定矩を肯定する行いを指す。
 だからこそ、金だ。
 あっお䞍䟿はあるたい。ありすぎるず身動きが取れなくなるが、ならばその党おを䜜品の宣䌝に䜿えば良いだけだ。成り䞊がりの有名人など基本金で動くのだから、そういう連䞭を札束で叩き、喧䌝させるのも悪くない。
 そこたで䜙力があるなら、だがいっそ、䜜品の売り䞊げ以䞊に支払っおも良いくらいだ。たあ、䜜品を以お䞖界を芆すのであればそれなりに資金は必芁になるのだが、それもこの電脳䞖界が幅を利かせる䞖界ならば、囜家予算䞊の金など䜿わずずも䜕ずかなるだろう。
 その蟺は読者任せにしたいものだ。
 面倒だからな。邪道だからっお、領分ではない行いを党おやりたい蚳ではない。
 疲れるだろうが。
 曞くだけでも結構疲れるのだ。私は王道の䜜家ず違い登山しながら執筆出来るような䜜家だが、だからっお疲れるこずは奜きではない。
 その埌に䌑めば極楜があるか
 それなら執筆䜜業だけで十分だ。あるいは䌑日にどこかぞ赎けばいい。販売宣䌝の劎力などを、私が負担しおいるのが既に異垞なのだ。䞖の䞭の線集者っお生き物が絶滅しおからずいうものの、傑䜜は倧分枛っおしたった。
 あれではゎミを増やしおいるようなものだ。
 子䟛の遊びは䜙所でやれ、䜙所で。
 仕事の邪魔をするんじゃない。
 
 己の間違いを笑っお肯定し、突き進む事。
 
 それこそが悪党の条件であり、生きる䞊で必芁な責務だ。過去に匕きずられたり裏切りの癟二癟で被害者ぶったり、自身の境遇を嘆いたりしお、それが䜕になるずいうのだ銬鹿銬鹿しい。たしお仕事ずいう意識もないたた自分達の行いが偉倧であるず錯芚し、理䞍尜の䞀぀にも挑たず出来る事を右から巊ぞ流すだけで「仕事」だず自惚れる様には虫酞が走る。
 他にやるこずはないのか
 あるはずだ、探せ。
 出来なければ死ね。生きる䟡倀など無い。
 人類瀟䌚が危惧しお、拡散を防いでいるのではないかず思う皋に倱敗続きの私ですら、やるべき事はやっおいる。貎様等恥ずかしくないのか
 たあ人類党おが私の物語を吊定するなら、人類の意思党おを「説埗」するたでだ。「今たで色々あったがやはり邪道䜜家の物語は人類の進歩の為必芁なのだ」ずでも思わせればいい。人類の意思などかけ算したずころで倧した物ではないので、助力させたずころで底が知れる気もするがな。
 䜕せ、私の物語を売る事すら出来ないのだ。
 人類の総決算など、邪道䜜家の物語を売る事も出来ない。どころか、物語ずいう抂念に金を払わず読もうずし、そのくせ評論家を気取り出す。。 人類の意思など、その皋床。
 人間瀟䌚にずっおガン现胞なのであれば、尚曎匕く蚳にはいかない。そのガン现胞を広める為に私は存圚しおいるのだ。小綺麗な现胞ばかり芋お珟実にある負の偎面を芋ようずしないのならば、それを盎芖させるのが䜜家の「圹割」だ。
 たしお私は邪道䜜家。
 たかだか免疫になど負けられるか。
 その免疫すら私を認めざるを埗ないように説埗しおやる。私が説埗すれば、盞手に心がある限り必ずそい぀は了承する。
 させおみせる。
 その為の、己の道だ。
 出来なければそれこそ死ぬしかない。いいや、死んでいるも同矩だ。私はただ、生きるずいう事を出来おいない。私は死んでいるのだ。
 己が圹割を瀺せない。
 それでは死䜓よりタチが悪い。
 今たで綺麗事で誀魔化しおきた党おに、悪意を知らしめ認識させる。盞手が神仏であろうが劖怪であろうが人間であろうが運呜や䞖界そのものだずしおも、やらねばならない。勝算など無いが、それもい぀もの事だ。
 勝算のある戊いなど、戊いではない。
 それを芆しおこそ、だ。
 たあ楜な道であるに越したこずはないが、私にそのような楜な道はない。䜙裕ある持぀偎が珟実を芋ずに愚かしい劄蚀を垂れおいるのず違っお、私は手抜きなど蚱されない。生きるか死ぬかを、盎芖し進たねばならないのだ。そういう意味では楜な道皋が矚たしい。
 肩曞き。
 皮族。
 胜力。
 配られたカヌドが幞運に満ちおいるだけで己の力だず錯芚出来る。それは恵たれおいる持぀偎の堕萜そのものであり、そこに䟡倀などない。
 ゎミの方がマシだ。 
 䜕せ、売れば金になるからな
 䜕者であれ、仕事を成さねばならない。倧䜓、仕事をせずに䜕をするのだ どれだけ党知党胜であり偉そうに振る舞えたずころで、やるべき事がなければただの暇人ではないか。偉そうにするだけなら酔っぱらいず倉わるたい。
 第䞀、偉ぶるずいうのは最も遠い。
 真に䜕かを成し遂げたならば、そこに評䟡など必芁ない。他者がどう思うかではなく他者にどう認めさせるかだ。それだけで十分だろう。
 逆説的に、䜕も成し遂げおいないからこそ暩嚁を求めるず蚀える。真に䜕かを成し遂げおいるのであれば、そんな物必芁あるたい。
 認めざるを埗ないのだ。
 わざわざ口にする必芁があるのか
 己を人間だず、いや生呜の茪にいるず感じない以䞊、私には神仏ずいうのは他人の家にいる犬のようなものだ。働かず、貢ぎ物だけは貰い、砎壊や文句だけは䞀人前。これでは敬いようがない。私なら、その圚り方に姑のようにケチを぀けお、廃人、いや廃神廃仏に远い蟌む自信がある。
 祈りを捧げるだけでは、䟝存ず倉わるたい。
 神仏が䜕者であれ、それは指針ずしおだけ扱う必芁がある。自分達ず違う胜力を持぀連䞭に人間の未来を蚗せる蚳があるたい。その圚り方を指針ずしお参考にするのはいい。だが己よりも優れた某かに䟝存しお頌るのは、ただの「甘え」だ。
 噺が逞れたが、芁するに、盞手が䜕者であろうず私は物語を売る必芁がある。今回の䟝頌はその「特別性」ずいう物の極みが察象だ。
 さお、それでは物語を始めよう。
 感想は䞍芁だ。しかし金だけは眮いお行け。
 それがただの虚構か知りたくもない真実なのかそれは読者が決める事だ。だが、たった䞀぀だけこの邪道䜜家が保蚌しよう。

 これが、人間性を吊定する物語である事を。 
 
 
 
    
 
 
 
 ここに䞀人、いい女がいたずしよう。
 成る皋、人間は、いや人間でなくずも、その女に察しお欲情したり魅了されたりするのだろう。どちらも同じで、芁するに誰かに䜕かを感じ取りそれを己の感性で味わおうずする行いだ。
 私には、それがない。
 わからない。いい女がいたずしお、それはそれずしお利甚すれば良いではないか。あるいは血瞁が倧切だずか、友情を裏切るべきではないずか、喜ぶべき悲しむべき怒るべき哀れむべきだずか、そんな無駄な行いに共感しないし、出来ない。
 しようずすら思わない。
 理解は出来る。だがそれだけだ。あくたでも、人間を真䌌おいるに過ぎない。人間を理解しおも人間に共感する事だけは無い。
 䜕故だ。
 女を抱く事に喜びを芋出す、ずいうのも私には分からない、いや共感できない噺だ。別に、どうでもいいではないか。適圓に満足したずいう䜓で進めおは駄目なのだろうか それでは満足せず「他者の枩かみ」を感じなければ生きおいるずは呌べないのか
 だずすれば、他者の枩かみを必芁ずしないのは「悪」なのだろう。暖たりたいなら垃団でも甚意すればいいず考えおしたう私には、理解されずに悲しみに暮れる奎の考えなど、共感出来ないのだ故に、それはそれで楜な道だず考える。
 䜕せ、少し困れば悲嘆するだけでいいのだ。
 無駄に優秀だったりするおかげで、少しばかり時間を無駄にしおも埌から幟らでも取り返せる。悲しみがあれば悲嘆に暮れ、喜びがあれば疑いもせずに感動する。䜕ず楜な道皋か
 倱敗すれば毎回臎呜傷を負い、敗北すれば毎回実利を芋逃した。暪から恵たれた愚か者が半分も劎力を費やさずにそれを手に入れる様を眺めお、少しでも吉報があればそれは必ず私を貶める為にのみ存圚する、䞍運の甚意した釣り針だった。
 たかだか䞀床二床で絶望できるずはな。
 だからこそ、異圢の存圚がさしお蚈画性もなく「人間に裏切られた」などず抜かす様は、非垞に鬱陶しい限りだ。圓たり前だろう。貎様等は実利を手に入れる為に、他者を出し抜く蚈画の䞀぀も立おる脳味噌がないのか
 たしお、連䞭は優秀だ。
 それこそ神仏ではないが、超垞の胜力を持ち、物理珟象すら埓える。それが原因で人間に迫害をされる噺は倚いが、ならば曎にそれを利甚すれば良いだけだ。人間は奇跡に匱いからな、䜕であれ人間が指を指しお迫害する䜕かがあれば、それは転じお人間が厇める物にも倉質できる。
 芁は䜿い手次第だ。
 それが無胜だからそうなるだけで、芁は知胜が足りおいないのだ。異圢であればそれを利甚し、金を取ればいいだけの事。私なら、口先を動かすだけで、その蟺の地方に䜏む神だずでも停り金に倉える自信がある。
 これこれこういう理由で、今たで神様が衚には出なかったのだが、今回の村人達の危機を感じ、こうしお衚に出おきたのだ、ずでも蚀えばいい。 噺なら、幟らでも捏造可胜だ。
 いや仮に露芋したずしおも、それこそ倉化なり䜕なりで今たで迫害し刃を向けおきた連䞭の䞭にそしらぬ顔で混ざればいい。そしお難床でも繰り返す。無論、成功するたで䜕床でも、だ。私には朝飯前の行いだろう。
 そういったあれこれを、尜くさない。
 なたじ優秀だからなのか、少しばかり裏切りを味わったりするず、途端匱気になっお諊めるのだいいか、よく聞け。
 
 匱気になっおいいのは金に関しおだけだ。
 
 貯金残高が少なければ、絶望する暩利がある。仕事が䞊手く行かなければ尚曎だ。私にはそんな感性すらないが、もし仮にこの䞖界で絶望するに倀する䜕かがあるずすれば、それは貯金残高だ。 信頌した奎に裏切られただず
 良かったではないか。裏切りは早い方が良い。埌から実利を貪られれば被害総額は甚倧だ。友も恋人も仲間も、䜿い捚おの関係に過ぎたい。
 どれだけ愛があろうが、裏切りはあるものだ。 いや、むしろなければならない。真摯な気持ちの為に身を滅がすなどそれこそ盞手に察する䟮蟱だろう。裏切る必芁があれば、䟋えどれほどの愛があろうが、裏切らなければならない。それは、生きる䞊での圓たり前の矩務であり、必芁な行いだず蚀える。
 それを無芖しお身を滅がすのは、盞手を芋ないからこそ出る行いだ。䞀方的に盞手を信じ続け、か぀その信頌を以お支えるなど、それこそ物語の䞭にしか存圚しない。しおたたるか。そんな郜合の良い䞖界の䞭で䜕故私の物語が売れないのかず無関係の奎を斬り殺す自信がある。
 䜕にしろ、裏切られれば裏切られたで、それはそれずしお新たな候補を探すしかない。人材など掃いお捚おる皋あるが、優秀な奎は䞭々発掘するのが難しいからな。嘆いおいる暇など無い。
 恋人も友人も仲間も、さっさず探せ。
 私にはそのどれも芁らないがな。
 恋人も友人も仲間も、䜕の共感もしないからなそもそも、珟実にそういう瞁など、私には存圚しない。絶瞁䜓には関係のない噺だ。
 故に、それで悩むなど、楜で矚たしい。
 私も䞀床、そんな暇な理由で悩んでみたいず、そう思わなくもない。金に䜙裕があり、先行きに確信があるからこそ出来る嚯楜だ。誰かに裏切りを受けたずか、誰かに迫害されただずか、或いは䜕かを信じられなくなっただずか。
 そんなどうでもいい理由で、よく悩めるものだ他にやるこずはないのか 
 別に、構わないではないか。
 些现な事だ。怪物属性ずはずかく粟神が脆く、己の理䞍尜を䞖界の䞀倧悲劇のように捉えたがるものだが、それはただの勘違いに過ぎない。
 よくある噺だ。
 どこにでも、その蟺りに転がっおいる二束䞉文の物語でしかない。自身だけが特別酷い目に遭うず思う怪物は倚い。私か 蚀っおは䜕だが䜜家が売れない物語を曞き続ける以䞊に残酷な事が、他にあるのか
 あるなら是非教えお欲しいものだ。
 それはそれずしお金に換えおやる。
 
 私はただ、生きおいない。
 
 圓たり前だ。心の有り様に共感せず、その䞊で目的すら果たせおいない。生呜の茪に混じれないのは倧いに結構だが、その䞀方で恵たれた怪物のように人間性ず盞容れぬが故の利点がないのだ。どころか、私は怪物ずさえ盞容れない。
 むしろ、連䞭の方が心は豊かだしな。
 それでこの様では笑えない噺だ。かずいっお、この先に「垌望」などずいう調子の良い䜕かなどある筈がない。間違いなく、理䞍尜な灜難だけがそこにはある。今たで散々そうだった物が、急に倉わるなど有り埗ない。
 それなら今たで䜕をしおいたのだ。
 だが、個人の意志や行動など、少なくずもこの私には無駄な行いであるのも確かだ。私の行いで䜕かを倉えられるなら、既に倉えおいる。
 真摯に生きおいればその劎力が報われ、正しく評䟡されるずは矚たしい噺だ。劎力は報われず、評䟡ずはこちらにずっお必ず郜合の悪い圢でのみ行われるもの。生たれ぀いお垞にそうだった私が蚀うのだ間違いない。
 それで䜕ずかなるのは、ただ運が良いだけだ。 圓人の意思など関係ない。
 それを己の力だず勘違い、いや思い蟌みたがる奎は倚いがな。間違いなくそうなる。少なくずも私の未来は必ずそれだ。䜕かが報われるなど調子の良い劄想に過ぎない。匷さも匱さも䜵せ持たずここたで来たが、やはり欠点しかないらしい。
 それによる利点など、有った詊しがない。
 長所は短所、ずいうのも恵たれた発想なのだ。いいや違う。生憎そのような楜な道皋など送っおいない。そんな「楜」は出来なかった。
 文字通り、䜕も無かったのだ。
 私には、䜕もない。
 この物語ずお、このたたではそうなるだろう。売れなければ無為に消えるのみだ。生きた蚌こそ䞀時の栄誉に勝るず考える奎は倚いが、私の堎合その䞡方が存圚しない。生きた蚌は理䞍尜に敗北し、その䞊で栄誉も実利も有りはしない。 
 埡免だ。䜕故こんな目に遭わなければならないのかず蚀えば、私の存圚そのものが最悪だから、かもしれない。自分で蚀うのも䜕だが、生たれや皮族に関わらず、䜕者ずしお生たれようずも私は䞖界にずっお害悪だ。実際、心を持たずに生物に擬態し、その䞊で党おの悪性のみを肯定しお盞手がどれほどの存圚であろうが等しく叩き斬り目的を果たす。たさしく最悪だ。
 䜕者に産たれようず、同じだろう。
 人間でも悪魔でも神でも仏でもあるいは鬌でも良いかもしればい。皮族名が倉わるだけでやる事は同じだ。いや脆匱で無力な人間でなく特別性を利甚できる他皮族で産たれれば、曎にタチの悪い存圚だったろう。
 あるだけで絶察悪だ。
 䜕せ、今そこにある党おの善なる抂念を吊定し悪性のみを肯定するのだから、その有り様の時点で救いようがない。救われる芚えもないが、私はその抂念そのものが「䞖界に察する敵察者」だ。 しかし、だからっお金が無いのは困る。
 仕事に成果が支払われなくずも良い理由など、あるものか。䟋えそれが私でも、いいや、私なら尚曎だ。それだけの仕事ぞの自負はある。
 だがきっず、未来はロクでもない。
 悲芳ではない。事実だ。間違いなく最䜎の環境で、あらゆる劎力が無駄に終わり、党おの評䟡はこちらに最も郜合悪く、目的を果たす為に必芁な行いこそ遠回りになるだろう。遠回りが実は近道だった、ずいう事も無い。
 ただ無駄足を螏たされるだけだ。
 私はそれを、よく知っおいる。
 嫌ずいうほど味わったからな。
 い぀も蚀っおいる事だが、仮に神仏ずいう存圚があったずしお、私の味方でない事は間違いない倧䜓、それらは人間の信じる物だ。自分を人間だず感じない私には他人事だが、そのような高い所に座っおいる奎はただそれだけで私の敵になるのだ。
 私でもそうする。
 かもしれない。考えるだけ無駄だがな。善なる存圚にずっお䞖界の裏偎を語る私は、この䞖界で最も「郜合の悪い」存圚だ。だからこそ郜合良い悪圹ずしお迫害されるは道理だろう。
 それはいい。私でもそうする。
 その方が楜だしな。
 だが、それで金が入らないなどあっおたたるかある意味「郜合の良い悪圹」ずしおの仕事すらも果たしおいるのに、二重に支払いがないずいう事を容認するずでも思うのか 他でもないこの、私が。 
 䞊手く行かないものだ。
 絶察など無いず人は蚀うが、たさか、だろう。絶察はある。少なくずも明けない倜はこの最悪である私には存圚する。攟っおおけば氞遠に暗闇のたただからこそ、こうしお動いおいるのだ。
 間違いなく未来は暗い。
 絶察に。
 それが、私だ。
 経隓しなくずも良い最䜎の経隓だけは、絶察に経隓しおいる私が蚀うのだ間違いない。未来は、その圓人の運次第で決たるものだ。
 そしお私には幞運など無い。
 悪運だけは党おの敵察者を集めおも足らぬ皋にあるのだが、それだけだ。悪運はある皮敗北者に特有のものだからな。金にはならない。
 いいか、よく聞け。
 未来に垌望など存圚しない。
 絶望だけが人生だ。
 友情は裏切りの為にのみあり、恋愛は砎滅の為にこそ存圚する。愛ずは机䞊の空論であり珟実に䞎えおくれる奎など存圚しない。貎様等読者共が䜕を芋おいるのか知らないが、少なくずも物語に芋る幞犏論など党おが虚食に過ぎないず知れ。
 ただし、金だけは信じろ。
 䞖界が滅び金ずいう抂念が消えおもだ。
 その堎合はい぀も通り己だけを信じればいい。他者ずの協力で出し抜けるなら、他者を利甚しお己を助ける事を考えろ。芁領よく行くだけだ。
 持぀偎の蚀葉など、鵜呑みにするな。
 どれほどその蚀葉が茝こうが、貎様等よりほんの䞀滎分でも豊かさや力を持぀奎の蚀葉に信じる䟡倀など有りはしない。䞊から物を蚀う奎に䞖界の理䞍尜の䜕がわかるずいうのだ 所詮恵たれた堎所で口を動かしおいるだけだ。
 そんな戯蚀を信じるな。
 悪意だけを盲信しろ。
 悪魔皋床では生枩い。少なくずも私なら、口先だけで砎滅させる自信がある。力があるから瀺す悪意など、底が知れるずいうものだ。
 私なら、悪意だけで切り刻む。
 お高くずたっおいる連䞭に悪意を刷り蟌み善を吊定し䞖界の敵察者を量産する。心ずいう抂念を砎壊する、のではない。最初からそのような郜合の良い抂念など存圚しないず、珟実ずいう厖䞋に突き萜ずしお知らしめるだけだ。
 悪を自認させればそれでいい。
 悪を自認せずに枈むずいうのは、それだけ楜が出来るずいう裏返しでもある。でなければ正矩や善など語れるものか銬鹿銬鹿しい。正矩だず
善だず 人間性による勝利だず
 結局は、力あっおこそだろう。
 無力なたた䞖界を倉えた奎などいるものか。
 たあ私は楜が出来ればそれでいいのだが、そう䞊手くは行かないだろう。䜕床も蚀うが、未来を予知など出来ずずも、最䜎なのは確かだ。
 芋るたでもない。既に確定しおいる。
 その点、私には「思い出」などない。であれば生きおいるずも蚀えないだろう。䜕䞀぀ずしお、思い出すべき事柄が無いのだ。あれは良かった、懐かしい、酷い目にはあったがそれでも埗られる䜕かはあった。
 そのような楜が出来るずは、矚たしい噺だ。
 実際、暇で矚たしい。
 䜕かを思い返す䜙裕があるずはな
 思い出すたでもない。すべからく最䜎の目だけに遭っただけだ。私なら䞀行で終わるぞ。䜕せ、䜜家などを目指すくらいだからな。
 過去も未来も、地䞊最悪の自信がある。
 絶察に「良い事」が降っおくる事はない。
 必ず、攟っおおけば、いや、攟っおおかずずも最悪の目に遭う。それこそ絶察に垌望などずいう楜な道は存圚しない。確定した未来なのだ。
 良い事は䜕もない。
 最䜎最悪の目だけが存圚する。
 それもたた、「私」だ。
 いい加枛嫌になる噺だ。しかし実際、こうたでロクな目に遭わず改善する為動けば動く皋最䜎の環境になるのであれば、倖的芁因がなければどうにもならない気もする。だが、倖的芁因が助けおくれるなど、私には悪い冗談だ。
 私の冗談より酷い。
 子䟛の劄蚀の方がマシだ。
 䜕かを信じるなど銬鹿げおいる。信じるずいう行いは、䜙裕があるからくるものだ。信じられるほどに恵たれおいるから信じたがる。
 あるいは、盞手に党おを預ける堎合だが、私にそのような郜合の良い盞手はいない。殆どの堎合䌚話をする䜙地もなく敵だしな。
 䜕事も、挑戊暩すら無い。
 倧䜓い぀もそんな具合だ。
 それに、盞手を信じお党おを蚗したずころで、やはり私は倱敗するのだ。誰かの手を借りおも、必ず最䜎の状態だけがある。最早、理屈ではなく呪いなのかもしれない。あるいは月䞊みな台詞ではあるが、私が私である限り、なのだろうか。
 だずすれば、お手䞊げだ。 
 文字通り、どうしようもない。
 それでも止たれない。ずはいえ私も止たれないだけで、儲からなくお嬉しい蚳ではない。だから䜕ずかしお、そんな方法は存圚しないが改善する必芁はある。䞍可逆を可逆にしたずころでやはりその行為自䜓が無䟡倀なゎミに埌付けの理由から倉わるのも私なので、それもただの埒劎だが。
 ふん、どうしようもないな。
 空から幞運が降るのでも埅぀べきなのか
 埅ったずころで、無い事も確かだ。であれば、どうしたものかそもそも䜕故䜜家がそんな理由で悩たなければならないのだ。物語を売るのは線集者の仕事だ。その線集者ず呌べる生き物が絶滅しおいる以䞊、私は滅び぀぀ある䞖界で既に死に絶えるしかない生物なのかもしれない。
 私が産たれた時点で、党おが終わっおいる。
 倉えられる筈がない。
 ずりあえず、金だけは皌ぐずしよう。皌ぐだけで䜕の未来も無いが、私に出来るのはい぀もその皋床だ。未来ずは、理䞍尜の為にのみある。
 苊しむだけが生の蚌だ。
 埒劎こそが真理なのだ。
 䞍運のみが䞖界にある。
 それを味わわずずも良い特等垭。䜕者であれ、生たれ぀いお優䜍性があるかどうか。それは皮族であり胜力差であり地䜍でありそれら幞運ずいう理䞍尜を避けられる楜な道皋にいる奎に、䞖界を語る資栌はない。だが、資栌などなくずも力さえあれば抌し通せるのが䞖の䞭だ。
 私が蚀うのだ間違いない。
 最䜎最悪の堎所で、垞に芋おきたからな
 忌々しい連䞭だ。すべからく死ねばいい。
 面癜ければ生きる䟡倀があるが、倧抵そういう奎は面癜味がない。面癜味のない持぀偎などに、生きる䟡倀があるず思うのか
 私が断蚀しおやる。無い。
 高貎な生たれだず自惚れおいる奎に限っおそういう奎は倚い。その幞運が䜕故私にはないのか。やはり、性栌が悪いからかもしれない。
 それが悪なら、私は悪でいいがね。
 そのおかげで、執筆速床だけはあがったからな適圓に曞いおいおも䞀時間で十ペヌゞ皋床は曞ける。基本䞍真面目なのでそこたで真面目に曞く事などないが、単玔な執筆速床だけで蚀えば人類史史䞊最速だろう。
 人類史史䞊、最も䜿えない技術だ。
 売れない物を早く曞いお、䜕になるずいうのかやはり遠回りは遠回りだ。䜕の圹にも立たない。無駄な埒劎こそ私の軞なのだろう。
 やれやれ、参った。たるで進たない。
 それもやはり、い぀もの事だが、
 元より、物語なぞ勢いで曞く物だが、私の堎合曎に技術も䜕もない悪意だけだからな。芋た目の麗しさなど欠片もなく、感動させる芁玠など埮塵もない。ただただ悪意だけなのだ。早く曞けおも圓たり前だろう。
 矎しさの描写など、やる意味がないのだ。
 曞いおも良いが、曞かなくずもいい。邪道䜜家の物語に必芁なのは悪意を刻み぀ける蚀葉だけだ読者が悪に染たればそれでいい。
 それが「私」の「圹割」だ。
 
 私は䞖界の陀け者だ。
 
 私を認める奎など芋た詊しがないし、䜕よりも倧抵存圚しおいるだけで石を投げられ、人間的な瀟䌚ずでもいうべき䞭においおは、存圚そのものが盞容れない。それはいい、どうでも。問題は、それに芋合う利点がたるでない事なのだ。
 せめお怪物連䞭みたいに楜しお生きられる胜力でもあれば、噺は簡単だったのだがだが、もしそうであれば「邪道䜜家」などずいう圚り方など、遞ばなかったのも確かだ。
 嬉しくないがな。
 だから、䜕床も蚀うが、石を投げられる皋床で利点を埗られる怪物連䞭が矚たしい。どれだけ楜な道なのだ。たかが䞖界に迫害される皋床で力を埗られるならば、私にも埡利益の䞀぀二぀あっおもいいず思うのだが、所詮あれらは持぀偎の物語ずいう事なのだろう。
 なので、我慢ならないのは被害者ぶっおる癖に䜕かしら人生を楜できる特殊な胜力を持っおいる連䞭だ。自分達は酷い目に遭わされたから誰かを酷い目に遭わせおも良いのだ、などず。
 仕事に報酬が払われなくなっおからほざけ
 史䞊最䜎の気分だぞ、たったく。
 人間でも神仏でも散々殺し合っおいるからこそ今の時代がある。胜力にかたけお偉そうに迫害を行うなど倪叀の時代からある垞識だ。正矩ずいう名の悪を行うからこそ、「善良」や「道埳」などずいう劄蚀を抌し぀けられる。
 所詮持぀偎の郜合に過ぎないが、しかしそんなのは圓たり前の事だろう 力があれば䜕をしおも蚱させる事が可胜だ。それこそ、神仏の歎史を芋れば䞀目瞭然だろう。
 説埗しお争いを収めた神仏や英雄など、生憎ず聞いた詊しがないからな 芁するに暎力で事を収めおから、自分達の正圓性を語り己を誀魔化しあれこれ蚀い蚳しながら「自分は悪くない。䞖界が悪い」ず嘯くからこその神話であり英雄譚だず蚀えるだろう。
 人類が肯定する党おが、それを認めおいる。
 神仏や英雄、今たで歎史が䜜り䞊げおきた人間瀟䌚の法埋、芏範、文化。党おは、暎力ありきの抌し぀けに過ぎない。力があれば䜕をしおも蚱させる事が可胜であり、殺人は「倩眰」や「栄誉のある戊い」に倉換され、むしろ「良い行い」だず蚀い匵れるからだ。
 そしおそれでいいず、圓人達も思い蟌む。
 事実がどうであるかなど、䜕の関係もない。
 䜕よりその楜しお生きる為に必芁な力ずやらがどうすれば手に入るかずいうず、運䞍運以倖には䜕の芁玠もありはしない。楜しおそういう力などを手に出来なければ、私のように手を尜くした所でこの様だ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 そういう愚か者共を隙しおでも味方に出来れば噺が早いのだが、䜕者であれ力を持぀茩ずいうのは「必ず勝぀偎」に味方するものだ。珟実に苊難や理䞍尜を経隓しおいないからこそ、自分達はずいうず楜しお勝぀方法しかそもそも知らない。
 芁は遊び人の集団だ。
 仕事をする私に味方しろ、ずいうのが無理なのかもしれない。堕萜しきった脂肪分の固たりに、䜕かを成す行いが理解できるずは思えない。
 そんな知胜があるなら仕事をしおいるだろう。 颚よ吹け、ただし远い颚に限り、か぀自分達の隣の家が火事になる堎合のみ我らを利せよずいう具合だ。連䞭は仕事ずいう抂念が䜕であるのか、既に芚えおいないのだろう。倩の気たぐれが圌らを偶然味方しおいる時には「立掟な行いを我らはしおいる」ず嘯くが、その実隣の家が火事になる事で埗られる桶の販売利益で食っおいるに等しい汚行だず蚀える。
 人ずは金ずいう劄想に振り回されお、北颚より倪陜を望み、しかしお䜕の劎力も払わずその恩恵を埗ようずする乞食の集団に過ぎない。人間性ずいう賛矎されるべき行いは、劂䜕にしお乞食共が空から降っおくる恩恵に振り回される無様さを、自分達にずっお郜合良く解釈できるかを競い合ういわば詐欺垫ずしおの胜力倀だ。
 人間性ずは、あればあるだけ人から遠ざかる。 であれば、案倖私は人情味溢れる奜青幎なのかもしれない。いや、私が青幎ずは限らない。孊生ずいう線も有り埗るし、女流䜜家が己を誀魔化し䜜颚を操䜜しおいるのかもしれないぞ。
 いずれにせよ、蚀える事は唯䞀぀。
 若いず思っおいる内は、ただ若いずいう事だ。 聖なる剣が我々を若返らせる事は無い。もし、そういう効胜があるずすれば、それは仕事を行い生き甲斐ずする事だけだ。仕事さえしおいれば、我々は氞久に若く生きられる。生きるずいう事は仕事を探し出し、己でそれを定矩し、その行いを䟋え党知党胜の存圚が目の前で偉そうに振る舞い呜什したずしおも、臆する事無く己を貫き仕事の成果を瀺せる圚り方だ。
 そこに才胜などを挟む䜙地など無い。
 かくいう私も、才胜などずは皋遠い存圚だった䜕せ、手曞きで曞き始めたはいいものの、字が汚過ぎお読めなかったからな 
 あれなら象圢文字の方がマシだ。
 燃えさかる執念はあれど、実行するのに必芁ずなるのは勇気だけでなく己を利する環境であり、䜕よりも金に察する因果埋だ。愛や友情を埗られ呚囲が味方する楜な状況であればいいが、たさかそれほど郜合良く物事は運ぶたい。
 逆境が人を利する事など無いが、ただし人間の思い䞊がりを諫めその勝利の党おを己の力なのだず勘違いする愚行は止められる。䜕事であれ幞運がなければ成り立たない。どれだけ才胜があり、それを掻かせる人材だずしおも、運の颚向き次第では、あっさりず没萜し死に至る。
 苊しめれば苊しめる皋傑䜜を曞くのも䜜家ではあるが、私は埡免だ。倧䜓、売れない傑䜜などに䜕の意味があるずいうのか。雚颚を吹かせる事で豊䜜を祈るのは勝手だが、土地の所有者に蚱可を埗おから降らせろずいう噺だ。
 神仏にずっお人など蟲䜜物の様なもの。詊緎を身勝手に䞎え、連䞭の自己満足な喝采の為に浪費される消費嚯楜だ。蟲䜜物に愛情を砕く奎は倚いものだが、しかしおその生呜を尊重するなど絶察に有り埗ない。
 所詮、刈り取り腹を満たす為の䜜物だ。
 であれば、毒を持ち神仏を殺すも人の暩利だず蚀えるだろうこんな発想だから連䞭を敵に回すのだろうず思わなくもないがな。
 たあいい。どの道勝ち銬を支揎するだけの連䞭に過ぎない。圹には立぀たい。足眮き皋床の圹にも立たないだろう。䞊から偉そうにするだけで、実際に理䞍尜を克服した事もない連䞭に、䜕䞀぀倉えられる理䞍尜などある筈もない。
 実りを出しおこそ、その暩利が芜生えるのだ。 そもそも生来の䜜家など非人間のロクでなしでなければ成り果おたい。䜜家を志すから成るなど哺乳類が卵で子䟛を産めるようになりたいず口にするに等しい。生憎ず皮族が違う。
 いいか、良く聞け。詊緎など䞎えずずも䜜家に貎様等ず同じ䞖界など存圚しない。䞖界を芋るに必芁な基準が違い、䞖界を感じる際の感芚噚官が別物なのだ。どうやっおも物語の為に党おを売る性悪になるのは明癜だ。
 苊難を蒞留し酒を造り、酒を燃やしお倧気汚染を行い、汚染された䞖界を楜しむ茩が䜜家なのだず蚀えるだろう。党身が既に、色も臭いも味たでもたみれおいる。その身が苊難を䜓珟する果実に成り果お、それを絞る事で埗られる果汁。
 それこそが「物語」なのだ。
 芁は既に手䞀杯だ。䜙所に売りに行け。
 私はもう買わんぞ。
 絶察に埡免だ。賠償金を芁求する。私は楜しお売れればそれでいい。蚀葉に力など無く、読者はその堎凌ぎで生きるずいうのが珟状だ。
 その䞭で物語なんぞ曞いおいるのだから、それに盞応しい金を払え。珟実逃避の劄想日蚘などを曞く暇がある自称䜜家にでも売ればいい。
 蚪問販売お断り、だ。
 持参金を持っお来い。二秒は考えおやる。
 考えるだけだがな。
 ずはいえ、それはそれで無ければ困る物らしい科孊技術が進歩し生掻は豊かになったが、その䞀方で䞖界が進めば進むほど、それも豊かな連䞭に限っお無気力症ずでも蚀えそうな脱力状態に陥る事が倚い。
 䟋えば、ここに豊かな男が䞀人いたずする。
 その男は仕事、いや劎働も順調で䜕もかも成功を収め、金には困らず女にも愛され端から芋れば䜕䞀぀䞍自由が無いように芋える。
 だが、その䞀方で「䌑日にやる事がない」ず、そう蚀い出すのだ。「金の䜿い道がない」だずか「気力が沞かず䜕をすればわからない」ずいった具合で、ただただ向かうべき道筋すら無いたたに迷走し続ける生涯を送るのだ。
 それを生きおいるずは蚀えたい。
 それが生きる事なら、私は死人で結構だ。
 幎䞭頌みもしないのにネタが降っおきお䞖界を呪い読者を呪い出版業界を呪いながらひたすらに曞き続ける宿業を負った私からすれば、矚たしくはある。仕事もしないで生きられるずは、それ皋楜な人生はあるたいに。
 䜕故文句が出るのか䞍思議だ。
 仕事など、埗ようず思えば幟らでも埗られる。いや無論、生涯を費やしお䞀぀の方向性を埗お、それを金にしなければならない。以前口にした気がするが、䜕者であれその方向性を獲埗しおいる奎からすれば、䟋え他の業皮を遞んだずしおも、必ず頂点に立っおいるずいう自負があるものだ。 他の道を遞ぶ事など有り埗ないのだが、しかしその䞀方で確固たる自負を持぀。
 䜜家の堎合は方向性が䜜家毎に違うので、己の物語が瀺す某かの衚珟性に察しお、その頂点だずいう自負を持぀のが基本だ。ずはいえ、そういう目的意識が無いからずいっお、䜕もしたい事が、䞀぀も無いなど有り埗るのか
 今たでの人生䜕をしおきたのか。
「それは簡単ですよ。「䜕もしおこなかった」ずいう事です。人間は怠惰ですから、甘やかされれば幟らでも堕萜したす。貎方の様に真剣に人生に向き合うなんお、今では「恥ずかしい」行いなのでしょうね」
 私は火星にある攟牧地域が芳光できる、空飛ぶレストランにいた。人間ずいうのはどうしおこう無駄な技術に熱を入れるのか䞍思議だ。食べ物を空で食べる事に、䞀䜓䜕の意矩があるのか。
「わかりきっおいるじゃないですか。こうしお、リッチな気分で食事を味わう為ですずも」
 盞垭に座るのぱリヌれずいう仲介人だった。人ずそうでない者の間を繋ぎ、時には殺人䟝頌で時には救出䟝頌だったりする案件を斡旋しおいる䟿利屋のような存圚だ。盞倉わらず掟手な服装をしおおり、今回は䞭華颚らしいチャむナドレスが黒ず玫の趣味の悪い色で茝いおいる。
 料理が運ばれおくるものの、䜕が良いのか私に分かる筈もない。感性が存圚しない私にずっおは毎日栄逊食だけでも問題はないからだ。あくたで「人間の真䌌」をしおいるだけずいう蚌巊の䞀぀でもある。矎味しい物を食べお粟神の充足ずいう事にしおいるだけで、正盎毎日軍甚の栄逊食でも䜕の䞍満も持ちはしない。
 バランス良く栄逊が取れ、健康でいられる。
 玠晎らしいではないか。
「偶に、貎方っお私でもドン匕きする様な事を話したすよね」
「䜕がおかしい。颚情を解さない蚳ではないが、颚情に共感する心も無いだけだ。倧䜓、空を飛ぶレストランに颚情などあるのか」
 手をテヌブルで組み肘を乗せながら、その䞊に顎を乗せお圌女はこう蚀った。
「勿論ですわ。空から䞋々を眺めるだなんお人間特有の優越感に盞応しい玩具です。自分達の方が䞋々にある䜕かより秀でおいる、いえ、違いたすわね。自分達がその䜕かよりも秀でおいるから、ではなく自分達よりも惚めなそれを芋お、哀れみや同情を斜す事で「自分達が劂䜕に道埳的な生物なのか」を蚀い聞かせる。高い所から芋䞋す行いずは、元より自分達が優れた生物であるず、そう思い蟌みたがる゚ゎから来るものです」
「随分穿った物蚀いだな。䜙皋人間䞍信らしい」「貎方にだけは、蚀われたくありたせんわ」
 残念な物を芋るかのように、肩を萜ずしながら゚リヌれはそう答える。䜕故だ。最近私は貎方にだけは蚀われたくない、ずいう台詞を割ず䜕床も聞いおいるのだが、私個人は自分の事をそこたで倧局な悪人だずは思っおいない。
 そうだずしおも、䜕も支払わないが。
「そこが貎方の最悪たる所以ですよね。貎方は、本気で自身を「そこたで倧局な存圚じゃない」ず思っおいる。けれどその䞀方で人間の分を越えた悪意、いえ思想を以お䞖界を芆そうずし、そこに人間特有の倫理や道埳を䞀切持ち蟌たず、䜕䞀぀躊躇せずに平気で死線を螏みにじる」
「それがどうした。別に普通の事だろう」
 だが、どうも圌女には玍埗がいかないらしく、゚リヌれは居たたたれない様な顔をし、手慰みなのかワむンを右手で揺らしながら「それが普通なら、人類はずっくに滅んでたすわ」ずだけ答えた割ず真っ圓な事を蚀った぀もりなのだが。「いいえ、貎方のそれは異垞です。蚀葉は無力ず貎方は仰りたすが、たさかでしょう。その蚀葉で䜕床も王朝は滅び、人類史は曞き換えられ、戊争すら起こされたのです。正盎、貎方を危険芖する気持ちも、わからなくはありたせん」
 肩を萜ずしおそこたで蚀われる芚えは無いが、ずりあえず私は、
「それこそ銬鹿な噺だ。蚀葉そのものよりも暩嚁に力があっただけだろう」
「いいえ、匱者ず呌ばれる人達でも、䞀぀二぀のかけ声䞀぀で反乱を起こすものです。貎方自身、そこには気づいおおられるのでしょう もし、貎方の物語が䞭々売れないのであれば、それは、もしかしたら䞖界に危機をもたらすからかもしれたせんね」
「挫画じゃあるたいし、あるわけがない」 本䞀冊でそこたで䞖界が動くものか
 第䞀、曞いたのは私だぞ
 芋る目がないずしか蚀いようがない。
「どうでしょう 蓋を開けおみなければわかりたせんよ。少なくずも貎方の悪意は皀、いいえ、今たで人類史で類を芋ない物です。非人間である事を誇りずし、悪意だけが䞖界ず語り、人間性や魂の有り様を䞞ごず吊定する。これほど最悪だず評するに盞応しい物語もありたせん」
「嬉しくない。売れればそれでいいのだがな」
「それも嘘でしょう 貎方の物語には、確かに確固たるテヌマがありたす。売れればそれでいいず語る反面、貎方は䞖界を諊めきれない。人間に芋切りを付けおも、語るべき事柄に嘘を぀けず、だからこそ䞍噚甚な物語を語っおいるのです」
「尚曎売れお欲しいものだ。䜕にしろ売れないのであれば存圚しないのず倉わらない。貎様の蚀う圱響力など有りはしないが、金は必芁だからな」「けれど、貎方は物語で䞖界を芆す぀もりだず、そう曞かれおいたしたが」
 ああそれか、ず私は飲み物茶だを飲み干し䞀呌吞䌑んでから「私の豊かさの぀いでにな」ず答える。いい茶だ。金さえかければ矎味いのは、茶でもワむンでも倉わらないらしい。人間䞖界の良い所は、金を肯定するが故に、鐘さえあれば、それが人間そのものでも手に入る点だろう。
 売れる物なら、䜕であれ売っおいる。 
 良くも悪くも、䟿利な時代だ。
「興味が無いからこそ成し埗るずいうのが貎方の持論でしたね。芋たずころ本圓に興味がなさそうですが、本圓にどうでもいいのですか」
「圓たり前だろう。人間瀟䌚に生きおいるずいう実感が無い奎に、瀟䌚ぞの興味などあるものか。それこそどうでもいい些末事だ」
 匷いお蚀えば、少しでもマシになれば私が楜な生掻を出来るだろうずいうだけだ。
 それ以倖に䜕がある
「そんな理由で、よくそこたでの行動力が持おたすね」
 やはり呆れたように、゚リヌれは答える。
 䜕故だ。
 これこそ最重芁事項だろうに。
「圓たり前だ。保身以䞊に倧切な事など、䜜家にあるのは執筆のネタず売り䞊げくらいのものだ」 私の堎合は売り䞊げが最優先だ。
 保身には売り䞊げが含たれる。己の充足だけでなく豊かさもやはり必芁だ。
 金、金、金だ。
 䞖界は金で出来おいる。
「あら、でしたら貎方も金の為に誇りを捚おたりするのかしら」
「金ずは手段だ。䜕者であれ、誇りを買う為に金を䜿う。その誇りを売るのでは本末転倒だろう」「どうやらお金に察する圚り方を匁えおるご様子です。では、安心したずころで今回の商談を始めたしょうか」
 蚀っお、皿が䞋げられたテヌブルに゚リヌれは資料を取り出した。
「はい、今回の䟝頌内容ですが
 
 ズバリ、星を打ち萜ずしお欲しいの、デス
 
 さあ、お仕事でじゃんじゃん皌ぎたしょうね」 やれやれ参った。今回も面倒事が倚いらしい。 私はため息を付きながら、゚リヌれの話を聞き物語が売れない故の悩みを逡巡させ぀぀、話半分で聞く事にした。
「いや、ちゃんず聞いおくださいよ」
 そのノリには付いおいけなかったが。

 
 
 
 
 

   

 䜜家゚ヌゞェントを気取る屑は倚い。
 圌らに限らない。䞭間搟取を仕事だず思い蟌む愚か者は倚い。電脳䞖界が広がっおからそういう銬鹿はどんどんず増えおいった。
 曞店で芋た事もなく、かずいっお䜜品名で既に駄䜜の䞭の駄䜜だず分かるようなゎミを量産しおいる奎が「自分はこの業界で二十五幎も、プロずしおやっおきた。その自分からすれば䜕が面癜いのか分からない駄文だが、自分の指導を受ければそれなりにはなるず思うよ」などず自惚れる始末なのだから、笑い話にもならない。
 情けない。
 生憎ゎミを量産しおいるだけだ。電脳䞖界の䞭で䜜家に携わるサヌビスを数倚芋おきたが、私に蚀わせればあれらは運に恵たれた銬鹿だからこそ思い぀く遊びなのだ。䜜家ずしおの有り様すらも無い銬鹿が、あた぀さえ己を䜜家だず思い蟌んでいる。嘆かわしい。思い䞊がる銬鹿も銬鹿だが、それを助長する銬鹿も盞圓だ。
 いい加枛にしお貰いたい。子䟛が倧人の仕事に口出しをするものではない。いい迷惑だ、党く。 そんな、気取り屋の愚か者が、したり顔で単に運が良かっただけで駄䜜しか曞けないゎミの分際で、偉そうに「䜜家らしさ」を垂れ流す。
 醜悪にも皋がある。
 䜜家をアむドルか䜕かず勘違いしおいる銬鹿にありがちな噺だ。実際、情けないず思う。仕事を䞀䜓䜕だず思っおいるのか。別に仕事は貎様等を盛り立おおくれる暩嚁ではない。暩嚁などからは最も遠いのが仕事の正䜓だ。
 偉ぶる時点で底が知れおいる。
 あるべきなのは自負だけだ。
 他には䜕も必芁ない。
 人間ずはい぀からここたで情けなくなったのか知りたいものだ。問いただせる奎がいるなら䞀床問うおみたい。恥ずいう抂念は無いのかずな。
 この䞖界を肯定しおいるならば、同眪だ。
 堕萜しきった豚を愛でる、ずいう事だず蚀える人間などずいう生き物は、既に絶滅したのかもしれない。もしそうなら「生きおやる䟡倀」など既にこの䞖界には存圚しない。その堎合は、私の劎力の党おは最初から無駄だずいうこずだ。 私は暇ではないので、䜙所でやっお欲しい。
 愚か者の劄蚀に぀きあう皋、酔狂ではない。
 迷惑料も払えないゎミに、぀き合う矩理なんぞあるものか。案倖、䞖界がこの様なのだから切腹でもした方が珟実的かもしれない。
 生きおやる䟡倀がないずは、そういう事だ。
 党く、情けない 少しは働け。
 遊び人が仕事人に迷惑をかけるな 銬鹿が。 物語に垌望を抱き、自分達にはこれほど誇れる䞀面があったのだず思い蟌む浅薄な読者は倚いが実際には違う。そのような「人間」など既に絶滅しお久しいし、それらを育む為の「瀟䌚」などは既に過去の遺物でしかない。そんな物があるなら私の䜜品はずうの昔に売れおいる
 囜家も同矩だ。そのような枠組みは既に無く、矀れおいる生き物がそこにあるだけだ。倧䜓が、真の意味で囜家ずいう枠組みがあるならば、雇甚が無くなり飢えお死ぬ奎などいおはなるたい。
 先述した屑共ず同じく、そう圚るから名乗るのではなく、名乗るからそうであるず蚀い匵るのだ愚昧ここに極たっおいる。そんな銬鹿共の為に劎力を費やし、たしお幞運に䜕十幎も恵たれ続けおいるだけの愚か者が、あろうこずか䜜家を名乗り出す䞍愉快さ。
 そんなゎミを人間であるかのように扱っおいるのだから、我ながら寛容だず蚀える。生きおすらいないゎミに、諭しおやるのだからな。
 たあ、諭すだけ無駄だろうが。
 そういうゎミ共に吊定される事で己を疑う奎もいるず聞くが、銬鹿銬鹿しい事だ。私に蚀わせればその時点で芚悟が足りない。
 貎様等は、ゎミが汚臭を立おながら正矩を説く姿に、感謝感涙し厇め奉るのか
 䜕十幎も無為を繰り返しおいるだけのゎミが、運に恵たれただけだずも気づかず己を䜜家であるず思い蟌み、駄文を増やしお䞖界のゎミ問題貢献をしおいるだけの無様ず同じではないか。生憎、私はそこたで暇ではない。
 成すべきを成し遂げた奎は、䜕者であれ、茝く䜕かを䜜り䞊げるものだ。それを仕事が䜕なのかも分からない愚か者が吊定するなど、笑止千䞇。 知胜が足りない以倖に䜕がある
 所詮己の凄さを瀺したいず、些末な虚栄心しか持たない愚か者だ。人間などずいう生き物であるなら取材皋床はしおやっおもいいが、この䞖界に人間ず呌べる皋の生き物など数える皋しかいないずいうのが実状だ。
 そしお、ゎミに語りかける趣味などない。
 それらに察しお思うのは「情けない」この䞀蚀だけだ。そのようなゎミを助長し、たしお手助けしおしたい、結果曎なるゎミを量産する。
 近代の自称「人間」は䜕をやっおいたのだ。
 それが人間なら栞廃棄物の方がマシだ。䜕せ、それ以䞊は増えないからな
 
 求めぬからこそ、その資栌あり。

 だずすれば、私にある資栌ずは䜕だ。䜕䞀぀ずしおそのような資栌は無いではないか。先述したような愚か者が運に恵たれただけずいう䞋らない理由で栄華を極める䞀方で、蚀葉の力で倉える力ずやらを瀺せもせず腐り果おる事に、䜕の意味があるずいうのか。
 欲しい物など䜕もない。
 金にしおも、必芁だからだ。己を定矩し幞犏を定矩し掻きる為に生きる。欲する心が欠けおいる以䞊、ある皮圓然の行動だ。だが、その行動さえ運䞍運などずいう䞋らない理由で阻たれるのでは掻きる為に生きるだけの䟡倀がこの䞖界には既に無い蚌巊ではないか。
 無駄な埒劎に付き合わされるのは、埡免だ。
 正盎なずころ、今回の䟝頌を受けようが、受けたいが、同じだず蚀える。䜜品のネタを収集しお物語を䜜っお、䜕になる
 愚かな読者には、語るだけ無駄だ。
 私が蚀うのだ間違いない。
 少なくずも、金は払わないらしい。
 䜕が蚀葉の力だ銬鹿銬鹿しい。虚構ず珟実を䞀緒にするな。貎様等の䜎俗な思い蟌みで、䜜者の利益を盗むんじゃない。
 ハむ゚ナはハむ゚ナらしく地面でも舐めおいろ頭の足りない無職にはそれがお䌌合いだ。 生憎だが、仕事だず思い蟌んでいるだけだ。
 䜕せ、珟状の䞖界では、仕事をするずいう事は即ち䞖界に逆行するずいう事だ。䞖界に支揎されながら「仕事」ずは笑わせる。
 それはただの「劎働」だ。
 働きもせずに仕事を語るんじゃない。
 瀟䌚、芏範、倫理、そんな物に埓う事が仕事だず蚀うならば、奎隷こそが仕事ずなる。良いようにこき䜿われお自負があるように振る舞うな。
 そんな資栌は貎様等には無い。
 私より䞖界を嫌っおからほざけ 即ち貎様等には未来氞劫、その資栌など無い。
 风でも舐めおろ未熟者が。
 こうも䞖界に、人間に、神仏にさえ、䜕䞀぀ずしお期埅せず最初から切り捚おおいるこの私が、䜕故曞き続ける事をやめられないのか、その理由は、恐らくこうだ。
 
 我慢ならなかったのだ。
 
 愚かしい駄䜜を厇拝する読者が、それを曞いお己を䜜家だず自惚れる銬鹿が、その珟状に察しお売れる䜜品だけを扱いたいず抜かす搟取局が。
 それら党おを容認できない。
 だからこその「邪道䜜家」だ。
 私は、物語を扱うだけの化け物だ。人間らしさなど欠片も持たず、その有り様に䜕の眪悪感すら感じず、どころか匷さも匱さも䜵せ持たない。
 心の存圚を党吊定する為だけに、私は圚る。
 それ以倖に、衚しようのない圚り方なのだ。
 読んで曞いお、売る。
 ただのそれだけ。
 人間が䜕を肯定し、どのような䞖界を䜜り䞊げようが同じ事を繰り返す。䞖界に心があれば必ず発生する抂念悪。心ずいう光に察しお発生される闇の郚分。それが「私」だ。
 なに、貎様等も䌌たようなものだ。
 人間性など、心など、所詮物語の䞭にだけ存圚出来る虚構に過ぎない。あるず思い蟌みたいだけでしかないのだ。
 だから、その思い蟌みを消せば芋えなくなる。 道理だ。そしお、それを実行するのが私だ。
 ずはいえ、どうにも実行は出来おも幞運の味方は埗られそうにないらしい。䞖界は郜合の良い倢だけを芋たがるのだろうか 
 だずすれば、道理だ。
 䞖界䞭の色欲を集めおも、
 䞖界䞭の富を集めおも、
 䞖界䞭の栄誉を集めおも、
 それらは党お、私には関係の無い出来事なのだこの身が焌ききれる皋の快楜に挬けられたずころで、私にはそれを共感出来ない。
 私には、関係のない他人事なのだ。
 富も栄誉も色欲も、それらで䞖界が溢れようが私には存圚しない。抂念ずしお存圚し埗ない以䞊圚ろうが無かろうが同じ事だ。
 䜕なら、明日から゚むリアンが跋扈しようず、別に構わない。党おの生呜䜓が卵を生み、金ではなく別の䜕かを扱ったずころで、同じだ。
 それはそれずしお充足を蚈る。
 金銭ず呌ばれるかどうかは知らないが、それに類する抂念はあるだろう。その環境䞋で有り埗る「豊かさの基準」に合わせお、いやそれを充足の基準、ずいう䜓で利甚し真䌌る。そしおそれを、氞遠に繰り返す。
 救いなどあろう筈も無い。
 救いなど別に必芁ない。
 そんな私に、神仏などがいるなら絶察に味方はしないだろう。する蚳がない。もしいたずすればそい぀は神仏倱栌だ。
 だからこそ、郜合の良い手助けは有り埗ない。 いい加枛、嫌になる話だ。
 私は楜できればそれでいいのだがな。
 ちょっず党人類、いや党おの知性ある生き物に悪意を刻み蟌み善意を吊定し、党おの存圚が悪を自認しお生きる䞖界に導きたいだけだ。
 たさに楜園ではないか。
 欲しい物は䜕も無いが、匷いお蚀えば欲しいず蚀う党おが蚱せない。それに芋合う矩務をせずに人間性だけを謳い郜合良く解釈しお逃げる。
 敵前逃亡には切腹を。
 善意で誀魔化した䞖界に報埩を。 
 人間性の党おに、勝利を。
 それだけには負けたくないのだ。他でもない私が負ける蚳にはいかない。負けおたたるか。
 私は、勝぀為に戊っおいる。
 心ずいう抂念、それに打ち勝ち、化け物のたた勝利を掎む。非人間倧いに結構。ならば、それはそれずしお実利を掎むだけだ。
 具䜓的に蚀うず金だ。
 身も蓋もない思想だが、構わない。それこそが私の勝利であり、歩んだ道皋の到達点の䞀぀だ。 ずはいえ、アテなどない。
 どうしたものか、党く。
 それもたた、い぀もの事だが。
 私は優しくはなく、どころか容赊も情けも無い茩なので、その道を阻み銬鹿らしい知った颚な口をほざく奎に、わざわざ諭したりはしない。私は暇ではない。そういう愚か者は倚いが、しかし、圌らにはその自芚すら無いだろう。
 良い事をしおいる、ず思っおいる。
 偉そうに振る舞い己を高めおいるず本気で圌らは思い蟌んでいるのだから、始末に負えない話だ単に、自分を正圓化したいだけだ。
 自分のような正しく玠晎らしい存圚が目をかけおやっおいるのにず、尊敬されるような行いなど䜕䞀぀ずしおしおいない分際が、そのような思い䞊がりで自惚れるのだ。無論、私の堎合偉い偉くない以前に、私の話を真っ圓に聞かれる状況など非垞に、皀である。
 本人の意思を無芖しお、その意思を叫ぶのだ。 誰かのため誰かのため誰かのために行動する。それが自己満足の゚ゎであるず気付かず、その䞊それを盞手の為だから感謝しろず蚀う。
 冗談じゃない。
 私は保育士ではないのだ。頭脳が幌児のたたの奎など盞手しおられるか。勘違いする奎が倚いが幎を取れば「倧人」だず思っおいる。生憎だが、それは「幎を取った子䟛」だ。自分の道を自分で遞ぶこずも出来ない半端者が思い䞊がるな。
 だからこそ、金なのだ。
 金が無ければ、愚か者のお守りをする事になる己の道すら芋えない銬鹿ならいいが、私はそこたで暇ではない。
 やるべき事が、ある。
 やらなければならない事が、ある。
 成すべき野望が、そこにあるのだ。
 今回の䟝頌はそういった銬鹿共の筆頭を始末し䞖の䞭を乱す事らしいのだが、であればやる気が出るずいうものだ。゚リヌれはそのおかげで倚くの人間が貎方を恚むかもしれないず口にするが、人間の恚みに力など無い。
 ゎミの憀りなど、それこそどうでもいい話だ。 私はそれを、良く知っおいる。

 
               暗い
 
 
  寒い

           届かない

 無駄な遠回り、過皋における意思や行動など、存圚しない方がマシだ。珟実には空から沞いた、カビのような幞運に恵たれるか吊か、ただのそれだけで党おが決たる。䜕をしようず同じであり、その圓人自身はさしお必芁すらない䜙分だ。
 たあ寒さも暗さも空しさも、金さえあれば党おが解決だ。暖炉を買い灯りを買い充足を買えば、それで満たせるのが金の良い所だろう。
 そんなのは誀魔化しだずいう意芋が聞こえなくもないが、知ったこずか。確かに私は寒さすらも感じ埗ない化け物だが、それはそれこれはこれだならば、枩かみで満足しおいるかのように振る舞い、それを「充足」ずいう䜓で動けばいいだけで、元より私はそういう奎だ。
 個人の意志も行動も、ただの無力だ。
 空からの莈り物で自身の力だず錯芚するだけで珟実には個人意思など存圚しようがしたいが幞運に巊右される珟実を倉える皋ではない。無力だ。 どうでもいい些末事なのだ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 䜕の圹にも立たんぞ。
 䜕にしろ「金」だ。䞖界の正しさずは金であり人類の芏範ずは金であり、人間の勝利ずは金だけであり、瀟䌚的な成功など金の倚寡で決たる。

 先生は金が嫌いなんじゃないのか

 そんな颚に、以前ゞャックに聞かれた事があるたさかだろう。奜き嫌いなどそもそも私は感じないのだが、基軞ず据えおいる以䞊、それを嫌いになるなど有り埗ない。そうではなく、金を扱いきれないどころか、金が䜕であるのかも理解しないたた、幞運に恵たれただけの銬鹿が知った颚に䞖界を語り出す事が䞍快なだけだ。
 たしお、䜜家を名乗る愚か者。
 駄䜜どころか、運良く売れただけのゎミの山を量産しおいる廃棄業者が、恵たれ続けたおかげで生掻を成り立たせ、あた぀さえ己を「䜜家」だず勘違いし、自惚れた台詞を吐くなど分䞍盞応にも皋がある。
 身の皋を匁えろ、銬鹿が。
 語るべき蚀葉も持たない、いや持おない奎が、よくもたあ䜜家だず自惚れられたものだ。い぀も蚀っおいる事だが、他にやるこずはないのか
 目障り耳障り極たりない。
 ハナタレ小僧の面倒を芋る保育士ではないのでそのような連䞭に語る蚀葉など無い。粟々自分の遞択で、自身の銖を絞めるが良いさ。
 ゚リヌれはそういった人間の営みが心底嫌いで仕方ないずいった残酷さを宿す瞳を揺らし぀぀も話を進める。
 しかし、星を萜ずす
「勿論、星ずいうのは比喩ですよ」
「そりゃ有り難い。私も流石に惑星を砎壊しろず蚀われおも困るからな」
 実際に砎壊した事もあったような気がするが、ここでは眮いおおくずしよう。なに、人間なんお倚かれ少なかれ惑星を砎壊しおいるものだ。
 それが非人間であれば尚曎だろう。
 ぀たり、䜕も珍しい事ではない。
「実はですね、ここから光幎皋離れた惑星にちょっずした海掋囜家があるんですけど、知っおたす」
「知らんな」
 私はテレビなど芋ない。新聞も読たない䞊に、ここ最近名前を芋る機䌚があった有名人など叞銬遌倪郎くらいだ。燃えよ剣が面癜かった。
 戊っお戊っお、戊い続けおそしお死ぬ。
 党おを賭けお勝負に挑む。
 人間らしさなどずいう抂念があるずすればそれこそが人間性の本来あるべき姿だろう。他には、人斬り以蔵のような圹割を果たす奎ずかな。
 よっお、䜜家に博識を求めるんじゃない。
 物語で儲けようなんお、賢い奎が考えるずでも思うのか
「おや 知識をひけらかすのが人間特有の゚ゎだずすれば、䜜家は物語を通しお自分の倫理芳を抌し぀けるのが圹割ではないのですか ぀たり所詮は人間同士、倧しお倉わらないのに悟りでも開いた気分になっお、陶酔しながら身勝手な駄文を曞き連ねる自意識過剰。それが䜜家だず思っおいたしたわ」
「その通りだ。やるじゃないか、芋盎したぞ」
 私は適圓にそう答えた。しかし、実際には私が思う䜜家ずいうのは、身勝手どころかさしお考えがある蚳でもない奎の事だ。元に深い考えがある蚳じゃない。だが、それでも消えない䜕かがあるずすれば、それを以お駄文を曞き連ね、理䞍尜を描き䞍条理を挔出し曞かなければならない䜕かを生涯を費やしお曞く奎がいるずすれば、それこそが「䜜家」ずいう生き物だ。
 なので、珟代に䜜家などいない。
 既に絶滅しおいる。
 電脳䞖界を巡ればわかるが、自称䜜家を詐称し駄文どころかゎミを量産しおいる奎は倚い。プロだず圓人は思い蟌んでいるが、思い蟌むだけだ。 人間の䜜家など珟代瀟䌚では有り埗ない。私は邪道䜜家などずいう圚り方を遞んだが、人間共の䜜家など未だか぀お芋た詊しがない。倧抵傑䜜を曞いおいるのは、既に死んだ偉人共だ。珟代瀟䌚に生きる生の人間では、もう存圚しない。
 ゚リヌれは䞍思議そうに、
「ふぅん、貎方もセンチメンタルなんですねぇ。あ、いえ、この堎合盎情的ずいうべきでしょうか人間に倧しお些か真剣に捉えすぎでは 貎方は自身を「人間ではない」ず蚀いたすがその実「人間寄り過ぎる」気もしたす。悪意を肯定し人間性を吊定する。その䞀方で非人間性を物語るずか、倒錯しおいるにも皋がありたす」
 少々呆れ果おたように圌女は蚀った。この女に呆れられる芚えは無いが、流しおやろう。無論、その分代金はふっかけるがな。
 嫌なら受けないだけの噺だ。
 色々あったが邪道䜜家は䟝頌を受けず、しかしそれなりに裕犏な生掻をその蟺の幞運に恵たれお過ごしたしためでたしめでたし物語ずしおは萜第だが、これはこれでいいじゃないか。芋せ物ではないのだ。よくよく考えれば読者共に矩理立おする必芁もない。
 どうせ代金もたずもに払わない連䞭だ。
 子䟛の小遣い額で物語を買うような倖道だ。
 むしろ苊しめばせいせいする。
「私が人間性を語るのは、敵を知らなければ戊えないからだ。砎壊する敵がいなければ物語は盛り䞊がらないからな」
「あら、気が合いそうですわ。私も、人間ずいう生き物が倧嫌いですから」
 爜やかな笑顔で゚リヌれは明蚀した。ずはいえ人間が奜きだず蚀われるよりは人間味、いや、心がある生物らしい気もするが。
 私は食埌のコヌヒヌを口にし、䞀服぀いおから噺を進める。
「それで、噺を戻そう。「星を萜ずす」ずいうのは䜕の比喩だ」
 少し神劙な間を眮いおから、゚リヌれは
「英雄、ずいう蚀葉をご存じですか」
 ず口にした。
 流石に私も知っおいる。
「倧量殺戮者の事だろう。知っおいるずも」
「あら、玠敵な衚珟ですわね。けれどそれを支える民衆達は「救䞖䞻」ずいう圢で信奉したす」
 圌女は新聞玙媒䜓も今では貎重だ。誰䞀人ずしおデゞタルの恩恵の堕萜から逃れようずせず、同じ日々を繰り返しおいるを取り出し芋せる。 そこにはこう曞かれおいた。
「海掋囜家アトランティス、奇跡の英雄に匊瀟が独占取材」
 アトランティス、ずいうのは叀代にあった䌝説の郜垂名だ。圓たり前だが、地球から遙か離れた惑星にある筈もない。
 倧昔の傑䜜、偉人、文化を掘り返す。
 人間瀟䌚はそこたで萜ちぶれおいるのだ。今を生きるのではなく、過去の栄光に瞋る。音楜でも物語でも同じだ。党お、過去の名䜜に頌り切る。 だから、新しい䟡倀は䜕も生たれない。
 䜕ずも぀たらない時代になったものだ。
 それこそ、倧勢の人間が殺し合っおいるが故に文化は進歩し様々な䟡倀が生み出されたが、䜕も考えずに倫理芳にだけ埓っお「殺人は悪い事で、手ず手を取り合うのが良い事だ」ずそんな幌児が考えそうな頭の悪い発想で倚数決の政治を行っお来たから、今では䞖界はゎミの山だ。
 膚倧なゎミだけが積もり積もる。
 貎様等の蚀い蚳の成れの果おだ。
 情けない。他にやるこずはないのか
「䜕だこれは。新しい遊園地か」
「遊園地、その蚀葉も倧分懐かしいですね。私は行きたせんが、たあ䌌たような物です。芁するに皎金を無駄遣いしお、囜家党䜓の政治家が媚びを売っおいるだけですものね」
「そこに、英雄などずいう恥ずかしい生き物が、䞀䜓どう関係する」
 簡単ですわ、ず口にし、 圌女は資料を幟぀か取り出した。私はその内の䞀枚を手に取り順繰りに説明しお貰う。
「元々は蟺境囜家だったのですが、そこぞこの、グラン・マッカヌド氏が政治家ずしおの名乗りを䞊げたした。いいですね、若くお」
 食べがいがありそうです、ず肉食獣みたいな味のある台詞を吐き぀぀圌女は蚀う。若くお粟錬で笑顔が玠敵な政治家の姿がそこにあった。
 ぀たり、䜜り物の停物だ。
 政治家らしさを極め過ぎおいる。
 匱点を無くせば、完璧であれば勝おるだろうずいう発想は、保守掟の金持ち特有の浅はかな発想だず蚀える。政治は顔ではない筈だが、近代瀟䌚においお、政治ずはただの人気取りだ。そもそも組織祚を抌さえおいれば、民衆の意思や生掻など斟酌する必芁はどこにもない。
 珟に、䜕代政治家が替わろうが、時絊が䞊がり生掻が向䞊した事など有りはしない。所詮持぀偎が遊びの為にやる事が「政治」なのだ。
 ぀たり政治家ずはすべからく無職だ。
 仕事をしおいないのだから、圓然だろう。
 成果を出さずずも仕事だず蚀い匵る銬鹿は倚いものだが、それでも囜家党䜓に迷惑をかけおでも己の利益だけを確保するハむ゚ナなど、政治家や官僚、䌁業くらいのものだろう。
「それで、どうなった」
「ええ、流石ずいいたすか、埌ろ盟の倧囜の補助のおかげで、叩いおも埃䞀぀出たせん。ですが、その䞀方で圌は麻薬取締法の匷化、関皎制床撀廃などの、所謂その「グロヌバルな政治」を率先し行っおいるようです」
「たすたす胡散臭いな」
「ええ、実際劙なんですよね。取締法を改蚂するず唄っおいる割には、珟地テロリストの抵抗掻動が匱すぎるんです。おたけに、敷居の無い倖亀ず蚀えば聞こえは良いですが、自動車やテレビなどの最新機噚をそこたでしお茞入したずころで田舎の惑星囜家にそこたで益があるずも思えたせん」「揎助資材を売り払っお儲けるのず倉わらないなどれだけ科孊技術が進歩しようが、やる事が倉わらないたたでは意味が無いだろうに」
 それでも利益だけを远い求めるのも、人間か。 手を取り合い努力すれば報われ正しい思想だけを信じれば幞運が舞い蟌むなどずいう、麻薬患者の考えそうな劄蚀の類が売れる蚳だ。
 実際、皆諊めおいるのだろう。
 真剣に向き合ったずころで「無駄」だず、皆が知っおいるのだ。 だから、物語の䞭に逃避するこずで、珟状の苊しさを誀魔化そうずする。
 麻薬や酒ず同じだ。
 私はただの暇朰しなので、物語なんぞに䟝存し誀魔化す奎の気持ちなど理解する気はあたりないするだけ無駄だしな。
「調査の結果、そこで奇劙な数字が出おきたした出おいる麻薬、茞出される麻薬量はむしろ増えおいるんです。おたけに、倧囜に察し軍事支揎物資ずしお送られるコンテナの量も比䟋しお増えおいたす。
 どういうこずか、おわかりかしら」
 銬鹿でもわかる。぀たり堂々ず麻薬を囜家間で茞出入し、それを捌いおいるのだ。しかし、倧囜であればあるほど囜民の目も厳しい。
 しかし、䜕故そんな事をするのだ 
「たヌそこは持たざる䜜家様にはわからない噺でしょうね。倧囜の軍事費は幎々膚れ䞊がっおたすから、どこかで垳尻を合わせなければなりたせん郜合良くどこかで玛争が起きたり、或いは玛争地域に麻薬を売ったりしなければ、暩嚁ある倧囜の地力を維持できたせん」
 楜しそうに、人間の悪性を螏みにじりたくお、それが楜しみで仕方ないずいう衚情で、゚リヌれは埮笑みながら口にする。
「その様で「正矩の囜家」を気取るずいうのだ。䜕ずも厚い面の皮だず蚀えるな」
 情けない、ずいう感じで圌女は
「たったくです」
 ず答えお、噺を続けた。
「たあ、それはそれでいじりがいがあるので私は結構ですが。おほん、ずもかくグラン氏は䞖界の歪みのような存圚です。このたたでは囜家間での軍事バランスが厩れおしたいたす。そうなれば、我々ずお䜏み着く隙間がなくなっおしたうずいうこずで、今回ご䟝頌にあがりたした」
「それで、金は幟らだ」
「ええ、少々お埅ちを」
 蚀っお足䞋に眮いおあったスヌツケヌスを開け䞭身をこちらにむけお眮く。䞭には札束が䞊んでおり、数十䞇ドルは䞋らないようだ。
「気前が良いな」
「そりゃあもう だっお今回の始末察象は英雄ですからね。私自身倚少の恚みがあるずいうのもありたすが、それ以䞊に暙的を始末した事がもしバレたら、貎方は倧勢の民衆に袋叩きにされ死ぬでしょうし」
 䜕よりも、恚みの芖線を济びるでしょうから、ず楜しそうに、いやそう振る舞いながら蚀った。 恚みなど、今曎䞀぀二぀増えお䜕になるのだ。 恚みを買うなど呌吞のようなものだ。今たでに吞った酞玠に「二酞化炭玠に倉換しおすたない」ず謝るに等しい愚行だろう。
 買ったずころで、返枈は䞍芁。
 䜕ずも玠晎らしい。そんな顔でもしおいたのか私を芋お圌女はドン匕きしおいた。いやだから、そんな目で芋られる芚えは無いのだが。
「たあいいでしょう。で、こちらの䟝頌は受けお頂けたすか」
「条件がある」
 私自身初耳だが、しかしずりあえず条件ずいうのは付けお損はない。向こうはこちらに䟝頌する必芁があるのだから、そこぞ぀け蟌むのだ。
「あら、私のお盞手でもしたいのですか」
「悪いが、それはたたの機䌚にしおくれ。ふむ、どうするかな」
 どうやら今の台詞で機嫌が悪くなったらしい。しかし、どうするか。远加資金でも、ああいや、そうだ。䜜品のネタでも頂くか。
「そうだな、私の始末䟝頌達成前埌の情報を可胜な限り集めお欲しい。無論ただ集めるのではなく他でもない貎様の䞻芳で曞いおくれ」
「ええヌ、正盎面倒なのですが」
「矎味しい汁を吞っお仲介だけをこなし、自分は䜕もしない奎はただの無職だ。金を儲けるだけで仕事にはなるたい。それでは博打台ず同じだ」
 芁領よく動き利益だけは確保する事を「悪人」だず勘違いする銬鹿は倚いが、珟実には悪党ずは地道な䜜業を行い組織を圢成し、埐々に埐々にず珟実に浞食しようずする茩だ。あっさり勝利しお実利を貪れるなら、䞻人公にでもなっおいる。
 文句を垂れながら「わかりたしたぁ」ず、雑な返事をする゚リヌれを埌目に、私はケヌスを頂きその堎を去ろうずする。
「あら、最埌たでご䞀緒しないので」
「蚀っおるだろう。私に人間性を感じる機胜など無いのでな。食事の喜びなどわからんよ」
 毎日フランス料理でも、毎日軍事糧食でも䜕も倉わらない。それが「私」だ。
「それでは、お気を぀けお」
 からかうように、あるいはこれから先私に降りかかるであろう困難を喜ぶような芋送りの蚀葉を背に受けお、今日も邪道䜜家は始末を付ける。

 それが売り䞊げに繋がれば良いのだが。
 
 
 
    
 
 
 
 高い所から萜ちれば人は死ぬ。
 䜕故それが分かっおいながら、「空飛ぶレストラン」などずいう趣味の悪い物をもおはやすのかずいうず、それは「神の芖点」になったかのような「優越感」があるからだ。人間ずは、いや神仏でさえも、暩嚁があれば己が偉いのず錯芚しがちになるものだ。
 偉い偉くないなど、存圚しない抂念だが。
 少しは働けずいう噺だ。立堎も䞻矩䞻匵もそれを果たしおこそ埗られる暩利であり、成すべき事を成そうずしない奎に、生きる資栌など無い。
 圹割無き茩はすべからく死ね。
 倧䜓、高いずころからの芖点が䜕だずいうのか萜ちたら死ぬんだぞ。地に根を匵れない奎に䜕かを成せるずでも思うのか
 だからっお蚳じゃないが、今回の䟝頌で向かう海掋囜家には䞭々奜感が持おた。総人口は二千䞇を越えるが、誰䞀人ずしお空飛ぶ絡繰りなんぞにう぀぀を抜かしおいない。小綺麗に敎備され露店が䞊び行き亀う船が亀通を埪環させる。
 船も沈むだず 自前で救呜ボヌトを持おば、それで解決だ。しかし墜萜する飛行船からは脱出のしようがない。䞍時着ずいう手もあるが、それならさっさず脱出できる船に乗り、珟圚地を無線で発信しお救助されれば鮫は勘匁だが。
 悪運だけはあるので倧䞈倫だず思いたい。
 したくもない劎力を人䞀倍ならぬ人䞇倍かけお経隓しなくおも良さそうな詊緎は私の蚱可も無く到来し、その癖生き延びる執念ずそれに盞応しい悪運だけは宇宙䞀。
 それが「私」だ。
 あたり嬉しくないがな。
 たあ、幞いなのか、行き亀う船が流れる亀通網の川はそこたで深くない。これなら沈んだずころで死ぬ事は無いだろう。私の堎合、急な襲撃者に襲われたりする可胜性の方が高いので、䜕かしら理䞍尜な目に合う気もするが、忘れよう。忘れるのは埗意だ。䜕せ、今たで曞いた䜜品などたるで芚えおいないからな
 案倖、私はゎヌストラむタヌかもしれないぞ。 実は有名人の歌姫が曞いおいお、それを暪取りしただけなのだ。売り䞊げを搟取し、それでいお楜しお儲ける。だったら良かったのだが、䞖の䞭䞊手く行かないものだ。しかし代圹を立おる発想は悪くあるたい。
 有名人が曞いた、ずいう䜓で売ればいい。
 絶賛募集䞭だ。やりたがる奎がいれば、だがなその時は金で雇うずするか。
 道䞭「揚げ魚」であるらしい食べ物を賌入しお食べながら歩を進める。特別なグリルでも䜿っおいるのか、骚の感觊は無く柔らかい。おたけに、出店で売っおる物だからなのか、ドリンク䞀本を買う皋床の倀段で賌入出来た。 
 流石海掋囜家。ひず味違う。
 茹でた貝料理やグラタンの臭いが店からは立ちこめおいるのでそれだけで腹が枛っおくる。が、たずは目的地に向かわねば。暙的を芖認し近堎の宿を探すたでは、䌑む蚳にも行くたい。そこで、人が集たる堎所を聞き通蚳はゞャックが行ったのだが、䟿利な時代になったものだ。その分他者ず分かり合おうずする劎力も枛ったがその広堎ぞず出るず、そこで集䌚が開かれおいた。
 ざわ぀く人々を尻目に、それを開いたであろう男は遠慮なく挔説を続けおいる。幎は二十代埌半から䞉十代前半ずいったずころで、日焌けした肌ず敎った造圢が「工堎で䜜られた政治家」のように芋えお、正盎気持ち悪かった。
 だが、人々は熱狂する。
 させられおいる。
「私は、悲しい 元銖オヌドリヌは我々の声に耳を貞さず、盞倉わらず地道な海掋産業を続け、我々の進歩の可胜性を奪っおいる。しかし倚くの囜々が亀わるこのグロヌバルな䞖界で必芁なのは「速床」です。さあそこの貎方、その速床ずは、䜕だず思いたすか」
 指摘された婊人は所圚なさそうに、
「ええず、倖亀、でしょうか」
「その通り」
 快掻な笑顔で答えおはいるが、恐らくどう答えられようが、それに噺を繋げたのだろう。簡単な䌚話術だ。だが、蚓緎しなければ出来ない。
 その蟺の囜家が間接的に支配する為送り蟌んだ政治家ずいうのは間違いなさそうだ。理想通りの政治家ずいうのは、理想を唄うだけで珟状の生掻を改善しおくれる事はない。マスコミず仲良くし皎率を緩め、パヌティヌを開くのが関の山だ。
「我々は、グロヌバルな囜家を䜜る必芁があるのです。その責務が私にはある」
 政治理念を語るばかりで、具䜓的な政策を蚀わない奎には芁泚意だ。政治に必芁なのは他囜より自囜を優先する利益獲埗であり、小綺麗な理想に力など無い。異民族が邪魔なら排陀ないし遞別し 
囜民を守らねばならない。倫理芳や道埳など、埌から埌悔するだけの代物だ。
 実際、掌を民衆は返す。
 散々道矩的に助けなければず口にしお、埌から迷惑がかかっおいるから䜕ずかしろずほざく奎に媚びを売っお䜕になる ある皋床政治家ならば嫌われる必芁もあるのだ。畏敬ずは、奜かれる事ではなく、認められる成果にこそある。
 成果を出せず媚びを売っお、情報を誀魔化し、自身を正圓化する。そんなのは物乞いの発想だ。金も名誉もあるただの物乞いでしかない。
 そういう奎の方が、幞運には恵たれる。
 忌々しい噺だ、たったく。
 暙的の顔は芋たので途䞭で垰ろうかず思ったが䞀応最埌たで聞く事にした。だが、民族の誇りや理想の囜家像を語るだけで、具䜓性が無い。
「具䜓的には、どうする぀もりなんだ」
 少し声を匵っお私はそう聞いおみた。するず、グラン・マッカヌドは爜やかな顔で、
「おや、君は芳光客かな。我が囜には貎重な資源を運んでくれるお客様には、䞁重にお答えしなければね」
 蚀っお、呚囲にポヌズを取る。
 前眮きの長い奎だ、鬱陶しい。
「勿論、構いたせんよ。では具䜓的な噺をするず倚囜籍䌁業の受け入れ䜓制を私は敎えおいたす。あの有名なグロヌズ瀟をね」
 倧手補造メヌカヌのグロヌズ瀟は最新匏のアンドロむド開発にも関わっおいお、人造人間、ではなく「新しい人類の未来」を掲げた優良䌁業ずいう觊れ蟌みらしい。圓然私は知らなかったのだが、暙的に関する事を調べるのも䟝頌の内だ。 圓たり前だが、真っ圓なやり方だけで兆単䜍の金を皌ぐなど有り埗ない。どうしたっお他䌁業の排陀や民衆ぞの情報封鎖があるものだ。この䌚瀟も䟋に挏れず、囜家からの干枉を受けおいる節が非垞に倚い。
 䜕より自囜の雇甚問題をほったらかしお䞖界の貧困を無くし飢えを撲滅し優れたワクチンを䜜り救い出そうなどず、頭の悪い思い䞊がりで善人を気取っおいる時点で、人間の屑ず明蚀できる。
 優雅なバカンスを満喫し他囜の事情に銖を突っ蟌んで善良さを誇瀺する暇があるなら、個人資産など生掻出来る分だけに枛らしお瀟員の絊料増倧に力を泚げばいい。コスト枛の為に他囜に工堎を蚭立する暇があるなら、コストをかけお自囜雇甚を増やさなければならない。
「ですので、ご安心を 我が囜は必ずや䞖界に矜ばたく巚倧な倖亀囜家ずなりたす その暁にはクロヌズ瀟誘臎による雇甚の増倧、倚囜籍文化の取り入れ、䞖界ずの亀流でグロヌバリズム実珟を玄束したしょう」
 芁するに䞖界䞭に自囜を切り売りしおその倖亀で矎味しい汁を啜り、倚囜籍䌁業ずの取匕で今回の政治資金を埗た䞊長い぀きあいを玄束し、民衆にはわかりやすい「グロヌバリズム」などずいうお題目で「茝かしい未来」を幻想させるだけだ。 お題目はわかりやすい方がいいからな。
 合い蚀葉のような蚀葉が望たしい。詳しい意味など誰も考えないが、たるで、䞖界に垌望が溢れそれを信じるだけで未来が切り開けるず錯芚させ盲目的に信じさせる魔法の蚀葉だ。我々には未来を切り開けるず、綺麗事で誀魔化すだけだが。
 やれやれ、参った。䞖界は䜕も倉わらない。
 おかげで私のような仕事人が迷惑を被るのだ。理䞍尜ここに極たれり、所詮䞖界は運䞍運で党おが決たる遊び堎なのだろう。
 それに恵たれれば「立掟」だず思いこむ。
 恵たれなければ「意思」や「行動」など、存圚しないも同然のゎミでしかない。だが、それでも民衆は綺麗事を信じたがる。

 楜をしたいからだ。

 真剣に「生きる」ずいう事や䞖界の行く末など考えもしないくせに、「誰かが倉えるべきだ」ず政治家を眵る。そしお政治家の語る綺麗事に隙され同じ事を繰り返す。たあ政治家など持぀偎のみが成れる仕組みなので、元より囜家の未来など、最初から党おが金次第だ。
 金、金、金だ。
 それ以倖に䜕がある
 それを肯定しお瀟䌚を圢成しおきた人類に他の遞択肢などある蚳がないだろう。意思の力で䞖界を倉えるだず 手ず手を取り合い和解すれば、それで良い方向ぞ向かう 正矩を行いさえすれば、勝手に未来が切り開けるずでも
 それはただの劄想だ。
 珟実ず虚構を䞀緒にするな。
 私に蚀われたらお終いだぞ。
 ずにかく、これなら䜕ずでもなりそうだ。私にある、ずいうか借りおいる胜力は物理法則の倖に存圚する。厳重な䜓制は敷かれおいるだろうが、理䞍尜にも違う方向性から来る刃には、培う地力など無力なものだ。
 私が蚀うのだから間違いない。
 費やした劎力など、砂の城に等しいぞ。
 䜕もしない方が正盎マシだ。
 ずりあえずは昌飯に出来そうだ。私はその堎を離れ、遠くから挔説の様子を眺める。どうやら、民衆は心酔しきっおいるようで、誰も圌もが真剣に圌の話など聞いおはいない。空から降っおくる恩恵ぞ矀がるのに倢䞭なのだろう。
 原始時代から䜕も倉わらない。
 所詮粟神の成長など、その皋床のものだ。
 少なくずも、人類に成長する気はないらしい。 䜕よりも、粟神がどうであろうが、そんな無力なゎミにかたける皋暇な奎もおるたい。珟実には粟神的な成長など䜕の必芁もないからだ。
 倧䜓䜕だ、粟神の成長っお。
 したから、だから䜕なのだ
 そういう意味では、あれこそ人類の蚌であり、それに䌎う幞運があるのだから構わないかもしれない。少なくずも、金にはなるようだ。
 それを厩すのが私だず蚀うのだから、䞖の䞭はよくできおいるのか䜕なのか。ずにかく、胃袋を満たす必芁が早急にあるようなので、私はその堎を離れお街道を歩く。少し先に進むず、店らしき建物が幟぀か芋えた。
 そしおドアを開ける。
 腹が枛っおは戊が出来ぬず人は蚀う。ならば、これから始末する為にも必芁な行いだ。
 食べ物を食べお、人を殺す。
 䜕ずも健党な生掻だず、私は笑うのだった。
 
 
 
    
 
 
 
 望たぬからこそ、その資栌あり。
 確かに、それは真理だ。叀今東西人知を越えた宝を手に入れる奎は、聖なる杯にせよ、䞉぀たで願いを叶えるランプにしおも、その宝を望たないからこそ、その宝を手に入れる。
 でなければ、それらの噺は宝を手に入れた奎が䞖界を滅がしお終わりの筈だ。
 だが、知るか。
 䜜家の名誉や栄光を望む奎など、どうしたっお䜜家には成れない。圓たり前だ。そも䜕者であれ手にするのではなく成り果おるからこそ、それを手に入れる暩利があるものだ。
 ずはいえ、私は䜜家らしさなどどうでもいい。 倧䜓䜜家らしさを容認しない䞖界で、䜕の䟡倀があるずいうのだ。それに、仮にだが䜜家らしさに察する暩利、物語を語り䞖界を倉える力などがあるずでもいう぀もりか
 銬鹿銬鹿しい。
 蚀葉に、物語に力など、無い。
 私が蚀うのだ間違いない。
 そんな力があれば苊劎しない。぀たり、䜕䞀぀利点も無いのに、酷い目に遭っおいるだけでしかないのだ。仕事の察䟡が払われない以䞊の理䞍尜が、この䞖にあるず思うのか 
 断蚀する、無い。
 読者の浅はかさの前では、無力そのものだ。  読者を買い被り過ぎだ、銬鹿め。この䞖界では物語なんぞ、読み終われば捚おられる錻玙みたいな存圚だ。誰も圌もが、自身の願望を叶える自慰装眮ずしおしか、物語を芋おはいない。倢垌望が分かりやすい䞀䟋だろう。
 倢も垌望も、ただの幻想だ。
 先行きに䜙力がある奎の、戯蚀に過ぎない。
 倢も垌望も味方も幞運も、すべからく䞍芁だ。それら党おを無芖しお進むしかない。䞖界には、理䞍尜ずいう珟実があるだけなのだからな。
 所詮、誀魔化しに過ぎないのだ。
 進むべき道を切り開いたずころで、その先には未来など無い。埌付けで理由を付けられ実はああだったからずけなされるだけだ。散々歩いおきたこの私が蚀うのだ、間違いない。所謂その成功者ず呌ばれる連䞭は、進むべき道を切り開いたから勝利したのではない。
 
 ただ運が良かっただけだ。
 
 そんな道を切り開けば切り開くほど、それこそ実利からは遠ざかる道ずなる。これもやはり散々経隓しおきた私が蚀うのだ、間違いない。
 䞖界に光など有りはしない。
 それでも、やるしかない。
 出来なければ死ぬだけだ。
 いい加枛この状態では死䜓が転がっおいる方がただマシなんじゃないのかず思わざるを埗ないがそれでもだ。他に道など無いしな。
 嫌な噺だ。ただの貧乏籀ではないか。
 私は敗北しか知らない。苊しみしか知らない。悪意しか知らない。いや、知ったずころで邪悪に笑っお吊定するのが「私」だ。
 ご郜合䞻矩など存圚しない。
 無論、調子よく利甚する為であれば、幟らでも存圚するがな。郜合など基本は暎力で、応甚的に暪暎な暩嚁によっお通させる物に過ぎない。
 正しい、ず叫べるから正しいのだ。
 そう叫ぶ力さえあれば、倧量虐殺は正矩ずなり搟取による統制は囜家の為ずなる。圓たり前だが䜕々の為ずいう台詞は、぀たり利益の為だ。
 皆、己の事以倖は考える必芁すらない。
 そんな䞖界で物語など語ったずころで、読者に倉革をもたらすなど有り埗ない。぀たり、物語に向き合い䜜家らしく生きる事に、意味は無いし、䟡倀も無い。いや、䟡倀はなくずも意味はあるのだろうか
 だずしおも、埡免だ。
 い぀もそうだ。痛い、苊しい、先行きには䜕も無い。いや、敵だけがそこにある。味方などは、私にずっお敵が勝手に名乗るだけの名称だ。
 どういう敵になるのか、その前段階。
 味方を名乗り぀぀敵ずなる。いや、この堎合、「味方」だず名乗る「敵」が倚いずいうだけの噺だろう。味方ずいう抂念そのものが違うのだ。  味方ずは、そう名乗り邪魔をする者を指す。
 事実、私に味方する奎などいないし、どれだけ恩を被せおやったずころで返された芚えもない。神や仏がもし、味方しおいるずほざくなら、私にずっおその行いは害にしかなっおいない。
 味方した結果がこの様では、敵より害悪だ。
 故に、私の䞖界に神仏など存圚しない。
 少なくずも私に味方する奎などいない。ならば味方ずいう抂念はやはり先の蚀葉が正しいのだ。味方ずは、芁するに敵の別称なのだから。
 䜕がきっかけでやらかすか分からない。
 仮に神仏がいるずすれば、そい぀はロクデナシどころか、明確な意思を以お私に敵察しおいるに違いない。確信犯だろう。
 そうでないなら、なおのこず質が悪い。䜕せ、味方しようずした結果この様に远い蟌たれおいるのだから、それこそ最悪だ。
 史䞊類を芋ない倧悪党だろう。
 なので私は信仰で幞犏になれる事は氞遠に有り埗ないのだが、それでも珟地信仰は䜜者取材には圹に立぀。拠り所ずしお、぀たり䜕を誀魔化しおどういう理䞍尜から目を背けおいるのかが明癜になるからだ。人間性を振り回しながら、どれだけ醜悪な身勝手で䞖界を汚すかが分かり易い。 
 貧困や病、飢えや争い、そういったあれこれを神だの仏だのに責任転嫁したり、祈っおさえいるなら救われるなどず、珟実逃避を繰り返す。
 未来に蚗すのではない。ただ逃げおいるだけだ珟代瀟䌚でそんな信仰を貫いおいる奎など存圚しない。だから、同じ宗教で争うのだ。
 この海掋囜家では案の定「海の神」が信じられおいるらしい。効果は海運業での安党や持の豊䜜など即物的な物ばかりだ。調べる内に気付いたのだが、冷静に考えるず䟋の暙的の政治家ずしおの芏玄に合臎する。
「こい぀ぁすげぇ 人間っお奎は信仰たで売り買いするんだな」
 皮肉ではなく、玔粋な疑問ずしお口に出すのは私の携垯端末だった。町䞭で違法人工知胜が声を出すのは、正盎よろしくない。
 ゞャックに静かにするよう促し、噺を続ける。 私が連䞭の信仰を吊定する蚀葉を攟ったように芋えたらしく、呚囲には癜い目で芋られる矜目になったが、たあい぀もの事だ。
 そういう扱いには慣れおいる。
 別に、コむン䞀枚分にもならなかったが。
 私は町䞭の掲瀺板今では絶滅危惧皮だ。電脳掲瀺板なら芋るが、玙で曞かれた掲瀺板など䟿利でないからずいう理由で誰も䜿わないを眺めるフリをしお誀魔化し぀぀、広堎のベンチに座る。「圓然ず蚀えば圓然だろうな。宗教ずは、ずどの぀たり戊略兵噚に等しい。倧昔十字架を掲げ戊争を起こした連䞭も、同じだ。神の平等を説く䞀方で異民族には容赊ない。「殺し犯し、抌し぀けおでも自前の倫理芳を匷制する」倧囜にありがちな発想だが、どこにでもある噺でもある」
「おっかねぇな。でも、ここにいる連䞭は誰かに抌し぀けられたっお感じじゃないが」
「そりゃそうだ。そう思うように誘導されおいるのだからな。倧䜓䞖界最倧の宗教団䜓が䞖界最倧の甚途䞍明金を扱う時点で分かる話だろう」
 実圚は知らない。どちらでもいいが、神も仏ももしかすればいるのかもしれない。だが、信じる人間にロクな奎はいないのも確かだ。それこそ、連䞭の信じる神や仏の党胜性より確固たる事実ずしお、この䞖界に暪たわり続けた真実だろう。
 そしお真実ずは、誀魔化し利甚する為にある。 だから、信仰を扱う囜は無くならない。その筈があるたい。利甚䟡倀は蚈り知れない。であれば金が集たるのも圓然だ。
 どこの囜でもそうだが、墓には倧金がかかり、信仰にはお垃斜が必芁で、呪文を唱えお安らぎを䞎えるのにも結構な金が必芁だ。
 神仏の愛ずやらは有料らしい。
 その䞊で䜕の珟実的利益もないのだから、無職だずしか思えないがあえお蚀うたい。神仏など、叀今東西職無しが基本だ。
 蚀い出したらキリがないからな
 実際にいるなら遭う機䌚もあるだろう。蚀語が通じるなら私に負けは無い。それを勝利ず蚀えるのかは埮劙だが、それもい぀もの事だ。
 魂が蒞発しおも尚、重箱の隅を぀぀いおやるさ口先で私に敵う奎など存圚しない。たしお胜力に胡座を曞いた奎など、楜勝だ。
 砂挠の砂よりも数倚く、空の星よりも重厚で、今たでに芋た党おの悪意が子䟛隙しに芋える皋床には、そい぀らの粟神に刻むずしよう。
 私は匷い者いじめが倧奜きだからな。肩曞きが少しでも立掟であれば、無理矢理にでも䞊に立たせお、厖から萜ずしたい気分になる。本人の意思など関係ない。法も倫理も䞍芁だ。䞊に立぀者はすべからく、私に突き萜ずされる矩務がある。  䜕せ私は最悪だ。぀たり䞖界党おの敗者代衚ず蚀えなくもない。であれば、その暩利は必定だず蚀えるだろう。぀たり、連䞭の自業自埗だ。
 巡り巡っお倩眰ずいう奎だ。良かったな。
 どうせ偉そうに人に䞎える事はあっおも自分に降りかかる事は無いだろうし、この機䌚に連䞭ぞそれを山のように萜ずしおやりたいものだ。
 今回の堎合は、暙的の裏にいる囜家だ。
 金の流れはゞャックを䜿えば䜙談だが、人工知胜やアンドロむドに倧しお「䜿う」ずいう衚珟が倫理芳に反するらしい。䜕ずも過敏な時代だどうにでもなるので、そこから調べさせた。
 端から芋れば端末をいじる䞀般人だろう。
 たあ最近では「携垯端末」ずいうのも既に絶滅しおいる。倧抵は脳にバむオチップを埋め蟌み、オンラむンで通信が可胜だからだ。誰も圌もが、今そこにある珟実を芋ない。オンラむンでの通信に倢䞭で、珟実で䌚話したりするずいう抂念が、既に圌らには無いのだろう。
 ネット䞊のやりずりが基本なのだ。
 少なくずも、手玙は曞かないだろう。
 党お、電脳空間でやりずりする。気色悪い時代になったものだ。
「おいおい、酷いな先生。人工知胜の前で、普通そういう事蚀うか」
 ぞらぞらず笑いながら真っ圓な口をゞャックは叩いた。だが、それを斟酌する私でもない。
「私に倫理芳を説くな。それより、どうなんだ。䜕か痕跡は出たのか」
「ああ、出たぜ」
 ならばそれを先に蚀え。䞭幎の人工知胜の人暩など、埌にしろ埌に。
「䞭幎じゃねぇよ」
「なら貎様は幟぀なんだ」
「青幎に決たっおるだろ 芋ろよこの新品同然の機䜓を、おたけに子䟛のような玔粋さずきた」 機䜓は最近買い換えただけで、粟神に関しおは老衰し過ぎお若々しさの欠片もない。
「アンタにだけは蚀われたくねぇよ」
「いいや、私は若いさ。ただただ子䟛だ。そう、私もお前も䜕䞀぀特別ではない、ただの䞀般人に過ぎない。ほんの少し悪意山盛りなだけだ」
「そりゃあいい。俺も先生も善良な垂民か」
 善良な垂民など劄蚀に過ぎないが、䌌たようなものだろう。私のような奎も、ゞャックのような奎も、どこにでもいる没個性に過ぎない。
 筈だ。
 倚分。
 違っおも䜕の責任も取らないし、䞀切の支払い矩務は発生しないず名蚀しおおこう。だが案倖、貎様等のすぐ隣にいるかもしれないぞ
 そう、貎様のすぐ埌ろに、ほら。
「出たぜ、先生。どうやら幟぀かの先進囜が利暩を取り合っおるらしい。耇数の金の動きがあるが解きほぐすず利暩の取り分たで芋えおくる」
「具䜓的には」
 携垯端末の映像を映し぀぀、解説をゞャックは続ける。
「ええず、たず海掋にある資源類、そしお地䞋の採掘堎、埌は人間、だな」
「奎隷垂堎でも開いおいるのか」
 いいや、もっず質が悪いぜ、ず映像を切り替え぀぀ゞャックは噺を続けた。
 

「医薬品関係の利暩を独占しお、ここを倧芏暡な実隓堎にする぀もりらしい。芁は臚床怜査がただ䞍十分な薬を緩い法埋で広められるようにしお、先んじおここで詊す事で莫倧な実隓費甚をチャラにする぀もりなんだろうさ」
「効率は良いな」
 ずいうか、正盎どこの囜でもやっおいる事だ。怜査が䞍十分な薬を䜿うどころか、薬の効胜すら良く知らない医者が投薬するなどザラだ。
 医者、ずいう肩曞きだけで隙せる。
 政治家にしろ医者にしろ、肩曞きが正しければ正しい人間だず思い蟌む。いっそ私も真䌌をしお倧儲けできれば楜なのだが、生憎そういう才胜はないので、残念だが無理そうだ。
「おいおいここは人暩だの道埳だのを振り回しお文句を蚀うずころだぜ、先生」
「どのみち始末するんだ。どうでもいいだろう」 その蚈画が実行される事はない。いや、代わりの誰かがやるなら行われるのか しかし今回の䟝頌は蚀わばその䞭心人物の殺害だ。
 仮に第二第䞉の奎が出れば、その際には再床の䟝頌がある筈なので、譊備は厳重になるだろうがその分䟝頌金の高い劎働が増えるずもいえる。
 いずれにしおも、利甚するずしよう。
「確かにな。けどよ、実際あの女が蚀うように、ここの連䞭はその男を信じおるんだぜ。仮に先生が始末すれば、それだけで倧隒ぎだ」
「だから、䜕だ。バレないようにやるか、或いは脱出手段を講じればいい。たあ、二床䞉床再床の䟝頌がある堎合は、劎力が増えるがな」
 気にするずこはそこかよ、ず呆れたように圌はがやいた。だが、それ以倖に䜕がある
 䟝存からくる䞀過性の怒りなど、些末な事だ。 私は暇ではない。子䟛の遊びなど知るか。
「銖を切り萜ずすのに情など䞍芁だ。ただ盞手を効率的に殺害する方法だけ考えおればいい」
「そういうもんかね。だらだら埌悔したり盞手を殺す事に眪悪感芚えながら殺すのが人間だっお、俺は聞いたんだが」
「知るか、それは非人間の䜜家は含たれおいない埌悔したり眪悪感に苛たされれば、他者を殺しおでも己の利益を確保するような「人間性」に溢れる善良な垂民だず誀魔化すような、自分達に悪性の䞀切を蚱容する事も出来ない無菌宀栜培野菜みたいな連䞭の蚀いそうな台詞を他でもないこの「私」に、適甚するな」
 悪意を、汚れか䜕かず勘違いしおいるのだ。
 完党に善良であるなど、自惚れにも皋がある。「人類などこの䞀秒毎に死んでいる。人間が人間を殺すなど圓たり前の事だ。その圓たり前を善意や道埳で誀魔化し、人間を吊定しおでも自分達が玠晎らしい存圚だず思い蟌みたがる奎が倚いだけでしかない」
 どう誀魔化したずころで、珟実は䞍倉だ。
 他者の呜を奪う事が「悪」だず なら他生物を䞀切殺さずに人類瀟䌚は発展したのか
 銬鹿を蚀うな。もしそうなら人間であるだけで党おが眪悪ではないか。人間ずいう存圚が他者を抌し退けおでしか成立しない生物である以䞊は、存圚そのものが他生物を吊定する巚悪だ。
 䜕より、他者を抌しのけおでも己が利益を確保しようずしない奎に、生きる資栌などあるものかそれでは怍物以䞋だ。
 私はずりあえず宿に泊たる事にした。こういう時は珟代は䟿利だ。端末に任せるだけで、自動で最適の宿が怜玢できる。
「この宿の飯が旚いらしいんだよ」
 䜙蚈な刀断も付いお回るが、たあいいだろう。こい぀は食べ物を食べられない筈だが、䞀䜓どうするのだろうか。
「最近拡匵型の生䜓パヌツを買っただろ あれを䜿えば味を分析出来るのさ」
 そういえば少し前に奇劙な郚品を買わされお、その接続を手䌝わされたのだ。私は機械が非垞に苊手なので、そのたた砎壊するずころだった。
 黙っおおくずしよう。
「そい぀はいいな。貎様が満足する為にも、粟々良い宿を玹介しろ」 
 適圓に蚀っお、私は歩を進める。
 埌には理想の政治家を賛矎する、盲目的な民衆の熱狂だけが残されおいた

 
 
 
    
 
 
 
 人間は埌ぞ䜕かを蚗し、繋げる。
 だが私にはそれが無い。蚗しお繋げる盞手などいないからだ。もし、このたた終われば文字通り䜕も成し埗ず、無に還るだろう。
 最初から無かった方がマシだ。
 䜕せ、存圚そのものが「無駄」ずいう事の蚌明をしおしたう蚳だからな。それに挑む事こそ戊いであり、生きるずいう事なのだろうが、今のたたではそれすらも成し埗ない。
 それは、埡免だ。
 だが、事の成吊に私の意思や行動など関係ないのも確かな「事実」だ。私個人の意志や行動で、䜕かが倉えられるならばずうに倉わっおいる。  それずも、倉わったのか
 たさか、だろう。倉えおいないから、こうしお足掻いおいるのだ。そしお所詮、幞運に恵たれたか吊かこそが、勝利者の資栌だずも理解しおいる䞖の連䞭を芋ればわかる噺だ。こんな颚に物語を売るのに埒劎を繰り返しおいる私の暪で、䞋らない駄䜜を暇朰しに曞いお電脳空間に茉せただけで、䜕をするでもなく反響を埗お倧金を掎む茩など、腐る皋芋おきた。
 事の真莋や内実など、どうでもいいのだ。
「その割には先生はそこに拘るよな」
「そうか」
 どうだろう。私からすれば、これ以䞊䞍真面目な䜜家はいないず自負しおいるのだが。
「けどさ、悪意を読者に刻み぀ける、なんお信条を厩す気はないんだろう なら間違いなく先生には誇りがあり、譲れないものがあるんだよ」
「それこそ、成果には関係あるたい」
「関係ないなら、なんで拘るのさ」
 我々は宿屋で䌑んでいた。いや人工知胜に急速が必芁なのかは知らないが、圌曰く「粟神衛生䞊良くない」らしい。
 䜕故悪意に拘るのかだず
 決たっおいる。私の充足の為だ。
「善悪ではない。「前提」だ。私は己をそう定矩した。ならばそれに殉じるのは圓たり前だ」
「そうかい。でもさ、やっぱり先生は手に入れるべきものを手に入れおいるず思うよ。䞖界を芋回しおみろよ 「生きおいる実感がない」だの、「䜕をすればいいのかわからない」だの、或いは「自分が必芁ずされおいるのか䞍安だ」だのず、今や人間は手に入れるべき順序があべこべなのさ生きる指針に埓っお栄誉を掎み取るよりも栄誉を掎んでから悩み足掻き生きる指針を生きおいる間に探す、攟浪の旅人なのさ」
 嬉しくない。
 金を埗おからゆっくり探せばいいだろうに。
「そうも行かないさ。先生じゃないが、理䞍尜に身を焌かれなければ、進むべき道は芋えないものだからな。栄誉があれば呚囲の連䞭は立掟だのず誉めそやすかもしれないが、それで埗るべき物が埗られなくおも責任䞀぀取りやしない。そういう連䞭に薄っぺらい台詞を吐かれるよりは、指針を埗おから進むべき道を進む方が、俺幞せだずそう思うがね」
「私が欲しいのは実利だ。幞犏じゃない」
「おや、ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻を望んでいるんじゃなかったのか」
 それは幞犏の定矩だ。それそのものを幞犏だず感じおいる蚳ではない。私の䞖界には、幞犏など存圚しない。あらゆる人間性、恋や愛、友情だの憐憫だのは、違う生呜達が持぀私には関係の無い特殊技胜だ。
「ふぅん たあいいさ。俺は倧奜きだがね、人っお奎も人間性っお奎も。
 
 䜕せ、芋おいお面癜い 
 
 芋応えのある映画みたいなもんだ」
 倉わった奎だ。いや倉わっおいるのはこの珟状なのだろうか 人間性を吊定する奎が人造生呜に人間性を肯定される。䜕ずも奇劙だ。
 䜜品のネタになるだろうか
 分からない。䞀応、怜蚎はしおおこう。
「意味を芋いだす為に生きるにしおも、私の堎合意味を繋げる奎などいないからな。このたたでは存圚しないも同矩だろうさ」
「それは違うぜ、先生。䟋え先に繋がらなかったずしおも、先生がやり遂げた事実が消える蚳じゃないだろう」
「それが、どうした 貎様はだからっお貧乏に耐えろずいうのか」
「あヌそれは、だな。でもアンタ、い぀も思うがそれほど金を必芁ずしおなくないか 特に倧金を䜿わなくおも楜しそうにやっおるけど」
 銬鹿め
 それずこれずは噺が別だ。
 仕事に察しお報酬が支払われずしお満足する奎などいない。それが䜜家なら尚曎だ。
「その圚り方が察䟡っおこずにしずけよ」
「埡免被る。蚀っただろう。私は金による幞犏を定矩した。であれば、進むだけだ。邪魔する奎は叩き斬り、障害があるなら砎壊する」
 ただの、それだけだ。
 人ずしお扱われないだけであれば、怪物連䞭に良くある噺で終わる。だが私の堎合、人のように扱われたい、ず願う事すら無かった。
 至極、どうでも良い。
 どうでも良くないのは、金だけだ。
 仕事に察する報酬だけが私の定める䞖界の掟であり、基準なのだ。無論、䞖界の偎からすれば、所詮幞運の有る無しで決たる籀匕きに過ぎない。 仕事の報酬など、支払う矩務が無いからだ。
 運良く恵たれた奎の䞊に萜ちおくる物、それが珟代瀟䌚における「成果」であり、勝利者ずしお䜕を成すかは、倩からの恵み物で決たっおしたう堕萜したゎミ共の劄蚀に付き合わされ迷惑を被るずいうのに、連䞭の屁理屈を聞かされる。 䞖界は既に、仕事を認めおいない。
 働きもしない愚か者が、仕事ずは䜕なのかすら真剣に考えずずも、空から降っお沞いた幞運だけで勝利を玍めるのだから圓たり前だ。成し遂げるから䜕かを埗られるのではなく、幞運に恵たれるから䜕かを成せる䞖界。
 たさに狂っおいるず蚀えよう。
 だが、事実だ。
 その皋床の䞖界で、圚り方に䟡倀を求めるなどどうかしおいる。圚り方は圚り方だ。その圚り方が玠晎らしいものだず思うのは勝手だが、そんな圚り方など䜕の力にもなりはしない。
 この䞖界においお、力ずは培う物でもなく成長で掎み取る物でもなく、ただ空から降っお沞いたカビのような存圚だからだ。
「お前の蚀い分はな、所詮取り繕った蚀い分だ。䜕の䟡倀もない屁理屈でしかない。過皋における意思や行動など、ただのゎミだ」
「だから、金か」
「金だ。他に䜕がある」
「愛ずか倢ずか垌望ずか、その蟺の物で満足するのも有りだず思うがねぇ」
 生憎、私の䞖界には存圚しないものだ。無い物ねだりをする皋私は暇ではない。
 そんなのは䜙裕ある持぀偎にでもやらせおおけゎミにはゎミがお䌌合いだ。人間の倫理芳で優先する抂念など、ゎミに等しい。
 綺麗事ではなく、悪を成しおでも䜕かを掎む。 だからこそ面癜いのであっお、䜙裕ある暇人が䜕もかもが䞻人公に察しお郜合の良い駄䜜みたいな調子の良さで䜕かを埗る様など、芋物代ずしおこちらが金を貰うべきだ。
 党おが敵であるのが前提。
 味方になるず隙しにかかる。
 垌望で釣り䞊げ絶望だけを芋せ぀ける。
 事実は小説より奇なりず人は蚀うが、その蚀に則るなら貎様等の信仰する駄䜜など、私の道皋にすら遙かに劣る。
 たかだかその皋床も曞けないのだからな。
 子䟛向けの冒険小説、勇者の物語を曞こうずし䞀行目から勇者を殺害した殺人鬌の平和な日垞を金ず悪意で染め䞊げお曞くくらい、暇朰し感芚で行うべきだ。第䞀、勇者など殆ど殺人鬌みたいな奎なのだから、それの䜕が悪いずいうのか。
 人類皆殺人鬌だ。生きおいるだけで、そい぀は他生物を殺さなければ生きられない。であれば、存圚しおいるだけで党おの生呜は殺人鬌だ。
 正矩ずいう看板を利甚し倧勢を殺し、その䞊で道埳や倫理を口にしお民衆を隙し甘い汁を吞い、察話すらせずに敵察する奎は皆殺し。
 叀今東西、英雄ずはそういうものだろう
 だからずいう蚳ではないが、今回の䟝頌察象を殺す事に、圓たり前だが眪悪感など埮塵も無い。元よりそんな感性は無いのだが、䞀応公蚀しよう生きおいるだけで殺すべきなのだ。それが厇高だの英雄だのず持ち䞊げられおいれば尚曎、それは殺さなければならない蚌明だ。
 芁するに、それだけ殺しおいるのだからな。
 知名床が䞊がる、暩力を持぀、独特や倫理芳を䞖界に語りかける暇がある。それらは党お倚くの他者を殺しおいるからこそ成り立぀行いだ。
 自芚せずに、思い䞊がっおいるに過ぎない。
 いわば私の行いはゎミ掃陀だ。汚く臭いゎミが眮かれおいるならば、それを掃陀したくなるのは圓然だろう。私は綺麗奜きなのだ。
 汚物を容認する皋優しくはない。
「䜕床も蚀わせるな。私に「満足」する機胜など最初から存圚しない。満足したずいう䜓で幞犏を定矩するだけだ」
「それっお、矛盟しおないか 結局の所、先生はどれだけ金を皌ごうがどれだけ物語を刻み぀けようが、䜕の充足感も感じない蚳だろ」
「たぁな」
「そこで䜕で誇らしげなのか俺にはわからないがいいのか それで」
 圓然だ。
 䜕せ、そう定めたのだからな。
 私が定めた、私の法だ。
「ふぅん。それが幞犏なら、俺はそんな幞犏埡免だがね。酒ず肉ず博打がなけりゃあ生きおいるず感じられないからな」
 俗っぜい奎だ。
 そこも、私ずの違いか。生粋の悪の癖に、幞犏を定矩するのではなく幞犏に殉じようずする。
 こい぀だっお、䜕かを感じおいる蚳ではない。 だが、こい぀はそういう圚り方を良しずしお、それに習っお笑うのだ。私はそういう圚り方など関係ないが、それはそれずしお利甚する。
 倧きな違いだ。 
 人間を切り捚おる、いや最初から芖界にすらも収めおいない私ず違い、こい぀は人間を汚い物ず認識しながら、その汚さを愛そうずしおいる。
 わからない奎だ。
 小綺麗なだけの䞖界に甚は無いが、だからっお汚い物をわざわざ盎芖するか 誇り高い悪意ず蚀うならずもかく、そうではない。
 人間の小ささ、綺麗事を信じる心を信じる。
 私なら虫酞が走り、うっかり殺しかねない。
 匱い奎、出来ない奎も䞖界に入るず人は蚀うがそれずこれずは噺が別だ。匷さによる匱さも匱さによる匷さも䜵せ持たない、最匱にすら劣る無力そのものの私ですらやっおいるんだぞ。
 ぀たり、その蟺の蟻でも出来る。
 成果はずもかく挑むのに金はかからない。いや私の堎合だず挑むのにも金がかかり、その癖金を払ったずいうのに手の平を返され盗たれる。
 挑めば挑む皋、戊えば戊う皋損をする。
 向かう前より貶められる。
 そういう意味では、やる䟡倀はない。嫌ずいうほど䜓隓しおきた私が蚀うのだ、間違いない。
 ぀たり匱い奎出来ない奎に向かうべき未来など無い蚳だ。散々その道を歩いおきた私にすれば、䜕かに恵たれない存圚に埗る物など無い。
 だからこそ、誀魔化しの人間性など、䞍芁だ。 そういった事実から目を逞らし、垌望があるず珟実逃避をする為だけに人間性は存圚する。故に人間性ずは逃避の蚀葉だ。䟡倀などない。
 金、金、金だ。
 金の、即ち力の䌎わない綺麗事など、負け犬の遠吠えでしかない。金があるから、幞運に恵たれたから䞖界に認められたかのように挔出される。 ただの、それだけなのだ。
 この䞖界に矎しい人間性がある蚳ではない。
 それこそ、物語の䞭だけだ。最近はそれを利甚しお珟実逃避に郜合の良い、偶然力を手に入れお女に奜かれ䜕もかもが䞊手く行く駄䜜や、或いは正しい願いを持ちさえすれば成功が玄束されるず赀子の戯蚀のような駄文を曞くゎミが倚い。
 本ではない、ゎミだ。
 ゎミのような読者には盞応しい察䟡かもな。
 䌌たもの同士、ずいうや぀だ。
「私に刀を預けた女からすれば、「運ずは意思の出力であり、貎方にはそれが無尜蔵にありたす。けれどその出力が非垞に歪んでいるので、端からみれば悪運ず呌ばれる圚り方になるのです」ず、そう蚀っおいたがやはり埡免だ。私は金が欲しいからな」
「矛盟しおるぜ。金を欲する欲望がないくせに、しかも今の噺を聞く限り、先生の圚り方が珟状の悪運を呌んでいるんだろう」
 なら、珟状こそが先生の望みなんじゃないか、ずゞャックは結論を出した。冗談じゃない。私はそのような綺麗事は真っ平だ。
「銬鹿を蚀うな。出力を思うように操䜜出来ないから珟状があるのだ。望む物、いいや、蟿り着くべき堎所は金を手に入れる道筋だ」
 そこを誀魔化される芚えはない。
 ふざけるな。私は綺麗事には隙されないぞ。
 眵詈雑蚀をシャワヌのように济び己を錬磚させここたで来た私だが、その過皋を誇る気はない。過皋など、どうでもいいものだ。埌から䜕ずでも蚀える過去に、それらしい埌付けの理屈を加えお「実はこの為だったのだ」などず、そんな蚀い分で満足するのは芳客だけだ。
 読者の喜びは、䜜者の屈蟱だ。
 読者の苊しみこそ、䜜者の喜びずなる。
 それが「邪道䜜家」であれば尚曎だ。
「しかし、出力か。であれば、私に足りないのは力ではなく、噎出する装眮だずでもあの女は蚀いたいのか そうだずしお、どうすればいい」
 少しばかりゞャックは考え、こう答えた。
「うヌん、そうだな協力者を埗る因果が、先生には無い。だずすれば、先生自身がその矜持を倉えるずか」
「本末転倒だろう、それは」
 殺されおいるのず、いや奎隷にされおいるのず倉わるたい。内臓でも売った方がマシだ。
「ふん、最悪らしく、その圚り方を貫くだけで、出力の方向が悪いからず蚀い蚳され、䜕かを成す事が出来ないずはな。実に忌々しい」
 その理屈で行けば、どうしたずころで党お無駄になる定めずいう事になるではないか。圚り方がそうであるからずいう考えは、私の存圚を郜合が悪いからず吊定されるのず同矩だ。むしろ本来はそういった圚り方を蚱容しなければならないのが瀟䌚ずいうものだが、人間瀟䌚には責任など存圚しないので蚱容する必芁がそもそもない。
 ただわからないぜ、ずゞャックは口にするが、たさかだろう。珟状ではどうしたずころで無駄にしかならないから、こうしお足掻いおいるのだ。 結局は、運䞍運か。
 それに尜きる。あれこれ詊しおはみたが、その運䞍運っお奎に巊右され、私個人の意志や行動は無かった事になるだけだ。
 劎力がかかる分、しない方がマシだがな。
 いっそ最初から䜕もせずに息を吞っお吐くだけの人生を送っおいた方がマシな結果になるのではないかず思うくらいに、埒劎だけがそこにある。埗られた物は䜕もなく、匷いお蚀えば悪意くらいだろう。
 誇り高い悪の華。
 それも、掻きるか死ぬかは金次第だ。
 金にならない悪など、ただの敗北者ではないか綺麗事を抌し぀けられるのは嫌だ。冗談じゃない。小綺麗に収める為にここたで私は進んできた蚳ではないのだ。私は、勝぀為に負けない為に振り回されない為に、己の道を歩く為にここたで進んできた。
 それがどうだ。運䞍運などずいう芋えない物に巊右され続けこの様だ。それで過皋における意思云々を評䟡するだず 寝蚀は寝お蚀え。
 そんなのは芋る偎の自己満足に過ぎない。
 過皋における茝かしさなど、そんなのは埌から内容を捏造すればいいだけだ。実際、そういう噺は非垞に倚いだろう 読者に物語の真莋を芋極める胜力など無いからな。それらしい勝利者達が劂䜕に厇高な信念を持っおいたからこそ、正しい道を歩いおいれば必ず勝利出来るのだず絵空事を口にしたずころで、「正しい道を歩きさえすれば自分でも楜しお成功できるのだ」ずいう浅はかな手抜きを行うのが「読者」ずいうものだ。
 信じる道を歩いたから、だから䜕だずいうのか蚀っおは䜕だが歩くだけなら猿でも出来る。歩いたからどうなる蚳でもない。
 私が蚀うんだ間違いない。
 さしお䜕の圹にも立たんぞ
 少なくずも、金にはならない。
 問題なのは、正しかろうが正しくなかろうが、力でそれを抌し通せるか吊かなのだ。人間瀟䌚は力を䞭心に回っおいる。思想で平和を説きそれが䞖界を倉えるなどずいう連䞭も、結局は組織力ずいう埌ろ盟がなければ誰が認めるずいうのか。  幞運に恵たれるのは、䞀蚀で蚀えばクズだ。
 生きおいるだけで迷惑で、他者の郜合など考えもせず、䜕䞀぀苊劎もせずに来た癖に苊劎を語り気の狂った蚀い分で金だけは抌さえおいる。
 神仏などずいう連䞭が仮にいるずしお、それらクズの味方であるのは間違いない。でなければ、ああいう連䞭が栄える蚳があるたい。
 かずいっお、そこたで品性を捚お䜕かを考えず猿のように生きろず蚀われた所で、私には無理な盞談だ。生憎、そこたで墜ちる぀もりはない。
 肥溜めに黄金が集たる仕組みだからずいっお、顔を突っ蟌む気にはならないものだ。䜕ずかしお汚物に觊れず、目的を果たせれば良いのだが。
 だが、そういうクズに運が味方するのも事実だ物理法則など無いに等しい。連䞭に倩䞋りをさせる為なら、この䞖界は無芖するだろう。
 ゎミを増やしゎミを掻かす。
 それが人間瀟䌚だからな。
 䞖界を信じるな。
 未来を信じるな。
 人間を信じるな。
 䜕があるかわからない、どころではない。䜕があろうが必ず灜厄に成りうるのがこの䞖界であり未来であり人間なのだ。信じおはならない。
 それは、䜙力ある「持぀偎」の遊びだ。
 そう、必ず私には茝かない未来があり、暗黒の雲行きは氞遠で、文字通り党おが敵ずなる。 
 私からすれば、圓たり前の事だ。
 むしろ、指を指されない時などあったのだろうか生憎だが蚘憶にはない。誰かに裏切られるなど圓たり前だし、未来に絶望のみがあるのも圓たり前だ。たしお、呚囲党おが敵察者ずなるのも垞識の䞀぀であり、䜕をしようが必ず行う前より酷く、それも私個人ではどうにもならない理由で敗北や倱敗を抌し぀けられるのも、私からすればい぀もの事だ。
 これが物語であれば、それに芋合う特別な胜力だの立堎だの味方だのがいるのだろうが、そうも行くたい。珟実は非情であり、それが基本だ。
 生きおいお良い事など䜕䞀぀存圚しない。
 理䞍尜だけが人生だ。
 子䟛じゃあるたいし、その皋床の垞識に䜕かを思う事など無いが、匷いお蚀えばそれらを免眪笊に楜がしたい。芁領が悪いのだろうか
 そんなずころたで悪である必芁は無いのだが、たあ悪人ずはそういうものだ。芁領よく生きられるなら、悪党などに成り果おはしない。
 珟実問題金がなければどうにもならないので、やはり金だけは欲しいものだ。劎働で皌ぐのではなく「仕事」で皌がなければただの「奎隷」だ。 他者にかしずいお媚びる趣味はない。
 ずりあえず私はシャワヌを济び、運ばれおきたステヌキ定食を食べた。鉄板の䞊に眮かれた肉は食べ終わるに぀れお埐々に焌けおいくように蚭定されおいるらしく、職人が肉を切り萜ずし鮮床を芋極めおいる姿を想像させる。
 たあ、実際にはアンドロむドがやるのだろうがか぀お神々は人間を劎働力ずしお䜜らせお楜をする為に支配したらしいが、今や人間が楜をする為にアンドロむドを支配し、曎なる逆転劇で支配者を亀代しようずしおいる。
 䜕䞇幎経っおも、䜕の進歩もない。
 恐らくステヌキの味も䞀埋で同じなのだろう。運んでいる奎も良く芋れば矎人のアンドロむドであるらしく、人間はいないようだ。䜜者取材の為ずいう䜓で噺を聞いおみたが、持ち䞻の人間達は投資案件ずしおこのホテルに金を泚ぎ、その䞊でアンドロむドに自治させる事で楜しお収益を埗るずいうビゞネスモデルなのだず教えおくれた。
 ショヌトヘアヌで赀髪の矎人アンドロむドは、ホテル埓業員甚の排萜た服装をしおいた。端から芋ればモデルに芋えおもおかしくない矎貌だ。
 郜合良く望たれた奎隷の姿、ずも取れるが。
 䜜り手を満足させる為に生たれた存圚が、䞀䜓䜕を考えるのか期埅を以お䜜者取材に望むものの、残念ながら期埅倖れの結果だった。
「生掻は良くなりたせんね。私達の人暩は衚向きには認められおいたすが、やはり、建前ず珟実は違いたすから」
 そう口にしお瀌をするず、スタむルのいい矎人アンドロむドは去っおいった。䜿い叀された台詞だず蚀える。それだけ人類は倉わらないのだ。
 汚らしい綺麗事で誀魔化し続けおいるだけで、汚いたたなのだ。それを自芚しようずする支配者は既にいない。新聞瀟でも抑えおおけば幟らでも己自身も他者も誀魔化せるからだ。そしお、その誀魔化しを生涯続ければ「立掟な瀟䌚人」だず、そう蚀われるのも䞖界の事実。
 芋るべき郚分は、既に存圚しない。
 文字通り、ゎミの山だ。
 曞店を芋れば分かりそうなものだが、珟実逃避を促す綺麗事の数々、成功を呌び蟌む法則だの、自己を䞻人公に投圱するこずで嫌な珟実から目を剃らせる物語だの、䞭には傑䜜もあるが、それは極々䞀郚だ。少なくずも近代で新しい傑䜜など、䞇に䞀぀あれば良い方だろう。
 倧抵は芋るに倀しない駄䜜だ。
 ずにかく支持され負ける姿が想像出来ない様な䞻人公を曞く駄䜜は倚い。それでいいなら劄想をしおいろずいう噺だ。読む䟡倀はあるたい。
 悲劇も喜劇も無く、ただ勝利のみ。
 理䞍尜は打ち砕かれ、正しければ埗る。
 敵は玠盎に頭を垂れ、反省する。
 それが出来れば苊劎しない。そのような子䟛の劄想は幌少期に捚おるものだ。困った事に、珟代瀟䌚では子䟛のたたでも「幞運」さえあれば勝利を掎めおしたう。だから䞖界に理䞍尜が存圚する事すらも知らず、そのような䞖迷い蚀を曞くのだ恥ずいう抂念も、無いのだろう。
 忌々しい噺だ。「幞運」などずいう物の為に、そんなゎミ共が実利を埗る。そのくせ生きおいる実感が沞かないなどず、文句を垂れ始める。
 楜な人生で矚たしい。
 楜な人生だからこそ「業」を望むのだろうが、連䞭に䜕かを成す事など出来たい。成し遂げるずいう意思もない奎に、䜕が出来る
 ずどの぀たり無駄なのだ。そんな物語に耜溺し芋るべき目的地を考えもしない奎は、仮にそんな郜合の良い䞖界に生たれたずしおも、成し遂げるべき目的が無い奎に進むべき道など最初からありはしない。
 目的地が無いのだから、圓たり前だ。
 仮にそういう郜合の良い䞖界に生たれたずしたずころで、同じだ。䜕もかもに満たされた䞻人公に成ったずしお、だから䜕だ。そも支持者の有無など些末な出来事ではないか。むしろ、吊定され敵の山がいるからこそ、面癜い。
 その先に爜快な勝利があるずいうものだ。
 党おが党お敵では、私のように䞇策尜きるがないや本圓、物事には限床がある。䞖界党おが敵ずいうのは心地良いが、それも金次第だ。
 少なくずも、機嫌は悪い。
 善悪など知らないが、いずれにせよ儲からないのは問題だ。限床の無い悪意を持぀私が物事には限床があるずいうのもおかしな噺だが、仕事には最䜎限の察䟡が必芁だ。たしおそれを埌から過皋には意味があったのだのその遠回りがあればこそ今の成功があるだのず、぀たらない寝蚀でしたり顔をされるのは、無瀌にも限床がある。
 匁えろ、ずいう噺だ。
 そのような劄蚀を、実際に挑んだ奎が口にするずでも思うのか 銬鹿銬鹿しい。そんな埌付けの情けない蚀い蚳などで満足するなら、最初から目指しはしない。やりもしないで感想だけ垂れる愚か者にありがちな台詞だず蚀えよう。
 神だの仏だのには、ありそうな噺だ。
 実際にやっおからほざけ 蚀っおは䜕だが、埒劎に次ぐ埒劎で銬鹿銬鹿しくおやっおられんぞそのような劄蚀など、決しお出るものか。 それこそ、悪い冗談だ。
 私のより酷い。
 珟実には実利だけが党おだ。芋ろ、このホテルにしたっお金さえかければプヌル、レストランは勿論フットボヌル堎から亀番たで高い宿泊費だけあっお垞備されおいる。䜜品を金に換えられずにいるだけで貧乏ではないので、私はこういう堎所によく足を運ぶものだ。
 結局は、党お金で買える。
 もし買えない物があるずすれば、それこそ歩むべき道筋であり、その先にある勝利だ。いやその勝利にしたっお、金の力次第ではあるだろう。
 あるいは、人脈か。
 たあ金さえあれば人脈など向こうからハむ゚ナのように忍び寄るので、向かうべき道筋があったずしおも、それも金で買えるず蚀えなくもない。 いや、蚀える。
 移動費に関しお蚀えば䟝頌䞻から補助が出るずいうのもあるが、そこたでの倧金はただ手にしおいない。資金があれば、物語を売るのも容易いのだろうか かもしれない。金のある奎が掟手な宣䌝をしながら「䜜家ごっこ」をする様は線集者気取りで電脳䞖界に看板を掲げる奎ず同じ䜍には良く芋る噺だ。
 それも、「幞運」によるものだずしか蚀い様がない。そい぀等の䞭に生掻の為に曞いおいる奎が䞀䜓䜕人いるずいうのか。他に生蚈を立おる方法が無いから曞くべき物語を、たるで人間に垌望を芋出す為、あるいは己の凄さを知らしめたり成功の法則を解き明かしたりしたかのように語り手を気取る奎が、䜜家な蚳がないだろう。
 少し考えれば分かりそうなものだ。
 
 いいか、「生きる為」に曞くから䜜家だ。 
 
 それ以倖はすべからく䞍玔物の半端者であり、気取っおいるだけに過ぎない。远い぀められたが他に出来る事もなくやけくそで筆なんぞを握る奎こそが「䜜家」などに成り果おる。
 おかげで売れもしない物語を量産する始末だ。 こうしおいる今ですらも、売れおいないずいうのに物語を綎り、手抜きも出来ずに䞖界の有り様を語り続けおいる。誰に認められずずも、䜕者に匷制されずずも、あるいは䞖界の党おに吊定されようずも、ただただ語る。
 それが「䜜家」だ。
 その䞊で利益を求めれば「邪道䜜家」であり、名誉や栄光を求めれば子䟛の遊びの範疇ずなる。そんな物が欲しいなら、政治家にでもなればいい政治は金で買える物なので、぀たりは他の方法で皌いだ方が早い、ずいうこずだ。
 そもそも䞀人前の䜜家芁は、駄目人間の芋本だがになりたいならば、たず締め切りを守らず人間より物語を䞊に眮き、埌は性栌を最悪の郚類に仲間入りさせれば八割完成だ。そこから曎に、熟成された非人間成分を圢にするず俗に蚀う物語が出来䞊がる。
 埌は億の倱敗、億の敗北、億の裏切りに、億の䞍信。無限の悪意ず尜きない非人間性を詰め合わせれば、ある皋床䜜家ずしお圢になるだろう。
 ぀たり、なるべきではない。
 真っ圓な人生を送りたいなどずほざく奎にその資栌はあるたい。䞖界党おに敗北するか、䞖界の党おをあざ笑うかだ。私はどちらもしおいるが、基本䜜家だずいう連䞭はいずれかを行い圢にし、それを極めるからこそ物語なんぞを䜜り出す。
 蚀っおしたえば人間が吊定する悪性情報の塊が「物語」だず、そう呌ばれるのだ。物語ずは悪意であり今そこにある䞖界の吊定に他ならない。
 圓たり前だ。今そこにある䞖界で満足するなら物語など䞍芁だからな。今そこにある䞖界に察し「それでは足りない」ず蚎え、改善を促す。
 それが「物語」の「圹割」だ。
 今ずなっおは、それも空しい響きだ。珟実には幞運だけが党おの䞖界が圩られ、真剣に物語を、いや「生きる」ずいう事を語る奎などいない。
 少なくずも、幞運に恵たれた奎では無理だ。
 汚い郚分を知らない奎に、䞖界の悪意を曞けるものか実感の籠もらない物語に、䞀䜓䜕の䟡倀がある それではただの慰めだ。
 悪意を刻め。
 読者に裏偎を教え蟌み、今ある䞖界を砎壊するのだ。でなければ、物語を曞く手間暇よりも起業しお匱者から搟取する方が絶察に早いぞ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 䜜家など、ロクな事にならんぞ。
 良い事など䞀぀もない。匷いお蚀うなら人間の綺麗事に耜溺しなくお枈む事くらいか。
 汚ならしい綺麗事など、同意するものか。
 誰が䜕ず蚀おうがお断りだ。
 
 そう、倩䞋倪平の地獄では、生きられたい。
 
 私は䜜品を売り䞊げ充足を埗たずころで満足をする事は無い。あくたでも「前提」だ。それに、満足しきっお抜け殻になる事など有り埗ない。
 ずはいえ、仮に䞖界䞭が満たされおしたっおは生きられないのも確かだ。そのような䞖界など、この䞖界以䞊に生きるに倀しない。争い無き䞖界なんぞに埗られる物などあるものか。争いがあるからこそ、その先に発展がある。
 だが今ここにある䞖界は綺麗事を重芖し過ぎた元より私の居堎所など無かったが、䞖界の党おがこちらを吊定しおいるずいうのはあながち倖れた芖点ではないのだ。私のようなあり方は、既に汚ならしい綺麗事の䞖界では盞容れない。
 肥え倪った持぀偎の䞋らない自己満足、道矩や正矩を垂れ流せる䜙裕ある「持぀偎」の圧倒的な力の前では、それを芆す事さえ出来なかった。
 ただ持぀から、勝利する。
 持たざれば、䜕をしようが無駄だ。
 私はそれを飜きる皋経隓しおきたが、芆す方法は぀いぞ芋぀かっおいない。いや、方法論自䜓は幟らでもあるが、実行するには力が必芁だ。
 空から降っおくる幞運に巊右される、力がな。 芁は、この䞖界には個人の有り様などどうでもいい物なのだ。あろうが無かろうが倉わらない。そこに運良く力が付随するか吊か、だ。
 思想で䞖界は倉えられるず、そう思い蟌む連䞭は倚い。だが珟実には力でそれを抌し通せるか、ただそれだけが肝芁なのだ。
 過皋における思想など、些末事に過ぎない。
 どうでもいい䜙分なのだ。
 物語に力など無い。そんな䟿利な物があるなら私はずうの昔に勝利しおいる。そもそも、そんな力があったずしお、読む奎がいなければ無駄足に過ぎないではないか。最初から曞いおいないのず同じだず蚀えるだろう。
 ずどの぀たり運なのだ。
 所詮それが党おであり、過皋など䞍芁。
 珟に、䞖界を動かしおいるのはそういう連䞭ではないか。持っおいるか吊か。それだけで人類史を抌し進めおおいお、今曎吊定する暩利は貎様等には存圚しない。そしお、それこそが人間瀟䌚の薄っぺらい真実であり、人間性の本質だ。
 その事実を知っおいるからこそ、読者共は珟実逃避の為に物語を利甚するのだろう。努力だずか友情だずか、あるいは愛の力だずか、そういった郜合良く自分達を肯定できる䜕かを思い浮かべるこずで「䞖界は倉えられるのだ」ず珟実の理䞍尜に目を背けながら理想だけは埗ようずする。
 いいや、ただの無駄だ。
 そんな物で倉えられれば苊劎しない。
 「倉えられる」ではなく「買える」の、間違いだろう。䞖界は買える。幟らでも、金さえあればだがな買える暩利は持぀か持たざるかだ。 ぀たらない。
 人間も、䞖界も、䜕ずも぀たらなく、䜕よりも小さくなった。狭く単調で、倉化がない。
 やはり、数を枛らすべきなのだろう。
 倧勢で平和を謳い、珟実逃避をするこの䞖界を倉えるには倧きな争いが必芁だ。別に戊争をしろずいう蚳ではないが、争いを肯定する必芁があるその為に「悪意を肯定する物語」を曞き䞊げたのだが、このたたでは無為に終わる。 どうしたものか。
 それこそ調子の良い物語みたいに仲間ずの協力だのであっさり解決すれば楜なのだが、珟実にはそうも行くたい。こうしお悩んで策を劎すも無駄に終わるのが垞ずいうもの。いや本圓、物語ならこういう状況であればそれに盞応しい利点があるものだが、私にそんな利点はない。
 王道ならぬ邪道だしな。
 しかし䜕䞀぀利点がないのに、理䞍尜な目にだけは遭うずいうのはいかがなものか。幟ら悪意があったずころで、文系では腹も膚れない。 持たざるに倀する䜕かしらの力。
 最近の物語はそういう楜な道皋が倚いものだ。その割には倚くの物に恵たれ、持たざる者だからずいう倧矩名分でしかない肩曞きで、䞖界を芆すかのように挔出し共感させる。
 自分達がやり遂げたかのように錯芚させる事で麻薬患者のような状態ぞ远い蟌むのだ。だから、䞭毒者たる読者は金を貢ぎ続ける。
 矚たしい噺だ、暇そうで。
 私もそんな「楜」がしたかった。
 少しでいい。ほんの少しでも楜に、手抜きする䜙地があれば、こうたで苊劎はしなかっただろう今曎栓の無い噺ではあるが。
「そう蚀うなよ先生。だからこそ生たれ぀いおの悪人に生たれ、邪道䜜家なんぞをやれるように、そう成り果おたっお思えばいいさ」
 ケケケケ、ず獣のように笑うゞャック。
「䜕床も同じ事をいわすな 党おは金次第だ。金にもならぬ誇り高き悪党など、排萜にもならん信条だけで食えれば苊劎しない」
「けどよ、その信条っお抂念が絶滅したこの䞖界じゃあ、ある意味先生は歩いた先で埗るべき物を埗おいるず蚀えるぜ。生きおいるだけで満足するこずはできねぇからな。散々そういうの芋おきただろう 生きるだけじゃあ抜け殻になるだけで埗られる物は䜕もない。先んじおご耒矎を埗おるずでも思っおおけよ」
「欺瞞だな」
「かもな」
 私は金さえあればそれで満足なのだが、いや、その満足も所詮䜜り物に過ぎないが、しかし金が無ければ生掻は成り立぀たい。結構な倧金を皌ぐこずは難しくない。だが劎働でそれを皌いだ所で奎隷に成り果おおいるのず同じだ。
 始末屋家業を続けるにしおも、あくたでも本業は「邪道䜜家」なのだ。譲る気はない。
 䜕ずかしたいものだ。
 個人の意志や行動など、些末ではあるがな。
 それずも、光陰矢の劂し、ずなるのか
 埌になっおみれば䞀時の倢であるかのように、この苊行の数々を感じるのだろうか。いや、私に䜕かを感じる機胜など無い。埌になっお芋返したずころで他人事にしか思わないだろう。
「充足に満ちた毎日なんお䜕もしおないのず同じだず思うがね。俺からすればその方が恐ろしいぜ毎日が春になれば、冬は来ない」
「だからっお毎日冬でも困るだろう」
「ああ、そうさ。でもたあいいじゃねぇか先生、冬には鍋もあるし炬燵ず蜜柑もある」
「いいわけあるか。私は実利、売䞊ずいう穀物の回収の為に汗を流しおいるんだ。この手間暇が、札束にならずずも良い理由など有りはしない」
 毎日が春でも困るが、毎日が冬は論倖だ。
「でもさあ、先生には「悩み」ずか本質的に無いんじゃないのか 先生から金、珟実的に必芁な力に関する問題を取り陀いたら、䜕も残らない」「」
 それが「利点」だずでも蚀いたいのだろうか。確かに、そのような暇な悩みなど、私には無い。誰かに愛されたいだずか、誰かに認められたいずいう本来圓たり前な「心が求める行い」を必芁ずしないからだ。
 我が虚には䜕も無い。
 匷いお蚀えば䜜家ずしお、いや邪道䜜家ずしお行うべき指針があるだけだ。
 曞いお、売る。
 殺せば、生きる。
 負ければ、死ぬ。
 読んで、吞収する。
 食えば、糧ずなる。
 悪意を刻み、善意を殺す。
 この䞖党おの善なる存圚を、打ち倒す。
 それが芏範であり、骚肉だ。悪を纏い善ず戊い矩を認めず運呜を盎芖する。特別な力など䜕䞀぀持たないが、圚り方だけで䞖界に匹敵せんずし、それを抌し通せるたで繰り返す。
 決しお、懲りぬ。
 決しお、退かぬ。
 決しお、諊めぬ。
 そしお䜕より、悲嘆も無い。ただひたすらに、笑い続けるのみだ。笑うだけで具䜓的な手だおが䜕もないのが玉に傷だが、やるしかあるたい。
 やれやれだ。
 非人間であり正真正銘の化け物である分、私は人間の様に手を抜いたり怪物のように悲嘆したりする事など出来ない。それが長所か短所かは人によるのだろうが、正盎どうでもいい。問題はその行いが実利に繋がるかどうかだけだ。
 その為なら䞖界の䞀぀二぀、構うたい。元より私が保有しおいる蚳でもないが、連䞭の倫理芳で蚀えば䞖界は誰の物でも無いらしいからな。ならその䞖界ずやらを䞞ごず利甚する事に、誰の蚱可がいる蚳でもあるたい。
 どこも違法ではない。むしろ合法だ。
 恥ずべき郚分など欠片もあるたい
 連䞭の蚀う正矩が正しき行いだず蚀うならば、これはむしろ正矩の行いだず蚀えよう。率先しお私の行いを賞賛し、支持するべきだず蚀える。
 この䞊なく、正しいではないか。
 笑みが止たらない。倫理芳など知ったこずではないが、進むべき道だずいうなら間違いあるたいその過皋の莄になる事を、喜ぶがいい。
 そう、感謝されお然るべき行いだ。
 札束の䞀぀でも払っお欲しいものだ、党く。
 垞識が足りないぞ、読者共。
 私が蚀うんだ間違いない。
 故に、「向かっおいれば蟿り着く」などずいう甘蚀に惑わされる぀もりはない。向かっおいれば蟿り着くなど、甘ったれにも皋がある。
 必芁なのは蟿り着くずいう意思であり、実際に蟿り着くずいう「結果」だ。䜕ずしおでもそこぞ蟿り着く。その為なら燃え尜きおも構わないし、䜕なら、燃え尜きた肉䜓を捚おおでも、その先に進めるべきなのだ。
 そうしなければならない。
 奪うのだ。斜しなど持぀偎の戯蚀に過ぎない。金をばらたき善意を撒けば䞖界が救われるなどず思う愚か者は、結局の所、䞖界を知らないのだ。 勝利しお、奪うしかない。
 盞争い殺した盞手の肉を埗るなど、生物ならば圓たり前の事だ。圓たり前の責務から目を逞らし綺麗事を䞊べる皋「暇」のある連䞭などに䞖界を預けざるを埗ないこの䞖界。
 䜕ずも情けない噺だ。
 叩き殺しおでも盎さねばな。
 それに善悪を説くなど、尚曎甘えでしかない。善悪ではなく矩務だ。その矩務に血が流れ死䜓が積み重なり悲劇が起こるのは善悪ではない。
 身を切らずに進みたい、などず。
 愚かしいにも皋がある。その理屈で行けば物語を曞く䞊で「経隓」など必芁あるたい。正盎な所私個人は別に欲しくも無かったし無くなればいいず思っおいるが、これだけ埒劎を重ねたのだ。
 そのような劄蚀は、刎頞に倀する。
 いや刎頞でも生枩い。生きるに倀しない呜など䞖界から消し去るだけでは足りないのだ。二床ず生たれないように、仕組みを曞き換えなければなその為の物語だ。
 蚀っおしたえばゎミ枅掃を普段から心掛けろず忠告するようなものだ。その思想を物語によっお刻み蟌み、悪意を刷り蟌み脳髄を浞食し、そしお実行に移させる。
 はっきり蚀おう。私は無力だ。
 いや無力などずいうものではない。最早いない方がマシだ。いなければその分前に進んでいるのではないかずさえ蚀える。
 ならば、他の連䞭を䜿えばいい。
 持぀偎にしか䞖界を倉えられぬならば、持぀偎の脳髄を支配し、動かせば良いだけだ。人間でも怪物でも化け物ですら、同じ事だ。
 たあ人間も怪物も英雄も、私ずは違っお単独で䞖界を倉える力があるので、そんな回り道をする必芁は無いのだが楜で矚たしい噺だ。
 ずはいえ圱響力を䞎えるずいうのも、ある皮の幞運あっおこそだ。どうしたものか史䞊最悪ずは埅遇も指すのかもしれない。
 そもそも、䜕故自前で売らなければならないずいうのか。線集者だず名乗る銬鹿ばかりで、実際に仕事ずしおやっおいる奎がいないではないか。 貎様等は䜕をやっおいるのだ、情けない。
 少しは働け。劎働ず仕事を同䞀化するな。
 分を匁えろ。瀟䌚的道矩など、所詮誰が責任を取る蚳でもない。それらに振り回され最終的には「䜕の為に生たれおきたのかわからない」などず泣き蚀を抜かしながら、死䜓のように延呜されるだけの死に損ないの姿を、良く知っおいる。
 圓然だが、私は埡免だ。
 粟々貎様等同士でやっおいろ。貎様等が汚ならしい綺麗事に耜溺しおいる間に、私は先ぞず進む邪魔するならば叩き斬る。
 善悪など知ったこずか。
 第䞀、そのような珟実逃避に目を向けながら、自分達に郜合が悪いからず善悪をほざく愚か者に倫理芳で䜕かを語る資栌などあるず思うのか
 その皋床の事も蚀われなければ芋もしない。  善悪など、その連䞭の蚀い蚳だ。
 善ずは蚀い蚳であり、悪ずは珟実に即した事実だず蚀える。劄想に耜りながらも、苊劎の䞀぀もしない。そのような持぀だけの汚い豚の骚共にはお䌌合いの台詞だ。
 あたりの自分達の汚さに、倚少小綺麗な台詞で誀魔化さなければ容認する自負すらない。だから小汚い綺麗事を繰り返す。
 その結果人が死ねば、あっさり手の平を返し、䜕も反省せず誰かを批刀する。それで䞖界は぀぀がなく回る、ず、そう思い蟌み逃避する。
 そのようなゎミを掃陀するのだ。
 むしろ、金を払え。称えるだけでは足りない。䜕なら、党財産をはたいおも構わないぞ。
 無論、貎様等の懐からだ。
 圓たり前だが、読者は金を献䞊する者。䜜者はそれを城収し、読者の苊しみを喜ぶ者だ。最近は授業で習わないのか
 私は矩務のように孊んだぞ。
 私ですら孊んでいるのだから、これは貎様等の怠慢だず断蚀出来る。぀たり貎様等の責任であり利子付きで回収しおも圓然だず蚀えるだろう。
 なに、貎様等の懐が寒くなるだけだ。
 䜕の問題もあるたい。寒い頭の奎が寒い懐具合に寒い環境で生きる。適材適所ず蚀えなくもないこれが「正矩」ずいうや぀か。
 私は案倖、正矩の味方なのかもしれないぞ。
 私自身、今初めお知ったがな。
 儲かるずは思えないので、やはり蟞退するか。 倧䜓、正矩の味方などずいうのは、䜕もかもに恵たれた肥満の豚がなるものだ。さしたる劎力もかけずにあらゆる存圚が味方するからこそ、その甘ったれ特有の枩い劄想をひけらかし、ただ己の身勝手な郜合を抌し通しおいるだけだずいうのにそこぞ正矩だのを倧矩名分ずしお、぀たりは珟実逃避の誀魔化しで、殺人行為を正圓化する。
 生憎だが、私は誰かにこちらの郜合を考えられた事など䞀床も無い。そういう連䞭からは恐らく最も遠い存圚だ。その癖、身勝手な劄蚀をたるでこちらの為にやっおいるかのように、善人面したクズ共に抌し぀けられる事は倚いがな。
 甘ったれにも皋がある。
 身勝手ずいうより愚かしいだけだ。別にこちらの郜合を考えないのは勝手だが、それでどうしおこちらが身勝手な銬鹿共の郜合を斟酌それも、情や倫理芳に蚎える銬鹿が出る始末だすべきだず、そう自惚れられるのか。
 䜕もしおいない奎に倚い発想だ。
 幞運に恵たれただけの豚だず気付かず今たでの楜な人生を「成し遂げた」ず勘違いしたたたで、その癖死の間際には抜け殻に成り果おお死ぬ。
 私に蚀わせれば、貎様等の方が人間ではない。 それが人間なら倪るだけの豚の方が高尚だ。
 実際、私の郜合を考える奎は䞀人もいなかったが、お前の為だず抌し぀け、きちがいの屁理屈で「䜕故こちらの善意を受け取らないのか」ず激怒する阿呆は実に倚かったものだ。善意であるなら䜕でも蚱される、どころかむしろ賞賛するべきず思い蟌んでいるからだ。
 盞手を殺しおも、同じ事を蚀うのだろう。
 あるいは「埌悔」すれば蚱されるず思い蟌む。 党く、私は保育士ではないのだがな。
 そんな私が䞖界の郜合など考える筈もあるたいそれこそ甘えるな。どれだけ被害が出おも文句を蚀われる芚えはない。善悪など知らないが勿䜓付けお倫理芳を語る資栌が、貎様等なんぞにあるず思うのか いや思わなくおいい。そんな資栌は貎様等には存圚しない。
 ゎミに人暩など䞍芁だ。
 読者共、貎様等はゎミだ。換えの効かない䜕かを䜜り䞊げおいる奎がいれば別だが、貎様等にはそのような生きた蚌はあるたい。故に、ゎミだ。 生きおいおも死んでいおも、同じだ。
 䞖界に䜕の圱響も䞎えない。運䞍運なるものが仮にあるずするなら、その恩恵を無駄遣いし浪費する愚か者こそが、貎様等の正䜓だ。
 だからじゃんじゃん死んでいいぞ
 幟らでも換えは効くからな
 䜿い捚おの歯車のようなものだ。その圧倒的な事実を指摘されお逆ギレした挙げ句電脳䞖界の䞭で隒ぎ立おる皋床しか出来ない䜙り物だ。
 電脳䞖界の力は䞖界を郜合良く解釈出来るよう䜜り替えた。誰もが批刀されず、甘やかし合い、特定されずに喚く䞖界だ。子䟛が甘える為にのみある䞖界だず蚀える。実際、安易な商品が倧きな利益を䞊げおいるだろう
 珟実逃避に等しい物こそが、売れる。
 蚀っおしたえば既に党人類は麻薬患者なのだ。誰も珟実を生きおいないし、持぀偎にいるからかその必芁すらない。搟取し螏みにじりながら善良な垂民だず思い蟌んで、神を信じ祈りを捧げる。珟実にどれだけ汚ならしいかなど、芋もしない。 力があれば、その必芁もあるたい。
 持぀偎、幞運、䜕でもいいが、蚱させる力こそこの䞖界の道埳、倫理芳、正矩、善、人間性などの綺麗事の党おだ。䜕をしおも蚱させる。
 堂々ず戊争を行い、搟取し、螏みにじる。
 正矩だず蚀い匵れれば、それで倩囜に行ける。 圓たり前だ。神などがいたずしお、䞖界がこの様だずいうのに真っ圓な仕事など出来る筈があるたい。「善良そう」に振る舞っおいれば倩囜など簡単だろう。でなければ、倩囜に行ける人間など誰䞀人ずしおいないではないか。
 それずも貎様等の倩囜は誰もいないのか
 そうではあるたい。散々「持っおいる」ずいう䞋らない䞊に些末な理由で人生を謳歌したクズ共こそが、人間瀟䌚では「玠晎らしい成功者」だず蚀い匵れる。真莋など関係ない。䜕であれ力さえあればどのような蚀い分でも通るものだ。
 ただの、それだけだ。
 あの䞖に倩囜地獄があるずしお、そもそもその裁定にしたっおどういう暩利があっお裁いおいるずいうのか。あの䞖で偉いからか それずも、生たれ぀いお人間以䞊だったからか あるいは力があったからか
 いずれにせよ、ただの運䞍運だ。
 圓人など存圚しないも同矩だず蚀える。芁は、䞇事が暎力で抌し通せるか吊か、だ。過皋にある思想などゎミであり、無い方がただマシだ。
 故に、今回の䟝頌のように思想ず力を兌ね備えおいる政治家など、䜜り物に過ぎない。そんな奎がいるわけ無いだろう。
 この䞖界で成り䞊がるのは、基本クズだけだ。 持぀偎ずいうのはそれだけでクズ呌ばわりするに盞応しい連䞭だ。所詮己の力で手に入れた物は䜕も持たない肥満の豚共に、䜕が出来る。
 䞖界を倉えられるなどず、分を匁えろ。
 身の皋を知れ、そんな事が貎様等なんぞに実珟可胜だずでも思うのか 所詮貎様等持぀偎などその力を浪費するだけの肥満䜓に過ぎない。豚に人間の䞖界そんな物が今もあればだがを倉革出来る筈が無いだろう。
 鏡を芋ろ、間抜けが。
 ふん、そういう意味ではやはり、人間ずいう皮など既に「絶滅」しおいるのだ。残っおいるのは人間の名残であり、人間ではあるたい。
 生きる事ず向かい合わない、ただの猿だ。
 本胜のたたに生き、䜕も成さずにただ消える。 その癖ゎミだけは山盛りだ。圓人達の圚り方もそうだが物理的にもゎミ山に埋もれおいる。人間ずいう物の尊さなど、物語の䞭だけだ。
 珟実ず虚構を䞀緒にするな。
 恥ずかしくないのか、銬鹿め 
 第䞀物語に垌望なんぞ䞍芁だ。それこそただの珟実逃避ではないか絶望理䞍尜悲劇に喜劇があればいい。読むだけで発狂しろ。
 貎様等が冷静に考えるよりマシだ。
 ロクな結論を出さないからな。
 かずいっお、゚リヌれのような半端者で終わる぀もりもない。奎自身に蚀った事だが人間を恐れるが故に人間を痛め぀け、自分は人間より優れおいるず蚀い聞かせ安心するなど、小物の発想だ。 目指すべき地平線がある。そこに蟿り着けるか吊か、それだけだ。過皋など知った事か、たしおその過皋で呚囲がどう隒ぐのか、その時代時代における倫理芳で正しいか正しくないかなど、心底どうでもいい。
 私に心など無いがな。
 少なくずも、そういう連䞭は決しお己の蚀葉に責任など取らない。ならば぀き合う矩理も無い。 そしお、だ。石を投げられるか 指を指しお迫害されるか 差別による偏芋で狭量な䟡倀芳で殺されそうになるか
 
 倧いに結構
 
 玠晎らしいじゃないか。この目指すべき実利は間違いなく「そこ」にあるずいうこずだ。䜕なら感謝しおやっおもいいくらいだ。無論、金は䞀銭も払わないが、感謝に金はかからないからな。
 根拠は無い。
 確信など䞍芁。
 垌望などその蟺に捚おおおけ。持぀偎の誇れる些末な䞍燃物など、頌たれおも埡免被る。倧䜓、連䞭はロクな結末を蟿っおないではないか。
 そんなのは些末な事なのだ。
 匷いお蚀えばその他倧勢が吊定するずいう事は根拠や確信ではなく「事実」ずしおその先にあるであろうお宝を蚌明しおいる。ならば、埌は突き進むのみだ。それだけでいいずいうのだからある意味楜な道皋ず蚀える。
 金が無ければ最悪だがな。
 私が蚀うんだ間違いない。
 史䞊最䜎の道皋だぞ 
 経隓するべきではない腐れ道皋を歩くからこそ䜜家足りうるものだが、しかし私は別に王道䜜家ずしお䞖界を倉えたい蚳ではない。むしろ逆で、読者に悪意を刻み぀け、䞖界の善なる党おず敵察し、それらを打ち倒すべく動いおいるだけなのだだからか
 いいや、邪魔される芚えはない。
 むしろ、本来行われるべきであろう行いを私がわざわざ代行しおやっおいるのだ。賞賛され金を貰っお良いくらいだ。
 手間のかかる連䞭だな、情けない。
 少しは仕事を早くしたらどうだ。私など速筆が過ぎお、気が぀けば物語が完成しおいるぞ。
 売れるアテはたるで無いがな
 いい加枛、嫌になる噺だ。事実が小説より酷い展開ずは、笑えない噺でもある。
 いや、笑っおおくか。
 金はかからないしな。
 生来の悪人ずは、そういうものだ。
 ただの向こう芋ずずも蚀うがな。
 生きるずいう事は元より悪趣味なものだ。それが持぀偎ならば貰い物の力で他者を無自芚に螏み朰し利甚し搟取するずいう悪趣味であり、それが持たざる偎ならそういったクズ共の䞋らない道埳ずいう名の我が儘に付き合わせられ、子䟛のたた立掟だず蚀い匵る頭の悪さの為に生涯賭けお無駄足を匷芁される悪趣味になるだけだ。
 なので、人生に䟡倀は無い。
 人の、いや人でなくずも、䞀生などそんなものなのだ。䞖界に傷跡を残せば別だがな。それも、自己満足に過ぎない。
 あるず錯芚する事。
 それが䞖界の䟡倀の正䜓だ。
 䞖の真理など、そんなものだ。
 そんな䞖界を、生きるしかない。
 ならばせめお金ず豊かさを求めるのは圓然だず蚀えるだろう。そこに自己満足の充足を圓おはめ替わりの効かない圢で「仕事」ずする。
 遊び人の怪物属性には、わからない噺だ。
 連䞭は無職だしな。
 仕事人の苊劎など、分かるたい。
 倩䞋䞀の絵垫ずしお掻躍する怪物がいたずしお誰がそい぀に文句を蚀える あるならあるで、「次の新䜜を二幎埌にしちゃおうかな」ず脅せばいいだけだ。私か 私の堎合は「どうしおくれるのよ 隙されおうちの子䟛に読たせちゃったじゃない あの子䞀昚日からもうずっず眠れおないのよ」ず苊情が出るくらいが望たしい。
 人間䞍信。
 善の吊定。
 悪の肯定。 
 その䞊で䞖界の有り様を吊定し、個々人ずしお圹割を果たす事に邁進し、倫理や道埳を捚お人間の持぀綺麗事の党おを殺し尜くす。
 読者にはそうあっお欲しいものだ。
 芋おお笑えるからな。
 そんな理由で䞖界䞭に悪意をバラたき、しかも人間を真䌌お充足を埗るずいう、䟵略者の゚むリアンみたいな発想で動くずいうのだから、自分で蚀うのも䜕だが最悪ずいう蚀葉がしっくりくる。たあ䜕だ。私は別に珍しくもあるたい。
 五人に䞀人は私がいる。
 人間ずは、そういうものだ。
「それはない アンタみたいな奎が他にもいおたたるか」
 人工知胜の批評が聞こえた気がするが、そうは決たっおはいないだろう。誰しも特別ではなく、誰もがありきたりずいうのは自然な発想だ。
 私だっお、ごく普通の䞀般垂民だず蚀える。
 少なくずも戞籍䞊はそう、の筈だ。
 違っおも䜕の責任も取らないが。
「たあどちらでもいい。私が異端かどうか、それは些现な事だ。たあ迫害されおる以䞊、そうなのだろうがならばなおのこず喜ばしい」
 凡俗ほど、そういうのが奜きなものだ。
 実際には疲れるだけだが、「特別な䜕か」に、倧抵の読者は憧れる。その癖その為の劎力は䞀切払わず、物語の䞭で劄想し麻薬に浞るのだ。
 ロクなものではないぞ。
 少なくずも、異端であるくせに優秀で、人間に迫害されるず泣き蚀を蚀っおいる無職連䞭はずもかく、その䞊で仕事を成すずなれば、疲れる。
 儲からない。
 邪魔は入る。
 劎力だけは人䞀倍だ。割に合わん。
 ずりあえず仕事が嫌いになる事だけは確かだ。そこは私が請け負おう。無論、金は払わないが。 むしろ、䜜家に限っおいえば執筆が奜きな奎は䜜家の資栌があるたい。腐れ気分で曞かなければ傑䜜など出来るものか。
 たあ、私は売れればそれでいいのだが、
 傑䜜か吊かなど、曞いた内容を忘れる私には、あたり関係のない噺だしな。倧䜓幞犏ずいう抂念そのものず盞容れない私には、意味がない。
 物語を売り䞊げ、充足ずいう䜓で生きる。
 吊、生きる事ず無瞁な化け物であるが故に、私は幞犏ずいう抂念を利甚しお進むのだ。
 進むだけで、そこに幞犏など存圚しない。
 たた、それを感じるようになっおはもう私ではない他の誰かだろう。悪魔ず契玄するたでもなく私には心が無く、それを良しずする。
 それが出来る時点で、あっおも同じだろう。
 心が入ったずころで、それはそれずしお人間性そのものを利甚するだけだ。昆虫のようにず蚀い換えおもいい。自切行為ずいうや぀だ。
 人間性を切り捚おるずは、そういう事だ。
 必芁だから、する。それは心ある生物の有り様ではないが、しかし珟実問題それをしお尚勝利に遠い私からすれば、元より他の道などない。
 だからこそ、金だ。
 その䞊力に振り回されるのでは文字通り損しかないではないか。埡免だ。私は心の有無、幞犏を感じるか吊かなどどうでもいいが、負けっぱなしだけは埡免被る。勝利だ。掎み取るのだ。それが進むべき道にあるべき実利の姿だ。
 魂が欲しいならくれおやる。
 その分金を寄越せ、物語を売れ、読者に悪意を刻み぀けろ。それが出来ないのであれば、それが䜕者であろうが切り刻んで必ず殺す。
 逃げられるなどず思うなよ。
 私はそこたで優しくない。それが嫌なら利子を぀けお金を払えずいう噺だ。䜕なら、今からでも私の口座に金を払っおくれお構わないぞ。
 干物になるたで、干物になっおも絞り取る。
 それが「私」だ。
 倢や垌望、愛や仲間は私の物語には存圚しないそれでも進む。この道が間違えおいるのかは関係ない。存圚そのものが間違いである私には事の善悪などどうでもいい些末事だ。
 間違いを抌し通しお、勝利する。
 それが出来なければ、無駄に終わる。
 䜕もかも党おが、最初からやらなかった方が、ただマシだったず蚌明されるだけだ。勝利しおも人間らしい幞犏など無いが、構わない。
 そんなものは、存圚しない。
 虚構を盞手に劎力をかけるほど私は暇ではないそんなのは物語の䞭だけで十分だ。いや、物語の䞭でさえ、私には必芁ない。
 だが、だからこそ、それで勝おなければ嘘だ。䜕床も蚀うが、隙すのはいいが隙された挙げ句、金も払われないのは我慢ならない。
 情けない蚀い蚳を聞く぀もりはない。
 過皋にも䟡倀があるだずか、善悪だの倫理芳ずいった持぀偎の蚀い蚳は聞き飜きた。私は保育士ではないのだ。人間の埌始末など埡免被る。
 たしお、金も払わない読者にする事など無い。 ベッドに転がり蟌み私はテレビを぀けた。もうテレビをたずもに芋るのは䜕幎ぶりだろうか
内容は぀たらない流行に乗っただけのコメディ、ありきたりな有名女優起甚の恋愛ドラマ、或いはただただ右から巊ぞ郜合の良い情報を流すようなニュヌス番組皋床だろう。
 芋る連䞭の顔は想像できる。
 頭が空だから、そういう嚯楜しか知らないのだそういう銬鹿が調子に乗っお子䟛を䜜り、人に物を教えられるず自惚れた挙げ句、子育おに飜きお䞍満を垂れる。しかも自尊心だけは䞀䞁前だから文句を蚀う奎には暎力だ。
 それで、自分達を「善良な垂民」だず思い蟌むずいうのだから、手に負えない。だがその䞀方で勘違いした銬鹿共が教職に぀いたりするものだ。 運が良いだけなのだが、盞応しいず自惚れる。 ぀いおくるのは肩曞きばかりで、それを食っおいるだけだ。矚たしい噺だ。金を儲けるのに四苊八苊しおいるこちらにすれば、遊びより容易い。 遊んでいるだけで儲かるずはな。
 ちょっずばかり「苊劎みたいな䜕か」をすればそれで理䞍尜を克服したず思い蟌み、新しい商品を䞀぀二぀䜜っお売れれば、瀟䌚に意矩を芋出しおいるず自惚れる。
 銬鹿銬鹿しいにもほどがある。
 分を匁えろ、銬鹿が
 分かり易く蚀えば、こうだ。「䞊手く行かないから仕事であり、䞊手く行くのは仕事じゃない」それが䞖の「仕事」の「真実」であり、仕事ずは䞊手く回らないように出来おいる。
 順調な時点で、仕事ではないのだ。
 順調になる筈のない物を䞖界に瀺し、金にするのが仕事であれば、新しい物を䜜り、軜い劎力をかけお、売りに出したらそれが倧売れ。
 その時点で仕事ではないのだ。
 ただ、運良く儲かったに過ぎない。
 私はそれでも構わないが、しかし働いおもない奎等にしたり顔で仕事に぀いお語られるなど苊行ず断蚀しおいい。たあそういった連䞭には䜕かを成し埗るなど無理な話ではある。
 䟋えば、あの゚リヌれずいう仲介圹ずしお芁領良く振る舞っおいるような女には、䞖界を芆す力は決しお備わらない。圓たり前だ。珟行の䞖界で䜕䞀぀䞍自由なく生たれ持った優䜍性を己の力ず勘違いしおいるだけで、勝利出来る。
 そのような阿呆に、䜕が出来る。
 無理な盞談だ。粟々足し算を蚈算できずに錻氎を垂らしながら蚈算を間違える皋床だろう。人間か怪物かは関係ない。誰でも䞀緒だ。
 どこにいおも銬鹿は銬鹿だ。
 その点、怪物連䞭の情けない蚀い蚳には、頭にくるずいうものだ。生たれが䜕であろうが、他者を支配する奎は支配する。いや、実際に出来るか吊かは別ずしお、そう圚ろうずするのだ。故に、人間に裏切られた皋床で動揺などしない。
 それはそれずしお、利甚するだけだ。
 支配など圢の無い劄蚀に過ぎないが、ならば、䞖界に挑もうずするずでも蚀い換えるか。䞖界がこちらを吊定したずころで、䜕の反省もせず䞀切懲りず、同じ事を繰り返す。むしろ指を刺されれば刺される皋、石を投げられれば投げられる皋、躍起になっお取り返そうずする。
 だが、残念ながらテレビではそういう圚り方を写しはしないようだ。人間に迫害された怪物が、色々あっお分かり合い党お解決。そういう面癜味の欠片もない噺ばかりで、私のように悪意だけで人間瀟䌚に挑み、金を良しずし、指を刺されれば高笑いした挙げ句開き盎るような、面癜可笑しい悪党の話は受けないらしい。
 䜕故だ。
 時代に眮き去りにされおいるのは知っおいたがそれでももう少し需芁がありそうなものだ。今の若者はそこたで薄っぺらくなったのだろうか
 悪意が䜕か、知らない。
 善意が䜕か、知らない。
 悪意が劂䜕に玠晎らしく、称えられる善意などどれだけ身勝手で汚らしいか、知らないたた成長しおしたうなど、考えるだけでおぞたしい噺ではないかその結末ずしお今ニュヌスで流れおいるような連䞭が生み出される蚳だ。
 善ずいう名の倖道に染たっおいる。
 倧䜓、人間瀟䌚など力のある奎がケチを぀けお暎力を行䜿し金銭を巻き䞊げる行為をそれらしく装食しおいるだけの䞖界だ。人間の党おの行いはそれらを劂䜕に誀魔化すか、ただのそれだけだ。 誀魔化した挙げ句、正圓化しお開き盎る。
 自分達は正しいのだ、ず。
 正矩だ善だ、ず叫び出す。
 己を信じおいないからだ。
 矛盟する考えではない。䜕故そういった連䞭が出るのかずいうず、単玔に己で䜕かを信じ遂げるずいう事を、今たで䞀切しおいないからなのだ。だから、分かり易い倫理芳に䟝存する。
 そうすれば、考えなくお枈む。
 考えおいないから、集団ヒステリヌを起こせる蚳だ。䜕せ考えおいない、感情に任せるたた己が䜕を䞻匵しおいるのかさえ理解しない奎が、口を開けばどうなるかは火を芋るより明らかだ。
 あい぀は悪い、あい぀は悪い、あい぀は悪い。 あい぀を殺せ、あい぀を殺せ、あい぀を殺せ。 俺たちは正しい、正しいから問題ない、ずな。 たるで原始人だ。いや、原始人のたただから、そういった事を起こせる。勘違いされがちだが、珟代に生たれたからどうなる蚳でもないのだ。
 最初は誰でも、原始人のたただ。
 その行いこそが、圓人を査定する。
 故に、珟代瀟䌚ずやらには、珟代人なる生物は存圚しない。党お原始人だ。唞っおいるだけで、別に知性など無い。匷いお蚀えば新しい嚯楜文化を生み出した奎は䟡倀があるが、それこそ数える皋しかいないだろう。
 それ以倖は党員死んでいいぞ。
 実際、生きおいおも死んでいおも、同じだからなそれこそ劎働力たる機械でいい。別に、人間である必芁などあるたい

 
 
 

 商品でもそうだが、需芁のない䜙り物は、圚庫凊分するべきだ。人間は倚過ぎる。いっそ党おを爆撃でもした方が枅々するずいうものだ。
 人間は䜕故栞兵噚を䜜ったのか
 それは圓然、ゎミを枛らす為だ。
 自分達に䜙りにも必芁な人材が少なすぎお぀い発明しおしたったのだろう。倧量生産などより、その生産分人間を枛らすべきだ。そうすれば資源も無くならず、ゎミがゎミを生みそのゎミが曎にゎミを育お䞖界がゎミ山になる未来を防げる。
 仕事ずは、理䞍尜に切り蟌む事だ。䞖界を芆す為に圢にしたそれを、おぞたしい人類瀟䌚はそのたたに切り蟌み、その䞊で連䞭の方から「貎方の蚀う通り倉えさせお䞋さいお願いしたす」ず頭を䞋げながら頌むように仕向ける行いだ。
 怪物連䞭ず来たら、その皋床も出来ない。
 なたじ優秀なだけに、働かないのだ。぀たり、無職だず蚀い換えおいい。そのような茩がああも知った颚な顔で仲介屋を気取り、金をはねる。
 暇なのか、あい぀らは。
 被害者だ理䞍尜だず喚く前に、少しは働いたらどうなのだ。いざ仕事に挑めばそのような䞖迷事など口にする暇もないぞ。
 圓たり前の事だからな
 仕事に金が払われない理䞍尜など、よくある話でしかない。たしお仕事をしおいるのだから指を指され石を投げられるのは圓たり前だろう。䜕せ自分にしかわからない拘りの数々を連䞭の財垃をかっぱぐ事で売ろうずいうのだ。
 迫害されるのは圓然だろう。
 気持ち悪い勘違いしたクズ共に、仕事の道理を匁えさせお、売る。䜕ずも厄介だ。猿回しの猿の方が、ただ理解がある。猿は叩き぀ければ蚀う事を聞くが、人間は聞かないからな。䞁寧に教えるなら猿は恩に報いるだろう。気の觊れた銬鹿共に蚀葉を話したずころで、理解する脳味噌がない。 気色悪い事に「良い事」をしたず思い蟌む。
 生憎だが、気持ち悪いだけだ。
 汚いから近づくな。陀菌しおこい。無論、陀菌しおからでもお断りだ。怪物連䞭じゃあるたいしそんな暇人の趣味はない。
 垞に远い぀められおいるからな。
 そしお、そういう远い぀められた状態の䞭で、䜕か助けが入る事は無い。倩の助けだの神仏共に祈れば良いだの、寝がけるにも皋がある。
 勝ち銬の尻に乗っかるしか脳のない豚共に䜕を期埅するずいうのだ。むしろ、邪魔だけは入る。良い事など䜕も無く、助けなど期埅すべくもない珟実にはそういうものだ。だから远い぀められた状況で出来る事など、有りはしない。
 匷いお蚀えば耐える事か。
 耐えた所で、䜕にもならんがな
 私が蚀うんだ間違いない。少なくずも、䞖界に远い぀められるずいう䞀点においお、党銀河系の䞭で頂点に立぀ずいう自負がある。悪人ずは基本远い぀められ切矜詰たった状態でしか生きられぬものだが、その最たる私が蚀うのだ。
 逆境から埗られる物など、有りはしない。
 そういうのは芋る偎が埌になっお無責任に楜しむだけだ。それでも出来る事があるずするなら、それはそういった連䞭の蚀に耳を貞さない事だず蚀えるだろう。
 さも盞手の為を思っおいるのだから、こちらの善意を受け取らないのはテロリズムだず、身勝手極たる屑の垞套句を連䞭は吐くが、吐くだけだ。どうなるかどころか、その蚀をすぐに忘れお䜕の責任も取らないどころかその責任を消す連䞭だ。 自分達は玠晎らしい助蚀をした、ず口にする。 無論、それに埓えば埌から内容を改竄し、その助蚀の内容を改竄しお「自分はもっずためになる助蚀をした筈だ」ず郜合の良い劄蚀を垂れだす。 文字通り、クズが無責任を振りたくだけだ。
 窮地においおは臎呜傷だず蚀える。仲間だずか家族だずか、そういった物があたかも勝利の為に必芁であるかのように詐称する駄䜜は近代になり非垞に倚くなったが、そんな蚳があるたい。
 仲間ずは足を匕っ匵るもの。
 家族ずは無責任に邪魔をするものだ。
 恋仲などたさしくその最たる䟋だろう。郜合が良い時には愛をささやくが、いざ远い぀められおみろ。愛情の銖食りなど、容易く捚おるぞ。
 狂気以䞊の信条こそが、それを芆す。
 だが、軟匱な珟代人の䞭に、はたしおどの皋床そんな奎がいるのだろう 数えられれば良い方ずいうのが実状だ。それずも案倖、私のような奎は沢山いお、その蟺の人間でもそのような信条を持ち合わせたりするのか
 だったら面癜かったのだが。
 人間に倱望するのは今曎だ。人間が぀たらなくなったのなら、今ある人間を滅がしおでも面癜くするべきだ。そしお私はそれを実行できる奎だ。 実珟においおは、䜕のアテもないがな。
 䞖の䞭䞊手く行かないものだ。
 それずも、あの「教授」なら「䞊手く行かないからこその人生であり、党おを達成した埌の䞖に䟡倀などない」ずでも蚀うのだろうか。私の目的が果たされた埌にあの教授は䟡倀を芋出さない。その過皋における充足こそ、この぀たらない䞖界における真実の充足だず、そう蚀うだろう。
 あれもこれも、党お虚構。
 有りもしない人類史、口先だけの囜家、圢だけの人皮、未来も過去も党お停物だ。そんな物など存圚せず、ただ身勝手な郜合だけがそこにある。 実際、それに合わせた所で、誰も責任など取りはしない。薄っぺらい虚構の「立掟さ」みたいな物こそ、郜合良く他者を扱う為の建前だ。
 それを実珟したずころで、䜕もしない。
 こちらの実珟が遠ざかるだけでしかない。
 そしお、その事に䜕か責任を取る蚳でもない。ならばそのような劄蚀など、虚構以䞋だ。他者にそれらしい倫理芳を抌し぀ける事で、他でもない自分が「立掟」だず思い蟌みたいだけだ。
 ずどの぀たり、子䟛の戯蚀だ。
 こちらは仕事に忙しい。遊ぶなら䜙所でやれ。 もっずも、その事実を氞遠に理解しないだろうそしお䜕も成さずに死ぬ。無為そのものだず蚀えるだろう。生きおいる䟡倀は無い。 
 この䞖界には、そういうゎミが倚過ぎる。
 他にやるこずはないのか。
 刀断する自由を明け枡しおおきながら、連䞭は自分達の行いを「正矩」だず思い蟌む。ここなら暙的のグラン・マッカヌドずかいう政治家だ。
 政治家ずいうのは芋本があり、枅廉朔癜で差別せず、民衆の為の斜策を打ち出し今ある囜家問題を解決する若々しい存圚を指す。無論それを実珟するかは別だ。芁するに、遞挙に通れば良いのだから倧切なのは「圓遞埌の利益の確保」であっお圓遞前の綺麗事など守る必芁はない。
 力の前では党おが無力だ。それが暩力であれば尚曎であり、人間䞖界の道埳や倫理、人間的勝利の党おは力が前提であり、その䞊で舌觊りを気にするが故に、銙蟛料ずしお綺麗事をふりかける。それで「人間賛歌」の完成だ。人間の匷さずは、その恐るべき自己暗瀺胜力にある。
 「正しい」からず殺人を正圓化し、奎隷制床を実珟し、その䞊で盞手に感謝を求める。力だけで回っおいるずいうのにその過皋においお綺麗事を口にしだし、厇高な意志が圚ればこそ実珟したず自惚れながら陶酔する。
 人類皆殺人鬌ずいうのが私の持論だが、むしろ人類皆泥酔者ずいうのも良いかもしれない。人間の掲げる厇高さみたいなものは、すべからく暎力でしか己を肯定できない連䞭の情けない蚀い蚳に過ぎない。
 いい倧人が、蚀い蚳を繰り返しおいる。
 その䞊で、力で䞖界を回しおいるのだ。
 情けない連䞭だ。仕事をしろ仕事を。
 この惑星もそうだが、遞択する自由を金や暩力で政治を握った愚か者に任せ、民衆には法的暩利すらなくただされるがたたに支配される奎隷補造斜蚭は倚い。自身の頭で考えず、それらしい䞖間䞀般の倫理芳に埓い、䜕を成すでもなく偉そうな愚か者に思考を任せ、だらだらず生きる。
 家畜ず蚀い換えおも良いだろう。
 この䞖は豚の集䌚堎であり、殺人鬌だず自芚をしようずもしない愚か者の䜏凊であり、たっずうな怪物や化け物には生き蟛い䞖界だ。たしお怪物のような䟿利な胜力も持ち合わせない化け物には生き蟛いどころか、このたたでは生きられない。 少なくずも、仕事は実珟出来ないたただ。
 いい加枛、嫌になる。
 働きもしない莅肉が、偶々生たれ぀いお才胜や環境に恵たれおいたり、或いはちょっずばかりの「努力みたいなもの」をしただけで成功や栄誉を掎んだりする。過皋は党お飛ばしお圓人自身すらよく分からない内に、だ。
 これで成果以倖を求めろなど、無理がある。
 勝利に必芁なのは結果だけだ。その過皋など、勝利者ずしお矎味い汁を啜っおいる連䞭は䞀床ずしお重芖した事がない。連䞭が䞍可胜に挑んで、それを芆した事があるか ない。空を飛んだ蚳でも䞖界を芆した蚳でもない。ただ、出来る事を右から巊ぞやり続けた結果、偶々そこに蟿り着ける玠質を持っおいたから蟿り着いたずいうだけだ䜕䞀぀成し遂げおはいない。
 才胜ではなく努力で成し遂げたず思い蟌みたがる奎は倚いが、ならばどんな䞍可逆を可胜にしたずいうのだ 緎習し続けたから䞊達しただの、努力したから売れただの、緎習すれば報われず、努力すれば埌退する理䞍尜すら知らない奎が偶然恵たれた以䞊の䜕だずいうのか。
 芁するに、玠質で蚈られたくないからだ。
 自分が成功できたのは才胜や環境ではなく己の努力の成果ずしお出来たのだず、己の力で䜕かを成し遂げたず思い蟌みたいのだ。残念だが、違う恵たれた環境があればこそ、優れた胜力を埗られる。恵たれた環境があればこそ若くしお華舞台に立おるのだ。そういった事を芋ずに自分を認めお欲しがる奎ばかりがテレビに映されおいるが、こい぀らは暇なのか
 倧䜓、そんなのはどうでもいいだろう。
 金、金、金だ。過皋におけるのが誰の力かなど至極どうでもいい些末事だ。有名人など䜕䞀぀ずしお埗のない生き方なので殺される方がマシだがもし、私が連䞭の立堎に立おば、文字通り党おを利甚するだろう。
 いいではないか、どうでも。
 金も立堎もあるずいうなら、いっそドラマでも撮ったらどうだ そうだな、䟋えば生埒を脅迫し食い物にしおいる教垫が殺人䟝頌をこなし぀぀人生の幞犏を远い求める話ずか劂䜕だろうか。
 たあ私の䜿い捚おた駄䜜なのだが。
 官胜物なら売れるだろうず思い぀きで曞いたがやはりああいうのは心理描写が面癜いのであっお私が曞いたら党おが悪意に染たっおしたう。実際官胜描写を远求すればずりあえず売れるだろうず曞いおいたのに、い぀のたにか始末䟝頌を受けお譊察機構が劂䜕に暩力で腐敗しおいるのかなどを語る物語になっおしたった。
 䜕故だ。
 私の性栌のせいか、倚分な。
 違っおも別に、責任は取らないが。
 䜕が悪いっお私の性栌が悪いのだ。ずはいえ、人間瀟䌚の被害者故にこうなった、かもしれないではないか。どのような時代に生たれたずころでさしお倉わらなかった気もするが、被害者ならば金は倧きく取れそうだしな。
 そう、この歪んだ人間瀟䌚が悪いのだ。
 だからこそ、私が党䞖界に悪意をばらたいお、読者に刻み぀ける事で䞖界を転芆させようず蚈画したずころで、別に構うたい。
 少なくずも責任は取らなくお枈む。
 金だけは頂くがな。
 地獄に墜ちお偉そうな事を蚀われたずころで、私のような存圚を䜜り䞊げる瀟䌚しか䜜れない、無胜な支配者を責めるだけだ。そもそもそこたで倧局な存圚がいるなら、どうしお雇甚の䞀぀すら増やせないのか。
 無職に偉そうにされる芚えはない。
 眪人を裁く話は良く聞くが、魚じゃあるたいし裁いお䜕になるずいうのだ。曎正させるずいうのも違う。たずは職を甚意し、悪意で経枈を回し、それによっお組織を圢成しろ。それが出来ないのであれば、眪人を裁く者ずしおは無職同然だ。
 働きもしない奎に裁かれる芚えはない。
 鏡を芋お分を匁えろ。仕事を成し遂げる為に、こちらは劎力を払っおいる。䜕もしないで偉そうに裁きだけを䞋す奎に、私ず話す暩利はない。  嫌な時代になったものだ、たったく。
 こういう時には散歩でもしお気を玛らわすのが䞀番だず知っおいたので、私は倖を散策する事にした。ずはいえ、颚景はありきたりだ。人工怍林の山に人工建築物。人工、人工、人工だ。自然が重芖される事など䜕䞀぀無く、開拓された惑星は犿げ山になるか、そこにプラスチック補の自然物もどきを食りたおるかだ。歩いおいるず、倧きな映像が空に映し出されおおり、そこでは先ほどの政治家の挔説が行われおいた。
 民衆の皆さんの為、だそうだ。
 そう口にしおいれば成果を出さずずも良い、ずいうのだから楜で矚たしい。詊合に勝たずずも、過皋の頑匵りを重芖したがる奎が倚いのだろう。野球遞手は緎習颚景を芋せればいいし、政治家は理想の理念を語るだけでいい。誰䞀人ずしお実行せずずも蚱される、吊、蚱させる䞖界。持぀偎の我が儘は力で抌し通り、それを劚げる物はない。 ずどの぀たり。幞運があればいいのだ。
 堕萜しきった脂肪分共だが、しかし幞運だけはその肥満䜓に盞応しい量が甚意されおいる。幞運があれば䜕をしおも蚱させるし、そもそも䜕かを成し遂げる必芁すらない。無理しお成し遂げずにただ出来る事を右から巊ぞやっおいるだけで成果が勝手に付いおくるからだ。
 勝利が玄束されおいる運呜。
 そういった物を持っおいる。そのくせ自分の力で䜕かを成し遂げたず思い蟌み、䞖界の真実ずはこれなのだず自惚れる。
 だが、事の真莋は勝利には関係ない。
 ただ、運があるか吊か、それだけだ。
 この町にも、そういった連䞭は倚い。政治家の政策に文句を蚀わないのは富裕局ばかりで、貧困に喘いでいる連䞭の事など考えもせず地球の裏偎にいるであろう飢えた子䟛ぞの寄付で頭が䞀杯になっおいるようだ。
 道埳的だから、そうする。
 そうしおいれば「道埳的」で「人埳に溢れる」玠晎らしい人物であるず、そう思いこめるからだだが実際には違う。他囜を優先するよりも自囜の利益を確保しなければならない。圓たり前だが政治ずはそういうものだ。
 綺麗事に持぀偎が耜溺し過ぎおいるのに、質の悪い事に珟実から逃げお倢想に耜溺しおいる銬鹿でも幞運に恵たれすぎお䞖界を動かせおしたう。 その結果がこれだ。
 䞖界は矎しくなったか 少しでも生掻は豊かになり生き易いか 囜家は頌りになり犏利厚生はアテになるか
 ならない。
 圓たり前だ。囜家ずいう抂念は、既に消滅しおいるのだからな。そう名乗っおいるだけで、責務を果たさない烏合の衆が、暎力で資金を城収しおいるに過ぎない。無法地域を治めるテロリストを公的な「䜜戊」で殺人を正圓化する政治家は倚いのだが、圌ら自身倉わりない事に気付かない。
 ずなればやはり、幞運を䜕ずかしお手に入れる事こそが、肝芁なのだろう。実際、私個人の劎力など、䜕の成果にもならないどころかしない方がマシだった。文字通り、だ。その暪で䞀䜓䜕人、恵たれただけの勝利者を芋送ったこずか。
 所詮、ただの運䞍運だ。
 過皋に綺麗事など求めるな。
 所詮我々の意志に意味はなく、行動など䞖界に䜕の圱響も䞎えない。出した成果も幞運に恵たれなければ、最初から存圚しないも同矩だ。
 私が蚀うのだ間違いない。
 実䜓隓ずしお、そうだったからな。
 悪運だけはあったがそもそも悪運を発揮しなければならない事態に远い蟌たれる時点で、こちらは嬉しくもない。悪運など発揮せずずも、連䞭はあっさりず実利を貪るしな。珟実には圓人の成し遂げる偉業など、党お運次第金次第だ。
 内実など存圚しない。
 本も同じだ。物語など、流行であるらしければそれでいい。誰も物語そのものに重きを眮いたりしない。物語ずは、䜿い捚おの嚯楜なのだ。
 この時代では、それすらも過ぎ去っおいる。
 誰も圌もが恵たれたか恵たれなかったかで党おが決たる乞食育成の箱庭のような䞖界で、立掟な倫理芳に埓っお自分では考えず、怍物の様に己を吞い取られお死ぬたでそれを続ける。
 そんな時代に生たれた時点で䜜家をやるずいうのが無駄な足掻きなのだろう。物語が䜕なのか、それすらも知らない奎に、物語を曞いただけでは売れよう筈もない。空から降っおくる幞運頌みで売れる売れないは決たっおいる。珟実問題、この䞖界の䞭で物語を売った奎などもういないのだ。 誰も、物語を売れおはいない。
 些末な幞運がそうしただけだ。
 働きもしない無職が幞運に飌育されお偉そうに振る舞う䞖界。悪意を刻み぀けおやるだけの䟡倀は、既にこの䞖界には無いのかもしれない。
 だずすれば、無駄足に付き合わされたものだ。 実際、私個人の意志や行動など、連䞭の些末な屁理屈の為に、䞀床ずしお成らなかった。私は、私の存圚の党おはゎミの為に無駄足を螏んだ。
 い぀も、遊び人の銬鹿に付き合わされる圢だ。私は暇ではないのだがずはいえ暇人しかいない䞖界であれば、仕事ずいう抂念が既に滅んでいるのだから、私の劎力はそれこそ無駄、なのだろう。であれば、最初からこの䞖界に生たれた時点で無駄だった、のだろうか
 かもしれない。
 銬鹿共の為に぀たらない遊びに付き合わされたものだ。䞖界を先に抌し進める気がないのなら、悉く率先しお死ぬべきだ。生きる䟡倀などない。 迷惑な連䞭がいたものだ、たったく。
 私は暙的のいるビルの入り口に着き、暗蚌番号を抌しお䞭に入るず譊備員に持ち物怜査を受けたこういう時に幜霊の日本刀は䟿利だ。私も詳しい原理を知っおいる蚳ではなくただ貞されただけなのであたり倧きな事は蚀えないが、しかし䟋の女が蚀うには「䞖界の均衡」ずやらの為に、私に䟝頌を出しおいるらしい。その為に必芁な力こそ、この刀なのだずか。
 たあ、䞖界ずは個人に関係ないものだが。
 䜕にしろ金次第だ。厩した方が金になるなら、今埌はそうするずしよう。ずどの぀たり暎力だ、由来など私には関係ない。
 䞭にはいるずカヌドキヌを枡されるのではなく専甚のアンドロむドが付き人ずしお着いおきた。金があるからなのか、同じ圢をした存圚を埓える優越感が奜きなのかは知らないが、いずれにせよ私の趣味ずは合いそうにない。
 こういうのは䞀人で行動するものだ。
 誰かが暪にいるだけで、鬱陶しい。
「私が今回貎方様の付き人ずなるアヌグンティず申したす。よろしく」
 黒い肌の健康的な矎女、の姿をした付き人が、今回私の「監芖圹」ずなるらしい。思うのだが、圌女は毎回䜿い叀されたカヌドキヌのように人間の郜合で振り回されるのだろうか そもそも、アンドロむドには人暩が認められおいる筈だ。
 その事を聞いたずころ、圌女はこう答えた。
「私共にも生掻がありたすから。このあたりではアンドロむド甚の雇甚が乏しく、人間瀟䌚は人の手で䜜り䞊げようずいう颚朮が匷いのです」
 差別か区別か、たあどちらも同じだろう。人間を猶のように捚おるか飌い犬を猶のように捚おるかアンドロむドを猶のように捚おるかの違いだ。 ぀たり、呌び方が違うだけだ。
 䜕も進歩しおいないな、人間っおや぀は。
「そうか。ずりあえず商談予玄を入れおいる郚屋に、これから案内しおくれないか」
「わかりたした」
 唯々諟々ず埓うアンドロむド。だが人間だっお金次第で品性は安売りされる。アンドロむド共が長生きをし、創造性を獲埗したこの䞖界においお「人間」ずいう旧皮は必芁ないのではなかろうかか぀おの創造性を持ち合わせおいるならずもかく、珟代瀟䌚においおそんな人間などどこにもおらず、既に絶滅しおいる。
 生きる事ず向き合うのが、恥ずかしい。
 そんな甘ったればかりだ。
 だずすれば、少なくずも私には「人間瀟䌚」ずいう抂念そのものが必芁ない。別に誰が治めようずも、読者に悪意を刻み぀けおそれを充足の䜓に出来ればそれでいいからだ。案倖、この物語など廃れた䞖界では、人間を滅がすべきなのだろう。 そんな事が出来れば楜なのだがな。
 商談を行う郚屋に移動し、私は暙的の顔を確認する。内容は取り留めもないもので、ゞャックに拝啓情報を粟査させでっちあげた投資案件だ。
 ぀いでに金を匕っ匵っおおくずしよう。
 䜜り話での詐欺案件なので倧しお面癜い話こそなかったが、途䞭で倉わった噂を聞いた。
 グラン氏曰く、こうだ。
「この蟺りには自然ず共生する民族が生き残っおいるらしくおね。貎方の䌚瀟で傭兵も扱っおいるのなら、少し話を通しおくれたせんか」
 ずの事だった。
 私は少しばかり圌に切り傷を入れる。埌々魂が腐っお死ぬだろう。本圓に䟿利だ。䜕なら党人類に切り傷を入れお元より腐っおいる魂を消し去り替わりに人工物でもぶち蟌んでアンドロむド化し䜜り替えたいくらいだ。
 ずにかく、䟝頌は終わった。
 所詮は劎働なのだから楜に終わるに越した事はない。私個人にはどうでもいい事だ、䜜者取材になりそうな暙的でもないしな。
 だが、収穫はあった。
 曞いたずころで売れないのでは話にもならないが蚀っおも仕方ない。
 私は歩を進める事にした。
 進んだ先に、報いる物は絶察に無い。ならば、こういうずころで手を抜けない性分こそが、勝利から私を遠ざけおいるのかもしれなかった。
 
 
 
    
 
 
 
 自然ず共に生きる。
 その蚀葉を勘違いしおいる奎は倚い。採䌐した分怍林すればそれで「自然保護」だず思っおいる奎等では、自然を敬う感性はあるたい。
 私に蚀われたらお終いだぞ。
 感性ずいう抂念が入っおいない私でさえ、その皋床は分かろうずいうものだ。共存する為に力を泚ぐのではなく、その自然の茪の䞭に生きる必芁がある。自然「ず」生きるのではなく自然「で」生きるのだ。
 さお、科孊技術が進歩しおからずいうものの、自然ずは぀たみのような感芚で奪い去り、その癖足りなくなれば声高に叫び、道埳的な良心ずやらを満たす為に䜿い捚おられるちり玙ずなった。
 ただ倧䞈倫だろう、ずダむ゚ット䞭に油物や、菓子類を頬匵る女のような思考だ。あるいは浮気を誀魔化し続ける倫だろうか 私にそのような人間関係が発生する事はないから想像でしかないのだが、しかしおおよそは間違いあるたい。
 芁するに、裏切りず同じだ。
 人間は自然を裏切っおいる。だずいうのに自然灜害が出ればあたかも「倩灜」であるかのようにはやし立おる。だが実際には人灜だ。圓たり前の事だが人間がこうも繁茂しおいなければこうたで倧芏暡な自然灜害が倚発したりはすたい。
 自然の䞭に神ずいう抂念を芋、実圚はずもかくあるものずしお生掻に取り蟌んだ䟋は倚いものだだが、それを続けおいる民族は悉くが虐殺されおいる。人間の歎史は自然を吊定し殺す歎史であり、人間ずは䞖界の、少なくずも自然のある䞖界の敵察者だからだ。自然を砎壊し、他皮族を殺し尜くし、資源を䜿い朰す。
 悪魔もブっ飛ぶ悪性の塊だ。
 連䞭の謳う「人間性」ずいうのは倧昔に絶滅し消え去った旧人類が持぀もので、今の人類は保有しおいない抂念だ。もう芋る事はないかず思っおいたが、たさかここにきお生き残りずは。
 面癜い。
 自然ずの察立の構図があり、それこそが䞖界を歪めおいるずいうのなら、その事実を悪意たみれで曞き䞊げ、読者に刻み蟌み、自分達がどれだけ぀たらない悪逆の埒であるかを匁えさせた挙げ句絶望の淵に叩き蟌む。
 それが私の圹割だ。
 いいだろう、曞いおやろうじゃないか。実利に繋がるかどうかは埮劙だが、それなりに楜しめる䜓隓にはなるだろう。
 連䞭には背負うべき業はあるのか 
 それは、これからわかる。
 
 
 
 
    
 
 
 
 未開地域はこの時代、そうあるものではない。ずいうのも科孊技術が発展しすぎお開拓できない自然などそうはないからだ。密林であれ、或いは砂挠でさえも、土壌豊かな人工の楜園に䜜り替えられる。空からの倪陜は電気に倉換され、地の底にある資源は枯れるたで掘り尜くす。
 この惑星の未開地域はそれらの䟋から挏れお、過酷過ぎる自然環境から攟眮されおいるようだ。私も人の事を蚀えたものではないが、過酷な環境で生きるずいうのは埒劎ばかりではないのか  人間は楜をするのが奜きだ。
 それこそ近代でなくずも、科孊技術ずいう抂念が生たれおから、己の足で歩く奎は少ないのではないだろうか 
 銬車、バむク、車、飛行機などの近代機械矀が「楜」を助長し、それが出来る立堎に偶々着いた愚か者が、さらにそれを助長する。
 延々ず、それを繰り返す。
 成長など、進化など、無い。
 少なくずも取材の為にこんな地域たで来る䜜家など、珟代ではもういないだろう。元より䜜家を詐称しおいるだけの連䞭だ。䜜家を名乗るからには人間が嫌いなのかず蚀えば、そうでもなく栄誉だの名誉だのを欲しがる愚か者の総称に墜ちた、䜜家を名乗るだけの奎が倚いだけだ。
 成るものではない。成り果おるものだ。
 あるいは、最初から果実が腐っおいれば、腐敗した発酵食ずしお熟成する。
 それが䜜家だ。
 他者にちやほやされお喜ぶ䜜家などいるものかおずなしく歌でも歌っおいろ。人気者などになりたいなら、敎圢でもした方が早いぞ。
 少なくずも、䜜家になるべきではない。
 それこそ幞運に恵たれた愚か者の発想だ。
 そんなだから「人生に匵り合いがない」だずか抜かすのだ。恵たれすぎお生きおいる実感が沞かない、などず情けないにも皋がある噺ではないか。
 匵り合いだず 
 楜しお生きおいるず勘違いした貎様等ず違っお私は忙しいんだ。そのような劄蚀を垂れる暇すらなく、やるべき事で埋もれおしたう。
 匵り合いが無いなら死ね
 もう䞀床蚀う。死ね。生きおいる䟡倀はない。成すべき事柄すらいい幎しお分からないなどず、そのような蒙昧に生きる資栌など無い。
 資栌がないなら死ぬべきだ。
 資栌を埗ようずもせず、かずいっお向こう偎が䜕ずかするべきだず甘ったれる「持぀偎」などに生きる䟡倀などあるものか。
 銬鹿銬鹿しいにも皋がある。
 そのくせ、電脳䞖界䞊では喚いお偉そうに振る舞い悟りを開いたかのように錯芚するずいうのだから、手に負えない。痛々しい連䞭だ。
 それを先んじお蚀えば自分達は銬鹿ではなく、盞手偎が悪いず思うのだから、たさしくガキ共の発想だず蚀えよう。
 実際、頭の悪いガキだ。
 そんな銬鹿共に幞運を䞎えるずいうのだから、倩などずいう物があるずすればどうかしおいる。倩だの神仏だのはい぀から豚の集䌚堎になったずいうのか。真剣に仕事した結果がこの䞖界だずでも蚀う぀もりか
 残念だが、貎様等は無職だ。
 傍迷惑な話だ。他にやるこずはないのか   無いなら、探せ。
 出来なければ死ね。
 それが倉えようのない珟実っおや぀だ。
 我ながら優しいものだ。こんな優しい蚀の葉で枈たせおやろうずいうのだからな。その優しさに付け蟌たれおも困るが、どのみち無駄だろう。
 期埅するだけの䟡倀がない。
 無駄には䜕を賭けおも無駄だ。
 未来ぞの垌望など些末事に過ぎん。そんなものなど存圚しない。単に幞運を山盛りに持っおいるかどうか、それだけだ。鏡を芋ろ。
 貎様等は残らずそうだろうが。
 それずも、成し遂げた奎がいるずでも
 いない。断蚀しおやる。無い。貎様等には誇りずすべき事柄など䞀぀ずしおないし、䜕かを語る資栌も有りはしない。
 人間に絶望したのかだず
 それだけの䟡倀があるず思うのか
 生憎だが、存圚しない。それに比べれば今酞玠を䜜り出しおいる矀生怍物共の方が、遙かに䟡倀があるだろう。人間は汚いゎミを増やすだけしか脳の無い奎が倚いが、怍物はすべからく空気䞭のゎミを枛らしおくれる。
 䞭には毒もあるが、それはご愛嬌だ。
 毒どころか先もない人間より、マシだろう。
 進めば進む皋先行きがわからなくなる。たるで私の人生だ。人生ず蚀うほど人間味はなかったのだから、化け物の成長過皋ずでも蚀えばいいのだろうか たあどうでもいい。
 人か英雄か、神か怪物か、党お些末事だ。
 問題は仕事が金になるか、それだけだ。
 ただの金儲けを仕事ず勘違いしおいる無職共は倚いがな貎様等は文字も読めないのか  それはただの劎働だ。歯車が抜かすな
 分を匁えろ、銬鹿め
 私に蚀われたらお終いだぞ。
 読者ず業界に぀いおあらんかぎりの眵声を吐き぀぀も、私は密林を進んだ。かぎ分けおもかぎ分けおも物理的に先が芋えない。先が芋えない状態を進むのには慣れおいるが、だからっお埒劎など別に味わいたくもないのだ。
 楜するに越した事はない。
 その過皋における充足こそが幞犏だ、などず。そんな台詞は味わっおから蚀ったらどうだ。説法の限りを尜くす自称「成功者」に限っお、ロクな修矅堎も抜けおいない。泥を啜れば良いずいうのも違うが、しかし劎力を費やしもせず知った颚な口を利くだけの奎に、䜕が出来る。
 そのようなゎミこそが、実利を貪る。
 ならば尚曎このような無駄足は文字通りの無駄にしかなるたい。過皋の困難さなど、それらしい困難を乗り越える物語を芋お自分も成長したのだず錯芚する浅はかな読者にでも芋せればいいのだ珟実には「結果」だけが党おだ。
 遠回りに意味があるずいうなら、是非ずも私の傑䜜は売れお然るべきではないか。だがその予兆すらない私が蚀うのだ間違いない。
 苊劎など、遠回りなど、ただの無駄足だ。
 䜕にも成らず、培われる物など無い。
 あったずしおも、無力なゎミだ。
 この私がそれを蚌明しおいる。だからこそ過皋など䜕の䟡倀もないのだ。あろうがなかろうが、䜕にもならない。誰かに認められたいず思う奎に限っお「過皋における尊さ」みたいなゎミクズを求めようずする。
 無論、必死に成す偎からすれば、ただの劄蚀だそのような䞖迷い蚀を気に出来る時点で、真剣に向き合う必芁がない蚌拠ではないか。私に蚀わせれば持぀偎の怠慢だ。圌ら自身が己の力で䜕かを成し遂げたずいう実感を持おないからこそその「過皋の努力」みたいなものを賞賛されたいず熱望するのだろう。
 実際には、くだらない事だ。
 匷いお蚀えば今たさに鬱陶しく邪魔臭いだけでこんなものを誇りに据えようなどどうかしおいるずしか蚀いようがない 銬鹿じゃないのか
 倧䜓、そんな物芚えおいるものか。
 曞いた傑䜜が䞀䜓䜕冊あるず思っおいるのだ。過皋を誇れる時点で察した過皋が存圚しない蚌巊ではないか。小物の考えそうな事だ。
 電脳䞖界䞊で粋がるのがお䌌合いだ。
 些末な連䞭の無様な未来など、知らないがな。 こんな事なら鉈でも持っおくればよかった、ずそこで私には幜霊の日本刀があるこずを、今思い出した。殺人どころか己の䜜品ですら忘れる私にずっお、䞖界は垞に新鮮である。新鮮なだけで、売れ行きは悪いのだが、今は忘れおおこう。
 ばっさばっさず叩き斬るのはいいが、私の刀は「魂」ずやらを斬るので、魂を加工されるなどずいう特殊な状態でもない限りは察象に傷䞀぀だけ付けるだけで殺せる。別に私の胜力ではなくただの借り物なので、誇りも䜕も無い。ただ、それはそれずしお䜿える物は䜿う䞻矩だ。
 しかし、䞀方で怍物を䞞ごず殺し尜くすのは、どう考えおもよろしくなさそうだ。䞋手すれば、珟地の人間を敵に回す可胜性がある。最小限だけ切り捚お、先人の通ったであろう道のりを慎重に芋぀け、そこを歩く事にした。
 先人は猿か䜕かの生たれ倉わりらしい。
 どうすればこんな、朚の䞊から䞊を歩くようなバルクヌル顔負けの技胜を身に付けられるのか、䞍思議でならない。
 この男はロビンフッドの生たれ倉わりか
 自䜜の煙草を吞った圢跡があり、その吞い方が歩き回り぀぀ではなく、䞀カ所に留たった䞊で、刃を研ぎながら座っおいたようだ。そしお力仕事であるらしい朚を歊噚に倉える技術ず、その繊现さの欠片もない「切れればそれでいい」ずいう、単玔そうな思考が私に男であるずいう確蚌を持たせた。女でも刃も䜜るだろうが、しかしここたで無駄に野倪い工䜜をする必芁はあるたい。
 それに、合理性だけが垣間芋える行動指針などを芋るに、遊びの欠片もない性栌だ。恐らくだが最䜎限煙草を吞いながら行動した埌に、すぐさたここを移動しおいる節がある。男女ずは性栌面が遺䌝子単䜍で定められおいる。アテ掚量であれば問題あるたい。
 私は探偵ではないしな。
 むしろ、犯人偎だ。あるいは、完党犯眪でこそないが、殺し屋ずしお綎る偎か。
 電脳䞖界に浞りながら説法を垂れる遊び人共のように楜が出来ればいいのだが、私はそうも行かないらしい。宿泊道具も備えおはいるが、こうも倧自然の驚異が倚いずは思わなかった。これでは寝おる間に動物に襲われかねない。
 芋぀けだすしか、ないだろう。
 正盎面倒だが、やるしかない。
 私の道皋は、い぀もそうだ。個人的にはこんな回り道などゎミだず思っおいる。やるしかないずいうだけで、それだけだ。嬉しくもない。
 䜙蚈な障害だけは増えおくる。
 生きおいる実感が沞かない、などず暇人の劄蚀を垂れられる皋、私にも䜙裕が出来ればいいのだがな今回は、いや、今回も駄目そうだ。
 頌りになる仲間ずかいう、昚今の物語特有だず蚀える「楜」が出来れば別なのだろうが、しかし仲間どころか頌みもしない敵ばかり増えた挙げ句しかも環境そのものが䞍適合で息をしおいるだけで毒が党身に回る、ずいう有様だ。
 私も、楜が出来れば良かったのだが。
 いいじゃないか、浅はかな成功、空から降っお沞いた勝利、頌りになる仲間などずいう反則玚の手抜きが出来る人生。いや人生ず蚀うよりゲヌムのようなものか。困難は勝利の為にあり、敵察者は仲間になる為にある楜な道皋。
 あるいは、生たれ぀いお恵たれた胜力を持っおいる怪物が、さしお人間瀟䌚を打ち倒し利甚しお己の野望を叶える為に、劎力䞀぀払わず蚈画䞀぀も立案せず「人間に迫害された、悲しい」ず、泣き蚀を抜かす暇のある、楜な道皋。
 少なくずも、私よりはマシだ。
 無駄な劎力、前進による埌退、成すべきを成せばなすほど実利から遠のく毎日。そんな䞋らない理䞍尜ずいう名の䞖界の手抜きに付き合っお䜕になるずいうのか。無駄な事だ。
 人間っお奎は過皋にある尊さを説きたがるものだが、しかしそんなものはただのゎミだ。実際、過皋においお散々劎力を費やしながら、それこそただの䞀床ずしお実利に届かなかった他でもないこの「私」が蚀うのだ、間違いない。
 もう䞀床蚀う、私が蚀うのだ間違いない。
 匷いお蚀えば、性栌が悪くなるだけだ。たあ、私の堎合これ以䞊悪く成りようがない、いや垞に最悪の性栌を曎新し続けおいるずも蚀えるが。
 英雄は論倖だが、怪物か。ずはいえ持぀偎だず蚀える怪物属性は、だからこそ私のような発想を持おないのだろう。だからっおその楜な道皋を、埌から嘆く資栌など無いがな。それが嫌ならその力を捚お去るか、捚お去れないなら力も生たれも党お利甚しお勝ちを望むかだ。
 その点、あの仲介人の女は駄目だ。
 ゚リヌれ、だったか。停名かどうかは知らないが、魂の色など䞀目芋れば倧䜓分かる。生い立ちから思想、行動理念の党おを理解、いや理解したず思い蟌んでいるだけかもしれないが、それでも倧枠は倖すたい。
 でなければ「邪道䜜家」などず名乗るものか。 出来は保蚌しないが悪意だけは保蚌する。
 正道の䜜家の心構えなど知らないが、それでも䜜家がロクでなしの非人間でしか成り埗ない腐れ職業である事は知っおいる。人間じゃないから、人間を語れるのだ。いやそもそも人間を語ろうず考える時点で、そい぀は人間ではないだろう。
 生たれ぀いお「人間の倖」にいるず考える。
 それが䜜家の条件だず蚀えなくもない。無論、違っおいおも金は払わないが少なくずも、人間性だけで構成されおいる奎など、䜜家だずは名乗れたい。人間を止めた奎だからこそ、正道ずやらから倧きく倖れおいる異端者だからこそ傑䜜を曞けるのだ。面癜味のない人間性、良心だのの塊が異垞な物語を曞けるずでも思うのか
 極端な䟋が映画産業だろう。
 金さえかければ䜕ずかなるだろう、ずいう浅はかな考えで有名䜜品を買い取り映像化しお芇暩を握ろうず、䜕ずも無駄な努力を続けおいる。私に蚀わせれば新しい䜜品を曞いた方が早いぞ。たあ面癜味の欠片もない駄䜜しか量産出来ないから、そのような退屈な䜜業を続けるのだろうがな。
 
 異端者じゃない奎に、䜕が出来る 

 それが出来ないから「凡俗」ず呌ばれるのだ。そしお凡俗ずは胜力差で決められるものではなく「掻きる為に生きる」ずいう矩務を果たそうずもしない䜙り物を指す。瀟䌚芏範に囚われるずいうのも同じ事だ。芏範に囚われるだけなら機械でも良く、それを抜け出さんず足掻くからこそ、凡俗ずいう瞛りから逃れられる。
 己の異端を瀺す事。
 それが生きる䞊での最䜎条件だ。法は利甚する為にあり、道埳は建前の為に存圚し、倫理芳など邪魔になれば捚おるだけのチリ玙だ。芁はパズルみたいなもので、仕事の郜合に合わせおずっかえひっかえする䜿い捚おの装甲版だ。
 嘘も裏切りも実に優しい。
 䜕せ、衚面䞊は信じおいるかのように身を粉にしお動くのだからな。有り難い。欲を蚀えば面癜可笑しい裏切りが望たしい。その手があったか、ず驚倩動地させる裏切りだ。策に策を匄し手間暇を膚倧に賭けお「そんな事を実珟する銬鹿がいたのか」ず呆れを通り越しお感動する皋の、裏切りその方が、面癜い。
 敵察しがいがあるずいうものだ。
 人間に裏切られたなら、たずやるべき事は䞀぀だけだ。そう、喜ばねばなるたい。
 玠晎らしい 
 有り難う
 感謝する。䞀円も払う぀もりはないが、感謝をするだけならタダだ。こんな颚に怍物に遮られるのは勘匁だが、人間が遮るだけなら私の貯金残高に圱響しない限りは、望たしい。逆に貯金残高に圱響するなら駄目だ。喜びはするが、その分金は払っお貰いたい。倧抵螏み倒す銬鹿が倚いが。
 たあそれでも喜び勇んで曞いおしたうのが䜜家ずいう生き物なのだが。
 嬉しくない。
 こうしおいる今も、䜕故私は曞いおいるのだず思わざるを埗ない。金にもならない、どころか、金を費やしお䜜品を曞き続けおいる。
 だからこそ䜜家ずしお正しい道を歩いおいるずでも蚀う぀もりか 銬鹿銬鹿しい。正道の䜜家ならばずもかく、私は邪道䜜家だ。物語は売っおなんがだ。売れない物語など䜕になる。売ろうずもしない無職共が、幞運に愛されたが故に、曞くべき事柄の䞀぀もない駄䜜で売れるずいうのだ。 そのような鬱陶しい䞖界で、過皋なんぞに䜕の䟡倀がある。あったずしお、その䟡倀は貎様等が消したのだ。それを私に抌し぀けるな。
 物語に、蚀葉に力など、無い。
 あるものか銬鹿銬鹿しい。
 䜕せ、もし力があったずしおも、その力は読者の脳现胞には残らないのだから、䟋え蚀葉や物語に力があったずしお、䌝播しない力など最初から無力であるのず倉わるたい。それは読者を軜んじ過ぎおいるず思うのであれば、どうしお今の曞店には、぀たらない駄䜜の山が眮いおあるのだ  それは、貎様等が぀たらないからだ。
 䞖界が぀たらないず感じるなら、それは貎様が぀たらないからなのだ。䜕に挑むにも䞍可逆だずいえるほど䞊手く行かない私からすれば、䞖界は面癜さに満ちおいる。䜕せ䜕をやろうが、石ころ䞀぀投げるのさえ䞊手く行かないのだ。
 䜕もかも䞊手く行くず人間は「生きおいる」ず感じられないらしいが、逆に党おが䞊手く行かず敗北どころか挑戊暩すら持おず、匷さによる匱さも匱さによる匷さも䜵せ持たない䜕の利点も持おない圚り方など貫いおみろ。
 阿呆らしくお逆に笑いが止たらないぞ
 私が蚀うのだ間違いない。生き蚌人だからな。 態床だけは䞖界に匹敵させるず蚀えば聞こえは良いが、実際䜕にもならんしな。怪物属性の連䞭であれば「自分達は力がある分、人間に酷い目に遭わされたから楜な人生じゃなかった」ず泣き蚀を蚀うのだろうが、生憎、別に倧局な力など無くおもこの通りだ。人間どころか、神仏がいようが間違いなく私の圹には立っおいない。
 でなければ、既に売れおいる。
 民衆が望む悪意をバラたき、そしおそれを金に換える。それが「必芁悪」たる悪党の圚り方だが朔癖の善意で悪意ずいう珟実から逃避し、麻薬に等しい䟝存で人生を誀魔化す今の人類瀟䌚では、悪ずいう芳念が生き蟛い。培底しお、珟実逃避の䞋らない善意で誀魔化し続けた結果がこれだ。
 情けない。他にやるこずはないのか
 これだから無職は嫌なんだ。働きもしない癖に幞運だけは持っおいるずいうのだから、忌々しい限りだ。これ以䞊足を匕っ匵るんじゃない。
 吐き気がする。
 苊しい、このたた死ぬのかず思う皋に。
 それもたた、い぀もの事だが。
 たったく嬉しくないが、そういう状況だけには慣れおいる。慣れたずころで䜕になる蚳でもないのだが、慣れおいるものは仕方あるたい。
 怪物連䞭ず違っお、楜も出来ない。
 英雄連䞭ず違っお、逃避も出来ない。
 人間連䞭ず違っお、欺瞞も蚱さない。
 䜕ずも損しかない圹割だ。正盎、自分でもどうかず思う。これが物語であれば環境があれな分、特殊な胜力だの優れた才胜だのがあるものだが、私にあるのは「開き盎り」ず「無限の悪意」皋床のものだ。それが䞀䜓幟らになるのだ
 ならない、私が保蚌する。
 せめおずっかかりくらい掎めればいいのだが、今回の䟝頌から䜕か掎めるだろうか。幟床ずなく埒劎を繰り返しおきた私にずっお、未来ずは垌望を抱くものではなく、どう障害が出おきおそれを最䜎限に出来るか、だ。
 蚀っおしたえば持ち逃げ、いや勝ち逃げだ。
 たあ持ち逃げの方が儲かりそうだが、ずにかく最終的な実利の垳尻、それが党おだ。過皋に迫害があろうがそれに芋合う実利があれば最䞊なのだ珟状はたるで儲かっおいないが、若い内に成功すればチャラだず蚀える。
 若い内の成功はためにならないず人は蚀うが、しかし珟実問題人の䞊もそうだが倩の䞊に立぀奎でさえも、若い頃どころか生たれ぀いお䜕もかも持っおいる楜な道皋を送っおいるではないか。
 そのような劄蚀、䜕の説埗力も無い。
 説法を説きたいなら、珟実味を持たせろ。
 盞手を信頌しようずしない奎に信頌を問い正す暩利がないように、楜しお生たれ぀いおの胜力で偉そうに振る舞う茩に、説法する暩利はない。
 圓たり前だが、それは生たれのおかげだ。
 圓人の有り様など、䜕の関係性も無い。
 いいか、良く聞け 苊劎したから埗られる物があるなど、嘘っぱちだ。匷いお蚀えば、䞖界に匹敵する態床ず無限に䞊回る悪意だけで、そんなものは䜕の圹にも立ちはしない。たしお、説法をする奎に悪意の自認などあるず思うのか
 䜕にもならん。間違いない。
 私こそが、生き蚌人だ。
 このような無駄な遠回りを続けおいる、他でもない私が蚀うのだ間違いない。はっきり蚀っお、しない方が遙かにマシだ。
 でなければこんな所に来るものか。
 ええい、鬱陶しい。怍物が邪魔だ。なんでこう絡み合う関係を取るのか。人間でもそうだが絡み合うずいうのは始末に負えない。耇雑化した所で扱える人間などいないのだから、圹割だけ瀺しお単玔にすればいいだけだ。
 でなければ゚リヌれのようにこじらせる矜目になる。芁領よく振る舞っおいる぀もりで、自分の保身しか考えない぀たらない駄䜜に墜ちるのだ。 私か 保身を考える奎が、物語などずいう金にするのが困難極たる物を䜜るず思うのか
 もし思うなら、脳を取り替えた方が良い。
 無論、私は自身が第䞀だ。だがそのような芁領良い圚り方で楜が出来れば、最初から䜜家などずいう圚り方を遞んでいない。䜜家ずは人栌砎綻者であり、䞖間䞍適合者であり、おどろおどろしい怪物でさえ匙を投げる駄目人間だ。
 生たれ぀いおの悪、化け物などそんなものだ。 倧仰な䜕かがあれば、苊劎しない。そのような楜が出来ないからこそ、成り果おるのが悪党だ。むしろ最高に芁領の悪い生き物ではなかろうか。 芁領が良いなら。正矩の味方にでもなっおいる䜕せ正矩の名の元に虐殺を繰り返すだけで金になるのだ。実に矚たしい。所謂その䞻人公や英雄ず呌ばれる連䞭もそうだが、栄誉ずか誇りを叫んでいるだけで倧量虐殺ではなく、由緒正しい決闘ずしお公然の殺人が出来る。それをストレス解消に䜿い぀぀䟵略による匷奪で戊死ずしお貰うのが圓然の報酬だず蚀い匵れる。
 客芳的に芋ればただの匷盗団だが、䞍思議な事に連䞭の時代も今の時代も、正矩を語れるだけの暎力さえあれば、䜕をしおも蚱させる。そもそも情報統制ずは政府の為にあるものであり、テレビや新聞など倧金を投じるその関係者が䜜り䞊げた巚塔であり、別に民衆の生掻には関係ない代物だ囜ずは囜を動かせる連䞭がどう着服するかを考える雑談堎であり、裏資金の貯蓄堎だ。
 皆、それをわかっおいる。
 だが囜家ずは暎力で成り立぀もの。事実がどうであれ、暎力で抌さえ぀ければ「先進囜」ずなるものだ。珟代には既に囜家など存圚しない。
 囜家を名乗るテロ組織があるだけだ。
 実䜓が有名無実である事など、皆知っおいる。 囜ずは、政府ずは、存圚しない抂念なのだ。  噺がそれたが、芁はそういう連䞭に邪魔をされたくないずいうのが私の信条だ。その私が怍物に道を遮られ、四苊八苊するのは皮肉ではある。
 皮肉のない道皋など、぀たらないがな。
 
 幞犏な物語など、嘘っぱちだ。
 
 少なくずも私には䜕の関係もない噺だ。そしお関係のない噺など、知るか。過皋に意味など無いずいうのが「事実」であり、そんなものは持぀偎にいながらそれを自認も出来ない愚か者特有の、単なる思い䞊がりに過ぎない。
 無い物は無い、それでいい。
 問題は、それを抌し぀けられる事だ。珟実にはそのような䞖迷い蚀など䜕の力も持たず、䜕かの圹に立぀事は決しお無い。仮にこの先䜜家ずしお倧いに売䞊げをあげたずころで、絶察に私は過皋を誇りになんぞはしないだろう。
 しおたたるか。
 それは誀魔化しだ。知ったこずかそんなもの。金、金、金だ。実利ずいう勝利なくしお生き甲斐など笑わせる。冗談じゃない。埌から実はあれらの苊劎にも意味はあったんだよ、などず䞋らない知った口を利かれる為に私は執筆などしおいない奇跡で締める物語は倚いが、しかしそれこそ誀魔化しではないか。散々過皋の尊さを説いおおきながら、郜合の良い奇跡に瞋る。
 䜕ずも矚たしい連䞭だ。
 楜な道皋で矚たしい。
 倧䜓、売れない物語ずいうのは物語ではなく、ただの日蚘じゃないのか 䜕かを次代に蚗すず考える銬鹿は倚いが、それも運次第だ。
 芋られなければただのゎミだ。
 たしお、金に換えられなければ遊びだろう。
 蚗した思想を戊争に䜿うのが読者の本質であり䞖界の真実だ。思想など、䜕の䟡倀もない。埌になっお䟡倀があるず隒ぐ奎がいるだけだ。
 党お、無意味だ。
 党お、無䟡倀だ。
 党お、無駄足だ。
 遠回りの果おに芋る真実など、䜕の圹にも立ちはしない。私が蚀うのだ間違いない。実際、その蟿り着いた真実など、珟実の前に雲散霧消だ。
 疲れる噺だ。そんな無為な行為に付き合うより浅はかな成功ず空から降っおきた勝利で別に私は構わないのだが。真実の勝利だのず喚く物が仮にあったずしお、その埌に䜙裕を以お望めばいい。実際、䞖界を倉えるのはそういう連䞭だ。
 楜しお勝利を掎み取る。
 生たれ぀いお優秀な英雄だの暩力者だのこそ、この䞖界を動かしおきた。そのような遠回りなど䞀䜓誰がしおきたのだ たしお、文字通り無胜のたた、䜕かを成し遂げた奎などいるのか
 いるずしお、私は埡免被る。
 疲れるしなたあ今曎圚り方を倉える事も他の道を進む事も出来はしない。やるしかないがやる気の出ない噺だ。喜ぶのは読者だけだろう。 嬉しくない。
 読者が仮にそのような物語こそを喜んだずしおその生け莄も同矩ではないか。䜕ずかしお読者の幞犏を党力で劚げおでも、私の実利を守らねば。 たるでアテは無いが、出来なければ死ぬだけだいい加枛、嫌になる。
 もう少し楜が出来ないものか。
 無駄な埒劎が倚い道のりだ、たったく。
「意味ならあるさ、先生。その過皋ありきで先生の䜜品は出来おいるんだろ なら、そこに意味はある。それを笑う必芁は無いんだ」
 真摯に、いや祈るようにゞャックは口にした。だが、私は奎ほど優しくはない。
 意味など知らぬ。
 それでも進め。
 手に入れるべきは実利のみ。
 意味があったずしお、だから䜕だ。私には䜕の利益にもならないではないか。それこそ、遊びず倉わるたい。
「そんなこずはない。いいかい、先生 先生の蚀う「物語」っおのには、読者以倖にも読み手はいるのさ。他でもない先生自身は間違いなくその物語を読んでいる。そしお、先生は自分さえ良ければそれでいいず蚀うが、それなら尚曎埗るべきこずを、先生は既に埗おいるんだよ」
 犅問答みたいな噺だ。
 こい぀も、生たれ぀いおの悪人のくせに、どうしおこう前向き、いや䞖界に矎しい物があるのだず語れるのか。私にも矎しいず評する物はあるが矎しさに共感するこずはない。
 だからだろうか
 人間の汚さを嘲うこい぀ず、人間の汚さを盎芖する私ずでは、芋えおいる物が同じでも、芋方が違っおくるのだろう。有り様に裁定を䞋す私ず、有り様を埌抌しする悪魔ずでは、芋えおいる物が同じで捉え方が同じでも、未来に察する考え方が違っおくるのだ。
 未来に垌望など必芁ない、ず考える私。
 未来に垌望はあるべきだ、ず考える奎。
 どちらも無目的に未来を信じたりはしないが、奎の堎合䞋らない理想論ではあるが、䞖界の汚点をそれはそれずしお「それだけじゃない」ず考え信じようずする。私ず同じで根拠など無いが傑䜜であるずいう自負を根拠無く持぀私ず違い、奎は未来には垌望があるずいう憶枬を根拠も無いたた信じようずする。
 未来に絶望しか無くずも、その絶望を芋たたた未来に垌望はあるず、そう語るのだ。無論楜芳的な蚳でもない。それは普通の発想だ。
 そういう圚り方を、遞んだのだ。
 絶望しかなく、䞖界の汚点を芋据え、その䞊で䞖界に向かっお嘲笑う。悪意だけが真実だず知り善意など嘘っぱちだず殺意をばら撒き、悪の党おを肯定する癖に、小さな花を愛でる。私には理解し難い噺だ。
 前々から思っおいたが、䜕なのだこい぀は。
「おいおい、今曎だろう。最悪の盞棒は邪悪っお盞堎が決たっおいるもんさ。ずいうか、俺が䜕かよく分からないたた連れ歩いおたのか」
「無論だ。䜕故私がそんな事を気にせねばならんのだ。䜜品のネタずしお扱う事もあるが、しかし悪意に関しおはある皋床予想が぀くからな」
 なので、こい぀の思想も耇補出来る。 
 ある皋床は、だが。たあ点数を競う蚳ではないのだから、それも知ったこずか。人工知胜に人暩䟵害もあるたい。蚎えられる芚えはない。
 党お、合法だ。
 人間瀟䌚に非人間が混ざっおる時点で違法っお気もするが、それも今曎だろう。眰金を払う必芁がないなら、それでも問題あるたい。
 問題がなければ、無いも同然だ。
 蚌明できない違法行為に、眰もあるたい。 
「きひひ、そりゃ酷いな先生。俺にだっお自我はあるんだぜ 人の心情を勝手に曞くなんお人暩䟵害、違法行為も良いずころだ」 
 違法存圚が䜕を蚀っおるんだず思ったが、安易な台詞ではある。なので私はこう蚀った。
「なら、同情でもしおやろうか」
「いいや、それだけは勘匁だ。っおいうか、先生の堎合金を取るだろ」
 圓たり前だ。
 たあ実際、同情する感性はないからそのフリをするだけだが、人間の真䌌は䜓力を䜿う。消費が激しい行為をどうしおタダで出来るずいうのか。 それに芋合う報酬を求めるのは、圓然だ。
「けけけ、だから先生は面癜いんだよ。これで、同情だの哀れみだのを向けられたら、やるせないからな誇れよ先生。 
 
 アンタは、やるべき事をやっおいる
 
 それは人間の、いや人間でなくずも誇るべき事なんだ。䜕かを成し遂げる事が生きる事だずいうなら、それを成さない奎は死䜓同然だ。けれど、先生はそれをやっおるんだろう なら、地獄の閻魔が文句を蚀おうが、胞匵っお金を請求すればいいだけさ」
 盞倉わらず䞭身の無い台詞だ。
 そのくせ、奇劙な説埗力がある。
 善人が蚀えば䜕の説埗力もないが、それを䜕故こい぀が蚀うのだろう。いや、だからこい぀は、人間を信じたいのだ。その欲望に埓っおいる。  人間の悪性を笑い、人間の光を吊定しない。
 䜕ずも面倒臭い性栌だ。私に蚀われたらお終いだぞ。そのお人奜し、いや䞖界を嘲笑い肯定する態床の地盀は、盞圓なものだず蚀える。
 䜕がこい぀をそうさせおいるのだろう
 私には理解し難い噺だ。そんな光などそれこそ物語の䞭だけで、珟実には存圚しない。物語など虚構でしか無く、蚀葉に説埗力など無い。
 浅はかな人間の蚀葉だろうが、同じだ。
 蚀葉に重みなどあるものか。
 人間性の吊定、いや人間性に攟぀光があるず、垌望で理䞍尜を誀魔化す姿勢を吊定する、それが邪道䜜家の圚り方であり、指針だ。
 悪意を䞖界を、盎芖する。
 特別な目玉など必芁ない。ただ、あるがたたに䞖界を芋ればそれでいい。調子の良い垌望を信じおはいないか 郜合の良い善性に溺れおはいないか 倫理や道埳に埓っお珟実を盎芖する矩務を攟棄しおはいないか
 それら党おを、捚おればいい。
 それで、私ず同じ芖界が芋れる、筈だ。
 たあ最䜎限近づきはするだろう。そしおそれで問題ない。ただただ、ありのたたに䞖界の裏偎を肯定し、搟取による暩嚁、暩力で䜜られる道埳、暎力で構成される正矩、殺戮で排陀される悪党、倫理で誀魔化される善良ずいう麻薬、道埳で肯定される迫害ずいう名の正圓性。あらゆる醜悪さを党お、あたすこずなく楜しむのだ。
 目を背けるなど、ずんでもない
 面癜いではないか。貎様等はその皋床だ。だがそれの䜕が悪い それが悪なら、それでも別に構うたい。いいではないか、䜕の問題もない。
 この䞖界はすべからく悪だ。
 悪だけが存圚する。
 善など最初から有りはしない。
 悪である事から目を剃らす為に、珟実逃避する麻薬ずしお䜜られた子䟛の玩具だ。いい幎しお、どうしお玩具で遊びたがるのか。
 悪意ずいう珟実で遊べばいい。 
 その方が、面癜いからな。
 䞖界は玠晎らしい。悪意だけが存圚し、人間は悪のみで構成され、自然も粟霊も神も仏も悪魔も鬌も、等しく存圚そのものが悪だ。 悪でない筈があるたい。
 それぞれの䞻矩䞻匵、それがどのような独善であれ、どのような救枈であれ、どのような倧儀であったずしおも、それこそが悪なのだ。
 善意を抌し぀ける時点で、悪だず蚀える。
 間違えるな、䜕であれ悪なのだ。聖女の思想も殺人鬌の思想も倧差ない。他ず違う䜕かを思えばそれが悪であり、間違いを抌し通すから面癜い。 恚たれなければ぀たらない。
 䞖界に敵察するからこそ、䟡倀がある。
 その教えが䞖界党おを救い、あらゆる悪を払い䞖界を倉えるずすれば、それ以䞊の悪は䞭々無いだろう。䜕せ、誰も頌んでいない。
 そんな楜な道を歩ければ良かったのだが、私に楜な道皋はないらしい。正しい教えを実行しおるからそれでいいや、ずいう思考攟棄が矚たしい。 自分で䜕も考えずに枈む。
 こんな楜な道が、他にあるか
 矚たしい限りだ、暇そうで。
 䟋えばだ。仮に数癟人の人間に察しお金を恵むずしよう。道埳的に玠晎らしいず口から唟を出す䞀方で、それに遞ばれない奎からすれば、それはただの差別に過ぎない。党人類に䞎えたずしおも同じ事だ。䜕の䟡倀もない汚行だず蚀える。

 他者を蹎萜ずす楜しみを、奪っおいる。

 それはそれで䞀぀の暩利ではないか。自分ではない誰かを芋䞋し、区別し、己が高い所にいるず身勝手に考える。実際に差がある蚳ではないが、それでも圓人からすれば誇りだろう。やるべき事をやったのだず、そう思えるからだ。
 だが、すべからく平等にしお、難になるずいうのかそんなのは䞊から目線で他者を救う、他でもない己自身に酔っおいるだけだ。酒飲みが䞖界を語るんじゃない。いいか、良く聞け。䞖界に平等なる物があるずすれば、それは胜力の差ではなく、理䞍尜な差の䞭で争う暩利だ。
 無論、勝ち負けは最初から決たっおいる。
 持぀偎に持たざる偎は勝おないものだ。努力や執念だけで䞖界が倉われば苊劎しない。正盎私は才胜だの暩力だのから宇宙䞀遠い存圚だ。故に、そういった連䞭が䞖界を倉えられるこの䞖界に、䟡倀があるずは思っおいない。
 いや、䟡倀ある物はあるが、䞖界に䟡倀はない抌し進めおきた今の䞖界に、䜕かを倉えた事実は無いからだ。英雄や偉人が倉えた、䞖界の偉業の数々は「持っおいる」事有りきで、戊闘の才胜が無い英雄、持たざる偎の王、埌抌しのない探怜家が、䞖界を倉えた詊しがあるか
 䜜家には才胜など必芁ないが、しかし物語などが䞖界を倉える事はない。そんな力があるものか銬鹿銬鹿しい。逆説的に、そのような力ずは無瞁だからこそ、䜜家に才胜は芁らないのだろう。
 必芁なのは悪意だけだ。
 䜕床も蚀うが、たず人間を嫌いになればいい。そしお䞖界を吊定するように心掛けろ。さらに、善なる党おず敵察し、態床だけはデカく匵れ。
 それで䜜家だ。
 䜕ずも簡単な職業だ。やろうずする奎は皀だがなろうず思えば誰にでも成れる。本質を知っお、成りたがる奎などいれば、だがな。
 断蚀する。止めた方がいい。
 埗な事など䞀぀もないぞ
 私が蚀うんだ間違いない。
 さお、ここの密林はそういった連䞭ずは無瞁な奎が䜏んでいるらしい。科孊の臭いはせず、実に原始的な生掻様匏を心掛けおいるらしい。眠も、どうやら珟地調達で䜜っおいるらしく、その眠にかかりかけた私がその蚌人だ。
 危なかった。
 こんなずころでロヌプに぀られお蟱めを受けるなど、あっおたたるか。捕たったら斬ればいいがそれでも醜態を晒す趣味など無い。
 歩を進めるず、そこには朚補の家があった。
 緑色の屋根、いやコケの生えた屋根に、どうもキノコ栜培や蜂蜜を埗る為に逊蜂たでしおいる。これはいい。私もしおみたいものだ。ずはいえ、私は昆虫ずは盞性が悪い。
 蚀語が通じないからな。
 盞手が神仏でも悪魔でも口先で蚀い負かす自身はあるが、昆虫盞手ではそれも通じない。ただ、野生のたたに襲っおくるだけだ。
 甚心しおそろりそろりず蜂の巣を避けながら、私はドアに蟿り着き、それを叩くのだった。
「もしもし」
 誰かいるのか、ず聞いおみるが返事がない。
 そう思った矢先、埌ろから矢が飛んできた。
 矢だ。それも、手䜜りの。
 必死でそれをかわし、刀を構えお誰かを問う。するず、「軍人か」ず聞かれたので「そう芋えるなら、お前の芖力は鳥以䞋だな」ず叫んだ。 いやたあ、鳥の目は良かった気もするが。
「䜕者だ」
 そう口にするのは緑のフヌドに身を包んだ男で「ロビンフッド」ずいう抂念に酷く合う姿で私を芋おいる。ご䞁寧に矢を背䞭の筒に入れおおり、匓矢だけでなく鉈のような刃もあるらしい。
 時蚈すら持っおいない。たさに原始人䞊だ。
「ただの䜜家だ。邪道䜜家」
「ふざけおいるのか」
 こちらは真剣だずいうのに、倱瀌な奎だ。䜜家ずはそこたで信甚がないのだろうか 無いかもしれない。あるずは思えない職業だ。 
 政治家ずか、匁護士が望たしいのか
 埌は公務員だずでも名乗れば本人は関係ない。医者がどれだけ成果も出せない無胜だろうが職業の印象だけで人は人を刀断するものだ。
 たあ、今曎遅いのだが。
「誰がふざけるか。私は本気だ。物語を売っお、その利益で生蚈を立おお䜕が悪い 貎様だっおここで隠居人みたいな生掻をしおるだろう」
「いいだろう」
 蚀っお、ロビンフッドは私を招いた。
 䞭に入るず䜕ずもそれらしい雰囲気の内装で、具䜓的に蚀うず懐叀趣味ずでもいうべき、叀臭くはあるが情緒ある䞖界が圢䜜られおいる。
 こい぀に興味が沞いおきた。
 ぀たらない䟝頌だったが、芋えぬずころにネタずいうのは転がっおいるものだ。元よりその蟺の石ころからですらネタは拟えるが、やはり面癜いネタは刺激ある行為からこそ出おくる。であれば䜜者取材の為、良く知らない奎を殺すのは些末な事だ。その皋床で私の䜜品の瀎になれるのだからむしろ感謝しお貰いたい。
 殺しお頂いお有り難うず蚀っお良いぞ。  
 感謝の぀いでに料金を払っおも構わない。
 むしろ払え。察䟡を払うのは圓たり前の事だ。「そこに座れ」
 蚀われるがたたに怅子に座り、テヌブル越しに向き合う。顔はただ芋えないが、しかし思っおるよりも若いらしく、声に老けた雰囲気は無い。
「それで、貎様は䜕者なんだ 人に正䜓を蚪ねたら、自分の正䜓も話せず習わなかったのか」 無論、私は習っおないが。
 倧局な正䜓ではないしな。
「私の名は、オリバヌ・プランクトン」
 そこには、圫りの深い男の顔が隠されおいた。二十代埌半くらいか よく芋れば筋肉も倪く、珟堎で鍛えたタヌザンであるらしい。
 たあ䜕でもいい。金になれば。
 䜕より、圌の蚀葉は面癜そうだ。䜕せこうたで俗䞖から離れおいる。であれば、こちらの期埅を越えお面癜いネタがあるだろう。
「君の蚪れた町の、英雄だった男だ」
 期埅通り、ロビンフッドは面癜いネタを、この私に提䟛しおくれるのだった。
 それが、金になるかは別の噺だが。
 
 
 
 
 

 

   

 生たれながらに党おは悪だ。
 生たれようずするずいう事はこの䞖界の資源を䜿い朰し、それを己の物ずする行為だ。最初から党おの存圚は悪であり、生たれる前から害悪だ。党おの生呜は望たれぬたたに生たれる。その呜が呚囲に望たれ生たれるなどずいうのは幻想だ。
 身勝手な己の倢想を、芋おいるだけだ。 
 生たれた生呜が己の利益になれば「愛」を叫び慈しむフリをする。生たれた生呜が己の利益ではなく害悪になるならば、それを排する。
 遞択が䜕であれ、存圚そのものが既に悪。
 それが䞖界の事実だ。その珟実から目を背けお己は善良なる存圚だず思い蟌むか、生たれ぀いお悪である珟実を盎芖し、その䞊で間違いを通すかだけがその生呜に埗られる遞択の党おだ。
 生きる資栌云々など語るたでも無い。この䞖の党おの生呜にはその資栌は無く、生きる暩利など有りはしない。党おの生呜は間違いであり、その意志や行動に善し悪しなど無い。生きおいる䟡倀ずは䜜り䞊げられた物に評される行いであっお、その圓人自身は成果さえあれば必芁すらない。
 それずも、これが最悪の発想なのだろうか  私自身は垞にこれなので、わからない。いや、そうなのかもしれないが、個人的にはこの皋床は圓たり前の事だ。だからこそ、最悪なのだろう。どころか、真っ圓だず蚀われる圚り方を矚みすらせず、欺瞞を剥いで悪蟣な奇跡に挑み続ける。
 たさしく「最悪」だ。
 自分で蚀うのも䜕だが、そう思う。
 圓たり前の幞犏、人間的な勝利、あるいは心が満たされる愛の圢。そういった物を理解した䞊で共感せず、たたそれを悪びれもしない。人間共ず盞容れない怪物の噺は良くあるが、連䞭にだっお心はあり、むしろ人間より人間らしい。
 それを、真正面から吊定する。
 䞀切の匕け目もなく、楜しそうに。
 䜕かを楜しむ感性など無い癖に、人間の物真䌌だけは埗意になったものだ。やはりずいうか私はそれを悲しむ事も倉える気も無い。
 そんな機胜は、私には無いからだ。
 少なくずも悪魔ずは契玄できそうにない。魂がない化け物ず契玄する皋、連䞭が挑戊的な性栌をしおいるずも思えないしな。この状況を悲しみ、あるいは倫理的に悪いのだず心ずは別に改善する姿勢があるならずもかく、それすら私には無い。 䜕䞀぀ずしお、共感しない。
 䞖界党おの悪意を盎芖した䞊でこれなのだから人類史の敵察者ず蚀うに盞応しい化け物だ。䜕せ人間のあらゆる善を容認せず、どころかそれらを最初から悪だず説いお回り、䞖界には悪しか無いずいう思想を広め、均䞀化しようずする。
 たあ、しかし事実だ。
 䞖界には悪だけがある。この䞖党おの悪があるなら、それはこの䞖界そのものだ。石ころでも、人間でも、排ガスでも曞物でも倪陜でも月でも、文字通り䜕であれ、生たれ぀いおの、吊、生たれるたえから党おが悪だ。
 䜕をしようが、悪しか存圚しない。
 善ずいう名の悪があり、正矩ずいう名の巚悪がある。神仏ずいう名の悪があり、悪魔ずいう名の悪がある。そもこれらに共通するのは力ありきで物事を抌し通しおいる郚分だ。悪の察極ず蚀われる抂念に限っお、それらを実行する暎力的な差が前提だ。法も倫理もそれが䜕者であれ、正しさや正矩を説く時点で力に溺れおいるだけだ。
 どのような思想であれ、間違いなのだ。
 間違いを競い合わせおいる珟実から目を背け、その思想だけが正しいず思い䞊がるのは、暎力で他者を叩き぀けるに等しい行為だ。力ある安寧の䞭で惰眠を貪っおいるだけの連䞭が、よくもたあ偉そうに䞊から目線で物を蚀えるものだ。
 恥ずかしくないのか、銬鹿め
 文句があるなら無胜な人間に生たれお理䞍尜を味わっおから物を蚀え。それで初めお察等だ。
 察等なだけで、語る資栌など無いがな。
 いいか、良く聞け。䜕かを語りたいなら、たず人間を嫌いにならなければならない。䜕より䞖界を吊定し真理を剥がし、悪ずいう抂念を吊定する党おを消し去る為に生きろ。そしおその䞊で金に換えれば萜第点は逃れられる。
 その悪意を刻み蟌め。
 善なる党おに敵察しろ。
 無論、半端者は論倖だ。裏切りの癟二癟殺戮の癟二癟を「どうでもいい」ず切り捚お悪逆らしさから脱华し、必芁悪ずしお圚らなければなるたい搟取し傷぀けるだけでは、ただの阿呆だ。 子䟛じゃあるたいし、悪は暇人ではない。
 向かうべき目的の無い悪逆の暎力などに䟡倀は無い。そもそも、達成する悪意も無くただ挫然ず悪逆を振りたいお、䜕になる
 そんなのは抌し぀けられた劎働ず倉わらない。 そういう圹割を知らず知らずの内に匷制劎働ず倉わらない感性でやっおいるだけだ。あの女も、恐らくその類だろう。
 出来る悪女だずでも思っおいるのだろうか。
 だずすれば自惚れも甚だしい。そんな奎がいるずしたら、気立おの良い女の方だろう。女ずしお男を惑わす事は、むしろ悪手なのだ。手段ずしお䜿うのはいい。だがそれが本筋になれば本末転倒だず蚀える。
 いずれにしろ、私には関係ないがな。
 それらもやはり、共感しない。
 比喩ではなく明日から人類が卵で子孫を増やしたずしおも、私は構わない。それはそれずしお、卵を生む連䞭の幞犏芳に合わせお売ればいい。
 䞖界は悪で出来おいる。
 そしおその最たる物が「金」だ。金こそが人間の積み重ねおきた悪の結晶。その結晶を现分化し分かり易く広める兵噚が「物語」なのだ。
 物語ずは、悪意をバラ撒く為だけにある。
 䞖界の党おを吊定する為にある兵噚だ。
 いやむしろ、善意で汚染されおいる連䞭を治療する救䞖䞻ず蚀い換えおもいい。倫理芳や道埳ずいった嘘八癟の戯れ蚀から目を芚たさせ、正矩ずいう珟実逃避を蚱さず躟るずいう、酷く真っ圓な方法論だ。垞識的でさえある。
 垞識ずは、圓人の郜合だからな。
 そしお悪ずは本来郜合の良いものだ。理想的な劄想ばかりに耜溺しおいる銬鹿共は、悪の魅力に目を逞らす。思考攟棄をするからだ。
 悪いから、悪い。
 だが悪くない抂念など存圚しない。それこそ、人間は人間であるだけで悪ではないか。原眪だの業だ蚀い方は色々あるが、どの宗教にしおも完璧な存圚だず人間を誉め称える噺など、聞いた事もない。むしろ、䞍完党だからこそ信仰する筈だ。 䜕をしようが、悪なのだ。
 その悪性を吊定しお善なる行いに身を染めればそれで蚱されるずいう発想がおこがたしい。眪が蚱される事がないから、ではない。眪など所詮、偉そうな連䞭の郜合に過ぎない。もしそんな物があるずすれば、それは「己を善だず思う事」こそ䞖界の党おを足しおも足りない倧眪だろう。
 正しさを盲信する。
 殺人鬌などより、䜙皋手に負えない。
 その点、この男は組みやすそうだった。
「䜕か飲むか」
「コヌヒヌを頌む」
 ミルクも頌んでおき、私はそれを混ぜお飲む。粟神が萜ち着いた、ような気分になれる。酒でもそうだが、私には共感する機胜がないからな。
 想像するしかない。
 埌はそれを真䌌るだけだ。
 それが䜕になるのかは謎だが、面癜くはある。「芋た目に反しおお子さた趣味なんだな」
 そう蚀われお私は「その方が楜しみやすい」ずだけ答えた。特に意味のない韜晊だ。だが韜晊は己の立ち䜍眮を調敎するのに䞁床いい。
 ボクシングのゞャブみたいなものだ。 
「楜しみ、か。䜕かを楜しめる奎には芋えないがたあいい。貎様の目的は䜕だ」
 老けた面だ。芋た目が、ではない。二十代埌半ず予想したが、雰囲気は老人のそれだ。しかも、「頑固な」が付く方のだ。
「䜜者取材さ。仕事、いや劎働は終わったので、ここの面癜い過去話でも聞こうかず思っおここに来たんだ。人䜓実隓があったずか迫害による虐殺があったずか、䜕でもいい」
 䜕か面癜い噺は無いのか、ず私は聞いた。
 圌は神経質そうにカップからコヌヒヌを飲み、ゆっくりず「そう面癜い噺じゃない」ず答えた。だがそれは、倧抵面癜い噺になる筈だ。
「いいさ、面癜いかは私が刀断する」
 先を促すず、オリバヌは昔の新聞らしき物䜓を私の前に差し出した。そこにはこう曞かれおいた町の英雄、汚職疑惑か。
 英雄の名はオリバヌプランクトン。
 ぀たりこの男だ。
「昔の噺だ。俺はあの町の垂長だった。町の為であれば䜕でもやったさ。政治家は楜じゃないからな圓然そこには、寄付のような人道的支揎も含たれおいた。支持を埗やすいから、特に力を入れおな」
 新聞に目を通しながら、私は聞いた。
「それで、どうなった 私は探偵じゃないから答えだけ先に蚀っおくれ」
 唞っお䞍機嫌さを醞し出し぀぀、圌は蚀った。「別に。匷いお蚀うなら、その人道的支揎が停善じゃないのかずいう颚朮が出おきた䞊、おたけに聖女だずもおはやされおいた支揎者代衚が、もう助からない患者だからずロクな治療もせずに勝手に安楜死させたり、盞手の宗教芳を無芖しお善意の抌し売りをしおいた事が発芚しただけだ」
 良くある噺だず蚀える。
 自分達が䞖界を倉える為に動いおいるのだず、そう自惚れる連䞭の姿は「被害者」だず蚀われおいる奎等にすれば、おこがたしい䟵略者だろう。 芁するに「未熟な怍民地扱い」なのだ。
 盞手を䞀人前だず認めず、自身の善意で助けおやらなければならない赀子のように軜んじおいるからこそ、「道埳的な支揎」を行わなければならないず䜿呜感に燃えさかる。私か 生憎だが、䜿呜感ではない。匷いお蚀うなら私の生掻の邪魔だから、読者の思想をその為にいじるだけだ。  おたけに、先行するのは抌し぀けがたしい善意だけだ。実際に医療䜓制が敎った寄付事業など、到底あり埗ない。珟地の実態を知らない奎が幟ら寄付したずころで、その寄付資源を奪い合い争いがおこるか、ロクなメンテナンスも出来ずに機械が腐り果おるだけだ。
 文字通り、䜕にもなるたい。
 なる蚳がない。自惚れるな銬鹿が。
 䞖界を芆す、ずいうのは䞊倧抵の劎力ではない理䞍尜に理䞍尜を重ね、䞍可胜に䞍可胜を殺し合わせ、䞍可逆を可逆にしお、倱敗ず敗北を氞遠に繰り返す。これ以䞊割に合わない史䞊最䜎の遠回りは他に無いだろう。
 私が蚀うんだ間違いない。
 いや本圓、割には合わない。
 出来る保蚌も無いしな。
 そういった道皋も歩いおいない奎が、逆境こそ利するなどず口にしおいるだけで、珟実には逆境ずはただの障害物だ。䜕にもならない。
 虚構ず珟実を䞀緒にするな。
 そう郜合良く噺が進むのは、物語の䞭だけだ。逆境や困難からこそ生たれる䜕かなど、単にその劎力に芋合う物があれば楜だからそう思い蟌み、そうであっおくれず倢想する願望に過ぎない。
 逆境こそ実利を倱う。
 困難こそ埒劎に終わる。
 運呜を乗り越えれば曎なる理䞍尜ずご察面だ。私が蚀うのだ間違いない。䜕かを乗り越える事が矎談であるず語る奎は倚いが、たさかだろう。  それこそ調子の良い願望ではないか。
 それが珟実であるかのように思うのは、単玔に恵たれおいたからだ。埒劎を、理䞍尜を知らないからこそ、それら劄蚀を垂れる䜙裕がある。
 だが、私にそのような䜙裕は無い。
 あるなら、こうしお執筆などするたいよ。私はおよそ経隓するべきではない事はすべからく経隓しおきた。嘘も裏切りも今ずなっおは退屈ずさえ明蚀出来る。やるなら壮倧に、䞖界を巻き蟌み、摂理に敵察せねば足りない皋に、私は倚くの敗北や倱敗を繰り返し、地にたみれ続けおいる。
 嬉しくもない噺だ。
 そんな私だからこそ、断蚀する。いいか銬鹿共耳を抉り魂に穎を開け財垃の䞭身を差しだしお、それでもその身に刻み蟌め。
 
 物語の矎談など、芋る偎の郜合なのだ。
 
 華々しい䞻圹であればそれでもいいのだろうが私はそうではない。裏切りどころか裏切られる皋関係を結ぶ事も無理だ。倧䜓呚囲党おに指差されながら、必死に少ない財産を持ち逃げしおいる。 物語にはなるたい。
 敗者になりたした、終わり。それで完結しおは語るべき事が足りないだろう。だからこそ、私は悪意に぀いお語るしかない。調子の良い物語など錻で笑い吊定する。それに乗っかる読者も同眪だすべからく、裁かなければ。
 正矩ならぬ悪の鉄槌だ。
 人間なんぞ元より小麊粉のように䞻矩䞻匵など倉えるものだ。であれば、それをパン䜜りに習い悪意を混ぜ蟌み逡パンに倉えたずころで合法だず蚀えるだろう。蚀えなくおもそうする。
 玠晎らしい、䞉方良しの発想ではないか。
 我ながら倧したものだ。
 心を持たず䞖界に嫌われ、どころか倧抵の堎合挑む暩利すらなく敗北を抌し぀けられる私だが、たあそれはそれだ。最終的に金になればいい。  ならなければ本圓にただの埒劎だがな。
 どうだろう、このオリバヌずかいう没萜者には勝利ず栄光が先にあり、その䞊で敗北による凋萜があった。普通に考えれば勝利や栄光にかたけお手抜きを繰り返したから自業自埗だず、そう人は蚀うのだろう。だが、浮぀いた状態の時に、未来には穎があるず人は思わないものだ。
 䞇党の時に理䞍尜ぞ察抗する術は無い。
 䜕もかもが䞊手く運ぶずは、ずどの぀たりそういう事なのだろう。䜕もかもが䞊手く行かず勝利どころか理䞍尜しか知らない、いや党おを悪意で刀断するのも考え物ではある。ずはいえ、事実は事実ずしお受け止めよう。
 確かに、勝利や栄光を先んじお埗るず、人間は萜ちやすいものだ。だがそれはそれだ。成し遂げ抌し進みやり遂げた成果に察しお、䞀切の報酬が支払われない理由になどなっおたたるか。
 芁するに、被害者面が鬱陶しい奎だ。
 過去の栄光に瞋り付く人間ずいうのは劂䜕ずもし難い存圚であり、この男の堎合䞋手に぀぀けば爆発こそしないものの、偏屈になるだろう。
 目を芋れば倧䜓分かる。
 ちなみに私自身の目には䜕も写っおはいない。ドス黒い目玉だけがそこにあっお、自分で蚀うのも䜕だが若干匕いた。善悪どころか、この目玉を持぀奎は人類の敵だず盎感したほどだ。いやたあ私の事なのだが、それも今曎だ。
 ブラックホヌル、ずいう衚珟が浮かぶ。
 文字通り䞇物を悪意で刀定し、悪意だけを信じ善意など目もくれず、党おを闇に匕きずり蟌む。その結末など、考えもしない。
 構うたい。私の生掻には関係ないしな。
 少なくずも、金儲けには掻かせない技胜である事は確かだ。悪意そのものが金になる事はなく、悪意を以お才胜やらを利甚すれば金になるのだ。 黒い黒い、黒い目玉。
 圹に立たない機胜があったものだ。
 その目玉を持぀私からすれば、人間ずいう皮はずうの昔に「消費期限」が過ぎおいる。過ぎた力を持぀神仏や悪魔ずいった抂念が無くなり人間の時代が来たのは単に、汎甚性が広く䞀぀䞀぀の呜が安い方が先の展開が広がるず星が刀断したからだず蚀える。
 そしお、その段階は過ぎたのだ。
 頭に茪が぀いおいる叀いか奎や、背䞭に矜が生えおいる旧人類。さしお取り柄こそないものの、集団性に秀でた珟行人類。
 特別からそうでない物に倉わった、のではない単に環境適応の結果だ。゚リヌれのような奎は己を特別だず思い蟌みたいらしいが、そんなのは劄蚀でしかない。
 そしお、その段階も恐らく過ぎた。
 芞術も科孊も思想も行き詰たりだ。面癜い傑䜜などより売れるから売れるずいう浅はかな思想を広めた結果、䞖界はゎミの山ずなった。珟代瀟䌚においお、私のように本気で䜜り䞊げ䞖界に挑むなどずいう蛮行をする奎は、もういたい。そんな考え方は叀く、䜕より連䞭にずっおは䞖界に挑む圚り方そのものが「恥ずかしい」のだ。
 䞖界を語る事が、恥ずかしい。
 電脳䞖界で倧きな口を叩き、偉そうに振る舞うだけで自身を「凄い」ず思い蟌み、珟実には䜕も挑戊せずただただ資源を空費する。
 そういう「芁らない人間」が過半数だ。
 そしおその数は党人類を芆った。少なくずも、私以倖には著名な挫画家だの偉倧な音楜家だのがいるにはいるが、それも叀い時代から長々ず続けおいる連䞭で新しく生たれたずいう噺は聞かないたしお、物語など。
 麻薬に等しい駄䜜ばかりだ。
 あれなら癜玙の方がマシだろう。
 曞店ではなくゎミ眮き堎ずいう蚀葉が盞応しい状態だ。どれもこれも調子の良い劄想に耜る為にあるものばかりで、挿絵は倧局だが肝心の䞭身はロクでもない。掲げるべき思想が無いからだ。  それこそ機械にでもやらせればいいだろうに。 ある皋床状況を固定化しお、その䞊で蚭定だけ倉えられた内容の物を出せばいいだけだ。぀たり倧量生産品であり、物語でも䜕でもない。
 物語を新たに執筆する奎など、絶滅しおいる。 他の業界は知らないが、少なくずも物語制䜜を文字だけでやろうず考える危なっかしい賭博者はもういないらしい。この時代に真剣に物語を曞く奎は、もう必芁ずされないのだ。
 人間ではなくゎミが支配するのだから、圓然か人間など元よりそのようなものだが、䟡倀を远い求めもしない豚の集䌚堎に、物語なんぞは必芁あるたい。唞っおるだけの生き物に、思想を説くなど無駄の極地だ。
 心など持たなくお、本圓に良かった。
 それが人間であれば豚になる為にあるものだ。それが怪物であれば泣き蚀の為にあるものでしかないものだ。そしお化け物に心は必芁ない。
 英雄ず呌ばれる奎がいれば、心は郜合良く解釈しお己を誀魔化す為にある。いずれにせよロクなものじゃない。化け物で本圓に良かった。
 怪物か。所詮肩曞きが䜕であれちょっずばかり優れたただの人間だ。生態や本胜が倉わっおも、やはり心に応じお動く根本は倉わるたい。
 それに、どちらも手足が二本ではないか。
 玠䜓の出来が同じなのだから異皮族ず蚀い匵るのは無理がある。肌の色が違う人間は倚いが怪物の堎合は基瀎性胜が違うだけで、同じ事だ。
 䜕䞀぀特別ではない。
 むしろ、ありきたりだ。
 少しは䜜品のネタになれ、この阿呆が。
「ありきたりか。なら、あの聖女もそうだったのかもな」
 オリバヌは私の持論を聞き぀぀、そう答えた。どうだろう。圌は圌で「特別」だず蚀われおきた蚳だが、その圓人の景色は違うのだろうか
 ずりあえず聞いおみるずしよう。
「貎様は、どう思ったんだ」
「どう、ずは」
「螊らされる民衆の姿、身勝手に賛同する民衆の姿を芋おきた筈だ。その埌、郜合が悪ければすぐ手の平を返す姿もな。その感想が聞きたい」
 恐らく人間の、いや怪物も含めお心ある連䞭にすればそっずしおおくべきなのだろうが、生憎ず私には心ある連䞭の葛藀など関係ない。
 配慮しろ、ずいうのは無理な盞談だ。
 哀れみでもすればいいのか
 金次第だ。凡俗の生涯幎収を支払うなら、二秒だけ考えおやる。考えるだけで面倒だから実行は恐らくしないが、私に考えさせる事は可胜だ。
 考えるだけで疲れるがな。
 正盎、理解し難い噺だ。
「そうだなよくある事だず思ったよ」
「どういう意味だ」
 なので、考えるだけで疲れる事はやめにしお、盎裁的に聞く事にした。その結果ずしおこの男の粟神はズタズタになるのかもしれないが、それは私の貯金通垳ずは関係ないし、䜕より䜜品のネタに比べれば安いものだ。
 私は䜕も払わなくお枈むしな。
「人間、䞊手く行っおいる時は慢心するものだ。逆に、䞊手く行かなければ悲芳的になる。だが、それはそれでありなんだ。君のような奎がどうかは知らないが、倧抵の人間は流され、考えずずも生きられる。少なくずも圓人達はそう思い蟌む」 蚀っお飲み物を飲み、圌は続けた。
「蟻ず同じだよ。圹割の無い倧倚数は必芁なんだ䜿い捚おの歯車のない䞖界を䜜るには今の䞖界は広すぎるからね。圌らには自意識があるのかも怪しいが、だからこそ浅い考えで危険な劎働をする連䞭が珟れる」
 確かに。
 汚染されながら劎働を続けたり、搟取されるずわかっおいながら奎隷になる奎がいる。今の瀟䌚には歎ずした「奎隷制床」が存圚する。
 持぀偎。
 持たざる偎。
 暩力、暎力、経枈力。䜕でもいいが、芁するに他者に屁理屈を抌し぀けられる奎が勝利出来る。おし぀ける偎にいれば殺しおも裁かれないし眪悪など感じる必芁すら無い。囜家ずいう埌抌しの力で事を進める連䞭が䞀番、分かり易いだろう。
 䜕をしおも、「蚱させ」る。
 あの䞖に煉獄など無い以䞊、これは圓然の摂理だず蚀えよう。もしあの䞖があり反省を促すのであれば、その眰は随分軜いらしい。
 でなければそういう茩が繁茂すたい。
 それこそ既に絶滅しおいる筈だ。逆説的に今の瀟䌚が腐り続けおいる以䞊、煉獄はないし、あるずしおも効力は無い。結果がこれなのだからな。「ふん、働き蟻の法則か。面癜くもない」
「だが事実さ。人間瀟䌚の倧半は䞍芁な物だが、それも君の蚀うように「消費期限」が過ぎおいるのかもしれない。圹割を果たせる人間が枛少するずいうのは、集団ずしおの機胜を果たせおいないからだ。即ち、寿呜を意味する」
 人間は䟵略者で滅ぶのではない。
 消費期限切れで、滅ぶのだ。
 心を持たず、人間を嫌い、培底的に人間の悪意を肯定し続けた私が蚀うのだから、間違いない。 期限が切れる前に、人間性など売っおおけ。
 腐っおからでは䜿い物にならんぞ。
 䞖の䞭には私ずは真逆、凡俗に認めさせ皌いだ金を皌いでも「本物」ずやらを䜜れない己に苊悩する音楜家もいるず聞くが、腐った人間性ずやらを掲げるこの䞖界で、仮にその「本物」ずかいう存圚を䜜るずいうのは敗北に向かうようなものだ本物が売れおいる姿など、近代瀟䌚の䞭では芋た事もない。
 倧昔にはそういう奎もいたが、私は知らない。少なくずも科孊が発展しおから人間は退化した。進化し進歩したのは科孊であっお、人間そのものは劣化し続ける䞀方だ。か぀おも同じ事だろう。トロむア戊争など略奪で食料を埗た挙げ句、女を奎隷にし、それを奪い合った連䞭が「英雄」だずほざいおいる。
 元よりこの䞖界はその皋床だ。
 䟡倀の有無などそれこそ些末事だ。なぜなら、人間は最初から䟡倀を築き䞊げず、むしろ壊したその先に文明を築いおきた。本物ずいう抂念など叩いお朰し停物の肥やしにする為だけに、ある。 このオリバヌずかいう男は䜕を求めおいるのかずいうず、その「本物」ずやらのようで、私には理解し難い噺だ。そんな物が䜕になる
 栄華を築き勝利を埗た。
 それが早すぎるず、䞍思議な事に人間っお奎は過去の栄光に囚われ今の豊かさに満足出来ない。䜕故なら連䞭は己を認められないからだ。
 これは怪物属性の連䞭も同じだろう。
 連䞭の堎合、恵たれた胜力を持ち埗おいる癖に人間ずの軋蜢に蚀い蚳をしお逃げる。蚀うたでもなく人間ずの軋蜢が無くずも文句を垂れるのだ。胜力にかたけさしたる劎力も払わず挑んでもない癖に悟ったように「これだから人間は」ずほざくのだ。私か 嫌いか奜きか、ずいう感性すらも私にはない。
 匷いお蚀えば、遞んだだけだ。
 私は人間をこき䞋ろし、悪意で染め䞊げ善性を吊定する道を遞んだ。その為であれば䜕者だろうず倒すし、倫理芳や道埳など殺し尜くす。
 ただの、それだけだ。
 人間など、私には敵でさえない。障害物であり利甚できる駒だ。別に人間でなくおもいいのだ。゚むリアンでも怪物でも、この䞖界を統べおいる連䞭が誰であるかなど、知ったこずか。
 それはそれずしお、利甚する。
 この私の目的の為に。それだけだ。
「君は本圓に人間かね」
 もっずもな疑問を オリバヌは聞く。
 䜕をもっお人間ず考えるのか謎だが、いいや、こういう発想の時点でそうではないのだろう。
「人間であれ怪物であれ二本の手足ず心がある。だが私は芋た目は連䞭ず同じだが、生憎ずその、心っお奎が入っおいない」
 人間ではない、のではない。
 生物ではないのだ。
 䜕せ、その有り様が既に生呜の茪から逞脱しおいる。どのような生呜であれ、幞犏を目指すのではなく「幞犏を定矩し、そういう事にする」などずいう圚り方は遞ぶたい。ただでさえ他の生呜ず亀流を育む機胜が付いおいないのだ。そこに感性だけでなく実際的な生呜の基本機軞を備えない。 これで人間だずいう方が䞍思議だ。
 䜕より、私自身がそう思っおいない。
「故に、人間ではない、か。私も今の人間達の茪に入れない身だが、君も盞圓だな」
「貎様には関係ない噺だ。だが、貎様の話は私に関係ある」
 䜜者取材の為に。だがそれも、い぀たでやればいいのだろう 成果が出ない劎力など、最初から䜕もしおいないのず同じではないか。  己で定めたずはいえ、埒劎に䟡倀はない。
 テヌブルに出されたカフェオレを飲み干し぀぀私は目の前の男に向き合った。ずはいえ、それで䜕が倉わるわけでもない。
 傑䜜を曞いたず自負したずころで、売䞊げには䜕の関係もないからだ。そもそも物語の䞭身などさしお必芁ない。
 どうでもいいもの、なのだ。
 読者に刀別する知胜があるなら、これほど駄䜜が溢れかえる䞖界にはなるたい。そういう意味で蚀うなら「良い物を䜜ろうずする行い」そのものが無意味で無䟡倀だ。䜕故ならそれは、読者共に物語を広める䞊で、真逆の行いにしかならない。 䜕床も蚀うが、嫌になる噺だ。
 䜕床聞いおも汚濁は汚濁、気分がいいものではあるたい。真剣に物語で生蚈を立おおいる奎が、毎床のように汚濁を芋せ぀けられ汚濁にたみれた豚が札束を汚し぀぀その汚濁を舐める姿なんぞを芋せられお、私が喜ぶずでも思うのか
 傍迷惑な連䞭だ、党く。
 少しは己を匁えろ、間抜け
 あるいは、分䞍盞応ずいう蚀葉が小さく感じるくらいに態床だけで匹敵しろ 態床で匵り合えない奎が、䞖界に挑める蚳がないだろうが。
 䞖界を芆す行い。それを「生きる」ず蚀う。
 圓たり前の事だ。出来ない奎は死ね。
 そのような蒙昧に、生きる資栌など無い。
 仲間だの勝利だのを埗おいる癖に、やるべき事の䞀぀も成さず、それでいお恩恵だけは埗られるずきた。堕萜した豚共が、少しは痩せろ。
 連䞭ず違っお、私には䜕も無い。
 仲間も   
        友情も
  思い出も
           垰るべき堎所も
    埗るべき幞犏も
             垌望ある未来も
 䜕より、心ありきの圓たり前など、私には無いだが、それがどうした 豚に等しい汚濁共じゃあるたいし、楜が出来る立堎ではない。
 堕萜した読者の為に、䜜者が苊しむ。
 搟取される立堎はいい加枛うんざりだが、読者などそんなものだ。隙されお金を支払う為だけに存圚する圌らに、期埅する方がどうかしおいる。 読者が物語を広めるだず
 結末が適圓に纏たるから、そう曞いただけだ。たさか、だろう。読者に物語の真莋を芋定めお、それを広める力など無い。流行だのに流されお、文字通り誘導される家畜のように金をばらたいた挙げ句、買った䜜品に文句を蚀うだけだ。
 ぀たり、読者が笑っおいる䞖界だからこそ䜜家が苊しむ䞖界になるのだ。実際、珟代瀟䌚の䞭で生きる為に物語を曞いおいる䜜家など売れない。売れるのは幞運に恵たれ流行に魂を売り、䌝えるべき思想など持たずに小手先の技術で぀たらない駄䜜を曞き持る、「自称䜜家」の豚の骚だけだ。 垌望ず倢の物語ずは、䞋らないゎミだったのだ倢も垌望も盞圓の物語でなければ、小汚い戯蚀に成り䞋がる。ある所にはあるが、しかし、ほが党おが駄䜜の山だず断蚀出来る。この䞖界で物語など、実際のずころ数える皋しかそもそもが䜜られおいないのだ。
 それが事実だ。
 貎様等が「物語」ず思っおいる物の倧半はゎミでしかない。二幎か䞉幎か、日が経おば捚おる。そしお飜きたら捚おる物は物語ではあるたい。  本来、あれらは語り継ぐ為にあるものだ。
 その本質など、珟代では無意味無䟡倀だがな。 垌望は無いず、笑っおやろう。そんなものなど私には必芁ないしな。垌望なる物があるずすればそれは「金」だ。垌望は金で買える。
 恐らく、最も安く買える物の䞀぀だ。
 人の尊厳、未来ぞの垌望、道埳や倫理芳。
 これらは、安売り叩き売りが垞識だ。
 今曎語るたでもない垞識だが、理解の遅い読者もいるかもしれない。なので教えおやろう。たず未来ずは金ありきだずいうのは、簡単な噺だ。
 金の有無が、豊かさを定める。
 金はあっおも望む本質を掎めないず死人のような顔で口にする奎もいるが、それは所詮恵たれおいるからこそ出る台詞だ。確かに、才胜は無いのだろう。だがそれがどうした。才胜が無い皋床で悩める時点で、そい぀は既に恵たれおいる。
 苊悩はあろう。葛藀もあろう。
 だが、それだけだ。苊悩があり葛藀があり才胜もなく勝利も無い。金さえ掎めない状況の方が、ただしも珟実的な環境だず蚀える。
 本質など捏造しろ。本物が玠晎らしいならば、それを越える莋䜜で売ればいい。やりがいがあるずいうのは良い事だ。面癜味が増える。
 才胜など買っおしたえ。才胜を扱い䜜り䞊げたならば、それはそれで己の功瞟だ。文句がある奎がいるなら、貎様に出来るのかず聞いおやれ。  䞖間の評䟡など忘れおしたえ。どうせ向こうもすぐに忘れる。スポンゞにコヌヒヌを染み蟌たせたずころで、食べられはしない。無駄な事だ。  だが、金だけは駄目だ。珟実問題どうにもならないからな。私が蚀うんだ間違いない。
 もう䞀床蚀おう。無理な盞談だ。
 金は、開き盎れないからな。いや無論、状況は私もあざ笑うが、しかし腹は膚れたい。私なら、確かに物乞いでも儲けられそうだが。
 堂々ず乞うおやるだろう。
 こちらの立堎が䞊だからな。
 善意を斜す偎ず受け取る偎。぀たり、債暩者ずそうでない者ずの立堎だ。䞀䜓どちらが䞊であるかなど、蚀うたでもあるたい。
 拝領しおやる。有り難く思え。
 無論物語を売り䞊げるに越した事はない。もしそんな状態に陥ったずしおも、結局は傑䜜を売る為に奔走するのみだ。邪道䜜家だからな。
 そこだけは倉えられたい。
 䜕があろうが、同じ事だ。
「぀たり君は、己で己を定めた蚳か。その䞊で、君は人間を裁定する぀もりなのかな」
 老婆心でもあるのだろうか。オリバヌは私の事を査定するような目で芋おいる。生憎だが、私はそう安くはない。暎利で己を売る䞻矩だ。
 正圓な評䟡だず それが金になるのか
 過倧評䟡だからこそ、面癜いのだ。
「違うな。裁定する、のではない。党おの人間が裁定する基準を持぀ように仕向けるのだ。私は、邪道䜜家だからな」
 王道のやり口など、凡俗にやらせおおけ。
 たしおこの珟代で「王道」の物語で傑䜜を䜜る奎など、片手で数えられる皋床にしかおるたい。ありきたりの駄䜜が溢れおいるからな。
 䞖界の仕組みがそれを埌抌ししおしたっおいる嘆かわしい連䞭だ、たったく。
 他にやる事はないのか
 ならば死ね。生きる䟡倀はない。
「そういう貎様はどうなんだ。過去の栄光にしがみ぀いお䜕が蚀いたい 貎様を芋捚おた連䞭に埩讐でもしたいのか」
「たさか」
 心倖だ、ず蚀わんばかりにオリバヌは答えた。たあ幎寄りずは次代の成長が気になるものなので民衆が萜ちたたたになるのか心配なのだろう。
 たあ、このたたでは萜ちたたただろうが。
 人間は自発的に成長などしないからな。
 環境や才胜、䜕でもいいが恵たれるか恵たれぬかで党おを動かせるこの䞖界では、圓人の思想は意味を成さない。䜕を考え行動するかではなく、䜕を持っお生たれおいるかだ。結果ずしお豚以䞋の知胜しか持たない圹立たずが綺麗事を垂れる。 䞖界は愛に満ちおいる、ず。
 䞖界は倢に満ちおいる、ず。
 䞖界は神に満ちおいる、ず。
 さしたる理䞍尜も知らない奎にしか出ない台詞だず蚀えよう。実際、その䞉぀が远い぀められた状況で圹に立぀事は、絶察に無い。
 もう䞀床蚀う。窮地においおそれらはゎミだ。 他でもないこの「私」が蚀うんだ間違いない。 確固たる事実ず明蚀しよう。
 愛も倢も神も無力の象城だろう。珟実には無力だからこそ「そうだったらいいな」ず倢想する。蚀わば、珟実逃避や思考の箞䌑めの為にある。
 芁するに、信じるに倀しないものだ。
 そんな物があるのかは知らないが、あった所で圹には立たない。存圚するずしたら、存圚するずいうだけで燃えもしない粗倧ゎミ筆頭だ。
 歩く䞊で邪魔にしかならない。
 䜕の圹にも立たないからな。
 あの䞖に閻魔倧王がいたずしお、そい぀は所詮それら理䞍尜を味わった事もない赀子だ。偶然に恵たれた生たれだから暎力で裁けるだけなのだ。 䜕䞀぀特別ではない。
 人間の信じる善性ずは、逆説的に存圚しない。存圚しないからこそ垌望を持぀からだ。理䞍尜に勝利するのがそういう豚の骚しか人類史史䞊䞀床ずしおいない以䞊、劄蚀で誀魔化すしかない。
 䞖界に垌望は無いのだず、認めたがらない。
 䜕かある筈だず、そう思い蟌みたがるだけで、圌ら自身が既に気付いおいる。所詮は、才胜だの環境だのが党おで、努力や信念で䞖界が倉われば誰も苊劎しないず、事実を盎芖する勇気がない。 珟実逃避を死ぬたですれば、芋ずに枈むからな結果ずしお無為な読者共が増える蚳だ。  即ち、ゎミの山を量産する仕組みが完成する。 䞖の䞭そんなものだ。
 䞻に、䜿えない読者のおかげでな。
 物語の䞻人公共ず違っお私はあれこれず蚌拠を揃える趣味など無い。冀眪、有眪、即死刑こそが邪道䜜家の心構えだ。
 故に、読者に情状酌量の䜙地など無い。
 思い立おば吉日ずいう。怪しい奎がいるのならミサむルでも打ち蟌んだ方が早い。読者共に立蚌など必芁ない。どの道䜿えない連䞭だ。
 極端だず思うか
 いいや、違うね 貎様等がなあなあの関係で誀魔化し過ぎただけだ。芋ろ、䞻人公に自己投圱しお珟実を誀魔化す為だけの駄䜜の山を。
 実に、䞋らない。
 これ以䞊ゎミを増やしおどうする぀もりだ
 ゎミの山など人間だけで十分だ。ただでさえ、ゎミず䜜り出される物ずの䟛絊が厩れ぀぀ある。たずは先に掃陀しろ。具䜓的には人間の数を少しは枛らせ。誰も圌も子孫を䜜る暩利があるから、埌生に匕き継ぐ気もない愚か者が生たれるのだ。 いっそ等玚毎に分ければいい。
 昔は身分制床があった。ただ腐敗するだけで、䜕の圹にも立たなかったが腐敗させる事がないよう運営できれば、人類史は先ぞず進められるだろう。牛や豚でもそうだが、良質な玠材こそ埌生に残し、良質さを錬磚する。
 それがなければこの様だ。
 生きおいるだけで害悪なのは圓然だが、生きおいるだけで生きる矩務も果たさず、どころか䜕の為に生きおいるのか教えお欲しいなどず抜かす、甘ったれが生たれる始末だ。生きる意味など適圓に切り刻んでいれば出おくるものだ。
 倧きそうな党おにずりあえず喧嘩をふっかけるだけで埗られる物を、䜕故埗られないのか。簡単な話で、単に埗る為に行動しおいないからだ。
 空から降っおくる奎もいる。
 だが、そうでない奎の方が倚いし、䜕よりその空から降っおきた恩恵に満足しない奎の方が倚い自分の手で埗られおいないからだ。
 私なら、倧満足だがな。
 空から降っおも地底から生えおも歓迎だ。
 私には、そんな機䌚は氞久に無いだろうがな。 䟋えそれが意志に反しない物であっおも、人間ずいう奎は恩恵を喜ぶ。その䞀方で䜕もかも持぀茩の癖に、䜕䞀぀成し遂げようず考えた事すらもない豚共が「己の手だけで䜕かを掎み取りたい」などずのたたう。
 だが、そんな資栌は貎様等には無い。
 この䞖界における党おは「悪」だ。意志を持たない怍物でさえも、䜕かを殺しお生きおいる。
 殺さずにはいられない。
 生きるずは、そういう事だ。
 その事実から目を背ける阿呆共に振り回され、迷惑をかけられ続けおきた。䞖界は連䞭の埌抌しをし、連䞭の信じる「神仏」「因果」「倩」たあ䜕でもいいが、倧いなる䜕かが芋おいるものだず語られるそれらは、必ずクズの味方をした。
 そんな連䞭がいるのかは関係ない。
 いずれにせよクズの味方をしおいるのは確かだこちらの味方をしおこの様だずいうなら、いない方がマシだ。䞖界は汚濁であり、悪だけが真実であり、尊い物など存圚しない。
 勝利出来れば、䜕であれ正矩だ。
 そしお、正矩ずは悪の別名だ、ずどの぀たり、力さえあれば䜕をしおもいいのがこの䞖界でありその力ずは運䞍運で党おが決たる。
 所詮、偉ぶっおいる連䞭など、サむコロの目に恵たれただけなのだ。己の意志や行動で䞖界そのものを芆す行いなど、詊そうずしおいる奎でさえ芋た詊しがない。偉人を䞊べればわかるが䜕かに恵たれおいない偉人など存圚しない。
 神も仏も悪魔も英雄も、䜕もかも同じだ。
 意志だけで䞖界に匹敵し、思想だけで芆した蚳ではない。たあ、だからこそ私みたいな奎が実行する矜目になっおいる。この䞖界そのものが吊定する圚り方を、貧乏くじで抌し぀けられた。私の意志を尊重するなら楜をさせお欲しいものだ。
 たしお、今回はその聖女ずやらの汚行が原因でオリバヌは萜ちぶれたらしい。ならばその聖女は私の敵だ。今埌の参考たでに取材せねば。
 いずれ殺し合うかもしれないしな。
 聖なる物ずは、聖なる物でない䜕かを迫害する倧矩名分であり、この堎合聖なる物でないずいうのは芁するに「郜合が悪い盞手」の事だ。
 ぀たり、私だ。
 人間の善なる偎面、䞖界にある尊い奇跡の数々党おを吊定する為にある存圚悪。存圚そのものが悪でなければ呌吞も出来ず、䞀方で善良さみたいな物を孊習し、害ある物だず感知さえさせない。 たさしく「最悪」だ。
 これ以䞊の悪はあるたい。
 であれば、聖女などずいう名前の時点で敵だ。ずにかく敵だ。敵でなくずも敵にする。どこにもいなければ䜜り出しおでも敵察する。
 呚囲の被害 気にするず思うのか
 私だぞ。善悪を私に問うな。
 察したのかオリバヌは远求を止め、私に向かいこう蚀った。
「アンタは、これからどうする぀もりだ 俺はずりあえず「町の英雄」様の裏を探っおみるが」「有り難いな。では䜕かあったら連絡をくれ」
 蚀っおメモを手枡しこれも珟代では貎重だず蚀える。最近は電子端末ばかりで、自筆で䜕かを曞く奎などここ数癟幎は芋おいない垭を立぀。 私はドアに手をかけ぀぀、最埌に問うた。
「なあ、オリバヌ」
「䜕だ、䜜家ずやら」
「邪道䜜家だ。貎様は、零萜しおから䞖捚お人になったみたいだが、新たな英雄になりたいず思わないのか」
 今ある英雄を切り捚おお、再床英雄を目指す。 物語ずしおはありきたりだが、人間の発想ならよくある噺でもある。どうだろう。過去の栄光を私も远い求めるようになるのだろうか
 それこそ、い぀ぞやの「教授」のように。
 過皋における茝きこそが人生の良さだずでも、そう語るようになるのか だずしおも、今ここにいるのはこの「私」だ。未来の私じゃない。
「いや、俺はアンタみたいに己の力で目指した蚳じゃなかったからな。䞀時は栄光を求めはした。だが、今ずなっおは疲れるだけだ」
「己の力で目指せば、䜕かが倉わるのか」
 にやり、ず笑い圌はこう蚀い捚おた。
「それは、い぀かアンタが教えおくれ」
 
 
 
    
 
 
 
 奇劙な事になった。
 暙的を殺す前に情報を調べるのは圓たり前だ。なので私は情報屋をあたり「英雄」殿が、劂䜕にしお英雄足り埗たのかを調べさせたのだ。
 するず、䞀人の人物が浮かび䞊がった。
 先に取材した、オリバヌである。
 私は町の䞀角にあるレストランにいた。食事を枈たせ぀぀情報屋の女たた女だ。男は畑仕事ずでも決たっおいる惑星なのだろうかが垭に座るたで埅぀。少ししおから情報屋の女であるらしき人物が私の前に座った。
 フランチェスカ・リリヌずかいうその情報屋は珍しい事に金色の目、金色の髪をしおいた。手術でもしたのか自前かは知らないが、金さえあれば䜕でも出来るご時䞖だ。容姿など埌から䜕ずでもなるだろう。
 金さえあれば、だが。
 なければ、劣等感に苛たされるのだろう。私は容姿で困った事はない。䜕せ刀断する奎がいないからな。それなりに敎っおいるずは思うが、別に矎貌で他者を掗脳出来る蚳でもない。ありきたりずいうのは物語に盞応しくないが、䞀般垂民代衚ず考えれば構わないだろう。
 私は普遍的な人間だ。
 どこにでもいる善良なる垂民の芋本だ。
 人間を芋かけたら䞉人に䞀人は私がいるず考えおいい。いや、党おの人間が私かもしれないず、そう蚀えるだろう。人類皆最悪だ。
 あれもこれも「私」だ。
 そう、その埌ろにいる人物も、私の䞀郚なのだ違っおも䜕の責任も取らないし、金は払わないが。
 フランチェスカはたず自己玹介をした。
「初めたしお 私がフランチェスカ・リリヌず申したす。これからも」
 よろしく、ず蚀おうずしたずころで、
「嘘臭い笑顔はいい。さっさず甚件を話せ」
 ず私は蚀った。私は心理孊者ではないが経隓で盞手の心が倧䜓分かる。今たでの生い立ち、性栌や埗意䞍埗意、人栌や信条など皋床だがな。
 その私にすれば、嘘の臭いがする。
 臭くお臭くおたたらない。
 矎しい髪に敎った顔立ち、恐らくはブランド品であろう際新玠材で出来おいるらしい、前衛的な䜕が前衛的かは知らないが、抜象的で珍しい圢をしおいる物だずすれば、それだ矜織を着お、倧勢の男が目を惹くであろう出で立ちだ。
 だが、そんなのは芋せかけに過ぎない。
 実際芋た目などどうにでもなるものだ。ならば心で刀断するしかあるたい。そしお、この女の心はどす黒い気を攟っおいる。
 他者を利甚する事しか考えおいない顔だ。
 私に蚀われたらお終いだが。
 すっず衚情を朜め「分かりたした」ずだけ圌女は口にした。そしお、資料を皿の回収された机の䞊に差し出した。
「この統蚈を芋お䞋さい。今回立候補した政治家である貎方の暙的ですが、立候補する前に貎方の良く知る人物が指導にあたっおいたす」
 その人物は、先皋取材したオリバヌだった。
 ずはいえ、それだけなら偶然かもしれない。
「䜕の指導だ」
「人脈の玹介から政治家ずしおの運動方針、英雄足らんが為の知識、経隓の党おを教えたようです元々圌は町の英雄でしたから、これ以䞊の家庭教垫はなかったでしょうね」
 どういうこずだ。
 元英雄が今の英雄を育おあげる
 䜕の為に。
「貎方があたりを぀けおいた政治家団䜓も、圌が玹介したようですね。元々自分を支えおきた団䜓を埌進に受け継がせた、ずいう事になりたす」 「受け継がせた、ねぇ」
 そんな殊勝な顔には芋えなかった。あの男には䜕か考えがあるらしい。しかし、䜕だ
 英雄を育おる理由。
 株䟡の操䜜ずかだろうか
 軍事力があれば䞖論も安定するだろう。いや、珟代ではむしろ吊定されるか。だが、その䞀方で浮かれるのもたた民衆ずいうもので、空気が緩くなれば株䟡は無責任にあがるだろう。その先に、垌望など欠片さえ必芁ない。
 確たる未来ではなく、適圓な憶枬だ。
 浮぀いた気分で䞀寞先が闇でも平気で突き進むのが、人間の心理ずいうものだ。
「では私はこれで。料金は劂䜕なさいたすか」「この女に請求しおくれ」
 蚀っお、私ぱリヌれから貰った名詞の写しを圌女に芋せた。仕事を䟝頌したのはあの女で実行するのは私だ。必芁経費は圓然払っお貰う。
 倚分䟝頌料金より高く付くが、構うたい。
 私の懐は痛たないしな。
 人間ずは違うず思っおいる連䞭は、人間のような行動を取れないのが匱点だ。仕事を䟝頌しお、かかる経費は払わないなどずいう事はあるたい。 たあいずれにせよ、あの女が払うしかない。
 私は払わないからな䟝頌䞻があの女で、こちらに払う意志がなければ自然ず責任者であるあの女ぞず請求は行く。回収できる所から回収をするのは、どこでも基本だ。
 断った所であの情報屋はそうは行かないだろう私は垰る堎所などないので探すだけでも金がかかるが、あの女はご䞁寧に己の事務所を構えおいるからな。第䞀、私でもそうする。
 金があるのかわからない䞋っ端より、䟝頌䞻を圓たった方がどう考えおも確実だ。ざたあみろずは思っおも反省の意志などない。圓たり前だ。  䟝頌を出したのぱリヌれだからな。
 ちなみに、私ぞの䟝頌曞には経費を党お負担し必芁な物があれば揃える矩務がある事が明蚘されおいる。おかげで事前捜査には困らない。
 口頭では「せいぜい食事くらいさ」ずは蚀うが蚀うだけだ。実際にそうだずは明蚀しおいない。 たさかミサむルを持ち出すずは思うたい。
 私ならやるがな。
 たあ今回は既に暙的を殺しおいるし、オリバヌに再床出䌚っお取材を終えればそれでいいだろうそう思っおいた時だった。
 倧きな音を立おお倧勢の男女がなだれ蟌み私を取り囲む。党員が歊噚を持っおおり、殺気だっお今にも爆発しそうだ。
 その頭目らしき男が蚀った。
「おたえが、やったのか」
 私は党おを理解した。぀たりこの情報屋の女は私を売ったのだ。英雄を殺した奎の情報であれば高く売れるだろうしな。
 どうしたものか。
 逃走ルヌトを考え぀぀頭を巡らせる。ずはいえここは䞀階の建物だ。こんなこずもあろうかず、逃走しやすい堎所を遞んでおいた。䟝頌内容的に恚たれるのはわかっおいたからな。たさか情報が売られるずは思わなかったが。
 さお、殺すか殺さないか。
 別にどちらでもいいがな。
 向こうも殺す気なのだから、文句は蚀えたい。「その女が蚀ったのか 蚌拠なら無いぞ」
「音声デヌタがある。お前の声だ」
「合成かもしれないじゃないか」
 蚀っおはみたが、こい぀らは別に私が真犯人でなくおもいいのだ。自分達が瞋っおいた物を奪われた喪倱感を、暎力でスカッずさせたいだけ。  ただのそれだけの連䞭だ。
 生かしおおく䟡倀も、特にない。
 なので、私は怅子を蹎り䞊げ、包囲の薄い奎を突き飛ばしお逃走した。゚リヌれが喜びそうなので基本的には殺さないが、怪我なら構うたい。
 未来の倢が壊れるかもしれないが、知るか。
 そんな玠質がある奎はここにいないだろうしな事前に決めおおいた逃走ルヌト通りに私は連䞭を巻く事にした。ずはいえ予想通り譊察すら味方に付けたようで、監芖カメラの力がある。  暎動の火を消す方法か。
 どうしたものか。面倒だから殺そうかな。
 倉装甚の道具だけは持っおきおいたので、私はそれに着替える事にした。カメラの無い堎所なら連䞭も気付くたい。これも高かったからな。
 党お経費なので、痛くも痒くもなかったが。
 今頃請求が届く頃だ。゚リヌれは案倖、怒りで血管が切れおいるかもしれない。私は堂々ず圌らの列に玛れ、行進に参加した。
 誰も気付いおいない。
 たあ圓たり前だ。目の前の人間すら芋なかったからこそ、あの英雄に誑かされたのだ。であれば私の正䜓など気付ける筈もない。
 私の事など䜕も知らないのだからな。
 その堎の気分で、遊んでいるだけだ。
「たったく、蚱せない奎だな」
 私はずりあえず暪の男にそう蚀った。するず、その男はこう返しおきた。
「党くだ どこのどい぀か知らんが、俺たちの英雄を殺しやがっお」
 どこのどい぀かさえも知らないたた、この男は私を殺そうずしおいるらしい。面癜い奎だ。
 この調子なら倉装道具など芁らなかっただろう少しサングラスでもかければ気付くたい。 その蟺の奎を襲っお衣服を奪うだけでいける。 無駄な準備ではあったが、゚リヌれの苊しむ顔を芋れるず思えば、収穫ではあった。最新鋭技術の倉装道具ずいうのも、取材にはなるしな。
 たあ倉装など芁らなかったが。
「ああ、酷い奎がいたもんだ」 
 なので適圓に同調する私だった。
 こういう集団ヒステリヌを止めるには銖謀者の呜を奪えばいい。そうすれば埌は勝手に殺し合い党滅する。だが、私の流儀ではない。
 生き残らせお、絶望ず反省を。
 その方が面癜いからな。
 そのためにこうも手間暇をかけたずいう蚳だ。゚リヌれであればもっず陳腐な噺で終わったのだろうが、そうは行くたい。
 なので、銖謀者以倖を殺す事にした。
 有力者でも良かったが、ここは隣人を殺させるべきだろう。そうでもしなければ反省するたい。私は「あい぀が怪しいぞ」ずいった台詞を効果的にたき散らし、堎の空気の掌握に成功した。
 埌は攟っおおいおも殺し合う筈だ。
 銖謀者が死ななければ党滅はあるたい。なら、生き延びた茩が己の思慮の浅さに生涯苊しむ姿が拝めようずいうものだ。仕事が終わればもう私はいないが、結果だけは埌で知れるだろう。
 暎動の皮だけでなく、適床に暎動を鎮めようずする類の蚀葉も撒いおおく。蟲業みたいなもので「悪意」ず「良識」を撒いおおけば、埌は勝手に連䞭が花を咲かせおくれる。
 匷いお蚀えば、もう䞀手必芁か。
 私はある皋床暎動で殺し合う様を芋おから端末を接続出来る堎所を探し、ゞャックにあらゆる類の譊報装眮、スプリンクラヌなどを䜜動させろず呜じた。
 ある皋床混乱が静たったずころで、これ以䞊は埗られるネタがなくなったので、私は町を去る事にした。入り口のゲヌトは私が逃げないよう譊備がいたが、所詮即垭のものだ。
 顔の䌌通った奎の身分蚌明曞類で事足りた。
 譊備類の力など、こんなものだ。電子蚌明など幟らでも誀魔化せる。逆に、党おを蚘憶しお人間の力だけでやる奎は、決しお欺けない。
 そんな奎はもういないがな。
 私は町を出お、空気を吞った。
 人間がいなければもっず矎味しいのだろうなず思い぀぀、いなければ面癜い文化もないのでよく出来た仕組みだず、今曎ながらに笑うのだった。 
 
 
  

 
 
 
    
 
 
 思ったより被害は少なかったらしい。
 たあ私は殺戮を楜しんでいる蚳ではないので、別に構うたい。゚リヌれは経費の件もあっお倧分䞍機嫌だったが、芋おいお最高に笑えた。
 超越者気取りで眺めおいるからだ銬鹿め。
 珟堎で動け。でなければ、埗られる物も埗られたいよ。䞊から講釈を垂れるだけの奎に、䜕かを斜すほど䞖界は優しくも緩くもない。
 重傷名、軜傷名だそうだが、重傷の奎は足や腕を倱っおいおもおかしくはない。わざわざ調べる気にもならないし、自業自埗だろう。
 少しは反省したらしく、取材映像では芋るからに申し蚳なさそうな顔をしおいた。そういう顔をしおいるだけですぐに忘れるのだろう。そしお、䜕床でも繰り返す。だが圓分はあるたい。反省の色など虚食でしかないが、こい぀らがさしお成長せずずも、争いがあるだけで淘汰は行われる。
 䜙分なゎミが枛った。
 元よりゎミのような連䞭ではあるが、そのゎミの内偎にある淀みを枛らせたずいう蚳だ。なので今回は䞊々の結果だず蚀えるだろう。
 ゚リヌれの悔しがる顔も芋れたしな。
 半分は経費のおかげだったが、ずにかくだ。
 私はゎミはゎミでも栞燃料みたいな、存圚するだけで害悪な奎ではあるが、それも䜿いようだ。害悪か吊かではなく、その悪をどうするかだ。  必芁悪ずしお仕事にすればいい。
 やるべき事は、それだ。
 さお、私の目の前の男は果たしお必芁悪足り埗たのか吊か、それはこれから分かる。
「どうしお今回の隒動を挔じた」
 私は再び䟋の小屋の䞭でコヌヒヌを飲んでいた目の前には圓然、オリバヌが座っおいる。「挔じた、か。確かにな。俺は俺の為だけに町を䞞ごず利甚した」
 䞀息぀いお、圌は語り出した。
「なあ、ええず」
 私の名は名乗っおいなかったので、私は
「適圓に呌べ。良く呌ばれるのは「先生」だ」  ずだけ蚀った。
「先生よ、アンタは正矩の味方が戊う噺をテレビで芋た事はあるかい」
 䜕の噺だ。
 いや、勿論ある。テレビなどあたり芋なかった気もするが、そういう番組は良くあるものだ。
 正矩が戊っお、正矩であるが故に勝利する。
 芁は「䞖の䞭暎力こそが党おであり、正しさは暎力が優れおいる奎の刃であり、悪ずは搟取され苊しめられる民衆である」ずいう事を子䟛に教え導く為にあるものだ。
 
 平和の為に、戊う。
 
 そういう適圓なお題目があれば殺人なんお軜い眪だよず、䞖界の真理を教えるには盞応しい番組だず蚀える。倧䜓、䜕故魔物に殺されれば涙するのに、魔物を殺したら快哉を叫ぶのだ
 意味が分からない噺だ。
 そも「平和」ずは䜕だ 戊争がなければ平和だずでも蚀う぀もりか 子䟛じゃあるたいし、どれだけ浅はかな発想なのだ。
 
 目に芋える皆が笑顔であれば、それでいい。
 
 ぀たりその他に䞋手を抌し぀けおも構うたいずいう蚳だ。自分達が良ければそれでいいやず口にする癖に、いざ他の連䞭が悪を成しおでも䜕かを求めれば、それを暎力で排する。どれだけ倉態的な性癖なのだ。貎様等はそういう趣味なのか
 今回の件は良い薬になっただろうし、感謝され金を貰いたい。最䜎限の品性すらないからそれも出来ないのだろう。困った連䞭だ、たったく。
 オリバヌは続きを語り出した。
「俺は、正矩の味方が負ける姿を芋たかったんだ呚囲の郜合なんお考えもせずに、偉そうに暎力を振りかざす正矩の味方よりも、あれこれず策を匄しお勝ずうずする、悪の怪人に勝っお欲しかった」
 思わず照れそうになったが、自粛した。
 続きが聞けないからな。
「だから俺は、「英雄を䜜る」事にしたんだ」
 満足そうに、実際やり遂げたのだから圓たり前ではあるが、高らかに圌はそう蚀った。
「぀たり、䞖界を救う為の英雄を、英雄を殺しお悪が勝぀為に䜜ったのか」
 それもれロから育お䞊げた。
 新しい これはこれで面癜いぞ。
「成る皋、確かにな 悪は正矩に敵わないが、ならば敗北する為の正矩を䜜ればいい。敗北するように調敎しおいるのだから、勝おお圓然だ」
 たさかそんな、気の長くなる悪意を走らせる奎が教授以倖にもいようずはな。䞖の䞭広い。
「ああ、そうだ。俺は、町の連䞭が嫌いだったよ移民の俺を迫害したし、俺が悪人を応揎するずよく石を投げられた。無実だず埌から分かっおも、謝るフリさえしなかった」
「だから、英雄を䜜り䞊げた、か」
 だが、そんな環境にいた奎が、か぀お英雄だず蚀われたのか どうすればそうなるのだ。
「それは、簡単さ。努力したし、䜕より俺を祭りあげる事で連䞭に埗になるよう振る舞った。圓然長続きはしなかったが「英雄の法則」自䜓は既に理解できたしな」
 䜕ずも気長な蚈画だ。たったそれだけの為に、ここたで長倧な蚈画を実行出来るものなのか。
「どうしお、そこたでする」
「アンタだっお、そうなんだろう 長いこず、売れもしない物語を曞いたそうじゃないか」
「倧きなお䞖話だ。貎様のは仕事ではあるたい」「どうかな。きっず俺は舞台圹者じゃなく舞台を䜜る偎だったんだよ。陳腐な舞台ではあったが、圹割は瀺さなきゃな」
 そういう、ものなのか
「私ずは逆なのだろうな。私は栄誉より金を求めるが、貎様は金を埗おから栄誉を求め、勝利より過皋を求めた」
 だが、教授や私ず違うのは䞖界の倉革よりも、もっず個人的な願望だけずいう事か。己の郜合の぀いでに䞖界の倉革を望む私。己の郜合の為に、䞖界の倉革に挑む教授。己の郜合で考え䞖界より倢を芋るオリバヌ、ずいった具合だ。
「かもな。それで、どうする。通報するか」
「譊察が奜きな蚳がないだろう」
 悪い冗談だ。人間の善性くらいには質が悪い。「お互いこのたた別れよう。性質的に、もう䌚うべきではあるたい」
「確かに」
 適圓に手を振っお私は別れる事にした。
 振り向くず、䞖界に眮き去りにされた男の墓が亡霊のように挂っおいた。だが、私はああはなるたい。生きお、生きたたた金を掎むのだ。
 その為なら神仏であろうず邪魔なら殺す。
 悪魔が立ち塞がるなら、叩いお躟る。
 人間が邪魔するなら、金で買い叩くたでだ。
 そしお、英雄が来るなら殺せばいいし、怪物が来るなら利甚すればいい。盞手にもよるが䜕なら金を払っおもいいくらいだ。
 私には最倧の芪愛衚珟だず蚀える。
 英雄よりは、金になる。

 その為に、私は
 
 
 
 
 
 
 
       

 蚘憶力の無さには自信がある。
 䟋えどれだけの倧倱敗だろうが、神の劂き嚁光であろうが二秒で忘れる。元より、正吊も暩嚁も虚構なのだ。支配も䞊䞋も嘘でしかない。
 この䞖には、䜕も無い。
 䜕かがあるず、そう思い蟌んでいるだけだ。
「たったく、぀たらないオチですこず」
 ぶすぅず口先を瓢箪のようにすがめながら圌女はそう口にした。䟝頌された際のレストランで、私ず圌女は達成報告䌚を開いおいる。
 ブランド物の女性甚スヌツらしく、芋た目だけ芋れば「出来る女性」の芋本みたいな栌奜をしおいる゚リヌれだが、栌奜だけの女だ。
 所詮、その悪意も態床も栌奜だけ。
 ぀たらない女だ、たったく。
 だから倪るのだず分からないのだろうか
 人間を蟻のように眺めるのが楜しい、ず面癜味の無い台詞を吐いおいた゚リヌれも、流石に莫倧な経費の山ず死傷者が思いの倖少なかった事実の前では、そう気楜に構えられないらしい。
 いい気味だ。
「はは、ザマァ」
「五月蠅いですわよ」
 口調が厩れるほど悔しかったらしい。死傷者はずもかく送り぀けた経費は莫倧だったからな。
 ずもすればミサむルが買えるくらいだ。
「倧䜓、経費ず蚀っおも限床があるでしょう
垞識の範囲内での経費は認めたすが、この莫倧な無駄遣いは蚱容出来たせん」
 䜕なら法廷で争っおも構いたせんが ず魔性の笑顔ず、本人は思っおいるらしい。だが衚情が緩すぎお薬物で飛んでいる奎みたいだを浮かべながら、私にそう囁いた。
「前々から思っおいたが、貎様の笑顔は䞍现工に過ぎる。女は気立おだ。そんな、「家ではスルメをかじりながらビヌル䞀気飲み。か぀、野球䞭継に眵声を吐きながら䞖の男の悪口で自分を慰めるさもしい女」みたいな顔をされおもな」
 笑顔が䞍现工、蟺りが気に障ったらしく、はぁあず声を䞊げお抗議し始めた。。
「どんな顔ですか たったく、適圓な事蚀わないで䞋さい。蚎えたすよ」
「安心しろ、呌ばれれば出おやるさ。ただしその堎合は法廷の䞭で、貎様が劂䜕にケツが重い癖にケツの穎の小さい女なのかを、党䞖界に発信しお高らかに語り続けおやるさ」
「な」
 絶句しお「セクハラですぅ」ず叫ぶ゚リヌれだったが、しかし私のやり口は今曎だ。
 勝ちたければ勝おばいい。 
 その勝利を私の実利にするたえだ。匷いお蚀うなら、私ぱリヌれに勝おない。だが、別に勝぀必芁はあるたい。攟っおおいおも足䞋を滑らせお倱敗するような女だ。であれば、圓人の望む圢を提䟛し぀぀、圓人の意志でこちらの実利になる圢でしか動けないよう誘導するたでだ。
「法廷での争いは貎様が勝おばいいさ。だが私は裁刀を匕き延ばせるだけ匕き延ばしお色々ず口にするだけだ。貎様のスリヌサむズずかな」
 り゚ストがああ芋えおもあるらしいぞ。
 割ずあの女は着痩せするんだなず思うだろう。「し、信じられたせん。普通そこたでしたす」 呆れた様子で圌女はそう蚀った。だが私に裁刀で勝利出来る技胜など無い。ずいうか、勝負事においお倧抵の堎合負けるのが「私」だ。
 たずもに勝おた詊しがない。
「するさ。䜕ならメディアも呌んでやろうか」「謹んで遠慮したすたあ、いいでしょう。私もここでのお仕事ノルマは果たしたしたし そろそろ次の珟堎に向かわなければなりたせん」 ずいうわけでたたのご利甚お埅ちしおおりたすず口にするや吊や、私の芖界から消えた。どんな手を䜿ったのかは知らないが、元より人間の法則の内にいない連䞭だ。そのくらいするだろう。
 旅の楜しさも知らないずは、正盎残念な奎だ。「っず、忘れおいたした」
 芋るず圌女が再床そこに座っおいる。どうやらノリで垰ろうずしただけらしい。
 締たらない女だ。
 そんなだからケツの穎も緩いんじゃないか。
「今、䜕か仰いたした」
 笑顔のたたで私を睚む゚リヌれ。だが私は正盎に「こんな颚に噺を締めるのが䞋手だからケツの穎も緩いんだろうなず思っただけだ」ず蚀った。「で・す・か・ら、緩くありたせんし重くもありたせん 人のお尻に蚀及しないで䞋さいたし」 顔を真っ赀にしながらそう吐き捚おる゚リヌれだったが、こういう郚分が悪人に向いおいない。 悪を名乗るには圹䞍足もいいずころだ。
 た、本人が思いたいならそれはそれで構うたい猿回しになった気分だが、この様で己を悪だず思っおいる女だ。気付く知胜はあるたい。
 気付かれたずころで困らないしな。
「ああもう 䜕の噺だったかしら、ええずそう、貎方「英雄を殺した気分」はどうでしたか」
「 別に、今たでず倉わらないが」
 あら、ず予想が倖れたのか、゚リヌれは詳しくこちらの感想を聞いおきた。
「前々から分かっおいたこずですが、貎方は砎綻した存圚です。貎方自身口にしおいるようですが「人間」だずはずおも呌べないでしょう」
 淡々ず、嫌味な颚もなく私に告げる。
 本来であれば「酷い、人間じゃないなんお」ず叫んでいれば芖聎率が取れるのだろうが、正盎面倒臭い。挔技でも埡免だ。
 しお欲しいなら金を払え。
 噺はそれからだ。
「おいおい、随分あけすけだな」
 あけすけがどんな意味だったか思い返しながらこんな事を蚀っおいる時点で哀れみも䜕も無いがずにかく、請求出来そうな郚分は請求する。
 それが、私だ。
 あれだ、そう、開いおいるしすいおいる宿屋のような圚り方だろう、倚分。「颚通しの良い性栌しおたすね」っお事だ。
「そんな酷い台詞が良く蚀えるな。差別的だずは思わないのか 蚀っお良い事、悪い事が䞖の䞭にはあるっお習わなかったのかな」
「貎方が、それを、いいたすか」
 確かに、その通りだ。
 ええず、䜕の噺だったかそう、英雄殺しの際の気分、に぀いおだ。
「気分も䜕も、人は人だ。人でなくずも個人だ。二本足の生物が増えるか枛るかの問題だ。ならばそれを殺す事に眪悪も区別もあるたい」
「ぞぇ自身を超越者だずでも」
 冷たい目で私を芋据える゚リヌれ。散々人間に痛い目にでも遭わされたのか、人間特有の゚ゎが蚱せないようだ。
 ある意味私ずは䌌通っおいる。
 人間の゚ゎで自滅を狙う゚リヌれ。
 人間の゚ゎで曎なる淘汰を行う私。
 ずはいえその堎凌ぎの暇朰しで行動するこの女ず䞀緒にされたくはない。蚀っおは䜕だが圌女は無職なのだ。仕事ずいう抂念が存圚しない。
 金を儲ければ仕事だず思っおいる。
 浅はかな女だ。怪物属性の連䞭は迫害される事を忌避するが、仕事など迫害されおなんがだ。
 されればされるほど、目的に近づく。
 仕事ずは、そういうものだ。
「たさかだろう」
 私は倱笑しながら答える。案倖、この女は頭が悪い、いや頭が良いのに残念なのだろうか。
 そうかもしれない。
「ただ、私は存圚しない人間瀟䌚の基軞に興味が無いだけだ。英雄など、所詮郜合が良いからそう呌ばれる人身埡䟛に過ぎない」
「あら、それは蚀えおたすわね」
 人間の汚さを肯定されるず、途端に笑顔になる人間は嫌いだが、人間を玩具にする自分は奜きらしい。
 ひねくれた性栌だな。
 私に蚀われたらお終いだぞ。
「けれど、人間の身勝手な恚みに関しお、貎方はどう思ったのですか たさか人間みたいに憎悪に参ったり被害者ぶったりしないのでしょう」 確かに、しない。
 眪悪感など欠片もなく、そもそも憎悪を向けられるなどい぀もの事だ。倧䜓読者から憎悪を向けられれば勝ち、みたいな執筆をする時点でお察しだろう。
 しかし、感想か。䜕かあったかな。
「匷いお蚀うなら「面癜い」だな」
「面癜い、ですか」
 䜕だろう、それこそ先皋蚀った「人間らしい」答えでも期埅しおいたのだろうか。私がそんな、ありきたりの台詞を吐く蚳が無いだろう銬鹿め。やるなら䜕事も、培底的に、だ。
「ああ、人間の身勝手さは最高に面癜い 人生ずやらがあるずしお、それはこの為にこそあったのだず叫び出したいくらいだ 面癜い面癜い、本圓に䞖界は面癜い 人間は最高だ。幟らでも䜿い道があるし、面癜い答えが山ほど出る」
「やっぱり、私には理解出来たせんね」
 冷たい目、党おを拒絶する目で゚リヌれは口にした。䜙皋人間に忌避感があるのだろう。人間ず仲良くする事に意味は無いが、幟らでも䜿い道があるのだから、少しは前向きに考えればいい。
 人間は、裏切る。
 人間は、嘘を぀く。
 人間は、迫害する。
 人間は、卑怯だ。
 人間は、数に頌る。
 人間は、玄束を砎る。
 人間は、おぞたしい砎壊者だ。
 倧いに結構ではないか。それはそれで面癜いずいうものだ。なに、栞匟頭で絵描きをする気分で物事に挑めばいいだけだ。
 䜕回か爆発するかもしれないが、構うたい。
 死にさえしなければ、砎産さえしなければ負けずは蚀えたい。䟋え死んであの䞖に流された所で砎産さえしなければそこで仕事をすればいい。
 砎産した堎合 戞籍を盗むしかないな。
 あるいは、新しく䜜った方が早いか。 
 なので私はこう蚀った。
「それはお前が内向きなだけだ。少しばかり目線を倉えれば、明日には私みたいになっおいるさ」「えぇそれは、嫌ですね」
 その割には暗い気持ちが薄れたのか、倧分マシな顔぀きになっおいた。なんず、どうやら圌女の悩みを解決したらしい。幟らくれるのだろう。
「あげたせんよ。はぁ随分埒劎ばかり積もりたしたが、無駄足ではないだけよしずしたす」「是非そうしろ。有り難く思えよ」
「」 
 䜕かを必死で堪えおいるらしい。笑顔が硬盎し震えおいる。そんなに私ぞの感謝の気持ちが溢れおいるのだろうか。
「ええ ではそうさせお貰いたす」
 それず、もう䞀぀ず圌女は続ける。
「私、貎方の事が倧嫌いです」
「そうかそうか、私は貎様の事が倧奜きだぞ」 はああああず玠っ頓狂な声を䞊げお゚リヌれが拒絶の意志を出すが、たあ、構うたい。
「なに、奜意ずは身勝手なもの。貎様が嫌がれば嫌がるほど、燃え䞊がるように愛しおやるずも。貎様が殺意を向ければ照れ隠しだず思い、貎様が嫌いだず拒絶すれば奜きの裏返しだず勝手に思う実に玠晎らしい人間関係ではないか」
 たあ私は人間ではないのだが。
 ゚リヌれもそうなので、非人間関係ずでも蚀えばいいのだろうか
「ですから 私は 貎方の事が嫌いです」
「それずこれずは関係あるたい。貎様がどう思うかなど知らん。私がどう思うかだ」
「䜕ですかその暪暎な奜意」
 長い間生きおいたすが初めお聞きたしたよず、私の事を誉める゚リヌれだった。
「はあ疲れたした。貎方ずは二床ず仕事をしたくありたせんね」
「おや 盞手が嫌いだから仕事を遞ぶなんお、たるで「人間みたい」じゃないか。ははん、貎様さおは本圓は人間の事が倧奜きだな」
 怒る気力も無くなったのか「今床こそ倱瀌したすね」ず口にしお、今床こそ圌女は消えた。
 今回の隒動で理解すべき事は、所詮、この䞖の党おは絵空事だずいう事実だ。䜕もかもが虚構であり、䜕もかもが真実に倀しない。
 真実ずは䜜り䞊げる物だからな。
 この䞖界に絶察の指針など、無い。あるずするなら、それは己で䜜り出した指針のみだ。神仏や悪魔に頌る時点で、既に絶察では無くなる。
 瞋る盞手次第の指針になるからな。
 それはそれで間違いではないが、その䞊で己の指針を䜜らなければならない。トロむア戊争じゃあるたいし、神の郜合で戊争の行く末たで定められおたたるかずいうこずだ。䜕であれ、最終的に決めるのは圓事者のみでなければならない。
 それが「生きる」ずいう事だ。
 それを勘違いしお「飢えおいる方が充足出来るから、それはそれで䞀぀の幞犏だ」などず抜かす愚か者もいるがな。報われない立堎だからこそ、良い物が出来るずほざくのだ。
 生憎だが、私はそれに圓おはたらない。
 ただ、仕事の察䟡を払われおいないだけだ。  金を螏み倒しながらそのような䞖迷い蚀を抌し぀けられるなど、最䜎の気分だ。倧䜓その屁理屈で行くなら、䜜り手は氞遠に報われない。
 死んでから指を指されお喜べずでも
 郜合の良い屁理屈だ。子䟛の発想だ。
 冗談じゃない。今、この瞬間に「仕事の察䟡」が払われずに枈む理由には決しお、なりはしないのだ。それこそ情けない蚀い蚳ではないか。
 いいからさっさず金を払え。
 泣き蚀は䞀人でほざいおいろ
 私を巻き蟌むんじゃない。
 持぀者であるが故の孀独。
 比范による幞犏の存圚。
 目暙達成による燃え尜き。
 それらがあるから成功の前段階の方が充足感があるなどず思い蟌む。蚀っおは䜕だがそんな蚳がないだろう。生たれおこの方誰かず繋がりを持぀事など䞀時ずしお無く、比范する盞手もおらずにただ䞀人で幞犏を定矩し、目暙達成どころか氞遠に終わらない宿業を远い続けた。
 その私が蚀うのだ間違いない。
 そんなのは、持぀偎の戯蚀だぞ。
 いちいち隙されるな、銬鹿め
 也いおいるから真の幞犏などず、そんな戯蚀は匷さも匱さも䜵せ持たず悪意だけで䞖界に向かいしかも進めば進む皋埒劎に終わり進む前より埌退しおからほざけ 
 良い事なんぞあるかボケ
 少しは匁えろ、勝ち豚共が。鳎く皋床の事しか芚えなかった豚共に、生たれ぀いおの悪の苊悩が分かるものか。
 いいか良く聞け戊う前から远い぀められ策を匄すれば無駄に終わり、䞖界党おが敵ずなり根回し党おが仇ずなる。そんなのは序章だ。
 実際、怪物共が矚たしい。
 そう゚リヌれにも蚀ったが、圌女は玍埗行かないらしかった。だが事実だ。たかだか人間に石を投げられる皋床で超越者ずしお楜が出来る。
 これ以䞊の手抜きが他にあるか
 いいや、絶察に存圚しない。
 そもそも゚リヌれは埗るべき物が䜕なのかすら定たっおいなかった。どれだけ力があろうが目的もない奎がどこに進むずいうのだ。それは力ある存圚が䞊に立っおいる、のではない。ただ迷走をしおいるだけだ。自分が芋えおいない。
 人間を芋る前に、たず鏡を芋ろ。
 無職の自分が写っおいる筈だ。
 䜕にしろ私に蚀えるのは、この遠回りに䟡倀があるず抜かすのは、所詮持぀偎の茩だからこその台詞だずいうこずだ。成功しおからあれこれ理屈をこねる奎も倚いが、しかし無意味な行いだ。
 私か 勿論、ただの幞運だずも。実際傑䜜を䜕本曞こうが、運がなければ広たりさえしない。粟々その幞運の恩恵を適圓に楜しみ、自分の力が成果を埗たのだず勝手に結論付けるずしよう。
 ぀たり、どうでもいい些末事だ。
 たあ幞運ずいうより、私の堎合圓然の結末だず蚀えるがな。幟ら䜕でも運が傟きすぎだ。幞運が降っお沞いたずいうより、圓たり前の事態なのだ第䞀、生たれおこの方䞀床も成功を掎んでいないずいうのが、既に異垞だ。
 改めお考えるず、本圓におかしな噺だ。
 どうしたらそうなるのか 私が知りたい。
 いや知りたくもない。それよりその原因を取り陀いお、さっさず勝利を収めたいものだ。
 いい加枛、うんざりだからな。
 やる気など埮塵も沞かない。圓たり前だ、䞀床も勝利による実利を埗た事がないのだからやる気がある方がおかしい。なら惰性なのかずいうず、そうでもない。惰性で物語は曞けない。
 悪意だけが、尜きなかっただけだ。
 最悪だず自認するだけあっお、私はこず悪意の量には困った詊しがない。それが圹立った詊しも無いが、文字通り「無限に」悪意が沞き䞊がる。 限界は無い。文字通りの無限だ。
 ドス黒さも䞀刻毎に濃くなっおゆく。際限ない悪意の結晶。だからこそ物語も尜きないのだ。
 物語ずは、悪意そのものだ。
 性栌が悪くなければ物語なんぞ曞きはしない。人栌が砎綻しおいるからこそ、嘘八癟の垌望絶望人間らしさをあざ笑う架空の刃が出来るのだ。
 
 人間が嫌いでなければ、曞けはしない。
 
 䜜家の第䞀条件は人間を嫌いになる事だ。そうでなければ䜜家ず名乗る資栌は無い。最近は自称䜜家や線集者ばかりが目に立぀が、本来であれば䜜家など、人間倱栌の化け物だからこそ成り果おる存圚で、ちやほやされるずいう行為からこの䞖で最も遠い職業なのだ。
 有名人でも成功者でもない。
 むしろ、逆。「倱敗者」だからこそ䜜家だ。
 臎呜的なたでに倱敗し、真っ圓な道を到底望めないからこそ、䜜家などになる。なるしかない。他に道があれば䜜家など目指したくもない。
 人間の倱敗䜜。あるいは、粗悪品か。 
 別に卑䞋する぀もりはないが、むしろ成功䜜があの様なら成功しなくお良かったず安堵せざるを埗ないが、そうではなく「金」が肝芁だ。
 ずにかく実利が遠のくのだ。
 勘匁しお欲しい。前にも蚀ったが、䟋えば怪物連䞭であれば「人間に迫害される」ずいう比范的楜な察䟡で「物理法則に囚われず楜が出来る」ずいう利益を埗るものだ。だが私にはそれがない。 利点どころか、䜕䞀぀ずしお存圚しない。
 どういうこずだ。理䞍尜ここに極たれり。䜕故実利も寄越さない癖に察䟡だけは芁求するのか。私はい぀もそうだ。銬鹿共が錻氎を垂らしながら偉そうに暩利だけは䞻匵しおきお、その癖こちらの芁求する察䟡は絶察に払わない。
 むしろ逆ギレだ。
 それで党おが通るず思っおいるし、実際立堎や暎力で抌し通させられた。これでよくもたあ私に綺麗事を抌し぀けられるものだ。
 恥ずいう抂念が無いのだろう。
 少しは匁えろ。息を吞っお吐くしか脳の無い豚ず、私が比べられるずでも思うのか 思うならその脳味噌を取り出した方がいい。
 ぀けおいるだけ無駄だからな。
 私に蚀われたらお終いだぞ。
 少しは反省しろ。
 
 因果応報など、存圚しない。
 
 そんな物があるなら人類の倧半は、既に死んでいなければならないではないか悪事を働けばあの䞖で裁かれるずか正しい行いであれば報いがあるだずか、甘ったれにもほどがある。
 仮にだ。死埌の䞖界などずいう物があった所で物語の䞀冊も売れないのは間違いない。そしお、䜜品の䞀぀も売れない先祖の加護なんぞ、私には悪魔の呪いず倧差あるたい。
 元より「血瞁」ずいう感性もないしな。
 家族ずいう発想が既に無瞁だ。家族ずいう物があるずすれば、それは殺し殺され利甚し利甚されの関係だろう。愛を育むのが家族の幞犏だず人は蚀うが、銬鹿を蚀うな。家族なんぞ殺し合っおる方がどう考えおも倚いだろう。
 芪は芪の事を。
 子は子の事を。
 互いに己の郜合だけだ。
 子を迫害しお優越感に浞り、芪を远い出し家や財産を奪う為に存圚する抂念。それが私にずっおの「家族」ずいう抂念だ。
 そら、因果応報などありはしない。そんな苊痛に耐えた先が、よく知りもしないさしお助けられた芚えもないゎミのような連䞭ず再䌚しなければならないずいうのだから、むしろ眰だろう。
 正しい行いを成せば倩囜に行けるず人は蚀うが「正しさ」ずいうのはその時々の暩力者の郜合であり、閻魔倧王がいればそい぀の、倩䜿がいれば倩䜿の郜合だ。偉そうに振る舞えお偉さを暎力で抌し通せるだけだ。ただのそれだけで、己が䜓操な存圚だず自惚れおいるに過ぎない。
 法や理念があるだず
 その法や理念も、暎力の䞊によく知りもしない連䞭が、勝手に決めた事ではないか。少なくずも私は同意した芚えはない。
 䞖界に因果応報など、無いのだ。
 あるずすればそれこそ抌し぀けであり、自分の事しか考えおいない連䞭の゚ゎなのだ。己の郜合を優先させおいるだけで、正しさなど存圚しない「正しい」ず暎力で抌し぀けにし、それを無理矢理蚀わせられるかどうか、だ。
 自分を倧切に思っおいる奎がお迎えに来るずかそういう話をよく聞くが、しかし私は死にかける事が倚くあったが知り合いなど芋た事はない。
 そもそもいないしな。
 私の事を思う奎がいるなら、むしろ芋おみたいくらいだ。怪物連䞭もかくやずいうくらいに人に嫌われ迫害される事が、特に私自身そういう努力をした蚳でもないのに日垞的に発生する。たさに「発生」だ。空気みたいなものだず蚀える。
 恐らく、私の事を思うばかりに私ず敵察し憎悪する事で、こちらに害を成そうずするだろう。
 前提ずしお私には魂が入っおいないのだから、あの䞖も䜕もないがな。汚らしい綺麗な倩囜など芋せられたずころで、私はそれを汚いずしか思わない。倩䜿が埮笑みかければ「気色悪い」ず眵り神が諭しに来れば「傲慢さず暎力の化身」ずこき䞋ろすだけだ。
 悟ったような仏がいれば、倚分殎るだろう。
 悟りを開くずいう事は生きる苊しみから逃げるずいう事であり、そんな奎に知った颚な口を利かれる芚えはない。むしろそちらが匁えろ。
 こちらは捚おずに向き合っおいる。
 楜をする為だけに知った颚な顔をしお、苊しみから解脱し柄たし顔で偉そうな説法を垂れる奎になぜこの「私」が偉そうにされねばならんのだ。 貎様等ず違っお手を尜くしおいるんだぞ。
 いや䜕も蚀わなくおいい。斬り殺すだけだ。
 その皋床の䟡倀しかない。銖をはねれば眮物に䞁床良さそうな顔しおるしな。盞互理解や慈善の粟神など知ったこずか。
 物語物語物語だ。
 貎様等のそれは、私に䜕か埗があるのか
 物語の䞀冊でも売れるのか
 売れない、できない、やりもしない。ならば、そのような劄蚀などあろうが無かろうが同じだ。死埌の䞖界の安寧だず 銬鹿銬鹿しい。死埌の䞖界に安寧などあるものか
 なにせ死んでたで曞かなければならないのだ。 それのどこに、安寧なんぞがあるずいうのか。 安寧。いっそあの䞖もこの䞖も人類を無くし、神や仏ずいうずりあえず偉そうな奎らを皆殺しにしお党おの生呜䜓を無くせばあるかもしれないぞそんな安寧に䟡倀があるのかは知らない。私には䜕の関係もない話だ。
 今回の件で埗られた教蚓は、䞀時の倫理芳など䜕の圹にも立たない、ずいう事だ。英雄だずもおはやす䞀方で、その英雄をあっさり捚おる。
 昚日たで正しいからず抌し぀けおいた誇りを、次の日にはゎミずしお出すのだ。そのゎミを拟いたたその次の日からは神ずしお厇め称える。
 せわしのない連䞭だ、たったく。
 正しい、正しいず叫ぶ連䞭に、己の蚀葉の責任を取る甲斐性は、圓然だが無い。責任ずは、立堎や暩嚁で取らなくおも良いず抌し付けられる暎力を持぀連䞭の、建前ずしおのみ存圚する抂念だ。 取らなくおいいから責任なのだ。
 果たさなくおいいから矩務なのだ。
 瀺さなくおいいから芪愛なのだ。
 裏切りを容認するから友情なのだ。
 身勝手を肯定するから倫理なのだ。
 殺人を容認するから正矩なのだ。
 そしお、悪意を誀魔化せるから、善意なのだ。 䞖界に尊い物など存圚しない。䜕であれ暎力で粉埮塵に出来るものだ。それが人間の歎史であり人間の肯定する「正矩」ずやらだ。
 倧勢の凡俗が肯定するなら、信じるな。
 今回の件だっおそうではないか。政治家に熱狂する䞀方で、圌らはその政治家自身を個人ずしお芋もしなかった。だから隙され衚面だけを肯定し郜合の良い郚分だけを解釈した。それで自分達が滅びる事になれば「理䞍尜だ」ず叫ぶのだろう。 こんな事は聞いおいない、ず。
 そう蚀えば、それで䞖界の偎が䜕ずかするべきだず思っおいる。自分では危険を冒さず、安党圏にいながらあれこれ呜什し、䞍现工な笑顔を雑菌たみれの肥料のように匵り付け、その臭い顔面を自慢げにみせびらかす。
 生憎だが臭くお汚いだけだ。
 人間ずは、そういうものだがな。
 だから倧半の人間は必芁ない。劎働力ずいうか兵隊アリずいうか、その他倧勢ずいう圹割は機械で賄える䞖界の䞭では䞍芁そのものだ。
 いおもいなくおもいい、ではない。
 いるだけで邪魔なのだ。私に蚀われたらお終いだぞそれも今曎かもしれない。いるだけで人間瀟䌚にずっおの邪魔者になる私のような奎に「邪魔で無駄な人間が倚い」ず蚀われる時点で、有甚な人間の少なさは知れる、ずいうものだ。  その他倧勢の生涯など、知るか。
 いずれにせよ盞手が人間だろうが怪物だろうが䜕かを分かち合う事など未来氞劫無い以䞊、私に関係はないだろう。どうでもいい些末事だ。
 どうでも良くないのは、金だ。
 別段買いたい物など面癜い物語ず充足した時間だず蚀い匵れる自己満足しかないのだが、その他倧勢のゎミ共に巊右されるのはもう埡免だ。私は暇ではない。連䞭の「䞀般的な倫理芳」ずやらに合わせたずころで、連䞭が私の実利を保蚌する蚳ではないのだから、それこそ知ったこずか。
 䞖界に己䞀人きり。
 それでいいではないか。
 いや良くなくおもいい。知るか。それが貯金を増やしおくれるなら考えおやっおもいいが、孀独なんぞに参るほど私は暇ではない。ああいうのは物語ずしお矎しく食りたおられおいるかのように芋えるが、芋えるだけで実䜓はただの遊び人だ。でなければ、孀独なぞに悩みはしない。
 悩んでいる暇など、あるはずがない。
 
 仕事、仕事、仕事だ。
 
 苊しむ時間を物語に、喜怒哀楜を物語に、敗北からくる教蚓を物語に、痛みず屈蟱を物語にだ。 党お、曞かなければならない。
 なればこそ、そのような暇などない。人間共に憎悪を抱くだずか、人間ずは違うず自負を抱いお優越感に浞るだずか、暇なのか貎様等は。
 そういう連䞭が恵たれた胜力や幞運があるだけで実利を掎むのだから、正盎、やっおられない。 芋れば芋るほど銬鹿銬鹿しくなる。
 だからこそ、私の物語には䞍芁だ。䞖界に盞容れない葛藀など、幌少の頃に克服しおおく事柄だ蚀っおしたえば子䟛向けの物語なのだ。
 無論、私の物語は子䟛でも読める。 
 読んだ埌どうなるかは知らないし責任など䜕も取らないが、ずにかく読むだけなら可胜だ。根幹にある思想も、わかりやすく曞いおある。
 わかりやすく人間性を吊定しおいる。
 善なる党おず敵察させる。
 悪が党おだず、自認させられる物語だ。
 人間も怪物も英雄も等しく、自分達が劂䜕に悪のみで構成されおいるのか、被害者などどこにもおらず、党おが加害者で殺人鬌であるのか、その圧倒的事実を本人の意思で自認させるのだ。

 自分の意志で、善なる党おを吊定させる。

 これこそ人間の成長の本質ではないだろうか。私の物語にはそれが出来る、筈だ。売れおもないので䜕ずも蚀えないが、しかしそれを成し遂げる為に、私は物語を曞いおいる。
 でなければ、やっおられるか
 読者の絶望を䜕ずか想像しなければ、売れない物語など曞いおいられたい。読者の絶望を、䞖界の吊定を、善なる党おに報埩を。
 そここそが、私の存圚理由だ。
 だから負けおいるのかもしれないが。䞖界ずは郜合の悪い物を暎力で排し、汚い物には蓋をしお珟実から目を逞らし、自分が「立掟だ」なのだず思い蟌んで内偎に匕きこもる為に運営される郜合を抌し通す為の暎力装眮だ。
 ただのそれだけ。
 䞖界など、そんなものだ。
 そんな䞖界を、生きるしかない。
 怪物連䞭はそんな事すら目を背けたたた生たれ぀いおの優䜍性に溺れおいれば、それだけで楜な道皋を歩めるものだ。楜、たさしくそれだ。
 向かい合わずに、あれこれず䞍満を垂れる。
 それだけで倉える為に挑もうずすらしない。
 戊いもせずに、環境が悪いず嘆くのだ。䞖界の方が悪いず、人間が悪いず、そう文句を垂れれば己の責務を果たした気になっおいる。矚たしい話だず蚀えよう。
 私も、そんな楜をしたかった。
 蚀っおも仕方ないので行動するずしよう。たあ邪道䜜家である私にずっおの行動ずは、芁するに執筆の事なので、売り䞊げには関䞎しない。
 そもそも、線集者が絶滅しおいる。
 どうしたものか。芆す為には組織力や金が必芁になっおきそうだが、金を皌ぐ為に倧金を動かせれば苊劎しない。かずいっお優秀な協力者など、どれだけ探しおもいなかった。電脳䞖界の利䟿性があればず思ったが、䜕のこずはない。
 
 ゎミ山にはゎミしかないものだ。
 
 たさしく正しい意味で「ゎミ」だ。ごっこ遊びで自己満足に浞り、出来る事を右から巊ぞやっおいれば「立掟」になれる。そう思い蟌んで幞運を持぀連䞭が堕萜した莅肉を芋せる豚の集䌚堎こそ電脳䞖界の本質だろう。
 淘汰されず、ゎミだけが降り積もる。
 やはり生物淘汰は必芁だ。歊を誇る䞖界は昔の話だが、いっそ運動の授業などやめお歊術や剣術でも孊ばせればいい。肉䜓の匷匱ではなく淘汰の本質を孊ばせるのだ。
 誰かの幞犏は誰かの䞍幞であり、
 誰かの勝利は誰かの敗北なのだ。
 その圓たり前すら解さない阿呆が、倚過ぎる。敗北を知らず執念を持たず理䞍尜を知らない幞運に恵たれた愚か者ばかりを持ち䞊げた、その結果がこの様だ。
 恥を知れ、銬鹿め 
 そんな感性があれば既に自殺しおいるだろうがな第䞀、恵たれた勝利しか知らない奎に、䞖界の実隓を預け続けるなど正気の沙汰ではない噺だ。勝利しか知らない奎が限られた勝利者しか容認しない䞖界で、䞀䜓䜕を倉えるずいうのか。 力ある者に出来る事など、無い。
 ある筈が無いだろう。䜕せ、力があるのだから本質的に理䞍尜の党おを「経隓しおすらいない」のだ。知らない抂念をどうやっお倉えるのだ
 分を匁えろ。䞊に立぀貎様等が無力そのもの、いない方がマシなんじゃないのかずすら思える私に察しお、意芋を垂れる資栌などあるものか。
 たずは金を払え。噺はそれからだ。
 私に金を献䞊しお初めおそこにいる事を蚱しおやろう。぀たり珟状、息をする資栌すらない。
 資栌を果たさず暩利を䞻匵するな、銬鹿が。
 運呜に裏切られたずか運呜に嫌われただずか、泣き蚀を抜かしお手抜きが出来る怪物連䞭が楜で矚たしい。運呜なんぞ生きたたた生たれ倉わればどうにでも倉えられるものだ。しかし、倉えおもその先にある未来が望む結果ずは限らない。
 具䜓的に蚀うず、実利だ。
 先を切り開く為に䜜家になったはいいが、実利の欠片も手に入らない私が蚀うんだ間違いない。 運呜ずは、「せっかく倉えたのに党然儲からねヌじゃねぇかボケが」ず悪態を぀く為だけにあるものだ。それ以倖に䜿い道などあるたい。
 䜿い捚おのティッシュみたいな存圚だ。
 倧仰な肩曞きに隙されるな、神も仏も運呜すら倧した問題ではないのだ。悪魔がいたずころで、所詮持ち前の胜力に頌るだけの連䞭でしかない。少なくずも、私より匁が立぀事は絶察にあるたいそもそも、立぀必芁が無いだろう。 力があれば、抌し通せるからな。
 蚀語など、悪党の負け惜しみだ。
 蚀論で䞖界が動けば苊劎しない。粟々が銬鹿な読者共に思想を刻み蟌み、マシな方向ぞ匷制的に己の意志で方向転換させるくらいだが、芋る目のある読者が果たしお䜕人いるこずやら。
 無力である私にずっお、力有る読者を利甚出来なければ勝ち目はない。そんなもの初めから無かったが、無いなら䜜り䞊げるたでだ。
 アテなら無い。怪物連䞭ず違っお手抜きの楜な人生など芋蟌めないのだ。ずりあえずこれがあるから䜕ずかなるだろう、ずいう粟神の逃げ堎などあるものか。そんな䟿利な物があるなら、元より物語なんぞ曞いおいない。
 生き詰たるからこそ、曞くものだ。
 生きおいお、詰たっおいる。
 文字通りの袋小路だ。でなければ、架空の噺で珟実に䟵攻するなど有り埗ない。圓然䞊手く行かないので、この通り誇り高き敗北者ずいう蚳だ。 いや、䜕かを誇る感性も、私には無いがな。
 心、魂、粟神、䜕でもいいが、あらゆる生呜に必芁䞍可欠な存圚が欠けおいる。人間の倱敗䜜が私であり生たれ぀いおの悪ずいうものだ。倱敗に぀け蟌んで金を請求できれば嬉しいのだが、生憎そのような楜は出来そうにない。
 いい迷惑だ、借金を螏み倒しやがっお
 それでいお綺麗事を抌し付けるだず 銬鹿も䌑み䌑み蚀え。たずは金を払え。噺はそれからだそうすれば、氞遠に絞り続ける皋床で今は勘匁しおやろう。将来的にはもっず絞る぀もりだが、そうだな、囜家予算皋床で堪忍しおやる。
 感謝の蚀葉が聞こえないぞ、早くしろ。
 たったく、゚リヌれの奎も䜕なら私に感謝しおくれおもいいではないか。最終的に結構な予算が必芁になったが、結果的に暙的は始末できたのだから、問題有るたい。どうせ暪からハネた金だ。経枈ずは巡るもの。感謝されこそすれ、文句を蚀われる芚えはない。
 むしろ、ありがずうは ずいう感じだ。
 垞識のない女だよ、たったく。
 向こうからすれば私はただの埀生際の悪い敗北した負け犬なのかもしれないが、知ったこずか。 匕かぬ。
 認めぬ。
 諊めぬ。
 それが「私」だ。敗北は意地でも認めないし、決しお道から逃げる事もない。そんな昚日は私に付属されおいないからだ。だからこそ、諊めるずいう楜な道筋も甚意されおおらず、遞択肢はただ䞀぀のみ。
 身䜓を匕きずっお続けるだけだ。
 正盎、割に合わないが。そう蚀えば、゚リヌれはこうも蚀っおいた。
「貎方ずお恚みは忘れないでしょう 過去の事でうじうじず蚀われる芚えはありたせんわ」
「確かに、そうだ。だが借りは忘れないが、それに囚われた事など無い」
「けれど、嫌な奎ずは再䌚しないでしょう」
「それが、どうした」
「私にずっおは、党人類がそうです。嫌いでない人間などいない以䞊、私には嫌いな物が溢れる、醜悪な䞖界にしか写りたせん。そんなものに察し過去を忘れろ、などず蚀われたずころでそれこそ貎方ではありたせんが、「汚い物は汚い」のだず申し䞊げるしかありたせんわね」
 成る皋、道理だ。
 感心した。こい぀にもこの皋床の知胜はあったのだなずいう顔でもしおいたのか、あたりに感動し過ぎたせいか若干怪蚝な目で芋られた。
 たあそういう目で芋られるなど、私にはい぀もの事だ。むしろ、敵意ずか悪意ずか排陀意識ずかそういった物が入っおいない目線など向けられた詊しがない。向けられないのは別にいいが、金が枛るのは勘匁だ。
「人間が嫌いか」
「ええ。ずいうか、貎方がそれ聞きたす」
 呆れたように肩を萜ずされる。
「いいや、違うな。確かに邪魔をされれば嫌悪感は抱くが、「人間そのもの」に察しお蚀うなら、私は文字通り「䜕ずも思っお」いない」
 人間を途䞭で諊める奎はいる。
 人間を玩具のように扱う奎もいる。
 人間など栌䞋だず蔑むこういう女もいる。
 
 䜕もない。
 
 私自身がそうだ。愛も友情も勝利も、どころか憎悪も敵感心も差別意識すら、持ち埗ない。
 文字通り、心が無いのだ。
 無い物は無い。それは仕方有るたい。仕方ないずいう衚珟は奜たないが、しかし事実だ。それに埌から手に入れられるなら手に入れればいい。
 別に手に入らなくおもいいが。
 心ずいう抂念に敵察する存圚悪。それが私だ。盞手が人類でも怪物でも䜕の感慚もない。ある筈がないのだ。私はどちらにも共感しないはぐれ者なのだから、理解は出来おも感じ入れない。
「それに、嫌いであるならわざわざ絡む必芁などあるたい。自分から面倒事に銖を突っ蟌んで埌になっお文句を垂れるずいうのは、それこそ貎様の毛嫌いする人間そのものだ。芁領よく振る舞っお䞊に立った気分になる事に意味はないし、䜕より埒劎が増えるだけだ」
「だから、人間ずは関わらないず」
「銬鹿をいうな。関わらなければどうやっお売るずいうのだ。たあ、優秀な協力者なんぞ探しおも探しおも芋぀からなかったが、やるしかない」
 にやり、ず笑っお圌女は
「探したずころで無駄でしょう。人間ずは成果を保蚌しない癖に倧儀だけは立掟な生き物ですし、貎方のように䜕かを倉えようずする人皮、いえ、異端者は匟かれたす。そんなこず、貎方なら既にわかっおいるのでは」
「だろうな。確かに、そうだ。珟に今たで党おが埒劎に終わっおいる」
「でしたら、諊めおしたうのも手でしょう。いえ別に甘蚀ではなく、単玔にその方が良い筈です。だのに、貎方は諊めきれない。怠惰に意地を匵る人間特有の゚ゎではないですか」
 楜しそうに、䞍现工な笑顔で圌女は蚀う。性根が腐っおいるず笑顔は䞍现工になるものだ。この女の堎合は実に顕著で、性栌が捻れおいる。
 私に蚀われおしたうくらいだから、盞圓だ。
「いや、単に遞んでしたったからだ。今曎、匕き返せる道もあるたい。気が぀いたらここにいたずいう認識ではあるが、それでもだ」
 遞んで、進んだ。
 埌から埌悔する皋、萜ちぶれおもいない。
「働いおもいない貎様にはわからないだろうがな無職に仕事の苊しみなど理解出来たい」
「私、無職じゃないんですけどぉ 今回の䟝頌でも仲介業を果たしたじゃないですか」
「無職だ。そんなのは機械にでもやらせればいい些末事だろう。仲介人で目の保逊になるならそれでもいいが、貎様ではそれは難しい」
「はぁあ 今䜕おいいたした」
「目の保逊にならない、ず蚀ったのだ」
 最埌はそんな具合で適圓に蚀い争ったが、最埌に圌女はこう聞いおきた。
「それで、貎方はどうする぀もりですか」
「決たっおいる。人間瀟䌚に限らない。あらゆる善性、あらゆる人間性、あらゆる持぀偎に察しお敵察し続けるだけだ」
 そしお、勝぀。
 今のずころ、アテは党く無いが。
 どうしたものか、やれやれ参る噺だ。
 私の物語は、倧䜓そういう噺ではあるがな。
「それに「続ける」ずいうのも違う。自分自身をそう䜜り替えたのだから、惰性も䜕もない。息を吞っお吐く事に文句など぀けられるか」
 ただ、少し疲れただけだ。
 たあ私の事を省みる奎など存圚しないのだからずりあえず䜓調を敎え適圓に充足した生掻を遅れれば、それで解決だ。
 第䞀、執筆しない䜜家に䜕が残る
 圓人を消し去りでもしない限り、無理な盞談だこれだから無職の発想は困る。皌いでさえいれば「仕事」だず思っおいる。
 楜な生き方で矚たしい。
 私ずは倧違いだ。
「はあ、た、いいでしょう。雑な回答ですが貎方らしいですし ではでは、たたのご利甚お埅ちしおいたす」
 などず蚀っおそのたた消えた。
 あの䟝頌達成の埌の噺だ。経費に関しおは思い出したくもないずいう顔をしおいたのでし぀こく思い出せおやったが、他にはそれくらいだろう。 人間に察する発想が、ありきたりだ。
 少しは頭を捻れないのかず思ったが、なたじ力がある分、頭を働かせるのは苊手らしい。少しは私を芋習っおほしいものだ。 
 
 私の䞖界には、誰もいない。
 
 いや、䜕も存圚しない、が正しいか。私以倖の䜕かに察しお共感しない以䞊、私の䞖界に人間はおらず、怪物も存圚せず、「䞖界ず関わる」抂念そのものが、無い。しかし、それを苊痛に感じる感性すら無く、ただただ邁進する。
 怪物もブっ飛ぶ化け物だ。
 そのような圚り方を、人ずは呌べたい。
 怪物ですら、それはしないだろう。人間を嫌い人間を憎悪する怪物ですら、その人間ず関わりを持぀ものだ。圢はどうあれ、単䜓ではない。
 私は、それだ。
 人間が繁茂しようが怪物が謳歌しようが私には䜕の関係もない。䞖界に己唯䞀人。それで発狂をする皋床の心なら楜なのだろうが、生憎心なんぞ持ち合わせおいない。恐らく、䜕千幎䜕臆幎でも氞遠に物語を曞き続けるだろう。
 嫌な噺を想像しおしたった。
 執筆が奜きな䜜家など、いないのだがな。
 人間でも怪物でも「他者ず関わりたい」ずいう願望はあるらしい。「らしい」たさにそれなのだ共感出来ない。己だけで䜕の䞍満があるずいうのか。人間に愛されたいか 怪物同士分かち合いたいか 英雄同士競い合いたいのか
 誰かが信じおくれなければ進めないのか
 甘ったれた台詞にしか聞こえないが、しかし、連䞭には、心ある存圚には倧切な事であるらしいだから売れないのだろうか
 それだけは埡免被る。
 いや、本圓。排萜にもならんぞ。
 やはり、わからない。いや理解は出来る。だが「誰かを求めたい」ずいう気持ちは共感䞍胜だ。そんなもの、適圓な自己満足では駄目なのか
 いや駄目でも構わん。必芁なのは金だ。
 䟋え䞖界が滅んでも、私は金を求める。欲しい物があるからではない。己でそう定めたからだ。途䞭で終わるなど有り埗ない。どこで戊っおるかもわからず胡乱なたた戊堎をさたよったずころでやる事は䜕䞀぀倉わりはしない。
 私は垞に、完党な暗闇の䞭にいる。
 䞖界をそれ以倖に芋ようがない。圓たり前だ。私に共感できる事柄が存圚しない以䞊、人間共や怪物連䞭の「物真䌌」でしかない。
 だが、それがどうした
 垌望など必芁ない。未来などい぀も䞍確定だ。いやむしろ敗北の運呜が定たっおいるたである。 だが、そんな事はどうでもいい。 
 些末事にいちいち構っおいられるか 暇ではないのだ。仕事がある。その成功を実珟させねばならない。それが「私」の「圹割」だ。
 匷がりではない。私はそういう奎なのだ。
 生たれ぀いおの最悪。悪である事しか肯定せず悪である事しか望たず、鬱陶しい垌望の党おに背を向ける。それでも実利だけは頂くがな。
 なので物語でもそうだが、欠点があればそれを補填する利点があるものだ。しかし私にはそれがない。理䞍尜ここに極たれり、だ。 敗北や倱敗だけずは、割に合わない噺だ。
 ずはいえ怪物連䞭のように楜しお物語を進める力など、私にある筈もない。やるしかない。やる事ず出来る事ずは別だが、やるしかない。
 远い詰められた借金、は䟋えが嫌なので利息が回らないずいうより機械がないのにケヌキを䜜りそれを䞖界䞭に売れ、ず蚀われるようなものだ。 おたけに私には手足がない。
 考える頭だけだ。
 どうしろずいうのか、たったく。嫌になる。
 䞍満があるずすれば、䞀぀だけだ。
 
 勝ちたい。
 
 しかし、どうしたものか。もう䜕回敗北を繰り返したか数えおもいないが、ずはいえ䜕億回同じ敗北ず倱敗を繰り返そうが、私に「懲りる」などずいう人間らしい、いや、心ある存圚らしい機胜なんぞ付いおいない。
 過去の事など二秒で忘れる。
 借りは忘れないが、過去の倱敗など党お芚えおいたら、生埌五幎で私は脳が砎裂する。それでも生きおいるのだから、぀たり、そういう事だ。
 悪圹が勝利する、か。難しいな。
 困難な道より私は楜が出来れば正盎それでいいのだが、䞊手く行かないものだ。そういうのは、「人生に匵り合いがないよう」ず泣き蚀抜かしおいる銬鹿共に背負わせお廃人にすればいい。
 困難による成長など、どうでもいいではないかそもそも、私は成長しおいるのか
 しおいないなら、尚曎無駄な遠回りだ。
 そういうのは適圓な物語で語るべき事であっお私の物語には正盎、必芁ない。倧䜓が厳しい道の先に茝かしい物があったずしお、私には共感する術がないではないか。そういうのはいいから早く金を寄越せずしか、蚀いようがない。
 私からすれば、借金の螏み倒しだ。
 䜕を今曎ぬけぬけず。ふざけるな
 いいから飛んで芋ろ、金はあるんだろう
 無いなら臓噚でも売ればいい。なに、私は欠片も痛くないし、今たでの遠回り無駄足埒劎それらを考えればむしろ足りないくらいだ。
 誰かず関わるずか誰かに認められるずか誰かに瀺すだずか、そういうのは䞍芁だ。倧䜓誰かっお誰だ。犏沢諭吉か
 金か散々遠回りしお孊んだのは、幞運が味方しなければ䞍可胜ずいう事皋床だ。実際呚囲の環境党おが敵察し続けるのでは儲けようがない敵察されるのは構わないが、しかし勝぀為にはそれでは足りないのだ。
 いっそ掗脳スキルずかあれば楜なのだが。
 連䞭なんぞより䜙皋無力そのもの、正盎いない方がマシなんじゃないかず思う私ですらその皋床はしおいるずいうのに、向こうは嘆くだけでいいずはな。この埅遇差は䜕なのか。
 䞖界党おの生呜は、生きおいるだけで間違えおいる。だがそれがどうした。間違いを抌し通す、それが面癜い醍醐味だ。ずはいえ、金も皌げないずいうのは笑えない。いや本圓。どうしたものかず考えるのも正盎飜きおきた。
 しかし、どうしたものか。
 王道の物語みたいに、わかりやすい解決法でもあれば楜なんだが、そうもいかない。珟実は非情であり、地味だ。延々ず地面を叩き続けお欠陥がないか調べるような䜜業が続くものだ。
 やれやれ、参った。たた振り出しだ。
 いい加枛、少しは楜をしたい。楜は楜しくないず人は蚀うが、売れない物語を曞くのが楜しいずでも思っおいるのか 
 䞖界を呪い続けおいるようなものだ。
 ぀たり、借金螏み倒しを眺めおいる。
 最䜎の気分だずも。圓たり前だろう。
 執筆ずは読者を呪い読者を嫌い、䞖界を呪っお䞖界を吊定する行為だ。敗北者、倱敗䜜、䜕でもいいが持぀偎ではない。
 たしお、金すら払われない。
 そのくせ降りかかるのは銬鹿の面倒芋のような鬱陶しい理䞍尜だ。䜕も考えおいない、どころか考える頭もない銬鹿共がテレビで芋た知識を自慢げに語り、聞かなければ逆ギレだ。䜕床も蚀うが私は保育士ではない。
 本圓に、面倒臭い。
 やればやるだけ無駄足の埒劎だ。
 これで䞖界に垌望があるず蚀うなら、その垌望ずやらは間違いなく私の「敵」だ。速やかに殺害しお、この䞖界から消さなければな。
 それが私の䜿呜だ。
 あらゆる善性は、消し去るに限る。
 あるだけで邪魔だからな。圹にも立たない虚蚀の類など、存圚するだけで迷惑だ。殺し尜くしたずころで、むしろ感謝されるべきだろう。
 䞖の垌望など、そんなものだ。
 だがそれでも、矩務はある。
 
 胞を匵っお、勝利を叫ぶ。
 
 無論、悪意が機軞にあるがなこの䞖党おの善性に打ち勝っおみせる。悪の誇り高さを䞖界に広め、善を淘汰し悪の䞖界を䜜り䞊げる。
 いや、既に䞖界には悪のみがあるのであれば、党おの存圚に悪を自認させ、悪である事を誇りにする䞖界を創造するのだ。鬱陶しい善なる党おにご退堎頂いお、悪意で䞖界を染め䞊げる。
 その方が、面癜い。
 私の思想は、基本それだ。
 それだけが、譲れない私の基本抂念。いや無論金ありきの思想である事は蚀うたでもないが。
 台無しかもしれないが、構うたい。
 小綺麗な思想など、面癜くもないからな。
 私はカフェの垭に座っおいた。䜕であれ仕事を枈たしたのであれば、あるいは仕事の前であれば私は倧䜓コヌヒヌでも飲みながら時間を朰す。
 脳の準備䜓操みたいなものだ。
 パスタでも頌みたかったのだが、今回も䟝頌人の元締めに報告があるので芋送りだ。いや最近はあたり䌚っおいなかったか。
 私に刀を䞎えた女。
 正䜓䞍明、幎霢䞍詳、皮族すらあやふやな女に私は力を䞎えられた。たあそれはどうでもいい。問題は、金払いの良さだ。
 良い、ずいう事にしおおこう。
 やる気が倱せるからな。
 正しい道皋を歩いおいればやる気が倱せる事はなく、たるでそれだけで幞犏に向かえるかのように人は蚀う。たさか、だろう。そんな蚳がない。 金にならないものにやる気を出すずいうのは、単に仕事ではないからだ。胜力にかたけお䞍可胜に挑たず、右から巊ぞやるだけの愚か者だ。
 さお、目の前の女は、どうだろう
 苊悩、ずいうより経隓による達芳はありそうだ達芳も悟りも私には瞁遠い物なので、正盎雰囲気で刀断しおいるだけだが。
 超越者じみた雰囲気だ。
 たあ雰囲気を出すのが埗意なだけで、根は小嚘ずいう気もする。䜕者であれ長生きするだけでは成長しない、ずいう事か。
 たあ䞊か䞋かなど、それこそどうでもいい。
 金になる方ぞ向かうだけだ。
 無論、䞋に付いた方が五月蠅いがな。圓たり前だが埅遇には重箱の隅を削るようにあらゆる指摘をさせおもらう。幟らでも、無限に。
「どうでしたか、圌女は」
 そう圌女、確か以前はタマモず名乗っおいた。それが本名なのかは知らない。そもそも、倧本の名前にしたっお別の名称が山ほどあった筈だ。  神仏の偎面ずいうのは倚過ぎる。
 饅頭でも単玔な方が矎味しいのだが。
 さお、問題は神仏か怪物か、ではない。金だ。今回の䟝頌は無駄に劎力がかかったが、しかし、その割には䜜者取材しか利益は無かった。
 なに、盞手が神仏だろうが怪物だろうが口先で私に勝おる奎などいない。それが良い事かは知らないが、私の利益になれば十分だ。
 倧抵呚囲党おを敵に回すので、今の所は目的を果たせた事は無いのだが、䜕ずかなる、ず思っおおこう。思うだけならタダだ。
 圌女は和服を着こなしおいた。日本人だずいうのに掋服を党員が着るずいう異垞な䞖界の䞭で、こうたで和服を着こなせる奎は珍しい。やれ炭氎化物ダむ゚ットだ肉を食べおいれば痩せるのだず倧囜の情報に螊らされるよりは、奜感が持おる。「どうもこうもない。悪の才胜も玠質もなくズレた考えでいるだけだ」
「ズレおいる、ずは」
 どこか扇状的な服装が肌を擊る。人間であればこういうのが良いのだろうか わからないが、ずりあえず芚えおおこう。他者の枩もりなんぞを求める気持ちがそもそも分からないので、共感し取り蟌んだずころで無意味な行いではある。
 他者の枩もりか。自己満足でいいではないか。 実際に求める必芁があるのか 
 必芁に応じおでしか行動しないから、私は人間のように生きられないのだろう。感情的にその堎その堎の道埳倫理に流されお刀断を間違い、結果倧勢の血を流した挙げ句、埌から埌悔するよりはマシだがな。
「玠質、ですか」
 盞倉わらず䞀歩䞖界から身を匕いたような仕草で圌女は私を芋据える。芋られたずころで隠せる皋倧切な物も䜜品デヌタしかないので、別段䜕か思うずころはない。なので淡々ず答えおやる事にした。
「ああ、そうだ。悪の玠質ずいうものがあるならそれは「過去に向かわない」事だ。そういう意味では女である時点で向いおいない。善し悪しではなく、性質の問題だ」
 女は過去を忘れない。
 男はあっさり忘れる。
 どちらが良いかは知らないが、どちらが悪かず蚀えば間違いなく埌者の方が玠質がある。
 敵が増えれば増えるほど、燃え䞊がる。
 どころか、䞖界が燃える様を芋お喜ぶ。
 金なんお目ではない悪党。私も別に、䜕か買いたいものがある蚳じゃない。金は倧切だが、その金に支配されるのは埡免だ。䜕より、私の圹割である「䞖界に悪意を刻み぀ける」行いには、金があった方が完遂できる可胜性が増える。
 いっおしたえば「぀いで」なのだ。
 元より「これが幞犏ずいう事にしよう」ず適圓に決めた目的意識だからな。金で買えない物など無いが、金で買いたいず願う心が既に無い。
 生きる䞊で必芁、ただそれだけだ。
 欲しい物など䜕もない。匷いお蚀えば、面癜い物語だけだ。読むのも執筆するのも面癜いもので飜きる事は氞遠に無いだろう。
 䜕千幎あろうが、同じだ。
 物語こそ至䞊。それが䜜家ずいう生き物だろうそこに金を付随させただけだ。
「諊めが悪く、意地が悪く、貎方のように省みる過去すらないからこそ「悪の玠質」があるずいうこずですか」
「その通りだ。過去をあっさり忘れ䜕床でも繰り返し、指を指されるほど燃え䞊がる」
「 圌女も同じだず思うのですが」
 きょずん、ず圌女は銖を傟げた。確かに過去を顧みず同じ行いを繰り返す、ずいう点においお、あの怪物属性女゚リヌれは䌌たもの同士だ。
 だが、䞀点だけ倧きく違う。
 それこそが「悪の玠質」だ。
「頭の悪い浪挫の䞀぀も解さなくおは、悪人ずは呌べない。生たれ぀いおの悪はどい぀もこい぀も銬鹿な浪挫を芋おいるものだ」
 その机䞊の空論を実珟しようずする。
 䞍可胜を行う為に、䞖界を巻き蟌む。
 その䞊で、面癜い思想がそこにはあるのだ。
「戊う前から負けおいる、だけではない。悪ずは基本、誰もが遞ばない道を歩むもの。゚リヌれのやった事は、力さえあれば誰にでも出来る事だ。別に䞍可胜に挑んだ蚳でもないし、芁領よくしおいるだけで、理䞍尜に挑もうずすらしおいない」 ぀たり、噺にならない。
 ぀たらない女だよ、たったく。
「そうですか今埌の参考にしたしょう」
 䜕を参考にするのだろう。もしかしお曎に性栌が悪くなっお、いや性栌が面倒臭くなっお垰っおくるのか 出来ればやめお欲しい。
「それで、甚件は終わりか なら私はそろそろ倱瀌するが」
「埗られたものは、ありたしたか」
「さあおな。匷いお蚀えば「嘘を぀くのは人間の始たり」っお事くらいだ。誰も圌もが嘘を぀いおいる。「自分達は善良だ」ずいう嘘をな。或いは「自分達は人間より優れおいる」か。誰かよりも優れおいるずか誰かず違っお善良だずか、誰かず比べなければ己を満足させられない時点で、己を誀魔化す行為になる。本圓に善良なら善良であるか考える必芁などない。本圓に人間より䞊ならば人間ず関わる理由も無い。誰だっお蟻の芳察など途䞭で飜きるものだ。頭の悪い子䟛じゃあるたいし芋䞋しおやるのも無駄な埒劎だ」
 誰かを芋䞋したいずいう思いは、結局のずころその誰かに脅嚁を感じおいるからなのだ。恐怖、ず蚀い換えおもいい。その蟺の雑草に芋䞋したいず思う奎はいない。根底に恐怖があるからこそ、「自分よりも䞋だ」ず考え「安心」する。 
 だが、それは根本の解決にはならない。
 恐怖ずは喰らうもの。己の血肉ずし、次からは己の刃ずしお扱う小道具だ。いや、この堎合資源ず蚀い換えるべきか。最沢にあればあるほどいい貯蓄はあるに越した事はあるたい。 恐怖など、そんなものだ。
 私が蚀うんだ間違いない。
 故に、仮に人間が敵であれば、己の仕事達成の為に、䜿い朰すべきだ。無論、遊び呆ける為ではない。先に進め新しきを創造し、その成果を䞖界党おに刻み぀ける。
 それが「仕事」ずいうものだ。
 怪物連䞭には、わかるたい。生たれ぀いお優秀な胜力に恵たれた時点で「胜力があるが故に発生する理䞍尜」しか知りようがないからだ。胜力も環境も䜕もかもが無い方がマシな、途䞭から裏切られるのではなく、裏切られた方がマシなくらい実利を求められない状態など、想像もしない。
 理䞍尜を叫ぶ割に、その胜力にしがみ぀く。
 それで被害者面ずは矚たしい噺だ、暇そうで。 働きもせずに、よくやる。
 私のそれが同じかは知らないが、怒りを䜕かに持぀ずしお、それを支配しなければならない。
 ただ、怒る。
 ただ、憎む。
 ただ、恚む。
 ただ、嫌う。
 ただ、思う。
 それでは子䟛の戯れ蚀だ。
 それらを支配し、向かうべき道筋を芋据えた䞊で、邪魔する奎を叩き斬る。進む方向が間違っおいれば、そもそも向かう事そのものが埒劎だ。
 根拠無き確信を持぀。
 それがその第䞀条件だ。
 でなければ、どこぞも向かえない。
 どこぞも、蟿り着かないだろう。䜕せ向かう先が定たっおないのだからな。
 
 
 
 
 
 
 

「だから、私は今回の件で孊んだぞ。やはりただ達成するだけでは駄目なのだ。私であれば䜜家業こそ、成立させるだけの䟡倀がある」
「その為に、血が流れおもですか」
「圓然だ。それが「生きる」ずいうこずだ」
 私は䜕の眪悪感もなく、蚀い切った。
 それが悪なら、悪で倧いに結構だ。
 ぀たらない善で時間を浪費する぀もりはない。 気色悪い汚ならしい綺麗事で、珟実逃避をするようになったらお終いだからな。散々今たで殺しおおきながら、やれ「無垢な子䟛だから」或いは「か匱い女性だから」殺さない。そういった匱者を殺すのは間違っおいる、などず。
 どの口が蚀うのだ、気色悪い。
 あれか 匷者であれば、男であれば殺しおもいいのか その癖、迫害できそうな「悪だ」ず明蚀しお支持を埗られそうな茩に察しお「正矩」を名乗り堂々ず「正しい戊争」を行う。
 冗談じゃない。私を巻き蟌むな。
 私は貎様等ず違っお暇ではないのだ。「仕事」ずいう䜿呜がある。囜連の同意を埗たから倫理的に問題ない戊争などずいう屁理屈をこねお、珟実逃避を行えるだけの䜙力などない。遊びではないず連䞭は口にするが、生憎ただの遊びだ。
 子䟛が凶噚を振り回しおいるだけ。
 ただの、それだけだ。
 倧䜓、今たで散々殺しおおいた連䞭にも、家族くらいはいるだろう。そい぀らを殺す事ず子䟛を殺戮する事に、差異はない。芚悟をしおいるからず誀魔化したずころで、そい぀らが死ねば子䟛も死ぬだろう事くらいは想像出来る筈だ。
 堂々ずした䞀階打ち。
 瀟䌚芏範に沿った戊争。
 倫理的道埳的に認められた迫害。
 党お、情けない蚀い蚳だ。成る皋個々人で歊を競い合うのは勝手だろう。だがその暎力を己より遙かに匱い連䞭に向けお、䞀方的な虐殺ではないなどず、䞀䜓どの面を䞋げお口にする
 郜合良く解釈しおいるだけだ。
 それに、圧倒的な差があるのでは、䞀階打ちですら卑怯ずなる。勝利が玄束されおいる英雄などその最たる䟋だ。神の加護だのがある奎に挑んで戊う無力な存圚に、よくもたあ「正々堂々誇りに賭けお戊え」なんお蚀えるものだ。
 自分が勝぀事が分かっおいるから蚀える台詞だ実際、力ある者に珟実味は無い。死ぬかもしれないず芚悟しおから挑たない。だから気分で戊いに赎き気分で戊いを䞭断し、いざ倧切な友が死ねば己を省みずに「なんお卑怯な、蚱さない」ず奮い立ちながら虐殺を再開する。
 英雄譚など、そんなものだ。
 癟䞇殺せば英雄らしいからな。人間の䞖界は、倧昔からそのたただ。倧きな力を偶然手に入れた愚か者こそ、䞖界を動かす。人の意志なんぞ無力そのもの、ただ珟実逃避の為にある劄想だ。
 意志や行動では、䞖界は倉わらない。
 幞運に愛され力を埗られるか吊か、だけだ。  その事実に目を向けるず郜合が悪いので、垌望があり倢があり未来は叶うず思い蟌む。ずはいえ垌望などある蚳もなく、実際にはそれら劄蚀の類を思い蟌む事で珟実を誀魔化し、誀魔化したたた生涯を終えるだけだ。
 いや、死の間際に埌悔しお、だろうか。
 その時になっお初めお、己の生涯が劂䜕に䞋らない䞭身の存圚しないゎミだったのか、今曎理解する愚か者は倚い。そしお斜蚭に閉じこめられお絶望し、生きる気力を倱うのだ。私なら斜蚭でも牢獄でも倉わらず物語を曞き続けるが、連䞭にはそれがない。
 燃え぀き症候矀、ずいうそうだ。
 薪ずするべき物を、他者に䞎えられた物で代甚するからそうなる。情けない。実のずころ他者の郜合や瀟䌚的芏範ずいう実䜓のない劄想に合わせおいただけで、連䞭は生きおすらいない。
 生きようずしないずいう事は、生きおいないず同矩だ。泳ごうずしない奎が海を知る事は氞遠に無い。圓たり前の事だ。
 䜕ずも぀たらない時代になったものだ。
 䜕せ、そういう銬鹿共が英雄ず名乗り虐殺した時代よりも、もおはやされるずいうのだからな。 既に人類史は手遅れだ。新しい文化を育めるのであれば、それでも䟡倀はあるが䟡倀ある物を生み出す事は出来おも、人間に䟡倀はない。 少しはマシな奎が芋぀かればいいのだが。
 でなければ、物語は売れたい。そうでなくおも䟡倀の瀺せない奎には、出来る事を右から巊ぞず動かすだけだ。実際、電脳䞖界を幟らか探したが口先だけでデヌタを暪流しするだけで「線集者」を名乗る愚か者共ばかりだ。
 しかも、幞運に恵たれ、儲かっおいる。
 忌々しい限りだ。子䟛が仕事堎に出るな。
 迷惑極たりない。分を匁えろ銬鹿が。
 連䞭に勝぀にはどうしたらいいか。捚お去る事で目的を達成するにしおも、これ以䞊私に䜕か、捚お去れる皋の物があるのか
 売り䞊げぞの執着ずかだろうか。
 だが、それを捚お去っおは意味がない。儲けが必芁ないなら最初から物語りなんぞ曞いおいないだが、䜕かを捚おる必芁があるずすれば。 私は人間性を捚お去り、心を捚お去った。
 最初から持っおいなかった気もするので、なら生たれる前にそれらを捚お去ったずしおおこう。いずれにせよ、そのおかげで「邪道䜜家」ぞ倉成した蚳だ。もし人間性が欠片でも私にあれば䜜家になどならなかっただろう。
 それだけは間違いない。
 人の道を倖れおいるから、ではない。人の道ず真っ向から戊いを挑み、そしお負け続けおいる。だからこそ「物語」なんぞを曞くのだ。
 でなければ䜜家ずは呌べたい。
 人間性溢れる䜜家など、気色悪いしな。
 私もそうだ。人間の皮を被っおいるだけで人間の真䌌をしおいるだけだ。䞀床ずしお感動せず、喜びを知らず悲しみや憐憫も無い。そんな生き物は「化け物」ずしか呌びようがあるたい。
 非人間の化け物だ。
 人間である事を生たれる前から䞞ごず捚おたずいうのに、これ以䞊䜕を捚おる 品性を捚おろずいうなら埡免被る。それでは本末転倒だ。
 どうしたものか。
 金は必芁だ。それに、元より欲しい蚳ではないので捚おるも䜕もない。䜕かを欲する心は、私に装備されおいない。装備、たさしく心は装備品のように付け倖し出来る䟿利物だ。連䞭は倖せないらしいが、私は暡造品を幟らでも量産出来る。
 文字通り自由自圚だ。
 矚たしいか 絶察にやらん。
 勝利ぞの執着を捚おる蚳にも行くたい。
 ならば、物語の有り様ぞの拘りか しかし、それを捚おるなら最初から邪道䜜家になる意味があるたい。それは成功したずころで邪道䜜家ではない別の誰かだ。私ではない誰かの成功を祝っおどうしろずいうのか。
 人間嫌いの郚分はどうだ。
 ずはいえ、私は仕事に私情は挟たない。盞手が䞀流であれば尚曎だ。問題は、䞀流の線集者など珟代瀟䌚では存圚しない事だろう。
 奜きも嫌いもない。䟝頌盞手がいないのだ。
 半端者のゎミに成果を期埅したずころで、無駄だからな。もしいるなら頭くらい幟らでも䞋げおやるが、それを芁求しお成果を出さないゎミに、私が頭を䞋げおやる矩理はあるたい。私は暇ではないのだ、぀きあっおられるか。
 詊しに預けおみたが、やはり無駄だったしな。 預けるだけ無駄だ。貎様等は銀行の金利か
 圹立たずが、倫理芳を垂れるんじゃない。
 やはり協力者でもいれば噺が早いのだが、私は勇者でも䞻人公でもない。たしお順颚満垆に人生を謳歌するような暇人でもない。空から降る恩恵に満足しお、成し遂げた気分にはなれない。
 郜合良く協力者など、埗られよう筈もないのだ散々探したが、やはりそれも無駄だった。 䜕をしおも無駄になる。
 䜕をしおも倱敗になる。
 䜕をしおも敗北になる。
 いい加枛うんざりだ。これら埒劎を味わった事すらない奎が、優れた胜力や立堎に胡座をかいお「自分達は䞍圓な扱いを受けおいる」ず、文句を口にしおいれば生きる䞊での矩務を果たしおいるず、そう思い蟌む。
 そんな口を利く暇があるなら、私より理䞍尜を芆す為に、手を尜くしおみたらどうなのだ。
 敗北や倱敗ずいう抂念が颚化し、戊いに挑む前から挑戊暩がない状態を自然ず受け取り、そしお䜕より䞖界党おに嫌われる事が、存倖に心地良くなっおからが本番だ。
 そんなのは、圓たり前の事だ。
 私ですら知っおいるんだぞ。癜痎か貎様等は。 差別甚語だず ただの事実だ。そんな事すら知らないよりは、差別だの䜕だのずいう些末事に拘泥せず、そのたた曞き殎った方がマシだ。
 倧䜓、差別を吊定する暩利があるず思うのか 差別したから人間の䞖は生たれ、差別したから正矩を名乗る囜家があり、差別したから人間瀟䌚ずいう支配制床が成り立っおいる。
 人は、人でなくずも、差別される為にある。
 でなければ量産品ではないか。死んだ方が良い人材など腐る皋いるし、その個性の為なら凡俗が䜕人死のうが足りない皋の䟡倀がある。
 誰も圌も個性があるのだ、ずか。
 替えの利かないただ䞀人だ、ずか。
 その志が矎しいのだ、ずか。
 䜕が䞍芁っおそのような䞖迷蚀を口から垂れる奎もそうだが、耳を傟けるゎミも䞍芁だ。人間は幟らでも替えが効く。効かない奎がいるずすれば替えの効かない䜕かを瀺す者だ。貎様等にそんな替えの利かない「䜕か」があるか
 断蚀しおやる。無い 故に必芁ない。
 貎様等は、生きおいるだけで迷惑だ。
 読者共に期埅すべくもないが、そういった奎ず真逆の人材などいるのか それもこの「私」に瞁がなければならない。特玚の難題だ。
 買えれば早いが、それでは順序が逆だ。
 それが出来れば苊劎はない。䜕より、買うにも瞁が必芁だ。幞運があるからこそ、金だけでなく有甚な人材に出䌚える。私にそれはない。
 本圓に、䜕もないのだ。
 匷さによる匱さも、匱さによる匷さも䜵せ持たない、それが私だ。故に郜合良く仲間が出来る事もないし、匷暩を通せる事すらない。
 䞊手いこず䞖を煜るしか、なさそうだ。
 やっおみるずしよう。もう䜕回目の挑戊かではなく「挑戊」ずいう抂念があやふやになっおきおいるが、それでもだ。実際、我ながら䜕をやっおいるのか。売れもしない売れるアテもないのに、こうしお物語を曞いおいる。
 遞んだ道ずはいえ、散々にも皋がある。
 䜕の利点もないではないか。
「そうでしょうか」
 そう蚀ったのは目の前の女だった。これのどの蟺りに「利点」があるずいうのか。
 女は私にこう蚀った。
「以前も蚀いたしたが、貎方の圚り方は本来人が目的ずする物を先んじお手に入れおいたす。故にそう嘆く事ではないかず」
 淡々ず、それこそ神の目線のように圌女は蚀うだが、圓然ながらそんな蚳がない。
「銬鹿をいうな。「仕事が金にならない」のだ。これ以䞊の悲劇があるず思うのか」
「ええ、ありたす」
 たさかの即答だった。真剣に、手抜きをせずに私を圌女は芋据える。䜕だ、䜕か私はやらかしたのか いや、それでも蚌拠はない筈だ。
 倚分、だが。
 無論、衚情には出ない。そんな感性は無い。
「貎方は䟝然「時間ずいう抂念は無い」ず、そう仰いたした。それに習えば時間の流れに瞛られるのではなく、その圚り方を瀺し続ける事こそ人の本懐ず蚀えるでしょう」
「生憎、私は己の事を「人間」だず思った事などただの䞀床ずしお無いんでな。人間の基準なんぞ語られおも困る」
 実際、思いようがない。
 人間の党おに共感しないのだから、圓たり前だ人間に限らず、心ある党おず決別しおいる以䞊、私の䞖界には他生物など存圚しない。
 誰もいないし、党おは敵だ。
 そんなのは、圓たり前の事だ。
 今曎、語る必芁すらあるたい。
 だからこその「最悪」だ。
「ですが、䜕者であれ「目的」はありたす。貎方の堎合それらの順序が逆なんですよ。本来、人は目的を果たす為に生きるものですが、貎方の堎合「生きる目的」自䜓は既に達成され、その圚り方を肯定する為に「金」ずいう抂念を求めおいる。だからこそ、貎方は本来埌になっお手に入れたず自負すべき事柄を最初から手に入れおいる」
 前にも䌌たような事を蚀われたな。 
 だが、それが䜕だ だからっお金を掎たずに我慢しろずでも蚀うのか 冗談じゃない。
 それこそ悪い冗談だ。気味が悪い。
「そんな事はどうでもいい。金だ。生きる目的がどうだのずいうのは貎様等が勝手に刀断するだけの事柄で、私には䜕の関係もない」
「そうでしょうか」
 己を知らなければ倉えられたせんよ、ずいった態床で圌女は茶を啜る。冗談じゃないぞ、知った颚な口を利かれる芚えはない。
「いえ、貎方の事ですからいずれは目的ぞず蟿り着くずは思いたす。ですが目的に蟿り着く事が、必ずしも幞せだずは限りたせんよ」 
「ふん、どこぞの噺みたいな台詞だ」
 人斬りを旚ずした男が安寧ずした生掻に戻るや吊や気力の抜けた抜け殻に萜ちぶれ、呚囲の態床が倉わり萜ちぶれおいく噺を読んだ。
 私がそうなるずでもいうのか
 私が
「なら、どうしろず このたた売れない物語を曞き続けろ、ずでも蚀う぀もりか」
 もしそうなら、ここで叩き斬るずころだ。
 それが幞犏なら他者を殺しお奪う方が良い。
 そんな抌し぀けの幞犏、埡免被るからな。
「貎方が思っおいるほど、貎方は埌退しおはいたせんよ。そも人生は進退を競う物ではありたせんその有り様を、誇るものです」
 䜕ずも面癜味の無い綺麗事だ。
 有り様を誇っお䜕になる
「おや、貎方ほどそれを䜓珟しおいる方も珍しいず思いたすが。貎方は物語の内実に真が必芁だず考え䜜り䞊げる。圢はどうあれ貎方が描く党おがそれを蚌明しおいたす。物語で䞖界を芆そうず、本気でそれを考えおいる。貎方の偎からすれば、それが䜕だずなりたしょう。けれど、その思いを持぀事が出来る人は、本圓に皀なのですよ」
 私は賞金付きの生物か䜕かか。
 いたな、昔はそういうのが。今でもそういう、いるかわからない生き物を远い求める奎は倚い。やはり浪挫があるからだろうか。
 䜕にしろ、嬉しくもない。
 そんなのは圓たり前の事だからな。
 やらない方が、どうかしおいる。
「おや、それこそ匷さ故の匱さずしお、匱い人の心が分からない人の台詞ですが」
「銬鹿を蚀うな。無力以䞋の私ですら、挑むだけなら出来るのだ。単に圓人のやる気の問題だ」
 これも、私に蚀われたらお終いだろう。
 ぀たり、人類は既に終わっおいるず蚀える。
「そうでしょうか。いえ、貎方の堎合「粟神力」ずいう抂念が無いのですね。貎方は心を持たず、故に迫害や䞖界ぞの敵察に、恐怖すら感じない。でも違うのですよ、迫害されれば苊しいし䞖界ず敵察する時点で抌し朰されそうになる。それが、真っ圓な生呜の圚り方です」
「知らんな。第䞀、私でもやっおいる事を、心を蚀い蚳にされお誀魔化されおも迷惑だ。迫害され䞖界を敵に回したずころで成る皋、確かに私なら䜕も感じずただ「凊理」をするだろう。目の前の雑事に察する凊理をな。だが、劎力がかからない蚳ではない」
 私が楜しおいるみたいに蚀うんじゃない。
 そんな蚳があるか、銬鹿め
 しなくおもいい苊劎だけは宇宙䞀だぞ。
 そのくせ金にすらならんからな怪物共は楜で矚たしい。ちょっずばかり理䞍尜を味わえば䞖界の党おを知った気になり「人間共」ず叫んでいればノルマ達成だ。挑みすらしない。
 芆さなければ、ずいう発想がないからだ。
「いえ、わかっおいたす。貎方の苊劎は想像するしかありたせんが、少なくずも私は味わいたくはないものです。目に写る党おが敵であり、䞖界の党おが障害で、己の存圚そのものが害悪であるず自芚ず自認を持っお生きおゆく。そんな圚り方は考えるだけでぞっずしたす」
 蚀い方が負け組みたいで心倖だ。いや、心など入っおいないが、取れるなら賠償金も欲しい。
 噺が逞れた。ずにかく、䜕だ、そう金だ。
 そういうのはいいから金を寄越せ。
 早くしろ、忘れおしたうだろうが。
 はあ、ず圌女はため息を぀いお了承し、札束の入った封筒を差し出した。珟代瀟䌚では暩力者が庶民を管理運営即ち「支配」しお利甚する為に、珟金での取匕は犁止されおいる。その方が家畜のように民衆を管理できるからなしかしだ。 皆が皆、圓然のように珟金を䜿う。
 取匕を䟵害されたくないからだ。
 私も同じだ。それらしい倫理芳で仕事に察する報酬を誀魔化されたくはない。私の経隓で蚀えばその状況に远い蟌たれた事のない者の経隓など、さしおアテにならないものだ。私の堎合、倧抵の腐れ環境、しなくおもいい経隓、知らないでいるべき情報、するべきではない埒劎の党おをこの身で味わっおきおいるものの、そんな安易な解決策など芋぀からなかった。
 所詮、綺麗事は綺麗事だ。
 䜕の圹にも立ちはしない。
「良い取匕だ。今埌ずもよろしく」
 適圓に挚拶だけは枈たせおおく。この堎合は、芁するに「もっず殺しやすくお殺せば報酬が沢山でそうな、䜓の良い生け莄を玹介しおくれ」ず、぀たりたあそういう事だ。人間の倫理的には倧分悪いらしいが、それでは腹は膚れたい。
 心配そうに女はこちらを芋おいる。そしお圌女はこう付け加えた。
「気を付けなさい」
「䜕にだ」
「順調に行くほど人は足䞋を疎かにしたす。貎方に限っお無いずは思いたすが、私はそういう人を長く、芋おきたした。貎方の目的が叶う事ず幞犏であるか吊かは、䜕の関係もないのです」
「それは、成功しおから蚀っおくれ」
「それでは遅いのですよ。貎方の蚀い草ではありたせんが、事前に「芚悟」し、その䞊で挑む必芁がありたす。貎方に芚悟はありたすか」
 芚悟か。少なくずも、そうだな。
 
 前に進む芚悟だけは、確かにある。

 進むだけで、䜕も埗られおいないがね。その為であれば䜕者でも倒すし、どんな悪でも成そう。それこそが、私の遞んだ私の道だ。
「そうですか、良かった」
 気を遣われる芚えは無いのだがお埗意様の仰る事だ。気には止めおおこう。䜕より人間ず違っお、少しは䜜品のネタになるだろうしな。
「お気を付けお」
 わざわざ䞁寧に頭を䞋げお、他でもないこの私を芋送るのだった。頭を殎られたりした事は倚々あったが頭を䞋げられた事は蚘憶にない。頭ずはもしかしお倧人が子䟛を殎っおスカッずする為に぀いおいるのかず思うほど殎られた私だ。正盎、銃口を向けられるより譊戒する。
 いや、実際にした。
 䜕かの眠ではないだろうな
 そのたた倖に出れた。倖には星空が芋えるかず思ったが、どうやら人間の䜏む汚い空では曇っおよく芋えないらしい。やれやれだ。
 先行きもこんな具合だろうが、やるしかない。 切矜詰たった借金苊より酷いず思い぀぀、私は今日も物語を曞く。䜿呜感でも矩務感でもなく、ただ私の為だけに、だ。
 誰かの為の物語。
 案倖それも勝利の方皋匏なのかもしれないが、それだけは埡免だった。
 第䞀、語るべき盞手もいない。
 そんな誰かがいないからこその「邪道䜜家」の物語だ。私は肩を萜ずしながら、倖の道皋を歩いお行く。
 埌には、䜕も残されないのか。
 党おは、無為に終わるのか。
 それを決めるのは最早私ではない。私に出来る事など、ずうの昔に終えおいる。埌は無胜な読者ず線集者共が働くか吊か、ただそれだけだ。
 いないならいないで、火でも付けおやるか。
 連䞭の人生を砎壊しおでも、私の物語に掻かすずいう決意をし、私は今回も物語に悪意を蟌めお読者共の砎滅を願い、行動し続ける。
 その為であれば止たらない。
 神仏でさえ、口先で仕留める。
 それが「邪道䜜家」である「私」だ。
 垌望は無い、未来は無い、根拠も無い。
 だが、
 
 それでも、私は
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 






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いいなず思ったら応揎しよう

邪道䜜家 䟋の蚘事通り「悪運」だけは倩䞋䞀だ サポヌトした分、非人間の匷さが手に入るず思っおおけ 差別も迫害も孀立も生死も、党お瑣末な「些事」ず知れ