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Photo bynekonosara

雨雲に告られました。#毎週ショートショートnote

    シャボン玉に微かに映るささやかな虹を
    いつまでも見ていたら、その透明で七色
    に光るしゃぼんの中にすっぽり入ってい
    ました。

    樹々のみどりや家並みや知っていたはずの
    ここからみえる風景はあたらしく。

    不思議な気持に包まれながら身を任せてい
    ると、そのしゃぼんの中でひとりのおとこ
    のこに出会いました。

    そのおとこのこは雲の子でした。

    「きみがしゃぼんのなかの虹をいちど潜っ
    てしまったら君は僕になるんだよ」

    そのおとこのこは腕を組んでからかってる
    みたいに告りました。

    そのときあたしは思ったのです。

    これが噂の告る雲かって。

    都市伝説だった告る雲はもやっとしている
    のにイケボでした。

    この声になれるならとうんと返事しました。
    あたしは雲の子どもである彼とはじめて手を
    つないで虹の下を潜っています。

    いつのまにか、あたしはかれでかれはあたし
    になっていたのかもわからないぐらい、かれ
    はあたしでした。

    イケボなのに切ない声を漏らすと、街に雨が
    降るのでした。


    ジャスト410字!

    ⇩のお題「告白雨雲」に挑戦してみました。



        


     

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    ダ・ヴィンチ誌でエッセイ連載後、歌集『ゼロ・ゼロ・ゼロ』刊行。note公式コンテスト#推したい会社 創作大賞2023、2024恋愛小説部門中間通過、ベストレビュアー賞受賞。クリネックス涙腺短歌佳作受賞。短歌アンソロジー『星のうた』(左右社)寄稿。

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