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僕のエンドロールが流れてる。

    時々ぼくのなかには僕じゃない

    誰かがいると思うことがある。

    ぼくって誰? ってじぶんに問うと

    ひとりじゃないよって言いそうな僕が

    いる。

    君のオリジナリティをみたいんだって

    言われ続けてきたけれど。

    逆にあなたのオリジナルなあれを

    みせてくださいよって言いたいのを

    我慢しながら生きてきた。

    そういう時はいつも思い出すんだ。

    たったひとつのあなたなんて

    いないんだよって教えてくれた

    藤沢さん。

    走りたい時に走らないでどうするのよ

    出し惜しみはこの世の罪って言っていた

    ミヤザワさん。

    夢の入り口に立ってるかどうかなんて

    今はまだわからないよって笑った

    咲ちゃん

    抱きしめると懐かしい匂いがする人を

    好きになるよって予言してくれた

    おじいちゃん

    ぼくの前をあっという間にすり抜けて

    じぶんでじぶんがわからなくなるほど

    スターダムに乗っていった和田ちゃん。

    ぼくの身体は、クインテット。

    愛しき5人たちがこの身体の中に居る。

    段ボールの中の僕は初めてにゃんと

    鳴いてみた。

    (409文字)


    毎週土曜日は、じぶんを甘やかして
    ショートショートで遊んでいます!
    今日のお題は『ネコクインテット』、
    です。最後までお読み頂き嬉しい
    です。ありがとうございます。

    もういちど 一緒に居てくれる きみたちの
    終らない エンドロールが 流れてゆく

     
     
     
    ダ・ヴィンチ誌でエッセイ連載後、歌集『ゼロ・ゼロ・ゼロ』刊行。note公式コンテスト#推したい会社 創作大賞2023、2024恋愛小説部門中間通過、ベストレビュアー賞受賞。クリネックス涙腺短歌佳作受賞。短歌アンソロジー『星のうた』(左右社)寄稿。

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