十五夜は、なぜ「芋名月」?
薬膳からみる、里芋・さつまいも・山芋の違い
秋の夜空に浮かぶ、まんまるなお月さま。
旧暦8月15日の十五夜は「中秋の名月」として
知られていますが、別名「芋名月」とも
呼ばれています。
では、なぜ「芋」なのでしょう?
なぜ十五夜を「芋名月」と呼ぶの?
十五夜は、もともと秋の収穫に感謝する行事とも深く関わっています。
この時期に収穫される里芋を月にお供えしたことから、「芋名月」と呼ばれるようになったと
いわれています。

強いですが、昔は里芋も大切なお供えもの
だったんですね。
そして薬膳の視点から見てみると、
秋に食べる「芋」もなかなか面白いもの。
里芋、さつまいも、山芋。
同じ「芋」と呼ばれていても、実はそれぞれ得意なことが違います。
里芋

里芋は、胃腸の働きを整えながら、
体にたまったものを散らす働きをもつ食材です。
薬膳では、痰や腫れ、しこりなどが気になるときにも使われます。

芋名月には、昔の人と同じように里芋料理を
いただいてみるのもいいですね。
さつまいも

さつまいもは、「気」を補い、
胃腸を健やかにする食材。
夏の暑さで消耗し、
「なんとなく疲れが抜けない」
「食欲がいまひとつ」というときにも
取り入れやすい食材です。
また、腸を整え、お通じを助ける働きも
あるとされています。

山芋

山芋も、さつまいもと同じように気を補い、
胃腸を健やかにします。
でも山芋のおもしろいところは、
それだけではありません。
肺を補って潤し、さらに腎も補うとされる
食材です。
空気が乾燥し始める秋にも取り入れやすく、
薬膳では「山薬(さんやく)」という名前で
生薬としても使われています。

「山のうなぎ」と呼ばれることも。
同じ「芋」でも、選び方が変わる
「秋だから芋を食べよう」
もちろん、それでもいいのですが、
胃腸を元気にして気を補いたいなら、
さつまいも。
乾燥も気になるなら、山芋。
そして芋名月を楽しむなら、里芋。
こんなふうに、
その日の自分や季節に合わせて
食材を選んでみると、
いつもの食事がちょっと薬膳らしくなります。
薬膳というと、
特別な食材を使うものと思われがち。
でも実は、
昔から季節の行事で食べられてきた
ものの中にも、
その季節を健やかに過ごすための
ヒントがたくさん隠れています。

今に受け継がれる十五夜の風景。
今年の十五夜は、月を眺めながら、
「今日はどの芋を食べようかな?」
そんな楽しみ方もいいかもしれません🌾
2026年の芋名月(十五夜)は、9月25日です🌕
