
第55話 守るために、変わることを考え始めました
前回のNOTEで、私は
「会社を終わらせることも、本気で考えました」
という話を書きました。
正直に言うと、あの話を書くのは少し勇気がいりました。
社長がそんなことを書いていいのか。
読んだ方に、余計な心配をかけてしまうのではないか。
そんなことも考えました。
でも、これまでこのNOTEでは、できるだけ自分の本音を書いてきました。
格好いい話だけではなく、悩んだこと、迷ったこと、苦しかったこと。
そして、それでも前に進もうとしてきた途中経過をお伝えしてきました。
だから前回も、今の自分に書ける範囲で正直に書きました。
会社を終わらせることを考えた。
これは、決して軽い言葉ではありません。
社長という立場でその言葉を考える時、そこにはたくさんの顔が浮かびます。
社員さんの顔。
お客様の顔。
取引先様の顔。
金融機関の担当者さんの顔。
家族の顔。
地域でお世話になっている方々の顔。
会社というものは、社長一人のものではありません。
数字だけでできているものでもありません。
そこには、たくさんの人の生活や想いがあります。
だからこそ、簡単に言葉にしてはいけないこともあります。
でも同時に、社長は現実から目をそらしてはいけないとも思っています。
見たくない数字。
考えたくない未来。
言葉にしづらい不安。
そういうものほど、本当はきちんと見なければいけない。
私はそう思うようになりました。
そして、会社を終わらせることまで考えたその先で、少しずつ見えてきたものがあります。
それは、
「どう終わらせるか」
ではなく、
「どう守るか」
という問いでした。
最初は、守るという言葉の意味を少し勘違いしていたのかもしれません。
守るとは、昔と同じ形をそのまま残すこと。
変えずに続けること。
今まで通りを守り抜くこと。
どこかで、そんなふうに考えていた気がします。
でも、社長を続ける中で少しずつ感じるようになりました。
本当に守るためには、変わらなければいけないこともある。
時代は変わります。
お客様の求めるものも変わります。
働く人の価値観も変わります。
商品やサービスの届け方も変わります。
そして会社も、変わらずにはいられません。
もちろん、何でも変えればいいという話ではありません。
変えてはいけないものもあります。
創業から大切にしてきた想い。
お客様との信頼。
社員さんやパートさんたちが積み重ねてきた現場の力。
取引先様とのご縁。
そういうものは、簡単に手放してはいけないと思っています。
でも、それらを本当に守りたいなら、形を見直すことも必要なのかもしれません。
これは、とても難しいことです。
昔から続いてきた会社ほど、変わることには痛みがあります。
関わる人が多いほど、簡単には言葉にできません。
社長の頭の中だけで決められるものでもありません。
だから今は、軽々しく何かを宣言する段階ではないと思っています。
ただ、静かに考えています。
でも、本気で考えています。
これからのエイビスにとって、何を守るべきなのか。
何を変えていくべきなのか。
誰に、どんな形で価値を届けていくのか。
今までいただいたご縁を、これからどう繋いでいくのか。
そんなことを、毎日のように考えています。
社長という仕事は、時に嫌な現実とも向き合わなければいけません。
見ないふりをした方が、その日は楽です。
でも、見ないふりを続けると、未来が苦しくなる。
これは、これまでの失敗の中で嫌というほど学びました。
だから今は、怖くても未来の話をしようと思っています。
全部を一度に話すことはできません。
まだ言葉にできないこともあります。
関係する方々への配慮もあります。
それでも、このNOTEを読んでくださっている方には、今の私がどんな気持ちで会社と向き合っているのかを、少しずつ伝えていきたいと思っています。
私は成功した社長ではありません。
今も悩みながら進んでいる社長です。
でもだからこそ、同じように悩んでいる誰かの相棒のような存在になれたらと思っています。
正解を教えることはできません。
でも、
「私も同じように悩んでいます」
とは言えます。
そして、
「それでも一歩ずつ進んでいます」
とも言えます。
守るために、変わることを考え始めました。
これは、前向きな話です。
怖さもあります。
不安もあります。
正直、できれば誰かに代わってほしい日もあります(笑)
でも、社長という椅子は、なかなか座り心地が悪いくせに、勝手に立ち上がるわけにもいきません。
だから今日も、座り直して考えます。
何を守るのか。
どう変わるのか。
そして、誰と未来をつくっていくのか。
次回は、
「社長が未来を考える時、最初に向き合うのは数字ではなく、人だった」
という話を書こうと思います。
会社を変えるということは、表や計画書の中だけで進むものではありません。
そこには必ず、
人の顔があります。
もしよければ、また読みに来てください。
エイビスひげ社長のnote20260629