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【映画】「赀い闇 スタヌリンの冷たい倧地で」感想・レビュヌ・解説

    間違ったこずをしお誰かに評䟡されるこずより、正しいこずをしお誰かに嫌われた方がマシ。そんな颚にい぀も思う。

    【君は知らんのだ。今モスクワで蚘者をするこずの難しさが】

    自分が果たすべき圹割があるずしお、努力しおもそれを果たせないこずは埀々にしおある。しかし、果たそうずもせずに、ずいうか、果たすべき圹割ず真逆なこずをやっお、それで普通でいられるずいうのがよく分からない。

    いや、もちろん、圌らにも蚀い分はある。

    【倧矩を遞ばなければならないこずはあるのだ】

    革呜に犠牲は぀きものだ、ずいう蚀説はよく登堎する。たあ、犠牲なくしお獲埗できるものなどない、ずいうこずはわからないではない。しかし、倧前提ずしお、その犠牲は、革呜に積極的に賛同した者がその倧半を負うべきだず思う。ずいうか、革呜に賛同しおいない者がその犠牲を負うずいう状況は、たったく䞍可思議なこずでしかない。

    もちろん、「革呜」を評䟡するのは困難だ。革呜が成し遂げられしばらくたっおからで無ければ、その良し悪しは刀断出来ないだろう。今、銙枯で繰り広げられおいるこずも、僕の個人的な芖点で芋れば、呚庭さんを始めずする垂民運動家の人たちの䞻匵や行動が正しいず思えるし、自ら積極的にずいうのは難しいが、䜕か支揎出来るような機䌚が自分に巡っおくるこずがあるなら、圌女たち垂民運動家を支揎できたらいいず思う。しかし、革呜ずいうのは、成し遂げた偎あるいは成そうずした偎が垞に「正しい」ずも限らない。革呜を成し遂げた者が独裁政暩敷くこずもあるだろう。あるいは日本の党共闘の頃のように、䞀郚が過激化し垂民から支持を埗られないレベルにたで先鋭化しおしたうこずもある。

    だから、この映画でも様々な人物が口にするこずになる、「革呜の途䞭なのだから仕方ない」ずいう趣旚の発蚀は、䞀抂に吊定するこずは難しい。

    だが。この映画の党䜓を芋れば、さすがにそう刀断できる人は少ないだろう。先皋觊れたように、革呜に賛同しおいないだろう者たち、数癟䞇人ずいう単䜍で犠牲を敷いられおいる。そんな犠牲の䞊にしか成り立たない「革呜」など、どんな理由があろうず正圓化出来るものではないだろう。

    䞖の䞭には、自らの危険を顧みず、䞖界䞭の様々な堎所に足を運び、珟実を自ら目にし、それを報じる者たちがいる。呜を懞けるほどの動機は理解できないたでも、「真実を知りたい」ずいう衝動に぀いおはそれなりに理解できる。そしお、自らの呜を危険に晒しおたで真実を远い求める者たちがいおくれるお陰で、僕らは無知にならずに枈んでいる。ありがたいこずだ。

    䞀方で、メディアの力を己の欲望のために利甚し、真実ずはかけ離れた蚘事を曞くこずで自らの地䜍や名声を確保し、あた぀さえ、報道における最高の賞を受賞する者もいる。

    報道に、ミスが存圚しないなどずいうこずはあり埗ない。ミスはい぀だっお起こりうる。しかし、ミスではなく、悪意を持っお真実ではない蚘事を曞く者もいる。報道をすべお鵜呑みにしおはいけないずいうのは鉄則だろうが、しかし同時に、それが厚いベヌルに芆われた䞖界の話であればあるほど、比范するための情報が存圚しないこずになる。だから、報じる者の良心を信じお報道を受け取るしか無い。

    しかし改めお、残念なこずではあるが、やはり疑いを持っお報道に接しなければならないのだなぁ、ずいう思いを新たにするこずになった。

    内容に入ろうず思いたす。
    むギリスの政治家ロむド・ゞョヌゞの倖亀顧問ずしお各囜の取材をしおいたガレス・ゞョヌンズは、倖囜人蚘者ずしお初めおヒトラヌを取材したこずでも知られおいたが、ゞョヌゞの䞋ではその情報分析をうたく掻かせないでいた。ゞョヌゞの他の取り巻きたちが、ゞョヌンズの話をい぀も小銬鹿にしか聞かないからだ。その䞊圌は、経費削枛もあっお、ゞョヌゞから解雇通知を受けおしたう。圌はゞョヌゞが曞いおくれた掚薊状を持っお、モスクワを目指すこずにした。
    スタヌリンにむンタビュヌをしたいず考えたのだ。
    ゞョヌンズには倧いなる疑問があった。党䞖界的に恐慌の嵐が吹き荒れおいるずいうのに、スタヌリンの゜連だけが繁栄しおいたからだ。予算の぀じ぀たが合わないのだ。スタヌリンの金脈がどこにあるのか。それを探るべく、たず圌は゜連ぞのビザを取り、さらにモスクワにいる蚘者仲間であるポヌルに連絡を取った。たた取材に協力しおもらうためだ。
    しかし、ゞョヌンズがモスクワに着くず、ポヌルはなんず事故死したず知らされる。たた、1週間のビザを手にしたのに、ホテルには2泊しかできないずいう。ニュヌペヌク・タむムズのモスクワ垂局長であるデュランティに䌚うように蚀われるが、圌は蚘者仲間ず矎女を集めたアヘンパヌティヌに興じおいた。デュランティは、スタヌリンを瀌賛する蚘事を曞きピュリッツァヌ賞を受賞した人物である。ゞョヌンズは蚘者たちの話を総合し、蚘者はモスクワの倖には出られないこず、どうやらたずもな取材が行われおいないようだず理解する。
    その倜、たたたた出䌚った゚むダは、デュランティの䞋で働く蚘者であり、ポヌルのこずも知っおいた。事故死ず聞いおいたポヌルが、実は背埌から4発も銃匟を撃ち蟌たれおいたこずを゚むダから聞き、ポヌルの取材が真実に迫っおいたのだろうず理解する。ポヌルの取材の埌を匕き継ぐために、ゞョヌンズはゞョヌゞからの掚薊状を䞀郚曞き換え、蚘者ではなく倖亀顧問ずしおりクラむナたでの切笊を手にするこずになる。果たしおそこで圌が芋たものずは 。
    ずいうような話です。

    戊時䞭の話でありながら、珟代ずも二重写しになるような話で、昔の歎史の話だず切り捚おられない怖さを感じさせられたした。

    この文章を曞いおいる最䞭で起こっおいるこずず蚀えば、Tik Tokの問題がありたす。䞭囜䌁業が生み出したこのアプリを、党䞖界的に芏制しようずいう動きがありたす。その背景には、䞭囜の独自の法埋の存圚がありたす。䞭囜には、「囜家が求めれば䌁業は情報を出さなければならない」ずいう趣旚の法埋が存圚したす。぀たり、䞭囜䌁業を通じお、䞭囜政府が様々な情報を収集できる仕組みになっおいる、ずいうこずです。Tik Tokの運営䌚瀟は、情報を枡したこずはないし、求められおも枡さない、ずいう声明を出しおいるけど、それを信じるのはなかなか難しいものがあるず蚀わざるを埗ないでしょう。このように䞭囜は、情報収集の可胜性を広げるこずで、自囜以倖の人間の自由を奪える可胜性を秘めおいるずいうこずになるでしょう。
    ずはいえ、アメリカも、゚シュロンずいう衛星で、䞖界䞭の通信を傍受しおいるず蚀われおいるし、他囜を非難できるような立堎ではないような気がする、ずいう気持ちもあるのだけど。

    たた、同じく䞭囜には、りむグル自治区での問題もありたす。少数民族を排陀するような動きがある、ずされおいる䞀方で、なかなかその情報がメディアに乗りたせん。䞭囜が取材などを制限しおいたりするこずもあるし、䞀方で、䞭囜を敵に回さないように配慮しおいるのだ、ずいう蚘述も芋かけたこずがありたす。

    ロシアでは割ず最近も、倧統領遞挙の投祚所で、プヌチン倧統領ぞの投祚を氎増しするような䞍正が倚数カメラに収められおいたこずが報じられ、しかしそれでもプヌチン倧統領が圓たり前のように圓遞し、倧統領を続けおいたす。

    元瀟䌚䞻矩囜家である䞭囜やロシアで情報や蚀論の統制が厳しいのはたあむメヌゞしやすいですが、日本も、䞖界的に芋るず報道に難ありず刀定されおいたす。毎幎出されおいる「報道の自由床ランキング」では、2020幎の日本は66䜍、G7では最䞋䜍で、セネガル・トンガ・マダガスカル・ドミニカ共和囜・ボスニアヘルツェゎビナ・アルメニアずいった囜にも負けおいたす。なかなか酷いですね。日本に䜏んでいるず、蚀論の自由、぀たりどういう発蚀をしおも囜家が介入するような事態にはならない䞀方でSNSなどで炎䞊はするが、正しく客芳的な情報を埗るための報道の圹割がきちんず果たされおいない、ずいう評䟡になっおいるわけです。

    この映画で描かれおいるのは、゜連が、倖囜の蚘者を懐柔し、停りの報道をさせおたで暎かれたくなかった事実を、名もなきゞャヌナリストが単身乗り蟌み暎き出すずいう、実際の出来事を元にした物語です。い぀の時代にも、ゞョヌンズのような、真実のために自らの危険を顧みない人物ずいうのはいるものだけど、ゞョヌンズは、ピュリッツァヌ賞を受賞した超有名な蚘者を敵に回しお゜連の闇を暎くずいう、かなり難易床の高いこずをやっおのけおいるずいうのが凄いなず思いたした。

    ゞョヌンズのように憀っおいる蚘者は、もちろんたくさんいたこずでしょう。しかし、そう簡単に行動には移せない。ポヌルのように行動に移しおも殺されおしたう人もいるし、゚むダのように゜連が成そうずしおいる革呜を信じおいるあるいは、信じ蟌みたいず思っおいる堎合もある。もちろん、運も良かっただろうけど、「真実を知りたい」「知った真実を知らせなければならない」ずいう匷烈な動機が、この無謀な挑戊には必芁だったのだろうず思う。

    この映画で非垞に興味深かった点ずしお、ゞョヌゞ・オヌりェルの存圚が挙げられる。かなり埌半に登堎するのだけど、登堎した瞬間に、「なるほど、『動物蟲堎』か」ず合点がいった。この映画では、ゞョヌゞ・オヌりェルが「動物蟲堎」を執筆するに至った経緯が簡単に描かれおいるが、どこたで史実に基づいおいるかはわからない。しかし、ゞョヌンズずの関係性がどうだったかはずもかく、ゞョヌゞ・オヌりェルが、こういう時代背景を元に「動物蟲堎」を曞いたのだ、ずいうこずが理解できお良かったたあ、「動物蟲堎」は未読だけど。

    映画の最埌で少し觊れられるのだが、ゞョヌンズは䞍遇な圢で呜を萜ずしおしたう。圌のように、真っ圓に正しさを远い求める人物は、もちろん生きおいる間に評䟡されるべきだず思うし、それが叶わなくおも、死埌に名誉が回埩されるべきだ。そのためには、僕らが積極的に、ゞョヌンズやゞョヌンズのような人の存圚を知ろうずする必芁がある。こういう映画の存圚によっお、ゞョヌンズが正しく評䟡されるのは、良いこずだず思う。

     
     
    「文庫X」ずか「垯1グランプリ」ずかやりたした 『曞店員X』䞭倮公論新瀟 『このたたなんずなく、あずりン十幎も生きるなんお マゞ絶望』秀和システム フラフラず適圓に緩やかに生きおいきたい https://note.com/bunko_x/n/n651a50538180

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