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「ある遺伝子の有無で、犯罪者になる可能性が1000倍変わる」という話

    昔何かで読んで「なるほどなぁ」と思った話。

    「ある遺伝子を持っているか否かで、犯罪者になる可能性が1000倍も変わる」と言われたら、あなたはどう感じるだろうか? 普通は、「ンなアホな」となるんじゃないかと思う。「遺伝子の有無」によって病気になるかどうかが左右されたりはするが、それは「その遺伝子が直接的に病気の因子になっているから」である。しかし「犯罪者になるかどうか」は、遺伝だけではない様々な要素が関係しているわけで、「遺伝子の有無」が影響するとは思えないだろう。

    しかし、こう言われたらどうだろうか? 「男性は、女性よりも犯罪者になる可能性が1000倍高い」。「1000倍」という数字が合っているかはうろ覚えだが、全体的な事実としてこれは正しい。世界的に、男性の方が女性よりも圧倒的に犯罪者になる可能性が高いのだ。そしてこれは、なんとなくのイメージとしても納得しやすいだろう。

    さて、注意すべきは、「ある遺伝子を持っているか否かで、犯罪者になる可能性が1000倍も変わる」という主張と、「男性は、女性よりも犯罪者になる可能性が1000倍高い」という主張は、基本的に同じことを言っているということだ。同じことを別の言い方で提示しているだけなのである。

    このように、「情報の提示のされ方」で印象がまるで変わってしまうという事実を認識していないと、情報に騙されやすくなるだろう。

     
     
    「文庫X」とか「帯1グランプリ」とかやりました 『書店員X』(中央公論新社) 『このままなんとなく、あとウン十年も生きるなんて マジ絶望』(秀和システム) フラフラと適当に緩やかに生きていきたい https://note.com/bunko_x/n/n651a50538180

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