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生後2ヶ月で保育園


    生後2ヶ月で保育園は「かわいそう」?

    「かわいそう……」。産休に入る前、まだお腹がそこまで大きくなかった頃のこと。生まれてくる子どもを2ヶ月で保育園に入れ、仕事に復帰する予定だと話した私に、同僚がつぶやいた言葉です。面と向かって言われたのは後にも先にもこのときだけでしたが、どうやら3歳にならない子どもを保育園に預けるとよく言われる言葉だと後から知りました。

    私の子どもの出産予定日は1月なので、4月入園にぎりぎり間に合う早生まれ。まだ寝返りさえも打てない生後2ヶ月の子どもを保育園に入れて仕事に復帰すると話せば、声には出さなくても、心のなかで「かわいそう」と思った人はもっと多かったのかもしれません。

    私は子どもができたときから、0歳で保育園に入れると決めていました。理由は単純で、年度の途中や1歳クラスからでは、希望する保育園に入れないかもしれないから。また、何かしらの理由で誰かが休むと他の人への負担が大きい私の職場では、育休は短めに取り、0歳から保育園に預けて仕事に復帰する人の方が多かったから。そして、「一年もお休みをいただいたら元のように仕事ができなくなるのでは」という不安も大きかったです。

    では、実際に生後2ヶ月で保育園に預けてみてどうだったのか。子どもが5歳になった今、私は「預けてよかった!」という気持ちしかありません。夫は忙しく働き、高齢の親にも育児をまったく頼れないなか、もし初めての新生児育児を私だけでしていたら、間違えなく途方に暮れていたことでしょう。

    とはいえ、育児と仕事との両立は、正直なところ大変でした。今、まさに0歳児、特に早生まれの子どもを保育園に預ける予定のお母さんの中には、「本当に大丈夫かな?」と心配している方もいると思います。

    もちろん、住んでいる場所も、預ける月齢も、保育園も違えば状況は変わると思いますし、子どもの成長の速さや性格によっても感じ方は人それぞれ。少しでも参考になればと思い個人的な経験を記しますので、こんな人もいるんだなと、読んでいただけたら幸いです。

    保活に立ちはだかった生後6ヶ月の壁

    子どもを授かったことがわかったとき、喜びと同時に真っ先に頭に浮かんだのは「保育園どうしよう」でした。まだお腹に小さな命が宿ったばかり、安定期にも入っていないなかで、私の保活は始まったのです。まずは情報収集から。初めての妊娠・出産で検索、検索、検索……の日々だったところに、もう一つ保育園についての検索が追加されました。

    妊娠・出産についての情報はネットにあふれているものの、自分が住んでいる地域の保育園についての情報は意外と少ないもの。「ここの保育園は…」というような情報をもらえるつながりは一切なかった私は、無難にも役所のウェブサイトにたどり着きました。

    前年度の募集要項を読んでみたところ、私が住む地域では夏頃から保育園の見学が始まり、10月に募集要項の配布開始、11月に申し込むということがわかりました。そして、それぞれの保育園についての情報を得ようと読み進めると、立ちはだかったのは「生後6ヶ月の壁」。「保活超激戦区ではないし、保育園もたくさんあるし、0歳入園だったら大丈夫」と思っていたものの、多くの保育園は入園時の4月までに生後6ヶ月を過ぎていないと申し込みができません。つまり、早生まれのため生後2ヶ月で保育園に入る予定の息子は、募集要項に「生後56日過ぎていれば入れる」と書いてある限られた保育園の中から選択するしかありませんでした。

    その中から「家から通える距離か」「小学生入学前まで転園せずに通えるか」などの基本的な条件を加えると、希望欄に書けそうなのはたった6園のみ。少しお腹がふくらんできた夏頃、その6園を見学することにしました。

    保育園を見学してみてわかったのは、園によって教育方針が大きく異なること。遊ぶことを通して学ぶことをモットーとしている園、自然や動物などとの触れ合い体験を大切にしている園、幼稚園と同じくらい就学前教育に力を入れているという園。また、保護者の負担も「週末に布団を持ち帰る必要がある・なし」「おむつに名前を書く・書かない」「連絡帳はアプリ・ノートに手書き」など、園によって異なることを知りました。

    それに加えて、園によっては「0歳のうちは保育時間が16時半まで」という決まりがあったり、決まりはないものの「0歳のうちは早めにお迎えに来てもらいたい」と説明を受けたり⋯⋯。募集要項には書かれていなかった保育園ごとのルールも後から足されていきます。

    「16時半お迎えということは、通勤時間や家から保育園までの移動時間を考えると、15時には業務終了?!」「それってフルタイム勤務の人はどうしてるの?」という謎への答えは出せないまま、16時半お迎えの保育園も第5希望に書いて応募書類を提出しました。

    結果は……第2希望の保育園に入園決定!希望していた保育園に預けられることになり、ひとまずほっとしたのもつかの間、怒涛の入園準備が始まるのでした。

    入園準備で心が折れかかった話

    子どもを生後2ヶ月で保育園に入れることに迷いはなかったものの、心が折れそうになったのが入園準備でした。まだ授乳に慣れず、睡眠もままならないなか、もうろうとしながら毎日をやり過ごす日々。そこに届いたのが、4月からの入園が決まった保育園からの入園説明会の案内でした。コロナ禍のため、参加できるのは保護者一名のみ。検診もあるので子どもを家に置いて行くことはできず、初めて私一人で子どもを連れて外出しました。

    運よく自宅から近い保育園に入れることになったので、子どもを抱っこして歩いて会場へ行くことに。「同じクラスのお友達はどんな子かな」「他のお母さんたちとお話しできるかな」とワクワクした気持ちで向かいたかったものの、連日の睡眠不足で周りのことを気にする余裕はゼロ。「子どもがギャン泣きしたらどうしよう」「オムツ替えできる場所はあるかな」と、心配ばかりが頭に浮かんでいました。

    そんな私の心配は見事に的中し、保育園に着いてすぐにオムツが大爆発。こんなときに限って着替えも必要になってしまいました。説明会の開始時間に間に合わなかったらどうしようと焦る、焦る……。たまたま通りかかった先生に事情を話してオムツ替えをさせてもらい、どうにか間に合ったものの、始まる前からどっと疲れてしまいました。「子どものオムツが…!オムツ替えはどこで…?!」と必死で話しかけた先生が実は園長先生だったことも後からわかり、いたたまれない気持ちも抱えながら説明会に参加しました。

    ありがたいことに、子どもは泣いたりぐずったりすることはありませんでしたが、一番困ったのは保育園から帰るとき。一人で抱っこ紐をつけるの初めてだったため、付け方がよくわからなくて、焦る、焦る……。「ぜんぜん大丈夫ですよ」と涼しい顔を装ってみたものの、先輩ママたちにはバレバレ。「がんばれ〜」というあたたかい励ましとサポートのおかげでどうにか抱っこ紐を装着し、無事に家まで帰れました。

    その後、途方にくれたのは提出が必要な書類の多さ。今、思い出すと、おそらく一時間あれば書けてしまうような内容だったと思います。しかし、夜中も含めてまだ1日8回の授乳をしていた当時の私にとっては、文字を読むことさえもストレス以外の何物でもありませんでした。子どもが寝たら私も寝たい、でも、寝てしまうと書類が書き終わらない。このときの私には、簡単な書類一枚を書くことさえも憂鬱でした。

    そして、準備が必要なものは書類だけではありません。保育園に入れるとなると、必要な洋服の枚数もどっと増え、それ以外にもタオルや哺乳瓶、エプロンなど、必要なものがたくさんあります。もちろん夫も「何をしたらよいの」とは言ってくれたのですが、このときの私は状況を説明をすることも、お願いすることを考えることも面倒に思えてしまいました。今、振り返ると「何で夫に頼まなかったんだろう?」と思いますが、「育休を取っている自分がやらないと」という妙な責任感が、自分を更に追い詰めていたのかもしれません

    慣らし保育で増えた謎

    入園準備に追われているうちに、あっという間に4月。慣らし保育が始まりました。保育園や入園した年齢にもよると思いますが、私の子どもが通う保育園では、最初は1時間だけの保育。その後、2時間、午前中のみ、午後3時まで、と徐々に保育時間を延ばしていきます。

    初日はたった1時間とはいえ、私と夫から完全に離れて過ごすのは初めて。「きっと泣くだろうな」「泣かれたら心が痛いな」と心配していたものの、そこは保育士さんたちも慣れたもの。ぐずったり泣いたりすることはまったくありませんでした。むしろ私よりも新生児に慣れているベテランの保育士さんに抱っこしてもらえて、気持ちよさそうにさえ見えました。あまりにもあっさりと教室を離れることができたことに、ちょっと寂しさを感じたくらいです。

    まだ首さえも座っていないうちの子は、他の子と同じように遊ぶことができないので、部屋の片隅に置かれたベビーベットが専用スペースになりました。どうやら生後2ヶ月で入園する子は毎年いるわけではないようで、「久しぶりにベビーベットを出しました!」と先生に言われましたことにはびっくりしました。

    もう一つ驚いたのは、月齢による体格差。同じ0歳クラスなのに、4月生まれの子はもう自分で歩いていることに衝撃を受けました。「こんなにも成長に差があったら、これからの保育園生活はどうなるんだろう……」。今となってはそんな心配はまったく必要なかったことがわかります。それでもそのときは、早生まれの子どもを育てた経験のある友達に「ぜんぜん大丈夫だよ!」と言われても、まったく信じられずにいました。

    そして、次に驚いたのは洗濯物がとにかく増えること。家だとちょっとくらいミルクで洋服が汚れても「まっ、いっか」とそのままにすることもありましたが、保育園ではありがたいことに、こまめにお着替えをしてくれます。たくさん買い足したはずの洋服やタオルがぜんぜん足りないことに気づき、あわててネットで探してポチッとする日々でした。加えて、保育園に持っていくオムツに名前のスタンプを押したり、連絡帳に家で飲んだミルクの量や家での様子を書いたり……。まだ慣らし保育中とはいえ、やることが盛りだくさんです。

    私が住む地域では、保育園に預けてから2ヶ月以内に仕事復帰すればよいルール。おかげで保育園生活に慣れるまで少し余裕を持てたものの、入園してすぐに職場復職しないといけないお母さんたちはどうやって乗り越えているんでしょうか……?

    生後2ヶ月だと、保育園でのミルクの量をいつどのくらい増やすか、家での体調やご機嫌はどうだったかなど、細かい情報を保育士さんと密に共有する必要があります。母乳に足すミルクをどのくらいあげたらよいのか悩んでいた時期だったこともあり、「どうしましょう?」「どうしたらよいですか?」と逆質問ばかりする私に、先生たちは心の中で「しっかりしてよ」と呆れていたかもしれません。

    それでも「保育園で今日はこんなことがありました」「家ではこんな様子でした」と、子どもとのささいな出来事をちょっとだけ話せる相手ができたことに、ほっとした自分がいました。毎日提出する連絡帳も、交換日記のようでだんだん楽しくなってきました。

    保育園で一番小さなうちの子は目立つため、保育園中の先生たちがすぐに名前を覚えてくれました。先生や送り迎えで会うお母さんたちなど、毎日たくさんの人から声をかけてもらえるようになり、子どもが生きる世界も一気に広がったような気がします。

    復帰初日に有給休暇

    今振り返ると、私は子育てと仕事の両立をなめていたのかもしれません。出産前に「時短勤務はしないで最初からフルタイムの8時間勤務にする」と子育て時短勤務中の友人に話したところ、全力で止められました。それでも、そのときはなぜ止められたのかピンと来ていなく、強く反対されたことを不思議にさえ思っていました。

    「そういえば、過去に育休を取った同僚もしばらくは時短勤務してたっけ?」と思い直し、1時間時短の7時間勤務で職場復帰することにしましたが、今ではあのときの友人アドバイスはもちろん、小学校入学前まで時短勤務でき、フルフレックス、テレワークもできる職場に、感謝の気持ちしかありません。

    職場復帰をする6月には、子どもは生後4ヶ月。授乳の間隔も少しだけ空けられるようになりましたが、まだ夜間も含めて4時間おきの授乳が必要でした。寝不足の日々が続くなか、ついに職場復帰の日が近づいてきました……が、その直前の週末から、何だか子どもの体調がおかしい。咳と鼻水が増えてきたので、ひとまず小児科へ連れて行ったところ、風邪という診断でした。

    「さすがに復帰初日の火曜日までには落ち着くだろう」と甘く考えていましたが、まさか!の悪化。職場復帰の初日から有給休暇を取得することになりました。

    保育園のルールでは、37.5℃以上の発熱がなければ預かってもらえることになっています。この日はの朝はギリギリ37.5℃を超えていなかったものの、初日から「体調大丈夫かな」「保育園から電話がかかってきたらどうしよう」とそわそわしながら働くのも迷惑になると思い、出勤することを諦めました。かの有名な「保育園の洗礼」という言葉は知っていましたが、復帰初日の行き先が「菓子折りをもって職場」ではなく、「オムツと着替えをもって小児科」に変更になるとは、思ってもいませんでした。

    子育て世代が多く、子どもの体調不良でお休みすることに寛容な職場のため笑って許してもらえたものの、これから先が思いやられました。そんな心配はみごとに的中。1歳の誕生日を迎える頃までは、1ヶ月に1回くらいの頻度で保育園をお休みしていた気がします。発熱はなく登園できた日も、咳や鼻水、あせもや湿疹、お腹の調子が悪いなどの理由で、保育園帰りに小児科へ連れて行く必要がありました。

    子どもの体調が悪いと心配が増えるだけでなく、薬を飲ませたり、鼻水を吸ったりと、忙しい朝の時間帯にやらなくてはいけないことがどっと増えます。それに加えて、いつもより機嫌が悪かったり、夜中に起きてしまったり、やっと治りかけてほっとしたら今度は自分の体調が悪くなったり。「保育園の洗礼」がいかに恐ろしいかということを、このとき身をもって経験しました。

    3歳児神話を気にしなかった私が唯一心配したこと


    生後2ヶ月で保育園に預け始め、生後4ヶ月で職場復帰したことで、今まで24時間ほぼ一緒にいた子どもと1日8時間以上離れて過ごすことになりました。

    まだまだ寝不足、自分一人の時間が欲しいと切に願っていたにも関わらず、いざ子どもと離れると寂しくなるもの。「ミルクはちゃんと飲めてるかな」「お昼寝できてるかな」とつい気になってしまいました。ありがたいことに、ベテランの先生たちにお任せできたので仕事には集中できましたが、どうしても心配だったことがあります。それは「自分ではなく保育園の先生をお母さんだと思い込んだらどうしよう」。

    物心つく前からこんなに長く保育園にいたら、私ではなく保育園の先生を後追いしたり、私がお迎えに行っても「先生と離れたくない」と泣き出すんじゃないかと、本気で思っていました。そんな不安を解消してくれたのは、ベテラン保育士さんたちに混ざって、4月から保育園で働き始めたばかりの新米先生でした。

    生後3ヶ月頃、家のベビーベットでゴロゴロしていた子どもが初めて寝返りをしました。あまりに感動して、保育園の連絡帳にもそのことを書きました。その翌日、私が仕事を終えて夕方にお迎えに行くと、普段は自分から話しかけてくることがほとんどない新米先生が私のところへ駆け寄って来ました。

    いつもと違う様子に「子どもに何かあったのでは?!」と一瞬不安になりましたが、目を輝かせた彼女から出てきた言葉は「保育園でも寝返りができました〜!!」。まるで、我が子の初めての寝返りに感動した昨日の私のように、子どもの成長を全力で喜んでくれたのです。

    0歳の1年は、ものすごいスピードで色々なことができるようになっていきます。そのすべての「できた!」を見逃したくない。できれば写真や動画に収めたい、という気持ちはもちろんありました。でも、子どもの「できた!」を近くで見守っくれる人がいるのであれば、一緒に喜べばよいのかも。子どもが親と間違えるくらい大切に保育してもらえているのであれば、そんなにありがたいことはないのでは。そんなふうに思えた出来事でした。

    しばらく経つと子どもはお迎えに来た私をみつけて「にこ〜」と笑顔。お座りができるようになってからは、お尻をドンドンしながら全身でお迎えを喜んでくれました。歩けるようになってからは、私を笑顔で指さし、ひょこひょこと近寄ってきてくれました。私の心配をよそに、息子は私が母親だと認識してくれたようです。

    お迎えに行くと駆け寄ってきてくれるのは、5歳になった今も一緒。その笑顔を見れば、仕事の疲れなんて一瞬で吹っ飛びます。それに加えて、毎日のように「お母さん大好き」といってくれます。文字が書けるようになってからは、ラブレターももらえるようになりました。

    子育て中の友人から「子どもが生まれると人生最大のモテ期がやってくる」とは聞いていましたが、今がそのときなのかもしれません。

    働きながら離乳食

    職場後、大変さに輪をかけたのは離乳食でした。保育園に預けていていれば、2回食や3回食のうちの1回を保育園で済ませてもらえるので「ありがたい!」と思っていましたが、それまでには離乳食を2回食まで進める必要があります。家でのアレルギーチェックも必須なので、献立表に書かれているすべての食材を、家で2回は食べさせないといけません。タイムリミットは1ヶ月……!

    どうしたらよいのかわからないので、まずはネットで検索、検索、検索。それでもわからないので、本を買って読んでみることにしました。「初めて食べさせる食材は1日1種類まで」「もしもアレルギーが出たときのために、初めての食材は平日の午前中に食べさせましょう」など。納得はしたものの、同時に「平日は毎日朝から仕事の私はどうすればよいの?」という疑問が浮かびました。

    子どもが生まれたばかりの頃、授乳の量をどうしたらよいのかわからずに途方に暮れていたとき、行政が派遣してくれる助産師さんに助けられた経験があります。「そうだ、こういうときは行政を頼ろう!」と思い、離乳食教室に参加することを思いつきました。ネットで検索し、すぐに予約をしようと思ったところ……開催日がすべて平日の昼間?!

    わかっています。0歳、しかも離乳食が始まる前に子どもを保育園に預けて働いている人は少数派なことは。それでも「1日くらいは土曜日に開催してくれてるかも」と期待してしまった自分がいました。

    貴重な、貴重な有給休暇。それでも、離乳食のことがあまりにわからなかったので、半休を取って離乳食教室の初期編に参加しました。昔から極度の心配性な私。初めての食材を試すときは「重度のアレルギーが出たらどうしよう」「のどに詰まらせたらどうしよう」と最悪なことばかりを考えていました。そのため、離乳食教室に参加して一番聞きたかったことは「どんなときに救急車を呼べばよいですか?」。

    今思えば、仕事を休んでまで行った離乳食教室で聞くことがそれなの?と思いますが、このときは小さな子どもの命を守ることに必死。「お母さんが必要だと思ったときは呼んでよいですよ」といってもらえてほっとした自分がいました。

    そして、保育園の献立表を見ながら、この1ヶ月で食べさせないといけない食材をチェック。初期のうたちはおかゆ、野菜、豆腐、しらすや白身魚くらいでしたが、体調が悪いときには食べさせられません。もしアレルギーが出たときのことを考えると、「木曜日と日曜日は小児科がお休み」「この日は仕事を休む訳にはいかないよな」と、1ヶ月で終わらせるにはなかなか厳しいスケジュールでした。

    更に大変だったのは後半。うちの子が通う保育園はおやつも含めて全て園で手作り。後期食以降になるとパエリアやナシゴレンなど、大人でもなかなか食べられないような手の込んだメニューが並びます。その分、初めて食べさせる食材の種類も一気に増えるので、すべてをコンプリートするのが更に大変になりました。仕事も保育園の準備もある平日の朝に、離乳食まで作ることは無理。週末に作り置きを冷凍庫にストックして、どうにか乗り切りました。

    今思えば、「もう少しゆっくり進めたいです」「やっぱり間に合いませんでした」と先生に話せば、いくらでも調整してもらえたと思います。でも、一人目の育児で何もかもが初めての私。「教科書通り」から外れてしまうと、その後どうやって遅れを取り戻したらよいのかわからなくなりそうで、必死だったような気がします。

    ありがたいことに、離乳食を「食べたくない!」と吐き出したり、お皿をテーブルから落とすようなことはなく、むしろ「もっと食べたい!」と目で訴えてくることが多かった息子。そんな息子は5歳になった今も、給食やおやつのおかわりを2回もするような子どもに育っています。

    生後2ヶ月で保育園は結局どうだったのか?

    0歳児クラスから進級して1歳児クラスになった初日。保育園に初めて登園する子どもたちの泣き叫ぶ声が、あちらこちらで響いていました。毎年のことで慣れているとはいえ、いつも以上に大変そうな先生たちと、つらそうな表情で子どもとお別れをするお母さん、お父さんたち。その横をすり抜けて、息子は「おはようございます!」と大きな声であいさつをしながら教室の中へ入っていきました。

    生後2ヶ月から保育園に通う息子にとっては、もはや保育園は日常。0歳児クラスに通い始めたときには月齢が早い他の子との成長差に驚き、一緒に遊ぶことができるのか心配になりましたが、この頃にはまったく気にならなくなっていました。むしろ早生まれだからこそ、安全な環境のなかで、月齢の異なる他の子にも刺激を受けながら少しだけ背伸びをさせてもらえたことは、一人っ子の息子にとってはよかったのかもしれません。

    2歳児クラスになってからは、保育園から帰ると「○○ちゃんはたんぽぽがすきなの」「○○くんはトマトきらい」など、お友だちとの出来事を話してくれるようになりました。保育園で教えてもらった歌を家でも楽しそうに歌っていました。発表会では、初めての舞台に緊張して泣き出してしまう子もいたなかで、「次はこっちだよ」と友達に教えてあげるほど落ちついて演技をしていました。息子の場合は言葉を覚えたり、話をしたりすることが好きなようで、連絡帳には「たくさんお話しをしてくれます」「お話しがとても上手です」などとよく書かれていました。

    そうなると、結局「生後2ヶ月で保育園」はどうだったのか?私は「預けてよかった!」という気持ちしかありません。私は高齢出産ということもあり、高齢の親のサポートはまったく得られません。気心の知れた友人がすぐ近くに住んでいる訳でもありません。そんな孤立をしやすい環境で子どもを育てるなかで、子どもの「できた!」を話せる人が一人でも多くいることは、大きな喜びでした。この頃はまだ立ち話をする余裕はありませんでしたが、自分と同じように働きながら子どもを育てるお母さんたちとの静かなつながりも心強かったです。

    とはいえ、0歳の子どもの育児と仕事の両立は、体力的にも、精神的にも、思っていた何倍も大変。そして、とにかくねむい!夜間も含めた授乳、保育園の洗礼、大量の洗濯物、離乳食、夜泣き……。これらを仕事と両立しながらこなすのは、それなりの覚悟が必要でした。

    それでも、もし「もう一度やり直せるよ」と言われても、私は0歳児クラスから子どもを保育園に入園させるでしょう。まだ生まれてから5年しか経っていないものの、すでにたくさんの人が子どもの名前を覚え、見守ってくれている環境が「いろんな人とかかわりながら成長してほしい」と思っている私たちには合っていたような気がします。

    もしまた誰かに「生後2ヶ月で保育園なんてかわいそう」と言われたら、今なら自信をもってこう答えるでしょう。「ご心配なく。たくさんの先生やお友だちに囲まれながら、すくすくと育ってますよ」。

     
     

    mamadacco

     
     
    40歳で高齢出産。子どもを生後2ヶ月から保育園に通わせて働くなかで思った、あれこれなどをつづります。

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