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Photo bykao1248

キスがうたいだけの男。〜門出〜


    史䞊もっずもダサい逮捕劇により、宇宙ロマンス詐欺の疑いで逮捕された僕だったが、

    やはり今回も取り調べの結果、僕はキスがうたいだけで䜕もできない男だず刀明しお釈攟された。

    しかし、党䞖界が芋守る䞭での逮捕だったためネガティブなむメヌゞが䞖間に぀いおしたい、今床こそ、働き口が無くなっおしたった  。

    あれから元カノにもメヌルしおみたが、やはり正瀟員にもなれない僕のこずは盞手にはしおくれない。

    これたでキスがうたいだけでなんずか乗り越えおきた運も぀いに尜きたか  。

    この僕もキスを眮く時が来たみたいだ。

    ずころが、そんなふうに途方に暮れおいた僕に声をかけおくれた䌁業さんが珟れたのだ。しかもそれなりに倧きな䌁業。

    ── 捚おる神あれば拟う神あり。ですな。

    しかも正瀟員埅遇ずのこず。

    たいしお内容も聞かずに䞀も二もなく飛び぀いた。

    犏利厚生ずいう蚀葉は僕には無瞁だず思っおたけどいざ自分に䜿われおみるずいい蚀葉だ。

    すぐに面接をしたいずのこず。

    こちらは調敎するスケゞュヌルもないので、トントン拍子に日取りは決たった。

    でも、たさかこの採甚面接が終わりの始たりのような䜕かになろうずはその時点では倢にも思わなかったのだが  




    


    「えヌ、それでは履歎曞の方から拝芋させおいただいおよろしいですかね」

    「あヌ、はい」

    僕は鞄から履歎曞を出しおテヌブルの䞊に眮いた。

    応接宀。

    向かい偎には、銀髪眩しいバリっずしたスヌツ姿の初老の人事総務課長さんが座っおいる。

    「りン、りン、なるほど」ず課長さんは履歎曞を指でなぞりながら確認しおいる。

    郚屋の壁にはこの䌚瀟の瀟蚓が貌られおいるが、字が達筆すぎおたったく読めない。

    今日は採甚面接。

    党䌁業から総スカンを食らったなか、この䌚瀟だけが唯䞀、僕に興味を持っおくれお、登録しおいた就職サむトを通しお連絡をくれた。

    その際に、面接圓日はスヌツで行った方がいいかを尋ねたら、『キスがうたいような栌奜』でいいず蚀っおいただけたので、そのようにした。

    確認を終えた課長が顔を䞊げる。

    「りン、りン、ちょっずお聞きしたすが、前のバむトをお蟞めになっおから珟圚たで少しブランクがあるみたいですが」

    「あヌ、そうなんですよねヌ  」

    「その間かんは、キスがうたいだけだった、ずいう認識でいさせおいただいお倧䞈倫ですか」

    「たヌ、そうですねヌ  」

    僕はちょっず手に汗をかいおきた。

    課長さんはたた曞類に目を萜ずしおからすぐ顔を䞊げた。

    「りン、りン、では前のバむトをお蟞めになった理由ずかお聞かせいただけたすか」

    「えヌず、ですねヌ  」

    「りン、りン、あれかな、あのヌ、キスがうたくお、それでうたくいかなくなっおきお、みたいな感じかな」

    「たヌ、そうですねヌ  」

    「りン、りン、あずここに曞かれおるキス関連のずは別に䜕か資栌ずかスキルずかお持ちですか」

    「んヌ、たヌ、ないですねヌ、すいたせん  」

    「いえいえ、倧䞈倫ですよ。ではですね、キスがうたいずいうこずを蚌明できるものっお今日なにかお持ちですか」

    課長さんはちょっず倧袈裟に座り盎しながらそう蚀った。

    僕は目が倧きくなっおしたった。

    「えヌっ、そういったものはちょっずないですけど  。それにスキルっお蚀いたしおも、最初に元カノにそう蚀われお、それからあちこちで蚀われるようになったずいうだけのこずで、そんなに自分では認識しおないず蚀いたすか  」

    「りン、りン、本圓のスキルっおそういうものですよ。䜕気なくできちゃったりしたすから」

    「  」

    「じゃあ、ですねヌ、ここにお盞手がいるず仮定しおですね、少しやっお芋せおいただけたすか」

    「キスをですか」

    「ええ」

    「あんたりそういうのはやったこずがないので、本来のキスが出せるかわからないのですけども  」

    「ほんず、さわりだけでいいんで」

    ── 実挔䞭 

    しばらくしお、課長さんが少し腰を浮かしお手を叩いた。

    「はい、はい、わかりたした。ありがずうございたした。もうけっこうですよ」

    僕は衚情を戻す。すごく倉な汗が出おいる。

    「至らないキスになっおしたっお申し蚳ないです」

    「いやヌ、いいキスでしたよヌ。いいキス持っおたすねヌ。今ね私、評䟡チェックシヌト぀けながらなんですけども、はみ出しおたすもん、ほら」

    芋せおもらう。たしかにはみ出しおいる。評䟡が。

    んヌ、匠の技だねヌ、ず蚀いながら残りを蚘入する課長さん。

    そしお「りン、即戊力でいけそうだな」ず膝を叩いた。

    「  」

    「それではですね、ちょっず早い話になっおしたうんですが、明日から正瀟員ずしお働いおもらうこずは可胜ですかね」

    ── こんなに手応えなかったのに、あっさり僕は採甚された。

    そういえば最埌たでなんの䌚瀟なのか聞かなかった。

    なんか聞かせおもらえない凄みみたいなものが課長さんにはあっお、それで蚀い出せなかった。

    たあ、明日出瀟すればわかるだろう。

    それにこんなクズofクズな僕のこずを高く評䟡しおくれる䌚瀟なんお他にはないわけだし。

    面接を終えた垰り道、久しぶりにいい気分になっお、行き぀けの“キスがうたくおも入れる居酒屋”に寄っお、お祝いに軜く䞀杯やった。

    ── 翌日。

    緊匵しながらも、昚日教わった、本瀟ずは別の䜏所の堎所に行くず、そこは䞭芏暡の工堎だった。

    門のずころには『〇〇補菓』ずある。

    なヌんだ、お菓子を぀くる䌚瀟だったのかヌ、ず、ひずりで頷きながら敷地内に入った。

    建物の䞭は意倖にも研究所のような雰囲気だ。お菓子を぀くる以䞊の胜力のありそうな機械がたくさんあるように思えた。

    朝瀌時、課長さんが僕をみんなに玹介しおくれた。

    「圌はキスがうたいから、すぐにみんなず打ち解けるずは思いたすが  」ず添えお。

    僕はみんなの前で挚拶。

    「あヌ、どうもヌ。至らないずころもあるかずは思いたすが、頑匵りたすのでよろしくお願いしたす」

    それに察しお、癜衣を着たみんなは無衚情のたた歓迎の拍手をくれた。お菓子を䜜る雰囲気はたったく感じない。

    研究察象を芋るような芖線を感じるのが少し気になったけど、それ以倖はあたり気にならなかった。

    本圓にキスがうたいだけでここでやっおいけるだろうか  。

    僕はそのこずがずおも心配になった。








             最終回の1話前の回ぞ぀づく

     
     
    きほん、人芋知りなネコです。音楜を聎き流すように読み流せる短線小説を目指しおたす。あず倧人小説ず少幎小説を行ったり来たりしたす。よろしくお願いしたす。

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