
レオの出会い🌟星のかけらと小さな友だち[短編小説]
ある日レオはひとりで町を歩いていました。
街灯のあかりがぽつりぽつりと続く、静かな道。
すると――
「……ひかってる?」
道ばたに、小さな光が落ちていました。
まるで星がひとつ、こぼれ落ちたみたいに。
レオがそっと近づくと、その光はかすかに震えていました。
「だいじょうぶ?」
レオが声をかけると、
光はふわっと揺れて、小さな声で答えました。
「ぼく……おちちゃった……」
よく見ると、それは“星のかけら”でした。
空からぽろりと落ちてしまった、小さな存在。
「おうち、どこ?」
「……わからない……」
今にも消えてしまいそうなその光を見て、レオは胸がぎゅっとなりました。
「じゃあ、一緒に探そう!」
そう言って、レオは星のかけらをそっと口にくわえ、夜の町を歩き始めました。
屋根の上、細い路地、公園の木の上。
いろんな場所を巡りながら、レオは空を見上げます。
でも、どの星も遠くて――
どれがその子の“おうち”なのか分かりません。
少し疲れて、公園で休んだときのこと。
ふと見上げた空に、
ひときわ大きく、やさしく光る月がありました。
レオは、なぜかその月に話しかけたくなりました。
「ねえ、月さん。
この子のおうち、知ってる?」
すると月は、静かに光を揺らして答えます。
「その子はね、まだ小さな星。
自分の場所を探している途中なんだよ」
「じゃあ……どうすればいいの?」
レオが不安そうに聞くと、月はやさしく言いました。
「そばにいてあげること。
それが一番の“道しるべ”になる」
レオはうなずきました。
その夜、レオは星のかけらと一緒に眠りました。
あたたかい体温に包まれて、光は少しだけ強くなります。
そして次の夜――
星のかけらは、ふわりと浮かび上がりました。
「ありがとう……レオ」
小さな声でそう言うと、
光はゆっくりと空へ昇っていきます。
その先には、同じような小さな光たちが集まる場所がありました。
「あそこが……ぼくのばしょ」
最後にひときわ強く輝いて、星のかけらは仲間たちの中へ溶け込んでいきました。
レオはしばらく、その空を見つめていました。
胸の中に、ぽっとあたたかいものが残っています。
――その夜から。
レオは月に話しかけるようになりました。
そしていつか、また誰かが迷ったときは、
自分が“道しるべ”になろうと決めたのです。