
時空を超えて‥‥小説(世流寝狐71)
Go back to page 1
Back to previous page
合志は仲居に食事が終わるまで、二人とも合志の部屋にいると告げた。
着替えを終えて、良子が入ってくる。良子がノックをして入って着たため、合志は少し緊張した。
「こっちはあんまり見晴らしよくないわね」
窓際で良子が言う。
「ねぇ本当にお父さんに会えば何か判るの」
細身の体を窓枠に預けながら、良子が腕を組む。
「それは分からないさ、でもダイイングメッセージがそうだったんだから」
それより合志は、目の前のお茶を入れて欲しかった。
「三井のことで何か気になることは無かった?」
「さぁ? ――ねっ、お風呂もういいのかな」
良子は雪で濡れた髪を早く洗いたそうな仕草を見せ、跳ねるように部屋を出て行く。
「おいおい、もっと真剣に考えてくれよ」
合志は仕方なく、和菓子を噛んだままポットを掴んだ。
テレビをつけた。旧式で金は必要無いテレビだった。しばらく横になっていると、仲居が二人入ってきて食事の用意を始めた。
部屋のヒータの風が強いせいか、合志が咳をする。
「お客さん、どちらからですか」
一人の仲居が柔らかい物腰で聞いてきた。合志が別府と応えると、別府もいい所ですねと言う。
「着くのが遅くなってすみません」
合志は、たぶん遅い食事の支度を嫌がっているだろうと思い一言詫びた。
「いいえ、ゆっくりされて下さい。あいにくの雪になりましたけど、明日はどちらへご予定ですか」
と言って、この大津の町を紹介する。
SORRY、GO TO NEXT PAGE
*週末に少しずつ投稿する予定です。作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
時間があれば、聴いてね ↓
君影路
君の輝きは消えない
季、進も
揺音(ゆりね)
貴方といたい
ガラス細工