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旅は終わらない


    私は40年以上、日本で暮らしてきた。

    日本では「気を遣える人」が評価される。
    空気を読み、相手より一歩先を考え、時間通りに行動する。

    それが当たり前の環境で生きてきた。

    でも海外へ行くたび、その「当たり前」が当たり前ではないことに気付かされる。

    電車が時間通りに来ること。

    店員さんが細かく気を配ってくれること。

    落とし物が戻ってくること。

    お客さんを大切にする文化。

    日本にいると、それは空気のように存在していて、ありがたさを忘れてしまう。

    一方で、日本には息苦しさもある。

    相手に迷惑をかけないように。
    空気を読まなくてはいけない。
    時間に遅れてはいけない。

    その繊細さは、日本の素晴らしさでもあり、人を疲れさせる原因にもなる。

    海外では、もちろん不便なことも多い。

    バスは時間通りに来ない。
    レジはゆっくり。
    店員さんも自由。

    最初は戸惑う。

    でも、その自由さに触れると、「完璧じゃなくても大丈夫なんだ」と肩の力が抜ける。

    だから私は海外へ行くたび、日本が魅力的に見える。

    でも同時に、日本の窮屈さも見えてくる。

    この二つは矛盾しているようで、私の中ではどちらも真実だ。

    自由を求めれば、不便さがある。

    安心を求めれば、窮屈さがある。

    どちらか一方だけが正解ではない。

    だから私は時々、自分に問いかける。

    私が本当に心地よく生きられる場所は、どこなのだろう。

    日本なのか。

    海外なのか。

    それとも、場所ではなく、自分の心の在り方なのか。

    旅をするたびに答えを探しているけれど、まだ見つからない。

    でも、その答えを探し続けること自体が、私の旅なのかもしれない。


    #創作大賞2026 #エッセイ部門

     
     
    パワースポット、世界遺産、美味しいもの、探索好き ◉旅行記はマガジンにまとめてます HSP気質。仕事の合間に大好きな旅で自分軸を見つけながら生きる40代。 たまに弱音や毒を吐いたり、おっちょこちょいな面もあり。 アフェリエイト記事も 旅や日常での気づきをnoteに記録中。

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