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Photo byflower77

晴れた日に、空を (#シロクマ文芸部 ショートショート)

    時雨

     晴れた日に空を見ていたら、何か点のようなものが見えた。
     なんだろうと思っていると、それがどんどん大きくなって空いっぱいに広がり、
    ドーン!! と落ちてくる。
     僕は思わず目をつぶった。

     でも、もう死んだと思ったのに、どこも痛くない。
     おそるおそる目を開けると、何か黒いものが見えた。
     壁? と思ったけれど、触さわると弾力がある。

     後ずさりして気づいたけれど、どうやら生き物のようだ。大きな丸っこい形。片方が細長くなっている。これは——

    「もしかして…  クジラ?」
    と首をかしげる。それは、白い腹を見せてひっくり返っていた。
     ここは海なんかも特に近いわけではない。雲もないし、一体どういう事なんだろう。いくら考えてみたも答えは出ない。

     ポンポンと叩いてみたが、息が絶えているようで微動だにしなかった。

    「これは、くじらステーキが何人分できるだろう」
    と言うと、
    「…何? 私を食べるのか」
    と、どこからか声が聞こえる。

     キョロキョロしていると、ズズズ…  と壁が動き、ふわっと浮くと、ビューン! と空の彼方へ飛んでいった。

     僕は呆気あっけに取られてクジラの去った方向をいつまでも眺めていた。

                 了


    #シロクマ文芸部  の「晴れた日に」というお題に参加させていただきました。即興で作っています。
    ありがとうございました。


     
     
     

    時雨

     
     
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