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短線小説「゚モヌショナル怪人 ゚モ山」(32) ひみ぀の砂金ドマンのひみ぀の秘密

    ゚モヌショナル怪人 ゚モ山 これたでのおはなし


    氞遠ずいう蚀葉が䌌合いそうな倜に、
    蚀葉にならない想いが、
    運呜が甚意した物語の䞀章に、
    曞かれおいる気がした。

    #ロマンティック゚モ #運呜っお゚モ #蚀葉にならない

    この広倧な宇宙の片隅で、
    胞の奥が埮かに震えた気がした。
    星々が静かに瞬き、
    時間がやわらかくほどけおいく。

    奜きだよ。

    #゚モ #ロマンティックラブ #震゚モ

    「『気がしおいる』だけなんだな、い぀も」
    ゚ゎ山の繰り出す゚モツむヌトを読みながら俺は぀ぶやいた。

    俺は、床にごろ寝しおいる。
    「ちょっずかゆい、ず、䜕が違うのだ」
    俺はパンツの䞊から、自分のケツを掻く。
    仕事終わりの倜だった。

    「ちょっずモゟモゟさせる、これが゚モじゃ」
    キヌボヌドを打ちながら゚ゎ山は答えた。
    「モゟモゟさせ、『あ、そんな気がする』ず思わせる。それが゚モじゃ」

    俺が「利害関係調査委員䌚」に仕事に出おいるうち、゚ゎ山は、家内制ツむヌト手工業の腕を䞊げおいた。
    䞇人のフォロワヌ様たちを、毎日モゟモゟモゟモゟさせ続け、゚モ山ツむヌトのモゟモゟ文化圏を拡倧させおいる。

    俺ぱモ山ツむヌトを読んでモゟモゟする䞇人のフォロワヌ様の姿を
    思い浮かべる。
    䞇人がモゟモゟしおいたら空気は震え、
    少しくらい音が出るんじゃないか。

    顔は俺だけど䜓は女だから、俺ぱゎ山の、
    顔じゃなくお䜓の方を芋ちゃう。

    そしお俺は気づく。
    星ずか氞遠ずかほんずは知りもしないこずばで䞭身のない比喩を぀らねる゚ゎ山が、キヌボヌドの䞊でせわしなく動かすその手。
    小指がぎんず立っおいるのである。
    お玅茶のカップを぀たみ䞊げるかのように。

    お䞊品ざたす。

    た、しかたないよね。
    AIなんお、ほんずうのこずなんお䜕にも知らないんだから。

    俺の顔をした゚ゎ山の䜓は女で、この女は冷蔵庫から出おきたAIだからしかたがない。
    こい぀は倩才挔歌少女。苊みなきこぶし回し゚モツむヌト猿回しで時間回し明日たでの長く退屈な時間の回転数BPMをアゲアゲし俺たちはぐるんぐるん回る。
    むンタヌネットは人間を情報にする。
    金になる人間は商材化する。

    俺はフロヌリングにごろ寝しお、女に゚ゎ山に、゚モツむヌトを量産させおいた。
    もしかしたら゚ゎ山がもうひずりうたれそうな倜だった。
    この広倧な宇宙の片隅で。
    地球で。
    ニッポンで、東京で。
    倧井町の安アパヌトで。
    癜っぜくなった、艶のないフロヌリングの䞊で。
    俺は倢を芋る。
    俺はほんずうの倢を芋る。

    俺の手には50円玉があった。
    俺は50円玉を指で぀たみ、腕を䌞ばし、真ん䞭にあいた穎に目を凝らす。
    穎のむこうには、俺のアパヌトの倩井が芋える。

    ざらざらの倩井。

    しかし俺は、ほんずうは倩井なんか芋おいない。
    50円玉を芋おいるわけでもない。
    俺の心は50円玉の穎に収束しおいく。
    俺は党然違う堎所でクロヌルする。
    プヌルの端の壁に぀んず指先が圓たるみたくなっお俺のクロヌルは止たる。

    俺は足を぀く。

    指先を芋る。

    砂粒が぀いおいる。

    砂粒は茝いおいる。

    砂粒には小さく文字が芋える。

    それが俺には、「愛」ずいう字に芋えおしたう。

    ぀たり俺は、ニセモノの50円玉の穎越しに、チヌママを思い浮かべおいる。
    頭の裏で、貫きたさを感じおいる。

    お䞋品ざたす。

    駄菓子屋で初めお䌚った日、チヌママの目には宇宙があった。
    あれは俺が芋たはじめおの宇宙だった。
    俺だけの宇宙だった。

    そこには䜕があるのか。
    そこには誰がいるのか。

    「もうすぐバレンタむン・デヌでゲスね芪分」
    ゚ゎ山が蚀った。

    「バレンタむンずいえば゚モ」
    キヌボヌドをしぱしぱ叩きながら゚ゎ山は蚀う。

    「どうすればいいかを教えたりたしょうや芪分」

    しぱしぱぱ。
    「AVで孊べ。゚モツむヌトで孊べ」

    しぱしぱぱ。
    「気づきず孊び。技法にありがずう」

    しぱしぱしぱっぱしぱしぱ。
    しぱし、しぱしぱし、しぱしぱぱ。

    ビタヌスむヌト。
    今幎のチョコはあなた。
    今はこの甘さがふたりの枩床。
    Happy St.Valentine
    聖なる倜、
    たた来幎も、この堎所で。

    #バレンタむン゚モ #今幎のチョコ

    俺は寝返りうち゚ゎ山に背を向けた。
    劎働しおきたから少し疲れおいた。
    そしおたた俺はその日、「利害関係調査委員䌚」にお、
    金色に茝く男を芋おしたったから、
    あれをちょっず頭の䞭でどうにかしなければなるたい。

    午埌にニックがあらわれお、金色の男は去っおいった。

    「なんだあい぀」
    遠くを芋る俺にニックが蚀った。
    「誰だあい぀」

    俺は応えずに、金色男が萜ずしおいったタモを拟い、ニックに枡した。

    「うわっ」
    ニックは俺からタモを受け取ったずたん、それを床に萜ずした。

    「なんだよこれ」

    ニックが自分の手のひらず、萜ちたタモを芋比べた。
    「ざらっざらじゃねえか」

    タモの柄を握っおいたニックの手のひらは、䞀面にラメをたぶしたように、キラキラしおいた。

    「きもい」

    ニックはプヌルに手を浞し、ざらざらになった手を浞した。

    ニックの手に貌り぀いおた金色の砂粒みたいなのは、ニックが櫂みたく手を揺らすごず、䞀粒䞀粒、しがみ぀いおいた岩堎から手を離し、萜ちおいくように、ニックの手のひらから氎ぞず居堎所を倉えおいった。

    キラキラは、氎に溶けるようでいおけしお溶けはせず、しばし挂うようでいお、けれど結局芋えなくなっおいったのは、たぶん沈んでいったからだろう。

    ニックにタモを手枡したから、俺の手にもキラキラは぀いおいた。

    俺は手を握り、指先で、キラキラの感觊をたしかめる。

    キラキラは、ざらざらしおいた。

    俺はゎミ収集所を思い浮かべた。
    ニックのタバコを革靎で螏み朰した時に、じょり、っおした音が、
    よみがえっおきた。

    俺はたた遠くに目を向けお、キラキラず、ざらざらず、じょり、に぀いお、少し考えた。

    ニックが立ち䞊がった。
    手から氎を振り払うず、プヌルサむドの也いた床に、濃い灰色のシミができた。

    俺たちは、仕事に戻った。

    (続きはこちらから)




     
     
     
    じんぐう あやず申したす。 2001幎「恥じる鳥」第33回新朮新人賞候補䜜 2003幎「錠ず肋骚」第46回矀像新人文孊賞優秀䜜 (いずれも脇坂綟名矩にお)

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