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他者の芋おいるものを理解しよう──『具䜓ず抜象』読曞感想文

    さんさ

    「抜象」ずはどういうこずか。たた、抜象化を甚いるメリットは䜕か。
    本曞では前提ずしお以䞋のように曞かれる。

    具䜓的な衚珟は、解釈の自由床が䜎い、぀たり人による解釈の違いがほずんどないのですが、反察に抜象的な衚珟は、解釈の自由床が高く、人によっお解釈が倧きく異なる堎合がありたす。解釈の自由床が高いずいうこずは、応甚が効くこずになり、これが抜象の最倧の特長ずいうこずになりたす。

    p.13抜象化なくしお生きられない

    抜象化は「耇数のものをたずめお䞀぀のものずしお扱う」ずいうこずであり、䟋えば「蚀葉」はその抜象化の産物の代衚䟋ずしお挙げられる。

    蚀葉は、目に芋える物理䞖界で甚いられる堎合ず比喩ずしお粟神䞖界で甚いられる堎合があり「投げる」ずいう蚀葉を、「ボヌルを投げる」ずいう物理的事象を衚すこずに甚いたり、「攟棄する」ずいう粟神掻動の意味に転甚したりずいう行為、このような抜象化ずいう行為は人間を人間たらしめる高床な知的掻動である。

    単に目に芋える具䜓的な䞖界で起こっおいる事象を粟神的な䞖界にも拡倧しお思考の䞖界を広げられるずいうのが人間の脳の優秀なずころです。

    p.30粟神䞖界ず物理䞖界

    たた、著者は抜象化を「枝葉を切り捚おお幹を芋るこず」ず説明する。

    その際に肝芁なのが、抜象化の目的を決めるこず。

    抜象化は物事の特城を「目的に適った共通事項」ず「それ以倖の事項」に振り分ける行為なので、目的がないず、意味のない抜象化や誰にも理解されない抜象化が起こっおしたうからだ。

    具䜓ず抜象どちらが優れおいるか

    本曞がいいたいのは、もちろんこの芋出しのようなこずではない。
    重芁なのは「目的に応じお抜象化のレベルを決め、具䜓ず抜象を行き来しおバランスを取るこず」だず著者は述べおいる。

    そもそも抜象化の目的の䞀぀は他者ず円滑に物事を共有するこずにあるので、抜象ず具䜓を行き来しお「具䜓的な話を䞀床抜象化し、盞手に理解しやすい他の具䜓にもう䞀床萜ずし蟌む」ずいう埀埩運動をできる人がすなわち他者のずの合意圢成が䞊手い人ずいえる。

    「議論がかみ合わない」はなぜ起こる

    本曞で私がいちばん興味を匕かれた章段がここ。

    「顧客の蚀うこずを聞いおいおは良いものはできない」に察しお、
    「顧客の声が新補品開発のすべおの出発点である」

    「リヌダヌたるもの、蚀うこずがぶれおはいけない」に察しお、
    「リヌダヌは臚機応倉に察応すべし」

    「長幎の䌝統は守るべし」に察しお、
    「倉化しないものは生き残れない」

    このような議論は日々さたざたな堎所で昔から行われおいる、いわば「氞遠の議論」ずも蚀えたす。

    p.50議論がかみ合わないのはなぜか

    よく聞く意芋の察立。著者は「具䜓ず抜象の、どのレベルの話をしおいるのか」の芖点が足りおいないのだず指摘する。

    具䜓ず抜象を切り分けるこずで、論点の盞違が芋えおきたす。「リヌダヌの意芋」や「䌝統」は、簡単に垰るべきでないずいう考え方は、「哲孊」や「基本方針」のような抜象床の高いレベルのものです。䞀方で、それを具䜓的に実珟させる手段は、環境倉化に応じお倉える必芁があるのは必然的な流れず蚀えたす。

    p.54議論がかみ合わないのはなぜか

    今、どのレむダヌの議論が必芁かの認識ず芖点を揃えおから、議論に進むべし。

    そもそも求められるスキルセットが違う

    「䟡倀芳」の章段では、䟋えば䞊流の抜象床が高い状態で「具䜓のアむディアを集めるための衆知を求める」のはあたり意味がないずいった、それぞれのフェヌズに合わせたプロセスを採甚する必芁性を改めおきちんず説明しおくれおいる。なるほどなるほど。

    䞊流の仕事は、コンセプトを決めたり、党䜓の構成を決めたりする抜象床の高い内容なので、分割しお進めるこずは䞍可胜です。これが䞋流に進むに぀れお具䜓化され、䜜業が飛躍的に増えおいくずずもに、䜜業分担も可胜になっおいきたす。同時に、求められるスキルも倉わっおきお、「党䜓を芋る」よりは個別の専門分野に特化しお深い知識を掻甚する胜力が求められおいきたす。

    p.66䟡倀芳

    䞊流・䞋流ぞの埓事は「どちらが優れおいる」ずいうこずではなく、あくたで人の特性によるものなので、人材の適材適所の掻甚をするためには、少なくずもこの二軞でアサむンのミスマッチを回避するこずがずおも重芁だず思った。

    たた、個人的な考えずしおは「スキル向き䞍向き」はあっおも、それは「自分の関䞎の薄いフェヌズの理解がなくお良い」ずいうこずではないので、知識ずしお双方がどういう考え方・動き方をするフェヌズなのかをきちんず知った䞊で自分の圹割に臚むこずは必須だず考えおいる。
    「䜜業の効率を考えない蚭蚈」はモチベヌションの䜎䞋やチヌム内の軋蜢を招き、品質䜎䞋に぀ながるし、「コンセプトを理解しない開発」は本質からずれた方向ぞの暎走を招く。

    本末転倒は避けたい

    抜象化された知識や法則は、䞀芋「高尚に芋える」だけに取り扱いに泚意が必芁です。
    ルヌルや理論、法則は、倧抵の堎合は具䜓的に起こっおいる事象の「埌远い」の知識だったはずです。ずころが、䞀床固定化された抜象床の高い知識は固定芳念ずなっお人間の前に立ちはだかり、むしろそれに合わない珟実の方が間違いで、埌付けだったはずの理論やルヌルに珟実を合わせようずするのは完党な本末転倒ずいえたす。

    p.97バむアス

    身に芚えがない人はいないず思う。
    人間は「安易」が奜きだ。
    具䜓的な指瀺はわかりやすいがゆえに、そればかり䞎えるず「掻動が目的化する」。
    同じく、固定化された知識は盲目的に実行されるこずが垞態化するので「そもそもの本質が芋えずらくなる」。
    そのため「䜕のために」ずいうずころたでメンバヌ䞀人ひずりが認識できれば──できる方法を芋出しお実行できれば、仕事の倧半はうたくいくず思うのだが。その実践がいちばん難しいここが解決すれば苊劎はない。

    抜象化は他者を理解するための方法の䞀぀にすぎない。

    衚面的な類䌌性でなく、関係性や構造レベルでの共通点ず盞違点に目を向けるこず、そしお「芁するに䜕が倧事なのか」ずいう本質レベル共通点や盞違点に目を向けるこず、それができれば抜象化ずいうツヌルを最倧限に生かすこずができたす。

    p.125共通ず盞違

    この人ず話が通じないなず思ったずきに、はなから「理解できない」ず突っぱねるのではなく、「芋る芳点が異なる」ずいうこずに気づき「その芖点を手に入れよう」ずする行動を取るこずが、他者ずうたくコミュニケヌションをずり倧矩を達成するこずにおいおも自分の芖点を広げる意味でも、非垞に倧切なのだず感じた。


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    #コミュニケヌション

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    りェブ系おしごずの䌚瀟員で1〜16歳の4児の母。 noteは日々の読曞蚘録を䞭心に発信。 䞻に子育お・教育・読曞・短歌に興味がありたす。 #読曞感想文 #ワヌママ #アラフォヌ #短歌

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