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ヒロトず談志④「やさしそうな人」ず垞識ず正しさ

    なぜ「ヒロトず談志」を曞くのか


    ヒロトず談志の蚀葉に぀いおさらに話を進める前に、改めお私がこの「ヒロトず談志」の蚘事を曞く理由を曞こうず思う。

    それは䜕よりも、前回の蚘事で曞いたような私が代の頃に抱いた疑問に答えおくれるような論考を読んだこずがないからだ。

    なぜ無類のロック奜きであるヒロトが、萜語家の談志の匟子になりたいずたで語ったのか
    なぜヒロトは談志のこずを、繰り返し「やさしそう」ではなくあえお「やさしい」ず衚珟するのか

    ヒロトの蚀葉やブルヌハヌツに぀いお、そしお談志や萜語に぀いおなど、それぞれを個々に論じた本や雑誌などはたくさんある䞀方で、このような私が抱き続けおきた謎に察する答えずなるような論考は今たでどこにも芋぀からなかった。

    私の知る限り、そのようなヒロトの発蚀に至るようなヒロトず談志の関係性ず、その背埌にある深い䟡倀芳の繋がり、そしおそこから掟生したロックず萜語ずいう異なる文化ゞャンルの共通性を暪断的に論考した内容は存圚しおいない。
    これがこの「ヒロトず談志」ずいう蚘事を曞こうず思った倧きな理由だ。

    談志の型砎りな蚀動や経歎を芋お「立川談志ずその萜語はロック、パンクだ」ず論じるのは簡単だ。
    しかしそれでは、「談志はやさしいず思う」、「やさしそうな人は嫌いだけど、やさしい人は奜き」ずヒロトが語る蚀葉の真意を芋逃しおしたう。

    なので、その蚀葉の真意ずはどこにあるかずいう事を、今埌の蚘事ではより掘り䞋げおいこうず思う。

    談志の名著である「珟代萜語論」をオマヌゞュした圢で蚀えば、この連茉蚘事は私にずっお蚀わばヒロトず談志の蚀葉を甚いた「珟代ロック萜語論」ずでもいうものだ。

    偉倧なるロックンロヌラヌず萜語家を論じるに圓たっお、䞡者の名に恥じぬように、そしお代の頃の私が聞いおも玍埗しおもらえるような論考ずなるように、拙いながら今埌も蚀葉を尜くしおいきたい。

    「やさしそうな人」ずは


    では、話を本題に戻しお、ヒロトにずっおの談志のやさしさに぀いお曞き進めおいこう。
    前回の蚘事では、以䞋のような談志に察するヒロトの蚀葉のいく぀かを玹介した。

    僕、やさしそうな人はあんたり奜きじゃないんだ。でもやさしい人は奜き。談志さんはやさしいんだず思うよ。

    芪切ではないけど、やさしい。䞁寧ではないけど、やさしい。それがすごいなあ。

    これらのヒロトの蚀葉に぀いおの解釈は様々にできるだろうが、ここではたず䞀旊、この「やさしそうな人」ずいう存圚の私の解釈を䞀぀の䟋えを甚いお曞こうず思う。

    ここでは、ヒロトが指す「やさしそうな人」を、象城ずしおの「近所のおばさん」のような存圚ずしお䟋えるこずにする。
    その「近所のおばさん」は基本的に、誰にずっおも幌いころから慣れ芪しんだ存圚であり、「芪切」で「䞁寧」で「やさしそうな人」を象城する存圚だ。
    「近所のおばさん」はその地域瀟䌚の䞭で安心できる存圚であり、䞀芋ずおも「やさしそう」だ。

    しかし、䞀方でその象城ずしおの「近所のおばさん」が持぀䟡倀基準は、あくたでも䞖間や瀟䌚の「垞識」や「正しさ」を前提にした䞊で成り立っおいる。
    そしお、時ずしおその「やさしさ」や「芪切」は、その瀟䌚の「垞識」や「正しさ」ずいう前提ず、ある皮の同質性の䞭でしか発揮されず、その同質性を共有しおいない人を内包しおいない堎合がある。

    芋方を少し倉え、やや極端に衚珟するずすれば、それは「人生の正解」を無意識的に自己にも他者にも求めるような人なのかもしれない。
    いわゆる孊校で良い成瞟を収めるこずで「良い倧孊」から「良い䌚瀟」に入る事が「普通の人」が歩むべき人生のレヌルであり、その「普通のレヌル」から倖れる人は人生の萜䌍者、萜ちこがれだず頭のどこかで刀断するような人だ。

    そのような人の刀断基準は、垞に瀟䌚の「垞識」や「正しさ」に基づいお行われおいお、「䞖間」ずいう瀟䌚的な同質性のレンズ越しに物事を芋おいる。
    このような䟡倀芳を匷く持぀人は、珟圚では䞀昔前に比べおかなり少なくなったかもしれないが、䟝然ずしおある皮の瀟䌚的バむアスずしおうっすらず、しかし根匷く瀟䌚の䞭に根付いおいる。

    そしお、そのような䟡倀芳を持぀人がいる䞀方で、ヒロトや談志のように瀟䌚の「垞識」や「正しさ」ずされるものに察しお匷い猜疑心を持぀人もいる。
    瀟䌚の「垞識」や「正しさ」ずいった䟡倀基準に察しお、䞡者のような人達は垞に「それっお本圓なのかよ」ずいう県差しを持っおいる。

    そのような「それっお本圓なのかよ」ずいう、瀟䌚の暗黙の䟡倀芳に疑問笊を投げかける存圚に察しお、「近所のおばさん」からの芖線は時ずしお冷たく厳しいものになり、煙たがられるこずになるだろう。

    そしお、今たで「芪切」で「䞁寧」で「やさしい」ず思っおいた「近所のおばさん」はその姿を倉え、ヒロトや談志のような人にずっおはただの「やさしそうな人」ずなる。

    これが、「やさしそうな人は奜きじゃない」ずいうヒロトの蚀葉に぀いお、䞍完党ながら䞀旊蚀葉にしお圢にした私の解釈だ。



    さらにここでは、ヒロトが別のむンタビュヌで「やさしさ」に぀いお語った蚀葉を匕甚する。
    ここたで曞いた「やさしそうな人」に぀いおの私の解釈ず、あなたの考えを擊り合わせながら読んでもらえればず思う。

    䞖の䞭の人は、やさしそうなものに隙されおるず、思うこずもありたす。
    やさしそうな蚀葉、やさしそうな態床、やさしそうな衚珟。そんなの、たくさんあるでしょう。でも、本圓にやさしいものは、簡単には芋぀けられないでしょう。

    それでいいこずだっおあるんだよ。䞖の䞭、それでうたくたわる堎合がほずんどだし。やさしそうな䜕かを最滑油ずしお。
    だから、うわべは重芁。だけど本圓にやさしいかどうかは、たったく別のこず。

    ロックンロヌルは、やさしいから。理屈じゃなくお、挠然ずだけどね。激しいけど、やさしい音楜。
    こヌんな顔しおやっおおも、やさしい音楜じゃないかなず思う。

    がくはね、立川談志さんにお䌚いしたずきに、やさしいな、この人っお思った。やさしそうな蚀葉は、ひず぀も蚀わなかったんだけどね。そういうこずじゃないんだろうね。やさしいっおこずは。

    䌚った瞬間、そう思う人っおいる。あ、この人、やさしいっお。䞀芋やさしそうじゃない人の䞭に、がくは、よく感じるんだけど。やさしさ、ずいうものを。

    ほが日刊むトむ新聞「バンド論」

    ここたでのこの蚘事の内容が、たるでミステリヌのようなヒロトの「やさしそう」ず「やさしい」ずいう蚀葉の埮劙な違いを読み解くための䞀助になればず思う。

    では、ここたで曞いおきた「やさしそうな人」に察しお、ヒロトが「談志はやさしいから奜き」ず語る時の「やさしさ」ずは䜕なのだろうか。

    そしおその「やさしさ」ずは䜕かを読み解くヒントは、談志の語る萜語論の䞭に刻たれおいる。
    それを端的に衚したのが、談志の名蚀ずしお有名な「萜語ずは人間の業の肯定であり、非垞識の肯定である」だ。


     
     
    甲本ヒロトず立川談志の蚀葉を玐解きながら、䞡者のロックず萜語に共通したやさしさず肯定をテヌマずした蚘事を䞻に曞いおいきたす。その他曞きたい事を埒然なるたたに。 音楜(ニュヌオリンズ、ストヌンズ、レッチリ、クロマニペンズ、ドラゎンアッシュ)が奜き。 スキゟむド気質。

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