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死相が見えた話(ちょっと怖い話)

また、千円カットの店長をしていた頃の話。

会社の役員にKさんというおじさんがいた。

めちゃくちゃ優しい人だった。

オレのことを気に入ってくれて、よく飲みに連れて行ってもらった。

そんなKさんと、今度飲みに行こうという話になった。

せっかくだから、後輩のOも連れて3人で飲むことになった。(Oは以前の記事にも出てきた、あのヤンチャな若造美容師であるww)

そして当日。

3人で待ち合わせ場所に集まった。

そこでオレはKさんを見て……

ん??

大丈夫か?

なんだろう。

笑ってはいる。

でも、明らかに顔色がおかしい。

というか……

ちょっと魂抜けてない?ww

それくらい、今まで見たことがないような顔をしていた。

顔色が悪いというより、グレーに見える。

「Kさん、大丈夫?」

「まぁ、ちょっと調子悪いけど大丈夫だよ」

いや。

大丈夫な人の顔じゃないww

「Kさん、やっぱり今日はやめよう!」

「え?どうして?」

「なんかヤバい感じがするから、今日は帰って休んだ方がいいよ!」

「まぁ、たしかに調子良くはないから、みんながそれでいいならやめてもいいよ」

「そうしましょう!」

半分強引に押し切った。

横にいたOは、オレの顔を見ながら、

「なんでやめんだよ」

みたいな顔をしているww

いやいや。

お前には見えないのか、この顔がww

「またKさんの調子がいい時に飲みましょう!」

そう言って、その日は解散した。

Kさんを帰らせ、オレはOと2人で飲みに行った。

その途中でオレはOに言った。

「Kさん、ヤバいかもしれないぞ」

Oは、

「そーなんすか?」

くらいの反応。

まぁ、そりゃそうだ。

オレだって、何がヤバいのか説明できるわけじゃない。

ただ、

「なんかヤバい」

それだけだった。

そして翌朝。

会社に電話が入った。

Kさんが……

心筋梗塞で、夜中に亡くなったらしい。

一瞬、時が止まった。

「……嘘でしょ?」

昨日のKさんの顔が頭に浮かんだ。

「やっぱり……?」

もちろん、オレに何か分かっていたわけじゃない。

医学的な知識があったわけでもない。

ただ、あの日見たKさんの顔。

あれだけは、今でも忘れられない。

そして、なにより驚いていたのがOだった。

「もょもとさんの言ってた通りじゃないですか……」

かなりビビっていたww

いや、オレもビビってるよww

あの日、オレは人生で初めてと言っていいくらい、

「これは本当にヤバい」

と思う顔を見た。

笑っているのに、顔色が悪い。

というより、顔から生気が抜けているように見えた。

半分、魂が抜けているような感じ。

あれから何年経ったのか分からない。

でも、今でもたまに思い出す。

あの日、Kさんが、

「まぁ、ちょっと調子悪いけど大丈夫だよ」

と言ったこと。

そしてオレが、

「今日はやめよう」

と言ったこと。

結果的に、その判断が何かを変えたわけではない。

その日の夜にKさんは亡くなった。

だからこそ、今でも思う。

人間って、言葉では説明できない何かを感じることがあるのかもしれない。

ただの偶然かもしれない。

気のせいだったのかもしれない。

でも、あの日のKさんの顔だけは、今でもはっきり覚えている。

Kさん。

あの時、もっと一緒に飲みたかったなぁ。

今でもそう思う。

でも最後に会えて良かったよ!

ありがとう!!

またねー!!

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