
暗転しない東京の夜のこと
東京の夜は、明るい。
満月だから、とか、雲があるから、とか、そんなこともなく、いつもどこか明るい。
例えば地方から高速道路で東京に戻ってきたりすると、違いは鮮明だ。
つい数十分前まで見えていた暗い夜空と浮かぶ星たちは、
東京が近づくにつれて空気にもやがかかり、
深夜になっても煌煌と光るビルや高層マンションの明かりが目立つようになる。
人間が作った色々なものが見えるようになる代わりに、
「真っ暗な空」が見えなくなる。
人間が生み出しているその明かりで、
「星空の光」は私たちの目に届かなくなる。
・・・
それでも、いわゆる東京、から少し離れた住宅街に帰れば、
澄んだ空気の日には完全に真っ暗ではなくともそれに近い空があり、
星もいくつか見えることも多い。
本来はそこにある、小さな星たちを
見上げることを忘れないように、
生まれてから今まで、ずっと東京で暮らしながらも、
私はずっと、抗っていたい。