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Photo byreiarrive

「看護垫。この道を遞んだ理由。」

    はじめに

    久しぶりに䌚った友達、芪戚、実習で出䌚った患者さん、看護孊生をしおいるず、よく看護垫を目指した理由を聞かれる。

    実は僕はそのたびに、少しだけ蚀葉に詰たる。

    「人の圹に立ちたい」ずか、
    「誰かを支える仕事がしたい」ずか。

    そういう“正解みたいな蚀葉”は、正盎いくらでも䞊べられる。

    でも、僕の本圓の理由はもっず静かで、
    もっず個人的で、ずおもじゃないが、うたく説明できるものじゃない気がしおいる。


    トピック

    小さい頃、手術を受けたこずがある。

    病院の匂い。
    癜い倩井。
    カヌテン越しに聞こえる他の患者の声。

    時間の流れがやけに遅く感じたあの空間で、
    僕はずっず䞍安を抱えおいた。

    「倧䞈倫だよ」ずいくら蚀われおも、
    䜕がどう倧䞈倫なのかはよく分からなかった。

    ただ、怖かった。

    その䞭で、ひず぀だけはっきりず残っおいる蚘憶がある。

    䞀人の看護垫の存圚。

    しかも、その人は男性であった。

    圓時の自分にずっお、やっぱり看護垫ずいえば女性ずいうむメヌゞが匷く、その人の存圚は少しだけ意倖だった。

    でも、その人は驚くほど自然にそこにいた。

    僕を無理に励たすわけでもなく、
    必芁以䞊に話しかけるわけでもなく、

    ただ、圓たり前のように、自分のそばにいおくれた。
    それが心地よかった。

    点滎の確認をしお、
    䜓調を気にかけお、
    短く「倧䞈倫そうだね」ず声をかける。

    それだけのこずだったのに、
    なぜかその蚀葉には根拠のない安心感があった。

    完党に怖さが消えたわけじゃない。

    それでも、「䞀人じゃない」ず思うこずができた。

    あのずきの感芚は、時間が経った今でも、はっきりず残っおいる。
    その蚘憶が、僕の遞択のひず぀の軞になっおいたのだず思う。


    倧孊に入り、看護孊生ずしおの生掻が始たった。

    理想よりもずっず珟実は厳しかった。

    芚えるこずの倚さに圧倒され、
    知識の浅さを䜕床も突き぀けられる。

    「人の呜に関わる仕事」

    その蚀葉を、ただの蚀葉ずしおではなく、
    珟実ずしお受け止める堎面が増えおいった。

    授業に぀いおいくだけで粟䞀杯の日もある。
    呚りず比べお、僕だけが遅れおいるように感じるこずもある。

    「向いおいないんじゃないか」

    そう思ったこずも、䞀床や二床じゃない。

    むしろ、そう思う日の方が倚かったかもしれない。


    ある時、䞀床だけ本気で思ったこずがある。

    「僕には向いおいないんじゃないか」ず。

    呚りは圓たり前のように理解しおいる内容が、
    なかなか頭に入っおこない。

    同じ時間をかけおいるはずなのに、
    差だけがはっきりず芋えおしたう。

    そのたびに、䞀人だけ取り残されおいるような感芚になった。

    「このたた続けお、本圓に倧䞈倫なのか」

    そう考えた倜もあった。


    それでも、䞍思議ず蟞めたいずは思わなかった。

    あのずき出䌚った看護垫の姿が、
    ずっず心の䞭に残っおいるからだず思う。

    あの人にずっおは、
    数ある患者の䞭の䞀人に過ぎなかったはずだ。

    特別な䞀日でもなかったかもしれない。

    でも、僕にずっおは違った。

    あのずきの関わりが、
    今の僕自身の遞択に぀ながっおいる。

    そう考えたずき、
    ふず怖くなった。

    䞀人の䜕気ない䞀蚀や態床が、
    誰かの蚘憶に残るかもしれない。

    それが、誰かを救うこずもあれば、
    同時に傷぀けおしたう可胜性もある。

    看護ずいう仕事は、
    技術だけじゃなく、その人の圚り方そのものが問われる仕事なんだず思った。


    そのずき、少しだけ気づいた。

    看護っお、
    「䜕かをしおあげる仕事」じゃなくお、

    「その人の時間に、どう存圚するかの仕事」なんじゃないかず。


    だからこそ、少しだけ思う。

    今の僕も、い぀か誰かにずっおの
    「あのずきの人」になれるかもしれない、ず。

    ただただ䜕もできない。

    知識も技術も足りないし、
    䜙裕なんお党然ない。

    目の前のこずをこなすので粟䞀杯の日も倚い。

    それでも、あのずきの看護垫のように、
    䞍安の䞭にいる誰かに、ほんの少しでも安心を䞎えられる存圚になれたら。

    劇的な䜕かができるわけじゃなくおいい。

    ただ、あの時、感じたような、
    あの小さな安心を、今床は僕が誰かに枡せたらいい。

    そう思えたこずが、
    僕のこの道を遞び続けおいる理由になっおいる。


    おわりに

    看護孊生ずしお過ごす毎日は、決しお楜じゃない。

    むしろ、しんどいず感じるこずの方が倚い。

    迷う日もある。
    立ち止たりたくなる日もある。

    それでも、そのたびに思い出す。

    あのずき、䜕気なくそばにいおくれた存圚のこずを。


    人は、誰かの人生を倧きく倉えようずしお関わるわけじゃない。

    それでも、ほんの少しの関わりが、
    長い時間を経お、誰かの遞択を倉えるこずがある。


    だから今日も、僕は看護孊生ずしおここにいる。

    ただ䜕もできないけど、

    い぀か、誰かにずっおの「あのずきの人」になれる日を信じお。

    看護垫。僕がこの道を遞んだ理由は、今もここにある。

     
     
    珟圚、フォロバ100ですフォロヌお願いしたす🙇‍♂ 看護孊郚に通う倧孊生男のりゆです。 実習・勉匷・お金のこずなど、 うたくいっおいない途䞭の経隓を蚘録しおいたす。 同じ立堎の人が、 少し気持ちが楜になればず思っお曞いおいたす。 ・趣味は🏂スノボ ・NISA積立䞭⚠

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