てらいのない朝靄を打つ雷鳴
遠景を水煙のカーテンで閉ざし
蒼穹を嫌う天邪鬼の手先となって
対岸に不全のシルエットを張る
中空を突き上げる噴流の塔
胸に留めおく背反に耐えきれず
直情の圧が自重の機微を壊し
改変のよじれを亡きものとする
陸塊の切れこみに爪をたてる鳶
鋭角に掠め取った滑空の軌跡が
降下の優雅さを水上に映し
さざなみの囁きを泡立てる
円環の遊歩道を駆ける太古の念
風雪の轍が覆ったその地に
始祖のモンタージュが蘇り
無為のベンチを惜別で埋める
天界の留め具を支える無双の柱
梵鐘の水瓶を護る二対の御座
神々が遣わした虚心の夕映えが
千歳の溜まりを茜色に染める