
漢字物語 第3章 エピローグ(結び)
この第3章では、家族というテーマで、家門の「門」から始まり、家族、父、母、子、男、女、姉妹、兄弟と繋いできました。
ビクトリア州の高校生は「祖父母」の「祖」や「叔父さん」、「叔母さん」の「叔」や「伯」という漢字が必修ではないため、おじいさん、おばあさん、おじさん、おばさんの物語を書かずにすすめました。
私が投稿している漢字物語の対象は、日本語学習者、そして、特にオーストラリアのビクトリア州の日本語教師の方々が中学生や高校生に、漢字を教える際、役に立ってもらえればいいなと考えて綴っています。
日本語学習者が読めるように、なるべくやさしい日本語で書いています。日本語でもっと繊細な表現を使う方が文章に装飾ができていいのですが、中学生、高校生のレベルで、なるべく難しい語彙を避けて書いています。というか、自分自身30年もオーストラリアで日本語を教えていると、難しい語彙が使えなくなっているからと言った方が正しいです。
「関」という漢字は、必修漢字ではありませんが、始まりと終わりに「門」の漢字を使いたいので選びました。
第3章の家族のテーマは一番大切な基本となる人間関係。この「関係」の「関」は、関(せき)とも読み、大切な場所、要のような漢字で、接続や通過も意味します。
この家族という最も身近な関係からさらに世界を広げ、第4章では、その家族が暮らす「町」へ話を進めようと思います。
第2章では、「門」から始まり、「開」、そして「閉」へと話を進めましたが、「関」はその二つを一歩進めた漢字だと感じます。ただ開閉するだけではなく、「内と外をつなぎ、守り、見極める場所」という役割を持っているようです。
私は、この漢字には「隔てる」ことと「繋ぐ」ことの両方が込められているところに、大きな魅力を感じます。
家族や社会、人との関係も、適切な「関」があるからこそ、安心して繋がることができる。
門の中に人と人とが赤い糸で結ばれている、そんな深い意味を読み取れる漢字ではないでしょうか。
この第3章まで毎回読んで下さった方、時々読んで下さった方、あたたかいコメントを下さった方、心からお礼申し上げます。
初めてnoteでブログに挑戦しました。SNSというプラットフォームも初めて使っています。初心者で分からないことだらけです。
でも、スキがいただけたり、コメントがいただけたりして、とても励みになりました。とても感謝しています。
本来は日本語学習者のために書き始めた漢字物語ですが、いろいろな方に読んでいただけたことを本当に嬉しく思っています。
第4章では、家族から一歩外へ出て、「町」という新しい舞台へ進みます。
一つひとつの漢字を通して、日本語の面白さや奥深さを伝えていければと思います。
これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。
結