
探偵 と 新成人 と 言い訳 と
冬の刺すような冷気の中でその一角だけが春を切り取ったように華やいでいた。
古い型の白い軽バンの車内は、アイドリングの微かな振動に震えている。ダッシュボード越しに見る景色はまるで古いスクリーンのようだった。
そこを鮮やかな振袖の集団が横切っていく。
赤、紺、山吹色。
寒空の下で競い合うように咲く色彩が乾いたアスファルトの上を滑っていく。ガラスを隔てているはずなのに彼女たちの弾けるような笑い声はやけに高く、明瞭に車内へ届いた。
探偵A:「いいなあ……人生で一番世間に祝われる日だぞ」
探偵B:「自治体主催のイベントに過剰な意味を見出すな」
探偵A:「冷てぇな、ああいう着物着てさ、今日から大人ですって顔して歩けるの、ちょっと羨ましくね?」
探偵B:「大人かどうかは服装じゃ決まらない」
探偵A:「わかってるけどさ、まだ世界が味方してる感じするじゃん」
探偵B:「世界は最初から中立だ」
探偵A:「あぁ、めんどくせぇヤツ」
振袖の一人が転びそうになり仲間が慌てて支える。
笑い声が弾む。
探偵A:「なあ、あの子ら今日から責任とか義務とか背負うんだぜ?」
探偵B:「正確には、責任を問われ始めるだけだろ」
探偵A:「言い方!!」
探偵B:「だが事実だ」
そのとき、探偵Bの視線が動く。
探偵B:「……対象者、出るぞ」
探偵A:「了解」
二人の探偵が視線を向けるとマンションから対象者が出てくる。
隣にはさっき見た振袖の一人。
探偵A:「……あ」
探偵B:「ほぉ新成人、まぁ年齢は問題なし」
探偵A:「いや、そうじゃなくて……今日!?」
振袖の袖を引きずりながら、女は楽しそうに笑っている。
探偵A:「なあ……成人式ってさ、大人になる節目だよな?」
探偵B:「ああ」
探偵A:「じゃあさ……」
探偵A:「この子、今日一日でダメな大人の失敗フルコースじゃん」乾いた笑いを漏らす。
探偵Bは淡々とシャッターを切る。
探偵B:「いい事だけが記念日じゃないか」
探偵A:「一生モンだな……」
軽バンの車中に重い沈黙。
探偵A:「……なあ」
探偵B:「何だ」
探偵A:「成人式って、祝う日じゃなくてさ」
探偵B:「?」
探偵A「言い訳が通用しなくなる日なんだな……もう、若かったからじゃ済まされない」
探偵B:「……だから、俺たちのような仕事がある」
エンジンがかかる。
探偵A:「最悪の成人祝いじゃん」
探偵B:「現実は、だいたいそうだ」
古い型の白い軽バンは
晴れ着の群れを背に静かに走り出した。
終わり
探偵A、探偵Bの人物紹介
彼らのその他エピソード
The Two Detectives - Theme
不倫・浮気、独身偽装についての真面目なコラム
Xで呟いています フォローやいいねを待っています👍
探偵青野です
— 浮気_独身偽装_失踪@ブルーフィールドリサーチ (@yokohama_BF) January 10, 2026
一方的に離婚しろと言ってくる旦那さん
最初は冷たく当たっていただけでしたが
最近は生活費等を入れなくなったとの事
依頼者さんはまだ0歳のお子さんを連れ
涙ながらにおっしゃっておりました
浮気は明白
鬼畜旦那の証拠を撮ってやっつけてやります!!
Instagram
「探偵が見た世界𝓨𝓸𝓴𝓸𝓱𝓪𝓶𝓪_𝓑𝓵𝓾𝓮𝓯𝓲𝓮𝓵𝓭𝓡𝓮𝓼𝓮𝓪𝓻𝓬𝓱」

