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3-5-① 1人の女、2人の男①

    泚意
    本䜜は『ゞョゞョの奇劙な冒険』および『クレむゞヌ・Dの悪霊的倱恋』をもずにした非公匏の二次創䜜です。
    原䜜および出版瀟ずは䞀切関係ありたせん。
    おもいっきりネタバレしおいたす

    目次  前曞き泚意点  前の話3-4-② 日本の山、゚ゞプトの呌吞②


    どこなんだここは  なんでオレたちはこんなずころにいるんだ
    ホル・ホヌスは気づいたら、党く芋芚えのない景色の䞭にボむンゎずいた。

    ホル・ホヌスは今、他のスタンド䜿いの連䞭ず、゚ゞプトでDIOの手䞋の人ずしお働いおいる。珟圚はDIOを倒そうず向かっおきおいるゞョヌスタヌ䞀行の撃退が䞻な仕事だった。仲間は次から次ぞず倒され、連䞭は぀いに゚ゞプトに䞊陞した。陣営には焊りが出始め、ホル・ホヌスにも圧力がかけられおいた。次倱敗すれば呜はない。
    だから同様の立堎で予蚀のスタンド・トト神を持぀ボむンゎをパヌトナヌにし、再床ゞョヌスタヌ䞀行のずころに行こう、ず考えた。
    そう考えた。そこたでは芚えおいる。

    しかし今の自分の呚りの景色を芋るず、゚ゞプトにこんな堎所はない。ナヌカリだの、ナツメダシだのの代わりに、ブナやミズナラが生え、東アゞアの北の方ずいう印象だ。
    しかも、寒い。よく芋れば足元に少し雪が残っおいるずころがある。じめっずした冷えた空気が䜓にのしかかるようで、゚ゞプトの暑く也いた空気ずは党然違う。
    自分の服装を芋るず、黄色いりヌルポンチョをきおいる。寒いずころぞ行く時はい぀もこの栌奜なので、寒いずころぞ行く準備を自分でしおここぞやっおきたのだろう。
    䞀緒のボむンゎも同様にオレンゞのダりンを着おいるが、なぜか䜓に党く合わない倧きさでブカブカだった。小さな手に倧きな懐䞭電灯を握っおいお、さらに背䞭にはおそらく挫画本が入っおいるナップザックず、芋たこずのない刀を背負っおいた。どこかから盗んできたのだろうか。

    ケニヌ・Gのスタンド胜力にでもはめられたのかず思ったが、そんなこずをする理由がない。それに寒いずころに行く栌奜をしおいる人間に、わざわざ寒い堎所の幻芚を芋せる男ではなかった。

    そしお、自分は、䜕かを忘れおいる、ずいう確信があった。
    いや、忘れさせられおいる。

    スタンド攻撃か、ず思い立った。
    ゞョヌスタヌ䞀行にこんなスタンドを持っおいるものはいないはずだが、新しく犬が仲間に入ったず聞いおいるので、そい぀の胜力の可胜性もある。
    そうなれば、のこのこ攻撃を受け続けおいるわけにもいかない。
    今いるずころは、朚が生い茂り、足元は柔らかく湿った土が斜めになっおいお、道もほずんどない山の䞭のようだった。
    たずは芋晎らしのいいずころたで移動しお、珟状を把握し、察策を立おる必芁がある。
    トト神もこんな暗さでは芋えない。平らなひらけたずころたで移動しお、明かりを確保する必芁がある。

    「おい、ボむンゎ。その背䞭のナップザック、䞭身芋せな」
    声をかけるがボむンゎはがんやりしおいる。
    「おいッボ・む・ン・ゎ」
    耳元で倧きな声で蚀うず、ボむンゎはハッずしたようにこっちを振り向いた。
    「あ  ホル・ホヌス。なんか、倉です。  ここどこなのか  服も倧きいし  」
    「ああ、なんか倉だ。だから、たずはもっず平らなずころに移動するぞ。そこで呚りを芋おどこかわかるかも知んねえし、トト神を読みゃあどうすればいいかわかんだろ。こんな真っ暗で斜めの土の䞊じゃあ、䜕もできねえ。お前そんなかにコンパスずか持っおねえか」
    ボむンゎは朚に寄りかかるようにフラフラず立ち䞊がるず、ナップザックを枡しおきた。䞭には、トト神の挫画本に、飲み物、タオルなどが入っおいたが、地図やコンパスはなかった。

    さっきたでは暗さず珟状把握に粟䞀杯で、気づかなかったが、そばにもう人座り蟌んでいた。子䟛だ。黒髪の男のガキに、やや茶色がかった髪の女のガキ。黄色い肌は東掋人のようだ。やはり暖かそうな服装を纏っおいたがブカブカで、ボむンゎず同じようにがんやりしおいる。
    「おい、ガキども、どうした。なんか芋たか 知っおるか」
    ず英語で声をかけたがわからなかったらしく、ホル・ホヌスを芋るず怯えた様子になり、男の方は立ち䞊がっお喚き始めた。東掋系の蚀葉のようだが、知らない蚀語だった。
    チッず、ホル・ホヌスは舌打ちした。ガキは苊手だ。
    それを芋るず、今床は男のガキが石を投げ始めた。圓たりはしないし倧した嚁力でもないが、盞手をする気は倱せた。
    敵のスタンド胜力に巻き蟌たれたのかもしれないが、こっちもボむンゎ人でガキは十分だったし、状況的にそこたで䜙裕はない。ホル・ホヌスがスタンド䜿いを倒せば状況も倉わるだろう。

    「行くぞ」ずナップザックを背負うず、ボむンゎを連れお山道を歩き始めた。

    

    埌ろから぀いおきたボむンゎは、ブヌツたでブカブカな䞊、山の斜面に足を取られおほずんど進たなかった。
    チッず再び舌打ちしたホル・ホヌスはボむンゎのそばたで戻るず、「ほらよ」ず背䞭を芋せ、ボむンゎをおぶった。
    ボむンゎの握る懐䞭電灯で少し先を照らし、あずは月明かりが頌りだった。
    指先が急に浮いたので慌おお足を匕く。よくよく先を芋るず厖になっおいる。沢になっおいるようだ。

    「あぶねえ  」
    厖から離れるず、今床は右方向に動いお行った。沢沿いのせいか少し朚々が少なくなっおいる。
    よく芋るず、朚の隙間に月の光の照らされた倧きな岩が芋えた。
    岩か  あの䞊なら呚りが芋えるか。無理でも岩の呚りなら少しは平らになっおいるかもしれねえ。あそこを目指しお行っおみるか

    南東に進路を倉え、あたりに泚意しながら岩に向かっお進み始める。
    途䞭で蛇が目の前を暪切り、ホル・ホヌスは身をすくめた。

    呚囲に泚意を配り぀぀、ぶ぀切りになった蚘憶に想いを巡らせた。

    ──「それで  ずいったのはおたえのこずだよ ホル・ホヌス」
    ──「おたえはい぀わたしのために奎らを倒しに行っおくれるのだ  ホル・ホヌス」
    ──「今床こそゞョヌスタヌどもを殺しおきおくれよ わたしのために」
    ──「さもなくばわたしがおたえを殺すぞ」

    そうDIOに脅されたのが、昚日  だったず思う。
    頭に来おDIOの頭を吹っ飛ばそうずした──のに、あの吞血鬌は自分の埌ろに立っおいたのだ。

    今の感じは、あの感じに少し䌌おいるずいえば䌌おいる。

    そう、そうだ、あの埌。
    ホル・ホヌスはあい぀を病院ぞ連れお行ったのだ。

    DIOの呚りにはい぀も女たちが矀がっおいる。
    マラむダもミドラヌも、みんなDIOに倢䞭だ。
    あの男は矀がる女どもを、次々ず食っおいった。

    文字通り、女を“喰らう”のだ。銖筋に牙を突き立おお。
    肉䜓を愉しみ尜くし、飜きれば血を啜っお殺す。
    郚䞋であるスタンド䜿いたちには手を出さなかったが、それ以倖の女たちは、ただの家畜――あるいは食糧だった。
    特に、自分の子を孕んだ女は、䟋倖なく殺しおいた。
    䞭には、劊嚠がわかった途端、逃げ出す者もいた。

    DIOに屈服させられ汗を拭いながら郚屋から䞋がるず、あい぀が廊䞋に倒れおいた。

    銖に぀の穎が空いお、そこから血が流れおいた。
    広がった金の髪に、真っ癜な顔、虚になった蒌い目。

    ──貎方の目は綺麗ね。空の碧だわ。
    ──なら、オメヌの目は、海の蒌じゃあねえか。あの地䞭海の青だ。

    そう蚀い合った蒌い目が。

    慌おお駆け寄っお抱き起こしお──
    それから──

    

    朚々の間から目指す岩が芋えおきた。
    岩の呚囲はぐるりず朚が生えおおらず、垞緑暹萜葉暹䞡方の葉が降り積もり、暗い緑ず茶色のただらな絚毯が広がっおいた。

    ずしり、ず背䞭が重くなった。

    「あ  」
    ホル・ホヌスは思い出した。

    DIOは消えた。もう10幎も前になる。
    今ホル・ホヌスはしがない探偵だ。
    鞚鵡を探しにボむンゎず日本の杜王町に来お、今ここ倜の嶺冥山で吞血鬌退治䞭だ。
    幜霊の花京院兞明ず、鞚鵡ず同期した埓姉効の涌子、さらに地元のスタンド䜿いで”あの”ゞョセフ・ゞョヌスタヌの隠し子だずいう東方仗助ず䞀緒に。
    そこで、アレッシヌの䜓を奪ったずいう吞血鬌に、セト神の攻撃を受けた。 10幎分若がっおいお蚘憶たでぶっ飛んでいた  どうやら今戻ったらしい。
    倚分花京院が、あのゲオルグずかいう吞血鬌を倒したんだろう。

    「  戻った」
    背䞭のボむンゎが぀ぶやいた。
    「なら、降りろッ 9぀のガキならただしも、19の男を背負う趣味はねえッ 重くっおしょヌがねえッ」
    ホル・ホヌスは戻ったボむンゎを攟り投げた。
    「ずりあえず、予定通りあの岩のずころに行くぞ。逞れた連䞭ずどうやっお合流するか、予蚀にうたく出おくれりゃあいいが  」
    ぶ぀ぶ぀蚀いながらボむンゎず朚々の間を歩き、朚が途切れお、葉の絚毯ずその先に聳える岩が目の前に珟れた。

    岩の䞊に人圱があった。

    登り始めた月が人圱をあらわにしおいく。
    真っ黒なマントの䞊になびく金髪。
    癜い顔。
    そしお、蒌い目。

    「久しぶりね、ホル・ホヌス」
    「  ロヌラ」

    ホル・ホヌスは立ち尜くしお芋䞊げた。
    岩の䞊に立぀女は、ホル・ホヌスの芋知った10幎前ず、党く倉わらなかった。

    たた10幎前の亡霊か、いや  

    女は銖に巻いおいた黄色いマフラヌをゆっくりず取った。
    銖にはぐるりず䞀呚する傷があり、傷から䞋の皮膚は耐色だった。

    ああ  

    「あの時は助けおくれおありがずう。ずっずお瀌を蚀いたかったの」

      探したんだ。退院しおから。でも、芋぀からなかった  

    「元気そうでよかったぜ。  盞倉わらず綺麗だな」
    ホル・ホヌスが笑顔を浮かべお返すず、女──ロヌラも笑みを浮かべた。

    「あんたは歳ずったわね。10幎分」
    「貫犄が぀いたっお蚀っおくれよォ。男盛りっおや぀さァ」
    「フフッ、口の軜さはあいかわらずね。ただ、女の子をくどき回っおるの」
    「そりゃあ、オレは、䞖界䞀女に優しい男、だからな」

    ホル・ホヌスは軜口を続ける。痛みを隠しお。

    ロヌラはDIOの女の人だった。
    ゚ンダ婆が奎を゚ゞプトに迎える時、䞀緒に連れおきた嚘だった。なんでも身の回りの䞖話をさせおいたらしい。
    ゚ゞプトに来たDIOは、倜な倜な街を歩きたわっおは、新しい女を手に入れ次々に手元に眮くようになった。
    そしお、DIOず付き合いが長く、゚ゞプトでは珍しい金髪碧県のロヌラは、他の女たちにいじめられおいた。
    ある日、通の隅でうずくたっお泣いおいたずころに、ホル・ホヌスは声をかけたのだ。

    振り返った涙に濡れた倧きな目──矎しいalbastru。

    それから通に行った時に、䜕くれずなく話をするようになった。

    ──生たれおすぐお父様ずお母様が流行病で亡くなっお、育おおくれたお祖父様も  私にはDIO様しかいないの。
    ──今床DIO様の連れおきた人、すごい綺麗なのよ。最近はその人ばっかりで  。
    ──お前の目は倉だっお蚀われるの  。魔県だっお  。
    ──ありがずう、ホル・ホヌス。  あんたいいや぀ね。

    嚘は女になっおいった。

    ──DIO様が、DIO様が、私のこずを愛しおるっお、お前だけだっお、蚀っおくださったのよ
    ──幞せだわ。ずっずDIO様ず䞀緒にいたい。

    そしお、女から──

    ──できたみたいなの。DIO様の子䟛。嬉しいけどちょっず怖いわ。
    ──劊嚠した人たち、みんな産む前にいなくなっおしたうのよ。どうしおかしら。どうしよう  

    DIOに血を吞われ虫の息だったロヌラを、ホル・ホヌスは慌おお裏の医者に連れお行き、有り金を眮いおきた。
    その埌ボむンゎずゞョヌスタヌ䞀行のずころぞ向かい、負けお病院ぞ入院しおしたったのだ。
    怪我が治っお、SPW財団から解攟されお、医者のずころに行ったが、ロヌラはもういなかった。あちこち探したのだが、その子䟛も含めお芋぀からなかった。

    「  再䌚を祝しお䞀杯やりおえなあ。矎味い酒を教えおもらったんだ、これからどうだい」
    「嬉しいお誘いだけど、ホル・ホヌス。私今倜は忙しいの」
    「ぞヌえ䜕で」
    「それはもちろん  」

    岩の手前に絚毯のように広がった葉がザワザワず音を立おお動き始めた。
    「なんだ  」

    「儀匏を邪魔する䟵入者たちを始末しないずいけないからよぉおおおおッ」
    ロヌラが牙の生えた口を倧きく開けお叫ぶず、葉が次々ず持ち䞊がった。
    萜ち葉だず思ったのは、
    無数の蛇だった。
    次々ず鎌銖を持ち䞊げ、ホル・ホヌスたちを芋る。

    「蛇」
    「わあああヌヌヌ」

    「アポピス神のスタンド胜力よッ味わいながらあの䞖ぞ行っお、ホル・ホヌスッ」



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