僕が人生で初めてついた嘘は、Supremeだった。
僕が人生で初めてついた嘘の話をしようと思う。
それは小学1年生か2年生の頃だった。
当時、僕の学校は私立だったため、基本的には毎日制服だった。
だから友達が普段どんな服を着ているのか、僕はほとんど知らなかった。
そんなある日、友達と「普段どんな服のブランド着てる?」という話になった。
今思えば、小学生がする会話としては少し背伸びをしていた気がする。
「NIKE!」
「adidas!」
みんなが有名なブランドを答えていく中、僕は焦っていた。
ブランドなんてよく分からない。
でも、なぜかその場で「何も知らない人」にはなりたくなかった。
その時、僕の頭に浮かんだのは、当時憧れていたHIKAKINさんが紹介していたブランドだった。
「僕はよくSupremeとか身につけてるかな。」
人生で一番ドヤ顔をしていた瞬間だったと思う。
しかし、返ってきた反応は予想と違った。
「Supremeってなに?」
僕は一瞬固まった。
そして、とっさに出た言葉が、
「あー、みんなわかんないかー。」
だった。
精一杯の強がり。
でも、悲しいことにほんとに
誰もSupremeを知らない。
僕の言葉は嫌味になることすらなく、ただ「知らないブランドを急に言い出した人」として処理された。
僕のターンは、あっけなく終了した。
この出来事から僕は、人は身につけているものではなく、中身が大切なんだと学んだ。
ちなみに現在、僕のクローゼットにSupremeは一着もない。
あの日、僕が欲しかったのは服ではなく、たぶん「すごいと思われる自分」だった。
