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Photo bytakoyakiyuchan

「地方は投資が遅れている」というレッテルへの違和感

    「それはないんじゃない?」と思う記事を読んだので、今日はその話を書いてみます。

    日経新聞の有料記事ですが、こちらの記事です。

    記事の概要

    新NISA開始から2年、国民の5人に1人が口座を保有する中、地域間で大きな格差が生じている。首位の東京都(31.9%)に対し、最下位の青森県(15.0%)や東北・北海道勢は10%台に留まり、最大で2倍以上の開きがある。この背景には、地方での深刻な高齢化により投資期間の確保が難しいことや、都市部との情報格差・金融教育の機会不足、さらには所得水準の差などが普及を阻む要因として指摘されている。

    私が特に引っかかったのは、次の部分です。

    • 新NISAの口座数や利用率は、東京などの都市部で高く、地方に行くほど低い傾向がある。その背景として、「都心部から離れるほど投資に関する情報が少ない」ことが挙げられている

    • 所得水準の違いが影響している可能性もある

    • 金融庁幹部のコメントとして、「地方に行くほど金融教育の機会も乏しくなる」と話している

    本気で言ってますか?

    この記事を読んで、私は率直にこう思いました。

    地方だって、インターネットはつながっています。 今は新聞だけでなく、スマホ一つあれば、投資に関する情報はいくらでも手に入る時代です。

    地方に住んでいるからといって、情報から切り離されているわけではありません。「地方=情報弱者」「地方=金融教育が乏しい」という前提で語られているように感じてしまい、どうしても引っかかりました。

    地域差ではなく「人口構造」の現れではないか

    記事では「地方の高齢化」や「金融教育の機会の乏しさ」が、NISA普及の遅れの要因として挙げられていますが、私自身は、いわゆる地域差というよりも、「世代構成の違い」が大きいのではないかと思っています。

    首都圏には大学や企業が多く、20代から50代の現役世代が集まりやすい構造があります。一方で、地方、とくに東北などでは、どうしても高齢者の割合が高くなります。

    記事自体のデータを見ても、普及率ワーストに近い秋田県は高齢化率が39.5%と国内最高です。一方で、東京は全国から20代〜50代の現役世代が流入し続ける構造にあります。

    NISAは、若い世代が「長期」を前提に、将来の資産形成を考えて使う制度です。 30代・40代が主役の制度において、住民の約4割が高齢者の地域と、現役世代がひしめく東京を同じ「開設率」という物差しで比較すること自体、ナンセンスではないでしょうか。

    この数字の差は、情報格差などではなく、単に地域の「人口ピラミッド」を反映しているに過ぎないはずです。

    「投資をしない」という立派な金融リテラシー

    金融庁幹部の言う「金融教育の機会が乏しい」という言葉にも違和感があります。投資の手法を知ることだけが教育ではありません。

    生活資金の取り崩しが近い高齢者が、元本割れのリスクを避けて預貯金で資産を守る。これは、自分の人生ステージに合わせた極めて冷静で正しい「金融リテラシー」に基づいた判断です。

    それを「遅れている」「意識が低い」と評価するのは、制度の趣旨を取り違えているのではないでしょうか。

    NISAは「必要な人に使われる制度」でよい

    私は、NISAは「誰もが使わなければならないノルマ」ではないと思っています。 これから資産を作る現役世代には心強い武器になりますが、すでに資産を守るフェーズにいる人が無理にリスクを取る必要はありません。

    数字は嘘をつきませんが、その解釈を間違えると本質を見失います。 「地方だから投資を知らない」のではなく、「それぞれの人生のステージにおいて、必要性が違うだけ」。

    そんな当たり前のことが、データや「教育」という言葉の影に隠れてしまっている気がしてなりません。

     
     
    アラフィフのおひとりさま女性、フルタイム勤務。 老後資金が気になり、2025年から新NISA・iDeCoでインデックス投資を開始。 一発逆転は狙わず、コツコツ資産形成とご褒美の海外旅行について書いています。

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