
統合失調症
私は神の声が聞こえる。死んでしまえ。毎日そう言われて生きてきたから、毎日暴言に耐え忍びながら生きてきたから、責められる環境にないことをとても羨ましく、恨めしく思ってしまう。神様に死んでしまえと言われたのなら、生きる意味なんてないじゃないか。神は命令もしてくる。ご飯を食べるな、腕を切れ、頭を壁にぶつけろ、立て、泣くな、練炭自殺をしろ。神は肯定的な言葉もかけてくれる。好きだ。あなたのことを一番愛している。この世で1番美しい私の素敵な子、嫌なことがあるのならば全て私に打ち明けて。神は私に試練と休息を与えてくれるのだった。それが人生だというものだと思った。鮮やかな思い出たちは死んだ魚のようにぷかぷか浮いていて、食べて私の中に取り込んであげたいと思った。毎日聞こえる暴言に苦しまされた。私の話をいつも聞いてくれる神でさえ、幻覚と指摘されて全てが信じられなくなった。傲慢な身を治すことなんてできなくて、私は昔から変わり者だった。見えないものが見えて、見えないものが聞こえていた。周りからは不気味がられたが、それが私にとっては普通だった。私は統合失調症だった。
神様。あのね、 私は今日逆上がりができました。あのね、私は今日苦手なトマトが食べられました。
あのね、中間考査で90点を取りました。
あのね、嫌いな男の子にキスをされました。
あのね、お兄ちゃんは私の事嫌いなんだって。
ねえ すごく 好きだったよ。
何を信じて生きていけばいいのか分からなくて、何が幻覚か幻聴が分からなくて、誰かを信じることは諦めた。今更直してくれとか誰にも頼んでないのに。私がおかしいなんて確証何処にもないのに。本当は誰もいないのに。昨日ベッドに眠りについた私と起きた私が同一人物なんて保証はないんだから。手遅れになる前に今のお母さんに聞いておけばよかった。私はこの病気が自分の命を奪うことができると知っている。もうやめよう。度が過ぎるほどの思考は自傷行為と何ら変わりがないんだから。