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タイムラインをスクロールし、広辞苑のページを繰る


    広辞苑を買った。

    メルカリで、1039円。
    一九九二年 一〇月 九日発行、
    広辞苑第四版第二刷。

    「インターネット」の意味が載っていない時代の辞書を、中古で買った。
    それでも問題はない。私が求めるのは、最近でてきたカタカナの言葉の意味ではない。

    言葉ともっと仲良くなりたい。
    ふと思い立って、ネット上で広辞苑を探し、購入。今日、宅配で届いた。

    配達員さんから受け取って驚いた。

    !?  
    重っっ。

    てっきり小中高で使っていた英和辞典とか漢和辞典とか、そんなものを想像していたので
    その大きさと、石のような重さに度肝を抜かれてしまった。

    昔ちゃんみなが、YouTubeの10 essentialsという企画で、今の自分を作り上げてくれたものとして広辞苑を紹介していた時、
    彼女がそれを片手で持ちながら
    「言葉の重さってこれだけあるから」
    と話していたのを思い出す。

    部屋に持ち帰り、豊富な薄いページの中に適当に指を挟み、もっ、と開いた。

    ーーーーー広辞苑って、美しい。


    まずフォントが良い。程よく筆致が残るようなものが採用されていて、味わいがある。
    そして薄いながらも、学生時代の子供向け辞書よりもしっかりしていて、透けが少ない紙。
    丸まっていないシャープな角。
    潤沢な挿絵。

    辞書を読み物のように読む人がいると聞いて、そんなことできるわけが無いと思っていた。
    でも、私は気づけば夢中で説明文に視線を走らせていた。
    おもしろい。知らない単語ばかりだ。
    次のページも、次の次のページも、知ってるようで知らない世界がひろがっている。


    私はもしかしたら、とんでもない扉を開けてしまったのかもしれない。

    そして意外なことが起こった。
    広辞苑の、次々と情報が目に入ってくる感覚が
    SNSをスクロールしている時の感覚と重なったのだ。
    気になるものが次々出てきて、視線を忙しなく飛びうつらせながら、さらなる情報を求め続ける。

    ちょうど人類がSNSに辟易してきた頃だ。
    これから、広辞苑でしばらく遊ぼうと思う。
    重たいから、外には連れて行けないけど。
    お察しの通り、既に相当情が湧いている。

    大事にしよう。


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