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黒帯伝説①黒帯の問診✧♡

     黒帯(旦那)と、ある日大好きなラーメン屋に行った。

     ラーメンとギョーザという数少ないメニューでやってきたその店は明らかに八戸の名店で、支店もあるが、元祖である。 

     去年、もう閉めるという話だったので、残念に思っていたが、もうちょっと頑張ろうかな?という話でホッとしていたところだった。

     ところが、最近、閉まっていて、ギョーザだけ提供しています、になっている。店主夫婦も80歳近いから無理もないのかもしれない。

     ある時、黒帯と2人、そのラーメン屋を外から眺めているだけでなく、車を止めて、訪れた。
     相変わらず、店主の腰が悪く、状況は同じ。
     店主は、美味しいラーメンを食べに来ただろう我々にしきりに謝っている。

     しかし、黒帯は、店主の話を丁寧に聴いていた。

     その腰の痛みはいつものことなのか?
     どんなふうに痛いのか?
     どういうふうにしてそうなったのか?

     あまりにも丁寧なので、私は、ふと黒帯の顔を見た。


     

     なんだ?この質問は。



     2人の会話が終わり、また来ますねと、車に乗り込む。

    「君の問診は丁寧だったね」と私がちゃかすと、黒帯は、
    「話をさせなければだめなんだよ」と言う。



     病気が大変な時には、どんなふうなのか、本人に話をさせなければだめなんだ。



     それを聴いて、なんだか、わあ、と思った。

     黒帯はラーメン屋の主治医でもないのに、一人の客として、そんな問診をおじさんにしていたのだ。

     私は、それを聴いて、さすが黒帯だなあと思う。

     黒帯は、そんな風だから、私にとって黒帯なのだ。
     不思議な人である。

     さすが、黒帯だと思う。

     只者じゃない✧♡




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    短歌を詠み、時々、絵や漫画を描く自由人。日常の中に潜む可笑しみを見つけて楽しく生きる。河合隼雄倶楽部、note写仏部、アーチストチャイルドクラブ、ゆる~く大人の部活。「よろこぼ たのしも」がテーマ。フォローは互いに記事を読むこと。今は限界、フォロバはしていません✨