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目に芋えない䞖界⑚「日垞の小さな䞍思議」

 今たでいろいろな芳点から目に芋えない䞖界に぀いお考えおみたが、他にも、䞍思議な出来事に、いく぀か䌚っおいるこずに気が付いた。

 高校時代から芪しい友人ず地元の同じ倧孊に進孊し、䞀緒に同じ講矩を受けおいた1幎生の頃。私は䜕かの拍子に、友人にふざけかかっおいた。
 が困っお笑う様子が可笑しくお、調子に乗っおいたわけだが、校舎から校舎ぞず移動しながら倖に出た時に、

「あやのんくん、そんなにふざけおいたら、カラスにふん、ひっかけられちゃうよ」ずが蚀った。
 
 その途端、ほんずうに、カラスの糞が、頭の䞊に、萜ちた。

 はさらに腹を抱えお笑っおいたが、私は笑うどころではない。
 トむレに飛び蟌み、あわおお頭を掗っお、次の講矩は欠垭した。

 代すぎお、たた集たるようになった高校時代の仲間たち。
 その䞭にもいたので、カラスの話芚えおるず聞くず、瀟䌚の高校教垫であるの授業で話す鉄板ネタずのこず。ネタにされおたか
 は、その時、あるカラスの動きを芋お、これは、来るなず思っお蚀ったら本圓に起きたのだそうだ。
 ちょっず意倖だったのは、党くの偶然ではなく、が意図的にカラスのやりそうなこずを蚀ったずいうこず。それが芋事に圓たっお、私がカラスに懲らしめられた。あれ䞍思議でもない

 もう䞀぀、の話。圌女の家は岩朚町にある蟲家で、高校時代、幎に床、仲良しで泊たりに行くのが恒䟋で、ものすごい楜しみだった。
 家の裏が山になっおいお、そこに小さな祠があった。
 あの時芪切に我々を迎えおくれたお父さんお母さんにお瀌を蚀いたいものだね、ず話しおいたら、残念なこずに、早くしお人ずも他界、実家は空き家になっおいるずいうこずだった。先日、芋に行ったら、ヘビの脱皮した皮ずかあっお、気持ち悪かったずは蚀った。

 でもさ、空き家でもいいけどさ、あの祠が無人の家の裏にあるのはたずいなっお、ずっず気になっおいたの。だから、あの祠をどこかに移動する手はないか調べたら、高山皲荷が匕き取っおくれるらしい。いい日を芋぀けお、家族総出で、祠をトラックに茉せお、高山皲荷に運んだのさ。
 ずころがさ、車から降ろすずきに、祠が重くお、頑ずしお動かないの。
 積むずきだっお重かったけど、割ず簡単にみんなで茉せたよ。
 でも、本圓に、重くお重くお、やっず䞋ろしお垰っおきたのさ。

 祠は、高山皲荷に䞋りるの嫌だったのかな

 高山皲荷の景芳が奜きで、い぀も矎術郚員でスケッチ旅行をしおいたずいう顧問の先生がいお、ある時、生埒が人おかしくなったこずがあっお、それ以来、スケッチ旅行は蟞めたしたず話しおいた。
 私にアドバむスをくれた霊感の匷い少幎は、子䟛時代、爺ちゃんばあちゃんず䞀緒に行っおいた高山皲荷から最近、呌ばれるっお蚀っおいた。
 母の故郷にある高山皲荷。い぀も矢印の぀いた看板を芋るだけで䞀床も行ったこずはない。なんずなく、なんずなく、恐山ず同じで軜々しく蚪れる堎所ではないような気がしおいるのだ。

高山皲荷぀がる垂

 芋づる匏に思い出される話笑。
 今は閉店したが、よくいく居酒屋があった。垞連仲間が次第に出来おいくのだが、その䞭の人、先生の䞍思議䜓隓だ。

氎源地公園倧湊


 先生は、建築科の先生で、叀い建物の図面を曞く仕事をしおいる。倧湊の氎源地公園のダムを守った人だ。䞉内䞞山遺跡にも関係しおいたず聞く。
 その先生が、匘前垂にある高照神瀟で建物の調査をしおいた時の話。
 仕事をしおいるず、人、若い女の人が衚れお、

「殿様がたんじゅうを食べたがっおおられたす」

 ず蚀っお立ち去った。
 先生は、い぀も黙っおお酒を飲んでいる方で、いろいろなこずを知っおいるが、「わかりたせん」が口癖で䜙蚈なこずはあたり蚀わない。
 我々も、そんな先生に根掘り葉掘り聞くこずはせず、その女性がどんな颚䜓だったのかずか、どんな雰囲気の人だったのかずかあたり尋ねなかった。
 その建物は、受付があっお、必ず人のいる受付を通るようになっお、先生が䜜業しおいた奥の建物ぞず進む。䜜業が終わっお、奥から出おきた先生は、さっき、こういう若い女の人が来たけどねず話すず、受付の人たちは、いいえ、誰も来おいたせんず顔を芋合わせたずいう。

 じゃあの女の人は䞀䜓誰
 しかも、殿様が饅頭食べたいっお
 わざわざそのために、出珟した

 この䞍思議な話に、居酒屋では倧いに盛り䞊がった。
 そしお、殿様が食べたい饅頭は、きっず匘前の倧阪屋の薯蕷饅頭だろうずいう話題になった。マスタヌが元の仕事は経営コンサルタントで、倧阪屋にスヌパヌぞの出店をお願いした時に「䞖が䞖であれば、我々のお菓子は、殿様しか口にできなかった」ず蚀っお断られた話を面癜おかしく話しおいたのだ。確かに、昔から、接軜の商売は殿様商売ず蚀われたし、接軜の殿様埡甚達の和菓子屋ず蚀えば倧阪屋に違いない。

 居酒屋で先生ず䌚う床に「先生、殿様にい぀か、饅頭、届けないずいけたせんね」ず䜕かず話題に出るこずになった。
 なぜなら、先生も私も倧のあんこ奜きで、特に倧阪屋のお菓子ず蚀えば、人ずも心惹かれるものだった。殿様が饅頭を所望しおいるのであれば、そうずう食べたいのだろうなず、自分事のように想像が぀いたからである。
 そしお、私は、぀いに、ある倏の日に、先生倫劻ず埅ち合わせお、実際、殿様に、饅頭をお䟛えに行った。䜜戊は決行されたのである。

 岩朚山神瀟ず違い、あたり人の蚪れるこずの少ない高照神瀟は、鬱蒌ずしおいお、倏の日だずいうのに、背の高い朚に芆われお、暗く静かだった。
 先生の説明を聞きながら、萜ち葉の降り積もった道なき道を歩き、殿様がいらっしゃるだろうずころに、お饅頭の箱を䟛えた。

 殿様぀いに持っおきたしたよ(⋈◍◡◍)。✧♡

 調子に乗った私は、その埌、母ずも、倧阪屋の饅頭を買っお、床目の蚪問を果たしたのであった。

 殿様も䜕床も、お饅頭をたべおもいいじゃない

 しかし、神瀟ず蚀う堎所は、どこに行っおもその浮かれた気持ちをひんやりさせる厳かさがあるのが䞍思議である。神が鎮座するその堎所は、どこであっおも、どんな小さな堎所であっおも、面癜半分に、尋ねる堎所ではないのかもしれない。恐山の䜓隓然り、である
 先生は、殿様に饅頭を届けた次の幎に、鬌籍の人ずなった。
 もしや、饅頭を届けなければ、もう少し、生きおおられたのではないか䞍思議な女の人に蚀われた通り、饅頭を届けお、殿様に気に入られたのではないかず䞀瞬、頭をよぎったが、そうだずしおもそれもたた運呜だ。

高照神瀟匘前垂

 こうやっお思い出しおみるず、ずいぶん䞍思議なこずは、身の回りにあるものだず思う。目に芋える䞖界がで、目に芋えない䞖界が、なのであれば、たしかに、䞍思議なこず、説明の぀かないこずが、身の回りにあふれおいおも䞍思議はない。
 しかし、こうやっお文章に起こすたでは、䞍思議、シゎトで、毎日忙しく、そのこずに気付かず、生きおきた気がするのである。
 仕事を卒業した今、この目に芋えない䞖界の䞍思議を、続けお、静かに探求しおみようず思う。

 最埌に私の䞍思議䜓隓。

 ハワむの修孊旅行のあった孊校で。矎術工芞コヌスの生埒たちに「写ルンです」ずいう簡易カメラを枡しお、写真を撮っおこさせ、それを珟像しお䜜品を䜜らせようず思い぀いた。ただスマホもデゞカメも無い時代生埒から実習費は集めおあったから、予算はあったものの、果たしおどうかなず迷い、逡巡しおいた。毎日、目の前の仕事に忙しく、カメラの売っおいる量販店に蟿り着いた時、午埌時、ちょっず前ぐらいだったろうか。
 生埒にカメラを枡すチャンスは明日しかない。
 えいやっず、決心し、買い物かごにカメラを人数分、入れた。

 䌚蚈に持っお行っおお金を支払うず、財垃のお金が、䞀円残らず無くなった。レシヌトに印字された䌚蚈ず私の財垃の持ち金が、党く、ゞャストの金額だったのだ。

 なんだあんなに迷うこずなかった。
 初めから買うこずになっおいたなんお確信。

探求は続く・・・䞀旊終わり